2012-03-22(Thu)
あの夏で待ってる #11 行かないで、先輩。
ドン詰まりの状況についに決断するイチカさん。

本音を言ってよ! 先輩は本当はどうしたいんですか!?

前回ラストで突然登場してオムカエデゴンスのお姉ちゃん。例の救助ポッドの騒動からしてタダで済む訳が無く、何やら母星では「イチカ行方不明!?」ってことで親戚中を巻き込んで大騒ぎになっているとか。しかし有給を使って最新鋭の船で駆け付けてみれば、大ピンチのはずの妹は現生住民の彼氏を作って脳天気な生活を楽しんでいた…そりゃ怒るだろう。唇を引き攣らせてお怒りのお姉ちゃん、掴んだイチカさんの頬がよくも伸びること(笑。あははは。
卓を挟んで詳しいお話。イチカさんの無事を確認できたのだから構わないんじゃないか?と思いつつ、何やら「連盟法」がいろいろあって非常にマズい状況とか。この辺のやり取りはどうしてもイチカさんを帰すためのご都合設定に聞こえて無理感アリアリ、「事が大きくなる前に私と一緒に帰るのよ」とか…今すぐ帰った所で母星で事情聴取を受ければ同じ事だよねえ? 件の連盟が大艦隊で押し寄せて逃げ場無しという状況でも無く、無人の救助ポッドが再度来ているだけならいくらでも言い訳ができそうだけれども。
閑話休題。有無を言わさず連れて帰りたいお姉ちゃんへグズグズ文句を言いつつも「帰るのが最善」という事も判っているイチカさん。しかし理屈と感情はなかなかシンクロしないのだなあ。暫しの沈黙から海人の顔を見て即テレポートのイチカさんは「帰らないと海人に迷惑がかかる」でも「帰りたくない」の板挟みから取りあえず逃げるしか。

てな所へ様子を見に来た柑菜と鉢合わせ。靴も履かずに立ち尽くすイチカさんの追い詰められっぷりが痛々しいです。その後俯いて事情を話すイチカさん、がっくりと肩を落としたイチカさんを柑菜が見下ろすようなアングルは現在の二人の立ち位置を象徴しているのかもしれない。けれど柑菜はそんなものに甘んじません。
「好きな人と一緒にいる事、諦めるんですね!?」
「その程度の気持ちで海人くんと付き合ってたんですか!?」
そう叫びたい柑菜の気持ちは判りますが、これは「パパの仕事の都合で遠くへ引っ越す」ようなレベルの話ではなく、イチカさんが帰らない事で起きる不都合の規模(下手したら地球滅亡の危機?)を想像すればそんな恋愛脳全開の言葉は出ないよなあ。いや柑菜はそれほどの恋愛脳という事? オンナノコは恋こそ全て、海人くんがいない世界なんて無くなっちゃっても構わない!みたいな。「私が帰らないと地球が大変な事になる。ひょっとしたらあなたやあなたの家族を巻き込んでしまうかもしれない。地球人が滅亡してしまうかもしれない。それでも『その程度』と言うの?」と言ったら柑菜はどう返すのだろう。

その頃海人はお姉ちゃんから詳細を聞いていました。何やらお姉ちゃんも例のイメージがあるとか、遺伝子データに植え込まれて代々伝わっているとか。そしてそのイメージと合致する場所はこの星に無い。お姉ちゃんはあっさり言っていたけれどとんでもない技術ですよね。それにしても原生住民との接触が云々と言う割に普通にコミュニケーションが取れているわけで、つまりこの事実を「銀河連盟」とやらに報告すれば開発レベルに関わる諸問題はクリアされるんじゃ? お姉ちゃん登場で話が一気に進んだのは良いのだけれど、どうにも謎すぎる各設定にモニョモニョが止まらない。考えたら負け? 結局結論は変わらずどよんど顔で去って行く海人、するとお姉ちゃんの所へ檸檬さんがやってきて…この人もまた謎すぎるんだよね。謎行動の根拠がまったく描かれずただ「うふふふふ」だけなのでイマイチ入り込めないキャラです。最終回で正体明かしてくれるのかな。
さて海人&イチカさんは来ず、様子を見に行った柑菜は戻って来ず、檸檬さんもどこかへ消えてしまった。待ち合わせ場所で待ちぼうけの二人は時間を持て余しつつまんざらでも無さそう。あらら? 哲朗はあっさり美桜に乗り換え? 特大まんま肉まん美味しゅうございました?(笑。まあ誰よりも柑菜の気性を知る哲朗としては前回の告白で自分の気持ちにケジメを付け、自分の事しか考えていなかった態度を改めて美桜の思いを受け止めることにしたのでしょう。美桜の粘り勝ち!?
てな所へ戻って来た柑菜に慌てる哲朗、一方いつもの調子を崩さない美桜は小動物キャラからしたたかなオンナへ転生したか。女は怖いね(笑。先のイチカさんの言葉を機関銃のように再生する柑菜は怒りが収まらない様子です。中の人の熱演含めてかわいいかわいい。すると哲朗が「カイはどうなるんだよ!?」って…そんなん柑菜に言われても。さらに「柑菜はそれで本当にいいのかよ!?」の問いかけは柑菜の答えを判っての事だろうけど、ただでさえハートブレイク中の柑菜をそんな直球な。というかこのシーンは青春演劇すぎて少々シラけてしまったかも。哲朗の言葉がいちいちセリフ臭かったのも鼻につきましたし。

