2015-10-26(Mon)
Go! プリンセスプリキュア #38 怪しいワナ…!ひとりぼっちのプリンセス!
夢なんて…そんなもの…もういらない。

お約束(?)の潜入劇からまさかの急展開へ。

今回はアバン冒頭から対ロボットバトル、このところ良いトコ無しのシャットさんがマジモンのロボットゼツボーグを操ってプリキュアたちに襲い掛かります! しかし放たれた絶望ビームはフローラの気合いに蹴散らされ、そこから連携攻撃を繰り広げた末にいつもどおり処刑台に送られ…あっさりフィニッシュへ。アバン早々バトルノルマを達成するような回は本編内容が穏やかじゃないのがお約束、とはいえまさかあそこまで。
ともあれ早々にゼツボーグを片付けるときららは仕事へレッツイゴー! プリキュアの芸能人枠は珍しくありませんが、回が進むにつれて段々なぁなぁになっていくコトが多い中、こうして「忙しく仕事に向かう」描写をずっと続けているキュアは珍しいかも? そしてこうした地味な積み重ねが、ご都合の不在展開にもある程度説得力を持たせるのでした。
「夢のためか…」
あっさり片付けられてサッサと帰って行ったシャットさんの一方で空中からプリキュアたちを見下ろすクローズさん。その中心人物フローラをじっと見つめて何を考える?

今週末公開の映画Go!プリンセスプリキュア GoGo!!豪華3本立て!!!のネタバレOPを過ぎてCM明けてAパート冒頭は朝も早よからトレーニングに精を出し、元気いっぱい登校して花壇の手入れを頑張るはるはる。ってなトコへ現れて話し掛けてきた見慣れぬ男子。
「やぁ! 今日も朝から頑張ってるな、春野!」
いかにも怪しい三白眼からトンガリ耳から声から、初手から正体バレバレなれどとりあえず黙っときます(笑。自称「隣のクラスの黒須」は戸惑うはるはるへ爽やか笑顔(笑)で親しげに会話を続け、はるはるの「プリンセスになりたい」という夢を茶化さず応援。
「初めてだ、私の夢からかわなかった男の子…」
カナタ以外男子にいつも馬鹿にされてきた夢を応援してくれた! こんなの初めて! と来たら、タダでさえ純粋素直なはるはるが一発で信用しちゃうのも無理はないかも。それはそうと「何かと目立ってる」と言われて戸惑うはるはる、苦笑いのゆいゆいがいい味でした。学園のスターと常に連んで自覚ないのか(笑

サブタイ後はプリキュア分断の仕込みが続きます。南の島での撮影が入ったため2日間学園を離れるきらら、続いてみなみんも実家のパーティのため2日間離れ…きらら離脱を知って万が一のためパーティ出席を思案するみなみんでしたが、そんなトコへ割って入った黒須くんにアツく説得され、ってなやり取りを見ていたはるはるに押し切られ、結局パーティに出席することになります。これで二名離脱確定。立ち聞きから割って入った黒須くんはかなり不躾だけれど、はるはる的には先の好印象もあって自然に話に乗ってしまうのでした。あらら。
続いて例のヴァイオリン工房にてカナタと暫しの会話。ここで彼が「夢」の力・素晴らしさについて完全に忘れてしまっているコトを印象付け、後の仰天展開の仕込みが着々と進みます。そんなカナタへはるはるが「欲しいもの」を問い、街へプレゼントを買いに行く下地が完了。そんなこんなで学園に戻ってきたはるはる&トワの所へゆいゆいが合流、すると一枚のチラシが狙ったように飛んできました。
「世界の絵本展?」
「それ明日見に行こうと思ってさ」
「こんな素敵なイベントやってたなんて!」
「そっか、七瀬は絵本作家が夢なんだったな。良かったら行こうぜ、一緒に」
拾ったチラシは夢ヶ浜えほん美術館で開催されるらしい「世界の絵本展」のもので、ゆいゆいの夢を何故か知っている黒須くんはさっそく食い付いたゆいゆいを爽やか笑顔で誘います。男子からの突然の誘いにテンパるゆいゆいかわいい。するとはるはるは「夢」を理由に思いっきり後押し…これが後に全て跳ね返ってくるのですね。あああ。
「赤城…だっけ? お前にも夢あるんだよな?」
「何ですの、不躾な」
ゆいゆいたちとの会話の流れからトワに話し掛けた黒須くん、ところがトワはあからさまに訝しげな目で黒須くんを見てこの返しからキッパリとお断り。さすがモノホンの王女様は狼藉者に対する嗅覚が鋭い? その後みなみん&きららは各々の目的地に出発。ゆいゆいも明日は黒須くんとツーショットで美術館行き…勝手に盛り上がってあわあわ逃げちゃうゆいゆいかわいい。一方トワは黒須くんへの不信から美術館への同行を申し出て、結局はるはるは一人で街へ買い物に出掛けるコトになるのでした。

