2011-12-30(Fri)
話数単位で選ぶ、2011年TVアニメ10選

今年も10作10話を選んでみました。
ふと気付けば激動の2011年も残り2日。ってことで今年もkarimikarimiさんの企画に乗っかって、私のハートをズッキューン!バッキューン!ドッキューン!させたアニメ作品を10作10話選んでみました。各サブタイトルクリックで放映時のレビューへ飛ぶのでヒマな人は合わせてどうぞ。
※ルール
・2011年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・思いつき順。順位は付けない
・ハートキャッチプリキュア! 第48話「地球のため!夢のため!プリキュア最後の変身です!」
(脚本:栗山緑 絵コンテ:長峯達也 演出:広嶋秀樹 作画監督:馬越嘉彦)
作品的には2010年度の作品で、昨年も第34話を10選に入れた本作ですが、本話は放映が2011年ってことで今年の10選にも入れちゃいます。ただでさえアクション過剰だった「ハートキャッチプリキュア」の最終決戦はまさに全力全壊でした。アクション描写ならば第47話でのキュアムーンライトvsダークプリキュアの死闘も素晴らしい出来だったけれど、あえて選ぶならばその後の悲しい結末に鬼神と化した「ゆり」さんを「つぼみ」が叱咤し、プリキュアとして正しい道へ導きながらデューンとの超絶アクションへなだれこむ本話を推したい。一般アニメファンには見向きもされないニチアサ少女アニメですが、本作だけは騙されたと思って、レンタルでもいいのでぜひ見ていただきたい。
・魔法少女まどか☆マギカ 第8話「あたしって、ほんとバカ」
(脚本:虚淵玄 絵コンテ:小俣真一 演出:川畑喬 作画監督:近藤優次、松本明之)
正直言って本作の結末は期待外れの反則技(それをやっちゃあオシマイ的な)で私的に株価大暴落だったけれど、震災前の第9話までは作品が持つ独特の世界観・映像美に毎回見入っていたものです。その中でもこの第8話は闇に落ちていくさやかの描写が秀逸で、作中の「魔法少女」が避けて通れない悲劇を痛いほど感じさせてくれました。
・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 第1話「超平和バスターズ」
(脚本:岡田麿里 絵コンテ・演出:長井龍雪 作画監督:田中将賀)
夏の日のヒキコモリ描写から唐突に登場しためんま。初見時には「なにこのウザい子」と思ったけれど…カットの端々でめんまが「夏のケモノ」であることを絶妙に描いているのだなあ。その後次第に物語のテーマを提示していく作りは第1話として120点の出来でした。逆に言うと本作はこの第1話がピークだったような気もする。ともあれこの第1話を見た後、サッポロ一番塩ラーメンを食べる時は必ずかき玉で作るようになったのは私だけではあるまい(笑
・神のみぞ知るセカイII 第7話「Singing in the Rain」
(脚本:倉田英之 絵コンテ:出合小都美 演出:駒屋健一郎 作画監督:杉本幸子、梅津茜 総作画監督:川村敏江)
無個性モブキャラだったはずのちひろがこの上なく輝いたエピソードを締める3話目。心理描写を天候になぞえる手法はよくある演出なのですが、「雨」の中で描かれるちひろの胸中・感情のすれ違いが秀逸で、そしてラストの鮮やかさにすっかり術中にハマってしまいました。アスミスの熱演も相まって非常に印象深いエピソードです。これにてちひろ押しとなった私は最近の原作本編を読んで地獄の苦しみを味わうことになるのですがそれはまた別の話。
・スイートプリキュア♪ 第23話「ザザ~ン!涙は世界で一番ちいさな海ニャ!」
(脚本:米村正二 絵コンテ・演出:田中裕太 作画監督:高橋晃)
