2014-07-29(Tue)
ハナヤマタ #04 プリンセス・プリンセス
西御門家のため、お父様のために頑張ってきたツギハギのお人形。

そんな自分の本当の幸せとは?

父親のため家のために偽りのお姫様を演じてきた多美さん。たくさんの習い事に多忙な日々は全て父親に気に入られるためでそこに自分の意思は無く、しかし妹分の真っ直ぐな思いを受けて自分を見つめ直し、親へ依存した日常からついに第一歩を踏み出す…という、レインボーライブのべる様エピソードにバニラエッセンスを10滴垂らして上白糖を100g追加し仕上げに百合の花を散りばめたような自我確立ストーリーはべる様のそれほどエキセントリックでは無かったけれど、全てに秀でたお嬢様が見せる意外な幼さ、葛藤を自覚しながらあと一歩踏み出せないもどかしさ、そして真のお姫様となった清々しい笑顔はなかなかクるものがありました。おっさんはこういう話に弱い。
さて前回ラストで屋上の使用禁止を言い渡されたよさこい部(仮)の面々は性懲りもなく屋上に集まってランチしながら今後を模索、怖い怖い生徒会長はとりあえず置いといてさあどうしましょう?

なーんてドタバタ賑やかな屋上をいつの間にかそっと見守る多美さん。後に語られますが独り立ちしたなるを微笑ましく見守っていたのですね。
「この多美お姉さんに任せなさい」
いろいろ煩い情況だけどかわいい妹分のためなら頑張っちゃう、という頼もしいお言葉&優しい物腰になるはもちろんハナも浮かれ、よさこい部(仮)への勧誘を夢見るも…いろいろ忙しい身の上だけに参加は難しかろうと諦めの方向、しかしなる&ハナは「お姫様」の華に未練を断ち切れない様子であります。するとそんな二人を見ていたヤヤは――
「なる、私には何か無いの?」
もうこの子ってば! 全身の自己アピールから期待の眼差しで見つめるヤヤがかわいすぎる。ここに限らずなるの「お姉ちゃん大好きオーラ」にいちいち反応するのも相変わらずかわいい(笑。それにしてもこの情況にてヤヤを誘わないのは何か事情が? 部活掛け持ち禁止だったりするのだろうか。いやそもそもヤヤのバンドは部活動なのか? 作中で明言されてたっけ?

忙しいスケジュールに追われる多美さんはその中ですれ違った同年代の少女たち…友達と楽しそうに話しながら歩く少女たちを見て自分を振り返る。あの子たちが自分の意思で友達との時間を楽しむ時 私はお父様に気に入られるため忙しく動いている、このままでいいのだろうか? そんな疑問がもたげた所で父親の頭ポンを思い出して歩き出すヒトコマは、多美さんの葛藤(在り方への疑問)を抑え付ける「父親の存在」の大きさがよく表れていました。この時 踏み切りを上手から下手へ(陰方向へ)渡るってのもいかにもな演出です。

お届け物のお返しになる道場を訪れた多美さんは引き留めるなるに多忙ゆえゴメンナサイするも、なるの押しによって帰り道をご一緒に。道着のなるかわいい、というか結構マジメ(?)に稽古してるのね。そして一緒した帰り道にてなる&多美さんの関係性=お互いの思いが語られます。幼い頃は常に後を付いて回るだけだったなるが「自分がいなくても大丈夫になった」事を心から喜ぶ多美さん、しかしいざ自分を振り返れば自分の足で踏み出す事ができないまま。
「多美お姉ちゃんはいつだって私の憧れのお姫様だよ!」
そんな多美さんをなるは心から慕ってくれる。自分が偽りのお姫様である事はよく判っているのでこの好意は逆に辛いでしょう。でもそこから抜け出せない。父親の帰宅を知れば仕立てたての袖を振って出迎え、生活の全てを「お父様を喜ばせたい」に捧げるのでした。


ところがお父様はそんな娘心など露知らず、ケンもホロロな扱いにとっても悲しい多美さんは真智さんに当たり散らし。あははは。全力淑やかな多美さんも真智さん相手だとこんな顔するのだね(笑。傍から見たらどう見てもファザコンだけれど、いわゆるファザコンとはビミョーに違うのがポイントか。ともあれハムスター状態の多美さんを一斬の真智さんが頼もしすぎる。フレームギリに見切れた脚が眩しすぎる。ほんと脚アニメだこれ。
「勉強も習い事も自分のためにやってる事でしょ?」
痛い所をズバリ突かれて一瞬言葉に詰まる多美さんがまた辛い。


