2017-03-17(Fri)
アイカツスターズ! #48 わたしだけの歌
This is 桜庭ローラ!

大好きな歌、今歌おう。

舞組:ゆず様、劇組:あこにゃんこ、美組:真昼と3組のトップが決まったS4戦、来る最終4日目はいよいよ熾烈極まる歌組決戦であります(前回と同じマクラ。というわけでこれまでのS4戦を軽く振り返った後、突然「あちっ!」と舌を出すほたるさんが映って歌組決戦当日の学園長室シーンへ。猫舌かわいい(笑。曰く「あの力を乗り越えた後輩たちの姿を見ておきたい」との事ですが、はたして言葉どおりの賑やかしなのか、それとも何かのフラグなのか結構興味深いトコ。対する学園長は今日のステージに新たな伝説を予感し大会気分を盛り上げます。まあ言っちゃ何だけど大会らしい盛り上がりは歌組だけみたいなものだけれど、逆にこのバトル濃度を4組分やられたら見ているこっちがヘトヘトになっちゃいそうなので結果的にはこれで正解だったのかも。というか今回のローラvsリリエンヌだけでどんだけ疲れたか(笑
「私は55番でちょうど真ん中あたりか」
「私は…」
ロビーに掲示された進行表で出場順を確認するゆめ&ローラ。あれ?あの順番って決戦当日にくじ引き→その場で確認するんじゃなかったっけ? ともあれローラのセリフ(順番)によると歌組からの出場者は100人前後、さすが一番人気の歌組だけにそんなたくさん在籍していたのか! いや遠目に映った表を見ると各組同じような人数っぽいので4組合わせて400人、これまでの学園描写からしてとてもそんな規模の学校とは思えないのだけど…映っていないトコで名無しモブ以下の子たちが地道にアイ!カツ!していたのだろうか。ゆめの出番はお約束どおりチャレンジャー枠のトリで、ひめ様との直接対決を否が応でも意識させます。さすがに怯むゆめに対して「何番だって関係無い」と元気付けるローラ、久々のステージ対決へも意気まんまんで、むしろ対決を楽しむ余裕すら窺えます。この時点では。
「友達だからって手加減はしないんだから!」
「ええ、望むところです」
初めてのS4戦に気合いマシマシの一年生の後では歌組幹部の二人がアツく燃えていました。リリエンヌを除いた学年トップの有莉ちゃんとしてはこの機会に白黒付けたい、逆にリリエンヌは出られなかった雪辱をこの機会にぶつけたいトコでしょう。などとこちらの対決だけで1話作れそうな気がしますがそこは切ない大人の事情。ううむ。しかしチュートリアル便利キャラとして出てきた有莉ちゃん先輩がまさかこれほどキャラ立ちするとは。まあメタ的に有莉ちゃんの勝利は100%無いのは判っていてもついつい応援してしまいます。次期の出番もあるといいなあ。
「我が歌組のベイビーたち! 間もなく開演だ! 一年間の締め括りをビシッとキメるんだよ!」
ってなトコへアンナ先生が現れてビシッと一声。ロビーに集う歌組メンツも気合いを返していよいよ歌組S4戦の開幕であります。どんぱふ!

たい焼き屋の社長さんや小さいフアン、ロシアの金持ち(笑)などなど歌組縁のみなさんが客席に収まり、さらに会場外ではローラの母ちゃんも登場。何気ないお約束カットですがこれら縁のキャラを見ると今回へ至るアレコレが走馬灯のように浮かんできて、対決を見守る気分も盛り上がってきます。めでたいたい!なんてつい最近みたいなのに時の流れは速いな。
「という事で、二年芦田有莉の結果は…」
珍しい空撮カットからステージにカメラが移るといきなりお辞儀している有莉ちゃん先輩ががが!
1.芦田有莉:26953pt
2.風間かおる:26215pt
3.舞川真里奈:25623pt
4.花畑ナナ:25527pt
5.八坂翔子:24673pt
あれほど対決姿勢を盛り上げたのにこれほど潔いオミットにちょっと笑った。暫定トップはめでたいたいけれどいくらなんでもお辞儀だけって…。事後にS4たちのステージ評を入れるならせめて1枚止め絵で良いからステージ風景を見せてほしかった。有莉ちゃんの成長を讃える言葉に頷きながら「今回は誰がトップになってもおかしくない」「勝負の女神は気まぐれ」と笑うひめ様、この時点での観戦モードの余裕みたいなものを感じさせつつステージ後の振りをサラリと。ってなトコでいつの間にかゆず様の姿がありません! どこ行った!
「ツンドラの歌姫パワーで会場をカッチンカチンにしちゃえ!」
その頃ゆず様は本番を控えたリリエンヌの楽屋にカチ込んでいました。例のブルジョアロシア人によって自分のブランドを持てたリリエンヌはS4にならずとも夢が叶ってしまった訳ですが、いざS4戦を前にして目の前の幼馴染みと同じステージに立ちたいという野心を抱き参戦への意気を高めます。まあ私としてもゆず様&リリエンヌが同じS4のステージに立つのを見てみたい、というかそれもう既定路線でしょ?と思って見ているトコもあったりして。それはそーとゆず様の応援セリフが粋というかゆず様らしいというか…会場を凍らせるってのは通常だと応援になりませんよね(笑

