2011-05-10(Tue)
神のみぞ知るセカイII #05 たどりついたらいつも雨ふり
無個性モブキャラはヒロインになり得るか?

小阪ちひろ編開幕です。

さて今回から新章開幕、第一期の頃からエルシィとちょいちょい絡んでいた短髪のモブキャラ「小阪ちひろ」が攻略対象らしい? 冒頭の教室シーンでも週初めの月曜日でゲンナリエルシィとたわいのない会話を交わし、日常描写に溶け込んだキャラクターは逆に言うと特別な存在「ヒロイン」になり得る個性・特徴があまりに希薄です。ポジション的には紛う事なきただのクラスメイト、この絵に描いたようなモブキャラをどう攻略していきますやら。
月曜日を週初めだと思うから気が重い、始まりを水曜日と思えば今週は後二日!という考え方の転換は一見無意味なようで結構奥が深いかも。同じことでも気の持ちようで気分が変わる、物事は見方一つでどうにでもなる。置かれた状況は変わらないのに考え方を変えてポジティブに変換してしまうちひろはなかなか逞しい子なのかもしれません。
残りの駆け魂が六万匹以上と聞いてゲンナリMAXのオタメガ。まあエルシィが捕まえた五匹をして「半分くらい?」の皮算用が甘いというか、そもそも「地区長」の存在からして駆け魂が広範囲に広がっていることを想像できるわけで…とはいえこの数はオタメガの気力を削り取るに十分な数でありました。駆け魂隊がたくさんいると言っても件の地区長があの調子でしたし(笑。コケるちびハクアがかわいい。しかしまさかそれ全部捕まえるまで例の首輪は取れないの? 契約完了ノルマ10匹とか20匹とかとりあえずのゴールが見えなければオタメガがやる気を失うのもわかります。
絶賛落ち込み中のオタメガへ対しちひろは「接触してオタが伝染ったら困る」「気持ち悪い」とバイ菌扱い、そんな態度にオタメガは教室を出て「現実女」の無個性さを見下していましたが…周囲の「気持ち悪い」の合唱にどよんど落ち込んでみたり、尊大な態度と裏腹に繊細な一面を見せていました。一応気にしているのね(笑

そんなドタバタの最中にエルシィの駆け魂センサーが反応しました。ふと振り返るとプレゼント包みを手にしたちひろが登場、階下を見つめて恋する少女の横顔を見せつけてサッサと走り去るとセンサー消灯。すなわち今回のセンサーはちひろに反応したこと確定、それは次の攻略対象がちひろであることを意味しました。オタメガが全否定している「絵に描いたような現実女」を攻略しなければならない、無個性ゆえに攻略の手がかりもない相手…さらに私情も交えて全力で気が進まないオタメガでしたがエルシィの「駆け魂に乗っ取られてもいいんですか?」の言葉にゲームの手を止める辺りそれなりの責任感は感じていそう。
というわけで渋々ながらオタメガが動く?と見せた次のカットはプレゼントを差し出すちひろの手、いきなり何事と思ったら唐突に告白シーンが始まっちゃってさあ大変です。ただでさえ難易度が高いモブキャラには別に好きな相手がいた、あまりの難攻不落さにオタメガは目の前真っ暗で茫然自失…降ってきた雨はオタメガの涙雨かと思いきや、エルシィに引きずられながらすれ違ったちひろの様子からしてこっちの涙雨? 手にしたプレゼントは受け取ってもらえず、開封もされず雨に打たれる手紙のカットも痛々しい。

