2015-05-15(Fri)
アイカツ! #133 ハローニューワールド
覚悟を決めた笑顔の天才。

デザイナーの思いを知るゆえの枷を乗り越えて今羽ばたく。


アバンは夜明け前のスタライ寮から。朝帯のお天気キャスターは4時の目覚ましにボンヤリと目を覚まし…第123話では出演前の朝の時間に結構余裕を感じたけれどむしろ今回の方がリアルっぽい? 朝7時半前後の生放送だけにこの早起きも当然とはいえ大変、しかしあかりがベッドでゴソゴソしているうちから既に制服に着替えて出動準備を済ませているスミレはさらに大変っぽい。朝帯キャスターよりも先に出動するほど仕事が入っているダンディヴァの勢いたるや。
などとベッドサイドに立つスミレに気付いたあかりはボーッとしたまま机の引き出しを開け、多忙なスミレの喉を気遣うべく浅○飴をプレゼント。こういうさりげない気遣いから二人の仲が窺えますね。引き出しに例のしゃもじが収まっていてちょっと笑った。
「今日のお空はどんな空~♪」
シーン変わってTKYテレビの前から「大空ぉ天気」の一幕へ。今やお馴染みのフレーズを口ずさみながらオオゾラッコくんとお天気実況のあかり…谷間がある! というか朝から全力笑顔&ミニスカひらひらのお天気コーナーは普通に人気が出そう。そんなこんなで大空ぉ天気が終わると朝帯によくあるエンタメコーナーへ。
「いま! スターライト学園の新世代ユニットがアツい!」
そのコーナーでは表題どおりスタライのユニット展開が特集されていました。ここで「新世代ユニット」と断っている辺り今後の流れが想像付きそう? 要するに旧世代は以下略。「ダンディヴァ」「ハラペーニョ」と紹介が進み、コメンテーターの大空あかりさんも各ユニットをアピール!アピール! すると司会者氏がお約束の流れを振ります。
「ちなみにあかりちゃんはユニット組まないんですか?」
「そうですね。私もいつかキラキラ輝けるユニットを組めたらいいなって思います」
というわけであかりのユニット展開を振ってOPへ。この流れから一気にユニット成立まで行っちゃう? と思いきや今回はまどかの背景を一気に掘り下げ、お楽しみは次回ってことで。

収録待ちの空き時間にスミレからあかりへお電話は、多忙のため面倒を見てあげられないまどかちゃんをシクヨロというもの。まああかりからしたらスール凛ちゃんをスミレに預けているようなものなのでお互い様ってトコでしょうか。こういうやり取りからお互いの気遣い・姉貴分らしさが見えて思わずほっこり。というかスミレがビミョーにセクシーな衣装を着てますね(笑
「だって先輩、いっつも判りやすいですもん」
さてまどかを託されたあかりが「何をしてあげられるか?」考えながらニマニマ歩いているとジャストタイミングでストレートまどかが登場。先輩相手に直球ストレートな物言いはまどかの素直さの表れか。そしてそんな物言いも苦笑いで許されちゃう辺りまどかの天性を感じさせます。かわいいは正義。
などと合流した二人が学内を歩いていると行き会った学園マザーからまどかへお声がけ。曰く「TV局が主催する新人アイドルスーパーライブへのオファーが来た」との事で…またいきなりオファーか! 2年目以降のアイドルならともかく入学1ヶ月・ほぼ実績が無い新人未満にオファー展開はいくら「新人アイドル~」でも少々ご都合が過ぎる、というかキャラがストーリーのレールに乗りすぎていて面白味が無いような気がする。それにしても今回は(も?)ミニスカの限界に挑戦するような短さ&やたら強調したアングルが目立ちました。カットがいちいち脚のアップから始まるんですもの。
学園マザーからオファー話を聞いた二人はドーナツで乾杯しながらライブに向けての作戦会議へ。ドーナツを頬ばって「おいしい~」のまどかがほんと笑顔の天才すぎてどうしましょう? ってなトコから、初めての大きいステージへの不安を浮かばせ、続いてドレスについて話が進むとさらに表情を変え…ってな具合にコロコロ変わる表情描写はまどかの胸中をよく表していました。出自からして選ぶドレスは判っていて、あかり先輩はまどか希望のブランドを皆まで言わず誘い水を放ち、それに乗ったまどかは「エンジェリーシュガーのプレミアムドレス」と思わず口にしたけれど、次の瞬間ハッと気付いて表情を沈ませる。いかにも何かありそうな溜めから、構わず話に盛り上がるあかりへまどかは表情をキッと引き締めてヒトコト。
「私、おばあちゃんに頼めません」
当然と思われたドレス選びの流れをバッサリ断ち切ったまどかの言葉にあかり先輩はガガントス! ってトコから待望のまどか掘り下げが始まります。

