2013-02-21(Thu)

アイカツ! #19 月夜のあの娘は秘密の香り

「そんなにユリカ様に血を吸われたいの?」 

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吸血鬼の末裔、藤堂ユリカ様登場です。

今回はレギュラー3人以外の追加メンバー2人目、おとめと並んで第1話以来OPにも出ている「藤堂ユリカ(CV.沼倉愛美)」がいよいよ本編に登場です。そのデザインからお嬢様キャラ?と勝手に想像していましたが、実際に登場したユリカは私のテンプレ予想を軽く7回り半するほどのキャラでした。まったくアイカツは油断がならぬ。

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アバンは教室の掃除風景にて「踊るまぐろ御殿(さんま御殿?)」への出演話で盛り上がるみなさんから。人気番組から出演オファーが来るほどいちごは売れ始め、緊張を解すためおとめから「銀アクセ」を借り、番組収録が伸びたため帰寮が遅くなりユリカと遭遇…などなど、冒頭のワンシーンだけで今回ストーリーの前振りをほぼ済ませているのは上手い。

てな所から今回のメインであるユリカ様との遭遇へ。マントを羽織った銀髪の少女は月に手をかざし「血が欲しい」と呟き、キョトンと見ているいちごにスッと近寄ると顎を取って牙を光らせ、白い首筋をガブッ!…その刹那胸のアクセに怯えて一目散に逃げ出すユリカ様。いきなりの異次元体験にいちごは始終ポカーン、私もポカーン。いやはやいったい何者なんだ!?

「お芝居の練習…かなぁ?」

このセリフがある意味的を射ていたという。

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「おにいちゃんのバカ!」

明けて翌日の教室にて「まぐろ御殿」でのあれこれ。「美月さんの妹分」という触れ込みから妹キャラを強いられるもダメ出しを食らい、試しに再現するとやっぱりみなさん微妙な表情に。あはは。ここで解説のあおいさんによる「妹キャラ」の蘊蓄をつらつら…常に自然体のいちごにとって「キャラ作り」は未知の領域で、だから設定に則った「キャラ」に成りきるなんてピンと来ないのも当然でしょう。なんて話をしているうちに始業のチャイムが鳴り、別クラスのおとめは急いで自分の教室へ。そういや常に自然に一緒にいるけどおとめは別クラスなんだよね。

いつものテンションで登場した別府先生による次回オーディションの説明。本編初登場のブランド「LoLi GoThiC」主催による「ロックフェスオーディション」の話にクラス中がどよめき、しかし件のユリカ様が参加と聞くと勝ち目の無さに一気にテンションダウン。

「人間と吸血鬼の間に生まれ、推定600歳。永遠の時を生き、共に旅してくれる下僕を捜している…」

などなどユリカ様の説明をすらすらと語った後「…という設定で~」と続けるあおいさんおそるべし。それを言っちゃあ身も蓋も(笑。ユリカ様はおとめと同じクラスって事でみなさん揃って様子見に、するとそこに座っていたのは昨晩いちごが遭遇した謎の吸血鬼少女でした。日光に弱い吸血鬼(設定)とはいえ教室内で日傘を差す絵面はなかなかシュールであります(笑。ここで「ニンニク」「太陽」「銀製品」など「吸血鬼が苦手な物」について一通り説明を入れる周到さ。なるほど小さいお友達の中には吸血鬼の弱点なんてまだ知らない子もいるでしょうし、会話の流れにその辺のフォローを上手く入れ込んだシナリオに感心。昨晩の出来事を思い出してしみじみと頷くいちごの表情も良かった。

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ランチタイムの食堂でもキャラ作りを徹底しているユリカ様。食事はローズティだけ、バラの花弁を一つまみすると日傘を差して校内を優雅に歩く。てな所へ親しげに話しかけるいちご、しかしユリカ様は決してキャラを崩さす高飛車な態度で「血ぃ吸ぅたろか?」と…リアクションに困って固まるいちごに対し日傘を向けて逃げ出すユリカ様かわいい。なるほど吸血鬼ノリに乗ってくれない相手にはこうして対処するんだ。というかいちごって芸人潰しですよね。適切か判らんけど黒柳徹子に通じるものを感じます(笑

その晩部屋に集まったみなさんはユリカ様の徹底したキャラ作りに感心しながら、彼女に勝つためにはあれより凄いキャラを作らないと!→キャラを作ってみる! という流れへ。それはそうとらぶゆーがいちいちかわいいな。新キャラ投入で存在感が薄れる? と思いきや当面その心配は無さそうです。

