2015-12-01(Tue)
プリパラ #73 彼女がデビューする日
誰よりもプリパラを愛するまほちゃん。

満を持して…結構普通にプリパラデビュー!

さてお向かいの閉店バーガーショップに転送されたみなさんは徐々に情況を把握し始めます。以前この店に入っていった安藤さんを目撃していたみれぃはその意味にようやく気付き、紫蝶々のカラクリも知れ、モニタ映像を映すPCの持ち主も紋章から判明し…物証が揃って怪盗ジーニアス=ひびきと確定するとふわりはふらっと倒れてしまいました。倒れ間際に「やっぱり…」と呟いていた辺り薄々勘付いていた? その兆候に気付くほどひびきを見つめていたと思うと結構切ない話です。一方お空ではクマウサ通信からジーニアスの正体を聞かされためが兄ぃが特別急いでプリパラへ帰還中。単純な罠に一杯食わされ、今まさに急転している現場から離れてしまった悔しさ・焦りに俺のメガネは爆発寸前!的な。そしてどんな時でも機械的なめが姉ぇがクールすぎる。

というわけで怪盗を現行犯タイーホすべく店内で待ち伏せのみなさん。するとほどなく例の紫カーが店の前に止まり、いかにもなシルエットが店に近付いてきました。にわかに緊張が走る店内! の中でお預けを食らった空腹犬の如くハァハァが止まらないあじみ先生が放送ギリギリでちょっとアブない。ちょっとじゃない。これじゃ本気で薬物中毒患者だってば。
「ど、どうして紫京院がプリズムストーンに!?」
ところがひびきは横断歩道を渡って真正面からプリズムストーンに入って行きます。それを目撃したみなさんは訳が判らず大慌て、しかも店を出て追いかけようにも外から鍵が掛かっていて出られないという巧妙な罠にハマってさあ大変です。あはは。
「プリパラへようこそ。初めてプリパラにいらしたんですね」
「まあね」
一方余裕綽々でプリパラに入ったひびきは初入場の手続きを普通に進めていました。確かに「ひびき」としてプリパラに入るのは初めてです。ここは眉一つ動かさず手続きを進めるめが姉ぇさすが。例によっておしゃれスコープ(って言うんだ)でマッチするブランドをチェック! すると選ばれたのは本物のセレブしか着こなせないという「Brilliant Prince」…セレブ云々はともかく女の子しか来られないプリパラで「Prince」ってどういう? 男装前提? 普通なら「Princess」とか「Queen」じゃないの。またこの時点では周囲に「男」と認識されているひびきがゲートを通るのに客は誰一人として異議を唱えず、それどころか黄色い声で見送っているという不思議さ。そのままプリパラチェンジを済ませて園内に入ってもみなさん揃って黄色い声で取り囲み…色男に目を奪われたとしても「男子解禁になったの?」とヒトコトあっただけ。いいのかそれで。

