2016-04-27(Wed)
ばくおん!! #04 おんせん!!
ドゥカティは壊れません。

バイク部、北の大地へ!




アバン冒頭は水泳授業のサービスタイム(?)、フルスーツの競泳水着を着込んだ聖は別クラスのはずで、原作では授業入れ替えのタイミングで行き会うのだけれど、アニメでは合同授業っぽい? 一方スク水姿で夏休み計画を話す三人娘は体型差がはっきり…凜はともかく羽音のむちむちっぷりに驚き。アニメでずいぶん盛られてるなあ(笑。そういや女子校だけにプールは屋内なのね。
OPが明けるといきなり羽音宅へ大集合。原作では先のプールで北海道行きの前振り、そして夏休み前の大ハードル「期末テスト」の振りがあり、テスト対策の勉強会のテイで羽音宅に集まる流れなのですが丸ごとオミットされてちょっと驚き。結局アニメでは勉強会は完全スルーで「夏休みの遠出」について話し合うのみ。だったら部室でいいじゃん?=羽音宅に集まる理由が無い。部の企画なのに来夢先輩が来ないのも不自然ではあります。またこの改変だと「勉強会で集まったのに全く勉強せずツーリングの話に盛り上がった」→「ワルですわ!」→「もっとワルいコトしちゃおう!」という元々の流れが断ち切れてしまい、今回各シーンの繋がりを見ていると荒っぽいダイジェスト版みたいな印象でした。いつも以上に思い切ったオミットです。

「道路にキタキツネが出てきたら躊躇なく轢けーっ!」
そんな中で凜が幼い頃に行った北海道ツーリングの話はほぼ完全に再現。パパさんは事故る度に全身包帯の生死チキンレース状態なのに凜はいつもピンピン無傷ってのはお約束です。毎度毎度こんな目に遭ってもパパ大好きな幼い凜がかわいいというか健気というか気の毒というか(笑。青函トンネルのトラウマが刻まれた北海道ツーリングの顛末を思い出してヒートアップした凜は、見ているだけでムカつく羽音が描いたキタキツネの絵(笑)を思いっきり破り捨て…すると聖は凜のあまりのワルっぷりを嘆き、続いて羽音が「みんなでワルになっちゃえばいいんだよ~」とほとんど力技で原作の流れ=夜のラーメン屋へゴー!

いつしか合流した来夢先輩が持つケータイがいわゆる「携帯電話」の第一号であるTZ-802型で懐かしい。そしてラーメン屋に着いて一口啜っていきなり終了!? つまりヤマ場の前後がまるっとカットされてしまったため深夜ラーメンの何が「ワル」なのか? 聖が何故これほどテンション上げ上げなのか? フリーダム凜が何故イヤイヤながら付き合ってきたのか? などなどさっぱり判らない形だけのオチになってしまいました。そもそもこのラーメン屋行きが夜11時過ぎの深夜であるコトすらアニメでは判りません。アニメ映像だけだと学校帰りの夕方に集まってケーキ食べて北海道話を聞いてすぐ「今からワルいコトしに行っちゃおっか」、つまり画面どおりならせいぜい夕方6~7時くらいのシーンなんですよ。こんなの時計をヒトコマ入れれば解決するのに何故しないのだろう。ちなみにアバンからココまでで原作第10話「おべんきょ!!」終了、OP&前提供を除けばほぼ4分半で1話消化とか…こんな超ダイジェストにするならこの1エピソード丸ごとカットし、その尺を北海道シーンに振った方が良かった気がする。
というわけでシーンは夜のラーメン屋からいきなり大洗港に移って原作第11話「きゃのんぼーる!!」へ。フェリーの時間を間違えて大慌てのみなさんの中で来夢先輩だけは大型バイクらしい大ジャンプで無事(?)乗船、続いて750SS側車を駆る早川さんが750の意地を見せ…そりゃ飛べないって(笑。この水没シーンはアニメ効果とテンポの良さに思わず笑った。さて来夢先輩以外が乗り遅れたフェリーは無情にもそのまま夕陽の船出、港からじっと見送るみなさんはどうするどうなる?


