2011-06-10(Fri)
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。#09 みんなとめんま
一番近くにいるのに、一番遠い。

やはりめんまには敵わないのか。

前回ラストにてついに存在を証明しためんまは、じんたん宅にて例の蒸しパンを作って存在証明の追い討ちから。めんまの存在を俯瞰で見ている視聴者的には微笑ましいシーンでありますが、これはめんまを見えないバスターズの面々としてはちょっとしたオカルトでしょうね。蒸しパン鍋が宙に浮いて食卓へ、さらにぽっぽの皿に空中移動してくるのですから。楽しそうに話すめんまの言葉をじんたんがいちいち中継してみなさんへ伝える、しかしゆきあつはその「中継」を許せず、めんまと直接コンタクトをしたい。
ということでめんま日記の筆談の例からあなる持参のペンで筆談を試みるも、ペンに異常が無いのにめんまは何故か字を書けない。蒸しパン作りで物理干渉に異常がない(いや十分異常だが)ことを描いた上で、前回できた筆談を今回のシチュではできない。その理由はひょっとしたら「ゆきあつの望み」だからではなかろうか。仲間の気持ちを理解していない者の利己的な望みは叶わない、仲間を疑う者の望みは叶わない。そんな気がする。
「めんまの事を信じろなんて、結局は独り占めしたかったんだ」
筆談が出来るならば最初からすれば良かったのにと、全視聴者が同じ疑問を持っていたであろうこの件について、ゆきあつはそれを「じんたんが独り占めを目論んだから」と考えている。しかしこれまでも結構フリーダムだっためんまはともかく、きっとじんたんは「そんな事をしてまで証明したくない」、証拠を突き付けて証明するより「信じてもらう」ことを望んだのでしょう。そもそも独占する気ならばゆきあつにも誰にも「めんまの存在」を話す意味が無く、話したところで「気が触れた?」と思われるのが関の山だったわけで。さんざん酷いことを言われても決して実力行使に走らなかったのはじんたんの「信念」によるものと思いたい。
そういやつるこも「許してないからこそ責めるために現れた?」と不穏なことを口走ってましたね。彼女もまた明らかになっていない「何か」があるのかも?
「絶対にめんまを成仏させる」
じんたんに独り占めされるくらいなら成仏させて消してしまえ。めんまの気持ちを考えずにあくまで利己的なゆきあつの思考は男のジェラシー全開です。そういえば「あの日」のゆきあつもじんたんを追うめんまに対して自己アピールしかしていませんでした。やはり人間の根本的な部分はそうそう変わらないようで、これではめんまにゴメンナサイされるのもわかるような。
寝入っためんまへロケットの話を語りかけ、するとじつは起きていためんまが「ありがとう」と答える。これまでの経緯をこっそり知っていためんまはじんたんが言葉にしてくれたことが嬉しいのだろうなあ。しかしそれが成就すれば自分は消えてしまう、「離れたくない」と言わんばかりにじんたんの背中に縋り付きながら感謝の言葉を呟くこのカットはめんまの複雑な思いを感じさせるものでした。

みなさん揃って花火職人の所へ再度お願いに行くもやっぱり却下、ということでゆきあつるこの優等生ペアがめんま父ちゃんへ直談判です。本間宅ではイレーヌさんがいるため父ちゃんを外で待ち伏せとさすが周到ですね。花火作りの話をする二人に対し、「あの日」で時間が止まっているイレーヌさんの時計を「今」に引き戻したい、だから芽衣子のことを思い出させたくない、という父ちゃんの言い分もわかるなあ。自分だって娘を亡くして辛いだろうに、それに加えて今だ苦しみ続けているイレーヌさんを見ている父ちゃんの辛さはどれほどのものか。
しかしゆきあつは引き下がらず、父ちゃんへ土下座して願いを伝える。あのプライドの高そうな彼にここまでやらせるのは、そのプライドを崩してでも守りたいプライドがあるからでしょう。とはいえ土下座しながら落とした涙はめんまへの思いが溢れ、ゆきあつ自身も制御できない複雑な感情が窺えます。
その後の線路脇にてゆきあつるこは出勤途中のじんたん&めんまと遭遇。ジェラシーMAXの会話後に現れた仇敵は「自分にだけ見えるめんま」とキャッキャウフフしていやがります。ぐぬぬ。成長しためんまを「美人か?」と問われ、あの日のフラッシュバックから同じ轍を踏まず、照れながら「まあまあ美人?」なんて答えるじんたん。ぐぬぬ。傍から見たら一人芝居だけれど「そうではない」ことが判っているゆきあつが、こんなの見せられたら壊れちゃうのもわかるような。悔しいのう、悔しいのう。壊れたゆきあつを冷静に見守るつるこはさすがよく訓練されている?(笑

