2016-07-10(Sun)
ラブライブ!サンシャイン!! #02 転校生をつかまえろ!
ユメノトビラ ずっと探し続けた。

君と僕との つながりを探してた。

シリーズ恒例の「前回のラブライブ!サンシャイン!!」から始まったアバンは、時間が少々戻って音ノ木坂時代のピアノ発表会回想シーンから。名前を呼ばれてピアノの前に座った梨子は鍵盤に手を伸ばすも、宙に構えた指を震わせるばかりで演奏を始められません。これは曲名アナウンスの「海に還るもの」から判るように、前回の海で語っていた「海の音をイメージできない」に関する大きな傷跡なのでしょう。イメージできないため弾けずにフリーズ、すると客席はにわかにざわめき始め…暗い客席を右へスクロールさせ、ステージ上で一人震える梨子がどんどん追い詰められていく演出も地味にキツい。そこからシーンは梨子の部屋へ移り、先のトラウマを示すようにピアノへ向けた手を引っ込め、そしてベランダへ出るとお向かいに面する窓に気付いて今回の仕込み完了。

さて「ゴメンナサイ」で終わった前回引きから今回は、サブタイどおり勧誘に突っ走る千歌vs聞く耳持たない梨子の闘いがまず描かれます。必死に食い下がっても涼しい顔でひらりとかわす梨子、それでもコケても追いかけ続ける千歌を奇異の目で眺めていたクラスメイト3人はこの先いわゆる神モブとなる子たちだろうか。傍から見たらどう見ても絶望的な状態なれど全力ポジティブな千歌にとっては何故か手応えアリらしく自信満々…千歌が主張する梨子のリアクション変化や、最後の手段の「おんがく」に関して率直に渋い顔を返す曜はさすが何の遠慮もありません。仲良いなあ。その曜は衣装担当らしく、教室へ場所を移すと曜が描いたデザイン画をワクワクもんでご開帳! 曜ってば絵が上手いな! いや上手いのはいいけど本気なのかボケなのか判断が難しいハイセンスデザインはリアクションに困る(笑。その末に現れた黄色い衣装は記念すべきファーストライブの衣装になるのかな。
「こんな衣装作れるの?」
「うん、もちろん! 何とかなる!」
衣装製作に関する危惧を一言で流し(笑)、テンション上げ上げの千歌は次のステップへ。

「最初は3人しかいなくて大変だったんですよね、ユーズも…」
「それはもしかしてμ'sの事を言っているのではありませんですわよね?」
「あ、あれ、もしかして『ミューズ』って読む…」
相変わらず二人しか書かれていない申請書を叩き返された千歌は最初期のμ'sを例に挙げて演説スタート、まるで自分の事のように得意げに語る千歌でしたが…「μ's」を正しく読めない程度のニワカである事が発覚!? あははは! そしてわなわなと震えるダイヤさんがバッと振り返ると――
「おだまらっしゃーーーい!」
シーンがパッと学園前のバス停に移って海鳥の叫びと重なる場面転換には笑った。そしてここからバス停前→生徒会室→バス停前→生徒会室→バス車内→生徒会室→学園内風景→バス車内と、ロケ&時間を目まぐるしく交差させ、ダイヤさんのμ'sオタっぷりとスクールアイドルへの拒絶を印象付け、その一方でスクールアイドルに興味津々なれどお姉ちゃんの手前気持ちを抑え付けてるルビィの葛藤が描かれていきます。特にルビィについては「ト書き」の部分を全部生徒会室(校内放送シーン)でやってくれているようなもので、いちいちセリフで語らせずとも辛い胸中が伝わる面白い構成でありました。
それにしても名前を読み間違えただけでこの剣幕って辺りダイヤさんのμ's熱が判ろうというもの、挙げ句には「生命の源」扱いですから(笑。大写しで迫る脚の向こうでフリーズしている曜がいい味、さらに迫って放送台へ追い詰めるカットは我を忘れるほど顔を近付け…って、この二人は前回からこの距離感か。などなど妙なテンションの生徒会室に対し、バス停前でのルビィ餌付けが良い緩衝材になってます。あははは。人としてちょっと心配なレベルですがかわいいから良しとしましょう。