ほどなく始まった決定戦ステージはおなじみの「Dreaming Bird」。スターズ屈指の名曲なれどリリエンヌ登場から早や半年経つのだから間に新曲の1つくらい欲しかった。彼女ほどの実力者が1曲しか持ち歌が無いのはちょっとツラい。とはいえ曲が乗るムービーは例によってカメラ割りやアングルがほぼオールカットリファインされた新作映像で、表情描写はさらに磨かれ、S4戦に懸ける意気込みが伝わってくる出来でありました。赤い瞳の目力が凄い。背景モニタに映った羽根が重なるカットはリリエンヌの飛翔を示しているようでココロに刺さった。などなどリファインを重ねたムービーはどのカットもいちいち格好良く仕上がってる感じ。もうこれが決定版かな。
ただサビ入りのキラキラ発動はあれど真昼のような二段オーラが出ていない辺りリリエンヌは「特別なグレードアップグリッター」を使っていないのでしょう。自身のオリジナルブランド(コーデ)に特グリを使う意味が無いとも思えますが、結果的にはこれが勝負を決したようにも思えて何だかフクザツな気分。ともあれタダでさえ強い曲にこのステージング、そりゃローラじゃなくても「こんなの勝てねぇよ!」と思うでしょう。

1.白銀リリィ:27039pt
ステージ後発表されたスコアは有莉ちゃんを超える暫定トップ、とはいえ点数的にはそれほど高くなくてちょっと意外でした。何せ前回の真昼が29551pt、一方こちらはS4候補の筆頭歌姫幹部生なのに一年生真昼の2500pt落ちでは全然安心できません。組によって採点基準が違う=直接比較は無意味とは思いますが、フルゲージが30000ptなのは共通っぽいのでどうしても比較してしまいます。他組が演技力やウォーキングに割いている配点を歌組はステージ一本に集約している的な?
「おめでとうリリィ」
暫定トップを取ったリリエンヌを楽屋で迎えた有莉ちゃんはその結果をしみじみと噛みしめ、涙を浮かべて抱き締めて祝福するのでした。実力は学年トップレベルなのに休みが多いゆえに結果を残せなかったライバル、逆に自分は「不戦勝」の燻りを抱え…二人の決着がきちんと付いた清々しさと、結果に恵まれなかった仲間が認められた喜びの涙はじつに良きものでした。有莉ちゃん本当に良い子だなああ。この抱擁の表情が良い良い。
「こら~! リリエンヌに最初にお祝いするのはこのゆず様だぞ!」
ってなトコへ現れた闖入者(笑)の叫び。リリエンヌ大好きのゆす様らしいカチ込みであります。叫びと共に抱擁を解き、いきり立つゆず様を宥めに回る有莉ちゃんがまた良い子すぎる。ああもうゆず様ったら!
《凄いなんて生易しいものじゃない》
《リリィ先輩の歌、いつも以上に魂がこもってた》
《というより魂そのものをぶつけられたような…》
《私は…》
そんな二年生組のやり取りを見たゆめは同級生ライバルの友情に感動し、自分たちも頑張ろう!とテンション上げ上げ。ところがローラは視線を泳がせ生返事を返し、先走るゆめを追ううち見る見る表情が陰っていきます。先輩の本気を目の当たりにした怯み…他者と比べたネガティブ思考は乗り越えたはずなのにいざとなるとぶり返してしまう辺り、何かと考え過ぎちゃうローラらしいと言えばそうかも。しかも「Going my way」思考のオリジナル(?)が相手となれば、後追いの自分への自信が揺らいでしまうのも無理はありません。まあ目の前でハイスコアを出されたらどうしても意識してしまうでしょうし、一度乗り越えたからと言って常に鋼の魂で打ち砕けるほど強いメンタルは持っていなそう。とはいえ一度乗り越えたはずのネガティブ思考をぶり返すのだから相応のギミックが欲しかった気もします。リリエンヌの絶対的なオリジナリティを評価するS4や教師陣とかオーディエンスの絶賛とか。