一方レギュラー陣は例の裏ルートを使ってプリパラに急行! しかしその頃ひびきは紫の薔薇嵐に見送られながら初ライブの手続きへ進んでいました。
「マネージャーの方は?」
「必要ない」
「きゃー!」「新しい!」
「はい、お待ちください」
おいおいおい!マネージャー無しでいけるの!? これを許してしまうと今までのマネージャー絡みのエピソードを全て無意味にしてしまうんじゃ? 普通(?)にヤギマネージャーにでもしとけば力技で整合が取れるのに何故こんな設定無視をするのか判らない。
「今日は私のいつもの姿を見せに来た」
ひびきは黄色い声に見送られて会場へ入り、そして黄色い熱狂に包まれた会場に姿を現した!…のは何と怪盗ジーニアス!? もちろん観客たちは一瞬で呆気に取られ、するとジーニアスはマントをガバッと翻して正々堂々の正体バラシであります。え? え? ところが観客たちは「おイタが過ぎますよプリンス様!」「早く記念すべき男子ライブを!」と本気にせずに盛り上がりを戻し、しかし次のヒトコトで再び静まり返るのでした。
「あっ、ちなみに僕は女です」
出生証明書まで出しての女バラシには私もポカーン。あらかた判っていたとはいえこんな形でバラすとは思ってもみませんでした。何これ? 何をしたいの? というか怪盗バレの時よりショックを受けてるみなさんにちょっと笑った。瞳が死んで気を失うふわりは衝撃の連続にリミッターが飛んでしまわれたか。
「私はアイドルを守るために生まれました」
「ひびきさんが女性なら違法ではなく正当にゲートインしたアイドルなのです」
ゲートインの正当性とジーニアスの所業は別じゃないの? 正当にゲートインした者ならプリパラ内で何をしようとお咎め無しってコトでもありますまいに。アイドルを守るってならまず「ドリチケを盗まれたアイドル」を守るのが先でしょう? めが兄ぃだけではなく観客の誰一人として「怪盗」への批判をせず、ひびきの正当性が全く描かれていない状態でお咎め無しとなった瞬間、これまでどうにか保ってきた視聴意欲が一気に失せてしまった。無茶な展開を片っ端から「システムですから」で流す作風とはいえ、約2クール引っ張ったひびき関連の「転」がこれではちょっと付いてけない。おそらくこの先詳細が語られるとは思いますが、この時点で「無罪」を宣言したコトに変わりは無いわけで。

そんなこんなで始まったひびきのライブは新曲「純・アモーレ・愛」。チェス駒(?)が見切れたロング回り込みからして京極演出丸出しでちょっと笑った。またこれまで「男」として描かれてきたひびきに、ライブが始まった途端バストが現れたのは笑って良いのかどうなのか。ともあれ獣神サイガーの歌唱は素晴らしく響き、荘厳な曲調も係るステージングもよく出来ていて、特にサビ入りの紫ライティングから高いジャンプや連続回し蹴りなどキャッチーな演出には思わず目を引かれたけれど、先の展開の唖然ボーゼンを引きずった私にひびきのライブはイマイチ刺さらなかった。やはり素晴らしいライブとは素晴らしい展開あってこそだなあとつくづく。

メイキングドラマは馬上で剣を振るひびきのムネがピカッと光って現れたハートのサファイアを一撃粉砕する「サファイア革命 純真乱舞」。麗人王子様だけにサファイア(姫)か! 続くセリフ「革命には犠牲が必要だ」って辺り自らのココロを壊して(犠牲にして)も革命を全うするという覚悟のドラマ?
続いてサイリウムチェンジ! ではなくサイリウムエアリーが発動!? チャーム無しでの発動も大概ですが現れた羽根は「ゴールドエアリー」とこれまたチート、客席上空を飛びながら剣一振りで会場を紫一色に染め上げ、高い高い壇上の椅子に深く腰掛けてのキメ顔まで隙無くハイスペックをアピールしています。とはいえ観客のココロを大きく掴むとシアターじゃなくてもエアリーが出るとかもう何でもアリアリ、もはやライブ関係の後付け話にはいちいちツッコむ気すら起きません。こういう行き当たりばったりな描写ばかりだから肝心のドリームグランプリへの期待も失せてしまうのに。どんな超展開が来てもめが兄ぃのヒトコトでOKにされちゃったら緊張感も何もありませんて。そして疑問を挟んだみれぃ以外みんなしてココロを掴まれてポーッと…このチョロさに思う所もなくなくはないけれどらぁら&そふぃの素直さの現れ=ライブの感動が敵対心をあっさり上回ってしまったのでしょう。

