2012-01-22(Sun)
プリティーリズム オーロラドリーム #41 ピュアプレミアムウェデイングの願い
ついに明らかになった12年前の出来事。

聖母あいらによって社長は救われるか?

プリティートップを飛び出したりずむはオーロラライジング研究の一環として父ちゃんの部屋を家捜し、すると表紙に「K」と大書された一冊のノートが出てきました。そのノートはそなたがオーロラライジングの練習中に付けていたトレーニング記録で…「ケイ」って個人名じゃなくて「K」だったのか!?(目からウロコ。てな所へ入って来た父ちゃんへKの所在を詰問するも知らないらしく手がかりなし。確かに嫁に失踪された旦那としては、連絡先がわかるものなら真っ先にKの所へ行くでしょうし。
その頃あいらは社長考案のオーロラライジング養成装置に悪戦苦闘、「シェー!」とか「キビシー!」とか視聴対象年齢がよくわからないギャグを連発しながらギャフン! こんなんでホントに跳べるようになるのか?(笑。あいら宙吊りのスタジオを訪れた社長はそこにりずむの姿が無い事に気付くと純さんと共にりずむ宅へ、軽いギャグから始まったサブタイ明け本編はここから一気に重くなっていきます。びっくりです。
「そなたはKに潰されたのよ!」
連れ戻しの説得など聞く耳持たないりずむへ社長が思わず言い放ったセリフ。Kの教えによってオーロラライジングを跳んだそなたは半廃人となって失踪してしまった、その一部始終を知る社長がKとの接触を止めるのは道理です。そんな中でこの「潰された」という表現が社長視点を感じさせてなかなか鋭い。きっと社長は今でもそう思っているのでしょう。そなたはKに潰された。無二のライバルを再起不能にしてしまったKへの憎悪…しかしそれは後で語られる社長自身の関与が元凶であり、もちろん社長はその事をわかっている。わかっている故に同じ轍を踏みたくないという思いもあるのでしょう。
すると後ろで聞いてた父ちゃんがりずむへ助け船。母親が突然失踪してしまった寂しさに泣き続け、しかし成長した娘は母親と同じ道を志し、影を追うため母親と同じオーロラライジングに挑戦しようとしている。ビンタして止めても頑として譲らない娘の思いを知ればもう止めることなどできない。ならば思い通りにやらせてやろう。ノーテンキなヤンキー親父かと思いきやしっかり娘を見守っていたのです。そんな父ちゃんは返す刀で社長の痛い所を思いっきり串刺しに。
「あんたさえいなければ、俺たち家族はバラバラにならずに済んだんだ」
前述のとおり社長は自らの罪をわかっており、それを当事者からド直球で言われたら返す言葉もございません。冷たく閉まったドアの前で立ち尽くす社長のズンドコ感が凄まじく重い。しかしこの重さはまだまだ序章でありました。