「第一回チキチキハナ&なる よさこいの場所をどうするかをプロデュース!」
校内のどこにも空いている場所がない今、よさこい部(仮)はこの屋上に居座らなければならない。というわけでグラサン&ピコハンを装備して始まったチキチキ大作戦になるは「何とか人を集めて正式な部として認められる」というド正論を提案するも目星は全く立たず…なんて所へ再びこそっと多美さんが登場。ニンジャか!(笑。するとハナはピンと閃き暫しのひそひそ話の後、二人でよさこいのパフォーマンスを見せて多美さんを引き入れる作戦へ。調子良く踊る二人を見て無意識にリズムを取る多美さんはいかにも踊る事が好きっぽく、ここで良いトコ見せればあるいは!?

――と思った所でいつも通りなるがビッターン! あららら。丸まって全力どよんどのなるを慰めつつ、多美さんはバレエ経験で培ったターンのコツを手ほどき…足首をキュッと掴んでY字バランスからターンの手本、なるが驚いてるのは見えてはいけない物が見えちゃったから?(笑
「できればご一緒によさこいしませんか!?」
「私なんかでいいの?」
「いいんです! むしろ多美さんがいいんです!」
華麗なターンを見たハナは大感激から勢いづいてよさこい部(仮)への勧誘を叫び、その直球熱烈なアプローチにドキドキが止まらない多美さん、そのリアクションから手応え十分の二人は…ハイタッチ当たって無え!(笑

多美さんは帰宅後も友達との寄り道や買い食いへの憧れにトキメキながら、しかし心の奥底には常に父親の影があり――
雨に濡れる百合の花のカットを通過し映された教室のなる&ハナはこの上なくどよんど、その理由は多美さんからの参加お断りで…「お父さんは感心しないな」の言葉を忠実に守って断った多美さんもまた魂が抜けちゃってます。窓から覗く雨演出がいかにも。ボーッとしている多美さんへ話し掛ける真智さん、ここは真智さんの負けず嫌い&強い目標意識をチラリ。この強い眼力からしてこの子もまた何か事情を抱えていそうです。
「自分が選んだ事を受け入れてくれて、一緒に喜んだり泣いたりしてくれる人がいるのは、とっても素敵な事だと思うわ」
自分の幸せとは何か? 「父親が喜ぶ事」が最優先だった自身の在り方に揺れ動く多美さんへ真智さんの言葉は中学生にしてはずいぶん悟った、もとい多美さんの価値観を卓袱台返しするものでした。しかし「友達と一緒」に憧れる多美さんとして、その「一緒」に真智さんは含まれないのだろうか? 真智さんと一緒に帰ったり寄り道したりしたいと思った事は無いのだろうか? 父親への依存心と自由意思(友達と一緒に好きな事をやりたい)との葛藤に親友ポジションの子がアドバイスする構図は何か不思議な気がする。まあ気の許し方からして親友を超えた存在(=良い意味での空気)なのかもしれませんが。

雨の中待っていたなるへ本心を告げようとしても父親の影に遮られ思わず逃げ出してしまう多美さん。続く幼い日の回想シーンは一緒に頑張ってきた仲間より父親を選んだヒトコマが映され…しかし今はもうそれではいけない、自分の気持ちを抑えられない事も判っていて、そのオーバーフローした感情によってなるの前から逃げ出すしかなかったのでしょう。一緒によさこいをやりたい、と正直な気持ちを言ってしまったらこれまでの自分を否定する事になる。
「だって私はツギハギだらけのお人形で、なるちゃんが思っているようなお姫様じゃ…」
「お姫様だよ!」
橋上でよろけた多美さんをボディアタックで救ったなるのビッターン!とコケた姿がハマりすぎていてちょっと笑ってしまった。そこから雨中の感情吐露。カンペキお姫様と思われた多美さんがついにさらけ出した弱さと、その全てを受け入れ背中を押すなるの強さ…平時からの逆転展開はなかなか見応えがありました。ここのキメシーンが冒頭の屋上シーンの対比になっているのも良い感じ。
さてこれにて多美さんが仲間に入って仮部員は三名となって規定まであと一人。ここでヤヤが加わればあっさりクリアだけれどバンドの件ですんなり行かないだろうし、さらに真智さんは暫く掛かりそうで、もう第4話というに残り二人のハードルが高くて先が見えない。ヤヤはともかく、よさこい部(仮)に隙無く厳しい真智さんをどう落とすか? いつになったらOPの笑顔を見せてくれるのか? ツンの引っ張りにニマニマしつつデレが待ち遠しいフクザツな心境であります。
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そんな自分の本当の幸せとは?

