2008-09-22(Mon)
コードギアス 反逆のルルーシュR2 #24 ダモクレスの空
最終回直前、ついにナナリー開眼!

そのまっすぐな瞳に映るものは?

ダモクレスから容赦なく落とされるフレイヤ。ルルーシュ曰く「弾切れまで撃たせろ」ってなことですが弾切れが早いか人類滅亡が早いかのチキンレースになっちゃいそうな。それにしてもナナリーは景気よくばんばん撃ってますねー。閉じた目から涙を流しつつ発射ボタンをポチッとな、罪の意識はあるようですけど泣いて済むならケーサツは要りません。「兄を止めるため」との大義名分を盾に押すそのボタン一押しがどれだけの命を奪っているのか、兄を止めるためなら手段を選ばない、何人巻き添えにしても構わないというのはあまりにナナリーらしくない。優しい声で発射を促すシュナイゼルがじつに黒いなあ。
その空飛ぶ火薬庫は全周をブレイズルミナスの鉄壁防御で固めており外からの攻撃はほぼ効かず、しかしこのまま高度を上げられるとアルビオンですら手も足も出せなくなってしまう。手の届くうちに何とかして止めなければ!
なんて騒ぎの中ロイドさんがルルーシュの元へ参上。彼が来たということはニーナと開発していた「何か」が完成したという意味であり結構あっさり完成しちゃいましたね。

学園のリヴァル&会長。会長はのんびりしているけれどこの緊急時、人類滅亡の瀬戸際だというにニュースの一つも読まなくていいのか?(笑。確かにリヴァルは良い奴で彼なりにいろいろがんばっていましたがほとんど結果に反映されず、また本筋からは常に蚊帳の外なのがちょっと気の毒ではあります。事情を知らない一般人の代表として非日常を送るルルーシュが日常を確認できる存在でしたね。その点ではシャーリーも同ポジションなのですが深入りしすぎてギアスフルコースの末にあんな最期を…。
既にシュナイゼルは騎士団をほぼ捨て駒の扱い、そんな思惑を知ってか知らずか天子さま救出のため星刻が動いた。ラウンズ3名を瞬殺するほどの機体性能を誇るアルビオンを相手に神虎はかなり接戦、スザクに「生きろギアス」を発動させるほど追い詰めておりますよ。どんだけ強いんだ星刻。でもキュウシュウにて1さん相手に戦ったときはめっちゃ苦戦してたよねえ? いろいろ大人の都合でしょうがパワーバランスがめちゃめちゃです。このインターバルでラクシャータさんが魔改造したのだろうか。
というか騎士団が何故戦っているのか既によくわからなくなっております。この人たちはシュナイゼルの野望をどこまで知っているのやら。常識的に考えるとあんな怪しげな空中要塞からフレイアをばんばんぶっ放し、しかも先日まで憎きブリタニアのナンバーツーだった男が「正義」とは考えないよね。結局騎士団のみなさんは誰一人として裏切り騒動から続くシュナイゼルの策略に気付かなかったんですか。その目覚まし役を星刻やラクシャータさんに期待していたけれども、この人たちっていわゆる「勉強はできるけど頭が悪い人」だったの? 結局騎士団はこのまま阿呆の子で終わり?
玉城はいつまでもそのままでいい(笑
瞬殺とはいえアルビオンを一瞬足止めした玉城の活躍により騎士団のみなさんはアヴァロンへカチ込み開始です。白兵戦ともなるとアヴァロンのメンツは戦力的に厳しい。まあ阿呆の子が何人乗り込んで来ようがスーパーくのいち咲世子さんがその気になれば一人で片付けちゃうか(笑

