2012-03-17(Sat)

プリキュアシンドローム! -プリキュア5の魂を生んだ25人-

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約600ページに及ぶ「Yes! プリキュア5」関係者のインタビュー本です。

去る3/9に発売された「プリキュアシンドローム」をようやく読み終えたので軽くレビュー&内容紹介を。本当はプリティーリズム全曲集のレビューを書こうと思っていたのだけれど発売日を過ぎても届きゃしねえので急遽こっちで。なので記事にあまり内容が無いよう!なのはご勘弁。

さて著者の加藤レイズナ氏はプリキュアファンの大友には今や説明不要のライターさんで、これまでもプリキュア関連のイベントレポートやインタビュー記事を多数執筆し、NHKのMAGネットのプリキュア回にも出演しちゃうレベルの方です。氏のプリキュア5好き、特にりんちゃん好きは(一部に)有名で、その情熱の赤い炎はトータル200時間超のインタビューを約600ページの1冊へ纏めるほどに至りました。話に聞いていたものの届いた本を手にするとあまりのボリュームにまず笑い、厚さで約3cm、重さで約550gのボリュームはちょっとした打撃武器になりそう。うっかり足に落としたら病院送り必至なのでお気をつけを。

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表紙は川村女神による「Yes! プリキュア5」の華やかなイラストです。手書き(色鉛筆?)で仕上げられた柔らかいイラストは5キャラへの愛を感じますね。ただミント&アクアの髪に乗った著者名のレイアウトはどうにかならなかったのだろうか。これではせっかくの美麗イラストが台無しじゃ?

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厚さの比較としてプリキュアマスコットのサニーさんに立っていただきました。前述のとおり実測で約3cmくらい、重さも相当なので「持って読む」のは正直しんどい(笑

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封入特典の川村敏江氏によるポストカード3枚。真ん中のカラーイラストは言うまでもなくカバーイラスト、左の6人組の線画はカバー表4と書籍本体の表1・表4を飾るイラストです。ミルキーローズ麗しいなあ。ていうかみんなかわいい。きちんとスキャンして塗り絵しようかしらん。

内容は表題どおり2007年2月~2009年1月に放映された「Yes! プリキュア5 (Yes! プリキュア5 Go Go!)」の制作(製作)に関わった人々へのインタビュー集で、このテの企画によくある監督・キャラデザ・声優等々の(アニメファンから見たスタッフ的に)表舞台の方々だけでなく背景美術や作詞家、さらにTV局担当者や代理店担当者、子供番組に欠かせないパートナーであるオモチャ会社担当者へのインタビューにも及びます。こういう本当に「裏方」の仕事の話はあまり表に出ず、特に「プロデューサー」としてクレジットされている方(東映の鷲尾Pはともかく)の作品への関わりが見えるインタビューは私的に結構貴重な話でした。

また「Yes! プリキュア5」は前作「ふたりはプリキュア Splash☆Star」の不振によりシリーズ背水の陣となった事情もあって、毎週当然のようにTV画面を飾るかわいいプリキュアたちをただ見て喜んでいるだけの一般視聴者には窺い知れない「産みの苦しみ」を経た作品であり、そうした方向転換・試行錯誤の大変さをイマサラながら知る事ができたのは非常に有意義でした。傍から好き勝手言ってるだけの視聴者様は気楽なものです。ちなみに私は「Splash☆Star」が大好きなので、この変節に伴う各スタッフの当時の心境を知って少々胸熱に(笑。そりゃ見ているだけの視聴者より、実際に作品を産み出した人々の方が思い入れが深いのは当然。とはいえ大人の事情でもっとドライに切り換えているのかと思っていました。

「プリキュアオールスターズDX」についてのインタビューはあるのに5の映画「鏡の国のミラクル大冒険! 」「お菓子の国のハッピーバースディ♪」についてほどんど触れられなかったのは残念。大塚隆史氏、青山充先生のインタビューは貴重(青山先生の飄々とした受け答えはイメージどおりで読んでてニヤマリ)なれど、せっかくの機会なのだから5映画をメインに据えた章が欲しかった。特に稀代の名作である「鏡の国」の制作裏話を聞きたかったなあ。