柑菜に叱られて帰ったイチカさんは海人へ向き直るとおもむろに顔を寄せ、しかし離れた時の表情からして「お別れのキス」?と思ったら本当にそのまんまでした。あはは(笑い事では。家へ戻ったのに靴下のまま歩き出すカットはイチカさんの切迫感が伝わってきましたね。靴どころじゃないんだろうなあ。
無言で振り返るイチカさんはいかにも「サヨウナラ」の表情で、気付いて焦る海人を無視してりのんを呼び出す辺りも覚悟を感じさせます。てな所へ突如乱入してフルブレーキングの哲朗&美桜、新郎新婦の初めての共同作業がりのん拘束ってのはどうなんだ?(笑。さらに柑菜も加わってイチカさん引き止めますが…宇宙規模の話を簡単に言ってくれるなあ。これはイチカさんが抱えるジレンマを共有していない事が原因で、とはいえ「イチカさんが帰らないとどうなるのか?」が明示されていない以上他三名はそりゃ止めるよねえ。これが青春だ!
「本音を言ってよ! 先輩は本当はどうしたいんですか!?」
柑菜の言葉に落涙で答えるイチカさん。この流れはなかなかドラマチックで、続く海人が手を取って「宇宙くらい敵に回しても怖くない!」ってのも青臭くて良いのだけれど、銀河連盟を敵に回したら自分たちだけの問題じゃなくなるわけで、二人の恋愛に地球全体の命運を巻き込むのはいかがなものか?とおっさんは思ってしまうのですよ。その辺の意識統一が図られた上で仲間の力を合わせて障害に立ち向かうのなら判るけれど、それ無しで「宇宙くらい~」と叫んだ所で言葉に重みも覚悟も感じません。ここまでずーっと放置されてきた宇宙人設定・SF設定が復活した途端いきなり安っぽくなってしまってマズい。
というわけでみなさん揃って帰還阻止の流れになりましたが実際どうすればいいのやら。そりゃそうだろう。なーんて所へ檸檬さんが登場してまたしても意味深なうふふふふ。何やら「イチカさんが地球に残れる方法」があるとか。

貴月姉妹のDNAに刻まれたあの場所はデータ上存在しない。しかしもしイメージの場所が実在するならば、地球人は「イメージを記憶に残して伝える」「イチカ星の技術では見つけられない処置をその場所にする」技術があったということ。その証明ができれば地球は辺境の未開惑星扱いから外れ、開発レベル云々による諸問題もクリアされるという寸法です。結局原生生物の生態よりも「技術力」が開発レベルの尺度なのか。とはいえ今の地球人にそんな技術があるとも思えないけれど(笑
実際の作業は学校の資料室から持ってきた地図とイチカデータを突き合わせ、データに無い場所が地図に載っていたらそこがビンゴという、高校生のアナログ作業がイチカ星の超ハイテクを凌駕するドラマであります。そんな。というかあれほど有無を言わさなかったお姉さんがいきなり協力的になってて笑った。
深夜の作業にザコ寝の女子たち。さすがの美桜も海人宅で全裸寝というわけにもいかず、しかし我慢ならないのかベスト&靴下を脱いで寝ていました。芸コマ(笑。寝ている女子の一方で男子組はこの夏のアレコレ、哲朗のコクりコクられさあ大変の話を。こういうシーンは見ていて背中がムズムズする。よろしく青春だなあ。ちきしょうめ。
「何ラブラブしてんですか?」
いつの間にか寝てしまった海人が目覚めると既に女子が起きた後。目覚めていきなり膝枕に誘うイチカさんも大概ですが、人前にも関わらずデレデレが止まらない海人もいい加減にしろ(笑。イチカさんってば朝っぱらから発情しすぎですよ。柑菜の冷たい視線が痛い痛い! なんて騒ぎを吹き飛ばす美桜の一声。どうやら例の場所が見つかったようです。