Bパートはドゥカティ水没波止場の続き。沈んだドカをクレーンで引き上げつつTカー準備のため一旦引き上げる聖、一方羽音は「走ろう!」と青森までの陸路突貫を提案します。一般道を700kmって高速経由の600マイルブレンドよりキツいんじゃ? その次の窓越しカットで音声無しでキレてる凜のカットは原作に照らせば「6時間待って深夜便に乗るべき」と言っているコマと思われますが何故こういう演出にしたのかは不明。一方恩紗は「キャノンボール」を例に出して陸路突貫を支持…そういや毎年七夕に屈斜路湖を目指すキャノンボールラン懐かしい。今でもやってるのかな。ちなみにおっさん的にキャノンボールと言うと、東京12チャンネルの土曜昼下がりに何度も見た「激走!5000km(ガムボールラリー)」なのよね。ラストでKHが空飛ぶやつ(懐
そんなみなさんはサクサクと深夜の国道4号線をひた走り…ここはバトる凜&恩紗に置いて行かれて夜道を一人トコトコ走る羽音の心細さが結構リアル。しかも燃料系が空腹を主張し始めてさあ大変です。最近のバイクは賢いね。ってなトコでバイクを押して歩いている謎のライダーと遭遇! いかにも怪しい相手なのに心配して停まってあげる羽音は心底優しい子です。こういう行きずりの助け合いはライダー同士の不文律みたいなものでしたが、最近はいろいろ物騒なので停まるか否か難しいトコかも。それにしてもカット対象の最有力と勝手に思っていた神様ネタを例の絵画(笑)含めてまさかほぼノーカットでやるとは意外でした。まあこの聖杯が後々のキーアイテムになるため、先の幼少凜の北海道思い出話同様無下にカットはできないか。ってコトは公道での最高速チャレンジが確定!? さすがにアニメでは描写が変わりそうだけどはたして。
「このオートバイ、ハーレーって言うんですよね?」
神様のマシンはスズキのイントルーダー、まーたマイナーな機種を持ってきたものです。そりゃ羽音は知らないだろう。アメリカンバイクが全部「ハーレー」なのもお約束か。などなど羽音のベタな勘違いはともかく、それほど興味がない層からしたらバイクの種類なんてカブとラッタッタとモトクロスとハーレーくらいしか見分け付かないかも。



「しまった! もうリザーブになってる!」
先行する凜vs恩紗のバトルにて恩紗のガス欠騒ぎをチラリ。ガス欠に気付いてコックを触ったら既にリザーブになっててピンチ! ってのはバイクあるあるすぎて思わず苦笑い。前にリザーブで走っててガソリン入れて安心して、コックを戻さず走り始めちゃうとたいていこうなるんだなあ。コック位置に気付いた時の青ざめは他人事とは思えません(笑。ここでハムより薄いシスターフッドに従って見捨てる凜、しかし神様の「優しくなければバイクに乗り続ける事はできない」が被って振り返り…このヒトコマはアニメ効果もあって判りやすく纏まっていたと思います。その後「不死の杯(聖杯)」を賜った羽音は青森まで奇跡の瞬間移動、原作ではここは「キリストの墓」と明言されますがアニメでは無し。宗教関係はいろいろ難しいゆえの配慮かな。まあ経緯はともかくトップチェッカー、負け犬二人へLoserサインを突き付ける羽音の笑顔で700kmキャノンボールは無事終了し、みなさん揃って青函フェリーに乗り込んでいざ北海道へ!

そんなこんなで函館港へ到着して原作第12話「おんせん!!」へ突入。ヘリで空輸された750SS側車で聖も無事に合流し、ってなトコで現れたドゥカティ軍団とのドタバタ劇は、これまたオイシイトコがまるっとカットされて何が何だか。特に早川さんによる750SSの蘊蓄が全カットだったのは厳しい、というかこのシーンの会話がほぼカットされてしまったため今回の爆発オチも意味不明になってしまった。そもそもこのシーンにしても「ドゥカティには魂がある」と「新ドカのオイルが漏れてスタンドが外れる」の繋がりが判らんでしょう?
無粋ながら解説すると、畏れ多い名車750SSに対して言いたい放題だったドゥカティ軍団がゾロゾロとその場を離れる→オーナーたちの不敬の極みに新ドカたちは大先輩(750SS)に対し申し訳が立たない→ビビりまくってオイルを失禁、自らサイドスタンドを外して土下座、という流れなのです。原作どおり早川さんに「オーナーたちの恐れを知らない振る舞いに恐怖してオイルを漏らしましたな。なぜなら魂があるから」と言わせれば簡単に伝わる話なのに何故カットしたのだろう。ううむ。不要なシーンを切ってテンポ良く改変するのは歓迎ですが、その結果ギャグの本質を変えてしまったらアニメ化の意味が無くなってしまうような。