その頃あいらはキツい練習に息を上げてソファーへゴロリ。あいらを揃って労ううるえるは相変わらずかわいいなあ。てな所へお茶を持ってきた母ちゃんが「ピュアプレミアムウェディング」について思い出話を語り始め…やはりそなた担当のスタイリストだったことはりずむ父ちゃんに口止めされていたのね。その割にこれまで何度も「そなちゃん」って言ってたけど(笑
「ピュアプレミアムウェディングといえば阿世知さんのイメージね」
リアルタイムで大会に関わっていた人に「イメージ」を残した、当時の阿世知社長の強さを想像させる一コマです。こういうのってありますよね。フェラーリといえばラウダよね、みたいな。またここは「ピュアプレミアムウェディング」が持つ意味も軽く窺わせ、またオチへの布石にもなっているのも芸コマ。この時点でまさかあのオチは予想できませんでしたよ。ウェディングウェディングと賑やかな娘にハンケチを噛む父ちゃんは相変わらずのリアクションに何より。もう勝手にして(笑
さてピュアプレミアムウェディングカップがサッサと開幕し、しかし控え室のあいらはイマイチ気合が入っていない様子です。前回も意気込むりずむ・みおんから一歩引いたような雰囲気を窺わせていましたが、どうもあいらはこの大舞台がピンと来ず、また競争が苦手なのでプリズムクイーンなんて大きい夢はこれまたピンと来ない。確かに「何が何でも勝つ!」という貪欲さはあいらから感じられず、この大きな大会を前にしてニヘラと自嘲するばかり。そんなあいらのスイッチを入れるべく純さんが「Just a moment」と一言…何を企んでいるのかと思ったらついに押してはいけないスイッチを押してしまったようです。まさかこんな流れから社長の過去話へ繋がるとは。
一方客席にて開始を待つみなさん。大声で応援しまくる父ちゃんやかましい! ちんまり正座で待つうるえるかわいい! するとりずむの隣の席に何やら怪しいおばさんが…「変な人きたー」と目を背けたその人こそ今まさに捜している当人というお約束。確かに客席を後から見ても目立つ変な人、というか普通に迷惑な客じゃ?(笑。などと笑っている場合ではありません。最後列からステージを眺めて懐古する社長の目にその姿が映ると衝撃の表情で
「あ、あれは、お母様!」
これまでさんざん書いてきた妄想予想がビンゴ!?

この会場にKを呼んだのは純さん。イマイチ煮え切らないあいらのスイッチを入れるために呼んだのか、それとも別の意図があるのか。社長の辛い胸中がわかっているはずなのにあえてKを呼んだ。おそらくオーロラライジングに振り回され歪んだ親子関係を清算するためには「誰かが完全なオーロラライジングを跳ばなければならない」と考え、純さんにとってその「誰か」とはあいらなのでしょう。あいらの才能を見抜いて初ステージへ乗せたのも純さんですし。
興奮した社長はその場で倒れてしまいます。そなたの事、オーロラライジングの事になると一瞬でリミッターが吹っ飛んでしまう辺り社長の十字架の重さが窺えますね。すると倒れた社長の側にて語り始めた純さん。
「Kというのはオーロラライジングを考案した女性コーチ、そして阿世知社長と自分にとって実の母親でもある」
とりあえずこれにて月影先生・社長・純さんのラインは私の予想どおりと確定しました。これで少年時代の純さんが先生の屋敷にいた理由も判明し、「姉さん」と呟いた相手も確定、阿世知社長が先生と写っていた写真の意味も判明しました。すっきりした。ここまで引っ張った末のネタバラシは伏線の妙もあってじつにドラマチックであります。こういう見事な構成技を深夜アニメにも求めているのだけれどなかなか以下略。
「プリズムショーのリンクにはエンジェルが隠れているの」
意識を戻した社長が語り始めたKとの日々。小さい頃から英才教育を受け、辛い練習も耐えてきたのは母に教えられた「エンジェル」に会いたかったから。この頃のKは厳しいコーチの顔と母親らしい優しさを両立させ、社長との仲も良好だったようです。くじけかかった幼い社長に語りかける様子など今の「変な人」状態から別人みたいな優しいお母さん。というかコドモ今日子ちゃんかわいい!

しかしその良好な関係は父親が家を去った頃から険悪となり何かと反発するようになってしまった。おそらくこの頃に再婚して生まれたのが純さんなのでしょう。なるほど二人の年の差はこういうカラクリでしたか。その後の社長は勝つ事で反抗を表し、14歳の時にプリズムクイーンに…本来は喜ぶべき場なのにスポットライトにポツンと照らされた社長の絵面は「虚しさ」がひしひしと伝わってきます。母親への反抗の結果であるクイーンの座に何の価値があるのか? そんな虚しい日々に一筋の光明を射したそなたは社長にとって救いの女神だっただろうね。衣装は地味だけど。試合に勝って勝負に負けたのくだり、昭和40年代の少女マンガみたいな衣装切り裂きネタは古すぎて返って新しいかもしれない。
オーロラライジング至上主義の母親にますます反抗する若き社長。前回のみおんと重ねたこのシーンはニュアンスが少々違えど既成の価値観を覆したい野心を感じますが、先生は「あなたのプリズムショーはイミテーション、欲にまみれた紛い物」と一蹴…別れた旦那(社長の父親)と同じと言い放ったのはこれまた伏線なのだろうか? 欲にまみれていそうなおっさんキャラってこれまで出てきたっけ? ううむ。
「絶対にお母様のオーロラライジングを跳んでみせるわ!」
売り言葉に買い言葉でオーロラライジングへ挑戦する流れも母娘との確執をブーストするばかり。