さて一人で街へプレゼントを買いにやってきたはるはるはある店のショーケースにヴァイオリンのアクセサリーを見つけると一目で気に入り即購入。ここでアロマ&パフを店外に置いていくのはちょっと不自然(ご都合)だったかも。街中を歩いてる時は普通に会話してたのだからそのまま店内に連れてっても良さそうなもの(笑。ともあれそこからのドア越しカットで黒須がついに動き始めます。はるはるがドアを抜けて店内に入るとその影に立っていた制服の男、その瞬間アロマ&パフは身震いをして、振り返ると同時に自動ドアが閉じ…そのドアが再び開いた時には既にアロマ&パフの姿は無く、怪しげな制服男が木の陰でニヤマリ。うひゃあ、アロマ&パフの運命や如何に!?

姿を消してしまった妖精ズに慌てるはるはる、ってなトコへ爽やか笑顔のニクいヤツが都合良く現れました。と同時に晴れていた空が雲に覆われていく判りやすい演出のとおり、ここからストーリーは坂道をローリングストーンしていきます。
「な、何でそんな所に!?」
「カナタ様たいへんパフ!」
「はるかが…はるかが危ないロマ!」
捕らえられたアロマ&パフはペットショップに売られていました。もっと酷い目に遭うかと思ったけど黒須くんは優しいなあ。というかカナタ王子の偶然遭遇率は異常(笑。その頃はるはるは黒須くんに連れられて人気のないところへ。一人で心細かったはるはるは一緒に探してくれる心強さに感謝しつつ、ゆいゆいとの待ち合わせを気に掛け、すると黒須くんは「まだ時間は十分にある」とニヤマリ。
「えー!? やってないんですか!?」
「はい、そのようなイベントは…」
「そんな…」
「黒須くんも来ないし、どうなってるの?」
一方美術館に到着したゆいゆい&トワは職員の意外な対応に戸惑うばかり。視聴者視点では騙されているコトが丸わかりですが、作中の二人にとっては何が起きているのかサッパわからず、とりあえず美術館を後にするしかありません。
「さっきね、ああ私今一人なんだぁって、急に少しだけ寂しくなっちゃって…いつもみんなと一緒にいたから」
「なーんて、えへっ。おかしいよね? ちょっとの間のコトなのにね」
「気にすることはないぜ。お前はこの先もずーっと一人なんだからなあ」
人気のない森を前後に並んで進みつつ、一人の心細さを吐露するはるはる。すると前を歩く黒須くんがここぞとばかり不穏な口元から口調を変えた言葉を吐き出し、思わぬ言葉に戸惑うはるはるに対しついに正体を現すのでした。

「お前は自分で仲間を送り出した。お前の仲間もお前より夢を、大事な大事な夢を選んだ。言ってたもんなあ、人の夢を守りたい、応援したいって。つまり夢を大事にすればするほどお前は独りぼっちになるんだよ」
人はずっと一緒にはいられない。各々が夢を追い、道を分かつうちに離ればなれになってしまうのは仕方がないコトです。つまり人の夢を応援するというコトは、結果の孤独を受け容れるコト。まあこの辺は「離れていてもココロは一つ」というこのテの話の絶対的金言がありますゆえ、さてここからどうすんのかな? と思って呑気に見てました。話の展開として結構お約束ですし。まあはるはるがこんなに寂しがりとは思いませんでしたが。
一方美術館を出たトワ&ゆいゆいはストフリに足止めされ、妖精ズを檻から出したカナタ王子は謎の噴煙を目撃し、各々がただならぬ情況を察します。路上ではトワがスカーレットに変身し、クローズさんと対峙したはるはるはフローラに変身して各地のバトル開始。しかしスカーレットサイドはともかく、タダでさえ強敵のクローズさん相手にフローラ一人のタイマンはなかなか厳しい。
「俺にもやっとわかったよ。夢の素晴らしさが」
「寂しいって言ったな? そのとおりだ。夢はお前たちをバラバラにする。夢はお前を追い詰める」
「お前たちの大事な夢はお前を絶望させる悪夢でもあるんだよ」
フローラを追い詰めながら夢の素晴らしさを語るクローズさん。この言葉をちょうど現着したカナタ王子が聞いていたのがまたミソか。クローズさんの猛攻に弄ばれるフローラはふっ飛ばされ立木に打ち付けられて意識を失いいきなり大ピンチ!