てなわけで早々に決着を付けるべくルルーシュが出撃準備。何やら咲世子さんたちに「ミッション・アバティアレティオ(?) 」を指示し格納庫へ。ラス前だってのにまだ何か仕込みますか…。
ニーナはすっかり改心しましたね。ルルーシュ憎しでここまで来て、しかしその切り札として作り上げたフレイヤの齎した災禍に自ら恐れ、その贖罪としてアンチフレイアを作りさらに命を賭してシステムを起動させようと覚悟。ユフィの死、そしてルルーシュへの憎しみは彼女を壊してしまいましたが、その憎しみの炎の集大成であるフレイア発動によってユフィの死を乗り越えることができた。ただしその代償は数千万人の命であり冷静に考えると釣り合いませんけれどもゲリラの頃からほとんど成長していない騎士団連中に比べれば…。でも普通は撃つ前に気づくよね。普通って言うなあ!
皇帝への疑念の炎を内に秘め、さらに守るべく妹の安息の地を求めていたかつてのルルーシュ。身分を隠した学生という立場で何もできなかった自分にギアスという力を与えてくれたC.C.に対しルルーシュは感謝の言葉を向けました。ギアスさえ無ければ辛い目に遭わずに済んだかもしれない、しかしギアスを受け取って以来遭遇した様々な出来事によりルルーシュは変わることができた。
母親の死の真相を求めていたのは過去への執着、ナナリー安息の地を求めたのは変化への恐れ。しかし今のルルーシュはまだ見ぬ「明日」へ進む勇気を持てるようになった。「明日は今日よりいい日かもしれないじゃないですか」とはefの千尋の言葉ですがまさにそのとおり。もちろんいいことばかりではないだろうけど悪いことが起きてもそれを糧に成長することだってできる。「想い」があれば未来は変えられる。それがつまり「生きる」ということ。後で出てくるシュナイゼルとの対峙にて語るあれこれは、じつは過去の自分へ向けての言葉でもあったのでしょう。そしてそれはギアスが無かったら気付かなかったこと。
てなわけでいい雰囲気のルルーシュ&C.C.のところへコントのようなタイミングで現れた涙目カレン。ルルーシュを殺せば万事上手く行くと思い込み全力で空回りしてます。あれだけルルーシュと近いところにいたのに彼の本質を全く理解せず暴れている様は少々お気の毒ですらありますね。結局この子はいっつもこの調子でラス前まで来てしまいました。少しは成長しろ(笑
超々ストーカーからルルーシュを守る盾となるべくC.C.が紅蓮を押さえ込み、その隙にルルーシュは蜃気楼に搭乗しシュナイゼルの待つダモクレスへ。

空へ飛び出した蜃気楼を捕捉したダモクレスはフレイアの照準をルルーシュへ変更し、ナナリーに対し発射を促す。ナナリーはこれを二つ返事で了解しあっさりと発射ボタンを押しました。
一方のアヴァロンでは空調ダクトに隠れて移動する影が二つ三つ。さてこの人たちはどこへ向かっているのやら。
そしてフレイアは発射され悪魔の弾頭がルルーシュの蜃気楼へ一直線に向かってきました。すかさずルルーシュが環境変数を入力、見事タイムリミットを克服し起動したフレイアキャンセラーの槍をスザクが打ち込む! これが成功しないとストーリーが進まないので十中八九成功するのはわかっておりましたがさすがにこのシーンは燃えた。君ら二人でできないことは無いよ! 生きろギアスが発動しているときは意識的な行動ができないはずだけどそんな設定はもうどうでもいいよ! どうでもいいけどスザクの生きろギアスっていつの間にかパワーアップデバイスのようなポジションになってるよね(笑
フレイアの発射口として数ブロックだけ開けたブレイズルミナスの間隙を突いてルルーシュたちはついにダモクレスの懐へ侵入、ほどなく本体への突入も成功し決戦はダモクレス内にステージを移します。
その衝撃によりナナリーはフレイヤの鍵を落としてしまいました。
鍵が、鍵があらへん!(横山やすし風に

シュナイゼルの姿を求めてダモクレス内を進むルルーシュ&スザクの前に立ちはだかった1台のKMF。この期に及んでシュナイゼルに付くジノの正義はどこにあるのだろう。例え主君がフレイヤによる恐怖の大王となっても己が忠義を通すのか。トウキョウ租界にぽっかり開いたフレイヤクレーターを見て憎悪の炎を燃やしたのは何だったんだ? あっちへふらふらこっちへふらふらのギアスキャラの中でブレない意志を見せるジノは大したものだけど「一本気すぎるのもまたよろしくない」というアンチテーゼなのだろうか。
ダモクレスへの侵攻を許してしまったことでシュナイゼルはサッサと撤退の意思を見せました。これだけ大掛かりな代物をあっさり捨てての撤退、しかも残されたナナリーをそのままにダモクレスごとルルーシュを吹き飛ばす算段です。ナナリーを気遣うオカマちゃんに対しディードハルトは「餌は用済み」と冷たく切り捨て、このセリフをして「ディードハルトは考えがあってナナリーを残したに違いない!」と深読みしていた俺は結局涙目。後に明らかになりますがまさか本当に単なる風見鶏だったとは。何なんだよこいつ…。
車椅子から落下しフレイヤの鍵を手探りで探すナナリー。その後姿が鍵の方向を向いた瞬間彼女の手が止まりしばしの沈黙が流れます。つまりこの瞬間ナナリーは皇帝のギアスを乗り越え視力が回復したのでしょう。この件については後述。