込み入った話を往来で続けるのもアレなので場所をあかり部屋に移して事情聴取(笑)スタート。いやその前に壁に貼られたいちごポスターを見たまどかはいきなりズッキュン! このワンカットの表情だけでエンジェリーシュガードレスへの憧れが見て取れます。ほどなく始まった過去語りはまどかとドレスの出会いの回想、この構図が先のカットとまるで同じ=子供の頃の憧れをそのまま持ち続けているまどかの純粋さが伝わってくるヒトコマです。
「おばあちゃんのドレスはアイドルが着るためのものだから」
「じゃあ私アイドルになる!」
その時見つめたドレスこそまどかの「アイドルになりたい」気持ちの原点でした。おばあちゃんが作ったドレスを着たい=まずドレスありきって辺りデザイナーの孫娘っぽい動機ですね。そんな自然な流れで憧れを育てている幼いまどかへおばあちゃんはいつも優しかった。



ところがその印象は仕事場でのおばあちゃんを見て一変します。普段の優しさから一転した厳しい表情でドレスデザインに立ち向かう真剣な姿、その鬼気迫る表情から幼いなりに意味を感じ取ったまどかは黙ってデザイン部屋を出て行く…こういうのって子供はきちんと見ているものなんですよね。そして幼いまどかはある日おばあちゃんから「拘りの理由」を聞きます。
「ドレスを着たいって私に頼むアイドルはみんな覚悟をしてる」
いろんなリスクを背負いながらそれでもドレスが欲しいアイドルたちの覚悟。それが判っているからこそ自分もできる限りの事で、最高のドレスを贈る事で応えなければならない。だからデザイナーは最高のドレスを作るため最後の最後まで力を尽くす。おばあちゃんのドレスに対する思い・重みを知った幼いまどかはこの瞬間軽い気持ちで「着たい」と言えなくなった。
「おばあちゃんは本当に命を懸けてドレスを作っています」
「だからそれを着たいなんて簡単にはお願いできません」
「私もアイドルとして最高にドレスを輝かせられるって自信を持てた時に着たいって思うんです」
普段はきゃるんきゃるんなまどかが見せた真剣な横顔、おばあちゃんの思いを汲んだまどかなりのドレスへの拘りは静かにアツかった。そんなまどかへ先輩として出来る事は特訓を重ねて自信を付けさせてあげる事、と思いきや、そんなシンプルな結論で収めないのが加藤シナリオの面白い所です。
ともあれまどかと暫し特訓風景。まずお約束の走り込みからダンスレッスン、そしてトランポリンを使ったSpAレッスン…いくら何でもこりゃ高すぎる(笑。この高々度でもカメラ目線を忘れないまどかのアイドル性にもちょっと笑った。