フローラが倒れたコトで場外の足止めは終わり、思いっきりヤバい情況を察したスカーレットは大急ぎで現場へ! するとその傍らでスカーレットを見送ったゆいゆいは「クローズ、上手くやったか?」とニヤマリ(しません
「夢って凄い力を持っているんだ。夢を忘れないで」
意識を失ったフローラは幼い日のカナタの言葉を思い出し、夢の力を思い出し、次の瞬間カッと目を見開くと花弁を舞わせて大復活! 超スピードで立ち上がるや稲やパンチを叩き込み反撃開始であります。
「確かに私 寂しいと思った。だけど一緒にいなくても私はみんなに支えてもらってる!」
「みんな自分の夢に向かって頑張ってる! そう思うと自分も頑張ろうって思えるから!」
「離れていても私の夢を支えてくれる人がいる。それだけで心強いから!」
「だから寂しくたって私は夢を諦めずにいられる!」
びっくりするくらい前述どおりのお約束展開、ちょうど現着したカナタ王子の力も合わせてフローラの勢いは止まらない? 力強い表情を取り戻したフローラは百合の花をぶっ放してクローズさんを圧倒し――

「ふん、なるほど。確かにココロは強くなったのかもな」
フローラの成長を認めつつ、しかし渾身のリィストルビヨンをクローズさんはあっさり返してしまいます。さすが絶望の淵から復活したクローズさんはハンパなく強ええ。墜落したフローラは再び地面に叩き付けられ…その光景を目の当たりにしたカナタ王子はショックから「夢」の記憶を取り戻し、夢の素晴らしさをフローラに叫び、力をもらったフローラは力強く立ち上がってクローズさんへいいヤツを一発! そうこうしているうちにみんなが集まって大団円! と思うじゃん?
「どうして、こんなに傷付いてまで…君は…」
「カナタが支えてくれたから。プリンセスになる、強く優しく美しい、みんなの夢を守るプリンセスに。それが私の夢でしょう?」
「あの男の言うとおりだ。夢、夢が君を追い詰める…」
「はるか、もういい。もう頑張らなくていい。これ以上君が傷付く必要は無い」
「君をそうさせているその原因が僕にあると言うのなら、僕のせいで君が夢に縛られているのなら、僕が間違ってたんだ」
「夢が君を傷付ける。夢なんて…そんなもの…もういらない」
「はるか! 君はプリンセスになんてなるな! なるんじゃない!」
前回の定石外しも大概でしたが、まさか今回この展開からカナタ王子によってはるはるの夢が砕かれるとは1ミリも予想しなかった。記憶を失っているカナタ王子的には目の前で傷付いている少女を見過ごせず、傷付く原因を取り除きたい一心で叫んだ言葉なのでしょう。しかしはるはるは幼い日にカナタ王子からもらった言葉がココロの支えだったわけで、それを本人直々に否定されてしまったら脆く崩れ落ちるのみ! フローラは物理的にやられてもへこたれないでしょうけど、ずっと大切にしてきたココロの心棒を折られたらもう無理無理ムッリー。畳み掛けるような、ココロを抉るような演出も効いた。小さいお友達にはトラウマレベルかも?
瞳から輝きが失せたフローラは変身が解かれ、と同時に絶望の芽が一気に成長して絶望の森へ。深い絶望に囚われたはるはるはほぼ廃人状態であります。真っ黒なラストカットもキツすぎる。どうすんのこれ!? というかこの状態で次週お休みとかこっちの絶望も止まらない。いやはやベッタベタ呑気な潜入劇かと思ったらえらいことになってしまった。カナタ王子が最終兵器ってのはある程度予想できてたけれどまさかこんな形で発動するとは。面白いなあプリンセス。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

