2009-09-05(Sat)
涼宮ハルヒの憂鬱 #23 涼宮ハルヒの溜息 IV
ハルヒの増長はますます加速。

そしてついにキョンが切れた。

今回のロケ地はフェンスに囲まれた池。相変わらず注意書きなど視界に入らないハルヒは普通によじ登ろうと構え、躊躇するみくるを前に長門がフェンスの出入り口を事も無げに開いて撮影隊はいざ侵入です。今回はOP無し、原作均等分割の弊害で尺が足りなくなった苦肉の策か? まあその分後半のシリアスをじっくり堪能できたのでよし。
桟橋にてさっそく撮影スタート。ディレクターズチェアにふんぞり返ってメガホンを振るハルヒ、みくるのセリフから「朝比奈ミクルの冒険 Epsode00(以下ミクル)」の該当シーンを拾って見比べてみましたが、このカットはポーズもアングルも合っていた模様。そんな遠くからレフ板を当てても意味無いだろう?と毎回思う古泉は長門の後にしっかりと見切れています(笑。というか被写体の背後からレフ板を向けてもいよいよ意味無いんじゃ?
カラコンを失くした(と思っている)ハルヒはここで新たなカラコンをみくるに装着。余計なことを! 「ミラクルミクルアイR」と名付けられたカラコンにて再びオッドアイとなったみくるはミクルビームの悪夢再び!? 長門によってミクルビーム対策は打たれているものの装着されたのは昨日と別のカラコン、ということは別の「何か」が出るわけで。みくるが涙目なのはハルヒの強引な態度やカラコンの痛みに加え「何が起こるかわからない恐怖」もあったのでしょう。

「不思議なものを出して攻撃しなさい!」とハルヒがみくるの背中を叩いた瞬間、帽子を宙に残してみくるへダッシュし襲いかかる長門。この一連のシーンは恐ろしくスピーディかつダイナミックなカット割りで見せ、いち早く異常事態を収拾せんとする長門の緊迫感が伝わってきました。長門かっこいい。それにしてもM字開脚で押さえ込まれるみくるがじつに際どいアングルであります。乗っかってるのが長門だからいいようなものの…これが男だったらどう見ても(略

二度目のカラコン怪光線は「超振動性分子カッター」でした。スッパリと切られた鉄柵の断面、それを止めた長門の手のひらも傷だらけです。次から次へと起こる異常事態にキョンは先行きの不安を口にしますが、さりとてここで撮影中止にしたら怒ったハルヒが何をしでかすやら…行くも地獄、退くも地獄でありますね。
「ハルヒを後からぶん殴って文化祭が終わるまで気絶させておくってのはどうだ?」
「あなたが全責任を負ってくれるのなら止めはしません」
キョンに対し慇懃無礼な態度で告げる古泉、冗談めかしてこんなことを言ってましたが…ハルヒの言動に我慢できないキョンをその度に止め、キョン同様イライラMAXの私をも制止する鬱憤の源となるのでした。何だそりゃ。
そしてシーンは池ポチャへ。決して綺麗ではなくもはや冷たい池へ「突き落とせ」との命令に涙目のみくる、得意顔で勝手な持論を展開し横暴極まるハルヒを見たキョンは意見しようと踏み出すも古泉に止められ…ここで断ったら何が起きるかわからないためみくるは泣く泣く了承。この状況でケラケラ笑う鶴屋さん、そして嬉しそうな表情で突き落とす指示を出すハルヒ。この一連シーンは不協和なBGMを含めじつに不穏な空気が演出され、そんな中で聞くハルヒの嬌声は私のココロをささくれ立たせるに十分すぎるガソリンでした(笑

舞台は鶴屋邸へ。でかいにも程がある和風屋敷の一室にて撮影の続きです。濡れた服を着替えたみくるはシャツ1枚のセクシーなスタイル、そんなみくるに出されたジュースには一服盛られており…原作だと盛られるのは「テキーラ」でしたがここでは「甘酒」に変更。いくら酒に弱くともジュースに混ぜた甘酒であれほど酔うのはどうなんだ?と思わなくもありませんけれども、アニメにて未成年に思いっきり「酒」を飲ますのはマズいので仕方ないところ。
酔っぱらって抵抗できないことに付け込んで好き放題のハルヒ。古泉も役得とはいえ止めろって。ここでまた面白がってケラケラ笑う鶴屋さん、相変わらず勝手な持論を押し付けては反論を許さないハルヒにはイライラさせられっぱなしです。