さっそくその場所へ飛ぼうとりのんへ命令するも飛べず。りのん役に立たねえ! てな所へハイエースロングで颯爽と登場した檸檬さん、ルーフのアレは最初キャンピング仕様かと思ったけれどまさかあんな装備が隠されていたとは(笑。さらにお姉さんからいろいろ攪乱グッズを借りてきていたり…いったいどんな会話をしたのか、そもそも檸檬さんは何者なのか謎が深まるばかりです。この見た目年齢で免許も一通り持ってるらしいし、追ってくる救助ポッドを振り切らんとするドライビングテクニックも尋常ではありません。というかいきなりド派手なカーチェイスが始まって何事かと(笑
いよいよ追い詰められると例のスイッチを持った哲朗がハイエースから離れて攪乱作戦開始。この危険任務にすかさず立候補する美桜の押せ押せムードが凄い。性格変わりすぎ(笑。走行中のバックドアを開けてバイクで飛び出す絵面は、前回までの恋愛ドラマと同じ作品とは思えない無茶アクションです。あはははは。しかしミニスカ制服のオンナノコとの二ケツなんて危険が危なすぎて見てられません。そんな恰好でコケたらすり身になっちゃうよ。
「美桜! 今度さあ、映画行かねえ? 二人で!」
哲朗、それは思いっきり死亡フラグです。と思った刹那ガードレールの切れ目から崖下へ転落! 死ぬ死ぬ!…これで平気なんだからたいてい大丈夫か(笑。雰囲気の演出だろうけどバイクの急ハンドルでスキール音はしませんし、走行中に急ハンドル切ったらその場でコケます。

「私の大好きな人には、笑顔でいてほしいから」
次なる攪乱役は柑菜。名乗り出た理由を告げる時の視線演出にはズッキュンバッキュンドッキュンです。何この一途さ。かあわいいなあああ! しかしキッと停まってクルマから飛び降りる柑菜は何故運転席ドアから出てきたのか。前述のバイク崖落ちもそうだけど、せっかくの大迫力カーチェイスも細かい所がいい加減だとちょっと興ざめなのよね。
「3年後、死ぬほど後悔させてやるんだからぁぁぁ!」
走り去るクルマへ柑菜の叫び、そして全力疾走しながら「幸せになれ、バーカ!」と応援コールは何という青春ドラマか。柑菜がクルマと逆方向・画面上手へ走っていくってのも意味深で、ようやく海人への思いを振り切り、柑菜はは前向きな方向へ走り出したというメッセージでしょう。とはいえ「走りながら叫ぶ柑菜」の演出は前回と被っちゃって少々クドかったかも。
それでもまだ追ってくる救援ポッド。いったい何機あるのやら。すると檸檬さんは海人へカメラを差し出し…この状況で「撮れ」とは神経が鋼すぎます。やる気まんまんでカメラを構える海人でしたがFガラス越しの走行シーンだけ撮っても仕方あるまい。ここは箱乗りして上空の敵にカメラを向けないと。
襲いかかってきた救助ポッドを蹴散らすルーフの仕込み、いかにもなスイッチをガツン!と叩いて起動する一連も勇ましかったです。あはははは! まさかパワーアームが出てくるとは。いったい何が起きているんです? しかし突然見えないバリアに思いっきり衝突すると火花を散らして横転。シートベルトをしている檸檬さんはともかく後席の二人は車内でミンチじゃ? あ、例えミンチになっても復元できるから大丈夫か(それを言っては。横転したクルマのホイールがカラカラ回って今回の引き、はたしてこの状況から目的の場所へたどり着けるのか、そして物語をどう纏めるのか。次回最終回です。

樹の下に隠れる柑菜、しゃがんだ裏ももがじつにキワキワでよろしいなあ。そんな柑菜とも次回でお別れかと思うと寂しい。本作はほとんど柑菜を見ていたようなものですし。
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本音を言ってよ! 先輩は本当はどうしたいんですか!?