ちひろ攻略から逃避のオタメガは栞になって閉じこもり、一方振られたばかりのちひろもさすがに元気がありません。いつもと違ってしおらしいちひろが気になるオタメガは偶然転がってきたペンをきっかけに一セリフだけ声を掛けようと立ち上がり、さまざまなメッセージパターンの中からこれだ!というセリフを検索していざ! という次の瞬間
「さーて、次の恋に移るかぁ」
一晩泣いてダメージを回復したちひろ、昨晩の天気予報どおり夜が明けたら雨が上がっていたのです。ここは軽い調子のアスミス声がいい感じでした。あははは。続けてちひろはこれまでのこれからの恋愛観を軽い調子で話し、しかしそれを聞いたオタメガはちひろの軽さを許せない。
「そんなの恋じゃない。ヒロインの恋はもっと重いんだよ!」
常に全力全壊で恋にぶつかっていく(相手は二次元だけど)オタメガにとって「すぐに忘れたり乗り換えたり」してしまう恋は恋ではない。そんな信条から思わず「心配を返せ!」と怒鳴ってしまうオタメガ、一方キョトンとしているちひろのリアクションからして現状完全に脈無しっぽい? この辺の恋愛観の齟齬は興味深いけれど、恋するオンナノコの表情から雨の中で見せたちひろの涙、そして「一晩泣いた」という辺り言うほど軽いわけでもなさそう。先の「考え方の転換」どおり振られて落ち込んだ心をポジティブに変換すべく軽さを装っているようにも見えます。
さて改めて現実女のレベルを突き付けられ嘆きの言葉をぶつけまくったオタメガは、ぶつけた言葉をちひろからそのまんま返されてしまいます。何この3アングル発射シーン(笑。偉そうなことを言っても結局自分は蔑んだ現実女と同レベル、それどころか「底辺ゴキブリ男」と言われて言い返せずゴキブリ化してしまうオタメガの負け犬っぷりは切ないなあ。

ちひろから「現実」を叩き付けられたオタメガは部屋に引きこもってゲーム漬けの毎日に。心配する母ちゃんを余所にメシも食わない引きこもり…その後一年に渡る季節の移り変わり映像は「長時間」の演出なのだろうけどちょっとやり過ぎというか斬新すぎて変な笑いが。ともあれ久しぶりに表へ出たオタメガはすっかりゲーム世界の住人となり、エルシィとも口を利かず教室では机に突っ伏したまま。そんな様子を心配するでもなく訝しげな目で見るちひろ、「私が悪いみたいじゃん」とかオタメガの自爆とはいえ他に言いようがあるだろうに。
「桂木、そんなに落ち込んでるのかぁ…」
てな所へ現れた膝にバンソーコの少女。そんな脚から登場して後姿から口元を隠した横顔のアップと、なかなか意味深なカット割りで意味深なセリフを発した少女は第一期第一話以来久しぶりの歩美でした。歩美はどよんどMAXのオタメガを見て何やら思案、そう言えば歩美は攻略後に記憶が消えているはずなのに「完全には忘れていない」みたいなエピローグがあったような。ほとんどの記憶を失っていても、オタメガとの間に生まれた強い感情は彼女の深層に何らかの跡を残しているのでしょうね。
引きこもり中何も食わずにフラフラのオタメガは学校内で行き倒れてしまいました。ざわざわと集まった生徒たちは誰一人オタメガを救うわけでもなく、次第に姿を消し始めオタメガは孤独の境地へ。周囲を否定しまくったオタメガが周囲から見放されるのはある意味当然の報いかもしれませんが…この学校の生徒はどんだけ冷血揃いなのか。
「立ちなよ。こんな所で寝てると私に轢かれるよ?」
リアルの矛盾を嘆き、リアルとの決別を覚悟したオタメガの前へ現れた女神。無駄によく動いたアップでのセリフカットは何事かと思うほどかわいかったです。さすがヒロイン経験者、そこらのモブキャラとはオーラが違います。逆光にてご対面のラストカットも印象的でした。しかしこのアングルだとオタメガから丸見えじゃ?(笑
ちひろ攻略のはずがラストの歩美に全て持って行かれた感じ。本編での歩美エピソードが全速力だっただけにこの再登場でリベンジなるか? というかこの流れからどうやってちひろ攻略へ持って行くのだろう。そういや今回は全体にキャラがかわいいと思ったら総作監に川村女神が入ってました。なるほどラストの歩美が異常にかわいかったのも納得です。絵コンテは福田道生氏、今回は明暗を誇張した絵作りや、凝ったアングル取りと絶妙なカット割りが妙に私のツボに入ったと思ったらそういうことでしたか。福田氏の映像好きなんですよ。

