2012-06-05(Tue)
黄昏乙女×アムネジア #09 怨念乙女
記憶と共に感情も取り戻し、そして蘇る忌まわしき記憶。

私はもう耐えられないの。

前回の記憶恢復にてすっかり元に戻った、というか重症化(笑)している夕子さん。全力笑顔で貞一を待ち構えた夕子さんは人目も憚らず(他の人には見えないけど)思いっきり抱き付き「好きって言って!」と甘々全開です。てなバカップルの所へ登場した霧江さん。せっかくのラブイチャタイムを邪魔された夕子さんは表情を曇らせ、さらに影夕子の件を話したい霧江さんが貞一に顔を向けた瞬間「パーン!」と乾いた音が響き…いきなりビンタされた霧江さんは唖然呆然です。怒らないはずの夕子さんが怒った!?

「たこ焼きを2個とイカ焼きを3個買うと1260円、たこ焼きを4個とイカ焼きを2個買うと1720円になります。たこ焼きとイカ焼きの値段をそれぞれ答えなさい」
教室でのイチャラブも復活、というか重症化(以下略。テスト中でもお構いなしに攻め続ける夕子さんにさすがの貞一も困り顔です。いくら何でもこれはウザいだろう(笑。答案用紙を使った筆談は微笑ましいけれど消す前に回収されてえらいこっちゃ。そういやこのテスト問題がつるかめ算でちょっと笑った。大人っぽく描かれているけどイマサラながら貞一は本当に中学一年生なのだなあと。
その後のランチタイムでは夕子さん謹製のキャラ弁がお目見え。調理実習に忍び込んで作ったとか、つまりこの弁当は実体を伴っているのか? 先の出汁巻き玉子あーん!に対抗すべくキャラ弁から出汁巻き玉子を摘んで差し出す夕子さん、するとそこへ割り込んできた小此木メンバーによって夕子さんの愛情あふるる出汁巻き玉子は哀れ床へ一直線! 何という事だ! これまで同じ事をさんざんやらかしたのにいざ自分がやられると大泣きしちゃう夕子さんカワイイ。
このシーンの小此木メンバーの視界には何が映っていたのだろう。テーブルに着いて影が薄いの何だのと会話の後に貞一の前を見て「お昼食べないんですか?」、つまりこの時小此木メンバーに例のキャラ弁は見えていなかった? 自慢のとんかつ弁当を披露する際にも宙に浮いているはずの出汁巻き玉子が見えていない、というか見えていたら大騒ぎするでしょうし(笑。しかし夕子さんが走り去った後「お弁当あったんですね」と今度はキャラ弁が見えています。これはいったい? 夕子さんの存在が小此木メンバーの視界に影響しているのだろうか。

拗ねた夕子さんはプールに落ちてずぶ濡れに。濡れたセーラー服を干しながらタオル1枚で体を拭いている夕子さん、てな所へ現れた貞一は照れながらもいつもの調子で話しかけ…第3話では同じような状況で大胆素敵だった夕子さんがオンナノコらしく恥ずかしがっていますよ! 体を見られて「エッチ!」はお約束のリアクションなれど夕子さんに関してはちょっと意外な反応です。排気管から吹き出すピンクの煙もいい味でした(笑
その後の部室ではいかがわしいお店(笑)のようにぴったり体を寄せて熱烈な好き好きアピール。ああいうハプニングもいい刺激になるのだろうか。ここで霧江さんは影夕子の話を始めるも夕子さんは覚えておらず、「呪い石」の件も記憶からすっぽり抜け落ちていました。貞一に関する記憶は戻ったけれどそれ意外は切り離されたままということ?

呪い石の中庭のシーン。夕子さんに遊ばれる小此木メンバーがかわいい(笑。マジックで書かれた名前の件も含めて貞一は呪い石に纏わる話をもちろん覚えていて、しかし夕子さんは初めて来たようなリアクションでした。つまりこの石碑が疫病慰霊碑である事も忘れ、人柱の件などの推論も全て水泡と化してしまった。まあ夕子さん的に慰霊碑に関する記憶は最も思い出したくない記憶でしょうからよほどの事が無い限り戻らないのかもしれません。そして今回その「よほどの事」が起きるのでした。
活動終わってみんなでゾロゾロ帰り道。ここで夕子さんは「怒り」「悲しみ」「恥じらい」に続いて「寂しい」という感情も思い出します。帰ろうとする貞一の袖を引いて引き止める夕子さんかわいい。あざとい! とはいえ貞一も家に帰らないわけにはいきません。結局学校に1人残された夕子さんはしばらく笑顔で手を振るも、やがて寂しさを抑えられず貞一の後を追って走り始めました。ところが全力で走っても走っても校門は遠ざかって学校から出られない。学校の地縛霊である夕子さんは学校から出られないのですね。だから毎朝校門で待っているのか。
「貞一くん、寂しいの。1人にしないで」
寂しさを強調する超額縁から髪を振り乱した夕子さんの絶叫は真に迫っていましたね。そして「寂しい」という感情を思い出すと同時に蘇った記憶。