這々の体で宿に着いたみなさん。やっぱり羽音は紛れもなく大型です(笑。疲れた体を癒したいのにシャワーが壊れてて風呂にも入れず、ってなコトで今日の所はサッサと寝て明日の朝イチで珍しい温泉へ行きましょう! ところが一夜明けて行ったその温泉は男女混浴の海展望露天風呂で、意外と(?)常識人の凜&恩紗は肌を晒すコトに躊躇。一方羽音は全く気にせず服を脱ぎ始め、突如合流した来夢先輩がセーラー服を脱ぎ捨て、嬉々と服を脱ぎ捨てた聖が続き…何だかんだこの三人の自由さが展開をリードしているのだなあ。羽音と先輩は結構見せ場があるので聖の見せ場がもう少し欲しいトコ。


そしてサブタイどおりお待ちかね(?)の温泉シーン…の見せ場は凜のケツにある「S」焼き印の由来について。真夏のジャックナイフ(前輪フルブレーキングで後輪を浮かせる事)の末に起きた悲劇、煽った凜も大概ですがやはりパパが原因でした。子供ってよく飛ぶとかヒドイ言い草(笑。ちなみに原作だと焼き印車はカプチーノですがアニメでは何故かTwinに変更されています。どっちもかわいい。どーでもいいけど鏡文字のエンブレムは間違えたのではなく、前車のミラーに映るのを想定した鏡文字って理由付けしたほうがセンスが古くさくて良かったかも。80年代に流行ったよねえ。
「私の今生での最後の仕事は自転車にも乗った事のない聖お嬢さまにバイクの免許を取らせる事になりそうですなあ」
「早川! 縁起でもない!」
肌色が乱舞する温泉シーンをしんみり締める早川さんのお言葉。そして再びバイクに跨りツーリングの道程へ。


「でもねえ、判るんですよ。私のドゥカティが壊れる時…それは私の寿命が終わる時」
海岸線を連なって走りつつ早川さんの渋く切ないモノローグが流れ、すると突然750SSのエンジンが爆発して停車! しかし早川さんは慌てず騒がず大した事ないと。
「後付けのカブのウインカーの調子が悪いんですって」
「日本製も信頼落ちたね~」
「嘘つけ…」
何の振りもない突然の爆発&カブのウインカー云々、今回のアニメ描写だけでは何が何だかほとんど意味不明になってしまいました。これではドカが走行中いきなり爆発する欠陥車みたいなオチです。いや知人のドカが高速道でカチカチ山になったのを知ってるだけに否定はせんけど。
またしても無粋ながら原作準拠で解説すると、これは先の函館港で新ドカがビビって漏らしたのと同様、追い抜きざまの来夢先輩にビビった750SSがドカン!と爆発したというオチなのです。カブのウインカー云々は函館港での早川さん蘊蓄(750SSのウインカーはカブ用が使われている)がまるっとカットされてしまったため何の事やらサッパ判らない。ダイジェストにすらなっていません。
そして普通ならドック入り必須の故障にも関わらず、ヘリの空輸で車両丸ごと入れ替え、涼しい顔で「ドゥカティは壊れません」でオチ。有名なロールスロイスの都市伝説が元ネタの、高級外車の意地とプライドが凝縮されたヒトコト…と同時に壊れても壊れても「壊れない」と言い張る=早川さんの不死身宣言とも取れる締めのお言葉でした。原作では聖がよそ見している間にしれっと行われていた車両入れ替えシーンを、アニメではあえてしっかり見ているように改変され、すなわち一部始終を見ているのに「もう直りましたの?」と早川さんに合わせている=ドゥカティに対する早川さんの思いを汲んだ、優しさ溢れる好シーンとなりました。つまり今回の大幅オミットはドカの云々よりも早川さんの心意気(&聖からの信頼)にフォーカスを当てたゆえなのでしょう。これはこれで悪くはないけど、原作ファンとしては肝心のギャグが意味不明になってしまって残念かもしれない。また聖の見せ場という点で言えば深夜ラーメンのくだりがばっさりカットされてしまったのも残念。
おそらく次回で北海道ツーリング終了=原作第2巻完走でしょう。ほんとペース早いな。
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アバン冒頭は水泳授業のサービスタイム(?)、フルスーツの競泳水着を着込んだ聖は別クラスのはずで、原作では授業入れ替えのタイミングで行き会うのだけれど、アニメでは合同授業っぽい? 一方スク水姿で夏休み計画を話す三人娘は体型差がはっきり…凜はともかく羽音のむちむちっぷりに驚き。アニメでずいぶん盛られてるなあ(笑。そういや女子校だけにプールは屋内なのね。
OPが明けるといきなり羽音宅へ大集合。原作では先のプールで北海道行きの前振り、そして夏休み前の大ハードル「期末テスト」の振りがあり、テスト対策の勉強会のテイで羽音宅に集まる流れなのですが丸ごとオミットされてちょっと驚き。結局アニメでは勉強会は完全スルーで「夏休みの遠出」について話し合うのみ。だったら部室でいいじゃん?=羽音宅に集まる理由が無い。部の企画なのに来夢先輩が来ないのも不自然ではあります。またこの改変だと「勉強会で集まったのに全く勉強せずツーリングの話に盛り上がった」→「ワルですわ!」→「もっとワルいコトしちゃおう!」という元々の流れが断ち切れてしまい、今回各シーンの繋がりを見ていると荒っぽいダイジェスト版みたいな印象でした。いつも以上に思い切ったオミットです。