エンドカード(予告バック)は凪良氏。よく知らないけれどアルトネリコのキャラデザの人だそうで、カードのデザインもアルトリネコ3を模したもののようです。
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小阪ちひろ編開幕です。

さて今回から新章開幕、第一期の頃からエルシィとちょいちょい絡んでいた短髪のモブキャラ「小阪ちひろ」が攻略対象らしい? 冒頭の教室シーンでも週初めの月曜日でゲンナリエルシィとたわいのない会話を交わし、日常描写に溶け込んだキャラクターは逆に言うと特別な存在「ヒロイン」になり得る個性・特徴があまりに希薄です。ポジション的には紛う事なきただのクラスメイト、この絵に描いたようなモブキャラをどう攻略していきますやら。
月曜日を週初めだと思うから気が重い、始まりを水曜日と思えば今週は後二日!という考え方の転換は一見無意味なようで結構奥が深いかも。同じことでも気の持ちようで気分が変わる、物事は見方一つでどうにでもなる。置かれた状況は変わらないのに考え方を変えてポジティブに変換してしまうちひろはなかなか逞しい子なのかもしれません。
残りの駆け魂が六万匹以上と聞いてゲンナリMAXのオタメガ。まあエルシィが捕まえた五匹をして「半分くらい?」の皮算用が甘いというか、そもそも「地区長」の存在からして駆け魂が広範囲に広がっていることを想像できるわけで…とはいえこの数はオタメガの気力を削り取るに十分な数でありました。駆け魂隊がたくさんいると言っても件の地区長があの調子でしたし(笑。コケるちびハクアがかわいい。しかしまさかそれ全部捕まえるまで例の首輪は取れないの? 契約完了ノルマ10匹とか20匹とかとりあえずのゴールが見えなければオタメガがやる気を失うのもわかります。
絶賛落ち込み中のオタメガへ対しちひろは「接触してオタが伝染ったら困る」「気持ち悪い」とバイ菌扱い、そんな態度にオタメガは教室を出て「現実女」の無個性さを見下していましたが…周囲の「気持ち悪い」の合唱にどよんど落ち込んでみたり、尊大な態度と裏腹に繊細な一面を見せていました。一応気にしているのね(笑

そんなドタバタの最中にエルシィの駆け魂センサーが反応しました。ふと振り返るとプレゼント包みを手にしたちひろが登場、階下を見つめて恋する少女の横顔を見せつけてサッサと走り去るとセンサー消灯。すなわち今回のセンサーはちひろに反応したこと確定、それは次の攻略対象がちひろであることを意味しました。オタメガが全否定している「絵に描いたような現実女」を攻略しなければならない、無個性ゆえに攻略の手がかりもない相手…さらに私情も交えて全力で気が進まないオタメガでしたがエルシィの「駆け魂に乗っ取られてもいいんですか?」の言葉にゲームの手を止める辺りそれなりの責任感は感じていそう。
というわけで渋々ながらオタメガが動く?と見せた次のカットはプレゼントを差し出すちひろの手、いきなり何事と思ったら唐突に告白シーンが始まっちゃってさあ大変です。ただでさえ難易度が高いモブキャラには別に好きな相手がいた、あまりの難攻不落さにオタメガは目の前真っ暗で茫然自失…降ってきた雨はオタメガの涙雨かと思いきや、エルシィに引きずられながらすれ違ったちひろの様子からしてこっちの涙雨? 手にしたプレゼントは受け取ってもらえず、開封もされず雨に打たれる手紙のカットも痛々しい。

