2016-05-11(Wed)
ばくおん!! #06 じゅんび!!
文化祭レースに向けてドタバタのバイク部。

こいつはじつにけしからんバイクだ!
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こいつはじつにけしからんバイクだ!
アバンはバイク部部室に集うみなさんによる文化祭対策会議から。って北海道ツーリングはアレで本当に終わり!? 夏休み明けの後日談はまさか丸々カット!? 前回記事で書いたとおり件の後日談こそがツーリング話の総括だってのにぬるぬる洗車(笑)で終わりではあまりにあんまりな改変であります。これは心の底からがっかり。そして文化祭ネタに絡む原作第17話「えいが!!」も丸ごとカット。まあこれに関しては大人の事情があるでしょうし、そもそも「MAD MAX」を見た事が無い人には1mmたりとも理解できないネタなのでオミットも止む無し…というかTVでできるわけないと思っていたため「やっぱり無理よね」程度。THE NIGHT RIDER それがヤツの名だ。夜空を見る度ヤツの事を思い出せ。なーんて久しぶりにMAD MAXのビデオ(VHS/吹き替え版)を引っ張り出して見てしまった(笑

というわけでお話は丸々1話飛ばして原作第18話「むかしばなし!!」の冒頭、文化祭対策会議→レースにけってーい!シーンから始まります。ここは恩紗が言い出したレースの話にあっさり決まるよう改変されテンポが良くなりましたが、原作にある「三国志多数決」の流れがオミットされてしまったため、後に手のひらに書いた字を見せ合うシーンの意味がよく判らなくなってしまったかも。例によってバイク部員じゃないのにアレコレ口を出す凛へ冷たい素振りの恩紗、すると寂しそうな顔をふと見せて、ってなトコで羽音の助け船にドヤっと喜ぶ凜がかわいい。テンプレだけどかわいい。
OP明けてAパート冒頭は原作サブタイどおり来夢先輩&たづ子さんの昔話の導入、高価な外車を新車即金で買うオトナの女(?)っぷりを自慢するシーンから。これまでの登場バイクはたいてい車名がアナウンスされていたけれど今回たづ子さんの新車は車名を言わず、エンブレムのディティールもナニゲに誤魔化され…分解したい先輩がレンチを構えるカットで見慣れたエンブレムが思いっきり映っててちょっと笑った。車体を見れば普通にBMW K1300Rなのでエンブレムを誤魔化したトコでどうにもならんと思うけど。
「先輩、覚えてる? 昔千葉のオートレースを見に行った日の事を」
カネを使って全て他人任せのオトナ自慢に盛り上がるたづ子さん、そんなバイクライフには無縁の先輩。転じて「興味が無い自慢話に無理やり付き合わされる苦痛」を表し、では何故たづ子さんはわざわざこんな事をしているのか?…についての「むかしばなし」が語られます。

時を遡る事ン十年前、つい先日廃止された船橋オートならぬ「ふなぱしオート」へレース見物に出掛けた当時のバイク部ご一行の回想録がスタート。原作だとレース場への道中で先輩がKawasaki MachIIIにマッハ乗りしているシーンがあり、係るシーンの作画&排気音を期待したのですがオミットされて残念無念。ギャワーン! たづ子さんの当時の愛機 88NSR250Rも出て来なくて残念。そういや時代的(1990年前後?)に「スキードームSSAWS(屋内スキー場)が建つ前」と考えるとえらい昔です。ちなみに船橋オートはうちから近いので何度か行った事ありますが、あの独特の音は腹の底から痺れますよ(文字どおり。そしてまさかまさか原作マンマのGPz250Rボロクソdisを暫し。このdisを入れないとオチが付かないので切るに切れんとはいえ「カタログ見た瞬間に吐いた」まで言わせるとは(笑。お嬢さんたちが言うほどかっこ悪いとは思わないけど…35パターンのカラーリングは「ナンヤソラ?」だったのは確か。しかも当時「男のカワサキ」がいきなりコレですもの。
「車券って二十歳以上しか買えないんじゃ?」
「何故かあの人は買えるのよ」
「いったいいくつなんだろう?」
永遠のジョシコーセーである来夢先輩は当時から車券を買える年齢(以下ゲフンゲフン。先輩が買った1点買い1万円の車券を見たたづ子さんは鼻で笑い、しかしそれは見事に的中し…あれよあれよと言う間に元手1万円は1千万円の札束に化けてしまいました。何故聖徳太子? そんなこんなで大金をゲットした先輩は件のGPz250Rの全色を揃え――
「聞きたくもない自慢に付き合う純粋な地獄の時間を先輩にも味わわせてあげましょうか?」
35台の鳩サブレを自慢げに披露する先輩、一方カタログを見ただけで吐くほど興味が無いバイクの大群にゲンナリブルーのバイク部員。つまりたづ子さんはこの時の報復を時を越えた今(未来)執行していたのでした。じつに回りくどい話です(笑。ともあれそんな自慢話ができる相手が先輩しかいないたづ子さんの寂しさが辛い。何せ当時のバイク仲間は(以下ネタバレ自重

