2014-11-28(Fri)
アイカツ! #110 情熱のサングリアロッサ
花屋では決して買う事のできない薔薇、

本物のサングリアロッサを秘めた少女のお話。

怒濤の勢いで登場した紅林珠璃のプレミアムドレスゲット回。登場即プレミアムとはペース早っ!と思ったけれど、よう考えたらユリカ様とかドリアカ娘とか同例はいくらでもあるので気にしない気にしない。そんなわけでアバン冒頭は前回ドラマオーディションで勝ち取った「アイカツ先生」での活躍をチラリ、いかにもな生徒たちを背負いながら「副理事長の野望と戦ってみせる!」とかなかなか穏やかじゃないドラマみたいです(笑。主役である珠璃の演技は巷でも評判となり、その盛り上がりは普段物静かなスミレを饒舌にさせるほどの熱量で――
「北海より漂い来た氷山に似たパウダーシュガーオールドファッションを1つ」
「どうしたのかな? いつも焦げちゃうくらい熱くドーナツ選ぶのに…」
ところが当の本人は何故かすっかり冷え冷えの様子。見るからにしょんぼりしているのはともかく、ドーナツの選び方で心境を語るってのはさすがあかりは新しい(笑。などなどアバン早々普通のようでナチュラルにキているシナリオ運びに期待が高まります。
珠璃が沈んでいる理由は今度撮影する山場シーンの演技について自分自身が納得できないから。周囲の評価がどれほど高くてもこのままでは山場を乗り切れない、いくら稽古を重ねても堂々巡りの泥沼に沈んでいたのでした。評判は良いので演技力には問題がない=あくまで本人のココロの問題であり、引っ掛かっている何かを解き放つ「きっかけ」さえあれば乗り越えられる類のもの。とはいえ珠璃自身が納得いかない部分を見てみないとナントモ…というわけでみなさん揃ってレッスン室へ向かい、問題のシーンを見せてもらう事に。寒杉校長役に大抜擢(笑)されたスミレのまんざらでもなさそうな笑顔が良し。さすが原作から追ってる作品ファンだけの事はありますね。というか「アイカツ先生」って原作モノだったのか。

トレーニングウェアに着替えたみなさんはさっそく立ち稽古を始め、例によって薔薇を散らした熱いキメをダンダンダン!と披露するも、次の瞬間珠璃は「ダメ!」と叫んで床に突っ伏してしまいます。というかドラマでもいちいちこのキメやるんだ(笑。見学のあかり&ひなきは熱い演技を褒めるけれどやはり本人的に納得がいかず、難の解決も見ぬまましょんぼりと立ち去ってしまいます。あらら。グラシアス、つまり稽古に付き合ってくれてありがとう…この後も何度か出てくる「グラシアス」の意訳が戸田奈津子を超えていて笑う。とりあえずグラシアス言っとけばオケオケオッケー!みたいな。

「そういえば珠璃が幼い頃、ママもお芝居の事でとても悩んでいた時があったな」
お悩み中の珠璃が茶をシバいていた店は実家のスペイン料理店でした。店の外観もほどなく登場した父ちゃんも極めてフツーでちょっと拍子抜け。悩める娘へプリンを出しつつ同じ悩みの前例をチラ付かせ、すると悩みを乗り越えたご本人が登場→相談する流れは、珠璃の家庭環境&家族の顔見せをストーリー展開に上手く絡めた感じ。兄弟姉妹はいないのかな。
「ママを救ってくれたのは、主役の衣装として採用されたサングリアロッサのプレミアムドレス」
若き日の可憐さんは今の珠璃と同じように演技に悩んでいた。何度も何度も稽古をしたけど、すればするほどわからなくなって落ち込むばかりの日々。「トマト祭りの日に生まれて」という地味にキているタイトルからして演技の悩みは不可避のような気がしますがそれはそれ、この回想シーンで描かれたトマト畑の少女がかわいすぎてどうしたものか。珠璃より可憐さんの過去をクローズアップしてほしいくらい(笑。ロングドレスの裾がはだけて脚チラもピンポイントで美味しすぎる。むしろミニスカよりキます。ほんと本作のママキャラは美人揃いで困った。まあ元トップアイドルや現役大女優(本人談)なので当然ちゃ当然だけれど…そういや可憐さんと学園マザーの繋がりが前回軽く描かれましたが、という事はりんごさんとも知り合いである可能性が高く、ついでに言えばあかりやスミレの母ちゃんもド素人ではなさそうで、つまりマスカレード復活祭みたいな親世代イベントを期待したい。ママカツ!(約一名独身
「だって私はあの時からサングリアロッサが大好きになったから」
件のドレスを着た可憐さんを憶えていた珠璃。つまりトマト娘を演じている可憐さんはこの時点で子持ちって事か! 女優おそるべし。というわけで珠璃がサングリアロッサを好きな理由をサラリと示し、同じ悩みを抱えていた母親の後を追って悩み乗り越えを目指す=プレミアムドレスをゲットする理由が示されます。女優キャラにプレミアムドレスの必要性をどう絡めるか? と思っていたけれど結構自然に流れに乗せました。