「きっとこの早乙女あこに負けないステージにしなきゃとプレッシャーが掛かってるんですわ」
「そうは思わないけど」
「ニャ!?」
どこかへ行ってしまったローラを捜すゆめに行き会った二人、ドヤ顔あこにゃんこへ容赦無いツッコミを入れる真昼のコントがいい味出しまくっていました。この二人ってばすっかり名(迷)コンビに収まっちゃってます。というかこの二人が次期のS4なんだよね(笑。ここで真昼は戦友ローラの強さを語り、ゆめもその言葉に同意するも――
「リリィ先輩の真似でしかないんじゃないかなって」
みんなの言葉と裏腹にその頃ローラはリリエンヌの圧巻ステージにアテられて自分を見失い、心配して寄り添うアンナ先生へ胸中を吐露。すると先生はローラのアイカツ姿勢や実力を高く評価し、背中をパーン!と叩いて気合い入れ。そんなアンナ流の激励に俯いた顔を上げたローラでしたが、前例どおり(?)先生のお言葉だけでは真に立ち上がる事はできず、自分に言い聞かせるように「This is 桜庭ローラ」と呟いては俯いてしまいます。アンナ先生いい人だけどイマイチ決め手になってません(笑

「私ローラのステージが見たい! 本気のローラのステージを!」
バルコニーから戻ったローラはどこか沈んでいて、本番直前だというのに行き会ったゆめたちに対して視線を逸らして俯き気。そんなローラに対しゆめは笑顔で近づき手を差し出し、景気付けのハイタッチを促し…意を察して上げた手を思いっきりパァン!と叩くゆめは何事かと! そりゃローラだって怒るわ(笑。しかしこれは沈んでいるローラを元気付けるゆめ流のメッセージで、「思いきりいこう!」のスピリッツを「思いきり叩く」事で体言したのですね。わかんねーよそんなの(笑
ともあれゆめの満面笑顔と言葉から一緒に過ごした四ツ星の日々を思い返したローラは、仲間でありライバルである眼前の笑顔と共にあった一年間に得たもの=「自分らしさ」を歌に乗せて歌いきる覚悟を決めるのでした。このシーンは少々クドめの菊池作画が良く合っていたと思います。俯いて歩いていた先のシーンと対比するよう全力で駆ける横顔も良かった。

そして始まったローラのステージはこちらも持ち歌「1,2,Sing for You!」。纏うコーデは特グリ仕様の「アクアスターリーロックコーデ」、ノースリーブ&ヘソ出し&片タイツの私的に訴求力が高すぎるシロモノです(笑。第38話以来の同曲ステージは生まれ変わったローラを示すように極上にリファインされ、控え目に言って瞬きすら惜しい。タダでさえ美人のローラが生き生きとした表情で歌い踊る、どのカットを切り取っても魅入ってしまって鼻血吹きそう。先のリリエンヌステージも目力がハンパありませんでしたが、ダンスで動いてもカメラを追い続けるツリ目の視線にはホント参った。女豹の如くしなやかな体を強調するポージングやアングル取りも強烈で、スペースが許せば全コマキャプって貼りたいほどの出来でした。特にSpA後のアウトロで身体を反らせてグルッとナメ→キメの流れには思わず声が出た。この動きでカメラをずっと追ってる!
前話の真昼ステージ同様サビ入りで二段オーラが発動、なるほど特グリを使うとサークル(柵)状のオーラと足元オーラが追加されるのですね。通常状態だとやや殺風景なグラウンドステージにサークルオーラはなかなか映えます。ただ真昼に比べるとキラキラ感が少なめ? 3段目のキラキラ炸裂が無い? とは思っていました。