それにしてもダイヤさんのオタっぷりが酷い。「本気」の張り紙を背負って次々とμ'sクイズを出題してはブッブー!と煽り得意満面で知識自慢…ああダメな人だこれ(笑。そこから移ったバス車内シーンでは前述のとおり自分の気持ちを抑え付けるルビィを映し、黒澤姉妹のコントラストをことさら強調。どちらもスクールアイドルが大好きなのにその気持ちを表に出せない、という難儀な姉妹の取っ掛かりを上手く印象付けています。
「今日は沼津までノートを届けに行く所で…」
さて前回華麗に舞い降りたヨハネ様は今回どうした? と思ったら入学式当日の自己紹介でやらかして以来学校に来ていないとか。これまたなんつー難儀な(笑。例によって中二全開の語りに対し静まり返る教室がじつにナントモ氷点下、その空気に耐えきれず泣いて逃げ出しちゃうよしこちゃんってばいい味出しすぎて胸焼けしそう。そんなヨハネをキラッキラの瞳で見つめるルビィのセンスがよく判らない(笑。一年生濃いぃなあ。でも花丸ちゃんの取って付けたような「~ずら」はどうにも馴染めない、というか静岡なら「~だら」の方が自然じゃ? あと語尾に「~じゃんね」とか疲れた時に「えらい」とか美人に対して「けっこい」とか暗い夜道が「おそがい」とか鍵を「かう」とかトゲが「くすがる」とか…沼津辺りだと違うのかな。

「こんな所まで追いかけてきても答えは変わらないわよ」
「え? 違う違う、通りかかっただけ」
そのバスを自宅最寄りのバス停で降りた千歌は前回と同じ場所で再び梨子と遭遇します。なんたるご都合!? と思ったら梨子とここで遭遇するのはきちんと理由があったのですね。声を掛けるや稲やスカートを捲って水着チェック、何と大胆! さすが女子校!(違。ふるふる震える脚がまたナントモ。ってなハレンチなノリから話題は件の「海の音」へ変わり、続いて梨子が沼津へ来た理由――幼い頃から続けているピアノへの煮詰まり感、それを乗り越えるきっかけとして「海の音」を聞きたい――が語られます。これは随時カットインされる発表会シーンと合わせて、梨子の事情や辛い胸中がよく伝わってきました。
「変わるよ、きっと」
そんな梨子の手を取り改めて「海の音」を聞きに誘う千歌。スクールアイドル部への勧誘とは別に、純粋に梨子に聞かせてあげたい。そんな千歌に対し離しかけていた手をギュッと握り返すヒトコマは、すなわち離れていた心の通じ合いをイメージさせる綺麗なシーンでした。

Bパートは果南のボートで海に出てさっそくダイビングへドボン! ところが下を向いて俯いたままの梨子は「海の音」をイメージできず早々に上がってしまいます。
「簡単じゃないわ、景色は真っ暗だし…」
「真っ暗?」
「そっか、わかった。もう一回いい?」
ボートにもたれた短い会話で何かを閃いた千歌に誘われ再び潜った梨子でしたが、暗い海を眺めてもイメージするのは辛い記憶ばかり。ってなトコで光る魚に導かれ、千歌&曜が指し示す水面を見上げると、そこにはキラキラ目映い光が広がっていて…無音の水中から眺める空って幻想的で綺麗なのよね。ともあれその風景で何かをイメージできた梨子はバディ二人と顔を寄せ合い笑い合い、ってな様子をしみじみ眺める果南さんがまた意味深であります。自分にもそういう頃があった的な? はたして過去に何があったのだろう。