「バイクの改造ですわ!」
CM明けてBパートは原作第19話「ちゅーにんぐ!!」。例の多数決にて仕切り役となり粛々と開催準備を進める聖はバイク部の面々へ「バイクの改造」を要請してエピソードスタート。せっかくのお祭りなのでド派手に飾り付けてバイクをアピールするのも良し、羽音&恩紗は聖の申し出を快諾し…なーんて盛り上がるみなさんから一人離れて机に突っ伏してる凜がぼっちすぎて辛い(笑
「羽音、いま何キロ出てる?」
「60だよ~」
「私のメーターは80だなあ」
「一緒に走ってるのに!?」
「あぁ、ハッピーメーターだなこりゃ」
「ハッピーメーター?」
「実際の速度より速いスピードを示すメーターさ」
その後バイクで移動中の二人の会話…は良いけど羽音前見ろよ! マンガだと1コマですがアニメでは動き(時間経過)が加わるため同じ絵面でも危なっかしくて仕方がありません。ともあれ件の「ハッピーメーター」、単車のスピードメーターは1割増しくらいが相場(?)なので20km/hズレていると結構な狂いではあります。ニコイチで組む時にFホイールを小さくしてしまったか、それともFタイヤが減って外径が小さくなっているのか? まあどちらにせよスピードメーターはあまり信用していないため実速より盛られた数字を見て「ハッピー!」になった憶えがあまり無かったり。それ以前にスピードメーターをあまり見な(略


「チューニングは乗りやすくする事、逆にカスタムは乗りにくくする事だ」
「この乗りにくいバイクを操れるのは俺だけだ、ってね」
ほどなくバイクパーツ屋に到着して語られた恩紗の持論はなるほどなるほど。乗りにくさをアイデンティティーにするってのはじつに耳が痛い。仲間とバイクを取り替えっこしてあたふたしてるのを見るのが至上の喜びだったしなあ(しみじみ。逆に相方の乗りやすいバイクに乗って「バイクってこんなにラクな乗り物だったのか。何故俺はバイクに乗る度あんな苦行をしているのだろう…」とフクザツな思いにかられたり。
閑話休題、そんなトコへ凜が加わりオカルトチューンの話へ。原作ではみなさん店内に入って店員を巻き込み、凜が信奉する各種チューニングパーツについてかーなーりボロッカスに描かれる一幕なれど、さすがに関係各社に配慮してか大幅にカットされマイルドな表現に改変されていました。カムシャフトや集合管などと違って怪しげなパーツをポン付けするだけで性能向上!なーんて上手い話がそうそうあるはずもなく、まあ大抵のこのテのパーツは気分の問題すなわちオカルトパーツなんですよね。と言いつつ私もガンスパーク付けてた事があったっけ。原付時代はピカピカ光るエレキサイトも付けてたなあ。恩紗おすすめのオイル添加剤は…エンジンオイル添加剤は湿式多板クラッチのバイクに使うとトラブルの元になりやすいため使った事がありません。粉末系の添加剤もロクな噂を聞かなかったからオカルト以前に避けてた。添加剤の値段分ちょっと高めのオイルをマメに換えた方が結局シアワセなのよね。
「みんな自分のオートバイが大好きなんじゃない?」
「そのオートバイに手間もヒマもお金も掛けてあげたい」
「だからいろんなパーツを付けるだけで楽しくなれるんだろうね」
オカルトパーツvsオカルト添加剤で大騒ぎのパーツ屋から自宅へ戻った羽音へ由女ちゃんのお言葉。バイクの事を全く知らない彼女が真理を見据えていた、部外者だからこそ見える真実ってのはあるかも。由女ちゃんお母さんすぎる、そしてソファーに寝っ転がる羽音がやっぱり大盛りすぎる(笑。ってな言葉を聞いた羽音がみんなのバイクをハッピーにしてオチ。ないわー。

