2016-01-22(Fri)
アイカツ! #168 ひとつの道と、別れ道
会えない時間が絆育てるのさ。

行こうののっち! おう!

「ステージに咲く氷の華が燃えてますぞ~」
「それってとけちゃわない?」
アバン冒頭は来るクイーンカップに向けてアイ!カツ!に励む三人娘。前回のスミレステージの評判を聞いて意気上げ上げの三人は大知シナリオらしい軽妙な天然会話を交わします。いいなあこのノリ。渾身のボケ(?)をサラッと流されたひなきの表情も最高。
「あかりちゃんたち気合いが入ってるな~。私たちも頑張ってスターライトクイーンカップに出よう! よ~し早速特訓だ~!」
「うん…」
そんな三人を見ていたののはテンション上げ上げでグラウンドへ飛び出し、一方傍らのリサは張り切るののを寂しげに見送っていました。北海道時代からずっと一緒だったののが自分を置いて遠くへ行ってしまう…作中では自由奔放なののをオトナのリサがフォローする形が多い=のののリサ依存描写が色濃いけれど、じつはリサの方が精神的に依存しているようで、アイドル坂を一人駆け上っていく相方の後姿に俯くばかりです。ってな今回テーマの前振りをサラリと見せてOPへ。
「スターライトクイーンがいる場所を見たらもっとやる気が出るかな って」
OP明けは現クイーンさくらちゃんが住まうさくら荘を訪れた二人、するといつものみなさんが同じ理由でさくら荘の前に続々と集まってきました。
「ここの住めるのはスターライトクイーンただ一人!」
いつもどおりアツく登場した珠璃のセリフを口火に始まった会話は「スターライトクイーンは一人」をことさら意識させるものでした。コメディチックに描かれるクイーン屋敷の名前付けも、そこに住めるのはクイーン一人=どれほど仲良しでも一緒には住めないと言っているようなもの。さらにリサは帰省中に話した「ソロ活動」についての会話を…今直面しているクイーンカップ参戦と同様にソロについてもフルアクセルなののを思い出し――
「ののっちは一人でもやっていけるのかな…」
クイーンカップに向けて張り切るののと裏腹に、クイーンは一人=ののと離ればなれになってしまう寂しさに囚われるリサはまたしても沈み顔に。それはそうと主要四人の屋敷命名カットが「ひなきハウス」だけ無いとはどうした事か。既に候補外の外か!? それはそうと^2「あかりちゃんち」はありがたみが無い(笑

「スターライトクイーンカップに向けてどんどんお仕事をしてアイドルとしての力を付けないとね!」
「そっか」
ベッドに寝転んで仕事を探すのの。髪を下ろしたののかわいい。そんなののを見守るリサの胸中や如何に? と思ったら次の瞬間ののが雄叫び!
「リサっぺ! クイーンカップだ! 今二人分エントリーしたから」
「一緒に出ようよ、ね!」
「うん!…ちょっとこれクイーンカップって言っても…」
勢いのまま有無を言わさずエントリーとは例によってブレーキが無いのの。にも関わらず「一緒に出ようよ」と言われると笑顔で二つ返事のリサってばもう!
「メークイーンカップ」
まあ正確にはメークインですがそこはシャレ優先で。会場に着いてからエントリー詳細を確認するのの、呆れながらも付き合うリサ…全速力で突っ走るののに何だかんだ言いながら付き合うリサみたいな、これまでさんざん描かれた関係性なれど、今回の流れを鑑みると結構奥深いヒトコマだったりして。
「もしかしてみんなも?」
「うん! クイーンカップってあったから、これだっ!ってエントリーしたんだ」
ってなトコへおなじみの顔ぶれが勢揃い。みんながみんな「クイーンカップ」に釣られてエントリーとはどんだけシンプルなのかと(笑。真横からの大根畑カットはいろんな比較ができて面白い。背が高い分 腰の位置が高い珠璃はやはりスタイルが良いのだなあ。しかし他の客と比べるとスタライ生は相変わらず涼しげというか、この季節に生脚丸出しとはどんな罰ゲームなのかと(笑。まあ私服(私用)で出掛ける時はきちんと冬装備なので、スタライ制服=戦闘服を着る時は気合いびしびしで寒さを感じないとか? そんなこんなみなさんの意気込みにアテられたののはますます気合いを入れ、気合いマシマシのののを隣で見ているリサはまたしても寂しげな表情に。