1.桜庭ローラ:27156pt
ステージ後に発表されたローラのスコアはリリエンヌを僅差(117pt)上回った暫定トップでした。ここは結果を聞いてグーッと溜めた喜びを弾けさせるローラの表情描写&ダイナミックな動きに思わず魅入り、菊池氏の魂作画が炸裂した瞬間であります。ほんと素晴らしい笑顔でした。ローラのアップからグッと引いて客席を入れ込む演出もライブ感が溢れていて良かった。ってリリエンヌがS4落選!?
「頑張ったな桜庭」
「勝利の女神は気まぐれなんかじゃないわね。努力した者にはそれに相応しい微笑みをくれる」
「リリエンヌもいっぱい頑張ったのに!」
先の振りへの返しを交えながらローラの努力を讃えるS4の面々。しかしゆず様だけはリリエンヌ落選のショックを露わにし、夜空様のお言葉に思わず噛み付き…「ローラは頑張ったから勝てた」を「リリィは頑張りが足りないから負けた」と短絡する思考を穏やかに正す夜空様がじつにオトナで素晴らしい。曰く――
「新しい一歩を踏み出すための努力が私たちを上回ったから」
S4の務めを果たして海外留学へ目を向けていた夜空様vs姉越え一筋だった真昼、自分のブランドを持てた事で目標へ到達してしまったリリエンヌvsゆめと競って必死に上を目指すローラ。なるほどこれら二戦はまさに夜空様のお言葉が勝敗を決したのでしょう。リリエンヌの敗戦は衝撃的でしたが、S4に対するモチベーションを思えば僅差での敗戦は十分ありえる=ローラの勝利は結構納得だったり。ローラは入学当初からルーキーダントツの実力者だったため、後は折れやすいメンタル(笑)を強化すればこの位置まで上がれるのですね。
さて暫定トップに立ったローラを歓喜で迎えるゆめたち。するとローラは清々しい笑顔を浮かべ、
「私やったよ! ゆめ!」
もちろんトップに立った事を喜んでいると思いきや、ゆめの手をギュッと握ったローラは高揚した表情でこう言い切るのでした。
「点数なんかどうでもいい。こんなに気持ち良く歌えたのは生まれて初めて!」
「私ようやく自分自身の歌を歌えたんだ!」
歌う事が大好きなのに転んだり躓いたりの日々、しかしそれらを乗り越えて辿り着いた「This is 桜庭ローラ」の境地に感激していたのです。他者との優劣よりも「自分の歌」を歌えた事が嬉しい。まさに「1,2,Sing for You!」の体現であり、この歌をローラに当てた意味が完遂された瞬間でもあります。なるほど今回のステージは歌詞が浸みて浸みて、聴いてるうちに無意識に画面が滲んでしまいましたもの。前回の美組ステージもそうでしたが、一年の締めたるS4戦はさすが「曲の意味付け」が上手くておっさんは頬と涙腺が緩んで大変(笑。まーたこの時のローラの笑顔が良いのだなあ。菊池氏グッジョブ。
「あなたは誰のものでもない本当の自分だけの道を歩み始めたのです」
ってなトコへ現れた幹部二人も祝福の拍手を贈り、さらにリリエンヌ師匠は世界一有名な赤毛少女の名言(笑)を贈り、自ら導いた「Going my way」の免許を皆伝。ここはクールビューティな横顔と沿えた指の表情が素晴らしく、一方深々と頭を下げるローラの作画の濃さ(笑)も素晴らしかった。そんな一連を涙目で見ていたゆず様も良い味で、返す返すも菊池氏グッジョブ。

《ローラは前へと進んだ。次は私の番!》
《ピキーン!》
エスパーか! というわけで次回いよいよ大詰め、ゆめvsひめ様の直接対決であります。まあ暫定トップのスコアを見るといろいろ思う所はあるけれど、一年の締め括りたる歌組決戦の行方はまだまだ判りません。とりあえず最も気になるのは両者共に「あの力」を持っているだけに封印されたまま決着するのか?って事。ゆめが思わず発動させてしまってダウン→失格、トリのひめ様は突然の降雨でダウン→失格、結果的にローラがS4けってーい!みたいなオチだったら…一年間の前振りを見事回収できますが、テキーラを注いだ灰皿を投げてもいいよね(笑
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大好きな歌、今歌おう。