人柱になる前の夕子さんの記憶はチラ見しただけで凄惨さを感じさせます。視界にくり抜かれた映像もそれっぽい演出です。泣いている小さい女の子は前回の写真に写っていた子でしょうか? 夕子さんとの別れを悲しんでいる? 夕子さんにそっくりの女性は妹(霧江さんの祖母)でしょう。姉を人柱として送り出さなければならないやり切れなさ・申し訳なさ・寂しさ・諦めなどが入り交じった複雑な表情が印象的です。
真実の記憶を思い出した夕子さんへ迫る影夕子。立ち上る蒼い炎は夕子さんのキーカラーである赤の反対色なのだね。綺麗なままでいたい、穢れたくない。夕子さんは叫ぶけれど、しかしそれは影夕子に醜い感情・辛い記憶を全て押し付けているから。影夕子からしたらたまったものではありません。
「私はあなた。あなたは私」
そして影夕子は夕子さんの記憶恢復スイッチ(笑)をむんずと掴んでさらに記憶を蘇らせます。

屈強そうな男たちに囲まれ、次に映った顔を隠され縛られた白装束の子は先の小さい女の子? ひょっとして一緒に人柱にされた? それとも何か別の意味が? 視界に伸びる男たちの手は夕子さんの目を潰した? 悲鳴と共に映された目から血を流して包帯グルグル巻きの影もショッキングでした。これだけの目に遭っていて「恨みも未練も無い」はずがありません。

全ての痛みを押し付けられた影夕子はついに耐えきれなくなって夕子さんの「癒し」を求め、2人の夕子が1つに! というタイミングで貞一が現れました。すると貞一は夕子さんの手を引いてその場から離れ…あれ? 貞一が「影夕子」を認識しながら「夕子さん」の手を引いていますよ。やっぱり夕子さんと影夕子は「別の存在」、他人からも認識できる別体なのか? 前回レビューで思いついた予想が早くも空振り確定でちょっと笑ってしまった。
屋上から逃げた所で神出鬼没の幽霊みたいな影夕子は逃げる先々で立ちふさがってきます。幽霊だからそれでいいのか(笑。とりあえず古教室に逃げ込み、貞一は夕子さんを残して影夕子とタイマン勝負に向かいます。中学一年生とは思えない男気だなあ。
「どうして夕子さんを苦しめるんですか?」
「苦しめられているのは私」
この会話がご尤もすぎてどうリアクションしていいのかわかりません。何だか見ているうちに影夕子が気の毒になってきましたよ。

「自分自身から逃げる事なんてできやしない」
その隙に教室から逃げ出した夕子さんでしたが影夕子にあっさり追い付かれてしまう。辛い記憶からいくら逃げても自分自身をごまかし続ける事はできない。逃げ続ける事はできないのです。深いなあ。そして影夕子の手が夕子さんのムネに沈み始め、いよいよ2人の夕子が融合!? というタイミングでまたしても貞一参上。影夕子の腕を掴んで引っこ抜き、ムネを突き飛ばした瞬間に今度は貞一に影夕子の忌まわしい記憶が流れ込みます。そういや貞一ってそういう体質でしたね。ってやっぱりムネがスイッチなのか(笑

再び夕子さんの手を引いて逃げ出す貞一。しかし校門へ向かって走っても走っても、先の夕子さんの描写と同様に校門は遠ざかるばかりでした。夕子さんを連れて学校の外には出られない。全力で走っているのに徐々に引き戻され、焦る貞一の後ろに影夕子が迫っています。ひえええ!
振り返って影夕子に抱き付いた貞一、すると一瞬赤く光ったと思ったら時間が遡り始め…迷路の如く増築されてきた学園の建設風景が逆回しされ、遡るに連れてどんどんシンプルになっていく映像はなかなか面白かった。ここで最後に残ったのが本作の舞台(?)である「旧校舎」なのですね。
そして意識が戻った貞一の視界は生前の夕子さん視点でした。つまり影夕子が持っている忌まわしい記憶をリアルタイムで体験する事になるのか。はたして60年前に何があったのか? 夕子さんはどんな最期を遂げたのか? 爽やかな朝の風景からどんだけ暗転するのか楽しみであり恐ろしくもあり。