3人目なのに4人目のプリキュアである「キュアビート」の覚醒回。過去に囚われ孤独を彷徨うセイレーンを描いたAパートは少女アニメとは思えない凝った演出で、そこからハミィとの友情によって正義に目覚める(正気を取り戻す)クライマックスへの流れは私の涙腺を刺激して止まず。
・花咲くいろは 第18話「人魚姫と貝殻ブラ」
(脚本:岡田麿里 絵コンテ・演出:篠原俊哉 作画監督:川面恒介)
本作も各話印象深くて1つ選ぶのが難しいのだけれど…ここはあえて菜子の内面を見事に描いてくれた第18話を。内気な性格をどうにかしよう!といろいろ挑戦する菜子の奮闘ぶりをユーモラスに描きながら、しかし本人の切実さを随所に感じさせる秀逸な作り。最終的に女将さんの言葉によって自分を取り戻し、「きもなこち」のオチまで期待通りの面白さでした。もっとこういう話を見たかったなあ。
・バカとテストと召喚獣にっ! 第8話「ウチと日本と知らない言葉」
(脚本:高山カツヒコ 絵コンテ・演出:坂本隆 作画監督:坂本隆、牛島希)
バカテスはたまにこういういい話をするから困る。別に困らんか。言葉の壁によって孤立した美波の苦しさ・辛さの描写は私の胃をキリキリと抉り、さらに「言語が通じない」状態を視覚的に表現した一連シーンもリアルすぎて見ていて辛かった。そんな美波を孤独から救うべく明久の奮闘も熱く、(美波的に)意味不明だった明久の言葉が氷解し「ワタシトトモダチニナッテクレマセンカ?」へ繋げる一連の演出も素晴らしかったです。で、結局坂本隆氏って誰?
・海賊戦隊ゴーカイジャー 第28話「翼よ永遠に」
(脚本:井上敏樹 監督:中澤祥次郎)
「TVアニメ10選」と言いつつ特撮番組をランクインさせるのはアレかもだけれど古参戦隊ファンの私が感涙したこれを外すわけにはいかずご勘弁。20年前に放映された「鳥人戦隊ジェットマン」のアフターストーリーたる今エピソードは隅から隅まで旧来ファンへの最高のプレゼントとなりました。凱役の若松氏は年月を超えて凱を演じきり、ジェットマンの生みの親である井上氏の脚本も作品愛を感じさせ…見終わった後しばらく涙目の放心状態でニヤニヤしてしまったことを思い出します。でもジェットマンを知らない世代にはこの至上エピソードも「何このキザなおっさん」なんだろうなあ(笑
・プリティーリズム オーロラドリーム 第28話「頑固オヤジにはちみつキッス」
(脚本:村上桃子 絵コンテ:藤原良二 演出:根岸宏樹 作画監督:玉利和枝)
私的に今年のイチオシ作品たる本作にて1本選ぶのは至難の業なれど、やはり本作の流れを一気に持っていったみおんの活躍回、破壊力無限大のプリズムジャンプ「はちみつキッス」を披露した第28話をとりあえず推しておきましょうか。頑として首を縦に振らない頑固オヤジとのやり取りから、内面的に成長したみおんの「はちみつキッス」で一発KOされオヤジ自身も変わっていく流れはシュールながらほっこりいい話。
・侵略!?イカ娘 第8話Cパート「熱中症じゃなイカ!?」
(脚本:國澤真理子 絵コンテ・演出:牧野吉高 作画監督:古川英樹)
監督交代の影響か第一期より少々パワーダウン(というかノリの違い)を感じたイカ娘第二期、短い原作ネタを1パートに尺合わせするアニメオリジナルの改変もイマイチ私の感性に合わず少々悶々としていたのですが、この第8話Cパートはホラーチックな改変が上手くハマって非常に面白かった。隣のベッドに横たわる早苗を恐れるイカ娘の心理描写はお見事で、やや演出過剰?と思いながら画面に引き込まれてしまいましたよ。
以上で10作10話。今年は大震災の影響もあって3月以前の作品はほとんど記憶から吹っ飛んでしまい、その後もしばらくアニメを楽しめなかった&ツボに入る作品が少なかったため、個人的には不作な一年だったかも。というか私のアニメ趣味もそろそろ潮時なのかもしれない。