明けて翌日の教室にて満面の笑みで抱きつく千歌をサラッとかわす梨子。抱きつく相手はやっぱりいつものモブ子ちゃんです。というわけで梨子は海での経緯もあって曲作りを手伝ってくれるようですが入部には至らず、一方千歌はそんな様子に不満顔を見せるものの無理強いできず素直に従い、すると――
「じゃあ詞をちょうだい」
返す刀で満面笑顔の要求は歌作りに付き物の「歌詞」について。しょうもないボケを続けてごまかしても歌詞が無ければ歌ができず、短いしょうもなミュージカル(笑)を披露するとみなさん揃って千歌の家へ。
「あれ? ここ旅館でしょ?」
「そうだよ、ここなら時間気にせずに考えられるから」
旅館だと思っていた建物は千歌の家だった、つまり梨子はこの瞬間お隣さんの存在に気付くのですね。番犬しいたけと脂汗の睨み合いはOPどおり犬が苦手の前振り? そこから部屋へ上がってさっそく歌詞作り、と思ったらプリンを巡る姉妹喧嘩に巻き込まれ、それが収まると今度はスマホの話題で盛り上がる千歌&曜を前にして…ついに大魔神がお怒りに! まあこの三人でこの役割は梨子だろうなあ。お約束ポジションなれどこういう子がいてくれないと話が進まんし(笑

「恋愛経験無いんでしょ?」
「何で決めつけるの!?」
「あるの?」
「ないけど…」
スノハレみたいな恋愛ソングを作りたいけど経験が無い千歌は歌詞が浮かばず早くも頓挫…のやり取りがあまりにあざとすぎて苦笑い。経験が無いなら無いなりに憧れ的な歌詞を書けそうなもので、現にμ'sのみなさんもそんなモンじゃなかったっけ? なーんて背景が気になって仕方が無い千歌は作詞を放ってネットへダイブ、そんな様子を曜は――
「千歌ちゃんスクールアイドルに恋してるからねー」
というわけでスクールアイドルへの思いを疑似恋愛として瞳をキラーン☆とさせた千歌は一心不乱に歌詞を書き始めます。それでいいのか。まあ美少女楽園物語としてはベターな落とし所ではありますけれど、男子禁制と恋愛感情の両立の難儀さをイマサラながら感じたり。それはそうと正座する制服女子はなかなか絶景。みんなお行儀良いね。
「だってピアノ弾いてると空飛んでるみたいなの!」
「自分がキラキラになるの! お星様みたいに!」
瞳をキラキラ輝かせる千歌を見た梨子はピアノに夢中だった幼い頃を思い出します。あの頃はピアノを弾く事が楽しくて仕方がなかった、どうしてあの気持ちを失ってしまったのか。それを思い出すきっかけは「ユメノトビラ」の歌詞でした。千歌がスクールアイドルに憧れるきっかけとなった、自分が変われると思ったきっかけとなった曲、すなわち第1話冒頭からここまで千歌のキャラ性のバックボーンとなっていたものを、梨子の変化の鍵とする作りは綺麗にハマり、またなかなか気が利いています。何せ本作視聴者層のほとんどを占めるであろう前作ファンは千歌や梨子の気持ちに共感できるでしょうし。

その晩自室の梨子は「ユメノトビラ」の動画を見ると瞳に輝きを戻し、辛い記憶がよぎる中ついに鍵盤に向かい歌い始めます。さすがピアノをやってる子は一回聴いただけで音を拾えるのだな。
「そこ梨子ちゃんの部屋だったんだ!」
「引っ越したばかりで全然気付かなくて…」
「今の『ユメノトビラ』だよね! 梨子ちゃん歌ってたよね!」
アバン引きにて隣家に気付いていて、歌詞作りでの訪問でそこが千歌の家であることが判っていたものの、向かいの窓が千歌の部屋とまでは思っていなかった…のか判っていたのか、月が昇る時間に窓を開けてピアノを弾いたのはひょっとして千歌に聴かせたかったのかも?と思ったり思わなかったり(邪推。そして「何をしても楽しくない」と溢す梨子へ手を差し伸ばす千歌。一方梨子は半端な気持ちで参加したら本気でやろうとしている千歌たちに失礼と背中を向けて膝を抱えてしまいます。生真面目な子です。
「梨子ちゃんの力になれるなら私は嬉しい」
「みんなを笑顔にするのがスクールアイドルだもん」
そんな梨子を引っ張り出した力強い言葉、あれこれ考える前にやっちまえ!的な考え方も千歌らしい。窓から乗り出して手を伸ばす千歌へ梨子も手を伸ばしますが、届きそうで届かない距離に怯んで諦めてかけ、しかし千歌は諦めない負けない! 大きく体を乗り出して必死に手を伸ばし、その姿を見た梨子も必死に手を伸ばし、そしてついに指先が触れ=心が繋がり、満月に祝福されてシームレスにEDへ入る締めはなかなかドラマチックでした。月が綺麗ですね(意訳。それにしてもこんな風に感情のまま体を張れるのは若者の特権だなあ。身を乗り出した全身から溢れ出す若さが眩しい。