ダモクレスの外では各々の戦闘が展開されていました。アーニャvsジェレミアはよくわからない組み合わせ。おそらくジェレミアによるギアスキャンセラー発動のフラグ? あれほどの卓袱台返し装備であるキャンセラーがまさかシャーリーの一件で出番終了とも思えないのでどこか見せ場があるでしょう。アーニャにかけられた皇帝ギアスが解かれたとき、「正しい記憶」が戻ったときにいったい何が起こるのか?
嫁とストーカーの骨肉争いはストーカーがあっさり勝利でした。まあ新紅蓮の機体性能は常軌を逸しているのでピンクコーティングしただけのランスロットでは勝ち目があるはずもなく…。しかし勝っても得るものは無く、また負けても失うものが無かったのでした。この2人のルルーシュに対する感情が伝わってくる好シーン。

アヴァロンへ乗り込んだ星刻たちは人質を解放すべく船内を捜索、すると天子さまが駆け寄ってきました。さらに背後には人質のみなさんが勢ぞろい、しかしその中に何故か咲世子さんやロイドさんがいますよ? さらに咲世子さんは「私達は脅されていた」と寝返りのセリフを口にしています。その言葉を信じたカグヤさま天子さま、星刻もこの2人に言われては反論の余地もなく咲世子さんたちはあっさりと仲間入り。どう見てもこれはルルーシュによる策略なわけですがこの行動がどんな意味を持つのかはまだ不明。
あれだけ蜂の巣にされたコーネリア殿下が生きていたのは百歩譲って良しとして、ベッドに横たわる殿下の手を握るグラサン男の存在に唖然愕然です。まさかここでギルフォードが生還するとは…。フレイヤの光球に完全に呑まれていた彼がここに存在する理由は何なのだろう。やはりフレイヤは空間異動系の兵器なのだろうか? しかしそれならばナナリーの生還に関して「囮」などという付け焼刃的な理由をでっち上げる意味もなし。謎は深まるばかりでございます。残り1話しか無いのに(笑
それはそうとダモクレスにて蜂の巣にされたコーネリア殿下が何故か地上の病院に入院している謎。いったい誰がいつの間に運び出したのだろう? 当のダモクレスはついさっきまでブレイズルミナスの鉄壁防御により蟻の子一匹入れない状況であり、それはつまり蟻の子一匹出られない状況だったはず。レベル7のテレポーターにでも頼んだか? ダイターン!

というわけで今回のハイライトであるルルーシュvsシュナイゼルの対峙シーン。ダモクレスを放棄しサッサと逃げる気まんまんだったシュナイゼルが脱出機に乗り込むとモニタ内にてルルーシュがお出迎え、彼の本質を見抜いたルルーシュが先回りのチェックであります。
シュナイゼルは負ける勝負をしない人。常に自分は安全圏に座り自らの手を汚すことなく相手を落とすのがシュナイゼル風のやり方。さらに言うと彼には「勝ちへの執着」を含めて「執着心」や「欲」が無い。それが例え自らの命でも負けないためなら捨ててしまう。これがつまりシュナイゼルの本質、切れ者のブリタニア第二皇子という仮面の内側だったわけですね。
生まれたときから何不自由無い皇族の生活を送り、欲しいと思えば何でも手に入る立場にて出した答えが「何も要らない」。しかしそれは民衆の上位に立つ者の特殊性がもたらしたものであり、常に全てが満たされている者の傲慢な考えなのです。なのでシュナイゼルに明日は要らない、今日という日が満たされているから。
しかしこの物差しを全人類に押し付けてはいけない。より良い明日を求めるために人間は足掻き苦しみ前へ進む。それこそが人間の本質、「生きる」ということだとルルーシュは気付いていた。
などと禅問答の末にシュナイゼルは死を覚悟、しかしこれは敗北ではなくルルーシュを巻き込んでの相打ちを狙ったものでした。最期まで「負けない」ことを貫く気まんまんです。すると彼の背後から男の声が、、振り返るとそこにはルルーシュの姿。なんと目の前のモニタで話すルルーシュは対マオ戦で見せた録画再生トラップと同じ作戦だったのです。
「だからこそ俺は、ゼロに仕えよという言葉を送ろう」
かなり反則なギアスのような気がしますがこれにて勝負あり。他人への従属というシュナイゼル初の「負け」の一幕でありました。
ここでディードハルトがご乱心。今までいろいろ意味ありげな存在だったけれども結局彼は何だったのだろうか。深読みして損した(笑