ハードな特訓に息を切らせて倒れ込むまどかに対して普通にドリンクを持ってきてくれるあかり先輩はさすが先輩の貫禄と言ったところ。ブートキャンプの時には真っ先に倒れ込んでいたのにいつしか立派になったものです(笑。閑話休題毎日の特訓によってまどかは自覚するほどレベルアップしているものの、それでも「自信」を得るまでには至らず、ライブ本番に向け不安な表情を浮かべていました。するとあかりは空を見上げながら「自信」について話し始めます。
「私もだよ。自信なんてない。いつになったら自信が付くんだろうって思うくらい」
「たぶん神崎先輩とか星宮先輩も自分を完璧とは思ってないと思う」
「だからあんなに頑張れるし輝けるんじゃないかな」
誰も自信なんてない。堂々とライブをこなす先輩も自信を持てない不安と闘いながら上を目指して頑張っている。「自信」をドレスの条件としたまどかにとってあかりの言葉は衝撃的で…まどかの考えは心意気として見上げたものでも新人アイドルとしては高すぎるハードルだったかもしれません。何せあの美月さんやらいちごですら到達していない(であろう)領域なのですから。ならば何を持って自信に代わる尺度とするか?
「でもまどかちゃんは頑張ってる」
プレミアムドレスに込められている思いを知り、その思いをも背負えるアイドルを目指して頑張ってきたまどか。一方今回の特訓を通じてまどかの姿勢を見てきたあかりはその頑張り(=アイドルまどかの覚悟)こそ大切と解くのでした。ってな先輩の言葉に吹っ切れたまどかは念願のドレスを頼みに出掛ける事に…強く頷くこのカットの繊細な表情描写&アクションに思わず魅入ってしまった。さっきまでしょんぼりしていたまどかの心境変化が一目で判るヒトコマです。ほんとかわいい。こりゃズルい(笑


そして天羽さんのアトリエに付き物のアレ。左へ行けば高速エレベータでアトリエへ一気に行けるトコを、もちろんまどかは右ルートを選ぶのでした。それにしてもスカートの短さに挑戦するような(以下略。最近ほとんどイロモノネタになりつつある崖登りですが、今回のそれはまどかの「覚悟」を示す意味もあってなかなかアツかった。とはいえ垂直に切り立った岩肌を素手&例のミニスカで黙々と登る絵面は何度見ても異次元映像ではあります(笑。初登頂を制してヘタる表情が大先輩マンマなのは伝統芸を感じさせますね。あはは。
出迎えてくれた庭師のおっちゃんに案内されてアトリエで一息の二人のトコへ天羽さんが現れました。声を聞くとパッと立ち上がって「おつかれさまです!」ときちんと挨拶するあかりはよく訓練されています。続いて改まって「話がある」と切り出すまどか。その様子から意思を感じ取ったのか優しいおばあちゃんからデザイナー天羽さんに変わる一瞬は見ているこっちも気が引き締まります。
「エンジェリーシュガーのドレスは小さい頃からいちばん近くで輝いていました」
「けど…ある時からいちばん遠くにある気もしてた」
「いつからか思うようになったんだ。着たいって簡単に言っちゃダメだって」
憧れのドレスに対する思いの変化や自らに課した枷など、紅茶に映った表情はまどかの正直な気持ちを写す鏡のようです。そもそもこの話をおばあちゃんにするのはこれが初めてなのですね。そしてついにここへ来た目的を話すのでした。
「ちゃんとドレスに相応しいアイドルになりたくて特訓して、まだまだだけどもっと精一杯頑張ります! だから…」
自分の未熟さを認めつつそれでもエンジェリーシュガーのプレミアムドレスを着たい、おばあちゃんが命懸けで作ったドレスを着たい。そんな思いの丈を一生懸命話すまどかの表情もまた命懸けの様相でした。一方まどかの話を真剣な表情で聞いていた天羽先生は――