そしてこれまで何度も描かれたように社長は失敗し、そなたは成功した。しかしその経緯、第13話で描かれたシーンの裏側は予想以上にドロドロしたものだったのですね。母親への反抗の当て馬として引っ張り出した末のあの事態では、そりゃ社長がいろいろ押し潰されるのもわかります。きっつー。そなたを壊した責任を先生に詰め寄り、そなたを呼び戻すためにオーロラライジングに挑戦し続け、しかし一度も成功せずそのまま引退してしまった社長…そなたが壊れたこと(ライバル喪失)で糸が切れた末での引退ではなく、彼女なりにケリを付けようとあがいた末での引退でしたか。オーロラライジングは自分には跳べない。その事実を何度も叩き付けられ、そなたを取り戻す望みも無い。全てを諦めてしまった社長は、だからあんな形でクイーンの座を降りてしまったのだなあ。全ての事象にきちんと理由があり、ストーリーに繋がっている。何だかすごいドラマです。

母親との確執にそなたを巻き込んでしまった悔やみきれない後悔。号泣の懺悔の後に社長は「自分では成し遂げられなかった事」をあいらへ託すべくこれまた涙を流しながら懇願します。何と迫真のドラマか。
「お願い! りずむのために、そなたのために…いいえ違うわ! 私のためにプリズムクイーンカップでオーロラライジングを跳んでほしいの」
開始当初は「すごいジャンプ」としか扱われていなかったオーロラライジングにこれほどの意味を持たせるとは。確かにりずむ関連の流れには深く関わっていたけれど、まさか社長まで…いやむしろ本作ストーリーの主軸は社長なのではないか?と思わせるほど深い。シリーズ終盤寸前まで銭勘定のギャグ描写ばかりだった社長(これも思えば父親の血か?)がまさかこれほど重要ポジションに立つとは誰が予想しただろう。
泣き崩れる社長を優しく抱き締める聖母あいら。願いを聞いて決意する強い眼差しから「私もエンジェルに会ってみたいし!」の表情変化も素晴らしかった。あいらの優しさが溢れる笑顔は値千金であります。もうアイラリーンなんて言わせない!(笑。そんなやり取りの傍にて直立不動で男泣きの純さん。社長の側に常にいた純さんは彼女の辛い胸中を誰より知るはずで、解決のためこれまでもいろいろ手を尽くしてきたのでしょう。今回少々強引だったけれど彼の思いもまた報われたのです。

というわけで始まったピュアプレミアムウェディングカップ。あいらの衣装は新デザインのヘソ出しセパレーツで…これまた絶妙にエロチックだなあ。チューブトップのトップスはいろんな意味で男の浪漫を掻き立てられますね(何だそりゃ。ローウエストのミニスカボトムと合わせてこの衣装ってば魅力的すぎる。曲は久しぶりのソロ曲「Dream Goes On」、初期映像からかなりリファインされているような。こんなにかわいかったっけ?
プリズムジャンプはまずあいらを代表する技「フレッシュフルーツバスケット」。客席に飛んでいったフルーツが実体化しているのは凄い。これは同じ技でも進化しているということだろうか。あいらのスターオーラに驚くりずむは隣の変な人からの視線に気付いてあわあわ。先生はあいらのステージと共にりずむの観察もしていた?