父親のため家のために偽りのお姫様を演じてきた多美さん。たくさんの習い事に多忙な日々は全て父親に気に入られるためでそこに自分の意思は無く、しかし妹分の真っ直ぐな思いを受けて自分を見つめ直し、親へ依存した日常からついに第一歩を踏み出す…という、レインボーライブのべる様エピソードにバニラエッセンスを10滴垂らして上白糖を100g追加し仕上げに百合の花を散りばめたような自我確立ストーリーはべる様のそれほどエキセントリックでは無かったけれど、全てに秀でたお嬢様が見せる意外な幼さ、葛藤を自覚しながらあと一歩踏み出せないもどかしさ、そして真のお姫様となった清々しい笑顔はなかなかクるものがありました。おっさんはこういう話に弱い。
さて前回ラストで屋上の使用禁止を言い渡されたよさこい部(仮)の面々は性懲りもなく屋上に集まってランチしながら今後を模索、怖い怖い生徒会長はとりあえず置いといてさあどうしましょう?

なーんてドタバタ賑やかな屋上をいつの間にかそっと見守る多美さん。後に語られますが独り立ちしたなるを微笑ましく見守っていたのですね。
「この多美お姉さんに任せなさい」
いろいろ煩い情況だけどかわいい妹分のためなら頑張っちゃう、という頼もしいお言葉&優しい物腰になるはもちろんハナも浮かれ、よさこい部(仮)への勧誘を夢見るも…いろいろ忙しい身の上だけに参加は難しかろうと諦めの方向、しかしなる&ハナは「お姫様」の華に未練を断ち切れない様子であります。するとそんな二人を見ていたヤヤは――
「なる、私には何か無いの?」
もうこの子ってば! 全身の自己アピールから期待の眼差しで見つめるヤヤがかわいすぎる。ここに限らずなるの「お姉ちゃん大好きオーラ」にいちいち反応するのも相変わらずかわいい(笑。それにしてもこの情況にてヤヤを誘わないのは何か事情が? 部活掛け持ち禁止だったりするのだろうか。いやそもそもヤヤのバンドは部活動なのか? 作中で明言されてたっけ?

忙しいスケジュールに追われる多美さんはその中ですれ違った同年代の少女たち…友達と楽しそうに話しながら歩く少女たちを見て自分を振り返る。あの子たちが自分の意思で友達との時間を楽しむ時 私はお父様に気に入られるため忙しく動いている、このままでいいのだろうか? そんな疑問がもたげた所で父親の頭ポンを思い出して歩き出すヒトコマは、多美さんの葛藤(在り方への疑問)を抑え付ける「父親の存在」の大きさがよく表れていました。この時 踏み切りを上手から下手へ(陰方向へ)渡るってのもいかにもな演出です。

お届け物のお返しになる道場を訪れた多美さんは引き留めるなるに多忙ゆえゴメンナサイするも、なるの押しによって帰り道をご一緒に。道着のなるかわいい、というか結構マジメ(?)に稽古してるのね。そして一緒した帰り道にてなる&多美さんの関係性=お互いの思いが語られます。幼い頃は常に後を付いて回るだけだったなるが「自分がいなくても大丈夫になった」事を心から喜ぶ多美さん、しかしいざ自分を振り返れば自分の足で踏み出す事ができないまま。
「多美お姉ちゃんはいつだって私の憧れのお姫様だよ!」
そんな多美さんをなるは心から慕ってくれる。自分が偽りのお姫様である事はよく判っているのでこの好意は逆に辛いでしょう。でもそこから抜け出せない。父親の帰宅を知れば仕立てたての袖を振って出迎え、生活の全てを「お父様を喜ばせたい」に捧げるのでした。


ところがお父様はそんな娘心など露知らず、ケンもホロロな扱いにとっても悲しい多美さんは真智さんに当たり散らし。あははは。全力淑やかな多美さんも真智さん相手だとこんな顔するのだね(笑。傍から見たらどう見てもファザコンだけれど、いわゆるファザコンとはビミョーに違うのがポイントか。ともあれハムスター状態の多美さんを一斬の真智さんが頼もしすぎる。フレームギリに見切れた脚が眩しすぎる。ほんと脚アニメだこれ。
「勉強も習い事も自分のためにやってる事でしょ?」
痛い所をズバリ突かれて一瞬言葉に詰まる多美さんがまた辛い。