シーン変わって翌日の教室、レース盛り上げの参考として聖が遊んでいたゲームは懐かしの「エキサイトバイク」であります。これをプレイしても何の参考にもならんだろうに(笑。ここで気に留めた「エンジンの温度が下がる板」への異常な執着は後の伏線になっています。あはは。
「そもそも今回の文化祭のレースは賭けレースですわ」
ここ最近の風潮もありますし倫理上よろしくないかも? と改変やむなしと踏んでいた賭けレース展開が原作マンマ描かれて驚き。そこへ至るたづ子さんのゲスっぷりもマンマです。あはははは。などなどレースの詳細を聞いた恩紗は必勝態勢のスイッチが入り、自宅に戻るとセローの代わりのレース用バイクを父ちゃんにご所望。
「それなら勝てるマシンがあるぞ」
「マジで!? それってYZF-R1?」
「ははは、うちにマトモに動くR1は無いよ」
恩紗の問いに当然の如く答える父ちゃんにリアルで吹いた。さすがニコイチモータースの名は伊達ではありません(笑。ところが次のシーンで父ちゃんが引っ張ってきたバイクは――

「特徴的なセンターアップマフラー!」
「キャブレターをエンジンの前に置いた唯一無二の前方吸気・後方排気レイアウト!」
「これはヤマハバイク史上に於ける失敗作の筆頭、二代目TZR250 3MA、通称サンマ!」
というわけで待ってました!の3MA登場です。恩紗が説明したとおりヤマハレーサーレプリカの鬼っ子たる後方排気TZR250、そのワークスレーサーで培った独創的なメカニズムはヤマハ車にイマイチ食指が動かない私すら惹き付けるものがありました。3代あるTZR250の中でも唯一「欲しい!」と思わせたバイクです。当時はガンマを2台持っていたので結局買いませんでしたが。閑話休題、この「峰」マーキングが施された3MAはお察しのとおり第3話のレース回想シーンで来夢先輩とバトっていたTZRで、古い写真に写っている二人は若き日の恩紗父ちゃん&凛父ちゃん(メットに「鈴」の文字がある)です。アニメ第3話ではその辺のエピソードがまるっとカットされてしまったため少々唐突ですが、要するにこのTZRは親子二代に渡って来夢先輩とバトる事になるのでした。ちなみにこの「峰」とは既に生産中止されているJTのタバコ銘柄で、かつてのレース界を席巻していた「Marlboro」「LUCKY STRIKE」「Rothmans」「GAULOISES」「CAMEL」などなど華やかなタバコスポンサーに対し、恩紗父&凜父のチームが地味~な「峰」のスポンサーを受けたというネタです。さすがこのご時勢(&商標問題?)だけにタバコカラーリングは完全スルーなれど、原作で妙にツボにハマった峰カラーをきちんと拝めたのは嬉しい。
さて古くさい2ストレプリカを見てがっかりの恩紗は渋々試乗に走り出すもすぐに戻ってダメ出しの山。曰く「エンジンの音が汚い」「酷い煙が出る」「何より遅い」などなど、まあ普段セローに乗ってる子が初めて2ストレプリカに乗ったらそう思うかも。