前回ラストで突然登場してオムカエデゴンスのお姉ちゃん。例の救助ポッドの騒動からしてタダで済む訳が無く、何やら母星では「イチカ行方不明!?」ってことで親戚中を巻き込んで大騒ぎになっているとか。しかし有給を使って最新鋭の船で駆け付けてみれば、大ピンチのはずの妹は現生住民の彼氏を作って脳天気な生活を楽しんでいた…そりゃ怒るだろう。唇を引き攣らせてお怒りのお姉ちゃん、掴んだイチカさんの頬がよくも伸びること(笑。あははは。
卓を挟んで詳しいお話。イチカさんの無事を確認できたのだから構わないんじゃないか?と思いつつ、何やら「連盟法」がいろいろあって非常にマズい状況とか。この辺のやり取りはどうしてもイチカさんを帰すためのご都合設定に聞こえて無理感アリアリ、「事が大きくなる前に私と一緒に帰るのよ」とか…今すぐ帰った所で母星で事情聴取を受ければ同じ事だよねえ? 件の連盟が大艦隊で押し寄せて逃げ場無しという状況でも無く、無人の救助ポッドが再度来ているだけならいくらでも言い訳ができそうだけれども。
閑話休題。有無を言わさず連れて帰りたいお姉ちゃんへグズグズ文句を言いつつも「帰るのが最善」という事も判っているイチカさん。しかし理屈と感情はなかなかシンクロしないのだなあ。暫しの沈黙から海人の顔を見て即テレポートのイチカさんは「帰らないと海人に迷惑がかかる」でも「帰りたくない」の板挟みから取りあえず逃げるしか。

てな所へ様子を見に来た柑菜と鉢合わせ。靴も履かずに立ち尽くすイチカさんの追い詰められっぷりが痛々しいです。その後俯いて事情を話すイチカさん、がっくりと肩を落としたイチカさんを柑菜が見下ろすようなアングルは現在の二人の立ち位置を象徴しているのかもしれない。けれど柑菜はそんなものに甘んじません。
「好きな人と一緒にいる事、諦めるんですね!?」
「その程度の気持ちで海人くんと付き合ってたんですか!?」
そう叫びたい柑菜の気持ちは判りますが、これは「パパの仕事の都合で遠くへ引っ越す」ようなレベルの話ではなく、イチカさんが帰らない事で起きる不都合の規模(下手したら地球滅亡の危機?)を想像すればそんな恋愛脳全開の言葉は出ないよなあ。いや柑菜はそれほどの恋愛脳という事? オンナノコは恋こそ全て、海人くんがいない世界なんて無くなっちゃっても構わない!みたいな。「私が帰らないと地球が大変な事になる。ひょっとしたらあなたやあなたの家族を巻き込んでしまうかもしれない。地球人が滅亡してしまうかもしれない。それでも『その程度』と言うの?」と言ったら柑菜はどう返すのだろう。

その頃海人はお姉ちゃんから詳細を聞いていました。何やらお姉ちゃんも例のイメージがあるとか、遺伝子データに植え込まれて代々伝わっているとか。そしてそのイメージと合致する場所はこの星に無い。お姉ちゃんはあっさり言っていたけれどとんでもない技術ですよね。それにしても原生住民との接触が云々と言う割に普通にコミュニケーションが取れているわけで、つまりこの事実を「銀河連盟」とやらに報告すれば開発レベルに関わる諸問題はクリアされるんじゃ? お姉ちゃん登場で話が一気に進んだのは良いのだけれど、どうにも謎すぎる各設定にモニョモニョが止まらない。考えたら負け? 結局結論は変わらずどよんど顔で去って行く海人、するとお姉ちゃんの所へ檸檬さんがやってきて…この人もまた謎すぎるんだよね。謎行動の根拠がまったく描かれずただ「うふふふふ」だけなのでイマイチ入り込めないキャラです。最終回で正体明かしてくれるのかな。
さて海人&イチカさんは来ず、様子を見に行った柑菜は戻って来ず、檸檬さんもどこかへ消えてしまった。待ち合わせ場所で待ちぼうけの二人は時間を持て余しつつまんざらでも無さそう。あらら? 哲朗はあっさり美桜に乗り換え? 特大まんま肉まん美味しゅうございました?(笑。まあ誰よりも柑菜の気性を知る哲朗としては前回の告白で自分の気持ちにケジメを付け、自分の事しか考えていなかった態度を改めて美桜の思いを受け止めることにしたのでしょう。美桜の粘り勝ち!?
てな所へ戻って来た柑菜に慌てる哲朗、一方いつもの調子を崩さない美桜は小動物キャラからしたたかなオンナへ転生したか。女は怖いね(笑。先のイチカさんの言葉を機関銃のように再生する柑菜は怒りが収まらない様子です。中の人の熱演含めてかわいいかわいい。すると哲朗が「カイはどうなるんだよ!?」って…そんなん柑菜に言われても。さらに「柑菜はそれで本当にいいのかよ!?」の問いかけは柑菜の答えを判っての事だろうけど、ただでさえハートブレイク中の柑菜をそんな直球な。というかこのシーンは青春演劇すぎて少々シラけてしまったかも。哲朗の言葉がいちいちセリフ臭かったのも鼻につきましたし。