舞組:ゆず様、劇組:あこにゃんこ、美組:真昼と3組のトップが決まったS4戦、来る最終4日目はいよいよ熾烈極まる歌組決戦であります(前回と同じマクラ。というわけでこれまでのS4戦を軽く振り返った後、突然「あちっ!」と舌を出すほたるさんが映って歌組決戦当日の学園長室シーンへ。猫舌かわいい(笑。曰く「あの力を乗り越えた後輩たちの姿を見ておきたい」との事ですが、はたして言葉どおりの賑やかしなのか、それとも何かのフラグなのか結構興味深いトコ。対する学園長は今日のステージに新たな伝説を予感し大会気分を盛り上げます。まあ言っちゃ何だけど大会らしい盛り上がりは歌組だけみたいなものだけれど、逆にこのバトル濃度を4組分やられたら見ているこっちがヘトヘトになっちゃいそうなので結果的にはこれで正解だったのかも。というか今回のローラvsリリエンヌだけでどんだけ疲れたか(笑
「私は55番でちょうど真ん中あたりか」
「私は…」
ロビーに掲示された進行表で出場順を確認するゆめ&ローラ。あれ?あの順番って決戦当日にくじ引き→その場で確認するんじゃなかったっけ? ともあれローラのセリフ(順番)によると歌組からの出場者は100人前後、さすが一番人気の歌組だけにそんなたくさん在籍していたのか! いや遠目に映った表を見ると各組同じような人数っぽいので4組合わせて400人、これまでの学園描写からしてとてもそんな規模の学校とは思えないのだけど…映っていないトコで名無しモブ以下の子たちが地道にアイ!カツ!していたのだろうか。ゆめの出番はお約束どおりチャレンジャー枠のトリで、ひめ様との直接対決を否が応でも意識させます。さすがに怯むゆめに対して「何番だって関係無い」と元気付けるローラ、久々のステージ対決へも意気まんまんで、むしろ対決を楽しむ余裕すら窺えます。この時点では。
「友達だからって手加減はしないんだから!」
「ええ、望むところです」
初めてのS4戦に気合いマシマシの一年生の後では歌組幹部の二人がアツく燃えていました。リリエンヌを除いた学年トップの有莉ちゃんとしてはこの機会に白黒付けたい、逆にリリエンヌは出られなかった雪辱をこの機会にぶつけたいトコでしょう。などとこちらの対決だけで1話作れそうな気がしますがそこは切ない大人の事情。ううむ。しかしチュートリアル便利キャラとして出てきた有莉ちゃん先輩がまさかこれほどキャラ立ちするとは。まあメタ的に有莉ちゃんの勝利は100%無いのは判っていてもついつい応援してしまいます。次期の出番もあるといいなあ。
「我が歌組のベイビーたち! 間もなく開演だ! 一年間の締め括りをビシッとキメるんだよ!」
ってなトコへアンナ先生が現れてビシッと一声。ロビーに集う歌組メンツも気合いを返していよいよ歌組S4戦の開幕であります。どんぱふ!

たい焼き屋の社長さんや小さいフアン、ロシアの金持ち(笑)などなど歌組縁のみなさんが客席に収まり、さらに会場外ではローラの母ちゃんも登場。何気ないお約束カットですがこれら縁のキャラを見ると今回へ至るアレコレが走馬灯のように浮かんできて、対決を見守る気分も盛り上がってきます。めでたいたい!なんてつい最近みたいなのに時の流れは速いな。
「という事で、二年芦田有莉の結果は…」
珍しい空撮カットからステージにカメラが移るといきなりお辞儀している有莉ちゃん先輩ががが!
1.芦田有莉:26953pt
2.風間かおる:26215pt
3.舞川真里奈:25623pt
4.花畑ナナ:25527pt
5.八坂翔子:24673pt
あれほど対決姿勢を盛り上げたのにこれほど潔いオミットにちょっと笑った。暫定トップはめでたいたいけれどいくらなんでもお辞儀だけって…。事後にS4たちのステージ評を入れるならせめて1枚止め絵で良いからステージ風景を見せてほしかった。有莉ちゃんの成長を讃える言葉に頷きながら「今回は誰がトップになってもおかしくない」「勝負の女神は気まぐれ」と笑うひめ様、この時点での観戦モードの余裕みたいなものを感じさせつつステージ後の振りをサラリと。ってなトコでいつの間にかゆず様の姿がありません! どこ行った!
「ツンドラの歌姫パワーで会場をカッチンカチンにしちゃえ!」
その頃ゆず様は本番を控えたリリエンヌの楽屋にカチ込んでいました。例のブルジョアロシア人によって自分のブランドを持てたリリエンヌはS4にならずとも夢が叶ってしまった訳ですが、いざS4戦を前にして目の前の幼馴染みと同じステージに立ちたいという野心を抱き参戦への意気を高めます。まあ私としてもゆず様&リリエンヌが同じS4のステージに立つのを見てみたい、というかそれもう既定路線でしょ?と思って見ているトコもあったりして。それはそーとゆず様の応援セリフが粋というかゆず様らしいというか…会場を凍らせるってのは通常だと応援になりませんよね(笑