ゆきあつの土下座が効いて花火職人の了解も降り、みなさん揃ってロケット花火作りが始まりました。女子組が作っている布きれは何かと思ったけれど、モデルとなった龍勢祭の写真を見るとそれがロケット花火の飾り付けであることがわかります。あのつるこが「かわいい」とか…指摘されてのメガネキラーンを含め、回を追うごとにつるこが柔らかくなってきて良い傾向…と思ったのも束の間でしたが。
みなさんわいわいと花火作りに精を出す一方で相変わらずフリーダムなめんま。子供のまんま危なっかしいめんまにじんたんはヒヤヒヤしながら、それでも楽しそうに戯れる姿に目を細めます。そんな様子を遠目に見ていたあなるは「見えないめんまが見えるじんたん」、つまり昔も今も「じんたんの目にはめんましか映っていない」ことが「見えて」しまう。めんまには敵わない。その事を改めて見せ付けられいたたまれなくなったあなるが逃げ出してしまうのもわかります。
逃げ出したあなるは広い敷地の片隅に子供のように座り込み、画面効果でより小さく見えるその姿はあなるのしょんぼり具合を強調していました。てな所へ現れたゆきあつ。「宿海」の呼び方一つであなるの胸中を見透かせるのは「似た者同士」だから…似た者同士だけに作業場での雰囲気から同じ事を思い、彼もまたあの場にいられなかった。辛いなあ。
「あんたみたいな性悪と似てるなんて絶対御免!」
ゆきあつの言葉にあなるが取り乱してしまうのは図星を突かれたからでしょうね。「性悪」と毒づいた相手と自分が同じと判りながらそれを認めたくない、差し出された手を強く振り払い、立ち尽くして涙を浮かべる表情は言い訳が浮かばず拗ねた子供のよう。

てな騒動を影から見ていたつるこ家政婦(違。あなるの涙を優しく拭い、似た者同士で付き合おうか?と驚きの交際申し込みを! それを聞いたあなるが思わず身を翻しムネを押さえる一瞬がじつに処女っぽく微笑ましい。第五話の電車内シーンにて処女がどうとか言っていた相手だけにガードを固めるのも判る(笑。そんなあなるをからかうゆきあつ、からかわれた反撃のミドルキックを受けて笑顔のゆきあつは遠回しながらあなるを元気付けようとしていたのでしょう。めんまに囚われ続けているゆきあつが何の決着も付けぬまま他の女に乗り換えるはずがありませんし。
しかし会話だけ聞いていたら確かに交際申し込みシーンであり、隧道の影でその一部始終を見ていたつるこは唇を噛むしかありません。めんまがタメならあなる? ずっと近くにいた私は? 私だってこんなにゆきあつのことを見ているのに。その直後に映るブランコのカット、つるこの心境を表すように落ちた雫が波紋を広げる演出は静かに激しい。
その日の晩、秘密基地からあなるのぬいぐるみや着替えが消えた。おそらくいろんな気まずさからここに居られなくなったのでしょう。ガテン現場へ出掛けるじんたんは一人現場へ向かい…ぽっぽと共に秘密基地に残っためんまは満面笑顔で嬉しそう。願いが叶えば消えてしまう寂しさ・悲しさを、バスターズのみんなとの日々を(一方的にとはいえ)楽しく過ごしている様子を見て「嬉しいんだよな?」と上書きする切なさ。しかし帰り道ですれ違った学生たちはいつの間にか冬服となり、「夏のケモノ」だったはずの幽霊めんまとの別れが近付いていることへの漠然とした焦燥がじんたんを襲う。