「まほちゃん、大丈夫?」
ステージを終えても興奮冷めやらぬ会場にてVIPスペース(?)のファルルと逢瀬。正体を知ったファルルはひびきに対して何か言いたげでしたが、そのタイミングで部屋の外の騒ぎに気付き…「呼んだのはそっちぷり!」「こっちから用があるウサ!」「入れロートレック!」などなど語尾の連発に思わず眩むひびき、それを気遣うファルルの「まほちゃん」。魔法使いでまほちゃんか(笑。
「入れないのではありません。あなたはこちらから」
新キャラ(?)黒いめが姉ぇに案内され、一部のキャラがぞろぞろ入った部屋は語尾キャラを隔離する「語尾ルーム」でした。あははは。そうまでして嫌う理由をそろそろ明かしていただきたいトコ。

というわけで語尾キャラ以外を部屋に入れると以前サラリと触れた「取引」が始まります。その材料たるドリチケをさっそく晒すひびき、食い付くドロシー、するとらぁらは何故かひびき側に立ってるファルルに気付いて「どうして!?」と叫び――
「ファルル、まほちゃんのチームに入るの」
流れ星でココロを掴んだはいいけど実際にどうやってチームに入れるのか? と思っていたらあっさりチョロい。もちろん驚くらぁらの側で「やっぱり」と呟くそふぃは例によって全てお見通しなのだね。続いてシステムハックを追及するめが兄ぃへ「今はちょっといじってるだけ」と返すひびき…ヤギか! ヤギなのか!
「まほちゃ~ん、僕のドリチケ返せよ」
「キミたちはドリチケにふさわしくないとか何とか~」
取引開始とともに描かれるドロシーの煽り芸がいい味(笑。それはそうと取引早々宣言された、ひびきが「誰よりもプリパラを愛している」ってのは想定内で、友達同士で馴れ合ってる現状が許せなかったってのもまあ想定内、というか捻り無しです。そんなヌルい現状を改革すべくガチンコvsエンジョイの勝負!の流れも想定マンマな感じ。いいのかそんなんで。だったら別に怪盗騒ぎなんて回りくどいコトをしなくても正面切って乗り込んで今回の超絶天才ライブを見せ付けりゃ済む話で、ならばわざわざ回り道した意味が何かあるかと思いきや。
「あんた高校生だろ? 中学生の僕たちや小学生を相手にして本気で戦うって恥ずかしくない?」
「手加減したらいいのか?」
「…」
視聴者を代表するようなツッコミに平然と返すひびき、グゥの音も出ないドロシー。明らかにレベル違いの勝負(大人げないとも言う)を正当化する上手いやり取りでした。

「少し前の神アイドル。彼女たちの時代は最高だった」
続いてひびきはセインツの映像を眺めながらガチンコ時代への回帰を語ります。対して「素人のどこが悪い」「みんな友達みんなアイドル」と返すらぁら…全体にヌルくユルくなあなあで、ランクアップ云々などほとんどどうでも良くなってた2ndシーズンを象徴するようなセリフです。まあセインツたちの現役時代(?)を追っていた身としては、作風(テーマ性)の違いはあるにせよひびきの言うコトに頷いてしまった。結構純粋にランクアップに挑んでいた1stシーズンはともかく、最近は「アイドルランク」という言葉すら忘れ去られていたようなもので、係る設定もほぼグダグダでしたから。
「返してあげて、まほちゃん」
プリチケから生まれたファルルはアイドルにとってプリチケがどれだけ大切なモノか身を以て知っている。だから盗ったのなら返してあげてほしい。ファルル的には極めて自然な感情ですが、ひびきにとってはこれまでの行動が全て水の泡…それでも無下に断らない辺りファルルの存在の大きさが窺えます。このファルルの顔はズルいよね(笑。けれどここでドリチケを返してしまったらここ数ヶ月の展開が全て卓袱台返し、回り道した意味がありません。すると暫し考え込んだひびきは――