CM明けのBパートはさっそく「メークイーンカップ」がスタート。ずらり並んだ野良着姿のアイドルたちの中で、さすがののリサのフィット感が頭一つ抜き出ている感じ? というか司会のお姉さんが美人&色っぽすぎ。ほどなく始まったもう一つのクイーンカップ(笑)の最初の競技は「皮むき競争」、手慣れた様子で包丁を使うあかり&スミレに対してザクザクと刃を当てるひなきはお約束どおり剥きすぎてちんまり。あはは。ってな競技を見ている審査員の中に明らかに浮いている女性が…とはいえアイカツ時空では帽子一つで完全変装なので参加者の誰一人その存在に気付きません(笑
「詰め放題、それは! とにかく詰め込むこと!」
「まだまだいけるよ! どんどんいっちゃうよ! どりゃ~!」
次の競技「袋に詰め放題対決」にてイモを袋詰めするだけのアクションにこれだけ作画カロリーを注ぎ込む、というか注ぎ込まざるを得ない珠璃のアツさに感心するしか。勢い余って袋が破れてしょんぼりまでじつに珠璃らしくて良い良い。そして慰め役はやはり凛なのね。
「最初に袋を伸ばして…」
「じゃがいもの形に合わせて隙間無くぎっしりと詰めていく」
「「できた~!」」
アイドル学校では新参者の二人ですが、ジャガイモに関してはさすが小さい頃から扱い慣れているプロであります。日頃のルーキー描写と裏腹にこの表情の頼もしさったら。

続いて「ジャガイモ料理対決」。珠璃は「スペイン風オムレツ トルティージャ」、スミレは「ポテトサラダ」、ひなきは「じゃがベーコン」、あかりは「フライドポテト」、凛は「じゃがいものチーズ焼き」と思い思いの料理を作り…ってな後で穏やかじゃない表情で棒をガシガシやってるまどかが気になりすぎる! しかも出来た料理は水飴をかけたオリジナルスイーツ「じゃが飴」、さすがデザイナーの血筋は常にオリジナリティを求めて止まないのだろうか。
一方道民ののリサはジャガイモ料理もエキスパートでした。ののは素材を活かした「じゃがバター」、リサはお母さん直伝の「肉じゃが」で参戦。ああイモ食べたくなる。審査員の謎の女性も二人の料理に舌鼓を打ち…野良着ルーシーさんがやたらかわいい(笑。そんなこんなで全てのステージのポイントを集計した結果、のの&リサが勝ち残っていざ決勝戦へ!

「ハーイ、久しぶり!」
「あ…審査員の…」
「まだ気付かない?
決勝戦前の控えテントに突然現れた審査員の正体に全く気付かない二人。ほんとアイカツ時空の帽子のカモフラ能力は尋常ではありません(笑。そして正体を明かしたルーシーさんと暫しお話。各々の事情を話すうち話題はクイーンカップに向けての新プレミアムドレスへ進み、大会用に是が非でも新ドレスが欲しいののの要望は二つ返事で了承されたけれど、しかしお茶目なルーシーさんは――
「この大会で優勝したほうにドレスを作るっていうのはどうかな?」
そう言われて超張り切ってテントから駆け出すのの、一方リサは例によってしょんぼり顔で一人立ち尽くすのみ。今回幾度となく描かれた判りやすい構図は当然ながらルーシーさんのセンサーに引っ掛かり、ルーシーさんへの悩み相談というテイでリサの辛い胸中打ち明けが始まります。こうした仲間うちには相談しにくい悩み事を受け止め、先人の知恵で道を示してくれるオトナがきちんと存在するのは本作の良点でしょう。