秘密基地にてぽっぽと過ごすめんまは柱に何やら刻み込み、めんまが見えないぽっぽとの意思疎通に例の日記を使って筆談を始めます。じんたん宅では出来なかった筆談がここではできる。これは単に「めんま日記縛り(または秘密基地縛り)」なのか、それとも先に書いたように他の理由があるのかなかなか興味深い設定です。というわけでめんまとぽっぽは「おしゃべり」をすることになったのですが…ここで見せたぽっぽの影はいったい!?
「あの日、お前さあ。あの時、その、俺の事…」
やはりぽっぽもめんまの死に関わっていたのか。その口ぶりから死の直前にめんまと何かあった? 第五話ラストで見せた花を供え続ける様子からぽっぽも因縁を抱えていると思っていたけれど…これまで無邪気さを前面に出して「バスターズの救い」的ポジションだったぽっぽの闇まで浮かび、いよいよ目が離せません。
そんなぽっぽの動揺を示すカップの波紋。先ほどのつるこの波紋同様に今回はこの「波紋」を使った演出が何度も使われていました。バイトが退けて自宅へ戻ったじんたんがめんまの不在に正体不明の焦りを感じたのは、その前シーンにて橋の欄干から落ちためんまの「波紋」が伝わったのでしょう。橋の欄干にてめんまが見つけた大きな鯉、誘われるように身を乗り出し、次のカットで暗い水面に波紋が広がる流れは見ていて一瞬背筋が凍るほどの恐怖感を感じさせる好演出。前回にてめんまが存在証明をしたことを「ひょっとしたらめんまが一旦退場する前振り?」とおぼろげに考えていたのですが、いざ目の当たりにすると、その後再びめんまの声が聞こえるまで嫌な動悸・ココロのざわつきが止まりませんでした。ああもう本作スタッフったら人が悪いよ(褒め言葉
焦るじんたんはめんまがいるはずの秘密基地へ走り、その途中の橋にて一息入れると聞こえてきためんまの声。河原を見下ろすと手を振るめんまが…その姿にフラッシュバックするめんま最期の記憶、もうあんな思いはしたくない、めんまがいなくなるのは嫌だ! ついにじんたんは正直な思いを叫びながら河原のめんまの所へ。しかしあの高さから落ちたら無事では済まないだろう?(笑
大きな鯉を近くで見たいめんまは足を川へ、その瞬間に起きた波紋はこれまたじんたんの心を揺さぶった。
「ずっと、ずっと、ここにいろよ」
川に入ろうとするめんまを後から強く抱き締めるじんたん。めんまの成仏ために一生懸命だったじんたんが「自分の本当の望み」を口にした瞬間です。この「本心」が残り二話の展開にどう影響していくのか、はたしてじんたんはこの葛藤にどうケリを付けるのか非常に興味深い。
めんまの代わりに川へ入ったじんたんは河原から微笑むめんまの姿に笑顔を返し、そしてめんまが裸足であることに改めて気付く。あの日サンダルを流されてしまったからめんまは裸足なのでしょう。そういや白いワンピースはきちんと着ているのに何故かめんまは裸足のまま…これまで何度も強調されてきた「最期のサンダル」が何かのキーアイテムになるのかも?

次回予告の帽子あなるがかわいい! ほんとあなるはどんな恰好でもかわいいなあ。
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やはりめんまには敵わないのか。

前回ラストにてついに存在を証明しためんまは、じんたん宅にて例の蒸しパンを作って存在証明の追い討ちから。めんまの存在を俯瞰で見ている視聴者的には微笑ましいシーンでありますが、これはめんまを見えないバスターズの面々としてはちょっとしたオカルトでしょうね。蒸しパン鍋が宙に浮いて食卓へ、さらにぽっぽの皿に空中移動してくるのですから。楽しそうに話すめんまの言葉をじんたんがいちいち中継してみなさんへ伝える、しかしゆきあつはその「中継」を許せず、めんまと直接コンタクトをしたい。
ということでめんま日記の筆談の例からあなる持参のペンで筆談を試みるも、ペンに異常が無いのにめんまは何故か字を書けない。蒸しパン作りで物理干渉に異常がない(いや十分異常だが)ことを描いた上で、前回できた筆談を今回のシチュではできない。その理由はひょっとしたら「ゆきあつの望み」だからではなかろうか。仲間の気持ちを理解していない者の利己的な望みは叶わない、仲間を疑う者の望みは叶わない。そんな気がする。
「めんまの事を信じろなんて、結局は独り占めしたかったんだ」
筆談が出来るならば最初からすれば良かったのにと、全視聴者が同じ疑問を持っていたであろうこの件について、ゆきあつはそれを「じんたんが独り占めを目論んだから」と考えている。しかしこれまでも結構フリーダムだっためんまはともかく、きっとじんたんは「そんな事をしてまで証明したくない」、証拠を突き付けて証明するより「信じてもらう」ことを望んだのでしょう。そもそも独占する気ならばゆきあつにも誰にも「めんまの存在」を話す意味が無く、話したところで「気が触れた?」と思われるのが関の山だったわけで。さんざん酷いことを言われても決して実力行使に走らなかったのはじんたんの「信念」によるものと思いたい。
そういやつるこも「許してないからこそ責めるために現れた?」と不穏なことを口走ってましたね。彼女もまた明らかになっていない「何か」があるのかも?
「絶対にめんまを成仏させる」
じんたんに独り占めされるくらいなら成仏させて消してしまえ。めんまの気持ちを考えずにあくまで利己的なゆきあつの思考は男のジェラシー全開です。そういえば「あの日」のゆきあつもじんたんを追うめんまに対して自己アピールしかしていませんでした。やはり人間の根本的な部分はそうそう変わらないようで、これではめんまにゴメンナサイされるのもわかるような。
寝入っためんまへロケットの話を語りかけ、するとじつは起きていためんまが「ありがとう」と答える。これまでの経緯をこっそり知っていためんまはじんたんが言葉にしてくれたことが嬉しいのだろうなあ。しかしそれが成就すれば自分は消えてしまう、「離れたくない」と言わんばかりにじんたんの背中に縋り付きながら感謝の言葉を呟くこのカットはめんまの複雑な思いを感じさせるものでした。