「キミは学園のルールの番人だ。親は検事と弁護士、皆の人望も厚い」
「キミがジャッジするなら皆は従うだろうし僕も従おう」
語尾ルームから出されたみれぃは検事アイドルの衣装にチェンジしてジャッジ役を任されます。しかしみれぃにとってこの姿はプリパラでの自分を完全否定されたようなもので不機嫌MAX歯軋りギリギリ、しかもプリパラへの愛を叫ぼうにもランクアップの件を持ち出されてグゥの音も出ず。こりゃ悔しかろう。
「いろいろ屁理屈言っても、愛が強いからって罪は罪。許されるはずがないわ」
「紫京院ひびきはドリチケを持ち主に返しなさい」
まあ至極正論当然のジャッジですが盗んだモノを返せば良いってものでも。
「で、勝負のほうは? まだ一度もグランプリを取っていない南みれぃ君」
「もちろん受けて立つわ!」
「そして私たちが勝つまであなたの逮捕はお預けよ!」
罪は罪と叫びつつ挑発にあっさり乗っちゃうみれぃちょろすぎ(笑。しかしこうなるといよいよ怪盗騒ぎの意味が無くなってしまった感じ。ひびき的には咄嗟の機転だろうけど、では怪盗ジーニアスとは何だったのか。そしてこれにてみれぃの天才チーム入りは完全に無くなったわけで、流れからしてみれぃはまた勝てない=OPどおりのどよんど一直線ルートがほぼ確定? そしてジャッジどおりドリチケは返され、ゴールドのチャームがひびきに渡され――

「ミリタリールックコーデ」へのコーデチェンジからアンコールステージへ。ちなみにコーデチェンジの一瞬を見るとひびきは確かに女の子のようです(ドコ見てる。ってアンコール!? と思ったら今回のEDは「純・アモーレ・愛」のライブを使った特殊EDでした。まあ映像自体はコーデ違いの使い回しで、どうせなら2番歌詞を歌うくらいのサービスが欲しかったけど、ひびきの絶対性をダメ押しするにはなかなか効果的だったと思います。アンコール演出いいかもしれない。そんなアンコールステージをじっと見つめるふわりの胸中が気がかりであります。最近ほとんどヤギ係だったふわりの見せ場がようやく来る? 天才チーム残り一枠に収まるか、はたまた対抗チームで気を吐くか。
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満を持して…結構普通にプリパラデビュー!

さてお向かいの閉店バーガーショップに転送されたみなさんは徐々に情況を把握し始めます。以前この店に入っていった安藤さんを目撃していたみれぃはその意味にようやく気付き、紫蝶々のカラクリも知れ、モニタ映像を映すPCの持ち主も紋章から判明し…物証が揃って怪盗ジーニアス=ひびきと確定するとふわりはふらっと倒れてしまいました。倒れ間際に「やっぱり…」と呟いていた辺り薄々勘付いていた? その兆候に気付くほどひびきを見つめていたと思うと結構切ない話です。一方お空ではクマウサ通信からジーニアスの正体を聞かされためが兄ぃが特別急いでプリパラへ帰還中。単純な罠に一杯食わされ、今まさに急転している現場から離れてしまった悔しさ・焦りに俺のメガネは爆発寸前!的な。そしてどんな時でも機械的なめが姉ぇがクールすぎる。

というわけで怪盗を現行犯タイーホすべく店内で待ち伏せのみなさん。するとほどなく例の紫カーが店の前に止まり、いかにもなシルエットが店に近付いてきました。にわかに緊張が走る店内! の中でお預けを食らった空腹犬の如くハァハァが止まらないあじみ先生が放送ギリギリでちょっとアブない。ちょっとじゃない。これじゃ本気で薬物中毒患者だってば。
「ど、どうして紫京院がプリズムストーンに!?」
ところがひびきは横断歩道を渡って真正面からプリズムストーンに入って行きます。それを目撃したみなさんは訳が判らず大慌て、しかも店を出て追いかけようにも外から鍵が掛かっていて出られないという巧妙な罠にハマってさあ大変です。あはは。
「プリパラへようこそ。初めてプリパラにいらしたんですね」
「まあね」
一方余裕綽々でプリパラに入ったひびきは初入場の手続きを普通に進めていました。確かに「ひびき」としてプリパラに入るのは初めてです。ここは眉一つ動かさず手続きを進めるめが姉ぇさすが。例によっておしゃれスコープ(って言うんだ)でマッチするブランドをチェック! すると選ばれたのは本物のセレブしか着こなせないという「Brilliant Prince」…セレブ云々はともかく女の子しか来られないプリパラで「Prince」ってどういう? 男装前提? 普通なら「Princess」とか「Queen」じゃないの。またこの時点では周囲に「男」と認識されているひびきがゲートを通るのに客は誰一人として異議を唱えず、それどころか黄色い声で見送っているという不思議さ。そのままプリパラチェンジを済ませて園内に入ってもみなさん揃って黄色い声で取り囲み…色男に目を奪われたとしても「男子解禁になったの?」とヒトコトあっただけ。いいのかそれで。