ところがサングリアロッサのトップデザイナーが行方をくらましさあ大変。幸いブランドと懇意の母ちゃんが心当たりの街を提示するもその内のどこにいるかは判らない。なら全部の街を探すしか、それは無謀な、でもそうするしか…という流れからスミレの占いキャラが発動。死に設定じゃなかった!
ひたすら迷い
ひたすら翻弄され
延々の迷路から
抜け出せない
いかにもな風に煽られページがめくられ、出た目はナントモ不吉なものでしたがそこは「いいこと占い」で万事解決。あれこれ悩んでいるから道に迷う、つまり最初の直感を信じるのがいちばんの近道。なるほどモノは言いようです(笑。ってなアドバイスを聞いた珠璃はパッと駆け出し、取り残された三人娘がパッと追いかけ、済し崩し的に四人揃って流浪の旅へゴー。一人でチャッチャと進める孤高の子のようで「一人じゃ心細かった」と素直に喜ぶ珠璃、ダンダンダン!とグラシアス(笑)以外は外見に反して極めて普通のほんわかした子です。それはそうとキミら学校は?(ヤボなツッコミ
「トップデザイナーのエンシエロ篤さんは作るドレスに負けず劣らずと~っても熱い人なんだって!」
「その情熱と滾る血潮はアトリエの布を時折燃え上がらせるとか」
「危なくないの?」
車中での噂話に素でツッコむスミレかわいい。こういうのでいいんですよ(笑。そんなこんなでほどなく横浜の街に降り立つも風の匂いの違いを感じた珠璃はサッサと次の街へ向かい、続けてマコトさんの街へ降り立つも同様に風の匂いでボツ。街中をうろうろ探さず「直感で判断」という占いを守り、そして辿り着いた三つ目の街にて珠璃センサーは「アンダルシアの熱い風」をついに捕らえ…移動のバス車中で話した「フラメンコギター」を脇に置いた冴えないおっさん(笑)を偶然見つけるのでした。
「サングリアロッサのトップデザイナー、エンシエロ篤さんではありませんか?」
「ああ、そうだけど…」
「突然お邪魔した上、誠に不躾なのですが、お願いです! 私にプレミアムドレスを作ってはもらえませんか?」
「プレミアム? ごめん、今ちょっとそういう気分じゃないんだ」
何の繋がりもない初対面から即プレミアム頂戴!とは確かに不躾であります(笑。仮に篤さんが通常状態だったとしても断られる流れでしょう。いきなり何? ていうかキミ誰? みたいな。ともあれ熱いと噂の篤さんはご覧のとおり冷え冷えで取り付く島もなく…珠璃としては断られた事以上に篤さんの冷えっぷりにボーゼンとしている感じ。それはそうと何故これほどローアングルに拘るのか。冷えてるシーンだけに少しでも熱い絵面を!という仏心か(笑