みなさん揃って花火職人の所へ再度お願いに行くもやっぱり却下、ということでゆきあつるこの優等生ペアがめんま父ちゃんへ直談判です。本間宅ではイレーヌさんがいるため父ちゃんを外で待ち伏せとさすが周到ですね。花火作りの話をする二人に対し、「あの日」で時間が止まっているイレーヌさんの時計を「今」に引き戻したい、だから芽衣子のことを思い出させたくない、という父ちゃんの言い分もわかるなあ。自分だって娘を亡くして辛いだろうに、それに加えて今だ苦しみ続けているイレーヌさんを見ている父ちゃんの辛さはどれほどのものか。
しかしゆきあつは引き下がらず、父ちゃんへ土下座して願いを伝える。あのプライドの高そうな彼にここまでやらせるのは、そのプライドを崩してでも守りたいプライドがあるからでしょう。とはいえ土下座しながら落とした涙はめんまへの思いが溢れ、ゆきあつ自身も制御できない複雑な感情が窺えます。
その後の線路脇にてゆきあつるこは出勤途中のじんたん&めんまと遭遇。ジェラシーMAXの会話後に現れた仇敵は「自分にだけ見えるめんま」とキャッキャウフフしていやがります。ぐぬぬ。成長しためんまを「美人か?」と問われ、あの日のフラッシュバックから同じ轍を踏まず、照れながら「まあまあ美人?」なんて答えるじんたん。ぐぬぬ。傍から見たら一人芝居だけれど「そうではない」ことが判っているゆきあつが、こんなの見せられたら壊れちゃうのもわかるような。悔しいのう、悔しいのう。壊れたゆきあつを冷静に見守るつるこはさすがよく訓練されている?(笑

ゆきあつの土下座が効いて花火職人の了解も降り、みなさん揃ってロケット花火作りが始まりました。女子組が作っている布きれは何かと思ったけれど、モデルとなった龍勢祭の写真を見るとそれがロケット花火の飾り付けであることがわかります。あのつるこが「かわいい」とか…指摘されてのメガネキラーンを含め、回を追うごとにつるこが柔らかくなってきて良い傾向…と思ったのも束の間でしたが。
みなさんわいわいと花火作りに精を出す一方で相変わらずフリーダムなめんま。子供のまんま危なっかしいめんまにじんたんはヒヤヒヤしながら、それでも楽しそうに戯れる姿に目を細めます。そんな様子を遠目に見ていたあなるは「見えないめんまが見えるじんたん」、つまり昔も今も「じんたんの目にはめんましか映っていない」ことが「見えて」しまう。めんまには敵わない。その事を改めて見せ付けられいたたまれなくなったあなるが逃げ出してしまうのもわかります。
逃げ出したあなるは広い敷地の片隅に子供のように座り込み、画面効果でより小さく見えるその姿はあなるのしょんぼり具合を強調していました。てな所へ現れたゆきあつ。「宿海」の呼び方一つであなるの胸中を見透かせるのは「似た者同士」だから…似た者同士だけに作業場での雰囲気から同じ事を思い、彼もまたあの場にいられなかった。辛いなあ。
「あんたみたいな性悪と似てるなんて絶対御免!」
ゆきあつの言葉にあなるが取り乱してしまうのは図星を突かれたからでしょうね。「性悪」と毒づいた相手と自分が同じと判りながらそれを認めたくない、差し出された手を強く振り払い、立ち尽くして涙を浮かべる表情は言い訳が浮かばず拗ねた子供のよう。