「ののっちがアイドルとして成長するのは友達として喜ぶべき事なんですけど、何か寂しいなって」
いつもののと一緒だった子ども時代の回想を挟みつつ、その「一緒」が崩れていく寂しさを打ち明けるリサ。ちっちゃいののリサかわいい! というか野良着のデザインが子ども時代から変わってなくてちょっと笑った。そんな話をするうちクイーンカップへの参戦を悩んでいる事も見破られ、するとルーシーさんは――
「でも一人ひとりになる事ってただ寂しいだけなのかな?」
どんどん変わっていくののに対してリサが感じる寂しさ。小さい頃からずっと一緒だった相方と離れてしまう寂しさがまずあるとして、リサの場合それに加えて無意識下でのののへの依存=何をするにもいつも引っ張ってくれた相方から離れてしまう焦りが根底にあるような気がする。常に天然ノーブレーキなののと違い、慎重派のリサは一人だとつい考えすぎて第一歩を踏み出せず停滞しがち。スイッチさえ入ってしまえば先行するののをチギるほどの勢いを見せますが、そのスイッチ役こそ誰でもないのの…つまり内なる情熱やライバル心の下地はあるけれど、ののがいないと新しい一歩を踏み出せない子なんですね。
「私の経験から一つアドバイスすると、迷っているなら思い切って飛び込んでみるのも手だよね」
だったら今度は自分から飛び込んでみるといい。飛び込んでしまえば自ずと道は開けるってのはルーシーさんらしいアドバイスかも(笑。それを聞いたリサはののにスイッチを入れられてアイドルへの道へ飛び込んだ事を思い出し、勇気を持って踏み出す事の大切さを思い出し…今度はそのスイッチを自分で入れた=リサの自我が確立した瞬間です。この一連は僅かな表情変化によってリサの心理が巧みに描かれ、ついつい見入ってしまいました。

「私が50勝でリサっぺも50勝。リサっぺだって勝負にアツかったよね」
「私に負けるとムキになって、もう一回勝負しよ! って」
「あの頃はののっちとの勝負が楽しくて夢中になってたっけ」
「よ~し、ここで決着をつけよう!」
心に潜むライバル心をののに指摘され、競う楽しさを思い出したリサ。本当は誰より負けず嫌いなんですよね。そしてセクシーお姉さんの号令にて始まった決勝戦「仕分け対決」はさすがプロ同士の戦いで、見物人のみなさんも目を見張る猛バトルとなり…これののリサ以外の誰が勝ち上がっても勝ち目が無いじゃん? しかしアイドルがやるにはじつに地味な決勝戦です(笑
「えへへ、二人でするアイカツ、何か嬉しいなって。最近リサっぺと仕事で別々になる事も多いから」
「え? ののっち もしかして寂しかったとか?」
「うん。離れてる時間ってほんのちょっとかもしれないけど…いつも一緒にいたから」
「でも違う場所でリサっぺが頑張ってるんだと思うと私も頑張らないとって思うんだ」
ほどなく決勝戦が終わるとジャガイモの山を前に二人のやり取りが始まります。離ればなれで寂しいのはののも一緒、しかし離れていてもリサの存在を心の支えに頑張るエネルギーにしていた。離れて判る存在の大きさ、そして離れているからこそ一緒の時間がさらに嬉しい。一人ひとりになる事はただ寂しいだけでは無かったのです。
「な~んて、寂しく思ってたのも確かだし…う~ん、私ってあんまり成長してないな」
「私もだよ」
一人悩んだ「寂しさ」は自分だけではなかった。いつも元気に突っ走っていたののが同じ気持ちだった事を知り、自嘲気味に頷くリサの笑顔がまた絶品。自分の弱さに気付き認め、二人の絆を深める綺麗な締めでした。引き分けオチは少々拍子抜けなれど、二人の心の立ち位置を象徴しているようでこれはこれで良かったかもしれない。まあ九分九厘大人の事情である事は間違い無いにせよ。
などなど非常に良いお話でしたが、あえて注文を付けるのなら各々のソロカツドウ=寂しく思っている時間をイメージカットでも良いから振っておいてくれないと、肝心ののののセリフに説得力が生まれないのだなあ。実際作中で映っているののリサカツドウは公私問わず常にセットなので、いきなり「最近リサっぺと仕事で別々になる事も多いから」と言われても全然ピンと来ず、せっかくの良い話にイマイチ入り込めない。多数キャラを自然に絡ませるのは大知シナリオの真骨頂とはいえ、クイーン屋敷の小ネタやジャガイモ勝負の尺を削ってでもののリサソロカツドウのカットを入れておけば印象が違ったと思う。


