2017-04-07(Fri)

アイカツスターズ! #51 パーフェクトアイドル エルザ

見上げれば星の架け橋。

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噂の黒船襲来! 2ndシーズンスタートです。

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というわけで今回からアイカツスターズ!も2ndシーズン、ついこないだ始まったと思ったらもう2年目とは(以下略。ご存じのとおり新S4となったゆめ、トビラのコスチュームもS4制服に変わって2年目スタートであります。口上冒頭の「いつか~」が「絶対~」に変わった辺り成長を感じさせますね。借りものみたいだったS4制服もこうして見ると結構似合ってる? 髪のボリュームアップも貫禄付けに一役買ってる感じ。しかしこのゴチャついた制服で日常シーンを通すとなるとメーター諸氏は結構死刑宣告かもしれない。それに付して今年はS4も夏服がありそうな予感(笑

ファーストカットはS4城に居を移したゆめの朝。2段ベッドのタコ部屋(笑)から専用バスルーム付きの個室へ、とはいえいつも抱いてたぬいぐるみと一緒にコアラパジャマで寝ている辺り、待遇は変わっても中身はそうそう変わらない事が窺えます。ベッドから抜け出てパッパと着替え、洗面台の鏡を覗き込んでチェックチェックの様子もかわいいというかかわいすぎ。開始1分で頬が緩みっぱなしです。今回は新期第1話という事もあって作画リソースが湯水ダバダバ、単純に作画の美麗さもあるのですが、これほどの出来の良さは細かいトコまで神経が行き届いた安藤演出があればこそでしょう。というか演出経験が数えるほどの若手なのに新期第1話を任されるとは有望株すぎ、これは近いうちに初監督作が来るかも? 夏の映画辺りやってくれないかな。

昨年の第1話でも描かれた赤絨毯でのS4出撃シーンは顔ぶれが新S4に変わり…これを見るとゆめたちが本当にS4になった事を実感します。意外と堂に入ってる?(笑。とはいえ去年と見比べると貫禄の差は歴然ではあります。付いてる幹部の顔ぶれがほぼ変わらないのは指名制と知った後だと何だかビミョー、全員三年生=4組中3組が幹部の方が先輩ってのはトップとセカンドの立場としてどうなんだろ。ともあれ今期は劇組・美組の幹部ちゃんも活躍してくれるといいなあ。ってな出撃シーンをアツい視線で見守る後輩たちを見て去年の自分を思い出すくだりから、カメラをグーッと引いて奥の校舎から手前の桜へピンを送り、桜吹雪(=新学期・新要素の象徴)が被ったトコでシーンは「あの船」へ。このシーンチェンジのセンスには思わず声が出た。素晴らしい。

「ごきげんよう ジャパン!」

というわけでピンクのオーラを纏って華々しく登場した「Venus Ark(ヴィーナスアーク)」、そして今期からの新キャラ「エルザ・フォルテ(CV.日笠陽子)」の降臨であります。大型船の舳先に立ち、サングラスを投げ捨ててこの第一声この表情このポーズには心底痺れます。きたきたきたー!って感じ。セレブっぽい制服は四ツ星よりかわいいかも? ミニスカチキンレースも良いな。しかし定番とはいえ登場早々タイタニックのポーズは縁起が悪くない?(笑

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ってなトコから先行配信でオミットされていた新OPの初披露。煌めく星がゆめに当たって弾けた瞬間パッと目を見開き、と同時に曲が始まり宇宙バックの4人が駆け出してタイトルへ繋がるキャッチーな頭サビパートにまず引き込まれます。いきなりよう動くなあ。曲は「STARDOM!」、歌唱は せな・りえ・みき・かな さん、つまりメインの四人娘ですね。作詞:唐沢美帆氏・作曲:蔦谷好位置氏・編曲:田中隼人(agehasprings)氏というメンツは1stシーズン初期OP「スタートライン!」と同じで、昨年スタートを切ったヒヨッコたちがスターダムへのし上がる!みたいな連続性を感じさせます。タイトルが明けるとまずは「Venus Ark」の各キャラを顔見せ。大抵はメインキャラの日常カットなどを見せるこのパートでライバル側を取り上げる辺り新設定への意気込みが窺えます。先のエルザ様に続いてポップすぎるポップアイドル「花園きらら」、クールな側近「騎咲レイ」などなど…ハイソでタカビーなアイドル集団と思いきや年相応のオンナノコっぽくキャッキャ仲が良さそう?