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女海賊、狼女、いちご星のいちごたん、などなど思いつきでキャラを作ってもいまいちハマりません。まあこれらは「キャラ」というより単なるコスプレ遊びで、見た目だけ変えても中身が伴わなければ魅力たり得ないのは当然でしょう。急なキャラ作りに疲れたいちごはベッドにひっくり返ってバタンキュー、するとあおいが「LoLi GoThiC」のカードを取り出して「ストライプトレンチワンピ」「レースアップロリブーツ」を投影試着…服脱がなくていいじゃん!(笑。意外と似合うと褒めながらキャラのイメージを訊かれると視線が明後日の三人が正直すぎて辛い。

「彼女入学した頃に比べるとまるで別人になったわ」

夜の東屋前にて美月さんとの会話。そういや美月さんはあれ以来「星宮」呼びがデフォルトになったようです。ロックフェスオーディションの話題からユリカ様について語る美月さん、「相当努力したんでしょうね…」と意味深な言葉を残し…この一瞬いちごをチラリと見る表情が良い良い。お手並み拝見、みたいな。

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「穏やかじゃないわね」

美月さんとのやり取りを聞いたあおいの名言来ました! 第1話以来? それはそうと入学当時のユリカ様について同じクラスのおとめに訊いても覚えておらず…つまり記憶に残らないほど存在感が薄かったという事でしょう。

てな話題からユリカ様の素顔に興味津々のいちごはベンチのユリカ様へナチュラルに突撃! 吸血鬼キャラをナチュラルにスルーして次々と話しかけ…キリッとしたキャラが一瞬崩れたこの表情こそユリカ様の素顔なのだなあ。かわいい! なーんて吸血鬼キャラが通用しないいちごからサッサと退散のユリカ様、なのにいちごは全く気にせず「美月ちゃんの歌聞いたりするんだ!」と喜んでいたりマイペースにも程があります。いちごが天然ってのは良いとしてちょっとやりすぎのような。

「人間になりたーい!」

部屋に戻ったいちごは新キャラを発案、フランケンシュタインの花嫁とかどんなキャラなのかと。これでオーディションに出るつもりらしいけどカードはどうすんだろ?

「お前が心から楽しいと思う事ならファンも楽しんでくれるんじゃね?」

花嫁姿で歌詞を魂の叫びに変えていると掃除兄ちゃんと遭遇。異様な姿に戸惑う兄ちゃんでしたが…ユリカ様に勝つためのインパクト狙いのキャラ、いちごは心からそのキャラを楽しんでいるのか? と、大切な部分がきちんと見えてる兄ちゃんでした。

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その帰り道にていちご&あおいはユリカ様の秘密を目撃し、ここからストーリーが一気に転がり始めます。来々軒のニンニクラーメンにうっとりした表情を見せ、さらに部屋の火事騒動にて「キャラ作り」「小道具」の発言、そして関係者へ素直な謝罪シーンと、一気にキャラが崩壊していく様子は切ないような微笑ましいような。ともあれ素顔の良い子っぷりがもうナントモ!

てな素顔を指摘されて表情を引きつらせ、しどろもどろの所をまたツッコまれ、諦めて苦笑いの一連は狂おしいほどかわいかった。何このかわいい生き物。しかしユリカ様のかわいさはここからが本番でした。

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鎮火したユリカ様の部屋は吸血鬼の末裔らしい雰囲気が作られ、つまり私生活でも吸血鬼キャラに浸っている事が判りますね。ベッドに置かれた棺桶は本当にこれで寝ているのかな(笑。そしてあおいの名調子によるゴスロリ解説から現れた素顔のユリカ様は…髪を下ろした黒縁メガネっ娘! 何という破壊力! それだけならばまだイイがッ! ティーカップや「吸血鬼の恋人」への思い入れを楽しそうに話す様子は「本当に好き」な気持ちが溢れ、そこから繋がる「自分が楽しみ、ファンにも喜んでもらう」というキャラ作りへの経緯・スタンスなどなど、素の人柄が伝わってくる一連シーンに私のハートはキャッチされまくりです。ユリカ様いい子だなあ!