「乗り越えたのね、まどちゃん」
さすがおばあちゃんは一枚上手でした。ドレスに対する孫娘の変化にしっかり気付いていて、しかし余計な干渉をせず自ら乗り越えてくるのを待っていたのでした。そして「アイドル天羽まどかの覚悟」を受け止めた天羽さんは孫娘の成長を喜ぶおばあちゃんの顔に一瞬戻り…喜ぶまどかの笑顔を見ると生まれた時からの「笑顔の天才」を思い返すのでした。
「まどちゃんと一緒にいて私には新しい世界が見えた」
「今度は私のドレスであなたが新しい世界を見る番ね」
まどかの存在は天羽さんに力をくれた、新しい世界を見せてくれた。ここからはもう孫娘に対するおばあちゃんモード全開です。とはいえハードルを越えた後のネタバラシ(?)みたいなものなので純粋に祖母からの愛情を感じさせます。ああこういうの画面が滲んで大変(ちょろい。すっかりおばあちゃんの顔に戻っている天羽さんの優しい表情がまた泣かせます。


というわけで天羽さんからいただいた「エンジェルアリスコーデ」にコーデチェンジし「新人アイドルスーパーライブ」のステージへ。ウインクのキメからロマンスドリームを背負ったキメポーズまであざといほどのかわいさ全開でもう大変。脚をぴょんぴょんと跳ね上げてのキメポーズは何事かと。スタート地点から凄まじいかわいさアピールであります。
ほどなく始まった曲は新曲「ハローニューワールド」、歌唱の かな さんの声は何だか本編のまどかの声とえらくイメージが違うような? ある程度の齟齬はイマサラですがこれほど違うとまどかが歌ってるように全然見えなくて残念。作詞はおなじみのこだまさおり氏、作曲・編曲は「Precious」以来久しぶりの帆足圭吾(MONACA)氏です。まどかのキャラに良く合った明るく楽しげな曲調は振り付けどおり思わずスキップしちゃいそう。
映像的にはまずイントロパートのティータイム(笑)に驚き。最近はこんな風に小道具に凝るようになってきましたね。アリスティーパーティを模したステージは左右に並ぶテーブル上の小道具も作り込まれ、それらをナメながらのダンス描写は奥行きを感じさせると共にテーブル外側で動く移動カメラっぽさを演出。膝丈スカートのふりふりドレスはまどかのかわいらしさを良い感じにブーストし、要するに動きのいちいちがかわいさ全振りのムービーにニマニマが止まりません。カメラに向かって思いっきり迫るカットを見ると作り込みの細かさがよく判りますね。こういうアクションをパッと入れてアクセントにできるのもCGの進化ゆえでしょう。ぺったん(何が
揺れ物の描写も自然で、長めのスカートがふわりと舞ってチラリと覗く脚もまた良きものです(そういう所ばかり見ない。全体に「ダンス」と言うより「かわいらしい振り付け」と言ったほうがしっくり来る動きですが、意外と止まらず動き続けているためリアルだとパッと見の印象以上にハードかもしれない。こういうのを見ると毎回の走り込みはアイカツに必須なのだなあとしみじみ。
SpAはエンジェルアローのロマンスバージョン? 今年の新入生は去年のミソコ(笑)と違って入学まもないのにSpAを出しまくっちゃって凄い。いや正規入学組の上位者はこのくらい当然なのかも? ちなみに去年は下位10名が夏期講習まで出せなかったようです。SpA後はアリスストーリーのお約束どおり(?)トランプが舞ってフィニッシュへ。全身で楽しそうに歌い踊るまどかの笑顔を堪能できるライブでした。
「先輩のおかげで、ううん、先輩と一緒に新しい世界を見られたと思います!」
ライブを終えたまどかを見守る天羽先生の暖かい笑顔をチラリと見せてしみじみの後、「お疲れさま」を言いに走るあかり。すると正面から駆け寄ってきたまどかが大胆にもダイブ! まどかはこういう感情表現も直球ストレートなのだなあ。というか二人して犬キャラ(笑)なので放っておくと甘々が止まらない気がする。ダンディヴァの背徳感、情ハラのアツい友情などと系統がまた違うユニット温度は面白いトコでしょう。こういう個性がユニット勝負にどんな影響を与えますやら。というわけで次回は作品的に本命っぽいあかり&まどかのユニット結成のようです。楽しみ。
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デザイナーの思いを知るゆえの枷を乗り越えて今羽ばたく。