2発目のプリズムジャンプは新技の「ミス・フェアリーガール」。これは第11話で描かれたティアラカップ予選にてモブ選手が止め絵で飛んでいたけれど、3DCGによる映像はアニメ初出です。さすが主役が飛ぶとクオリティが違う(笑。ハートの軌跡を描くところまではみおんの「ゴールデンスターマジック」と共通? 妖精の羽根を羽ばたかせながら無数のハートを振りまくジャンプはコーデの効果もあってかーなーりいい感じでした。
あいらのステージが終わって大盛り上がりの客席にて1枚のタロットカードをりずむに渡して去って行く先生。「まだ早かったようね」と言い残して渡したカードは塔の逆位置でした。崩れる塔の絵柄は不吉な印象がありますが逆位置なので意味も変わって「新しい状況の始まり」となるそうな。
大会結果はみおんのシーズンベストを塗り替えるハイスコアであいらの優勝、ピュアプレミアムウェディングを獲得して満面笑顔のあいらがかわいい。純さんによればこの大会を制した者は…ってことだけれどはたして?

ドレスのまま控え室へ戻ったあいらは「これで社長とお揃いですね!」と笑顔で報告。前回のクイーン継承話も良かったけれど、社長との約束どおり優勝を勝ち取り「ピュアプレミアムウェディング」を継承したあいらも天晴れでした。今後は「ピュアプレミアムウェディングといえば春音あいらのイメージ」と言われるようにがんばれ!
ここで終わればいい話で終わったのだけれど(笑
いやいや、社長のピュアプレミアムウェディング姿もかわいかったですよ。本当だってば。「いつか本当に着られるといいですね!」「ぷっ」「むっ!」「アウチッ!」の流れは純さん前回から地雷踏み抜きすぎ、いや踏み抜かれたのは純さんだけれど。足を抱えて跳ね回ってる純さんを背景に照れ笑いの社長は何というご褒美か。かわいいなあ。もう社長が主役でいいです。
次回はりずむvsかなめ、そしてそなたとりずむがご対面? こりゃまた早く来い来い来週さん。
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聖母あいらによって社長は救われるか?

プリティートップを飛び出したりずむはオーロラライジング研究の一環として父ちゃんの部屋を家捜し、すると表紙に「K」と大書された一冊のノートが出てきました。そのノートはそなたがオーロラライジングの練習中に付けていたトレーニング記録で…「ケイ」って個人名じゃなくて「K」だったのか!?(目からウロコ。てな所へ入って来た父ちゃんへKの所在を詰問するも知らないらしく手がかりなし。確かに嫁に失踪された旦那としては、連絡先がわかるものなら真っ先にKの所へ行くでしょうし。
その頃あいらは社長考案のオーロラライジング養成装置に悪戦苦闘、「シェー!」とか「キビシー!」とか視聴対象年齢がよくわからないギャグを連発しながらギャフン! こんなんでホントに跳べるようになるのか?(笑。あいら宙吊りのスタジオを訪れた社長はそこにりずむの姿が無い事に気付くと純さんと共にりずむ宅へ、軽いギャグから始まったサブタイ明け本編はここから一気に重くなっていきます。びっくりです。
「そなたはKに潰されたのよ!」
連れ戻しの説得など聞く耳持たないりずむへ社長が思わず言い放ったセリフ。Kの教えによってオーロラライジングを跳んだそなたは半廃人となって失踪してしまった、その一部始終を知る社長がKとの接触を止めるのは道理です。そんな中でこの「潰された」という表現が社長視点を感じさせてなかなか鋭い。きっと社長は今でもそう思っているのでしょう。そなたはKに潰された。無二のライバルを再起不能にしてしまったKへの憎悪…しかしそれは後で語られる社長自身の関与が元凶であり、もちろん社長はその事をわかっている。わかっている故に同じ轍を踏みたくないという思いもあるのでしょう。
すると後ろで聞いてた父ちゃんがりずむへ助け船。母親が突然失踪してしまった寂しさに泣き続け、しかし成長した娘は母親と同じ道を志し、影を追うため母親と同じオーロラライジングに挑戦しようとしている。ビンタして止めても頑として譲らない娘の思いを知ればもう止めることなどできない。ならば思い通りにやらせてやろう。ノーテンキなヤンキー親父かと思いきやしっかり娘を見守っていたのです。そんな父ちゃんは返す刀で社長の痛い所を思いっきり串刺しに。
「あんたさえいなければ、俺たち家族はバラバラにならずに済んだんだ」
前述のとおり社長は自らの罪をわかっており、それを当事者からド直球で言われたら返す言葉もございません。冷たく閉まったドアの前で立ち尽くす社長のズンドコ感が凄まじく重い。しかしこの重さはまだまだ序章でありました。