「僕にはもう灼熱の太陽光線をドレスに織り込む事はできない」
サングリアロッサのアトリエへ移動しての事情聴取にてすっかり燃え尽き症候群の顔を見せる篤さん。若い娘たちに詰め寄られしょんぼり肩を落とす冴えないおっさん(笑)はトップデザイナーのオーラなど微塵もなく…呟くような「灼熱の太陽光線を~」のくだりは篤さんの今の胸中を見事に表したセリフだったと思います。この表情でこんなん言われたらさすがの珠璃も前へ出られず、お断りを受け入れるしかありません。こっちはこっちで良い表情してますね。一縷の望みは「本気をぶつけられる相手が見つからなくなった」、つまり相手さえ見つかれば熱さを取り戻せるということ。
「私にはこの風はあなたが…」
帰り際のドアにて交わされた短い会話シーンがまた良い良い。この街に吹くアンダルシアの熱い風を感じ取った珠璃は自ら感じた「風の在処」を必死にアピールするも、燻っている心を見透かされたくない篤さんは珠璃の言葉を遮るようにドアを閉めてしまう。ああツライ。

だから珠璃は諦めない負けない。篤さんが今だこの街に住んでいる意味を信じ、心に燻っている熱さを信じ、ドレスと向き合う情熱を取り戻したい…冷えた心に再び火を着けて燃え上がらせたいという珠璃の思いは後に語られる篤さんの信念に通じていて、だからこそ今の篤さんを放っておけず立ち上がったのでしょう。それはそうと浜辺でお山座りのスカートが反重力すぎてちょっと笑った。そもそも砂浜に白いスカートで直座りって時点で無理が。何故これほどお山座りに拘ったのか? そんなに裏ももを描きたかったのか?(笑
「キッチンをお借りしてもよろしいですか?」
というわけで篤さん復活作戦その1。スペイン料理の食材をいっぱい抱えて直撃し、熱い料理を食べてもらえば以前の熱さを思い出してくれるかも!?作戦です。というかどんだけプロ仕様の厨房なのかと(笑。仲間との宴のためにこんな設備を整えちゃう篤さんパねえ! ほどなく料理が出来上がり、色とりどりの料理を喜んでくれたものの熱量は戻りません。あらら。ならば次なる手は闘牛チャレンジ!…いきなり何事かと(笑。この突拍子のない無茶ノリこそアイカツならではか。目を細めてミニスカ闘牛を眺めている篤さんってばそれなりに楽しんでいるような?

最後の手段は熱いロッサのプレゼント。街中を駆け回って花屋を探し、色とりどりのロッサの花束を渡すも…やはり篤さんの元気は戻りません。そこは「夏樹グリーニングガーデン」の出番でしょうけど今日本にいないからダメか。
「やっぱり私には心を凍らせてしまった人を暖めるなんてできないのかな…」
などなど万策尽きた珠璃は肩を落として俯いて、しかし心に溢れる熱を止められず、思いの丈を体で表現するべく立ち上がり――


夕陽の空を背景に熱きフラメンコを踊り始めるのでした。その姿を遠くから見ていた篤さんは珠璃の熱さにいつしか引き寄せられ、冷えた心に再び火を着けた。このシーンは本作では珍しい2D作画の激しいダンスが見どころ。手をパパン!と鳴らして始まったフラメンコダンスは2D作画ならではの迫力・躍動感に溢れ、また無伴奏ゆえに響くステップの靴音が珠璃の気迫を倍加していた感じ。熱い! 事あるごとに熱い!熱い!と騒がしい珠璃への評価は若干ムリヤリ感を禁じ得なかったけれど、今回ばかりは本気で熱さが伝わってきました。それにしてもミニスカから伸びる脚が(そういう所ばかり見ない(見るなと言う方が無理。ちなみにこのフラメンコシーン、EDテロップを見て石川氏作画? と思っていたら正解で何だかちょっと気持ちが良い。
「あなたの炎はまだ消えていない」
「なぜなら私はアンダルシアの熱い風があなたから吹き付けるのを確かに感じたのだから!」
熱いセリフと共に浮かんだ薔薇をくわえた珠璃のイメージは篤さん再着火の表れ。自分の感性を信じ、篤さんを信じた珠璃の情熱は、冷えていた篤さんの心をついに解かし、再び燃え上がらせたのです。
「僕は確かに見た。花屋では決して買う事のできない薔薇、本物のサングリアロッサを!」
かつての熱い心を取り戻し、かつての信念を思い出した篤さんは、珠璃姫(笑)へ跪いてプレミアムドレス制作を自ら申し出ます。この情熱的な告白シーン(?)は夕陽のシルエットがじつにドラマチックで、またこれまでのアイドル&デザイナーの関係性と一線を画す描写が印象的でした。何が凄いってこのラテンノリがブランド色としてスッと収まってしまったのが凄い(笑。というか私もカルメン珠璃に射貫かれてしまった。
そんなこんなでプレミアムドレスをゲットした珠璃はお披露目ライブのステージへ。新ドレスをもらってもドラマ展開ではいつ着るのか? まさかこのドレス着てアイカツ先生やんの? と思っていたけどなるほどそういう流れでしたか。