ハルヒの横暴はさらに続きます。抵抗できないみくるをメガホンでポカポカ殴っては無茶な要求、さすがにこの様子にはキョンも怒りに震え…怒りと自制がぶつかり合う握り拳の震えは緊迫感ありあり。その後頻繁なカット割りでハルヒvsキョンの口論を見せ、振り上げたキョンの拳がハルヒの瞳アップに映り込む瞬間は緊迫感もMAXです。昨日のM8とは別のベクトルで胃が痛くなりそうな映像、さすがこのシーンは見せ場だけあって演出・作画共に異常なほど気合いが入ってます。

布団のみくるの側にいたはずの古泉は一瞬のテレポートでキョンの背後へ回り腕を掴んで拳を止めます。とはいえキョンの剣幕にハルヒは呆然、おそらくこんな勢いで刃向かってくる人間はいままでいなかったのでしょう、目を見開いて一瞬の絶句の表情がハルヒの戸惑いをよく表していました。全肯定されるべくキョンから受けた否定に戸惑い、我を忘れて激昂するハルヒの反撃。目を潤ませた必死な表情からハルヒの幼児性が窺えますね。
「こいつは一生誰からも避けられるようなアホになっちまう」
キョンが拳を振り上げた理由は今までの経緯を含め、さらに酒を盛られてオモチャにされるみくるを助けるためもありますが、思わず口に出た本当の理由はこれ。横暴を続けるハルヒがいつか孤立してしまうことを心配しての行動なのですね。始終ニヤニヤしている古泉はいつになく真顔でキョンの腕を握り、さっきまでケタケタ笑っていた鶴屋さんさえも笑顔が消えるシリアスなシーン。酔っぱらって前後不覚ながらキョンを止めるみくるの必死さも見ていて辛いです。このシリアスな雰囲気はアニメ化にてかなり増幅されている印象、北之原演出の持ち味が感じられる映像でした。
その後神社へ行くと鳩は白く変わっており、ハルヒの「映画に向ける思い」が相当大きいことを突き付けられます。異常な力を遺憾なく発揮して思うままの映画を撮りたいハルヒ、それはハルヒの力が「創造」に向かっていることを示し…このシーンは原作からの省略が多いためアニメだけ見ても古泉の言葉の意味がわかりにくいかもしれません。神の力には「破壊」と「創造」があり、現状のハルヒは異常な力で世界をねじ曲げてはいるけれどもベクトルとしては「創造」へ向かっているのでまだマシ。エンドレスエイトで散々描かれたようにハルヒは己の力を無意識・無自覚で働かせるためその力が「破壊」へ向かってしまうのはよろしくない、なので方向を変えて欲しくないと。まあ詳しくは原作を読んでください(笑

明けて翌日。全力で不機嫌のハルヒは机に突っ伏したままのようです。弁当タイムに好き勝手な事を言う谷口の言葉にカチンと来るキョンがかわいい。何だかんだ言うてもハルヒの行動力を認めている、「何もせずに文句だけ言うお前らよりハルヒの方がマシ」とは(以下自重。キョンの弁当箱でけー! 現像バットみたいな(笑
しかしよくよく考えるとキョン自らも谷口と同じだということに気付いた。話をしながらイライラしたのは映画制作を馬鹿にされたせいではなく、自身の不甲斐なさに気付いていたから。言われるままに雑用をこなすのはある意味ラクだけれどもそこに創造は無い。思いがけずスイッチが入ってしまったキョンは「くそ!くそ!くそ!」と吐き出しながら部室へ。ここは杉田氏の芝居も気合いまんまんでしたね。キョン熱いよ。
そして「溜息」で最もニマニマの一瞬、ドアを開けると団長席のハルヒがポニーテールの真似をしているシーンです。そんな現場を見られると慌てて髪をほどくハルヒ…ああもうかわいすぎる。キョンの機嫌を取ろうと髪型を変えても本人を前にするとほどいて知らん顔、しかしキョンの決意を聞くと一息溜めた後に振り返って不敵な笑顔へ。この間の取り方も良かったなあ。
機嫌が直ったハルヒと共に撮影再開…秋だというに桜が満開なのはまたしてもハルヒの力によるもの。鳩と違ってタイムラグが無いのは暴走に拍車がかかっている証拠でしょうか。てなわけで次回はシャミセン登場からラストまで。今回もきっちり55ページ消化、残るページ数も55ページなので噂どおりの均等分割で決着しそうです。

溜息シリーズのキャストクレジットを並べてみました。今回のIVでは紆余曲折ありましたが結局ハルヒとキョンは仲直りしたためズレ幅が減少していますね。これが最終的にどうなりますやら。
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そしてついにキョンが切れた。