その頃あいらはキツい練習に息を上げてソファーへゴロリ。あいらを揃って労ううるえるは相変わらずかわいいなあ。てな所へお茶を持ってきた母ちゃんが「ピュアプレミアムウェディング」について思い出話を語り始め…やはりそなた担当のスタイリストだったことはりずむ父ちゃんに口止めされていたのね。その割にこれまで何度も「そなちゃん」って言ってたけど(笑
「ピュアプレミアムウェディングといえば阿世知さんのイメージね」
リアルタイムで大会に関わっていた人に「イメージ」を残した、当時の阿世知社長の強さを想像させる一コマです。こういうのってありますよね。フェラーリといえばラウダよね、みたいな。またここは「ピュアプレミアムウェディング」が持つ意味も軽く窺わせ、またオチへの布石にもなっているのも芸コマ。この時点でまさかあのオチは予想できませんでしたよ。ウェディングウェディングと賑やかな娘にハンケチを噛む父ちゃんは相変わらずのリアクションに何より。もう勝手にして(笑
さてピュアプレミアムウェディングカップがサッサと開幕し、しかし控え室のあいらはイマイチ気合が入っていない様子です。前回も意気込むりずむ・みおんから一歩引いたような雰囲気を窺わせていましたが、どうもあいらはこの大舞台がピンと来ず、また競争が苦手なのでプリズムクイーンなんて大きい夢はこれまたピンと来ない。確かに「何が何でも勝つ!」という貪欲さはあいらから感じられず、この大きな大会を前にしてニヘラと自嘲するばかり。そんなあいらのスイッチを入れるべく純さんが「Just a moment」と一言…何を企んでいるのかと思ったらついに押してはいけないスイッチを押してしまったようです。まさかこんな流れから社長の過去話へ繋がるとは。
一方客席にて開始を待つみなさん。大声で応援しまくる父ちゃんやかましい! ちんまり正座で待つうるえるかわいい! するとりずむの隣の席に何やら怪しいおばさんが…「変な人きたー」と目を背けたその人こそ今まさに捜している当人というお約束。確かに客席を後から見ても目立つ変な人、というか普通に迷惑な客じゃ?(笑。などと笑っている場合ではありません。最後列からステージを眺めて懐古する社長の目にその姿が映ると衝撃の表情で
「あ、あれは、お母様!」
これまでさんざん書いてきた妄想予想がビンゴ!?