「2ストロークエンジンのレーサーレプリカはもうちょっと回して乗るのさ」
戻ってきた恩紗の不平を見透かしたような父ちゃんからのアドバイス。いつものちゃらんぽらんハゲオヤジ顔をグッと渋くキメての一言はじつに的を射たもので、その曰くありげな表情に圧された恩紗は再び試乗に走り出します。それでも慣れぬ2ストに文句タラタラ走り続け、ところがタコメーターの針が7000rpmを越えた途端一気にエンジンが吹け上がり…パワーバンドに入った瞬間いきなり始まる怒濤の加速は動き&音のアニメ効果で臨場感抜群、2ストレプリカの醍醐味が画面から伝わってくるヒトコマでした。レース用の逆シフト(踏み込んでシフトアップ)もあっさりこなしてる! そういや3MAのタコは3000からだったはずなのにこのマシンは0スタートの15000スケール(レッドゾーン無し)で針も違う。第3話でチラッと映ったメーターはノーマルだったのでこのン十年で交換された? 幸いニコイチモータースにはメーターの在庫がたくさんありそうですし(笑
などなど2スト描写にさぶいぼ立ち立ち、と言っても私は2ストの楽しさを判った上で見ているからそう感じるだけで、乗った事が無い人が同映像を見てもあの感覚は判らないかもしれない。走行シーンで描かれるまっ白な煙はそれほどデフォルメされてる訳では無いのが2ストのツラいトコ。フル加速中のガンマ500もミラーまっ白で何度大笑いしたやら。ってな空飛ぶ加速を味わってしまった恩紗はすっかり3MAの虜となり、尻が熱くなるまで乗り回し…後方排気でシート下にマフラーが通っているからケツが熱くなるんですよね。うちのガンマもそうだった。冬は良いけど夏場は地獄なの。2ストレプリカの面白さ&速さに大満足の恩紗のトコへ改造用ドリルを持って現れた弟たち、先のシーンではドリルを全否定していたのに弟たちには甘々なのね…ってそのドリルはダメだ! そして羽音のレース用スペシャルで締め。こんな付けたら返って危ない(笑
今回も大胆な原作カットが見られましたがエピソード全体の繋がりに不自然さはほとんど感じず、文化祭レースへの準備という要点をテンポ良く纏めてくれたと思います。それだけにツーリング後の後日談が全カットだったのは残念でなりません。前回も書きましたが後日談を締める羽音のセリフこそツーリング話の肝なのに。それにしてもやはり2ストの音は良いな。ついついYouTubeで2ストムービーを漁ってしまった。こーいうの見始めるとキリが無いのよね。
次回は「ぶんかさい!!」。ちょうど原作3話分なのでレースの決着までかな。激戦(?)を制した勇者の雄叫びが今から楽しみ。

アイキャッチはHONDA GIORNO。オンタイムではナンジョルノのCM明けでこれが映ってちょっと笑った。
では血湧き肉躍る2ストサウンドをお楽しみください。
さんまさんまさんま~さんまに乗ってると~(略
速い速いNSR
マッハIII ぎゃわーん!
でもやっぱりガンマが好き。
そしてかつての愛機500ガンマ。確かにこんな感じだったなー。しかしよくこんなの乗ってたな(笑

というわけでお話は丸々1話飛ばして原作第18話「むかしばなし!!」の冒頭、文化祭対策会議→レースにけってーい!シーンから始まります。ここは恩紗が言い出したレースの話にあっさり決まるよう改変されテンポが良くなりましたが、原作にある「三国志多数決」の流れがオミットされてしまったため、後に手のひらに書いた字を見せ合うシーンの意味がよく判らなくなってしまったかも。例によってバイク部員じゃないのにアレコレ口を出す凛へ冷たい素振りの恩紗、すると寂しそうな顔をふと見せて、ってなトコで羽音の助け船にドヤっと喜ぶ凜がかわいい。テンプレだけどかわいい。
OP明けてAパート冒頭は原作サブタイどおり来夢先輩&たづ子さんの昔話の導入、高価な外車を新車即金で買うオトナの女(?)っぷりを自慢するシーンから。これまでの登場バイクはたいてい車名がアナウンスされていたけれど今回たづ子さんの新車は車名を言わず、エンブレムのディティールもナニゲに誤魔化され…分解したい先輩がレンチを構えるカットで見慣れたエンブレムが思いっきり映っててちょっと笑った。車体を見れば普通にBMW K1300Rなのでエンブレムを誤魔化したトコでどうにもならんと思うけど。
「先輩、覚えてる? 昔千葉のオートレースを見に行った日の事を」
カネを使って全て他人任せのオトナ自慢に盛り上がるたづ子さん、そんなバイクライフには無縁の先輩。転じて「興味が無い自慢話に無理やり付き合わされる苦痛」を表し、では何故たづ子さんはわざわざこんな事をしているのか?…についての「むかしばなし」が語られます。