今回のロケ地はフェンスに囲まれた池。相変わらず注意書きなど視界に入らないハルヒは普通によじ登ろうと構え、躊躇するみくるを前に長門がフェンスの出入り口を事も無げに開いて撮影隊はいざ侵入です。今回はOP無し、原作均等分割の弊害で尺が足りなくなった苦肉の策か? まあその分後半のシリアスをじっくり堪能できたのでよし。
桟橋にてさっそく撮影スタート。ディレクターズチェアにふんぞり返ってメガホンを振るハルヒ、みくるのセリフから「朝比奈ミクルの冒険 Epsode00(以下ミクル)」の該当シーンを拾って見比べてみましたが、このカットはポーズもアングルも合っていた模様。そんな遠くからレフ板を当てても意味無いだろう?と毎回思う古泉は長門の後にしっかりと見切れています(笑。というか被写体の背後からレフ板を向けてもいよいよ意味無いんじゃ?
カラコンを失くした(と思っている)ハルヒはここで新たなカラコンをみくるに装着。余計なことを! 「ミラクルミクルアイR」と名付けられたカラコンにて再びオッドアイとなったみくるはミクルビームの悪夢再び!? 長門によってミクルビーム対策は打たれているものの装着されたのは昨日と別のカラコン、ということは別の「何か」が出るわけで。みくるが涙目なのはハルヒの強引な態度やカラコンの痛みに加え「何が起こるかわからない恐怖」もあったのでしょう。

「不思議なものを出して攻撃しなさい!」とハルヒがみくるの背中を叩いた瞬間、帽子を宙に残してみくるへダッシュし襲いかかる長門。この一連のシーンは恐ろしくスピーディかつダイナミックなカット割りで見せ、いち早く異常事態を収拾せんとする長門の緊迫感が伝わってきました。長門かっこいい。それにしてもM字開脚で押さえ込まれるみくるがじつに際どいアングルであります。乗っかってるのが長門だからいいようなものの…これが男だったらどう見ても(略

二度目のカラコン怪光線は「超振動性分子カッター」でした。スッパリと切られた鉄柵の断面、それを止めた長門の手のひらも傷だらけです。次から次へと起こる異常事態にキョンは先行きの不安を口にしますが、さりとてここで撮影中止にしたら怒ったハルヒが何をしでかすやら…行くも地獄、退くも地獄でありますね。
「ハルヒを後からぶん殴って文化祭が終わるまで気絶させておくってのはどうだ?」
「あなたが全責任を負ってくれるのなら止めはしません」
キョンに対し慇懃無礼な態度で告げる古泉、冗談めかしてこんなことを言ってましたが…ハルヒの言動に我慢できないキョンをその度に止め、キョン同様イライラMAXの私をも制止する鬱憤の源となるのでした。何だそりゃ。
そしてシーンは池ポチャへ。決して綺麗ではなくもはや冷たい池へ「突き落とせ」との命令に涙目のみくる、得意顔で勝手な持論を展開し横暴極まるハルヒを見たキョンは意見しようと踏み出すも古泉に止められ…ここで断ったら何が起きるかわからないためみくるは泣く泣く了承。この状況でケラケラ笑う鶴屋さん、そして嬉しそうな表情で突き落とす指示を出すハルヒ。この一連シーンは不協和なBGMを含めじつに不穏な空気が演出され、そんな中で聞くハルヒの嬌声は私のココロをささくれ立たせるに十分すぎるガソリンでした(笑

舞台は鶴屋邸へ。でかいにも程がある和風屋敷の一室にて撮影の続きです。濡れた服を着替えたみくるはシャツ1枚のセクシーなスタイル、そんなみくるに出されたジュースには一服盛られており…原作だと盛られるのは「テキーラ」でしたがここでは「甘酒」に変更。いくら酒に弱くともジュースに混ぜた甘酒であれほど酔うのはどうなんだ?と思わなくもありませんけれども、アニメにて未成年に思いっきり「酒」を飲ますのはマズいので仕方ないところ。
酔っぱらって抵抗できないことに付け込んで好き放題のハルヒ。古泉も役得とはいえ止めろって。ここでまた面白がってケラケラ笑う鶴屋さん、相変わらず勝手な持論を押し付けては反論を許さないハルヒにはイライラさせられっぱなしです。