この会場にKを呼んだのは純さん。イマイチ煮え切らないあいらのスイッチを入れるために呼んだのか、それとも別の意図があるのか。社長の辛い胸中がわかっているはずなのにあえてKを呼んだ。おそらくオーロラライジングに振り回され歪んだ親子関係を清算するためには「誰かが完全なオーロラライジングを跳ばなければならない」と考え、純さんにとってその「誰か」とはあいらなのでしょう。あいらの才能を見抜いて初ステージへ乗せたのも純さんですし。
興奮した社長はその場で倒れてしまいます。そなたの事、オーロラライジングの事になると一瞬でリミッターが吹っ飛んでしまう辺り社長の十字架の重さが窺えますね。すると倒れた社長の側にて語り始めた純さん。
「Kというのはオーロラライジングを考案した女性コーチ、そして阿世知社長と自分にとって実の母親でもある」
とりあえずこれにて月影先生・社長・純さんのラインは私の予想どおりと確定しました。これで少年時代の純さんが先生の屋敷にいた理由も判明し、「姉さん」と呟いた相手も確定、阿世知社長が先生と写っていた写真の意味も判明しました。すっきりした。ここまで引っ張った末のネタバラシは伏線の妙もあってじつにドラマチックであります。こういう見事な構成技を深夜アニメにも求めているのだけれどなかなか以下略。
「プリズムショーのリンクにはエンジェルが隠れているの」
意識を戻した社長が語り始めたKとの日々。小さい頃から英才教育を受け、辛い練習も耐えてきたのは母に教えられた「エンジェル」に会いたかったから。この頃のKは厳しいコーチの顔と母親らしい優しさを両立させ、社長との仲も良好だったようです。くじけかかった幼い社長に語りかける様子など今の「変な人」状態から別人みたいな優しいお母さん。というかコドモ今日子ちゃんかわいい!

しかしその良好な関係は父親が家を去った頃から険悪となり何かと反発するようになってしまった。おそらくこの頃に再婚して生まれたのが純さんなのでしょう。なるほど二人の年の差はこういうカラクリでしたか。その後の社長は勝つ事で反抗を表し、14歳の時にプリズムクイーンに…本来は喜ぶべき場なのにスポットライトにポツンと照らされた社長の絵面は「虚しさ」がひしひしと伝わってきます。母親への反抗の結果であるクイーンの座に何の価値があるのか? そんな虚しい日々に一筋の光明を射したそなたは社長にとって救いの女神だっただろうね。衣装は地味だけど。試合に勝って勝負に負けたのくだり、昭和40年代の少女マンガみたいな衣装切り裂きネタは古すぎて返って新しいかもしれない。
オーロラライジング至上主義の母親にますます反抗する若き社長。前回のみおんと重ねたこのシーンはニュアンスが少々違えど既成の価値観を覆したい野心を感じますが、先生は「あなたのプリズムショーはイミテーション、欲にまみれた紛い物」と一蹴…別れた旦那(社長の父親)と同じと言い放ったのはこれまた伏線なのだろうか? 欲にまみれていそうなおっさんキャラってこれまで出てきたっけ? ううむ。
「絶対にお母様のオーロラライジングを跳んでみせるわ!」
売り言葉に買い言葉でオーロラライジングへ挑戦する流れも母娘との確執をブーストするばかり。

そしてこれまで何度も描かれたように社長は失敗し、そなたは成功した。しかしその経緯、第13話で描かれたシーンの裏側は予想以上にドロドロしたものだったのですね。母親への反抗の当て馬として引っ張り出した末のあの事態では、そりゃ社長がいろいろ押し潰されるのもわかります。きっつー。そなたを壊した責任を先生に詰め寄り、そなたを呼び戻すためにオーロラライジングに挑戦し続け、しかし一度も成功せずそのまま引退してしまった社長…そなたが壊れたこと(ライバル喪失)で糸が切れた末での引退ではなく、彼女なりにケリを付けようとあがいた末での引退でしたか。オーロラライジングは自分には跳べない。その事実を何度も叩き付けられ、そなたを取り戻す望みも無い。全てを諦めてしまった社長は、だからあんな形でクイーンの座を降りてしまったのだなあ。全ての事象にきちんと理由があり、ストーリーに繋がっている。何だかすごいドラマです。