今回からの正規EDは「ユメ語るよりユメ歌おう」、歌唱は「高海千歌(伊波杏樹)、桜内梨子(逢田梨香子)、渡辺曜(斉藤朱夏)」の二年生三人組でしたが、おそらく前作同様お話が進むにつれて歌唱メンバーも増えていくのでしょう。冒頭の通学シーンも追々増えていきそう? そこからパッパと切り替わるプリクラ画像はお約束の組み合わせっぽいけれど…現時点ではそうでもない「曜&ヨハネ」の仲良しエピソードが今後用意されてるのかな。後の浜辺での手繋ぎカットでも何だか仲良さそうですし(笑。サビ入り直前の光溢れる砂浜スクロール千歌は力技でテロップを消してみたけどちょっと苦しい難しい。
サビに入ると全員並んでポンポンを振るカットを暫し。これは前作の音楽室を思い出します。やっぱり曜&ヨハネが妙に目立っていて何か共通するモノを感じたり(笑。何か違和感があると思ったら全員ナマ脚なのね。そこからシーンは夕暮れの浜辺へ移り、見つめ合う千歌&梨子を中心に手を繋いで並ぶみなさんの表情をチラリチラリと映し出します。恋人繋ぎの曜&ヨハネに何かふつふつとしたモノを感じつつ、三年生組の濃度にふつふつとしたモノを感じつつ、Aqoursと書かれた砂浜がパッと映ってエンドカット。浜辺での並びと靴の位置を照合すると、脱いだ靴の有り様に各々の性格が表れているような? そういやみなさん膝上30cmくらいのミニスカなので靴を脱げばそのまま水に入れるのだね。おっさんからすると何だか不思議な感じ(笑
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君と僕との つながりを探してた。

シリーズ恒例の「前回のラブライブ!サンシャイン!!」から始まったアバンは、時間が少々戻って音ノ木坂時代のピアノ発表会回想シーンから。名前を呼ばれてピアノの前に座った梨子は鍵盤に手を伸ばすも、宙に構えた指を震わせるばかりで演奏を始められません。これは曲名アナウンスの「海に還るもの」から判るように、前回の海で語っていた「海の音をイメージできない」に関する大きな傷跡なのでしょう。イメージできないため弾けずにフリーズ、すると客席はにわかにざわめき始め…暗い客席を右へスクロールさせ、ステージ上で一人震える梨子がどんどん追い詰められていく演出も地味にキツい。そこからシーンは梨子の部屋へ移り、先のトラウマを示すようにピアノへ向けた手を引っ込め、そしてベランダへ出るとお向かいに面する窓に気付いて今回の仕込み完了。

さて「ゴメンナサイ」で終わった前回引きから今回は、サブタイどおり勧誘に突っ走る千歌vs聞く耳持たない梨子の闘いがまず描かれます。必死に食い下がっても涼しい顔でひらりとかわす梨子、それでもコケても追いかけ続ける千歌を奇異の目で眺めていたクラスメイト3人はこの先いわゆる神モブとなる子たちだろうか。傍から見たらどう見ても絶望的な状態なれど全力ポジティブな千歌にとっては何故か手応えアリらしく自信満々…千歌が主張する梨子のリアクション変化や、最後の手段の「おんがく」に関して率直に渋い顔を返す曜はさすが何の遠慮もありません。仲良いなあ。その曜は衣装担当らしく、教室へ場所を移すと曜が描いたデザイン画をワクワクもんでご開帳! 曜ってば絵が上手いな! いや上手いのはいいけど本気なのかボケなのか判断が難しいハイセンスデザインはリアクションに困る(笑。その末に現れた黄色い衣装は記念すべきファーストライブの衣装になるのかな。
「こんな衣装作れるの?」
「うん、もちろん! 何とかなる!」
衣装製作に関する危惧を一言で流し(笑)、テンション上げ上げの千歌は次のステップへ。