アバンは夜明け前のスタライ寮から。朝帯のお天気キャスターは4時の目覚ましにボンヤリと目を覚まし…第123話では出演前の朝の時間に結構余裕を感じたけれどむしろ今回の方がリアルっぽい? 朝7時半前後の生放送だけにこの早起きも当然とはいえ大変、しかしあかりがベッドでゴソゴソしているうちから既に制服に着替えて出動準備を済ませているスミレはさらに大変っぽい。朝帯キャスターよりも先に出動するほど仕事が入っているダンディヴァの勢いたるや。
などとベッドサイドに立つスミレに気付いたあかりはボーッとしたまま机の引き出しを開け、多忙なスミレの喉を気遣うべく浅○飴をプレゼント。こういうさりげない気遣いから二人の仲が窺えますね。引き出しに例のしゃもじが収まっていてちょっと笑った。
「今日のお空はどんな空~♪」
シーン変わってTKYテレビの前から「大空ぉ天気」の一幕へ。今やお馴染みのフレーズを口ずさみながらオオゾラッコくんとお天気実況のあかり…谷間がある! というか朝から全力笑顔&ミニスカひらひらのお天気コーナーは普通に人気が出そう。そんなこんなで大空ぉ天気が終わると朝帯によくあるエンタメコーナーへ。
「いま! スターライト学園の新世代ユニットがアツい!」
そのコーナーでは表題どおりスタライのユニット展開が特集されていました。ここで「新世代ユニット」と断っている辺り今後の流れが想像付きそう? 要するに旧世代は以下略。「ダンディヴァ」「ハラペーニョ」と紹介が進み、コメンテーターの大空あかりさんも各ユニットをアピール!アピール! すると司会者氏がお約束の流れを振ります。
「ちなみにあかりちゃんはユニット組まないんですか?」
「そうですね。私もいつかキラキラ輝けるユニットを組めたらいいなって思います」
というわけであかりのユニット展開を振ってOPへ。この流れから一気にユニット成立まで行っちゃう? と思いきや今回はまどかの背景を一気に掘り下げ、お楽しみは次回ってことで。

収録待ちの空き時間にスミレからあかりへお電話は、多忙のため面倒を見てあげられないまどかちゃんをシクヨロというもの。まああかりからしたらスール凛ちゃんをスミレに預けているようなものなのでお互い様ってトコでしょうか。こういうやり取りからお互いの気遣い・姉貴分らしさが見えて思わずほっこり。というかスミレがビミョーにセクシーな衣装を着てますね(笑
「だって先輩、いっつも判りやすいですもん」
さてまどかを託されたあかりが「何をしてあげられるか?」考えながらニマニマ歩いているとジャストタイミングでストレートまどかが登場。先輩相手に直球ストレートな物言いはまどかの素直さの表れか。そしてそんな物言いも苦笑いで許されちゃう辺りまどかの天性を感じさせます。かわいいは正義。
などと合流した二人が学内を歩いていると行き会った学園マザーからまどかへお声がけ。曰く「TV局が主催する新人アイドルスーパーライブへのオファーが来た」との事で…またいきなりオファーか! 2年目以降のアイドルならともかく入学1ヶ月・ほぼ実績が無い新人未満にオファー展開はいくら「新人アイドル~」でも少々ご都合が過ぎる、というかキャラがストーリーのレールに乗りすぎていて面白味が無いような気がする。それにしても今回は(も?)ミニスカの限界に挑戦するような短さ&やたら強調したアングルが目立ちました。カットがいちいち脚のアップから始まるんですもの。
学園マザーからオファー話を聞いた二人はドーナツで乾杯しながらライブに向けての作戦会議へ。ドーナツを頬ばって「おいしい~」のまどかがほんと笑顔の天才すぎてどうしましょう? ってなトコから、初めての大きいステージへの不安を浮かばせ、続いてドレスについて話が進むとさらに表情を変え…ってな具合にコロコロ変わる表情描写はまどかの胸中をよく表していました。出自からして選ぶドレスは判っていて、あかり先輩はまどか希望のブランドを皆まで言わず誘い水を放ち、それに乗ったまどかは「エンジェリーシュガーのプレミアムドレス」と思わず口にしたけれど、次の瞬間ハッと気付いて表情を沈ませる。いかにも何かありそうな溜めから、構わず話に盛り上がるあかりへまどかは表情をキッと引き締めてヒトコト。
「私、おばあちゃんに頼めません」
当然と思われたドレス選びの流れをバッサリ断ち切ったまどかの言葉にあかり先輩はガガントス! ってトコから待望のまどか掘り下げが始まります。