ちひろ攻略から逃避のオタメガは栞になって閉じこもり、一方振られたばかりのちひろもさすがに元気がありません。いつもと違ってしおらしいちひろが気になるオタメガは偶然転がってきたペンをきっかけに一セリフだけ声を掛けようと立ち上がり、さまざまなメッセージパターンの中からこれだ!というセリフを検索していざ! という次の瞬間
「さーて、次の恋に移るかぁ」
一晩泣いてダメージを回復したちひろ、昨晩の天気予報どおり夜が明けたら雨が上がっていたのです。ここは軽い調子のアスミス声がいい感じでした。あははは。続けてちひろはこれまでのこれからの恋愛観を軽い調子で話し、しかしそれを聞いたオタメガはちひろの軽さを許せない。
「そんなの恋じゃない。ヒロインの恋はもっと重いんだよ!」
常に全力全壊で恋にぶつかっていく(相手は二次元だけど)オタメガにとって「すぐに忘れたり乗り換えたり」してしまう恋は恋ではない。そんな信条から思わず「心配を返せ!」と怒鳴ってしまうオタメガ、一方キョトンとしているちひろのリアクションからして現状完全に脈無しっぽい? この辺の恋愛観の齟齬は興味深いけれど、恋するオンナノコの表情から雨の中で見せたちひろの涙、そして「一晩泣いた」という辺り言うほど軽いわけでもなさそう。先の「考え方の転換」どおり振られて落ち込んだ心をポジティブに変換すべく軽さを装っているようにも見えます。
さて改めて現実女のレベルを突き付けられ嘆きの言葉をぶつけまくったオタメガは、ぶつけた言葉をちひろからそのまんま返されてしまいます。何この3アングル発射シーン(笑。偉そうなことを言っても結局自分は蔑んだ現実女と同レベル、それどころか「底辺ゴキブリ男」と言われて言い返せずゴキブリ化してしまうオタメガの負け犬っぷりは切ないなあ。

ちひろから「現実」を叩き付けられたオタメガは部屋に引きこもってゲーム漬けの毎日に。心配する母ちゃんを余所にメシも食わない引きこもり…その後一年に渡る季節の移り変わり映像は「長時間」の演出なのだろうけどちょっとやり過ぎというか斬新すぎて変な笑いが。ともあれ久しぶりに表へ出たオタメガはすっかりゲーム世界の住人となり、エルシィとも口を利かず教室では机に突っ伏したまま。そんな様子を心配するでもなく訝しげな目で見るちひろ、「私が悪いみたいじゃん」とかオタメガの自爆とはいえ他に言いようがあるだろうに。
「桂木、そんなに落ち込んでるのかぁ…」
てな所へ現れた膝にバンソーコの少女。そんな脚から登場して後姿から口元を隠した横顔のアップと、なかなか意味深なカット割りで意味深なセリフを発した少女は第一期第一話以来久しぶりの歩美でした。歩美はどよんどMAXのオタメガを見て何やら思案、そう言えば歩美は攻略後に記憶が消えているはずなのに「完全には忘れていない」みたいなエピローグがあったような。ほとんどの記憶を失っていても、オタメガとの間に生まれた強い感情は彼女の深層に何らかの跡を残しているのでしょうね。
引きこもり中何も食わずにフラフラのオタメガは学校内で行き倒れてしまいました。ざわざわと集まった生徒たちは誰一人オタメガを救うわけでもなく、次第に姿を消し始めオタメガは孤独の境地へ。周囲を否定しまくったオタメガが周囲から見放されるのはある意味当然の報いかもしれませんが…この学校の生徒はどんだけ冷血揃いなのか。
「立ちなよ。こんな所で寝てると私に轢かれるよ?」
リアルの矛盾を嘆き、リアルとの決別を覚悟したオタメガの前へ現れた女神。無駄によく動いたアップでのセリフカットは何事かと思うほどかわいかったです。さすがヒロイン経験者、そこらのモブキャラとはオーラが違います。逆光にてご対面のラストカットも印象的でした。しかしこのアングルだとオタメガから丸見えじゃ?(笑
ちひろ攻略のはずがラストの歩美に全て持って行かれた感じ。本編での歩美エピソードが全速力だっただけにこの再登場でリベンジなるか? というかこの流れからどうやってちひろ攻略へ持って行くのだろう。そういや今回は全体にキャラがかわいいと思ったら総作監に川村女神が入ってました。なるほどラストの歩美が異常にかわいかったのも納得です。絵コンテは福田道生氏、今回は明暗を誇張した絵作りや、凝ったアングル取りと絶妙なカット割りが妙に私のツボに入ったと思ったらそういうことでしたか。福田氏の映像好きなんですよ。

エンドカード(予告バック)は凪良氏。よく知らないけれどアルトネリコのキャラデザの人だそうで、カードのデザインもアルトリネコ3を模したもののようです。
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