2013-12-04(Wed)

WHITE ALBUM2 #09 すれ違う心

私に寂しい思いをさせたら…いやだよ。

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攻める雪菜、離れ行くかずさ、揺れ動く春希。

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前回の温泉行きから作中時間はサクッと進んで既に年を越した一月某日、かずさは来るコンクールへ向けて一人スタジオに籠もって練習に集中していました。インターホンの呼び出しを無視し、ケータイの着信も一瞥で無視し…おそらくこのコンクールを機に春希の事をスッパリ振り切るつもりなのでしょう。春希に会えば、声を聞けばその気持ちが揺らいでしまう。だからかずさは一切の連絡を絶った。

一方玄関先の春希はしつこくピンポンを鳴らし電話を鳴らし、それでも開かぬ天の岩戸へ差し入れを置き、去り際にかずさの身体を心配するメールを送信。もちろんこれらの行為に悪意や下心など無く、少々押し付け気味とはいえ春希は今までどおりの付き合い=繋がりを保ちたい、なのに「何故か」連絡が取れないゆえ夜の屋敷を訪れた。春希は自分への好意にすら気付かない朴念仁さんなので、手のひらを返したような拒絶の理由など気付くはずもなく…両者の思いのすれ違いにそりゃ不協和音も響きます。かずさ辛いな。

相変わらず学校へ来ないかずさの席をしみじみと見つめる春希、を見つめる親志。親志は春希の「本命」に以前から気付いていて、さらにこのダメ押しでは訝しい顔もしようというもの。誰もが羨む学園アイドルの彼氏という立場にて何故そんな? と春希の行動が判らない。いや私が親志の立場だったらやはり同じ顔をすると思う。というか依緒の釘刺しをきちんと守って何も言わない辺り基本的に悪い奴では無さげ(笑

場面変わってファミレスにてかずさの件を話す二人のシーン。衝立越しのアングルはいかにも密会の覗き見風というか、かずさが知らない所で二人で会っている状況を強調していますね。ここで春希は「かずさは雪菜からの電話には出る」事を知って思わず声を上げ…春希がかずさの事を話す間雪菜はずっとこの表情です。手は繋がっていても春希の心はかずさに向いている、雪菜の立場になればこの状態はナントモ辛かろう。

「私に寂しい思いをさせたら…いやだよ」

雪菜は相変わらず「三人」を強調しながら、しかしかずさが抱えるコンクールの重みを理解し、かずさがいない寂しさを恐れ、その分春希に縋り甘える。この表情でこの口調で手を握られてお願いされて断る彼氏がいるだろうか。もちろん春希は雪菜を守る気まんまんなれど、やはりかずさの事が頭から離れない。それを示すように転がった三本のシュガースティックが切なすぎる演出でした。ううむ。

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するといきなり濃厚なあえぎ声が始まって何事かと(笑。春希の背中に手を回してあえぐカットは手の位置がおかしいような? ともあれ全身密着でのキスシーンは二人の関係の進展を示し、しかも呼吸を忘れるほどの熱きベーゼに「私の気持ちが昂ぶりすぎちゃっただけ…あなたの事が好きで好きで…」なーんて潤んだ瞳で言われたらお父ちゃん頑張っちゃうよ!(ナンヤソラ。このセリフを額面どおりに受け取れば雪菜は言葉どおりのトロトロ状態。とはいえ春希の本心を知り、事あるごとにそれを思い知らされる雪菜として、気持ちを自分へ向けさせるため男子高校生の本能を呼び覚ますセリフをあえて言っているとも思わなくも無いと言ってあg(略。絶対不利の状況からオンナの武器を使って繋ぎ止めるのは褒められた事ではないけれど責められる事でも無し、その他感情の動きを含めこういう生々しさが雪菜の魅力か。可愛いふりしてあの娘 割りとやるもんだね。

街灯の下で再び濃厚なキスをおっ始めたラブラブカップルの直後、それに対比させるが如く一人スタジオに籠もるかずさのカットが強烈すぎた。これはキツい。先の差し入れをきちんと食べている=春希の好意を受け入れている=拒絶し切れないってのも辛いトコ。