ナナリーの開眼はジェレミアのキャンセラーが活躍すると予想していたのにあっさり開いてしまいました。さらに言うと瞼が開いたら高確率で瞳が赤いと思ってましたがそれも無し。しかし目ぇ大きいなー。正直言って目を開いたらナナリーに見えない(笑
意志の力でギアスを抑えたユフィ。しかしそのときユフィの瞳は赤く光ったままでした。一方のナナリーもギアスを越えて目を開いたようですが瞳に赤い光は無し。これはつまりギアスを消し去ったということ? 兄を想う気持ちの大きさを想像させる現象ではありますがそのベクトルが絶賛裏返し中なのがじつに不幸。
ナナリーは落ちたはずの車椅子にきちんと座っていました。足の不自由な女の子が地力で車椅子に戻れるはずもないので、ギアス解除で足も治ったと解釈してよろしいのか? さらに言うと失明化と同時に改変された記憶も復活しているはず。
この開眼劇は結構トンデモ展開ではありましたが引きのセリフで私的には帳消し。
「お兄様、私にもギアスを使いますか?」
ナナリーのこの言葉にはゾクっと来ました。真直ぐこちらを見つめる瞳にギアスをかけられるか? ここがルルーシュの正念場ではありますが開眼ナナリーには何か裏がありそうだなあ…。と考えたところで次週には「そのまんまかよ!」とレビューを書いている私の姿が想像できて少々切ない。
というわけで次回は4クールに渡った長い物語の締めであります。ハッピーエンドは想像しにくいけれどもグダグダせずすっきりとケリが付くといいなあ。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

そのまっすぐな瞳に映るものは?

ダモクレスから容赦なく落とされるフレイヤ。ルルーシュ曰く「弾切れまで撃たせろ」ってなことですが弾切れが早いか人類滅亡が早いかのチキンレースになっちゃいそうな。それにしてもナナリーは景気よくばんばん撃ってますねー。閉じた目から涙を流しつつ発射ボタンをポチッとな、罪の意識はあるようですけど泣いて済むならケーサツは要りません。「兄を止めるため」との大義名分を盾に押すそのボタン一押しがどれだけの命を奪っているのか、兄を止めるためなら手段を選ばない、何人巻き添えにしても構わないというのはあまりにナナリーらしくない。優しい声で発射を促すシュナイゼルがじつに黒いなあ。
その空飛ぶ火薬庫は全周をブレイズルミナスの鉄壁防御で固めており外からの攻撃はほぼ効かず、しかしこのまま高度を上げられるとアルビオンですら手も足も出せなくなってしまう。手の届くうちに何とかして止めなければ!
なんて騒ぎの中ロイドさんがルルーシュの元へ参上。彼が来たということはニーナと開発していた「何か」が完成したという意味であり結構あっさり完成しちゃいましたね。

学園のリヴァル&会長。会長はのんびりしているけれどこの緊急時、人類滅亡の瀬戸際だというにニュースの一つも読まなくていいのか?(笑。確かにリヴァルは良い奴で彼なりにいろいろがんばっていましたがほとんど結果に反映されず、また本筋からは常に蚊帳の外なのがちょっと気の毒ではあります。事情を知らない一般人の代表として非日常を送るルルーシュが日常を確認できる存在でしたね。その点ではシャーリーも同ポジションなのですが深入りしすぎてギアスフルコースの末にあんな最期を…。
既にシュナイゼルは騎士団をほぼ捨て駒の扱い、そんな思惑を知ってか知らずか天子さま救出のため星刻が動いた。ラウンズ3名を瞬殺するほどの機体性能を誇るアルビオンを相手に神虎はかなり接戦、スザクに「生きろギアス」を発動させるほど追い詰めておりますよ。どんだけ強いんだ星刻。でもキュウシュウにて1さん相手に戦ったときはめっちゃ苦戦してたよねえ? いろいろ大人の都合でしょうがパワーバランスがめちゃめちゃです。このインターバルでラクシャータさんが魔改造したのだろうか。
というか騎士団が何故戦っているのか既によくわからなくなっております。この人たちはシュナイゼルの野望をどこまで知っているのやら。常識的に考えるとあんな怪しげな空中要塞からフレイアをばんばんぶっ放し、しかも先日まで憎きブリタニアのナンバーツーだった男が「正義」とは考えないよね。結局騎士団のみなさんは誰一人として裏切り騒動から続くシュナイゼルの策略に気付かなかったんですか。その目覚まし役を星刻やラクシャータさんに期待していたけれども、この人たちっていわゆる「勉強はできるけど頭が悪い人」だったの? 結局騎士団はこのまま阿呆の子で終わり?
玉城はいつまでもそのままでいい(笑
瞬殺とはいえアルビオンを一瞬足止めした玉城の活躍により騎士団のみなさんはアヴァロンへカチ込み開始です。白兵戦ともなるとアヴァロンのメンツは戦力的に厳しい。まあ阿呆の子が何人乗り込んで来ようがスーパーくのいち咲世子さんがその気になれば一人で片付けちゃうか(笑