「最初は3人しかいなくて大変だったんですよね、ユーズも…」
「それはもしかしてμ'sの事を言っているのではありませんですわよね?」
「あ、あれ、もしかして『ミューズ』って読む…」
相変わらず二人しか書かれていない申請書を叩き返された千歌は最初期のμ'sを例に挙げて演説スタート、まるで自分の事のように得意げに語る千歌でしたが…「μ's」を正しく読めない程度のニワカである事が発覚!? あははは! そしてわなわなと震えるダイヤさんがバッと振り返ると――
「おだまらっしゃーーーい!」
シーンがパッと学園前のバス停に移って海鳥の叫びと重なる場面転換には笑った。そしてここからバス停前→生徒会室→バス停前→生徒会室→バス車内→生徒会室→学園内風景→バス車内と、ロケ&時間を目まぐるしく交差させ、ダイヤさんのμ'sオタっぷりとスクールアイドルへの拒絶を印象付け、その一方でスクールアイドルに興味津々なれどお姉ちゃんの手前気持ちを抑え付けてるルビィの葛藤が描かれていきます。特にルビィについては「ト書き」の部分を全部生徒会室(校内放送シーン)でやってくれているようなもので、いちいちセリフで語らせずとも辛い胸中が伝わる面白い構成でありました。
それにしても名前を読み間違えただけでこの剣幕って辺りダイヤさんのμ's熱が判ろうというもの、挙げ句には「生命の源」扱いですから(笑。大写しで迫る脚の向こうでフリーズしている曜がいい味、さらに迫って放送台へ追い詰めるカットは我を忘れるほど顔を近付け…って、この二人は前回からこの距離感か。などなど妙なテンションの生徒会室に対し、バス停前でのルビィ餌付けが良い緩衝材になってます。あははは。人としてちょっと心配なレベルですがかわいいから良しとしましょう。

それにしてもダイヤさんのオタっぷりが酷い。「本気」の張り紙を背負って次々とμ'sクイズを出題してはブッブー!と煽り得意満面で知識自慢…ああダメな人だこれ(笑。そこから移ったバス車内シーンでは前述のとおり自分の気持ちを抑え付けるルビィを映し、黒澤姉妹のコントラストをことさら強調。どちらもスクールアイドルが大好きなのにその気持ちを表に出せない、という難儀な姉妹の取っ掛かりを上手く印象付けています。
「今日は沼津までノートを届けに行く所で…」
さて前回華麗に舞い降りたヨハネ様は今回どうした? と思ったら入学式当日の自己紹介でやらかして以来学校に来ていないとか。これまたなんつー難儀な(笑。例によって中二全開の語りに対し静まり返る教室がじつにナントモ氷点下、その空気に耐えきれず泣いて逃げ出しちゃうよしこちゃんってばいい味出しすぎて胸焼けしそう。そんなヨハネをキラッキラの瞳で見つめるルビィのセンスがよく判らない(笑。一年生濃いぃなあ。でも花丸ちゃんの取って付けたような「~ずら」はどうにも馴染めない、というか静岡なら「~だら」の方が自然じゃ? あと語尾に「~じゃんね」とか疲れた時に「えらい」とか美人に対して「けっこい」とか暗い夜道が「おそがい」とか鍵を「かう」とかトゲが「くすがる」とか…沼津辺りだと違うのかな。

「こんな所まで追いかけてきても答えは変わらないわよ」
「え? 違う違う、通りかかっただけ」
そのバスを自宅最寄りのバス停で降りた千歌は前回と同じ場所で再び梨子と遭遇します。なんたるご都合!? と思ったら梨子とここで遭遇するのはきちんと理由があったのですね。声を掛けるや稲やスカートを捲って水着チェック、何と大胆! さすが女子校!(違。ふるふる震える脚がまたナントモ。ってなハレンチなノリから話題は件の「海の音」へ変わり、続いて梨子が沼津へ来た理由――幼い頃から続けているピアノへの煮詰まり感、それを乗り越えるきっかけとして「海の音」を聞きたい――が語られます。これは随時カットインされる発表会シーンと合わせて、梨子の事情や辛い胸中がよく伝わってきました。
「変わるよ、きっと」
そんな梨子の手を取り改めて「海の音」を聞きに誘う千歌。スクールアイドル部への勧誘とは別に、純粋に梨子に聞かせてあげたい。そんな千歌に対し離しかけていた手をギュッと握り返すヒトコマは、すなわち離れていた心の通じ合いをイメージさせる綺麗なシーンでした。