一方レギュラー陣は例の裏ルートを使ってプリパラに急行! しかしその頃ひびきは紫の薔薇嵐に見送られながら初ライブの手続きへ進んでいました。
「マネージャーの方は?」
「必要ない」
「きゃー!」「新しい!」
「はい、お待ちください」
おいおいおい!マネージャー無しでいけるの!? これを許してしまうと今までのマネージャー絡みのエピソードを全て無意味にしてしまうんじゃ? 普通(?)にヤギマネージャーにでもしとけば力技で整合が取れるのに何故こんな設定無視をするのか判らない。
「今日は私のいつもの姿を見せに来た」
ひびきは黄色い声に見送られて会場へ入り、そして黄色い熱狂に包まれた会場に姿を現した!…のは何と怪盗ジーニアス!? もちろん観客たちは一瞬で呆気に取られ、するとジーニアスはマントをガバッと翻して正々堂々の正体バラシであります。え? え? ところが観客たちは「おイタが過ぎますよプリンス様!」「早く記念すべき男子ライブを!」と本気にせずに盛り上がりを戻し、しかし次のヒトコトで再び静まり返るのでした。
「あっ、ちなみに僕は女です」
出生証明書まで出しての女バラシには私もポカーン。あらかた判っていたとはいえこんな形でバラすとは思ってもみませんでした。何これ? 何をしたいの? というか怪盗バレの時よりショックを受けてるみなさんにちょっと笑った。瞳が死んで気を失うふわりは衝撃の連続にリミッターが飛んでしまわれたか。
「私はアイドルを守るために生まれました」
「ひびきさんが女性なら違法ではなく正当にゲートインしたアイドルなのです」
ゲートインの正当性とジーニアスの所業は別じゃないの? 正当にゲートインした者ならプリパラ内で何をしようとお咎め無しってコトでもありますまいに。アイドルを守るってならまず「ドリチケを盗まれたアイドル」を守るのが先でしょう? めが兄ぃだけではなく観客の誰一人として「怪盗」への批判をせず、ひびきの正当性が全く描かれていない状態でお咎め無しとなった瞬間、これまでどうにか保ってきた視聴意欲が一気に失せてしまった。無茶な展開を片っ端から「システムですから」で流す作風とはいえ、約2クール引っ張ったひびき関連の「転」がこれではちょっと付いてけない。おそらくこの先詳細が語られるとは思いますが、この時点で「無罪」を宣言したコトに変わりは無いわけで。

そんなこんなで始まったひびきのライブは新曲「純・アモーレ・愛」。チェス駒(?)が見切れたロング回り込みからして京極演出丸出しでちょっと笑った。またこれまで「男」として描かれてきたひびきに、ライブが始まった途端バストが現れたのは笑って良いのかどうなのか。ともあれ獣神サイガーの歌唱は素晴らしく響き、荘厳な曲調も係るステージングもよく出来ていて、特にサビ入りの紫ライティングから高いジャンプや連続回し蹴りなどキャッチーな演出には思わず目を引かれたけれど、先の展開の唖然ボーゼンを引きずった私にひびきのライブはイマイチ刺さらなかった。やはり素晴らしいライブとは素晴らしい展開あってこそだなあとつくづく。