ほどなく始まった決定戦ステージはおなじみの「Dreaming Bird」。スターズ屈指の名曲なれどリリエンヌ登場から早や半年経つのだから間に新曲の1つくらい欲しかった。彼女ほどの実力者が1曲しか持ち歌が無いのはちょっとツラい。とはいえ曲が乗るムービーは例によってカメラ割りやアングルがほぼオールカットリファインされた新作映像で、表情描写はさらに磨かれ、S4戦に懸ける意気込みが伝わってくる出来でありました。赤い瞳の目力が凄い。背景モニタに映った羽根が重なるカットはリリエンヌの飛翔を示しているようでココロに刺さった。などなどリファインを重ねたムービーはどのカットもいちいち格好良く仕上がってる感じ。もうこれが決定版かな。
ただサビ入りのキラキラ発動はあれど真昼のような二段オーラが出ていない辺りリリエンヌは「特別なグレードアップグリッター」を使っていないのでしょう。自身のオリジナルブランド(コーデ)に特グリを使う意味が無いとも思えますが、結果的にはこれが勝負を決したようにも思えて何だかフクザツな気分。ともあれタダでさえ強い曲にこのステージング、そりゃローラじゃなくても「こんなの勝てねぇよ!」と思うでしょう。

1.白銀リリィ:27039pt
ステージ後発表されたスコアは有莉ちゃんを超える暫定トップ、とはいえ点数的にはそれほど高くなくてちょっと意外でした。何せ前回の真昼が29551pt、一方こちらはS4候補の筆頭歌姫幹部生なのに一年生真昼の2500pt落ちでは全然安心できません。組によって採点基準が違う=直接比較は無意味とは思いますが、フルゲージが30000ptなのは共通っぽいのでどうしても比較してしまいます。他組が演技力やウォーキングに割いている配点を歌組はステージ一本に集約している的な?
「おめでとうリリィ」
暫定トップを取ったリリエンヌを楽屋で迎えた有莉ちゃんはその結果をしみじみと噛みしめ、涙を浮かべて抱き締めて祝福するのでした。実力は学年トップレベルなのに休みが多いゆえに結果を残せなかったライバル、逆に自分は「不戦勝」の燻りを抱え…二人の決着がきちんと付いた清々しさと、結果に恵まれなかった仲間が認められた喜びの涙はじつに良きものでした。有莉ちゃん本当に良い子だなああ。この抱擁の表情が良い良い。
「こら~! リリエンヌに最初にお祝いするのはこのゆず様だぞ!」
ってなトコへ現れた闖入者(笑)の叫び。リリエンヌ大好きのゆす様らしいカチ込みであります。叫びと共に抱擁を解き、いきり立つゆず様を宥めに回る有莉ちゃんがまた良い子すぎる。ああもうゆず様ったら!
《凄いなんて生易しいものじゃない》
《リリィ先輩の歌、いつも以上に魂がこもってた》
《というより魂そのものをぶつけられたような…》
《私は…》
そんな二年生組のやり取りを見たゆめは同級生ライバルの友情に感動し、自分たちも頑張ろう!とテンション上げ上げ。ところがローラは視線を泳がせ生返事を返し、先走るゆめを追ううち見る見る表情が陰っていきます。先輩の本気を目の当たりにした怯み…他者と比べたネガティブ思考は乗り越えたはずなのにいざとなるとぶり返してしまう辺り、何かと考え過ぎちゃうローラらしいと言えばそうかも。しかも「Going my way」思考のオリジナル(?)が相手となれば、後追いの自分への自信が揺らいでしまうのも無理はありません。まあ目の前でハイスコアを出されたらどうしても意識してしまうでしょうし、一度乗り越えたからと言って常に鋼の魂で打ち砕けるほど強いメンタルは持っていなそう。とはいえ一度乗り越えたはずのネガティブ思考をぶり返すのだから相応のギミックが欲しかった気もします。リリエンヌの絶対的なオリジナリティを評価するS4や教師陣とかオーディエンスの絶賛とか。