Bパートは果南のボートで海に出てさっそくダイビングへドボン! ところが下を向いて俯いたままの梨子は「海の音」をイメージできず早々に上がってしまいます。
「簡単じゃないわ、景色は真っ暗だし…」
「真っ暗?」
「そっか、わかった。もう一回いい?」
ボートにもたれた短い会話で何かを閃いた千歌に誘われ再び潜った梨子でしたが、暗い海を眺めてもイメージするのは辛い記憶ばかり。ってなトコで光る魚に導かれ、千歌&曜が指し示す水面を見上げると、そこにはキラキラ目映い光が広がっていて…無音の水中から眺める空って幻想的で綺麗なのよね。ともあれその風景で何かをイメージできた梨子はバディ二人と顔を寄せ合い笑い合い、ってな様子をしみじみ眺める果南さんがまた意味深であります。自分にもそういう頃があった的な? はたして過去に何があったのだろう。

明けて翌日の教室にて満面の笑みで抱きつく千歌をサラッとかわす梨子。抱きつく相手はやっぱりいつものモブ子ちゃんです。というわけで梨子は海での経緯もあって曲作りを手伝ってくれるようですが入部には至らず、一方千歌はそんな様子に不満顔を見せるものの無理強いできず素直に従い、すると――
「じゃあ詞をちょうだい」
返す刀で満面笑顔の要求は歌作りに付き物の「歌詞」について。しょうもないボケを続けてごまかしても歌詞が無ければ歌ができず、短いしょうもなミュージカル(笑)を披露するとみなさん揃って千歌の家へ。
「あれ? ここ旅館でしょ?」
「そうだよ、ここなら時間気にせずに考えられるから」
旅館だと思っていた建物は千歌の家だった、つまり梨子はこの瞬間お隣さんの存在に気付くのですね。番犬しいたけと脂汗の睨み合いはOPどおり犬が苦手の前振り? そこから部屋へ上がってさっそく歌詞作り、と思ったらプリンを巡る姉妹喧嘩に巻き込まれ、それが収まると今度はスマホの話題で盛り上がる千歌&曜を前にして…ついに大魔神がお怒りに! まあこの三人でこの役割は梨子だろうなあ。お約束ポジションなれどこういう子がいてくれないと話が進まんし(笑

「恋愛経験無いんでしょ?」
「何で決めつけるの!?」
「あるの?」
「ないけど…」
スノハレみたいな恋愛ソングを作りたいけど経験が無い千歌は歌詞が浮かばず早くも頓挫…のやり取りがあまりにあざとすぎて苦笑い。経験が無いなら無いなりに憧れ的な歌詞を書けそうなもので、現にμ'sのみなさんもそんなモンじゃなかったっけ? なーんて背景が気になって仕方が無い千歌は作詞を放ってネットへダイブ、そんな様子を曜は――
「千歌ちゃんスクールアイドルに恋してるからねー」
というわけでスクールアイドルへの思いを疑似恋愛として瞳をキラーン☆とさせた千歌は一心不乱に歌詞を書き始めます。それでいいのか。まあ美少女楽園物語としてはベターな落とし所ではありますけれど、男子禁制と恋愛感情の両立の難儀さをイマサラながら感じたり。それはそうと正座する制服女子はなかなか絶景。みんなお行儀良いね。
「だってピアノ弾いてると空飛んでるみたいなの!」
「自分がキラキラになるの! お星様みたいに!」
瞳をキラキラ輝かせる千歌を見た梨子はピアノに夢中だった幼い頃を思い出します。あの頃はピアノを弾く事が楽しくて仕方がなかった、どうしてあの気持ちを失ってしまったのか。それを思い出すきっかけは「ユメノトビラ」の歌詞でした。千歌がスクールアイドルに憧れるきっかけとなった、自分が変われると思ったきっかけとなった曲、すなわち第1話冒頭からここまで千歌のキャラ性のバックボーンとなっていたものを、梨子の変化の鍵とする作りは綺麗にハマり、またなかなか気が利いています。何せ本作視聴者層のほとんどを占めるであろう前作ファンは千歌や梨子の気持ちに共感できるでしょうし。