「道路にキタキツネが出てきたら躊躇なく轢けーっ!」
そんな中で凜が幼い頃に行った北海道ツーリングの話はほぼ完全に再現。パパさんは事故る度に全身包帯の生死チキンレース状態なのに凜はいつもピンピン無傷ってのはお約束です。毎度毎度こんな目に遭ってもパパ大好きな幼い凜がかわいいというか健気というか気の毒というか(笑。青函トンネルのトラウマが刻まれた北海道ツーリングの顛末を思い出してヒートアップした凜は、見ているだけでムカつく羽音が描いたキタキツネの絵(笑)を思いっきり破り捨て…すると聖は凜のあまりのワルっぷりを嘆き、続いて羽音が「みんなでワルになっちゃえばいいんだよ~」とほとんど力技で原作の流れ=夜のラーメン屋へゴー!

いつしか合流した来夢先輩が持つケータイがいわゆる「携帯電話」の第一号であるTZ-802型で懐かしい。そしてラーメン屋に着いて一口啜っていきなり終了!? つまりヤマ場の前後がまるっとカットされてしまったため深夜ラーメンの何が「ワル」なのか? 聖が何故これほどテンション上げ上げなのか? フリーダム凜が何故イヤイヤながら付き合ってきたのか? などなどさっぱり判らない形だけのオチになってしまいました。そもそもこのラーメン屋行きが夜11時過ぎの深夜であるコトすらアニメでは判りません。アニメ映像だけだと学校帰りの夕方に集まってケーキ食べて北海道話を聞いてすぐ「今からワルいコトしに行っちゃおっか」、つまり画面どおりならせいぜい夕方6~7時くらいのシーンなんですよ。こんなの時計をヒトコマ入れれば解決するのに何故しないのだろう。ちなみにアバンからココまでで原作第10話「おべんきょ!!」終了、OP&前提供を除けばほぼ4分半で1話消化とか…こんな超ダイジェストにするならこの1エピソード丸ごとカットし、その尺を北海道シーンに振った方が良かった気がする。
というわけでシーンは夜のラーメン屋からいきなり大洗港に移って原作第11話「きゃのんぼーる!!」へ。フェリーの時間を間違えて大慌てのみなさんの中で来夢先輩だけは大型バイクらしい大ジャンプで無事(?)乗船、続いて750SS側車を駆る早川さんが750の意地を見せ…そりゃ飛べないって(笑。この水没シーンはアニメ効果とテンポの良さに思わず笑った。さて来夢先輩以外が乗り遅れたフェリーは無情にもそのまま夕陽の船出、港からじっと見送るみなさんはどうするどうなる?