サングリアロッサの新作プレミアムドレス「ローズガラスプリンセスコーデ」へコーデチェンジした珠璃。フィッティングシーケンスのキメではロマンスコーデお約束のドレスモチーフが浮かび上がり…フラメンコ娘にシンデレラってどんな組み合わせ? そもそもドレスのデザインも珠璃に合っていないような? などなど別にケチを付けるわけじゃないけれど、どうもロマンスコーデはキャラとのマッチングが取れていないような気がしてならない。どうせなら熱い童話にすれば…カチカチ山とか(違
記念すべき珠璃の初ライブ曲は「Passion flower 」、歌唱は みほさん、作曲:中野領太氏 / 編曲:高橋浩一郎氏。中野氏&高橋氏は共にonetrap所属との事で、アイカツのMONACA離れがまた一歩進みました(笑。フラメンコ調のアレンジは珠璃のキャラにドンズバで雰囲気アリアリの振り付けも良い感じなれど…やはりシンデレラワールドから浮いちゃってるような。「キャラ・歌・アクション・演出」と「ドレス・ステージ」を分けて見ると各々の出来は上々なだけにナントモ評価しづらかったり。
凛々しい表情のカルメンはアクションもそれっぽく、熱いステップと同時にガラスの靴をクローズアップするカットインも効いてます。そういえば3rdシーズンに入ってからの新曲映像はどの曲もcut数が少ない=長回しカットが多用されるようになりました。ちなみに2ndシーズン時には平均で30~40cutくらいでしたが、3rdシーズン新曲では20cut前後に減っています。CG技術の進化によって長回しに耐えられる映像を作れるようになったという事でしょうか。特にBサビの「想い放てば私が咲いていく~」からの長回しは約23秒(約13小節)にも渡り、珠璃の熱いダンスをじっくり見せてくれます。

ガラスの薔薇をくわえたスペシャルアピールは「ブロッサムアモーレ」。これまた珠璃らしい情熱的なアピールです。カスタネットの響きと共にポーズをキメ、ガラスの靴をトンと打ち付けて現れたガラスの薔薇をバッと背負ってキメるアクションは純粋にかっこいい。でもこれ他の子がやったらどうなってしまうのだろう。
アピール後のアウトロでは照明を一気に変化させ、妖艶なダンスをスポットライトに浮かべてアダルティな雰囲気を演出しつつフィナーレのキメ。それにしても中学一年生とは思えない色気というか、珠璃とあかりが同い年ってのはヤボと知りつつヒトコト言わずにいられない(笑。いや下手すりゃいちごたちよりオトナっぽいかも。
そんなこんなでプレミアムドレスを着た珠璃はハートのボリュームを急上昇させ、懸念だったアイカツ先生の山場を無事に越えて一件落着。プレミアムドレスをライブの必勝アイテムとして使わず、女優業での意識改革のきっかけとした、ある意味贅沢なお話でした。
※2ndシーズン終了記念に2ndシーズン曲の人気投票を開催します。
お気に入り曲に1票どうぞ♪
曲名がようわからん方はステージソングまとめを参考に。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