その晩自室の梨子は「ユメノトビラ」の動画を見ると瞳に輝きを戻し、辛い記憶がよぎる中ついに鍵盤に向かい歌い始めます。さすがピアノをやってる子は一回聴いただけで音を拾えるのだな。
「そこ梨子ちゃんの部屋だったんだ!」
「引っ越したばかりで全然気付かなくて…」
「今の『ユメノトビラ』だよね! 梨子ちゃん歌ってたよね!」
アバン引きにて隣家に気付いていて、歌詞作りでの訪問でそこが千歌の家であることが判っていたものの、向かいの窓が千歌の部屋とまでは思っていなかった…のか判っていたのか、月が昇る時間に窓を開けてピアノを弾いたのはひょっとして千歌に聴かせたかったのかも?と思ったり思わなかったり(邪推。そして「何をしても楽しくない」と溢す梨子へ手を差し伸ばす千歌。一方梨子は半端な気持ちで参加したら本気でやろうとしている千歌たちに失礼と背中を向けて膝を抱えてしまいます。生真面目な子です。
「梨子ちゃんの力になれるなら私は嬉しい」
「みんなを笑顔にするのがスクールアイドルだもん」
そんな梨子を引っ張り出した力強い言葉、あれこれ考える前にやっちまえ!的な考え方も千歌らしい。窓から乗り出して手を伸ばす千歌へ梨子も手を伸ばしますが、届きそうで届かない距離に怯んで諦めてかけ、しかし千歌は諦めない負けない! 大きく体を乗り出して必死に手を伸ばし、その姿を見た梨子も必死に手を伸ばし、そしてついに指先が触れ=心が繋がり、満月に祝福されてシームレスにEDへ入る締めはなかなかドラマチックでした。月が綺麗ですね(意訳。それにしてもこんな風に感情のまま体を張れるのは若者の特権だなあ。身を乗り出した全身から溢れ出す若さが眩しい。



今回からの正規EDは「ユメ語るよりユメ歌おう」、歌唱は「高海千歌(伊波杏樹)、桜内梨子(逢田梨香子)、渡辺曜(斉藤朱夏)」の二年生三人組でしたが、おそらく前作同様お話が進むにつれて歌唱メンバーも増えていくのでしょう。冒頭の通学シーンも追々増えていきそう? そこからパッパと切り替わるプリクラ画像はお約束の組み合わせっぽいけれど…現時点ではそうでもない「曜&ヨハネ」の仲良しエピソードが今後用意されてるのかな。後の浜辺での手繋ぎカットでも何だか仲良さそうですし(笑。サビ入り直前の光溢れる砂浜スクロール千歌は力技でテロップを消してみたけどちょっと苦しい難しい。
サビに入ると全員並んでポンポンを振るカットを暫し。これは前作の音楽室を思い出します。やっぱり曜&ヨハネが妙に目立っていて何か共通するモノを感じたり(笑。何か違和感があると思ったら全員ナマ脚なのね。そこからシーンは夕暮れの浜辺へ移り、見つめ合う千歌&梨子を中心に手を繋いで並ぶみなさんの表情をチラリチラリと映し出します。恋人繋ぎの曜&ヨハネに何かふつふつとしたモノを感じつつ、三年生組の濃度にふつふつとしたモノを感じつつ、Aqoursと書かれた砂浜がパッと映ってエンドカット。浜辺での並びと靴の位置を照合すると、脱いだ靴の有り様に各々の性格が表れているような? そういやみなさん膝上30cmくらいのミニスカなので靴を脱げばそのまま水に入れるのだね。おっさんからすると何だか不思議な感じ(笑
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