新デザインのアイカツカードを背景に翼のアクセカードを突き上げるとコーデチェンジの瞬間に金色の薔薇を誂えたド派手な翼がバッと広がりました。ほんと派手な。これをゴージャスと捉えるか成金趣味と捉えるか難しいトコ(笑。ともあれ今期は既報どおり羽根モノコーデが主流になりそうで、私的には邪魔でしかないのだけれど…小さいお友達は羽根モノが大好きらしいため、顧客対象外のおっさんは黙って受け入れ見守るしかありません(笑。そしてサビ直前のタイミングでゆめ&ローラがギュッと手を繋ぎ、カメラ引いていつもの四人が揃うとサビへ。この仲良し笑顔が眩しすぎる。

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サビ入りと同時に映像は3DCGへ、先のカットで四人揃ったのにCGパートは背中合わせのゆめ&ローラってのが意味深すぎる。まあ片やS4片や幹部のポジションになっても「親友であり本当のライバル」の関係は変わらず続く事を示唆しているのでしょう。前S4と違って新S4は見るからに親しみやすく、そういった所から前期では描けなかった部分を見せていくとは思いますが、さりとて新S4があまりに親しみやすい=一般生徒と変わらない日常では「S4の品格」が保てなくなってしまうため、その辺のバランスを上手いことやっていって欲しい。でもローラをのけものフレンズにしちゃうのは勘弁。

続いてセーヌ川からエッフェル塔を眺める夜空様、カフェでお茶するひめ様&ツバサ先輩など前S4のカットをチラリ。これはつまり2期での出番が用意されているってコトでしょう。それはそうと私服姿のツバサ先輩がかわいすぎる! 在校組たるゆず先輩&リリエンヌの幼馴染みカットもじつにかわいく微笑ましい。

トランク・学生証・アイカツモバイルの販促セットをチラッと映して取った電話にローラがびっくり! ここもいい顔いい動きしてます。そして駆け付けた真昼&あこにゃんこが笑顔びっくりのリアクションを向けた先は…小春ちゃんきたー! まさかこのOPから、しかもクライマックスで登場という破格の扱い。こりゃ予想以上に今期での活躍が期待できそうです。わくわく。OPラストは大階段の三人娘vs四ツ星四人娘の対決を匂わせながらエルザ様vsゆめのサンライズカット(笑)で締め。前期ラストで見せた小さい翼を大きく広げるゆめの成長に期待しときます。

そういやスタッフクレジットによると今回OPにAS姉が参加しているようですがどのカットかしらん。微笑むレイの妙な色気(笑)がAS姉絵っぽいような気がするけどはたして?

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OP明けてAパートは先代から受け継いだS4TVの様子から。ゆめのコメントによるとS4就任から既に1か月経っていて、後輩である新入生たちは組分けが済んで各々のアイカツに励んでいる時期とのこと。これだけあっさり流されてる辺り新入生(後輩)との絡みはほぼ無さげ…今期はヴィーナスアークとのアレコレが主軸でしょうし後輩まで手が回らないとは思いますが。そして小さいフアンからのお手紙をきっかけに四ツ星学園チュートリアルの時間が始まります。せーの!で飛んで現場に着地するシーンチェンジは昭和のバラエティかと(笑

四ツ星を訪れた小さいフアンに説明するテイで学園のあらましやフィッティングルーム・コーデチェンジの説明をザッと。2期から見始めるお友達への簡単な説明をきちんと入れてる辺り定番ながら親切な流れです。チラリと入った後輩たちの羨望もS4への憧れが窺えて微笑ましい。こういうさりげないカットを重ねて世界観を作り上げる安藤演出に感心しきりであります。キラキラの瞳で「アイドルへの憧れ」を示す小さいフアンへ、お姉さんの立場から優しく語りかける真昼のカットも良かった。ついこないだまで憧れる側だったのにね(しみじみ