本物のサングリアロッサを秘めた少女のお話。

怒濤の勢いで登場した紅林珠璃のプレミアムドレスゲット回。登場即プレミアムとはペース早っ!と思ったけれど、よう考えたらユリカ様とかドリアカ娘とか同例はいくらでもあるので気にしない気にしない。そんなわけでアバン冒頭は前回ドラマオーディションで勝ち取った「アイカツ先生」での活躍をチラリ、いかにもな生徒たちを背負いながら「副理事長の野望と戦ってみせる!」とかなかなか穏やかじゃないドラマみたいです(笑。主役である珠璃の演技は巷でも評判となり、その盛り上がりは普段物静かなスミレを饒舌にさせるほどの熱量で――
「北海より漂い来た氷山に似たパウダーシュガーオールドファッションを1つ」
「どうしたのかな? いつも焦げちゃうくらい熱くドーナツ選ぶのに…」
ところが当の本人は何故かすっかり冷え冷えの様子。見るからにしょんぼりしているのはともかく、ドーナツの選び方で心境を語るってのはさすがあかりは新しい(笑。などなどアバン早々普通のようでナチュラルにキているシナリオ運びに期待が高まります。
珠璃が沈んでいる理由は今度撮影する山場シーンの演技について自分自身が納得できないから。周囲の評価がどれほど高くてもこのままでは山場を乗り切れない、いくら稽古を重ねても堂々巡りの泥沼に沈んでいたのでした。評判は良いので演技力には問題がない=あくまで本人のココロの問題であり、引っ掛かっている何かを解き放つ「きっかけ」さえあれば乗り越えられる類のもの。とはいえ珠璃自身が納得いかない部分を見てみないとナントモ…というわけでみなさん揃ってレッスン室へ向かい、問題のシーンを見せてもらう事に。寒杉校長役に大抜擢(笑)されたスミレのまんざらでもなさそうな笑顔が良し。さすが原作から追ってる作品ファンだけの事はありますね。というか「アイカツ先生」って原作モノだったのか。

トレーニングウェアに着替えたみなさんはさっそく立ち稽古を始め、例によって薔薇を散らした熱いキメをダンダンダン!と披露するも、次の瞬間珠璃は「ダメ!」と叫んで床に突っ伏してしまいます。というかドラマでもいちいちこのキメやるんだ(笑。見学のあかり&ひなきは熱い演技を褒めるけれどやはり本人的に納得がいかず、難の解決も見ぬまましょんぼりと立ち去ってしまいます。あらら。グラシアス、つまり稽古に付き合ってくれてありがとう…この後も何度か出てくる「グラシアス」の意訳が戸田奈津子を超えていて笑う。とりあえずグラシアス言っとけばオケオケオッケー!みたいな。

「そういえば珠璃が幼い頃、ママもお芝居の事でとても悩んでいた時があったな」
お悩み中の珠璃が茶をシバいていた店は実家のスペイン料理店でした。店の外観もほどなく登場した父ちゃんも極めてフツーでちょっと拍子抜け。悩める娘へプリンを出しつつ同じ悩みの前例をチラ付かせ、すると悩みを乗り越えたご本人が登場→相談する流れは、珠璃の家庭環境&家族の顔見せをストーリー展開に上手く絡めた感じ。兄弟姉妹はいないのかな。
「ママを救ってくれたのは、主役の衣装として採用されたサングリアロッサのプレミアムドレス」
若き日の可憐さんは今の珠璃と同じように演技に悩んでいた。何度も何度も稽古をしたけど、すればするほどわからなくなって落ち込むばかりの日々。「トマト祭りの日に生まれて」という地味にキているタイトルからして演技の悩みは不可避のような気がしますがそれはそれ、この回想シーンで描かれたトマト畑の少女がかわいすぎてどうしたものか。珠璃より可憐さんの過去をクローズアップしてほしいくらい(笑。ロングドレスの裾がはだけて脚チラもピンポイントで美味しすぎる。むしろミニスカよりキます。ほんと本作のママキャラは美人揃いで困った。まあ元トップアイドルや現役大女優(本人談)なので当然ちゃ当然だけれど…そういや可憐さんと学園マザーの繋がりが前回軽く描かれましたが、という事はりんごさんとも知り合いである可能性が高く、ついでに言えばあかりやスミレの母ちゃんもド素人ではなさそうで、つまりマスカレード復活祭みたいな親世代イベントを期待したい。ママカツ!(約一名独身
「だって私はあの時からサングリアロッサが大好きになったから」
件のドレスを着た可憐さんを憶えていた珠璃。つまりトマト娘を演じている可憐さんはこの時点で子持ちって事か! 女優おそるべし。というわけで珠璃がサングリアロッサを好きな理由をサラリと示し、同じ悩みを抱えていた母親の後を追って悩み乗り越えを目指す=プレミアムドレスをゲットする理由が示されます。女優キャラにプレミアムドレスの必要性をどう絡めるか? と思っていたけれど結構自然に流れに乗せました。