てな騒動を影から見ていたつるこ家政婦(違。あなるの涙を優しく拭い、似た者同士で付き合おうか?と驚きの交際申し込みを! それを聞いたあなるが思わず身を翻しムネを押さえる一瞬がじつに処女っぽく微笑ましい。第五話の電車内シーンにて処女がどうとか言っていた相手だけにガードを固めるのも判る(笑。そんなあなるをからかうゆきあつ、からかわれた反撃のミドルキックを受けて笑顔のゆきあつは遠回しながらあなるを元気付けようとしていたのでしょう。めんまに囚われ続けているゆきあつが何の決着も付けぬまま他の女に乗り換えるはずがありませんし。
しかし会話だけ聞いていたら確かに交際申し込みシーンであり、隧道の影でその一部始終を見ていたつるこは唇を噛むしかありません。めんまがタメならあなる? ずっと近くにいた私は? 私だってこんなにゆきあつのことを見ているのに。その直後に映るブランコのカット、つるこの心境を表すように落ちた雫が波紋を広げる演出は静かに激しい。
その日の晩、秘密基地からあなるのぬいぐるみや着替えが消えた。おそらくいろんな気まずさからここに居られなくなったのでしょう。ガテン現場へ出掛けるじんたんは一人現場へ向かい…ぽっぽと共に秘密基地に残っためんまは満面笑顔で嬉しそう。願いが叶えば消えてしまう寂しさ・悲しさを、バスターズのみんなとの日々を(一方的にとはいえ)楽しく過ごしている様子を見て「嬉しいんだよな?」と上書きする切なさ。しかし帰り道ですれ違った学生たちはいつの間にか冬服となり、「夏のケモノ」だったはずの幽霊めんまとの別れが近付いていることへの漠然とした焦燥がじんたんを襲う。

秘密基地にてぽっぽと過ごすめんまは柱に何やら刻み込み、めんまが見えないぽっぽとの意思疎通に例の日記を使って筆談を始めます。じんたん宅では出来なかった筆談がここではできる。これは単に「めんま日記縛り(または秘密基地縛り)」なのか、それとも先に書いたように他の理由があるのかなかなか興味深い設定です。というわけでめんまとぽっぽは「おしゃべり」をすることになったのですが…ここで見せたぽっぽの影はいったい!?
「あの日、お前さあ。あの時、その、俺の事…」
やはりぽっぽもめんまの死に関わっていたのか。その口ぶりから死の直前にめんまと何かあった? 第五話ラストで見せた花を供え続ける様子からぽっぽも因縁を抱えていると思っていたけれど…これまで無邪気さを前面に出して「バスターズの救い」的ポジションだったぽっぽの闇まで浮かび、いよいよ目が離せません。
そんなぽっぽの動揺を示すカップの波紋。先ほどのつるこの波紋同様に今回はこの「波紋」を使った演出が何度も使われていました。バイトが退けて自宅へ戻ったじんたんがめんまの不在に正体不明の焦りを感じたのは、その前シーンにて橋の欄干から落ちためんまの「波紋」が伝わったのでしょう。橋の欄干にてめんまが見つけた大きな鯉、誘われるように身を乗り出し、次のカットで暗い水面に波紋が広がる流れは見ていて一瞬背筋が凍るほどの恐怖感を感じさせる好演出。前回にてめんまが存在証明をしたことを「ひょっとしたらめんまが一旦退場する前振り?」とおぼろげに考えていたのですが、いざ目の当たりにすると、その後再びめんまの声が聞こえるまで嫌な動悸・ココロのざわつきが止まりませんでした。ああもう本作スタッフったら人が悪いよ(褒め言葉
焦るじんたんはめんまがいるはずの秘密基地へ走り、その途中の橋にて一息入れると聞こえてきためんまの声。河原を見下ろすと手を振るめんまが…その姿にフラッシュバックするめんま最期の記憶、もうあんな思いはしたくない、めんまがいなくなるのは嫌だ! ついにじんたんは正直な思いを叫びながら河原のめんまの所へ。しかしあの高さから落ちたら無事では済まないだろう?(笑
大きな鯉を近くで見たいめんまは足を川へ、その瞬間に起きた波紋はこれまたじんたんの心を揺さぶった。
「ずっと、ずっと、ここにいろよ」
川に入ろうとするめんまを後から強く抱き締めるじんたん。めんまの成仏ために一生懸命だったじんたんが「自分の本当の望み」を口にした瞬間です。この「本心」が残り二話の展開にどう影響していくのか、はたしてじんたんはこの葛藤にどうケリを付けるのか非常に興味深い。
めんまの代わりに川へ入ったじんたんは河原から微笑むめんまの姿に笑顔を返し、そしてめんまが裸足であることに改めて気付く。あの日サンダルを流されてしまったからめんまは裸足なのでしょう。そういや白いワンピースはきちんと着ているのに何故かめんまは裸足のまま…これまで何度も強調されてきた「最期のサンダル」が何かのキーアイテムになるのかも?

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