「きっとこの早乙女あこに負けないステージにしなきゃとプレッシャーが掛かってるんですわ」
「そうは思わないけど」
「ニャ!?」
どこかへ行ってしまったローラを捜すゆめに行き会った二人、ドヤ顔あこにゃんこへ容赦無いツッコミを入れる真昼のコントがいい味出しまくっていました。この二人ってばすっかり名(迷)コンビに収まっちゃってます。というかこの二人が次期のS4なんだよね(笑。ここで真昼は戦友ローラの強さを語り、ゆめもその言葉に同意するも――
「リリィ先輩の真似でしかないんじゃないかなって」
みんなの言葉と裏腹にその頃ローラはリリエンヌの圧巻ステージにアテられて自分を見失い、心配して寄り添うアンナ先生へ胸中を吐露。すると先生はローラのアイカツ姿勢や実力を高く評価し、背中をパーン!と叩いて気合い入れ。そんなアンナ流の激励に俯いた顔を上げたローラでしたが、前例どおり(?)先生のお言葉だけでは真に立ち上がる事はできず、自分に言い聞かせるように「This is 桜庭ローラ」と呟いては俯いてしまいます。アンナ先生いい人だけどイマイチ決め手になってません(笑

「私ローラのステージが見たい! 本気のローラのステージを!」
バルコニーから戻ったローラはどこか沈んでいて、本番直前だというのに行き会ったゆめたちに対して視線を逸らして俯き気。そんなローラに対しゆめは笑顔で近づき手を差し出し、景気付けのハイタッチを促し…意を察して上げた手を思いっきりパァン!と叩くゆめは何事かと! そりゃローラだって怒るわ(笑。しかしこれは沈んでいるローラを元気付けるゆめ流のメッセージで、「思いきりいこう!」のスピリッツを「思いきり叩く」事で体言したのですね。わかんねーよそんなの(笑
ともあれゆめの満面笑顔と言葉から一緒に過ごした四ツ星の日々を思い返したローラは、仲間でありライバルである眼前の笑顔と共にあった一年間に得たもの=「自分らしさ」を歌に乗せて歌いきる覚悟を決めるのでした。このシーンは少々クドめの菊池作画が良く合っていたと思います。俯いて歩いていた先のシーンと対比するよう全力で駆ける横顔も良かった。

そして始まったローラのステージはこちらも持ち歌「1,2,Sing for You!」。纏うコーデは特グリ仕様の「アクアスターリーロックコーデ」、ノースリーブ&ヘソ出し&片タイツの私的に訴求力が高すぎるシロモノです(笑。第38話以来の同曲ステージは生まれ変わったローラを示すように極上にリファインされ、控え目に言って瞬きすら惜しい。タダでさえ美人のローラが生き生きとした表情で歌い踊る、どのカットを切り取っても魅入ってしまって鼻血吹きそう。先のリリエンヌステージも目力がハンパありませんでしたが、ダンスで動いてもカメラを追い続けるツリ目の視線にはホント参った。女豹の如くしなやかな体を強調するポージングやアングル取りも強烈で、スペースが許せば全コマキャプって貼りたいほどの出来でした。特にSpA後のアウトロで身体を反らせてグルッとナメ→キメの流れには思わず声が出た。この動きでカメラをずっと追ってる!
前話の真昼ステージ同様サビ入りで二段オーラが発動、なるほど特グリを使うとサークル(柵)状のオーラと足元オーラが追加されるのですね。通常状態だとやや殺風景なグラウンドステージにサークルオーラはなかなか映えます。ただ真昼に比べるとキラキラ感が少なめ? 3段目のキラキラ炸裂が無い? とは思っていました。