ところがサングリアロッサのトップデザイナーが行方をくらましさあ大変。幸いブランドと懇意の母ちゃんが心当たりの街を提示するもその内のどこにいるかは判らない。なら全部の街を探すしか、それは無謀な、でもそうするしか…という流れからスミレの占いキャラが発動。死に設定じゃなかった!
ひたすら迷い
ひたすら翻弄され
延々の迷路から
抜け出せない
いかにもな風に煽られページがめくられ、出た目はナントモ不吉なものでしたがそこは「いいこと占い」で万事解決。あれこれ悩んでいるから道に迷う、つまり最初の直感を信じるのがいちばんの近道。なるほどモノは言いようです(笑。ってなアドバイスを聞いた珠璃はパッと駆け出し、取り残された三人娘がパッと追いかけ、済し崩し的に四人揃って流浪の旅へゴー。一人でチャッチャと進める孤高の子のようで「一人じゃ心細かった」と素直に喜ぶ珠璃、ダンダンダン!とグラシアス(笑)以外は外見に反して極めて普通のほんわかした子です。それはそうとキミら学校は?(ヤボなツッコミ
「トップデザイナーのエンシエロ篤さんは作るドレスに負けず劣らずと~っても熱い人なんだって!」
「その情熱と滾る血潮はアトリエの布を時折燃え上がらせるとか」
「危なくないの?」
車中での噂話に素でツッコむスミレかわいい。こういうのでいいんですよ(笑。そんなこんなでほどなく横浜の街に降り立つも風の匂いの違いを感じた珠璃はサッサと次の街へ向かい、続けてマコトさんの街へ降り立つも同様に風の匂いでボツ。街中をうろうろ探さず「直感で判断」という占いを守り、そして辿り着いた三つ目の街にて珠璃センサーは「アンダルシアの熱い風」をついに捕らえ…移動のバス車中で話した「フラメンコギター」を脇に置いた冴えないおっさん(笑)を偶然見つけるのでした。
「サングリアロッサのトップデザイナー、エンシエロ篤さんではありませんか?」
「ああ、そうだけど…」
「突然お邪魔した上、誠に不躾なのですが、お願いです! 私にプレミアムドレスを作ってはもらえませんか?」
「プレミアム? ごめん、今ちょっとそういう気分じゃないんだ」
何の繋がりもない初対面から即プレミアム頂戴!とは確かに不躾であります(笑。仮に篤さんが通常状態だったとしても断られる流れでしょう。いきなり何? ていうかキミ誰? みたいな。ともあれ熱いと噂の篤さんはご覧のとおり冷え冷えで取り付く島もなく…珠璃としては断られた事以上に篤さんの冷えっぷりにボーゼンとしている感じ。それはそうと何故これほどローアングルに拘るのか。冷えてるシーンだけに少しでも熱い絵面を!という仏心か(笑