その晩、暗い自室にてかずさへのメールを打てない春希。あれほど濃厚なキスをした後に他の女に何を送るか? でもかずさの事も気になって仕方がない。そんな葛藤を見透かすようにジャストで届いた雪菜からのメールは「今夜は眠れないかも…」と強烈な存在アピールで、春希としては「俺には雪菜しかいない」と思い込むしかありません。

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そんなこんなでコンクール当日。出番前から先走りすぎの雪菜vs先細りすぎの春希のアレコレから、ステージにかずさが現れると雪菜の肩を抱いてスッと引き寄せ…大切な本番ステージを前にまるで見せ付けるような春希の行動は改めての恋人アピール&かずさへの思いの裁ち切りのためか。二人の思いを知りながら身を任せる雪菜のオンナ力が凄い。ほどなく始まった演奏シーンでチラリと映った審査員席の女性は曜子さん? ふっと表情を緩める辺り娘の実力&感情の揺れを察したのかな。ともあれこのヒトコマはおそらく後の展開への振りと思われます。

演奏終了後、あんなアツアツツーショットを見せ付けられながらも客席に春希を捜してしまうかずさが辛い。しかし客席に春希の姿は無く…久しぶりのピアノを聴いてかずさとの日々を思い出し、消し去れない思いを自覚し涙するのでありました。学祭ライブ→ツーショット泊まり込み特訓→落下時の顔バレ→夏服でのギター指導→春先の出会い。ピアノに重なり時を遡って描かれる回想は、春希がかずさに惹かれていく節目節目の思い出場面でしょうか。この経緯は回想チラリだけではなくきちんと見せて欲しいけれど尺的に無理そう?

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コンクール終了後の喫茶店シーンは雪菜の大泣きから。嬉し泣き? 悔し泣き? と思うや稲やの結果発表は優勝どころか入賞もできなかったというもの。あらら。まあかずさが言ったとおりガチのコンクールは、二年ぶりにマトモに弾いた人がホイと勝てるほど甘いモノじゃあ無い。でもかずさ的は大勝利、だって親友をこれほど感動させる事ができたのだから。

なーんてココロ温まる友情描写の舌の根も乾かぬうちに、春希に肩を抱かれて身体を預ける雪菜。かずさの気持ちを知らない春希があえてこうする事で迷いを振り切る意図は判るものの、知っている雪菜がわざわざ見せ付ける意図が判らない。これは三人である事に強く拘る割に自分から壊しに走っているようにさえ。そんな二人を涼しい目で見つめながら、コーヒーを啜る口元が穏やかじゃありません。あああ。

「話し掛けるな、私の邪魔するな」

店を出て自宅へ電話の雪菜が離れ、微妙に気まずいツーショットにて必死に話し掛ける春希、に何も答えずじっと見つめ続けるかずさ。不義理を責められても誕生日パーティへ誘われても黙ってスルー、一方春希はあまりの態度に思わず顔を背け、すると「こっち向けよ」と許さない。

「相変わらず冴えない顔してるな。どんだけ見ても、何も感じない」

向き直った春希を再びじっと見つめながらこのセリフは、未練を断ち切るため「何も感じない」と自分に言い聞かせているのでしょう。とはいえあの態度からこのセリフをいきなり言われた春希がキレちゃうのも無理は無く、しかし「何なんだよ!?」と言われて答えられるなら何も苦労は無いわけで。

「覚えた…もう忘れない…」

キレた春希に我へ帰ったかずさは逃げるように離れて行く。その瞳は優しく潤み、呟いたセリフと合わせ、先ほどまでのぶっきらぼうな態度から一転したかずさの素顔・本心を見事に印象付けています。などなど今回はいちいち絵作りがキマってるなあと思ったら、絵コンテに後藤圭二氏が入っていてなるほど。