エンドカードはおなじみ(?)のあぼしまこ氏でした。おどろしいBGM・口調と絵柄のミスマッチが凄い(笑
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私はもう耐えられないの。

前回の記憶恢復にてすっかり元に戻った、というか重症化(笑)している夕子さん。全力笑顔で貞一を待ち構えた夕子さんは人目も憚らず(他の人には見えないけど)思いっきり抱き付き「好きって言って!」と甘々全開です。てなバカップルの所へ登場した霧江さん。せっかくのラブイチャタイムを邪魔された夕子さんは表情を曇らせ、さらに影夕子の件を話したい霧江さんが貞一に顔を向けた瞬間「パーン!」と乾いた音が響き…いきなりビンタされた霧江さんは唖然呆然です。怒らないはずの夕子さんが怒った!?

「たこ焼きを2個とイカ焼きを3個買うと1260円、たこ焼きを4個とイカ焼きを2個買うと1720円になります。たこ焼きとイカ焼きの値段をそれぞれ答えなさい」
教室でのイチャラブも復活、というか重症化(以下略。テスト中でもお構いなしに攻め続ける夕子さんにさすがの貞一も困り顔です。いくら何でもこれはウザいだろう(笑。答案用紙を使った筆談は微笑ましいけれど消す前に回収されてえらいこっちゃ。そういやこのテスト問題がつるかめ算でちょっと笑った。大人っぽく描かれているけどイマサラながら貞一は本当に中学一年生なのだなあと。
その後のランチタイムでは夕子さん謹製のキャラ弁がお目見え。調理実習に忍び込んで作ったとか、つまりこの弁当は実体を伴っているのか? 先の出汁巻き玉子あーん!に対抗すべくキャラ弁から出汁巻き玉子を摘んで差し出す夕子さん、するとそこへ割り込んできた小此木メンバーによって夕子さんの愛情あふるる出汁巻き玉子は哀れ床へ一直線! 何という事だ! これまで同じ事をさんざんやらかしたのにいざ自分がやられると大泣きしちゃう夕子さんカワイイ。
このシーンの小此木メンバーの視界には何が映っていたのだろう。テーブルに着いて影が薄いの何だのと会話の後に貞一の前を見て「お昼食べないんですか?」、つまりこの時小此木メンバーに例のキャラ弁は見えていなかった? 自慢のとんかつ弁当を披露する際にも宙に浮いているはずの出汁巻き玉子が見えていない、というか見えていたら大騒ぎするでしょうし(笑。しかし夕子さんが走り去った後「お弁当あったんですね」と今度はキャラ弁が見えています。これはいったい? 夕子さんの存在が小此木メンバーの視界に影響しているのだろうか。

拗ねた夕子さんはプールに落ちてずぶ濡れに。濡れたセーラー服を干しながらタオル1枚で体を拭いている夕子さん、てな所へ現れた貞一は照れながらもいつもの調子で話しかけ…第3話では同じような状況で大胆素敵だった夕子さんがオンナノコらしく恥ずかしがっていますよ! 体を見られて「エッチ!」はお約束のリアクションなれど夕子さんに関してはちょっと意外な反応です。排気管から吹き出すピンクの煙もいい味でした(笑
その後の部室ではいかがわしいお店(笑)のようにぴったり体を寄せて熱烈な好き好きアピール。ああいうハプニングもいい刺激になるのだろうか。ここで霧江さんは影夕子の話を始めるも夕子さんは覚えておらず、「呪い石」の件も記憶からすっぽり抜け落ちていました。貞一に関する記憶は戻ったけれどそれ意外は切り離されたままということ?

呪い石の中庭のシーン。夕子さんに遊ばれる小此木メンバーがかわいい(笑。マジックで書かれた名前の件も含めて貞一は呪い石に纏わる話をもちろん覚えていて、しかし夕子さんは初めて来たようなリアクションでした。つまりこの石碑が疫病慰霊碑である事も忘れ、人柱の件などの推論も全て水泡と化してしまった。まあ夕子さん的に慰霊碑に関する記憶は最も思い出したくない記憶でしょうからよほどの事が無い限り戻らないのかもしれません。そして今回その「よほどの事」が起きるのでした。
活動終わってみんなでゾロゾロ帰り道。ここで夕子さんは「怒り」「悲しみ」「恥じらい」に続いて「寂しい」という感情も思い出します。帰ろうとする貞一の袖を引いて引き止める夕子さんかわいい。あざとい! とはいえ貞一も家に帰らないわけにはいきません。結局学校に1人残された夕子さんはしばらく笑顔で手を振るも、やがて寂しさを抑えられず貞一の後を追って走り始めました。ところが全力で走っても走っても校門は遠ざかって学校から出られない。学校の地縛霊である夕子さんは学校から出られないのですね。だから毎朝校門で待っているのか。
「貞一くん、寂しいの。1人にしないで」
寂しさを強調する超額縁から髪を振り乱した夕子さんの絶叫は真に迫っていましたね。そして「寂しい」という感情を思い出すと同時に蘇った記憶。