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番組が終わるとS4の主たるシゴト(笑)であるティータイムが始まります。こんな風にS4単位になるとローラの不在が思ったよりキますな。というかもし今後ローラ茶坊主のカットとかあったら、当人たちに格差意識などゼロでも見ているこっちのココロが砕けそう。一方そんなティータイムにて会話の流れを全く無視し突然「アイスが食べたいゾ!」とか言い出し、次のカットでもう消えてるゆず様が安定してフリーダムです。凄いなこの人。しかもこのノリで生徒会長とか…今年の四ツ星はどうなってしまうのだろう(笑

「おかまいなく。想定の範囲内です」

ってなトコへ現れたリリエンヌの一連はますます過激になっていく捕獲ギミックに笑った。ランチャーを構える後でビビる三人の表情も良すぎ。ド派手な発射煙と反動の土煙も凄い。どうしてこんな所に力を入れるのか(笑。まあ今後もこんな風にゆず様&リリエンヌのセットで描かれていくのでしょう。あれ? ゆず様の捕獲はサーヤ先輩(舞組幹部)の仕事じゃ? と一瞬思ったけれど、よくよく考えれば「生徒会」の仕事だからリリエンヌが呼びに来たってコトか。

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ティータイム後はゆめの新ブランド発表会見。いつの間に! この会見へ至る経緯で1話作れるというかそれこそが販促の肝でしょうに、全て飛ばして結果ポンってのは相変わらずのドレスカード(販促)軽視の感を拭えません。いいのかこれで。ってな会見を見守るメンツにローラ発見! 水色制服に濃紫を羽織った幹部服がピンクの髪によく映え、暖色が揃った新S4と並ぶとひときわ目を引きます。作画の美麗さも相まってメッチャかわいい。楽屋での会話を見ると妙な上下関係も無く、以前のままのノリで力を合わせてやっていきそう。

などと普段は仲が良い親友ライバルで良いとして、もし何か揉め事が起きてローラが強めの意見を言い、それがエスカレートして「S4の立場を自覚してよ!」みたいな、対するゆめが「ローラはS4じゃないから判らないんだよ!」みたいな事を言っちまったら炭化しためで鯛焼きへ拳を振り下ろすレベルでココロが砕けそう。そこまでやらずともゆめの部屋で仲良く談笑した後「じゃ帰るね」と部屋を出て、帰り際にふと振り返ってS4城を見た時のローラの胸中とか想像すると丼飯が止まらない。ああでも私がライターなら全ファンの反感を買おうとも先のセリフを言わせちゃうだろうな。ローラ大好きなのに闇落ちするローラを見たくて仕方ない、土砂降った泥沼がコンクリ化するドラマを見たい(プリリズ見ろ

《そういえば小春ちゃんは絵を描くの上手だったな》
「デザインって難しいよね。小春は得意だったよね? こういうの」

S4の特権たるプレミアムレアドレスデザインに難儀するゆめ。稚拙なデザイン画を眺めながら絵が得意だった小春ちゃんの事を思い浮かべ、すると隣に座ったローラがこのセリフです。何この以心伝心! もう結婚しちゃえよ! みたいな。今回は全てのカットが美麗とはいえこの両笑顔の破壊力は特筆もの。絶品すぎて本気で蕩けそう。ああもう!

そこから真昼のモデル業(ブランド持ちの仕事)についてチラリと振れ、続いて自らのブランドが「Fuwa Fuwa Dream」に内定しているあこにゃんこの嬉しげな表情から、突然鳴った電話に慌てふためき――

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桃子先生からの突然の電話に立ち上がり、落ち着かない風に歩き回り、伝えられた情報に絶叫し、動揺しながら再び歩き回って愕然とするあこ。この一連をあこ本人ではなく見ている二人の長回しだけで見事に表現、あこを追う二人の表情を通してあこの動揺を表す間接的な機微表現には唸るばかりです。地味に凄いカットですよ。これもヒトコマごとに変わる二人の表情がしっかり描かれているからで、図抜けた作画力と演出の連携が上手くハマった例でありましょう。その後ぎこちない動き(笑)の涙目あこをポンと映す事で危機的状況をより際立たせる、いやはや全てに於いて隙が無い演出であります。

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続いて不思議な動きで戸惑い絶叫、壁に爪を立て、シッポを立てる一連にてあこの動揺を直接表現。そんなあこに戸惑い心配する先の二人に対し、冷静に情報を集める真昼のクレバーさがまた際立ちます。このヒトコマだけで各キャラ性がズバリ表現されていますね。