お約束(?)の潜入劇からまさかの急展開へ。

今回はアバン冒頭から対ロボットバトル、このところ良いトコ無しのシャットさんがマジモンのロボットゼツボーグを操ってプリキュアたちに襲い掛かります! しかし放たれた絶望ビームはフローラの気合いに蹴散らされ、そこから連携攻撃を繰り広げた末にいつもどおり処刑台に送られ…あっさりフィニッシュへ。アバン早々バトルノルマを達成するような回は本編内容が穏やかじゃないのがお約束、とはいえまさかあそこまで。
ともあれ早々にゼツボーグを片付けるときららは仕事へレッツイゴー! プリキュアの芸能人枠は珍しくありませんが、回が進むにつれて段々なぁなぁになっていくコトが多い中、こうして「忙しく仕事に向かう」描写をずっと続けているキュアは珍しいかも? そしてこうした地味な積み重ねが、ご都合の不在展開にもある程度説得力を持たせるのでした。
「夢のためか…」
あっさり片付けられてサッサと帰って行ったシャットさんの一方で空中からプリキュアたちを見下ろすクローズさん。その中心人物フローラをじっと見つめて何を考える?

今週末公開の映画Go!プリンセスプリキュア GoGo!!豪華3本立て!!!のネタバレOPを過ぎてCM明けてAパート冒頭は朝も早よからトレーニングに精を出し、元気いっぱい登校して花壇の手入れを頑張るはるはる。ってなトコへ現れて話し掛けてきた見慣れぬ男子。
「やぁ! 今日も朝から頑張ってるな、春野!」
いかにも怪しい三白眼からトンガリ耳から声から、初手から正体バレバレなれどとりあえず黙っときます(笑。自称「隣のクラスの黒須」は戸惑うはるはるへ爽やか笑顔(笑)で親しげに会話を続け、はるはるの「プリンセスになりたい」という夢を茶化さず応援。
「初めてだ、私の夢からかわなかった男の子…」
カナタ以外男子にいつも馬鹿にされてきた夢を応援してくれた! こんなの初めて! と来たら、タダでさえ純粋素直なはるはるが一発で信用しちゃうのも無理はないかも。それはそうと「何かと目立ってる」と言われて戸惑うはるはる、苦笑いのゆいゆいがいい味でした。学園のスターと常に連んで自覚ないのか(笑

サブタイ後はプリキュア分断の仕込みが続きます。南の島での撮影が入ったため2日間学園を離れるきらら、続いてみなみんも実家のパーティのため2日間離れ…きらら離脱を知って万が一のためパーティ出席を思案するみなみんでしたが、そんなトコへ割って入った黒須くんにアツく説得され、ってなやり取りを見ていたはるはるに押し切られ、結局パーティに出席することになります。これで二名離脱確定。立ち聞きから割って入った黒須くんはかなり不躾だけれど、はるはる的には先の好印象もあって自然に話に乗ってしまうのでした。あらら。
続いて例のヴァイオリン工房にてカナタと暫しの会話。ここで彼が「夢」の力・素晴らしさについて完全に忘れてしまっているコトを印象付け、後の仰天展開の仕込みが着々と進みます。そんなカナタへはるはるが「欲しいもの」を問い、街へプレゼントを買いに行く下地が完了。そんなこんなで学園に戻ってきたはるはる&トワの所へゆいゆいが合流、すると一枚のチラシが狙ったように飛んできました。
「世界の絵本展?」
「それ明日見に行こうと思ってさ」
「こんな素敵なイベントやってたなんて!」
「そっか、七瀬は絵本作家が夢なんだったな。良かったら行こうぜ、一緒に」
拾ったチラシは夢ヶ浜えほん美術館で開催されるらしい「世界の絵本展」のもので、ゆいゆいの夢を何故か知っている黒須くんはさっそく食い付いたゆいゆいを爽やか笑顔で誘います。男子からの突然の誘いにテンパるゆいゆいかわいい。するとはるはるは「夢」を理由に思いっきり後押し…これが後に全て跳ね返ってくるのですね。あああ。
「赤城…だっけ? お前にも夢あるんだよな?」
「何ですの、不躾な」
ゆいゆいたちとの会話の流れからトワに話し掛けた黒須くん、ところがトワはあからさまに訝しげな目で黒須くんを見てこの返しからキッパリとお断り。さすがモノホンの王女様は狼藉者に対する嗅覚が鋭い? その後みなみん&きららは各々の目的地に出発。ゆいゆいも明日は黒須くんとツーショットで美術館行き…勝手に盛り上がってあわあわ逃げちゃうゆいゆいかわいい。一方トワは黒須くんへの不信から美術館への同行を申し出て、結局はるはるは一人で街へ買い物に出掛けるコトになるのでした。