てなわけで早々に決着を付けるべくルルーシュが出撃準備。何やら咲世子さんたちに「ミッション・アバティアレティオ(?) 」を指示し格納庫へ。ラス前だってのにまだ何か仕込みますか…。
ニーナはすっかり改心しましたね。ルルーシュ憎しでここまで来て、しかしその切り札として作り上げたフレイヤの齎した災禍に自ら恐れ、その贖罪としてアンチフレイアを作りさらに命を賭してシステムを起動させようと覚悟。ユフィの死、そしてルルーシュへの憎しみは彼女を壊してしまいましたが、その憎しみの炎の集大成であるフレイア発動によってユフィの死を乗り越えることができた。ただしその代償は数千万人の命であり冷静に考えると釣り合いませんけれどもゲリラの頃からほとんど成長していない騎士団連中に比べれば…。でも普通は撃つ前に気づくよね。普通って言うなあ!
皇帝への疑念の炎を内に秘め、さらに守るべく妹の安息の地を求めていたかつてのルルーシュ。身分を隠した学生という立場で何もできなかった自分にギアスという力を与えてくれたC.C.に対しルルーシュは感謝の言葉を向けました。ギアスさえ無ければ辛い目に遭わずに済んだかもしれない、しかしギアスを受け取って以来遭遇した様々な出来事によりルルーシュは変わることができた。
母親の死の真相を求めていたのは過去への執着、ナナリー安息の地を求めたのは変化への恐れ。しかし今のルルーシュはまだ見ぬ「明日」へ進む勇気を持てるようになった。「明日は今日よりいい日かもしれないじゃないですか」とはefの千尋の言葉ですがまさにそのとおり。もちろんいいことばかりではないだろうけど悪いことが起きてもそれを糧に成長することだってできる。「想い」があれば未来は変えられる。それがつまり「生きる」ということ。後で出てくるシュナイゼルとの対峙にて語るあれこれは、じつは過去の自分へ向けての言葉でもあったのでしょう。そしてそれはギアスが無かったら気付かなかったこと。
てなわけでいい雰囲気のルルーシュ&C.C.のところへコントのようなタイミングで現れた涙目カレン。ルルーシュを殺せば万事上手く行くと思い込み全力で空回りしてます。あれだけルルーシュと近いところにいたのに彼の本質を全く理解せず暴れている様は少々お気の毒ですらありますね。結局この子はいっつもこの調子でラス前まで来てしまいました。少しは成長しろ(笑
超々ストーカーからルルーシュを守る盾となるべくC.C.が紅蓮を押さえ込み、その隙にルルーシュは蜃気楼に搭乗しシュナイゼルの待つダモクレスへ。