込み入った話を往来で続けるのもアレなので場所をあかり部屋に移して事情聴取(笑)スタート。いやその前に壁に貼られたいちごポスターを見たまどかはいきなりズッキュン! このワンカットの表情だけでエンジェリーシュガードレスへの憧れが見て取れます。ほどなく始まった過去語りはまどかとドレスの出会いの回想、この構図が先のカットとまるで同じ=子供の頃の憧れをそのまま持ち続けているまどかの純粋さが伝わってくるヒトコマです。
「おばあちゃんのドレスはアイドルが着るためのものだから」
「じゃあ私アイドルになる!」
その時見つめたドレスこそまどかの「アイドルになりたい」気持ちの原点でした。おばあちゃんが作ったドレスを着たい=まずドレスありきって辺りデザイナーの孫娘っぽい動機ですね。そんな自然な流れで憧れを育てている幼いまどかへおばあちゃんはいつも優しかった。



ところがその印象は仕事場でのおばあちゃんを見て一変します。普段の優しさから一転した厳しい表情でドレスデザインに立ち向かう真剣な姿、その鬼気迫る表情から幼いなりに意味を感じ取ったまどかは黙ってデザイン部屋を出て行く…こういうのって子供はきちんと見ているものなんですよね。そして幼いまどかはある日おばあちゃんから「拘りの理由」を聞きます。
「ドレスを着たいって私に頼むアイドルはみんな覚悟をしてる」
いろんなリスクを背負いながらそれでもドレスが欲しいアイドルたちの覚悟。それが判っているからこそ自分もできる限りの事で、最高のドレスを贈る事で応えなければならない。だからデザイナーは最高のドレスを作るため最後の最後まで力を尽くす。おばあちゃんのドレスに対する思い・重みを知った幼いまどかはこの瞬間軽い気持ちで「着たい」と言えなくなった。
「おばあちゃんは本当に命を懸けてドレスを作っています」
「だからそれを着たいなんて簡単にはお願いできません」
「私もアイドルとして最高にドレスを輝かせられるって自信を持てた時に着たいって思うんです」
普段はきゃるんきゃるんなまどかが見せた真剣な横顔、おばあちゃんの思いを汲んだまどかなりのドレスへの拘りは静かにアツかった。そんなまどかへ先輩として出来る事は特訓を重ねて自信を付けさせてあげる事、と思いきや、そんなシンプルな結論で収めないのが加藤シナリオの面白い所です。
ともあれまどかと暫し特訓風景。まずお約束の走り込みからダンスレッスン、そしてトランポリンを使ったSpAレッスン…いくら何でもこりゃ高すぎる(笑。この高々度でもカメラ目線を忘れないまどかのアイドル性にもちょっと笑った。