時を遡る事ン十年前、つい先日廃止された船橋オートならぬ「ふなぱしオート」へレース見物に出掛けた当時のバイク部ご一行の回想録がスタート。原作だとレース場への道中で先輩がKawasaki MachIIIにマッハ乗りしているシーンがあり、係るシーンの作画&排気音を期待したのですがオミットされて残念無念。ギャワーン! たづ子さんの当時の愛機 88NSR250Rも出て来なくて残念。そういや時代的(1990年前後?)に「スキードームSSAWS(屋内スキー場)が建つ前」と考えるとえらい昔です。ちなみに船橋オートはうちから近いので何度か行った事ありますが、あの独特の音は腹の底から痺れますよ(文字どおり。そしてまさかまさか原作マンマのGPz250Rボロクソdisを暫し。このdisを入れないとオチが付かないので切るに切れんとはいえ「カタログ見た瞬間に吐いた」まで言わせるとは(笑。お嬢さんたちが言うほどかっこ悪いとは思わないけど…35パターンのカラーリングは「ナンヤソラ?」だったのは確か。しかも当時「男のカワサキ」がいきなりコレですもの。
「車券って二十歳以上しか買えないんじゃ?」
「何故かあの人は買えるのよ」
「いったいいくつなんだろう?」
永遠のジョシコーセーである来夢先輩は当時から車券を買える年齢(以下ゲフンゲフン。先輩が買った1点買い1万円の車券を見たたづ子さんは鼻で笑い、しかしそれは見事に的中し…あれよあれよと言う間に元手1万円は1千万円の札束に化けてしまいました。何故聖徳太子? そんなこんなで大金をゲットした先輩は件のGPz250Rの全色を揃え――
「聞きたくもない自慢に付き合う純粋な地獄の時間を先輩にも味わわせてあげましょうか?」
35台の鳩サブレを自慢げに披露する先輩、一方カタログを見ただけで吐くほど興味が無いバイクの大群にゲンナリブルーのバイク部員。つまりたづ子さんはこの時の報復を時を越えた今(未来)執行していたのでした。じつに回りくどい話です(笑。ともあれそんな自慢話ができる相手が先輩しかいないたづ子さんの寂しさが辛い。何せ当時のバイク仲間は(以下ネタバレ自重

「バイクの改造ですわ!」
CM明けてBパートは原作第19話「ちゅーにんぐ!!」。例の多数決にて仕切り役となり粛々と開催準備を進める聖はバイク部の面々へ「バイクの改造」を要請してエピソードスタート。せっかくのお祭りなのでド派手に飾り付けてバイクをアピールするのも良し、羽音&恩紗は聖の申し出を快諾し…なーんて盛り上がるみなさんから一人離れて机に突っ伏してる凜がぼっちすぎて辛い(笑
「羽音、いま何キロ出てる?」
「60だよ~」
「私のメーターは80だなあ」
「一緒に走ってるのに!?」
「あぁ、ハッピーメーターだなこりゃ」
「ハッピーメーター?」
「実際の速度より速いスピードを示すメーターさ」
その後バイクで移動中の二人の会話…は良いけど羽音前見ろよ! マンガだと1コマですがアニメでは動き(時間経過)が加わるため同じ絵面でも危なっかしくて仕方がありません。ともあれ件の「ハッピーメーター」、単車のスピードメーターは1割増しくらいが相場(?)なので20km/hズレていると結構な狂いではあります。ニコイチで組む時にFホイールを小さくしてしまったか、それともFタイヤが減って外径が小さくなっているのか? まあどちらにせよスピードメーターはあまり信用していないため実速より盛られた数字を見て「ハッピー!」になった憶えがあまり無かったり。それ以前にスピードメーターをあまり見な(略