A終わりのアイキャッチが飛行機だったのは、今回ラストシーンの成田着陸アナウンスから遡って考えると、おそらくこのタイミングで外国へ飛び立ったという事でしょう。だとすればコンクール終了時点でかずさの高飛び(曜子さん絡み?)は確定していて、なのにかずさはその事に全く触れないままイチャラブを見つめ、雪菜が席を外した僅かな間に春希の顔を目に焼き付け、そのまま何も言わずに去っていった事になりますね。ああ辛い。

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夕日の中の学校帰りシーンは不登校が続くかずさの話題。雪菜の報告によると「新しいピアノの先生の所へ通っている」「1ヶ月以上かけて弟子に取るか試験する」との事で…ここでかずさが外国へ行っている(日本にいない)事を言わないのは知ってか知らずか。まあピアノの先生についてアレコレ知っているのだから、普通に考えたら知ってて言わないんだろうなあ。

「雪菜、誕生日二人きりで祝わないか?」

件の誕生日パーティにかずさが来るか来ないかの話題から、春希は繋いだ手を恋人繋ぎに繋ぎ直し…ただならぬ様相に身構える雪菜がかわいい。そして「二人きり」のお誘いへ続くわけですが。

「ちゃんと確かめておきたいんだ。俺には雪菜だけだって…」

思わず零した本音を取り繕う時以外雪菜と目を合わせないんですね。春希としては「雪菜が好き」だから二人きりを提案したのではなく「雪菜が好き」か確かめるため、自分の中の迷いを断ち切るために提案した。その後ろめたさから目を合わせられなかったのでしょう。対する雪菜は元々春希の心が自分に向いていない事に気付いていて、しかも思いっきりこんなん言われちゃポカーンとするのも判ります。微妙に気まずい空気の中さらに取り繕う春希に恋人握りで返す雪菜…胃が痛いって程ではないけれど微妙にシクシクする流れでありますね。雪菜の健気さが胃に悪い、と思ったら。

「家族とかずさと春希くんと、できればみんなに祝ってもらいたいから」

なのにその晩の雪菜の電話はみんなでパーティを、というものでした。一世一代の決心をあっさりかわされて放心の春希。そ・れ・だ・け・な・ら・ば・ま・だ・イイ・がっ! 先のシーンで「土曜日」に難を示した理由である家族旅行は雪菜だけキャンセル=家族が当日家にいない事を雪菜はあえて伝えない。それは――

「かずさ、三人だけだよ。あなたが来ないと二人きりだよ」

という特大の仕掛けのため。土曜日に家族がいない事を春希に伝えてしまったらパーティ自体が中止になりそうで、すると雪菜の最後の賭けが成立しなくなってしまう。

メールを送信しながら呟く口調や表情から雪菜に悪意は感じられません。しかし学祭ステージでの宣戦布告(?)の顛末からしてかずさが乗ってくるとも思えず、それはもちろん雪菜だって判っているでしょうし…春希・かずさの本心を知った上で現在春希と恋人状態の雪菜が、九分九厘来ないであろうかずさにあえて参戦を求めるのは、要するに「パーティに来ないと本当に頂いちゃいますよ?」というダメ押し的最後通牒に思えます。逆に泥沼トライアングルを覚悟の上で、それでも「三人一緒」の僅かな可能性に賭けたのか。いや雪菜は「恋人」も「三人一緒」も両方欲しいけれど同時成立は不可能と悟り、さりとて自分でどちらか片方を選べないためかずさのリアクションに任せる事にしたのか?

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そんなこんなで誕生日当日。御宿(新宿?)のデパートで指輪(?)を仕入れた春希は二時間前から小木曽宅へ向かい、その頃雪菜はパーティ用のお着替えをいそいそと。フリルで飾った勝負下着に襟ぐりの大きいニットを合わせ、上乳をぽよぽよ押さえて谷間確認も抜かりなく。もうやる気まんまんじゃないですか!