「僕にはもう灼熱の太陽光線をドレスに織り込む事はできない」
サングリアロッサのアトリエへ移動しての事情聴取にてすっかり燃え尽き症候群の顔を見せる篤さん。若い娘たちに詰め寄られしょんぼり肩を落とす冴えないおっさん(笑)はトップデザイナーのオーラなど微塵もなく…呟くような「灼熱の太陽光線を~」のくだりは篤さんの今の胸中を見事に表したセリフだったと思います。この表情でこんなん言われたらさすがの珠璃も前へ出られず、お断りを受け入れるしかありません。こっちはこっちで良い表情してますね。一縷の望みは「本気をぶつけられる相手が見つからなくなった」、つまり相手さえ見つかれば熱さを取り戻せるということ。
「私にはこの風はあなたが…」
帰り際のドアにて交わされた短い会話シーンがまた良い良い。この街に吹くアンダルシアの熱い風を感じ取った珠璃は自ら感じた「風の在処」を必死にアピールするも、燻っている心を見透かされたくない篤さんは珠璃の言葉を遮るようにドアを閉めてしまう。ああツライ。

だから珠璃は諦めない負けない。篤さんが今だこの街に住んでいる意味を信じ、心に燻っている熱さを信じ、ドレスと向き合う情熱を取り戻したい…冷えた心に再び火を着けて燃え上がらせたいという珠璃の思いは後に語られる篤さんの信念に通じていて、だからこそ今の篤さんを放っておけず立ち上がったのでしょう。それはそうと浜辺でお山座りのスカートが反重力すぎてちょっと笑った。そもそも砂浜に白いスカートで直座りって時点で無理が。何故これほどお山座りに拘ったのか? そんなに裏ももを描きたかったのか?(笑
「キッチンをお借りしてもよろしいですか?」
というわけで篤さん復活作戦その1。スペイン料理の食材をいっぱい抱えて直撃し、熱い料理を食べてもらえば以前の熱さを思い出してくれるかも!?作戦です。というかどんだけプロ仕様の厨房なのかと(笑。仲間との宴のためにこんな設備を整えちゃう篤さんパねえ! ほどなく料理が出来上がり、色とりどりの料理を喜んでくれたものの熱量は戻りません。あらら。ならば次なる手は闘牛チャレンジ!…いきなり何事かと(笑。この突拍子のない無茶ノリこそアイカツならではか。目を細めてミニスカ闘牛を眺めている篤さんってばそれなりに楽しんでいるような?

最後の手段は熱いロッサのプレゼント。街中を駆け回って花屋を探し、色とりどりのロッサの花束を渡すも…やはり篤さんの元気は戻りません。そこは「夏樹グリーニングガーデン」の出番でしょうけど今日本にいないからダメか。
「やっぱり私には心を凍らせてしまった人を暖めるなんてできないのかな…」
などなど万策尽きた珠璃は肩を落として俯いて、しかし心に溢れる熱を止められず、思いの丈を体で表現するべく立ち上がり――


夕陽の空を背景に熱きフラメンコを踊り始めるのでした。その姿を遠くから見ていた篤さんは珠璃の熱さにいつしか引き寄せられ、冷えた心に再び火を着けた。このシーンは本作では珍しい2D作画の激しいダンスが見どころ。手をパパン!と鳴らして始まったフラメンコダンスは2D作画ならではの迫力・躍動感に溢れ、また無伴奏ゆえに響くステップの靴音が珠璃の気迫を倍加していた感じ。熱い! 事あるごとに熱い!熱い!と騒がしい珠璃への評価は若干ムリヤリ感を禁じ得なかったけれど、今回ばかりは本気で熱さが伝わってきました。それにしてもミニスカから伸びる脚が(そういう所ばかり見ない(見るなと言う方が無理。ちなみにこのフラメンコシーン、EDテロップを見て石川氏作画? と思っていたら正解で何だかちょっと気持ちが良い。
「あなたの炎はまだ消えていない」
「なぜなら私はアンダルシアの熱い風があなたから吹き付けるのを確かに感じたのだから!」
熱いセリフと共に浮かんだ薔薇をくわえた珠璃のイメージは篤さん再着火の表れ。自分の感性を信じ、篤さんを信じた珠璃の情熱は、冷えていた篤さんの心をついに解かし、再び燃え上がらせたのです。
「僕は確かに見た。花屋では決して買う事のできない薔薇、本物のサングリアロッサを!」
かつての熱い心を取り戻し、かつての信念を思い出した篤さんは、珠璃姫(笑)へ跪いてプレミアムドレス制作を自ら申し出ます。この情熱的な告白シーン(?)は夕陽のシルエットがじつにドラマチックで、またこれまでのアイドル&デザイナーの関係性と一線を画す描写が印象的でした。何が凄いってこのラテンノリがブランド色としてスッと収まってしまったのが凄い(笑。というか私もカルメン珠璃に射貫かれてしまった。
そんなこんなでプレミアムドレスをゲットした珠璃はお披露目ライブのステージへ。新ドレスをもらってもドラマ展開ではいつ着るのか? まさかこのドレス着てアイカツ先生やんの? と思っていたけどなるほどそういう流れでしたか。