人柱になる前の夕子さんの記憶はチラ見しただけで凄惨さを感じさせます。視界にくり抜かれた映像もそれっぽい演出です。泣いている小さい女の子は前回の写真に写っていた子でしょうか? 夕子さんとの別れを悲しんでいる? 夕子さんにそっくりの女性は妹(霧江さんの祖母)でしょう。姉を人柱として送り出さなければならないやり切れなさ・申し訳なさ・寂しさ・諦めなどが入り交じった複雑な表情が印象的です。
真実の記憶を思い出した夕子さんへ迫る影夕子。立ち上る蒼い炎は夕子さんのキーカラーである赤の反対色なのだね。綺麗なままでいたい、穢れたくない。夕子さんは叫ぶけれど、しかしそれは影夕子に醜い感情・辛い記憶を全て押し付けているから。影夕子からしたらたまったものではありません。
「私はあなた。あなたは私」
そして影夕子は夕子さんの記憶恢復スイッチ(笑)をむんずと掴んでさらに記憶を蘇らせます。

屈強そうな男たちに囲まれ、次に映った顔を隠され縛られた白装束の子は先の小さい女の子? ひょっとして一緒に人柱にされた? それとも何か別の意味が? 視界に伸びる男たちの手は夕子さんの目を潰した? 悲鳴と共に映された目から血を流して包帯グルグル巻きの影もショッキングでした。これだけの目に遭っていて「恨みも未練も無い」はずがありません。

全ての痛みを押し付けられた影夕子はついに耐えきれなくなって夕子さんの「癒し」を求め、2人の夕子が1つに! というタイミングで貞一が現れました。すると貞一は夕子さんの手を引いてその場から離れ…あれ? 貞一が「影夕子」を認識しながら「夕子さん」の手を引いていますよ。やっぱり夕子さんと影夕子は「別の存在」、他人からも認識できる別体なのか? 前回レビューで思いついた予想が早くも空振り確定でちょっと笑ってしまった。
屋上から逃げた所で神出鬼没の幽霊みたいな影夕子は逃げる先々で立ちふさがってきます。幽霊だからそれでいいのか(笑。とりあえず古教室に逃げ込み、貞一は夕子さんを残して影夕子とタイマン勝負に向かいます。中学一年生とは思えない男気だなあ。
「どうして夕子さんを苦しめるんですか?」
「苦しめられているのは私」
この会話がご尤もすぎてどうリアクションしていいのかわかりません。何だか見ているうちに影夕子が気の毒になってきましたよ。

「自分自身から逃げる事なんてできやしない」
その隙に教室から逃げ出した夕子さんでしたが影夕子にあっさり追い付かれてしまう。辛い記憶からいくら逃げても自分自身をごまかし続ける事はできない。逃げ続ける事はできないのです。深いなあ。そして影夕子の手が夕子さんのムネに沈み始め、いよいよ2人の夕子が融合!? というタイミングでまたしても貞一参上。影夕子の腕を掴んで引っこ抜き、ムネを突き飛ばした瞬間に今度は貞一に影夕子の忌まわしい記憶が流れ込みます。そういや貞一ってそういう体質でしたね。ってやっぱりムネがスイッチなのか(笑

再び夕子さんの手を引いて逃げ出す貞一。しかし校門へ向かって走っても走っても、先の夕子さんの描写と同様に校門は遠ざかるばかりでした。夕子さんを連れて学校の外には出られない。全力で走っているのに徐々に引き戻され、焦る貞一の後ろに影夕子が迫っています。ひえええ!
振り返って影夕子に抱き付いた貞一、すると一瞬赤く光ったと思ったら時間が遡り始め…迷路の如く増築されてきた学園の建設風景が逆回しされ、遡るに連れてどんどんシンプルになっていく映像はなかなか面白かった。ここで最後に残ったのが本作の舞台(?)である「旧校舎」なのですね。
そして意識が戻った貞一の視界は生前の夕子さん視点でした。つまり影夕子が持っている忌まわしい記憶をリアルタイムで体験する事になるのか。はたして60年前に何があったのか? 夕子さんはどんな最期を遂げたのか? 爽やかな朝の風景からどんだけ暗転するのか楽しみであり恐ろしくもあり。

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