さて一人で街へプレゼントを買いにやってきたはるはるはある店のショーケースにヴァイオリンのアクセサリーを見つけると一目で気に入り即購入。ここでアロマ&パフを店外に置いていくのはちょっと不自然(ご都合)だったかも。街中を歩いてる時は普通に会話してたのだからそのまま店内に連れてっても良さそうなもの(笑。ともあれそこからのドア越しカットで黒須がついに動き始めます。はるはるがドアを抜けて店内に入るとその影に立っていた制服の男、その瞬間アロマ&パフは身震いをして、振り返ると同時に自動ドアが閉じ…そのドアが再び開いた時には既にアロマ&パフの姿は無く、怪しげな制服男が木の陰でニヤマリ。うひゃあ、アロマ&パフの運命や如何に!?

姿を消してしまった妖精ズに慌てるはるはる、ってなトコへ爽やか笑顔のニクいヤツが都合良く現れました。と同時に晴れていた空が雲に覆われていく判りやすい演出のとおり、ここからストーリーは坂道をローリングストーンしていきます。
「な、何でそんな所に!?」
「カナタ様たいへんパフ!」
「はるかが…はるかが危ないロマ!」
捕らえられたアロマ&パフはペットショップに売られていました。もっと酷い目に遭うかと思ったけど黒須くんは優しいなあ。というかカナタ王子の偶然遭遇率は異常(笑。その頃はるはるは黒須くんに連れられて人気のないところへ。一人で心細かったはるはるは一緒に探してくれる心強さに感謝しつつ、ゆいゆいとの待ち合わせを気に掛け、すると黒須くんは「まだ時間は十分にある」とニヤマリ。
「えー!? やってないんですか!?」
「はい、そのようなイベントは…」
「そんな…」
「黒須くんも来ないし、どうなってるの?」
一方美術館に到着したゆいゆい&トワは職員の意外な対応に戸惑うばかり。視聴者視点では騙されているコトが丸わかりですが、作中の二人にとっては何が起きているのかサッパわからず、とりあえず美術館を後にするしかありません。
「さっきね、ああ私今一人なんだぁって、急に少しだけ寂しくなっちゃって…いつもみんなと一緒にいたから」
「なーんて、えへっ。おかしいよね? ちょっとの間のコトなのにね」
「気にすることはないぜ。お前はこの先もずーっと一人なんだからなあ」
人気のない森を前後に並んで進みつつ、一人の心細さを吐露するはるはる。すると前を歩く黒須くんがここぞとばかり不穏な口元から口調を変えた言葉を吐き出し、思わぬ言葉に戸惑うはるはるに対しついに正体を現すのでした。

「お前は自分で仲間を送り出した。お前の仲間もお前より夢を、大事な大事な夢を選んだ。言ってたもんなあ、人の夢を守りたい、応援したいって。つまり夢を大事にすればするほどお前は独りぼっちになるんだよ」
人はずっと一緒にはいられない。各々が夢を追い、道を分かつうちに離ればなれになってしまうのは仕方がないコトです。つまり人の夢を応援するというコトは、結果の孤独を受け容れるコト。まあこの辺は「離れていてもココロは一つ」というこのテの話の絶対的金言がありますゆえ、さてここからどうすんのかな? と思って呑気に見てました。話の展開として結構お約束ですし。まあはるはるがこんなに寂しがりとは思いませんでしたが。
一方美術館を出たトワ&ゆいゆいはストフリに足止めされ、妖精ズを檻から出したカナタ王子は謎の噴煙を目撃し、各々がただならぬ情況を察します。路上ではトワがスカーレットに変身し、クローズさんと対峙したはるはるはフローラに変身して各地のバトル開始。しかしスカーレットサイドはともかく、タダでさえ強敵のクローズさん相手にフローラ一人のタイマンはなかなか厳しい。
「俺にもやっとわかったよ。夢の素晴らしさが」
「寂しいって言ったな? そのとおりだ。夢はお前たちをバラバラにする。夢はお前を追い詰める」
「お前たちの大事な夢はお前を絶望させる悪夢でもあるんだよ」
フローラを追い詰めながら夢の素晴らしさを語るクローズさん。この言葉をちょうど現着したカナタ王子が聞いていたのがまたミソか。クローズさんの猛攻に弄ばれるフローラはふっ飛ばされ立木に打ち付けられて意識を失いいきなり大ピンチ!