柑菜に叱られて帰ったイチカさんは海人へ向き直るとおもむろに顔を寄せ、しかし離れた時の表情からして「お別れのキス」?と思ったら本当にそのまんまでした。あはは(笑い事では。家へ戻ったのに靴下のまま歩き出すカットはイチカさんの切迫感が伝わってきましたね。靴どころじゃないんだろうなあ。
無言で振り返るイチカさんはいかにも「サヨウナラ」の表情で、気付いて焦る海人を無視してりのんを呼び出す辺りも覚悟を感じさせます。てな所へ突如乱入してフルブレーキングの哲朗&美桜、新郎新婦の初めての共同作業がりのん拘束ってのはどうなんだ?(笑。さらに柑菜も加わってイチカさん引き止めますが…宇宙規模の話を簡単に言ってくれるなあ。これはイチカさんが抱えるジレンマを共有していない事が原因で、とはいえ「イチカさんが帰らないとどうなるのか?」が明示されていない以上他三名はそりゃ止めるよねえ。これが青春だ!
「本音を言ってよ! 先輩は本当はどうしたいんですか!?」
柑菜の言葉に落涙で答えるイチカさん。この流れはなかなかドラマチックで、続く海人が手を取って「宇宙くらい敵に回しても怖くない!」ってのも青臭くて良いのだけれど、銀河連盟を敵に回したら自分たちだけの問題じゃなくなるわけで、二人の恋愛に地球全体の命運を巻き込むのはいかがなものか?とおっさんは思ってしまうのですよ。その辺の意識統一が図られた上で仲間の力を合わせて障害に立ち向かうのなら判るけれど、それ無しで「宇宙くらい~」と叫んだ所で言葉に重みも覚悟も感じません。ここまでずーっと放置されてきた宇宙人設定・SF設定が復活した途端いきなり安っぽくなってしまってマズい。
というわけでみなさん揃って帰還阻止の流れになりましたが実際どうすればいいのやら。そりゃそうだろう。なーんて所へ檸檬さんが登場してまたしても意味深なうふふふふ。何やら「イチカさんが地球に残れる方法」があるとか。

貴月姉妹のDNAに刻まれたあの場所はデータ上存在しない。しかしもしイメージの場所が実在するならば、地球人は「イメージを記憶に残して伝える」「イチカ星の技術では見つけられない処置をその場所にする」技術があったということ。その証明ができれば地球は辺境の未開惑星扱いから外れ、開発レベル云々による諸問題もクリアされるという寸法です。結局原生生物の生態よりも「技術力」が開発レベルの尺度なのか。とはいえ今の地球人にそんな技術があるとも思えないけれど(笑
実際の作業は学校の資料室から持ってきた地図とイチカデータを突き合わせ、データに無い場所が地図に載っていたらそこがビンゴという、高校生のアナログ作業がイチカ星の超ハイテクを凌駕するドラマであります。そんな。というかあれほど有無を言わさなかったお姉さんがいきなり協力的になってて笑った。
深夜の作業にザコ寝の女子たち。さすがの美桜も海人宅で全裸寝というわけにもいかず、しかし我慢ならないのかベスト&靴下を脱いで寝ていました。芸コマ(笑。寝ている女子の一方で男子組はこの夏のアレコレ、哲朗のコクりコクられさあ大変の話を。こういうシーンは見ていて背中がムズムズする。よろしく青春だなあ。ちきしょうめ。
「何ラブラブしてんですか?」
いつの間にか寝てしまった海人が目覚めると既に女子が起きた後。目覚めていきなり膝枕に誘うイチカさんも大概ですが、人前にも関わらずデレデレが止まらない海人もいい加減にしろ(笑。イチカさんってば朝っぱらから発情しすぎですよ。柑菜の冷たい視線が痛い痛い! なんて騒ぎを吹き飛ばす美桜の一声。どうやら例の場所が見つかったようです。