というわけで「Yes! プリキュア5」に掛けた各スタッフの情熱、諦めない!負けない!プリキュア魂を地で行く鷲尾チーム・プリキュアシンドロームなみなさんの熱い話はどれも興味深い内容であったのだけれど、正直言って「インタビュー記事」としては少々読みづらい。回しっ放しの会話を単にテープ起こしした状態みたいな、記事として編成する以前のゲラを読んでいるような気がして…良く言えばインタビューの「ライブ感」は味わえます。そのインタビュー自体は取材対象への切り込みも甘く、熱烈なファンがスタッフ相手に舞い上がっているようにも見え、ほとんどの席に登場する鷲尾Pの仕切りに助けられている印象が拭えません。1つ訊いたら100返してくれる人だから良いものの寡黙な人相手だったらどうなったやら。

確かに取材を重ねるごとに加藤氏のインタビュアーとしての成長を感じる側面もありますが、たいていの読者はライターさんの成長過程ではなく表題どおりの内容を期待して買うわけです。本書はその目的を一応達成しているとは思うけれど、私見としては無駄話が多すぎるため焦点がボケてしまって残念な感じ。また女神のイラストを潰してまで著者名を誇示するほど著者の考え「何故プリキュア5が好きなのか」が見えてこない。それを記すべく各章間のショートコラムがまさに「ライター成長記」なのは皮肉か。

きちんと編集して纏めればおそらく2/3程度のボリュームに収まり、その分価格も抑える事ができたと思う。本書はプリキュアファン(特に鷲尾プリキュアのファン)にぜひ読んで欲しいとはいえ、この内容で1890円(税込)はなかなか勧めづらいのも正直な所です。申し訳ないけれど両手放しで勧められる本ではありません。お好きな方はどうぞ、としか。

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本書はまず「プリキュア5シリーズの基礎知識」というテイで、ご覧のような図版を交た作品紹介から始まります。各キャラの変身前・5バージョン・5GoGoバージョンのコスチューム設定に加え、作中で使われた私服設定・小物設定などを軽く。かれんさんどう見ても以下略。もはや「大人っぽい」というレベルでは…だがそこがいい(笑。他にパルミエ王国のみなさんの設定や変身アイテム等の設定、さらに各シリーズの簡単な内容紹介が載っています。著者によるおすすめ回がどちらもりんちゃん絡みなのはちょっと笑った。

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インタビュー中に登場した「鷲尾ノート」の一部。立ち上げ前の設定案がいろいろ書かれています。何やら5キャラの関係性は湘爆をモチーフにしたそうで…私も湘爆は好きなのだけれどまさかプリキュア本で湘爆の名を見る事になるとは思いませんでした(笑

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SD小村氏による変身バンクの絵コンテ。他キャラもこんな風に各1ページ程度(レモネードは2ページ)、さらに「ファイブエクスプロージョン」の絵コンテも見開き2ページで載っています。

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SD小村氏による2年目用の必殺技案。ボツになった「アクアキック」も見てみたかったけれど…通常アクションですらアクアのキックはそこらの必殺技より強そうなのでわざわざ必殺技化せんでもいいか。

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キャラクターデザイン担当の川村女神による初期ラフ画。さすが少女アニメは髪型が命なのか、髪型の試行錯誤に苦労の跡が見えます。特にくるみ(ミルキィローズ)の髪型設定は大変そう。


プリキュアシンドローム Contents

CHAPTER1 立ち上げろプリキュア
鷲尾 天 (東映アニメーション)
亀田雅之 (ABC) / 鶴崎りか (ADK)

CHAPTER2 おもちゃのプリキュア
高橋真樹 (バンダイ) / 渥美真紀 (バンダイ)

CHAPTER3 制作現場のプリキュア
小村敏明 (シリーズディレクター)
川村敏江 (キャラクターデザイン)
成田良美 (シリーズ構成)
行 信三 (美術)

CHAPTER4 演じるプリキュア
三瓶由布子 (キュアドリーム) / 竹内順子 (キュアルージュ) / 伊瀬茉莉也 (キュアレモネード) / 永野 愛 (キュアミント) / 前田 愛 (キュアアクア) / 仙台エリ (ミルキーローズ)

CHAPTER5 音楽のプリキュア
青木久美子 (作詞家)
只野菜摘 (作詞家)
工藤真由 (歌手) / 宮本佳那子 (歌手)
佐藤直紀 (作曲家)

CHAPTER6 そして「プリキュアオールスターズDX」へ
大塚隆史 (監督) / 青山 充 (作画監督)
村山 功 (脚本)

CHAPTER7 もうひとつのプリキュア
上北ふたご (漫画家)

CHAPTER8 バックステージのプリキュア
坂井和夫 (製作担当)

 

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