というわけでお約束のお披露目ライブへ。揃いの「シルキーラブデビルコーデ」にコーデチェンジし…この衣装セクシーすぎない? と思ったのも束の間、ほどなく始まったいつもの「lucky train!」は背中丸出しのビスチェ+ガーターベルトというセクシー全振りの衣装に相まって、振り付けレベルからリニューアルされたムービーがまたいちいち色っぽくて大変。ダンスも表情もすっかりこなれ、前バージョンではサビ入りで発生していたアイドルオーラも今回からAメロ入りで発生という、アイドルとしての成長も感じさせるリニューアルバージョンでした。
やや固く平面的だった振り付けは前後左右に広がりを見せ、左右対称のアクションや、サビでは1拍ディレイの凝った振り付けへの変更も成長を感じさせます。フェチシズム溢るるセクシーパーツのカットインも良し。というか何というエロチックな…。ちなみに前バージョンは41cut、今回は52cut(共にSpA抜き)と大幅にカット数が増えていて、ビートの効いた曲調に合わせて忙しく変わるカットの演出はノリがブーストされて良い感じ。
ののリサ各々ソロになったSpAもまたセクシー全振り。ルージュを引くアクションから唇を強調したキメまでいちいちエロかわいくて困った(全然困らない。などなどリニューアルされた「lucky train!」には大満足でしたが、このタイミングで新曲が来なかったのは非常に残念というか少々寂しい。
「飛び込んでみよう。この道の先に何があるのか見つけるために」
ライブ後にリサは改めてクイーンカップ参戦を宣言。変わったけど変わらない二人の関係を見据え、新たな道を踏み出す覚悟を決めて締め。

次回は超久々にみくる登場! というか予告枠にチラッと映った作画ライブのカロリーにぶっ飛び。思わずGIFってしまった(笑。みくる&ひなきの作画も妙に気合いマシマシ、この表情でどんなドラマを見せてくれるのか楽しみでたまりません。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

行こうののっち! おう!

「ステージに咲く氷の華が燃えてますぞ~」
「それってとけちゃわない?」
アバン冒頭は来るクイーンカップに向けてアイ!カツ!に励む三人娘。前回のスミレステージの評判を聞いて意気上げ上げの三人は大知シナリオらしい軽妙な天然会話を交わします。いいなあこのノリ。渾身のボケ(?)をサラッと流されたひなきの表情も最高。
「あかりちゃんたち気合いが入ってるな~。私たちも頑張ってスターライトクイーンカップに出よう! よ~し早速特訓だ~!」
「うん…」
そんな三人を見ていたののはテンション上げ上げでグラウンドへ飛び出し、一方傍らのリサは張り切るののを寂しげに見送っていました。北海道時代からずっと一緒だったののが自分を置いて遠くへ行ってしまう…作中では自由奔放なののをオトナのリサがフォローする形が多い=のののリサ依存描写が色濃いけれど、じつはリサの方が精神的に依存しているようで、アイドル坂を一人駆け上っていく相方の後姿に俯くばかりです。ってな今回テーマの前振りをサラリと見せてOPへ。
「スターライトクイーンがいる場所を見たらもっとやる気が出るかな って」
OP明けは現クイーンさくらちゃんが住まうさくら荘を訪れた二人、するといつものみなさんが同じ理由でさくら荘の前に続々と集まってきました。
「ここの住めるのはスターライトクイーンただ一人!」
いつもどおりアツく登場した珠璃のセリフを口火に始まった会話は「スターライトクイーンは一人」をことさら意識させるものでした。コメディチックに描かれるクイーン屋敷の名前付けも、そこに住めるのはクイーン一人=どれほど仲良しでも一緒には住めないと言っているようなもの。さらにリサは帰省中に話した「ソロ活動」についての会話を…今直面しているクイーンカップ参戦と同様にソロについてもフルアクセルなののを思い出し――
「ののっちは一人でもやっていけるのかな…」
クイーンカップに向けて張り切るののと裏腹に、クイーンは一人=ののと離ればなれになってしまう寂しさに囚われるリサはまたしても沈み顔に。それはそうと主要四人の屋敷命名カットが「ひなきハウス」だけ無いとはどうした事か。既に候補外の外か!? それはそうと^2「あかりちゃんち」はありがたみが無い(笑