「チューニングは乗りやすくする事、逆にカスタムは乗りにくくする事だ」
「この乗りにくいバイクを操れるのは俺だけだ、ってね」
ほどなくバイクパーツ屋に到着して語られた恩紗の持論はなるほどなるほど。乗りにくさをアイデンティティーにするってのはじつに耳が痛い。仲間とバイクを取り替えっこしてあたふたしてるのを見るのが至上の喜びだったしなあ(しみじみ。逆に相方の乗りやすいバイクに乗って「バイクってこんなにラクな乗り物だったのか。何故俺はバイクに乗る度あんな苦行をしているのだろう…」とフクザツな思いにかられたり。
閑話休題、そんなトコへ凜が加わりオカルトチューンの話へ。原作ではみなさん店内に入って店員を巻き込み、凜が信奉する各種チューニングパーツについてかーなーりボロッカスに描かれる一幕なれど、さすがに関係各社に配慮してか大幅にカットされマイルドな表現に改変されていました。カムシャフトや集合管などと違って怪しげなパーツをポン付けするだけで性能向上!なーんて上手い話がそうそうあるはずもなく、まあ大抵のこのテのパーツは気分の問題すなわちオカルトパーツなんですよね。と言いつつ私もガンスパーク付けてた事があったっけ。原付時代はピカピカ光るエレキサイトも付けてたなあ。恩紗おすすめのオイル添加剤は…エンジンオイル添加剤は湿式多板クラッチのバイクに使うとトラブルの元になりやすいため使った事がありません。粉末系の添加剤もロクな噂を聞かなかったからオカルト以前に避けてた。添加剤の値段分ちょっと高めのオイルをマメに換えた方が結局シアワセなのよね。
「みんな自分のオートバイが大好きなんじゃない?」
「そのオートバイに手間もヒマもお金も掛けてあげたい」
「だからいろんなパーツを付けるだけで楽しくなれるんだろうね」
オカルトパーツvsオカルト添加剤で大騒ぎのパーツ屋から自宅へ戻った羽音へ由女ちゃんのお言葉。バイクの事を全く知らない彼女が真理を見据えていた、部外者だからこそ見える真実ってのはあるかも。由女ちゃんお母さんすぎる、そしてソファーに寝っ転がる羽音がやっぱり大盛りすぎる(笑。ってな言葉を聞いた羽音がみんなのバイクをハッピーにしてオチ。ないわー。

シーン変わって翌日の教室、レース盛り上げの参考として聖が遊んでいたゲームは懐かしの「エキサイトバイク」であります。これをプレイしても何の参考にもならんだろうに(笑。ここで気に留めた「エンジンの温度が下がる板」への異常な執着は後の伏線になっています。あはは。
「そもそも今回の文化祭のレースは賭けレースですわ」
ここ最近の風潮もありますし倫理上よろしくないかも? と改変やむなしと踏んでいた賭けレース展開が原作マンマ描かれて驚き。そこへ至るたづ子さんのゲスっぷりもマンマです。あはははは。などなどレースの詳細を聞いた恩紗は必勝態勢のスイッチが入り、自宅に戻るとセローの代わりのレース用バイクを父ちゃんにご所望。
「それなら勝てるマシンがあるぞ」
「マジで!? それってYZF-R1?」
「ははは、うちにマトモに動くR1は無いよ」
恩紗の問いに当然の如く答える父ちゃんにリアルで吹いた。さすがニコイチモータースの名は伊達ではありません(笑。ところが次のシーンで父ちゃんが引っ張ってきたバイクは――