一方電車に乗って移動中の春希は「岩津町」のアナウンスにビビッと反応。先の泊まり込み特訓をフラッシュバック=冬馬邸最寄り駅である事を強く意識し、さらに雪菜の言葉「家族とかずさと春希くんと~」が頭に響き、まさか春希はここで降りる? 降りちゃダメだ! いや降りなきゃダメだ!と私の頭もグルグル状態。すると電車のドアが閉まり→キッチンの雪菜→インターホンを押す指→春希の顔アップ→玄関ドアへ向かう雪菜と続き、カットの流れから「春希は岩津町で降りずに小木曽宅へ直行した?」と思わせ、ヘタレめ、でも雪菜を思うならそうするのがジャスティスか…と緊張と弛緩がいい感じにチャンポンになった所で、さて雪菜が玄関を開けると――

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ドアの外に立っていたのはかずさからの花を届けに来た宅配業者という。絶妙にカットを入れ替え演者の行動を錯誤させるトリックはよくある演出だけれど、このシーンでそれをやるとはなかなか性格がよろしいなあ(褒め言葉。花を送ってくる=かずさはやはり来るつもりは無さそうで、つまりこれにてツーショットパーティ確定?

と思いきや、もちろん冬馬邸へ行ってしまった春希の先行きが判りません。バスローブを引っ掛けて玄関に現れた曜子さんと「あんた誰?」の応酬はちょっと笑った。そんな玄関先のやり取りや春希を「ギターくん」と呼ぶ曜子さんはかなりフリーダムっぽく、家に引っ張り込まれてアレコレしているうちに機上の人が帰宅して、なーんてやってたらいつの間にか時間が過ぎて…星飛雄馬のクリスマスパーティ状態にならない事を切に祈りつつ次回を待ちます(笑

      

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No title

さて、胃薬の準備をしておくか…そんな言葉が頭を過った9話でした。

9話冒頭からかずさが弾いているのがベートヴェン作曲のピアノソナタ『告別』だと分かってしまい、軽く涙目になりました。第1楽章の序奏始めの三つの音符に「Lebewohl(さようなら)」の歌詞が付いてるのは結構有名ではないでしょうか。しかもこのさようなら、もう会えないかもしれないという意味合いの「さようなら」ですよ、どうすればいいんでしょう。更に言うならばベートーヴェン自身も「『Lebewohl』は心から愛する人にだけ使う言葉」なんて手紙で書いちゃってますし。本当、かずさは弾いてる曲でその時の気持ちが出ちゃってます。
まさかこのまま春希とは卒業後会わないつもりか?なんて思ってましたがコンサート時のラストが第3楽章「再会」でしたから、これは一旦別れても再び会える伏線?なんて思っている次第。

シュガースティックはかずさの影がどこかちらつきますね、その後の往来での××に壁殴りそうになりましたが。その後に入ってくるかずさの描写が、もう、ね。しかもその袋が雪菜がアルバイトしていた「ごんだ」のビニール袋。次はここに雪菜の影がちらついてる、なんて深読みし過ぎですかねぇ。

最後にかずさ母、無駄に色っぽい。フランス語が何故かエロく聞こえてしまう。ちなみに「C'est qui?Ca serait pas heureux de me gener comme ca.Je dormais bien moi...(あなた、誰?こんな風に邪魔されても感謝しないわよ。とっても眠いんだから…)」みたいな事言ってます、ハイ。

れすれす

>待宵草さん
かずさが弾いた曲名程度は判ってもそれ以上の知識が無い私には非常に興味深い考察であります。今回のかずさは始終春希との別離を意識させていましたが、予想外(予想どおり?)に冬馬家を訪れた春希、そしてラストの帰国機上のカットを見るに、とりあえずショートスパンで「再会」の伏線は回収されそうな? しかしそうすると一人でパーティ準備をしている雪菜が不憫でなりません。ううむ。

曜子さんが仏語を喋っていたのは判りましたが、これまたレス前段と同様意味までは判らずお恥ずかしい。言っている内容からしてやはり寝起きでしたか。確かにあのカットは色っぽかった、というか無防備すぎですよね(笑
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