「第一回チキチキハナ&なる よさこいの場所をどうするかをプロデュース!」
校内のどこにも空いている場所がない今、よさこい部(仮)はこの屋上に居座らなければならない。というわけでグラサン&ピコハンを装備して始まったチキチキ大作戦になるは「何とか人を集めて正式な部として認められる」というド正論を提案するも目星は全く立たず…なんて所へ再びこそっと多美さんが登場。ニンジャか!(笑。するとハナはピンと閃き暫しのひそひそ話の後、二人でよさこいのパフォーマンスを見せて多美さんを引き入れる作戦へ。調子良く踊る二人を見て無意識にリズムを取る多美さんはいかにも踊る事が好きっぽく、ここで良いトコ見せればあるいは!?

――と思った所でいつも通りなるがビッターン! あららら。丸まって全力どよんどのなるを慰めつつ、多美さんはバレエ経験で培ったターンのコツを手ほどき…足首をキュッと掴んでY字バランスからターンの手本、なるが驚いてるのは見えてはいけない物が見えちゃったから?(笑
「できればご一緒によさこいしませんか!?」
「私なんかでいいの?」
「いいんです! むしろ多美さんがいいんです!」
華麗なターンを見たハナは大感激から勢いづいてよさこい部(仮)への勧誘を叫び、その直球熱烈なアプローチにドキドキが止まらない多美さん、そのリアクションから手応え十分の二人は…ハイタッチ当たって無え!(笑

多美さんは帰宅後も友達との寄り道や買い食いへの憧れにトキメキながら、しかし心の奥底には常に父親の影があり――
雨に濡れる百合の花のカットを通過し映された教室のなる&ハナはこの上なくどよんど、その理由は多美さんからの参加お断りで…「お父さんは感心しないな」の言葉を忠実に守って断った多美さんもまた魂が抜けちゃってます。窓から覗く雨演出がいかにも。ボーッとしている多美さんへ話し掛ける真智さん、ここは真智さんの負けず嫌い&強い目標意識をチラリ。この強い眼力からしてこの子もまた何か事情を抱えていそうです。
「自分が選んだ事を受け入れてくれて、一緒に喜んだり泣いたりしてくれる人がいるのは、とっても素敵な事だと思うわ」
自分の幸せとは何か? 「父親が喜ぶ事」が最優先だった自身の在り方に揺れ動く多美さんへ真智さんの言葉は中学生にしてはずいぶん悟った、もとい多美さんの価値観を卓袱台返しするものでした。しかし「友達と一緒」に憧れる多美さんとして、その「一緒」に真智さんは含まれないのだろうか? 真智さんと一緒に帰ったり寄り道したりしたいと思った事は無いのだろうか? 父親への依存心と自由意思(友達と一緒に好きな事をやりたい)との葛藤に親友ポジションの子がアドバイスする構図は何か不思議な気がする。まあ気の許し方からして親友を超えた存在(=良い意味での空気)なのかもしれませんが。

雨の中待っていたなるへ本心を告げようとしても父親の影に遮られ思わず逃げ出してしまう多美さん。続く幼い日の回想シーンは一緒に頑張ってきた仲間より父親を選んだヒトコマが映され…しかし今はもうそれではいけない、自分の気持ちを抑えられない事も判っていて、そのオーバーフローした感情によってなるの前から逃げ出すしかなかったのでしょう。一緒によさこいをやりたい、と正直な気持ちを言ってしまったらこれまでの自分を否定する事になる。
「だって私はツギハギだらけのお人形で、なるちゃんが思っているようなお姫様じゃ…」
「お姫様だよ!」
橋上でよろけた多美さんをボディアタックで救ったなるのビッターン!とコケた姿がハマりすぎていてちょっと笑ってしまった。そこから雨中の感情吐露。カンペキお姫様と思われた多美さんがついにさらけ出した弱さと、その全てを受け入れ背中を押すなるの強さ…平時からの逆転展開はなかなか見応えがありました。ここのキメシーンが冒頭の屋上シーンの対比になっているのも良い感じ。
さてこれにて多美さんが仲間に入って仮部員は三名となって規定まであと一人。ここでヤヤが加わればあっさりクリアだけれどバンドの件ですんなり行かないだろうし、さらに真智さんは暫く掛かりそうで、もう第4話というに残り二人のハードルが高くて先が見えない。ヤヤはともかく、よさこい部(仮)に隙無く厳しい真智さんをどう落とすか? いつになったらOPの笑顔を見せてくれるのか? ツンの引っ張りにニマニマしつつデレが待ち遠しいフクザツな心境であります。
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