ではみなさま、良いお年を。
※ルール
・2011年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・思いつき順。順位は付けない
・ハートキャッチプリキュア! 第48話「地球のため!夢のため!プリキュア最後の変身です!」
(脚本:栗山緑 絵コンテ:長峯達也 演出:広嶋秀樹 作画監督:馬越嘉彦)
作品的には2010年度の作品で、昨年も第34話を10選に入れた本作ですが、本話は放映が2011年ってことで今年の10選にも入れちゃいます。ただでさえアクション過剰だった「ハートキャッチプリキュア」の最終決戦はまさに全力全壊でした。アクション描写ならば第47話でのキュアムーンライトvsダークプリキュアの死闘も素晴らしい出来だったけれど、あえて選ぶならばその後の悲しい結末に鬼神と化した「ゆり」さんを「つぼみ」が叱咤し、プリキュアとして正しい道へ導きながらデューンとの超絶アクションへなだれこむ本話を推したい。一般アニメファンには見向きもされないニチアサ少女アニメですが、本作だけは騙されたと思って、レンタルでもいいのでぜひ見ていただきたい。
・魔法少女まどか☆マギカ 第8話「あたしって、ほんとバカ」
(脚本:虚淵玄 絵コンテ:小俣真一 演出:川畑喬 作画監督:近藤優次、松本明之)
正直言って本作の結末は期待外れの反則技(それをやっちゃあオシマイ的な)で私的に株価大暴落だったけれど、震災前の第9話までは作品が持つ独特の世界観・映像美に毎回見入っていたものです。その中でもこの第8話は闇に落ちていくさやかの描写が秀逸で、作中の「魔法少女」が避けて通れない悲劇を痛いほど感じさせてくれました。
・あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 第1話「超平和バスターズ」
(脚本:岡田麿里 絵コンテ・演出:長井龍雪 作画監督:田中将賀)
夏の日のヒキコモリ描写から唐突に登場しためんま。初見時には「なにこのウザい子」と思ったけれど…カットの端々でめんまが「夏のケモノ」であることを絶妙に描いているのだなあ。その後次第に物語のテーマを提示していく作りは第1話として120点の出来でした。逆に言うと本作はこの第1話がピークだったような気もする。ともあれこの第1話を見た後、サッポロ一番塩ラーメンを食べる時は必ずかき玉で作るようになったのは私だけではあるまい(笑
・神のみぞ知るセカイII 第7話「Singing in the Rain」
(脚本:倉田英之 絵コンテ:出合小都美 演出:駒屋健一郎 作画監督:杉本幸子、梅津茜 総作画監督:川村敏江)
無個性モブキャラだったはずのちひろがこの上なく輝いたエピソードを締める3話目。心理描写を天候になぞえる手法はよくある演出なのですが、「雨」の中で描かれるちひろの胸中・感情のすれ違いが秀逸で、そしてラストの鮮やかさにすっかり術中にハマってしまいました。アスミスの熱演も相まって非常に印象深いエピソードです。これにてちひろ押しとなった私は最近の原作本編を読んで地獄の苦しみを味わうことになるのですがそれはまた別の話。
・スイートプリキュア♪ 第23話「ザザ~ン!涙は世界で一番ちいさな海ニャ!」
(脚本:米村正二 絵コンテ・演出:田中裕太 作画監督:高橋晃)
3人目なのに4人目のプリキュアである「キュアビート」の覚醒回。過去に囚われ孤独を彷徨うセイレーンを描いたAパートは少女アニメとは思えない凝った演出で、そこからハミィとの友情によって正義に目覚める(正気を取り戻す)クライマックスへの流れは私の涙腺を刺激して止まず。