1.桜庭ローラ:27156pt
ステージ後に発表されたローラのスコアはリリエンヌを僅差(117pt)上回った暫定トップでした。ここは結果を聞いてグーッと溜めた喜びを弾けさせるローラの表情描写&ダイナミックな動きに思わず魅入り、菊池氏の魂作画が炸裂した瞬間であります。ほんと素晴らしい笑顔でした。ローラのアップからグッと引いて客席を入れ込む演出もライブ感が溢れていて良かった。ってリリエンヌがS4落選!?
「頑張ったな桜庭」
「勝利の女神は気まぐれなんかじゃないわね。努力した者にはそれに相応しい微笑みをくれる」
「リリエンヌもいっぱい頑張ったのに!」
先の振りへの返しを交えながらローラの努力を讃えるS4の面々。しかしゆず様だけはリリエンヌ落選のショックを露わにし、夜空様のお言葉に思わず噛み付き…「ローラは頑張ったから勝てた」を「リリィは頑張りが足りないから負けた」と短絡する思考を穏やかに正す夜空様がじつにオトナで素晴らしい。曰く――
「新しい一歩を踏み出すための努力が私たちを上回ったから」
S4の務めを果たして海外留学へ目を向けていた夜空様vs姉越え一筋だった真昼、自分のブランドを持てた事で目標へ到達してしまったリリエンヌvsゆめと競って必死に上を目指すローラ。なるほどこれら二戦はまさに夜空様のお言葉が勝敗を決したのでしょう。リリエンヌの敗戦は衝撃的でしたが、S4に対するモチベーションを思えば僅差での敗戦は十分ありえる=ローラの勝利は結構納得だったり。ローラは入学当初からルーキーダントツの実力者だったため、後は折れやすいメンタル(笑)を強化すればこの位置まで上がれるのですね。
さて暫定トップに立ったローラを歓喜で迎えるゆめたち。するとローラは清々しい笑顔を浮かべ、
「私やったよ! ゆめ!」
もちろんトップに立った事を喜んでいると思いきや、ゆめの手をギュッと握ったローラは高揚した表情でこう言い切るのでした。
「点数なんかどうでもいい。こんなに気持ち良く歌えたのは生まれて初めて!」
「私ようやく自分自身の歌を歌えたんだ!」
歌う事が大好きなのに転んだり躓いたりの日々、しかしそれらを乗り越えて辿り着いた「This is 桜庭ローラ」の境地に感激していたのです。他者との優劣よりも「自分の歌」を歌えた事が嬉しい。まさに「1,2,Sing for You!」の体現であり、この歌をローラに当てた意味が完遂された瞬間でもあります。なるほど今回のステージは歌詞が浸みて浸みて、聴いてるうちに無意識に画面が滲んでしまいましたもの。前回の美組ステージもそうでしたが、一年の締めたるS4戦はさすが「曲の意味付け」が上手くておっさんは頬と涙腺が緩んで大変(笑。まーたこの時のローラの笑顔が良いのだなあ。菊池氏グッジョブ。
「あなたは誰のものでもない本当の自分だけの道を歩み始めたのです」
ってなトコへ現れた幹部二人も祝福の拍手を贈り、さらにリリエンヌ師匠は世界一有名な赤毛少女の名言(笑)を贈り、自ら導いた「Going my way」の免許を皆伝。ここはクールビューティな横顔と沿えた指の表情が素晴らしく、一方深々と頭を下げるローラの作画の濃さ(笑)も素晴らしかった。そんな一連を涙目で見ていたゆず様も良い味で、返す返すも菊池氏グッジョブ。

《ローラは前へと進んだ。次は私の番!》
《ピキーン!》
エスパーか! というわけで次回いよいよ大詰め、ゆめvsひめ様の直接対決であります。まあ暫定トップのスコアを見るといろいろ思う所はあるけれど、一年の締め括りたる歌組決戦の行方はまだまだ判りません。とりあえず最も気になるのは両者共に「あの力」を持っているだけに封印されたまま決着するのか?って事。ゆめが思わず発動させてしまってダウン→失格、トリのひめ様は突然の降雨でダウン→失格、結果的にローラがS4けってーい!みたいなオチだったら…一年間の前振りを見事回収できますが、テキーラを注いだ灰皿を投げてもいいよね(笑
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