フローラが倒れたコトで場外の足止めは終わり、思いっきりヤバい情況を察したスカーレットは大急ぎで現場へ! するとその傍らでスカーレットを見送ったゆいゆいは「クローズ、上手くやったか?」とニヤマリ(しません
「夢って凄い力を持っているんだ。夢を忘れないで」
意識を失ったフローラは幼い日のカナタの言葉を思い出し、夢の力を思い出し、次の瞬間カッと目を見開くと花弁を舞わせて大復活! 超スピードで立ち上がるや稲やパンチを叩き込み反撃開始であります。
「確かに私 寂しいと思った。だけど一緒にいなくても私はみんなに支えてもらってる!」
「みんな自分の夢に向かって頑張ってる! そう思うと自分も頑張ろうって思えるから!」
「離れていても私の夢を支えてくれる人がいる。それだけで心強いから!」
「だから寂しくたって私は夢を諦めずにいられる!」
びっくりするくらい前述どおりのお約束展開、ちょうど現着したカナタ王子の力も合わせてフローラの勢いは止まらない? 力強い表情を取り戻したフローラは百合の花をぶっ放してクローズさんを圧倒し――

「ふん、なるほど。確かにココロは強くなったのかもな」
フローラの成長を認めつつ、しかし渾身のリィストルビヨンをクローズさんはあっさり返してしまいます。さすが絶望の淵から復活したクローズさんはハンパなく強ええ。墜落したフローラは再び地面に叩き付けられ…その光景を目の当たりにしたカナタ王子はショックから「夢」の記憶を取り戻し、夢の素晴らしさをフローラに叫び、力をもらったフローラは力強く立ち上がってクローズさんへいいヤツを一発! そうこうしているうちにみんなが集まって大団円! と思うじゃん?
「どうして、こんなに傷付いてまで…君は…」
「カナタが支えてくれたから。プリンセスになる、強く優しく美しい、みんなの夢を守るプリンセスに。それが私の夢でしょう?」
「あの男の言うとおりだ。夢、夢が君を追い詰める…」
「はるか、もういい。もう頑張らなくていい。これ以上君が傷付く必要は無い」
「君をそうさせているその原因が僕にあると言うのなら、僕のせいで君が夢に縛られているのなら、僕が間違ってたんだ」
「夢が君を傷付ける。夢なんて…そんなもの…もういらない」
「はるか! 君はプリンセスになんてなるな! なるんじゃない!」
前回の定石外しも大概でしたが、まさか今回この展開からカナタ王子によってはるはるの夢が砕かれるとは1ミリも予想しなかった。記憶を失っているカナタ王子的には目の前で傷付いている少女を見過ごせず、傷付く原因を取り除きたい一心で叫んだ言葉なのでしょう。しかしはるはるは幼い日にカナタ王子からもらった言葉がココロの支えだったわけで、それを本人直々に否定されてしまったら脆く崩れ落ちるのみ! フローラは物理的にやられてもへこたれないでしょうけど、ずっと大切にしてきたココロの心棒を折られたらもう無理無理ムッリー。畳み掛けるような、ココロを抉るような演出も効いた。小さいお友達にはトラウマレベルかも?
瞳から輝きが失せたフローラは変身が解かれ、と同時に絶望の芽が一気に成長して絶望の森へ。深い絶望に囚われたはるはるはほぼ廃人状態であります。真っ黒なラストカットもキツすぎる。どうすんのこれ!? というかこの状態で次週お休みとかこっちの絶望も止まらない。いやはやベッタベタ呑気な潜入劇かと思ったらえらいことになってしまった。カナタ王子が最終兵器ってのはある程度予想できてたけれどまさかこんな形で発動するとは。面白いなあプリンセス。
- 関連記事
-
- Go! プリンセスプリキュア #40 トワの決意!空にかがやく希望の虹!
- Go! プリンセスプリキュア #39 夢の花ひらく時!舞え、復活のプリンセス!
- Go! プリンセスプリキュア #38 怪しいワナ…!ひとりぼっちのプリンセス!
- Go! プリンセスプリキュア #37 はるかが主役!?ハチャメチャロマンな演劇会!
- Go! プリンセスプリキュア #36 波立つ心…!みなみの守りたいもの!
スポンサーサイト
↓記事が役立ったら一票どうぞ。