Bパートはドゥカティ水没波止場の続き。沈んだドカをクレーンで引き上げつつTカー準備のため一旦引き上げる聖、一方羽音は「走ろう!」と青森までの陸路突貫を提案します。一般道を700kmって高速経由の600マイルブレンドよりキツいんじゃ? その次の窓越しカットで音声無しでキレてる凜のカットは原作に照らせば「6時間待って深夜便に乗るべき」と言っているコマと思われますが何故こういう演出にしたのかは不明。一方恩紗は「キャノンボール」を例に出して陸路突貫を支持…そういや毎年七夕に屈斜路湖を目指すキャノンボールラン懐かしい。今でもやってるのかな。ちなみにおっさん的にキャノンボールと言うと、東京12チャンネルの土曜昼下がりに何度も見た「激走!5000km(ガムボールラリー)」なのよね。ラストでKHが空飛ぶやつ(懐
そんなみなさんはサクサクと深夜の国道4号線をひた走り…ここはバトる凜&恩紗に置いて行かれて夜道を一人トコトコ走る羽音の心細さが結構リアル。しかも燃料系が空腹を主張し始めてさあ大変です。最近のバイクは賢いね。ってなトコでバイクを押して歩いている謎のライダーと遭遇! いかにも怪しい相手なのに心配して停まってあげる羽音は心底優しい子です。こういう行きずりの助け合いはライダー同士の不文律みたいなものでしたが、最近はいろいろ物騒なので停まるか否か難しいトコかも。それにしてもカット対象の最有力と勝手に思っていた神様ネタを例の絵画(笑)含めてまさかほぼノーカットでやるとは意外でした。まあこの聖杯が後々のキーアイテムになるため、先の幼少凜の北海道思い出話同様無下にカットはできないか。ってコトは公道での最高速チャレンジが確定!? さすがにアニメでは描写が変わりそうだけどはたして。
「このオートバイ、ハーレーって言うんですよね?」
神様のマシンはスズキのイントルーダー、まーたマイナーな機種を持ってきたものです。そりゃ羽音は知らないだろう。アメリカンバイクが全部「ハーレー」なのもお約束か。などなど羽音のベタな勘違いはともかく、それほど興味がない層からしたらバイクの種類なんてカブとラッタッタとモトクロスとハーレーくらいしか見分け付かないかも。



「しまった! もうリザーブになってる!」
先行する凜vs恩紗のバトルにて恩紗のガス欠騒ぎをチラリ。ガス欠に気付いてコックを触ったら既にリザーブになっててピンチ! ってのはバイクあるあるすぎて思わず苦笑い。前にリザーブで走っててガソリン入れて安心して、コックを戻さず走り始めちゃうとたいていこうなるんだなあ。コック位置に気付いた時の青ざめは他人事とは思えません(笑。ここでハムより薄いシスターフッドに従って見捨てる凜、しかし神様の「優しくなければバイクに乗り続ける事はできない」が被って振り返り…このヒトコマはアニメ効果もあって判りやすく纏まっていたと思います。その後「不死の杯(聖杯)」を賜った羽音は青森まで奇跡の瞬間移動、原作ではここは「キリストの墓」と明言されますがアニメでは無し。宗教関係はいろいろ難しいゆえの配慮かな。まあ経緯はともかくトップチェッカー、負け犬二人へLoserサインを突き付ける羽音の笑顔で700kmキャノンボールは無事終了し、みなさん揃って青函フェリーに乗り込んでいざ北海道へ!

そんなこんなで函館港へ到着して原作第12話「おんせん!!」へ突入。ヘリで空輸された750SS側車で聖も無事に合流し、ってなトコで現れたドゥカティ軍団とのドタバタ劇は、これまたオイシイトコがまるっとカットされて何が何だか。特に早川さんによる750SSの蘊蓄が全カットだったのは厳しい、というかこのシーンの会話がほぼカットされてしまったため今回の爆発オチも意味不明になってしまった。そもそもこのシーンにしても「ドゥカティには魂がある」と「新ドカのオイルが漏れてスタンドが外れる」の繋がりが判らんでしょう?
無粋ながら解説すると、畏れ多い名車750SSに対して言いたい放題だったドゥカティ軍団がゾロゾロとその場を離れる→オーナーたちの不敬の極みに新ドカたちは大先輩(750SS)に対し申し訳が立たない→ビビりまくってオイルを失禁、自らサイドスタンドを外して土下座、という流れなのです。原作どおり早川さんに「オーナーたちの恐れを知らない振る舞いに恐怖してオイルを漏らしましたな。なぜなら魂があるから」と言わせれば簡単に伝わる話なのに何故カットしたのだろう。ううむ。不要なシーンを切ってテンポ良く改変するのは歓迎ですが、その結果ギャグの本質を変えてしまったらアニメ化の意味が無くなってしまうような。