ハードな特訓に息を切らせて倒れ込むまどかに対して普通にドリンクを持ってきてくれるあかり先輩はさすが先輩の貫禄と言ったところ。ブートキャンプの時には真っ先に倒れ込んでいたのにいつしか立派になったものです(笑。閑話休題毎日の特訓によってまどかは自覚するほどレベルアップしているものの、それでも「自信」を得るまでには至らず、ライブ本番に向け不安な表情を浮かべていました。するとあかりは空を見上げながら「自信」について話し始めます。
「私もだよ。自信なんてない。いつになったら自信が付くんだろうって思うくらい」
「たぶん神崎先輩とか星宮先輩も自分を完璧とは思ってないと思う」
「だからあんなに頑張れるし輝けるんじゃないかな」
誰も自信なんてない。堂々とライブをこなす先輩も自信を持てない不安と闘いながら上を目指して頑張っている。「自信」をドレスの条件としたまどかにとってあかりの言葉は衝撃的で…まどかの考えは心意気として見上げたものでも新人アイドルとしては高すぎるハードルだったかもしれません。何せあの美月さんやらいちごですら到達していない(であろう)領域なのですから。ならば何を持って自信に代わる尺度とするか?
「でもまどかちゃんは頑張ってる」
プレミアムドレスに込められている思いを知り、その思いをも背負えるアイドルを目指して頑張ってきたまどか。一方今回の特訓を通じてまどかの姿勢を見てきたあかりはその頑張り(=アイドルまどかの覚悟)こそ大切と解くのでした。ってな先輩の言葉に吹っ切れたまどかは念願のドレスを頼みに出掛ける事に…強く頷くこのカットの繊細な表情描写&アクションに思わず魅入ってしまった。さっきまでしょんぼりしていたまどかの心境変化が一目で判るヒトコマです。ほんとかわいい。こりゃズルい(笑


そして天羽さんのアトリエに付き物のアレ。左へ行けば高速エレベータでアトリエへ一気に行けるトコを、もちろんまどかは右ルートを選ぶのでした。それにしてもスカートの短さに挑戦するような(以下略。最近ほとんどイロモノネタになりつつある崖登りですが、今回のそれはまどかの「覚悟」を示す意味もあってなかなかアツかった。とはいえ垂直に切り立った岩肌を素手&例のミニスカで黙々と登る絵面は何度見ても異次元映像ではあります(笑。初登頂を制してヘタる表情が大先輩マンマなのは伝統芸を感じさせますね。あはは。
出迎えてくれた庭師のおっちゃんに案内されてアトリエで一息の二人のトコへ天羽さんが現れました。声を聞くとパッと立ち上がって「おつかれさまです!」ときちんと挨拶するあかりはよく訓練されています。続いて改まって「話がある」と切り出すまどか。その様子から意思を感じ取ったのか優しいおばあちゃんからデザイナー天羽さんに変わる一瞬は見ているこっちも気が引き締まります。
「エンジェリーシュガーのドレスは小さい頃からいちばん近くで輝いていました」
「けど…ある時からいちばん遠くにある気もしてた」
「いつからか思うようになったんだ。着たいって簡単に言っちゃダメだって」
憧れのドレスに対する思いの変化や自らに課した枷など、紅茶に映った表情はまどかの正直な気持ちを写す鏡のようです。そもそもこの話をおばあちゃんにするのはこれが初めてなのですね。そしてついにここへ来た目的を話すのでした。
「ちゃんとドレスに相応しいアイドルになりたくて特訓して、まだまだだけどもっと精一杯頑張ります! だから…」
自分の未熟さを認めつつそれでもエンジェリーシュガーのプレミアムドレスを着たい、おばあちゃんが命懸けで作ったドレスを着たい。そんな思いの丈を一生懸命話すまどかの表情もまた命懸けの様相でした。一方まどかの話を真剣な表情で聞いていた天羽先生は――