「スターライトクイーンカップに向けてどんどんお仕事をしてアイドルとしての力を付けないとね!」
「そっか」
ベッドに寝転んで仕事を探すのの。髪を下ろしたののかわいい。そんなののを見守るリサの胸中や如何に? と思ったら次の瞬間ののが雄叫び!
「リサっぺ! クイーンカップだ! 今二人分エントリーしたから」
「一緒に出ようよ、ね!」
「うん!…ちょっとこれクイーンカップって言っても…」
勢いのまま有無を言わさずエントリーとは例によってブレーキが無いのの。にも関わらず「一緒に出ようよ」と言われると笑顔で二つ返事のリサってばもう!
「メークイーンカップ」
まあ正確にはメークインですがそこはシャレ優先で。会場に着いてからエントリー詳細を確認するのの、呆れながらも付き合うリサ…全速力で突っ走るののに何だかんだ言いながら付き合うリサみたいな、これまでさんざん描かれた関係性なれど、今回の流れを鑑みると結構奥深いヒトコマだったりして。
「もしかしてみんなも?」
「うん! クイーンカップってあったから、これだっ!ってエントリーしたんだ」
ってなトコへおなじみの顔ぶれが勢揃い。みんながみんな「クイーンカップ」に釣られてエントリーとはどんだけシンプルなのかと(笑。真横からの大根畑カットはいろんな比較ができて面白い。背が高い分 腰の位置が高い珠璃はやはりスタイルが良いのだなあ。しかし他の客と比べるとスタライ生は相変わらず涼しげというか、この季節に生脚丸出しとはどんな罰ゲームなのかと(笑。まあ私服(私用)で出掛ける時はきちんと冬装備なので、スタライ制服=戦闘服を着る時は気合いびしびしで寒さを感じないとか? そんなこんなみなさんの意気込みにアテられたののはますます気合いを入れ、気合いマシマシのののを隣で見ているリサはまたしても寂しげな表情に。


CM明けのBパートはさっそく「メークイーンカップ」がスタート。ずらり並んだ野良着姿のアイドルたちの中で、さすがののリサのフィット感が頭一つ抜き出ている感じ? というか司会のお姉さんが美人&色っぽすぎ。ほどなく始まったもう一つのクイーンカップ(笑)の最初の競技は「皮むき競争」、手慣れた様子で包丁を使うあかり&スミレに対してザクザクと刃を当てるひなきはお約束どおり剥きすぎてちんまり。あはは。ってな競技を見ている審査員の中に明らかに浮いている女性が…とはいえアイカツ時空では帽子一つで完全変装なので参加者の誰一人その存在に気付きません(笑
「詰め放題、それは! とにかく詰め込むこと!」
「まだまだいけるよ! どんどんいっちゃうよ! どりゃ~!」
次の競技「袋に詰め放題対決」にてイモを袋詰めするだけのアクションにこれだけ作画カロリーを注ぎ込む、というか注ぎ込まざるを得ない珠璃のアツさに感心するしか。勢い余って袋が破れてしょんぼりまでじつに珠璃らしくて良い良い。そして慰め役はやはり凛なのね。
「最初に袋を伸ばして…」
「じゃがいもの形に合わせて隙間無くぎっしりと詰めていく」
「「できた~!」」
アイドル学校では新参者の二人ですが、ジャガイモに関してはさすが小さい頃から扱い慣れているプロであります。日頃のルーキー描写と裏腹にこの表情の頼もしさったら。

続いて「ジャガイモ料理対決」。珠璃は「スペイン風オムレツ トルティージャ」、スミレは「ポテトサラダ」、ひなきは「じゃがベーコン」、あかりは「フライドポテト」、凛は「じゃがいものチーズ焼き」と思い思いの料理を作り…ってな後で穏やかじゃない表情で棒をガシガシやってるまどかが気になりすぎる! しかも出来た料理は水飴をかけたオリジナルスイーツ「じゃが飴」、さすがデザイナーの血筋は常にオリジナリティを求めて止まないのだろうか。
一方道民ののリサはジャガイモ料理もエキスパートでした。ののは素材を活かした「じゃがバター」、リサはお母さん直伝の「肉じゃが」で参戦。ああイモ食べたくなる。審査員の謎の女性も二人の料理に舌鼓を打ち…野良着ルーシーさんがやたらかわいい(笑。そんなこんなで全てのステージのポイントを集計した結果、のの&リサが勝ち残っていざ決勝戦へ!