「吸血鬼の末裔」はウケ狙いで作ったキャラではなく究極の自己表現であり、それ自体がファンサービスになっていて、ユリカ様自身もファンへの感謝を忘れずキャラ道を邁進する。一方何の思い入れも無く単なるインパクト狙いで「フランケンシュタインの花嫁」というキャラを作ったいちごは、部屋に吊した衣装を見つめて何を思うか。

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オーディション当日、控え室にて顔を合わせたユリカ様はすっかり吸血鬼キャラを取り戻していました。対するいちごは「LoLi GoThiC」と「Angely Sugar」のカードを手に持ち、スッと目を閉じ自らが選ぶべきカードを決めるとフィッティングシーケンスへ。さすがにフランケンシュタインの花嫁衣装はカード化されなかったようです(笑

いちごが選んだ衣装は「Angely Sugar」のバレンタインスタイルコーデでした。無理に作ったキャラではなく、有利とされるブランドでもなく、キャラ作りの何たるかを知ったいちごの選択は「自分らしさ」で直球勝負。ファンのためにも自分のためにも心から楽しむ事が大切で、だからいちごは自分のブランドを選んだのでしょう。

というわけで「ロックフェスオーディション」がスタート。曲は今回初登場の新曲「硝子ドール」、歌唱は「わか・もえ」って事でユリカ様担当は「もえ」さん? ステージの雰囲気にぴったりのゴシック系ロックは帆足圭吾(MONACA)氏による作編曲で、さすがプログレを得意とする氏の作品だけあって凝り凝りヘビィなロックに仕上がっていました。ほんとアイカツのステージ曲は怖いほどハズレが無い。この曲は2月末発売のアイカツ! オーディションシングル(3)Third Action!に収録されるかな?

映像的には厳かなイントロ入りからカメラがグーッと寄って、イントロメロスタートと共にエフェクトがバーン!と弾ける瞬間にまずさぶいぼ立ち。やばいかっこいい。そこから手前の柵を映し込みながらカメラがぐるっと回り込むカットはついつい京極演出を思い出してしまいます。凝ったデザインのスタンドマイクを構える二人を映して歌スタート。ここからのステージ演出はカメラアングルからカット割りからエフェクトのキラキラ感まで無駄にかっこよろしく画面に釘付け。ユリカ様の周りに広がる「結界」っぽい柵も雰囲気アリアリです。

そしてBメロ入りの瞬間にユリカ様のスペシャルアピール「クロックサーカス」が発動。集まった青い光が時計に変わり、12時の鐘の音と共に紫色のコウモリがパァッと弾ける中二心あふるるエフェクトはこれまた無駄にかっこいい!

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「繋がれたまま」のいちご俯瞰からユリカ様へのカットチェンジがこれまたかっこよく、後ろへ回り込んだりナメやアップを自在に切り替えキャラの魅力を十二分にアピール。第1話でのトホホ感が嘘のような進化です。まさかここまで進化するとは。

オーディションの結果はユリカ様の勝ち。キャラ崩壊を見せた後でなお貫いたキャラでの勝利、そして「自分らしさ」を追及した主役の見事な負けっぷりはアイカツらしい清々しさでした。日常に戻ったユリカ様はもちろん吸血鬼キャラを通し、今日も日傘を差して生き血を求め…秘密を知っている四人との今後が楽しみ。

――ブログでも成りきってるユリカ様に乾杯。
吸血鬼のまつえい(スターライト学園ブログ)

アイカツ!第3弾ミュージックビデオ公開☆「硝子ドール」


     

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硝子ドール

美月さんの一瞬の表情、初めて気がつきました。それから、火事のあとのユリカ様には本当、ノックアウトでした。

nobuma様の文章「・・・部屋に吊した衣装を見つめて何を思うか」のパラグラフも素敵な描写でした。

そして、この時のアイカツステージは本当に感動でした。何度見返したか分かりません。わたしが特に感動したのは次の3箇所です。
・クロックサーカス直後の「わたしを逃がして」のところのユリカ様の瞳の揺れ
・間奏から「長い物語よ」に入る直前の天井からの描写
・「もう止めにしたいのに」のところのユリカ様からいちごちゃんへのフェードイン・アウトと「終わりが怖くて」のフェードイン・アウト

そして、このステージ、途中にアニメキャラの言葉や描写がまったく入らないんですよね。つまり、リアルにプロモーションビデオとして成り立っています。見てて実に気持ちいいんですよね!

れすれす

>ゆみこさん
そういえばユリカ様登場からもう2年近く経つのか…としみじみ。昨日劇場版を見てきましたがユリカ様は相変わらずの大活躍で、さすがアイカツ人気にフルブーストを掛けた人気キャラの健在っぷりを窺わせました。「硝子ドール」のムービーもまた今になっても全く色あせませんね。開始当初から挑戦的なものが多かった本作楽曲の中でもこの曲は図抜けていて、ムービーの出来もいろんな意味で異色かつ革新的でした。ちなみに「ライブステージムービーの変遷」でも軽く触れましたが、挙げられたチェックポイントが結構重なっていて何となく嬉しかったり(笑
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