・花咲くいろは 第18話「人魚姫と貝殻ブラ」
(脚本:岡田麿里 絵コンテ・演出:篠原俊哉 作画監督:川面恒介)
本作も各話印象深くて1つ選ぶのが難しいのだけれど…ここはあえて菜子の内面を見事に描いてくれた第18話を。内気な性格をどうにかしよう!といろいろ挑戦する菜子の奮闘ぶりをユーモラスに描きながら、しかし本人の切実さを随所に感じさせる秀逸な作り。最終的に女将さんの言葉によって自分を取り戻し、「きもなこち」のオチまで期待通りの面白さでした。もっとこういう話を見たかったなあ。
・バカとテストと召喚獣にっ! 第8話「ウチと日本と知らない言葉」
(脚本:高山カツヒコ 絵コンテ・演出:坂本隆 作画監督:坂本隆、牛島希)
バカテスはたまにこういういい話をするから困る。別に困らんか。言葉の壁によって孤立した美波の苦しさ・辛さの描写は私の胃をキリキリと抉り、さらに「言語が通じない」状態を視覚的に表現した一連シーンもリアルすぎて見ていて辛かった。そんな美波を孤独から救うべく明久の奮闘も熱く、(美波的に)意味不明だった明久の言葉が氷解し「ワタシトトモダチニナッテクレマセンカ?」へ繋げる一連の演出も素晴らしかったです。で、結局坂本隆氏って誰?
・海賊戦隊ゴーカイジャー 第28話「翼よ永遠に」
(脚本:井上敏樹 監督:中澤祥次郎)
「TVアニメ10選」と言いつつ特撮番組をランクインさせるのはアレかもだけれど古参戦隊ファンの私が感涙したこれを外すわけにはいかずご勘弁。20年前に放映された「鳥人戦隊ジェットマン」のアフターストーリーたる今エピソードは隅から隅まで旧来ファンへの最高のプレゼントとなりました。凱役の若松氏は年月を超えて凱を演じきり、ジェットマンの生みの親である井上氏の脚本も作品愛を感じさせ…見終わった後しばらく涙目の放心状態でニヤニヤしてしまったことを思い出します。でもジェットマンを知らない世代にはこの至上エピソードも「何このキザなおっさん」なんだろうなあ(笑
・プリティーリズム オーロラドリーム 第28話「頑固オヤジにはちみつキッス」
(脚本:村上桃子 絵コンテ:藤原良二 演出:根岸宏樹 作画監督:玉利和枝)
私的に今年のイチオシ作品たる本作にて1本選ぶのは至難の業なれど、やはり本作の流れを一気に持っていったみおんの活躍回、破壊力無限大のプリズムジャンプ「はちみつキッス」を披露した第28話をとりあえず推しておきましょうか。頑として首を縦に振らない頑固オヤジとのやり取りから、内面的に成長したみおんの「はちみつキッス」で一発KOされオヤジ自身も変わっていく流れはシュールながらほっこりいい話。
・侵略!?イカ娘 第8話Cパート「熱中症じゃなイカ!?」
(脚本:國澤真理子 絵コンテ・演出:牧野吉高 作画監督:古川英樹)
監督交代の影響か第一期より少々パワーダウン(というかノリの違い)を感じたイカ娘第二期、短い原作ネタを1パートに尺合わせするアニメオリジナルの改変もイマイチ私の感性に合わず少々悶々としていたのですが、この第8話Cパートはホラーチックな改変が上手くハマって非常に面白かった。隣のベッドに横たわる早苗を恐れるイカ娘の心理描写はお見事で、やや演出過剰?と思いながら画面に引き込まれてしまいましたよ。
以上で10作10話。今年は大震災の影響もあって3月以前の作品はほとんど記憶から吹っ飛んでしまい、その後もしばらくアニメを楽しめなかった&ツボに入る作品が少なかったため、個人的には不作な一年だったかも。というか私のアニメ趣味もそろそろ潮時なのかもしれない。
ではみなさま、良いお年を。
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