「乗り越えたのね、まどちゃん」
さすがおばあちゃんは一枚上手でした。ドレスに対する孫娘の変化にしっかり気付いていて、しかし余計な干渉をせず自ら乗り越えてくるのを待っていたのでした。そして「アイドル天羽まどかの覚悟」を受け止めた天羽さんは孫娘の成長を喜ぶおばあちゃんの顔に一瞬戻り…喜ぶまどかの笑顔を見ると生まれた時からの「笑顔の天才」を思い返すのでした。
「まどちゃんと一緒にいて私には新しい世界が見えた」
「今度は私のドレスであなたが新しい世界を見る番ね」
まどかの存在は天羽さんに力をくれた、新しい世界を見せてくれた。ここからはもう孫娘に対するおばあちゃんモード全開です。とはいえハードルを越えた後のネタバラシ(?)みたいなものなので純粋に祖母からの愛情を感じさせます。ああこういうの画面が滲んで大変(ちょろい。すっかりおばあちゃんの顔に戻っている天羽さんの優しい表情がまた泣かせます。


というわけで天羽さんからいただいた「エンジェルアリスコーデ」にコーデチェンジし「新人アイドルスーパーライブ」のステージへ。ウインクのキメからロマンスドリームを背負ったキメポーズまであざといほどのかわいさ全開でもう大変。脚をぴょんぴょんと跳ね上げてのキメポーズは何事かと。スタート地点から凄まじいかわいさアピールであります。
ほどなく始まった曲は新曲「ハローニューワールド」、歌唱の かな さんの声は何だか本編のまどかの声とえらくイメージが違うような? ある程度の齟齬はイマサラですがこれほど違うとまどかが歌ってるように全然見えなくて残念。作詞はおなじみのこだまさおり氏、作曲・編曲は「Precious」以来久しぶりの帆足圭吾(MONACA)氏です。まどかのキャラに良く合った明るく楽しげな曲調は振り付けどおり思わずスキップしちゃいそう。
映像的にはまずイントロパートのティータイム(笑)に驚き。最近はこんな風に小道具に凝るようになってきましたね。アリスティーパーティを模したステージは左右に並ぶテーブル上の小道具も作り込まれ、それらをナメながらのダンス描写は奥行きを感じさせると共にテーブル外側で動く移動カメラっぽさを演出。膝丈スカートのふりふりドレスはまどかのかわいらしさを良い感じにブーストし、要するに動きのいちいちがかわいさ全振りのムービーにニマニマが止まりません。カメラに向かって思いっきり迫るカットを見ると作り込みの細かさがよく判りますね。こういうアクションをパッと入れてアクセントにできるのもCGの進化ゆえでしょう。ぺったん(何が
揺れ物の描写も自然で、長めのスカートがふわりと舞ってチラリと覗く脚もまた良きものです(そういう所ばかり見ない。全体に「ダンス」と言うより「かわいらしい振り付け」と言ったほうがしっくり来る動きですが、意外と止まらず動き続けているためリアルだとパッと見の印象以上にハードかもしれない。こういうのを見ると毎回の走り込みはアイカツに必須なのだなあとしみじみ。
SpAはエンジェルアローのロマンスバージョン? 今年の新入生は去年のミソコ(笑)と違って入学まもないのにSpAを出しまくっちゃって凄い。いや正規入学組の上位者はこのくらい当然なのかも? ちなみに去年は下位10名が夏期講習まで出せなかったようです。SpA後はアリスストーリーのお約束どおり(?)トランプが舞ってフィニッシュへ。全身で楽しそうに歌い踊るまどかの笑顔を堪能できるライブでした。
「先輩のおかげで、ううん、先輩と一緒に新しい世界を見られたと思います!」
ライブを終えたまどかを見守る天羽先生の暖かい笑顔をチラリと見せてしみじみの後、「お疲れさま」を言いに走るあかり。すると正面から駆け寄ってきたまどかが大胆にもダイブ! まどかはこういう感情表現も直球ストレートなのだなあ。というか二人して犬キャラ(笑)なので放っておくと甘々が止まらない気がする。ダンディヴァの背徳感、情ハラのアツい友情などと系統がまた違うユニット温度は面白いトコでしょう。こういう個性がユニット勝負にどんな影響を与えますやら。というわけで次回は作品的に本命っぽいあかり&まどかのユニット結成のようです。楽しみ。
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