空へ飛び出した蜃気楼を捕捉したダモクレスはフレイアの照準をルルーシュへ変更し、ナナリーに対し発射を促す。ナナリーはこれを二つ返事で了解しあっさりと発射ボタンを押しました。
一方のアヴァロンでは空調ダクトに隠れて移動する影が二つ三つ。さてこの人たちはどこへ向かっているのやら。
そしてフレイアは発射され悪魔の弾頭がルルーシュの蜃気楼へ一直線に向かってきました。すかさずルルーシュが環境変数を入力、見事タイムリミットを克服し起動したフレイアキャンセラーの槍をスザクが打ち込む! これが成功しないとストーリーが進まないので十中八九成功するのはわかっておりましたがさすがにこのシーンは燃えた。君ら二人でできないことは無いよ! 生きろギアスが発動しているときは意識的な行動ができないはずだけどそんな設定はもうどうでもいいよ! どうでもいいけどスザクの生きろギアスっていつの間にかパワーアップデバイスのようなポジションになってるよね(笑
フレイアの発射口として数ブロックだけ開けたブレイズルミナスの間隙を突いてルルーシュたちはついにダモクレスの懐へ侵入、ほどなく本体への突入も成功し決戦はダモクレス内にステージを移します。
その衝撃によりナナリーはフレイヤの鍵を落としてしまいました。
鍵が、鍵があらへん!(横山やすし風に

シュナイゼルの姿を求めてダモクレス内を進むルルーシュ&スザクの前に立ちはだかった1台のKMF。この期に及んでシュナイゼルに付くジノの正義はどこにあるのだろう。例え主君がフレイヤによる恐怖の大王となっても己が忠義を通すのか。トウキョウ租界にぽっかり開いたフレイヤクレーターを見て憎悪の炎を燃やしたのは何だったんだ? あっちへふらふらこっちへふらふらのギアスキャラの中でブレない意志を見せるジノは大したものだけど「一本気すぎるのもまたよろしくない」というアンチテーゼなのだろうか。
ダモクレスへの侵攻を許してしまったことでシュナイゼルはサッサと撤退の意思を見せました。これだけ大掛かりな代物をあっさり捨てての撤退、しかも残されたナナリーをそのままにダモクレスごとルルーシュを吹き飛ばす算段です。ナナリーを気遣うオカマちゃんに対しディードハルトは「餌は用済み」と冷たく切り捨て、このセリフをして「ディードハルトは考えがあってナナリーを残したに違いない!」と深読みしていた俺は結局涙目。後に明らかになりますがまさか本当に単なる風見鶏だったとは。何なんだよこいつ…。
車椅子から落下しフレイヤの鍵を手探りで探すナナリー。その後姿が鍵の方向を向いた瞬間彼女の手が止まりしばしの沈黙が流れます。つまりこの瞬間ナナリーは皇帝のギアスを乗り越え視力が回復したのでしょう。この件については後述。

ダモクレスの外では各々の戦闘が展開されていました。アーニャvsジェレミアはよくわからない組み合わせ。おそらくジェレミアによるギアスキャンセラー発動のフラグ? あれほどの卓袱台返し装備であるキャンセラーがまさかシャーリーの一件で出番終了とも思えないのでどこか見せ場があるでしょう。アーニャにかけられた皇帝ギアスが解かれたとき、「正しい記憶」が戻ったときにいったい何が起こるのか?
嫁とストーカーの骨肉争いはストーカーがあっさり勝利でした。まあ新紅蓮の機体性能は常軌を逸しているのでピンクコーティングしただけのランスロットでは勝ち目があるはずもなく…。しかし勝っても得るものは無く、また負けても失うものが無かったのでした。この2人のルルーシュに対する感情が伝わってくる好シーン。

アヴァロンへ乗り込んだ星刻たちは人質を解放すべく船内を捜索、すると天子さまが駆け寄ってきました。さらに背後には人質のみなさんが勢ぞろい、しかしその中に何故か咲世子さんやロイドさんがいますよ? さらに咲世子さんは「私達は脅されていた」と寝返りのセリフを口にしています。その言葉を信じたカグヤさま天子さま、星刻もこの2人に言われては反論の余地もなく咲世子さんたちはあっさりと仲間入り。どう見てもこれはルルーシュによる策略なわけですがこの行動がどんな意味を持つのかはまだ不明。
あれだけ蜂の巣にされたコーネリア殿下が生きていたのは百歩譲って良しとして、ベッドに横たわる殿下の手を握るグラサン男の存在に唖然愕然です。まさかここでギルフォードが生還するとは…。フレイヤの光球に完全に呑まれていた彼がここに存在する理由は何なのだろう。やはりフレイヤは空間異動系の兵器なのだろうか? しかしそれならばナナリーの生還に関して「囮」などという付け焼刃的な理由をでっち上げる意味もなし。謎は深まるばかりでございます。残り1話しか無いのに(笑
それはそうとダモクレスにて蜂の巣にされたコーネリア殿下が何故か地上の病院に入院している謎。いったい誰がいつの間に運び出したのだろう? 当のダモクレスはついさっきまでブレイズルミナスの鉄壁防御により蟻の子一匹入れない状況であり、それはつまり蟻の子一匹出られない状況だったはず。レベル7のテレポーターにでも頼んだか? ダイターン!