母親との確執にそなたを巻き込んでしまった悔やみきれない後悔。号泣の懺悔の後に社長は「自分では成し遂げられなかった事」をあいらへ託すべくこれまた涙を流しながら懇願します。何と迫真のドラマか。
「お願い! りずむのために、そなたのために…いいえ違うわ! 私のためにプリズムクイーンカップでオーロラライジングを跳んでほしいの」
開始当初は「すごいジャンプ」としか扱われていなかったオーロラライジングにこれほどの意味を持たせるとは。確かにりずむ関連の流れには深く関わっていたけれど、まさか社長まで…いやむしろ本作ストーリーの主軸は社長なのではないか?と思わせるほど深い。シリーズ終盤寸前まで銭勘定のギャグ描写ばかりだった社長(これも思えば父親の血か?)がまさかこれほど重要ポジションに立つとは誰が予想しただろう。
泣き崩れる社長を優しく抱き締める聖母あいら。願いを聞いて決意する強い眼差しから「私もエンジェルに会ってみたいし!」の表情変化も素晴らしかった。あいらの優しさが溢れる笑顔は値千金であります。もうアイラリーンなんて言わせない!(笑。そんなやり取りの傍にて直立不動で男泣きの純さん。社長の側に常にいた純さんは彼女の辛い胸中を誰より知るはずで、解決のためこれまでもいろいろ手を尽くしてきたのでしょう。今回少々強引だったけれど彼の思いもまた報われたのです。

というわけで始まったピュアプレミアムウェディングカップ。あいらの衣装は新デザインのヘソ出しセパレーツで…これまた絶妙にエロチックだなあ。チューブトップのトップスはいろんな意味で男の浪漫を掻き立てられますね(何だそりゃ。ローウエストのミニスカボトムと合わせてこの衣装ってば魅力的すぎる。曲は久しぶりのソロ曲「Dream Goes On」、初期映像からかなりリファインされているような。こんなにかわいかったっけ?
プリズムジャンプはまずあいらを代表する技「フレッシュフルーツバスケット」。客席に飛んでいったフルーツが実体化しているのは凄い。これは同じ技でも進化しているということだろうか。あいらのスターオーラに驚くりずむは隣の変な人からの視線に気付いてあわあわ。先生はあいらのステージと共にりずむの観察もしていた?

2発目のプリズムジャンプは新技の「ミス・フェアリーガール」。これは第11話で描かれたティアラカップ予選にてモブ選手が止め絵で飛んでいたけれど、3DCGによる映像はアニメ初出です。さすが主役が飛ぶとクオリティが違う(笑。ハートの軌跡を描くところまではみおんの「ゴールデンスターマジック」と共通? 妖精の羽根を羽ばたかせながら無数のハートを振りまくジャンプはコーデの効果もあってかーなーりいい感じでした。
あいらのステージが終わって大盛り上がりの客席にて1枚のタロットカードをりずむに渡して去って行く先生。「まだ早かったようね」と言い残して渡したカードは塔の逆位置でした。崩れる塔の絵柄は不吉な印象がありますが逆位置なので意味も変わって「新しい状況の始まり」となるそうな。
大会結果はみおんのシーズンベストを塗り替えるハイスコアであいらの優勝、ピュアプレミアムウェディングを獲得して満面笑顔のあいらがかわいい。純さんによればこの大会を制した者は…ってことだけれどはたして?

ドレスのまま控え室へ戻ったあいらは「これで社長とお揃いですね!」と笑顔で報告。前回のクイーン継承話も良かったけれど、社長との約束どおり優勝を勝ち取り「ピュアプレミアムウェディング」を継承したあいらも天晴れでした。今後は「ピュアプレミアムウェディングといえば春音あいらのイメージ」と言われるようにがんばれ!
ここで終わればいい話で終わったのだけれど(笑
いやいや、社長のピュアプレミアムウェディング姿もかわいかったですよ。本当だってば。「いつか本当に着られるといいですね!」「ぷっ」「むっ!」「アウチッ!」の流れは純さん前回から地雷踏み抜きすぎ、いや踏み抜かれたのは純さんだけれど。足を抱えて跳ね回ってる純さんを背景に照れ笑いの社長は何というご褒美か。かわいいなあ。もう社長が主役でいいです。
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