這々の体で宿に着いたみなさん。やっぱり羽音は紛れもなく大型です(笑。疲れた体を癒したいのにシャワーが壊れてて風呂にも入れず、ってなコトで今日の所はサッサと寝て明日の朝イチで珍しい温泉へ行きましょう! ところが一夜明けて行ったその温泉は男女混浴の海展望露天風呂で、意外と(?)常識人の凜&恩紗は肌を晒すコトに躊躇。一方羽音は全く気にせず服を脱ぎ始め、突如合流した来夢先輩がセーラー服を脱ぎ捨て、嬉々と服を脱ぎ捨てた聖が続き…何だかんだこの三人の自由さが展開をリードしているのだなあ。羽音と先輩は結構見せ場があるので聖の見せ場がもう少し欲しいトコ。


そしてサブタイどおりお待ちかね(?)の温泉シーン…の見せ場は凜のケツにある「S」焼き印の由来について。真夏のジャックナイフ(前輪フルブレーキングで後輪を浮かせる事)の末に起きた悲劇、煽った凜も大概ですがやはりパパが原因でした。子供ってよく飛ぶとかヒドイ言い草(笑。ちなみに原作だと焼き印車はカプチーノですがアニメでは何故かTwinに変更されています。どっちもかわいい。どーでもいいけど鏡文字のエンブレムは間違えたのではなく、前車のミラーに映るのを想定した鏡文字って理由付けしたほうがセンスが古くさくて良かったかも。80年代に流行ったよねえ。
「私の今生での最後の仕事は自転車にも乗った事のない聖お嬢さまにバイクの免許を取らせる事になりそうですなあ」
「早川! 縁起でもない!」
肌色が乱舞する温泉シーンをしんみり締める早川さんのお言葉。そして再びバイクに跨りツーリングの道程へ。


「でもねえ、判るんですよ。私のドゥカティが壊れる時…それは私の寿命が終わる時」
海岸線を連なって走りつつ早川さんの渋く切ないモノローグが流れ、すると突然750SSのエンジンが爆発して停車! しかし早川さんは慌てず騒がず大した事ないと。
「後付けのカブのウインカーの調子が悪いんですって」
「日本製も信頼落ちたね~」
「嘘つけ…」
何の振りもない突然の爆発&カブのウインカー云々、今回のアニメ描写だけでは何が何だかほとんど意味不明になってしまいました。これではドカが走行中いきなり爆発する欠陥車みたいなオチです。いや知人のドカが高速道でカチカチ山になったのを知ってるだけに否定はせんけど。
またしても無粋ながら原作準拠で解説すると、これは先の函館港で新ドカがビビって漏らしたのと同様、追い抜きざまの来夢先輩にビビった750SSがドカン!と爆発したというオチなのです。カブのウインカー云々は函館港での早川さん蘊蓄(750SSのウインカーはカブ用が使われている)がまるっとカットされてしまったため何の事やらサッパ判らない。ダイジェストにすらなっていません。
そして普通ならドック入り必須の故障にも関わらず、ヘリの空輸で車両丸ごと入れ替え、涼しい顔で「ドゥカティは壊れません」でオチ。有名なロールスロイスの都市伝説が元ネタの、高級外車の意地とプライドが凝縮されたヒトコト…と同時に壊れても壊れても「壊れない」と言い張る=早川さんの不死身宣言とも取れる締めのお言葉でした。原作では聖がよそ見している間にしれっと行われていた車両入れ替えシーンを、アニメではあえてしっかり見ているように改変され、すなわち一部始終を見ているのに「もう直りましたの?」と早川さんに合わせている=ドゥカティに対する早川さんの思いを汲んだ、優しさ溢れる好シーンとなりました。つまり今回の大幅オミットはドカの云々よりも早川さんの心意気(&聖からの信頼)にフォーカスを当てたゆえなのでしょう。これはこれで悪くはないけど、原作ファンとしては肝心のギャグが意味不明になってしまって残念かもしれない。また聖の見せ場という点で言えば深夜ラーメンのくだりがばっさりカットされてしまったのも残念。
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