「ハーイ、久しぶり!」
「あ…審査員の…」
「まだ気付かない?
決勝戦前の控えテントに突然現れた審査員の正体に全く気付かない二人。ほんとアイカツ時空の帽子のカモフラ能力は尋常ではありません(笑。そして正体を明かしたルーシーさんと暫しお話。各々の事情を話すうち話題はクイーンカップに向けての新プレミアムドレスへ進み、大会用に是が非でも新ドレスが欲しいののの要望は二つ返事で了承されたけれど、しかしお茶目なルーシーさんは――
「この大会で優勝したほうにドレスを作るっていうのはどうかな?」
そう言われて超張り切ってテントから駆け出すのの、一方リサは例によってしょんぼり顔で一人立ち尽くすのみ。今回幾度となく描かれた判りやすい構図は当然ながらルーシーさんのセンサーに引っ掛かり、ルーシーさんへの悩み相談というテイでリサの辛い胸中打ち明けが始まります。こうした仲間うちには相談しにくい悩み事を受け止め、先人の知恵で道を示してくれるオトナがきちんと存在するのは本作の良点でしょう。

「ののっちがアイドルとして成長するのは友達として喜ぶべき事なんですけど、何か寂しいなって」
いつもののと一緒だった子ども時代の回想を挟みつつ、その「一緒」が崩れていく寂しさを打ち明けるリサ。ちっちゃいののリサかわいい! というか野良着のデザインが子ども時代から変わってなくてちょっと笑った。そんな話をするうちクイーンカップへの参戦を悩んでいる事も見破られ、するとルーシーさんは――
「でも一人ひとりになる事ってただ寂しいだけなのかな?」
どんどん変わっていくののに対してリサが感じる寂しさ。小さい頃からずっと一緒だった相方と離れてしまう寂しさがまずあるとして、リサの場合それに加えて無意識下でのののへの依存=何をするにもいつも引っ張ってくれた相方から離れてしまう焦りが根底にあるような気がする。常に天然ノーブレーキなののと違い、慎重派のリサは一人だとつい考えすぎて第一歩を踏み出せず停滞しがち。スイッチさえ入ってしまえば先行するののをチギるほどの勢いを見せますが、そのスイッチ役こそ誰でもないのの…つまり内なる情熱やライバル心の下地はあるけれど、ののがいないと新しい一歩を踏み出せない子なんですね。
「私の経験から一つアドバイスすると、迷っているなら思い切って飛び込んでみるのも手だよね」
だったら今度は自分から飛び込んでみるといい。飛び込んでしまえば自ずと道は開けるってのはルーシーさんらしいアドバイスかも(笑。それを聞いたリサはののにスイッチを入れられてアイドルへの道へ飛び込んだ事を思い出し、勇気を持って踏み出す事の大切さを思い出し…今度はそのスイッチを自分で入れた=リサの自我が確立した瞬間です。この一連は僅かな表情変化によってリサの心理が巧みに描かれ、ついつい見入ってしまいました。