「特徴的なセンターアップマフラー!」
「キャブレターをエンジンの前に置いた唯一無二の前方吸気・後方排気レイアウト!」
「これはヤマハバイク史上に於ける失敗作の筆頭、二代目TZR250 3MA、通称サンマ!」
というわけで待ってました!の3MA登場です。恩紗が説明したとおりヤマハレーサーレプリカの鬼っ子たる後方排気TZR250、そのワークスレーサーで培った独創的なメカニズムはヤマハ車にイマイチ食指が動かない私すら惹き付けるものがありました。3代あるTZR250の中でも唯一「欲しい!」と思わせたバイクです。当時はガンマを2台持っていたので結局買いませんでしたが。閑話休題、この「峰」マーキングが施された3MAはお察しのとおり第3話のレース回想シーンで来夢先輩とバトっていたTZRで、古い写真に写っている二人は若き日の恩紗父ちゃん&凛父ちゃん(メットに「鈴」の文字がある)です。アニメ第3話ではその辺のエピソードがまるっとカットされてしまったため少々唐突ですが、要するにこのTZRは親子二代に渡って来夢先輩とバトる事になるのでした。ちなみにこの「峰」とは既に生産中止されているJTのタバコ銘柄で、かつてのレース界を席巻していた「Marlboro」「LUCKY STRIKE」「Rothmans」「GAULOISES」「CAMEL」などなど華やかなタバコスポンサーに対し、恩紗父&凜父のチームが地味~な「峰」のスポンサーを受けたというネタです。さすがこのご時勢(&商標問題?)だけにタバコカラーリングは完全スルーなれど、原作で妙にツボにハマった峰カラーをきちんと拝めたのは嬉しい。
さて古くさい2ストレプリカを見てがっかりの恩紗は渋々試乗に走り出すもすぐに戻ってダメ出しの山。曰く「エンジンの音が汚い」「酷い煙が出る」「何より遅い」などなど、まあ普段セローに乗ってる子が初めて2ストレプリカに乗ったらそう思うかも。

「2ストロークエンジンのレーサーレプリカはもうちょっと回して乗るのさ」
戻ってきた恩紗の不平を見透かしたような父ちゃんからのアドバイス。いつものちゃらんぽらんハゲオヤジ顔をグッと渋くキメての一言はじつに的を射たもので、その曰くありげな表情に圧された恩紗は再び試乗に走り出します。それでも慣れぬ2ストに文句タラタラ走り続け、ところがタコメーターの針が7000rpmを越えた途端一気にエンジンが吹け上がり…パワーバンドに入った瞬間いきなり始まる怒濤の加速は動き&音のアニメ効果で臨場感抜群、2ストレプリカの醍醐味が画面から伝わってくるヒトコマでした。レース用の逆シフト(踏み込んでシフトアップ)もあっさりこなしてる! そういや3MAのタコは3000からだったはずなのにこのマシンは0スタートの15000スケール(レッドゾーン無し)で針も違う。第3話でチラッと映ったメーターはノーマルだったのでこのン十年で交換された? 幸いニコイチモータースにはメーターの在庫がたくさんありそうですし(笑
などなど2スト描写にさぶいぼ立ち立ち、と言っても私は2ストの楽しさを判った上で見ているからそう感じるだけで、乗った事が無い人が同映像を見てもあの感覚は判らないかもしれない。走行シーンで描かれるまっ白な煙はそれほどデフォルメされてる訳では無いのが2ストのツラいトコ。フル加速中のガンマ500もミラーまっ白で何度大笑いしたやら。ってな空飛ぶ加速を味わってしまった恩紗はすっかり3MAの虜となり、尻が熱くなるまで乗り回し…後方排気でシート下にマフラーが通っているからケツが熱くなるんですよね。うちのガンマもそうだった。冬は良いけど夏場は地獄なの。2ストレプリカの面白さ&速さに大満足の恩紗のトコへ改造用ドリルを持って現れた弟たち、先のシーンではドリルを全否定していたのに弟たちには甘々なのね…ってそのドリルはダメだ! そして羽音のレース用スペシャルで締め。こんな付けたら返って危ない(笑
今回も大胆な原作カットが見られましたがエピソード全体の繋がりに不自然さはほとんど感じず、文化祭レースへの準備という要点をテンポ良く纏めてくれたと思います。それだけにツーリング後の後日談が全カットだったのは残念でなりません。前回も書きましたが後日談を締める羽音のセリフこそツーリング話の肝なのに。それにしてもやはり2ストの音は良いな。ついついYouTubeで2ストムービーを漁ってしまった。こーいうの見始めるとキリが無いのよね。
次回は「ぶんかさい!!」。ちょうど原作3話分なのでレースの決着までかな。激戦(?)を制した勇者の雄叫びが今から楽しみ。

アイキャッチはHONDA GIORNO。オンタイムではナンジョルノのCM明けでこれが映ってちょっと笑った。
では血湧き肉躍る2ストサウンドをお楽しみください。
さんまさんまさんま~さんまに乗ってると~(略
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