というわけで今回のハイライトであるルルーシュvsシュナイゼルの対峙シーン。ダモクレスを放棄しサッサと逃げる気まんまんだったシュナイゼルが脱出機に乗り込むとモニタ内にてルルーシュがお出迎え、彼の本質を見抜いたルルーシュが先回りのチェックであります。
シュナイゼルは負ける勝負をしない人。常に自分は安全圏に座り自らの手を汚すことなく相手を落とすのがシュナイゼル風のやり方。さらに言うと彼には「勝ちへの執着」を含めて「執着心」や「欲」が無い。それが例え自らの命でも負けないためなら捨ててしまう。これがつまりシュナイゼルの本質、切れ者のブリタニア第二皇子という仮面の内側だったわけですね。
生まれたときから何不自由無い皇族の生活を送り、欲しいと思えば何でも手に入る立場にて出した答えが「何も要らない」。しかしそれは民衆の上位に立つ者の特殊性がもたらしたものであり、常に全てが満たされている者の傲慢な考えなのです。なのでシュナイゼルに明日は要らない、今日という日が満たされているから。
しかしこの物差しを全人類に押し付けてはいけない。より良い明日を求めるために人間は足掻き苦しみ前へ進む。それこそが人間の本質、「生きる」ということだとルルーシュは気付いていた。
などと禅問答の末にシュナイゼルは死を覚悟、しかしこれは敗北ではなくルルーシュを巻き込んでの相打ちを狙ったものでした。最期まで「負けない」ことを貫く気まんまんです。すると彼の背後から男の声が、、振り返るとそこにはルルーシュの姿。なんと目の前のモニタで話すルルーシュは対マオ戦で見せた録画再生トラップと同じ作戦だったのです。
「だからこそ俺は、ゼロに仕えよという言葉を送ろう」
かなり反則なギアスのような気がしますがこれにて勝負あり。他人への従属というシュナイゼル初の「負け」の一幕でありました。
ここでディードハルトがご乱心。今までいろいろ意味ありげな存在だったけれども結局彼は何だったのだろうか。深読みして損した(笑

ナナリーの開眼はジェレミアのキャンセラーが活躍すると予想していたのにあっさり開いてしまいました。さらに言うと瞼が開いたら高確率で瞳が赤いと思ってましたがそれも無し。しかし目ぇ大きいなー。正直言って目を開いたらナナリーに見えない(笑
意志の力でギアスを抑えたユフィ。しかしそのときユフィの瞳は赤く光ったままでした。一方のナナリーもギアスを越えて目を開いたようですが瞳に赤い光は無し。これはつまりギアスを消し去ったということ? 兄を想う気持ちの大きさを想像させる現象ではありますがそのベクトルが絶賛裏返し中なのがじつに不幸。
ナナリーは落ちたはずの車椅子にきちんと座っていました。足の不自由な女の子が地力で車椅子に戻れるはずもないので、ギアス解除で足も治ったと解釈してよろしいのか? さらに言うと失明化と同時に改変された記憶も復活しているはず。
この開眼劇は結構トンデモ展開ではありましたが引きのセリフで私的には帳消し。
「お兄様、私にもギアスを使いますか?」
ナナリーのこの言葉にはゾクっと来ました。真直ぐこちらを見つめる瞳にギアスをかけられるか? ここがルルーシュの正念場ではありますが開眼ナナリーには何か裏がありそうだなあ…。と考えたところで次週には「そのまんまかよ!」とレビューを書いている私の姿が想像できて少々切ない。
というわけで次回は4クールに渡った長い物語の締めであります。ハッピーエンドは想像しにくいけれどもグダグダせずすっきりとケリが付くといいなあ。
- 関連記事
-
- コードギアス 反逆のルルーシュR2 #25 Re;
- コードギアス 反逆のルルーシュR2 #24 ダモクレスの空
- コードギアス 反逆のルルーシュR2 #23 シュナイゼルの仮面
- コードギアス 反逆のルルーシュR2 #22 皇帝ルルーシュ
- コードギアス 反逆のルルーシュR2 #21 ラグナレクの接続
スポンサーサイト
↓記事が役立ったら一票どうぞ。