さっそくその場所へ飛ぼうとりのんへ命令するも飛べず。りのん役に立たねえ! てな所へハイエースロングで颯爽と登場した檸檬さん、ルーフのアレは最初キャンピング仕様かと思ったけれどまさかあんな装備が隠されていたとは(笑。さらにお姉さんからいろいろ攪乱グッズを借りてきていたり…いったいどんな会話をしたのか、そもそも檸檬さんは何者なのか謎が深まるばかりです。この見た目年齢で免許も一通り持ってるらしいし、追ってくる救助ポッドを振り切らんとするドライビングテクニックも尋常ではありません。というかいきなりド派手なカーチェイスが始まって何事かと(笑
いよいよ追い詰められると例のスイッチを持った哲朗がハイエースから離れて攪乱作戦開始。この危険任務にすかさず立候補する美桜の押せ押せムードが凄い。性格変わりすぎ(笑。走行中のバックドアを開けてバイクで飛び出す絵面は、前回までの恋愛ドラマと同じ作品とは思えない無茶アクションです。あはははは。しかしミニスカ制服のオンナノコとの二ケツなんて危険が危なすぎて見てられません。そんな恰好でコケたらすり身になっちゃうよ。
「美桜! 今度さあ、映画行かねえ? 二人で!」
哲朗、それは思いっきり死亡フラグです。と思った刹那ガードレールの切れ目から崖下へ転落! 死ぬ死ぬ!…これで平気なんだからたいてい大丈夫か(笑。雰囲気の演出だろうけどバイクの急ハンドルでスキール音はしませんし、走行中に急ハンドル切ったらその場でコケます。

「私の大好きな人には、笑顔でいてほしいから」
次なる攪乱役は柑菜。名乗り出た理由を告げる時の視線演出にはズッキュンバッキュンドッキュンです。何この一途さ。かあわいいなあああ! しかしキッと停まってクルマから飛び降りる柑菜は何故運転席ドアから出てきたのか。前述のバイク崖落ちもそうだけど、せっかくの大迫力カーチェイスも細かい所がいい加減だとちょっと興ざめなのよね。
「3年後、死ぬほど後悔させてやるんだからぁぁぁ!」
走り去るクルマへ柑菜の叫び、そして全力疾走しながら「幸せになれ、バーカ!」と応援コールは何という青春ドラマか。柑菜がクルマと逆方向・画面上手へ走っていくってのも意味深で、ようやく海人への思いを振り切り、柑菜はは前向きな方向へ走り出したというメッセージでしょう。とはいえ「走りながら叫ぶ柑菜」の演出は前回と被っちゃって少々クドかったかも。
それでもまだ追ってくる救援ポッド。いったい何機あるのやら。すると檸檬さんは海人へカメラを差し出し…この状況で「撮れ」とは神経が鋼すぎます。やる気まんまんでカメラを構える海人でしたがFガラス越しの走行シーンだけ撮っても仕方あるまい。ここは箱乗りして上空の敵にカメラを向けないと。
襲いかかってきた救助ポッドを蹴散らすルーフの仕込み、いかにもなスイッチをガツン!と叩いて起動する一連も勇ましかったです。あはははは! まさかパワーアームが出てくるとは。いったい何が起きているんです? しかし突然見えないバリアに思いっきり衝突すると火花を散らして横転。シートベルトをしている檸檬さんはともかく後席の二人は車内でミンチじゃ? あ、例えミンチになっても復元できるから大丈夫か(それを言っては。横転したクルマのホイールがカラカラ回って今回の引き、はたしてこの状況から目的の場所へたどり着けるのか、そして物語をどう纏めるのか。次回最終回です。

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