サングリアロッサの新作プレミアムドレス「ローズガラスプリンセスコーデ」へコーデチェンジした珠璃。フィッティングシーケンスのキメではロマンスコーデお約束のドレスモチーフが浮かび上がり…フラメンコ娘にシンデレラってどんな組み合わせ? そもそもドレスのデザインも珠璃に合っていないような? などなど別にケチを付けるわけじゃないけれど、どうもロマンスコーデはキャラとのマッチングが取れていないような気がしてならない。どうせなら熱い童話にすれば…カチカチ山とか(違
記念すべき珠璃の初ライブ曲は「Passion flower 」、歌唱は みほさん、作曲:中野領太氏 / 編曲:高橋浩一郎氏。中野氏&高橋氏は共にonetrap所属との事で、アイカツのMONACA離れがまた一歩進みました(笑。フラメンコ調のアレンジは珠璃のキャラにドンズバで雰囲気アリアリの振り付けも良い感じなれど…やはりシンデレラワールドから浮いちゃってるような。「キャラ・歌・アクション・演出」と「ドレス・ステージ」を分けて見ると各々の出来は上々なだけにナントモ評価しづらかったり。
凛々しい表情のカルメンはアクションもそれっぽく、熱いステップと同時にガラスの靴をクローズアップするカットインも効いてます。そういえば3rdシーズンに入ってからの新曲映像はどの曲もcut数が少ない=長回しカットが多用されるようになりました。ちなみに2ndシーズン時には平均で30~40cutくらいでしたが、3rdシーズン新曲では20cut前後に減っています。CG技術の進化によって長回しに耐えられる映像を作れるようになったという事でしょうか。特にBサビの「想い放てば私が咲いていく~」からの長回しは約23秒(約13小節)にも渡り、珠璃の熱いダンスをじっくり見せてくれます。

ガラスの薔薇をくわえたスペシャルアピールは「ブロッサムアモーレ」。これまた珠璃らしい情熱的なアピールです。カスタネットの響きと共にポーズをキメ、ガラスの靴をトンと打ち付けて現れたガラスの薔薇をバッと背負ってキメるアクションは純粋にかっこいい。でもこれ他の子がやったらどうなってしまうのだろう。
アピール後のアウトロでは照明を一気に変化させ、妖艶なダンスをスポットライトに浮かべてアダルティな雰囲気を演出しつつフィナーレのキメ。それにしても中学一年生とは思えない色気というか、珠璃とあかりが同い年ってのはヤボと知りつつヒトコト言わずにいられない(笑。いや下手すりゃいちごたちよりオトナっぽいかも。
そんなこんなでプレミアムドレスを着た珠璃はハートのボリュームを急上昇させ、懸念だったアイカツ先生の山場を無事に越えて一件落着。プレミアムドレスをライブの必勝アイテムとして使わず、女優業での意識改革のきっかけとした、ある意味贅沢なお話でした。
※2ndシーズン終了記念に2ndシーズン曲の人気投票を開催します。
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