「私が50勝でリサっぺも50勝。リサっぺだって勝負にアツかったよね」
「私に負けるとムキになって、もう一回勝負しよ! って」
「あの頃はののっちとの勝負が楽しくて夢中になってたっけ」
「よ~し、ここで決着をつけよう!」
心に潜むライバル心をののに指摘され、競う楽しさを思い出したリサ。本当は誰より負けず嫌いなんですよね。そしてセクシーお姉さんの号令にて始まった決勝戦「仕分け対決」はさすがプロ同士の戦いで、見物人のみなさんも目を見張る猛バトルとなり…これののリサ以外の誰が勝ち上がっても勝ち目が無いじゃん? しかしアイドルがやるにはじつに地味な決勝戦です(笑
「えへへ、二人でするアイカツ、何か嬉しいなって。最近リサっぺと仕事で別々になる事も多いから」
「え? ののっち もしかして寂しかったとか?」
「うん。離れてる時間ってほんのちょっとかもしれないけど…いつも一緒にいたから」
「でも違う場所でリサっぺが頑張ってるんだと思うと私も頑張らないとって思うんだ」
ほどなく決勝戦が終わるとジャガイモの山を前に二人のやり取りが始まります。離ればなれで寂しいのはののも一緒、しかし離れていてもリサの存在を心の支えに頑張るエネルギーにしていた。離れて判る存在の大きさ、そして離れているからこそ一緒の時間がさらに嬉しい。一人ひとりになる事はただ寂しいだけでは無かったのです。
「な~んて、寂しく思ってたのも確かだし…う~ん、私ってあんまり成長してないな」
「私もだよ」
一人悩んだ「寂しさ」は自分だけではなかった。いつも元気に突っ走っていたののが同じ気持ちだった事を知り、自嘲気味に頷くリサの笑顔がまた絶品。自分の弱さに気付き認め、二人の絆を深める綺麗な締めでした。引き分けオチは少々拍子抜けなれど、二人の心の立ち位置を象徴しているようでこれはこれで良かったかもしれない。まあ九分九厘大人の事情である事は間違い無いにせよ。
などなど非常に良いお話でしたが、あえて注文を付けるのなら各々のソロカツドウ=寂しく思っている時間をイメージカットでも良いから振っておいてくれないと、肝心ののののセリフに説得力が生まれないのだなあ。実際作中で映っているののリサカツドウは公私問わず常にセットなので、いきなり「最近リサっぺと仕事で別々になる事も多いから」と言われても全然ピンと来ず、せっかくの良い話にイマイチ入り込めない。多数キャラを自然に絡ませるのは大知シナリオの真骨頂とはいえ、クイーン屋敷の小ネタやジャガイモ勝負の尺を削ってでもののリサソロカツドウのカットを入れておけば印象が違ったと思う。


というわけでお約束のお披露目ライブへ。揃いの「シルキーラブデビルコーデ」にコーデチェンジし…この衣装セクシーすぎない? と思ったのも束の間、ほどなく始まったいつもの「lucky train!」は背中丸出しのビスチェ+ガーターベルトというセクシー全振りの衣装に相まって、振り付けレベルからリニューアルされたムービーがまたいちいち色っぽくて大変。ダンスも表情もすっかりこなれ、前バージョンではサビ入りで発生していたアイドルオーラも今回からAメロ入りで発生という、アイドルとしての成長も感じさせるリニューアルバージョンでした。
やや固く平面的だった振り付けは前後左右に広がりを見せ、左右対称のアクションや、サビでは1拍ディレイの凝った振り付けへの変更も成長を感じさせます。フェチシズム溢るるセクシーパーツのカットインも良し。というか何というエロチックな…。ちなみに前バージョンは41cut、今回は52cut(共にSpA抜き)と大幅にカット数が増えていて、ビートの効いた曲調に合わせて忙しく変わるカットの演出はノリがブーストされて良い感じ。
ののリサ各々ソロになったSpAもまたセクシー全振り。ルージュを引くアクションから唇を強調したキメまでいちいちエロかわいくて困った(全然困らない。などなどリニューアルされた「lucky train!」には大満足でしたが、このタイミングで新曲が来なかったのは非常に残念というか少々寂しい。
「飛び込んでみよう。この道の先に何があるのか見つけるために」
ライブ後にリサは改めてクイーンカップ参戦を宣言。変わったけど変わらない二人の関係を見据え、新たな道を踏み出す覚悟を決めて締め。

次回は超久々にみくる登場! というか予告枠にチラッと映った作画ライブのカロリーにぶっ飛び。思わずGIFってしまった(笑。みくる&ひなきの作画も妙に気合いマシマシ、この表情でどんなドラマを見せてくれるのか楽しみでたまりません。
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