メイキングドラマは馬上で剣を振るひびきのムネがピカッと光って現れたハートのサファイアを一撃粉砕する「サファイア革命 純真乱舞」。麗人王子様だけにサファイア(姫)か! 続くセリフ「革命には犠牲が必要だ」って辺り自らのココロを壊して(犠牲にして)も革命を全うするという覚悟のドラマ?
続いてサイリウムチェンジ! ではなくサイリウムエアリーが発動!? チャーム無しでの発動も大概ですが現れた羽根は「ゴールドエアリー」とこれまたチート、客席上空を飛びながら剣一振りで会場を紫一色に染め上げ、高い高い壇上の椅子に深く腰掛けてのキメ顔まで隙無くハイスペックをアピールしています。とはいえ観客のココロを大きく掴むとシアターじゃなくてもエアリーが出るとかもう何でもアリアリ、もはやライブ関係の後付け話にはいちいちツッコむ気すら起きません。こういう行き当たりばったりな描写ばかりだから肝心のドリームグランプリへの期待も失せてしまうのに。どんな超展開が来てもめが兄ぃのヒトコトでOKにされちゃったら緊張感も何もありませんて。そして疑問を挟んだみれぃ以外みんなしてココロを掴まれてポーッと…このチョロさに思う所もなくなくはないけれどらぁら&そふぃの素直さの現れ=ライブの感動が敵対心をあっさり上回ってしまったのでしょう。

「まほちゃん、大丈夫?」
ステージを終えても興奮冷めやらぬ会場にてVIPスペース(?)のファルルと逢瀬。正体を知ったファルルはひびきに対して何か言いたげでしたが、そのタイミングで部屋の外の騒ぎに気付き…「呼んだのはそっちぷり!」「こっちから用があるウサ!」「入れロートレック!」などなど語尾の連発に思わず眩むひびき、それを気遣うファルルの「まほちゃん」。魔法使いでまほちゃんか(笑。
「入れないのではありません。あなたはこちらから」
新キャラ(?)黒いめが姉ぇに案内され、一部のキャラがぞろぞろ入った部屋は語尾キャラを隔離する「語尾ルーム」でした。あははは。そうまでして嫌う理由をそろそろ明かしていただきたいトコ。

というわけで語尾キャラ以外を部屋に入れると以前サラリと触れた「取引」が始まります。その材料たるドリチケをさっそく晒すひびき、食い付くドロシー、するとらぁらは何故かひびき側に立ってるファルルに気付いて「どうして!?」と叫び――
「ファルル、まほちゃんのチームに入るの」
流れ星でココロを掴んだはいいけど実際にどうやってチームに入れるのか? と思っていたらあっさりチョロい。もちろん驚くらぁらの側で「やっぱり」と呟くそふぃは例によって全てお見通しなのだね。続いてシステムハックを追及するめが兄ぃへ「今はちょっといじってるだけ」と返すひびき…ヤギか! ヤギなのか!
「まほちゃ~ん、僕のドリチケ返せよ」
「キミたちはドリチケにふさわしくないとか何とか~」
取引開始とともに描かれるドロシーの煽り芸がいい味(笑。それはそうと取引早々宣言された、ひびきが「誰よりもプリパラを愛している」ってのは想定内で、友達同士で馴れ合ってる現状が許せなかったってのもまあ想定内、というか捻り無しです。そんなヌルい現状を改革すべくガチンコvsエンジョイの勝負!の流れも想定マンマな感じ。いいのかそんなんで。だったら別に怪盗騒ぎなんて回りくどいコトをしなくても正面切って乗り込んで今回の超絶天才ライブを見せ付けりゃ済む話で、ならばわざわざ回り道した意味が何かあるかと思いきや。
「あんた高校生だろ? 中学生の僕たちや小学生を相手にして本気で戦うって恥ずかしくない?」
「手加減したらいいのか?」
「…」
視聴者を代表するようなツッコミに平然と返すひびき、グゥの音も出ないドロシー。明らかにレベル違いの勝負(大人げないとも言う)を正当化する上手いやり取りでした。