ハルヒの横暴はさらに続きます。抵抗できないみくるをメガホンでポカポカ殴っては無茶な要求、さすがにこの様子にはキョンも怒りに震え…怒りと自制がぶつかり合う握り拳の震えは緊迫感ありあり。その後頻繁なカット割りでハルヒvsキョンの口論を見せ、振り上げたキョンの拳がハルヒの瞳アップに映り込む瞬間は緊迫感もMAXです。昨日のM8とは別のベクトルで胃が痛くなりそうな映像、さすがこのシーンは見せ場だけあって演出・作画共に異常なほど気合いが入ってます。

布団のみくるの側にいたはずの古泉は一瞬のテレポートでキョンの背後へ回り腕を掴んで拳を止めます。とはいえキョンの剣幕にハルヒは呆然、おそらくこんな勢いで刃向かってくる人間はいままでいなかったのでしょう、目を見開いて一瞬の絶句の表情がハルヒの戸惑いをよく表していました。全肯定されるべくキョンから受けた否定に戸惑い、我を忘れて激昂するハルヒの反撃。目を潤ませた必死な表情からハルヒの幼児性が窺えますね。
「こいつは一生誰からも避けられるようなアホになっちまう」
キョンが拳を振り上げた理由は今までの経緯を含め、さらに酒を盛られてオモチャにされるみくるを助けるためもありますが、思わず口に出た本当の理由はこれ。横暴を続けるハルヒがいつか孤立してしまうことを心配しての行動なのですね。始終ニヤニヤしている古泉はいつになく真顔でキョンの腕を握り、さっきまでケタケタ笑っていた鶴屋さんさえも笑顔が消えるシリアスなシーン。酔っぱらって前後不覚ながらキョンを止めるみくるの必死さも見ていて辛いです。このシリアスな雰囲気はアニメ化にてかなり増幅されている印象、北之原演出の持ち味が感じられる映像でした。
その後神社へ行くと鳩は白く変わっており、ハルヒの「映画に向ける思い」が相当大きいことを突き付けられます。異常な力を遺憾なく発揮して思うままの映画を撮りたいハルヒ、それはハルヒの力が「創造」に向かっていることを示し…このシーンは原作からの省略が多いためアニメだけ見ても古泉の言葉の意味がわかりにくいかもしれません。神の力には「破壊」と「創造」があり、現状のハルヒは異常な力で世界をねじ曲げてはいるけれどもベクトルとしては「創造」へ向かっているのでまだマシ。エンドレスエイトで散々描かれたようにハルヒは己の力を無意識・無自覚で働かせるためその力が「破壊」へ向かってしまうのはよろしくない、なので方向を変えて欲しくないと。まあ詳しくは原作を読んでください(笑

明けて翌日。全力で不機嫌のハルヒは机に突っ伏したままのようです。弁当タイムに好き勝手な事を言う谷口の言葉にカチンと来るキョンがかわいい。何だかんだ言うてもハルヒの行動力を認めている、「何もせずに文句だけ言うお前らよりハルヒの方がマシ」とは(以下自重。キョンの弁当箱でけー! 現像バットみたいな(笑
しかしよくよく考えるとキョン自らも谷口と同じだということに気付いた。話をしながらイライラしたのは映画制作を馬鹿にされたせいではなく、自身の不甲斐なさに気付いていたから。言われるままに雑用をこなすのはある意味ラクだけれどもそこに創造は無い。思いがけずスイッチが入ってしまったキョンは「くそ!くそ!くそ!」と吐き出しながら部室へ。ここは杉田氏の芝居も気合いまんまんでしたね。キョン熱いよ。
そして「溜息」で最もニマニマの一瞬、ドアを開けると団長席のハルヒがポニーテールの真似をしているシーンです。そんな現場を見られると慌てて髪をほどくハルヒ…ああもうかわいすぎる。キョンの機嫌を取ろうと髪型を変えても本人を前にするとほどいて知らん顔、しかしキョンの決意を聞くと一息溜めた後に振り返って不敵な笑顔へ。この間の取り方も良かったなあ。
機嫌が直ったハルヒと共に撮影再開…秋だというに桜が満開なのはまたしてもハルヒの力によるもの。鳩と違ってタイムラグが無いのは暴走に拍車がかかっている証拠でしょうか。てなわけで次回はシャミセン登場からラストまで。今回もきっちり55ページ消化、残るページ数も55ページなので噂どおりの均等分割で決着しそうです。

溜息シリーズのキャストクレジットを並べてみました。今回のIVでは紆余曲折ありましたが結局ハルヒとキョンは仲直りしたためズレ幅が減少していますね。これが最終的にどうなりますやら。
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