「少し前の神アイドル。彼女たちの時代は最高だった」
続いてひびきはセインツの映像を眺めながらガチンコ時代への回帰を語ります。対して「素人のどこが悪い」「みんな友達みんなアイドル」と返すらぁら…全体にヌルくユルくなあなあで、ランクアップ云々などほとんどどうでも良くなってた2ndシーズンを象徴するようなセリフです。まあセインツたちの現役時代(?)を追っていた身としては、作風(テーマ性)の違いはあるにせよひびきの言うコトに頷いてしまった。結構純粋にランクアップに挑んでいた1stシーズンはともかく、最近は「アイドルランク」という言葉すら忘れ去られていたようなもので、係る設定もほぼグダグダでしたから。
「返してあげて、まほちゃん」
プリチケから生まれたファルルはアイドルにとってプリチケがどれだけ大切なモノか身を以て知っている。だから盗ったのなら返してあげてほしい。ファルル的には極めて自然な感情ですが、ひびきにとってはこれまでの行動が全て水の泡…それでも無下に断らない辺りファルルの存在の大きさが窺えます。このファルルの顔はズルいよね(笑。けれどここでドリチケを返してしまったらここ数ヶ月の展開が全て卓袱台返し、回り道した意味がありません。すると暫し考え込んだひびきは――

「キミは学園のルールの番人だ。親は検事と弁護士、皆の人望も厚い」
「キミがジャッジするなら皆は従うだろうし僕も従おう」
語尾ルームから出されたみれぃは検事アイドルの衣装にチェンジしてジャッジ役を任されます。しかしみれぃにとってこの姿はプリパラでの自分を完全否定されたようなもので不機嫌MAX歯軋りギリギリ、しかもプリパラへの愛を叫ぼうにもランクアップの件を持ち出されてグゥの音も出ず。こりゃ悔しかろう。
「いろいろ屁理屈言っても、愛が強いからって罪は罪。許されるはずがないわ」
「紫京院ひびきはドリチケを持ち主に返しなさい」
まあ至極正論当然のジャッジですが盗んだモノを返せば良いってものでも。
「で、勝負のほうは? まだ一度もグランプリを取っていない南みれぃ君」
「もちろん受けて立つわ!」
「そして私たちが勝つまであなたの逮捕はお預けよ!」
罪は罪と叫びつつ挑発にあっさり乗っちゃうみれぃちょろすぎ(笑。しかしこうなるといよいよ怪盗騒ぎの意味が無くなってしまった感じ。ひびき的には咄嗟の機転だろうけど、では怪盗ジーニアスとは何だったのか。そしてこれにてみれぃの天才チーム入りは完全に無くなったわけで、流れからしてみれぃはまた勝てない=OPどおりのどよんど一直線ルートがほぼ確定? そしてジャッジどおりドリチケは返され、ゴールドのチャームがひびきに渡され――

「ミリタリールックコーデ」へのコーデチェンジからアンコールステージへ。ちなみにコーデチェンジの一瞬を見るとひびきは確かに女の子のようです(ドコ見てる。ってアンコール!? と思ったら今回のEDは「純・アモーレ・愛」のライブを使った特殊EDでした。まあ映像自体はコーデ違いの使い回しで、どうせなら2番歌詞を歌うくらいのサービスが欲しかったけど、ひびきの絶対性をダメ押しするにはなかなか効果的だったと思います。アンコール演出いいかもしれない。そんなアンコールステージをじっと見つめるふわりの胸中が気がかりであります。最近ほとんどヤギ係だったふわりの見せ場がようやく来る? 天才チーム残り一枠に収まるか、はたまた対抗チームで気を吐くか。
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