「新ブランドフワフワドリームのミューズになりました!」
「花園きららです! きららん!」
「みんな、きららの事応援しないと…メ~~~ッ!」

真昼が差し出す画面に映ったフワフワドリームのブランドミューズ決定ニュース、ってなテイでヴィーナスアーク側の新キャラ、ニュージーランド出身「花園きらら(CV.江口菜子)」の顔見せです。全力全壊でぶりぶり媚び媚び、ピョンと跳んで翻るミニスカがかわいい際どい!…と思いきや羊目でメー!となかなかエキセントリックな一面も見せます。なるほどニュージーランドだから羊なのか。そんなきららを見たあこは怒りの炎をド派手に上げ…ここもまた冷静に話す手前三人との対比が効いてます。あこいい味出してるなあ。猫vs羊のアニマルファイト・ブランド争奪戦ははたしてどんな激闘を見せてくれますやらお楽しみ。

「とにかくどんな手を使っても私のブランドを奪い返さなければ!」
「待ってなさい! 花園きらら~!」

というわけで対立構図を大きくアピールしつつ、ヴィーナスアークへカチ込む前振りをサラリと。後ろで見ている三人もいい顔してます。特に真昼の呆れ顔が絶品(笑

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そこからパンアップの青空を通してシーンは停泊中のヴィーナスアーク…の傍らのカフェへ。

「以前にもお誘い頂いたけれど私の気持ちは変わらないわ」

完璧な世界一を目指すべくエルザ様はその野望を果たすべくひめ様を誘い、しかしひめ様はきっぱりとお断り。なるほどS4カツドウやS4戦に忙しい傍らこんな誘いが来ていたのね。世界一をことさら強調し大上段から迫るエルザ様へぺこりと頭を下げたひめ様は「あなたと同じ船には乗れそうもない」と…「同じ船」を「ヴィーナスアーク」と「志」に掛けたダブルミーニングのセリフがなかなか刺さります。ってな具合に絶対の自信を丁重に撥ね除けられたエルザ様のポカーン顔も良い良い。

「じつに興味深い。諦めるの? エルザ」
「まさか。断られるのは承知の上」

そんなエルザ様へ後席から声を掛けたのは同じくヴィーナスアークの「騎咲レイ(CV.藤原夏海)、トップの野望を支える腹心らしい凄みがありますが、この会話口調からして上下をあまり意識しないフランクな関係っぽい。などなどこのシーンではいかにも腹に一物で迫るエルザ様の逆光横顔然り、意志の強さを強調すべく正面顔のスポット効果然り、さらにレイの逆光横顔然り、各キャラの立ち位置や胸中を際立たせる照明演出が素晴らしかった。真正面から断られても全く動じない、ひめ様をそしてゆめを狙うエルザ様の強キャラ感が際立ち、見ていてゾクゾクしちゃいますよ。いやはやじつに良い悪い顔です(変なニホンゴ

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Bパートは先のとおりヴィーナスアークへカチ込む四人娘から。巨大な船の影で見上げた先はタラップと呼ぶには豪華な大階段で、さっそく昇って船に入るとそこはタラップ以上に豪華な船内設備が…大きな吹き抜け・噴水・アールヌーボー調のインテリアなどなどセレブリティ感の洪水であります。そんな豪華な船内を見渡す四人の回しカットもまた凄い。各々感嘆の表情を見せながらアクションまで付け、それを一回転させるのだから大したモノというかちょっと狂ってます。ご丁寧にもわざわざアオリ気味にして広さを強調、キャラ作画だけではなく背景スクロールまで面倒くさい処理になっていますね。いくら新期1話とはいえ力入れすぎリソース使いすぎでしょう。さすがに背動にしなかったのは安藤氏の良心か(笑

「お嬢様方、学校見学ですかな?」

S4の制服を着た娘さんたちを相手にこのセリフはなかなか不敵であります。というわけで豪華設備に感激している所へ謎の執事っぽい人が背後から登場、いきなり声を掛けられて驚く四人…ビビったあこがまた人以外の生き物に!(笑。気を取り直してきららとの面会を申し出、所属を確認すると思いっきり食い付くあこの一方で――

「お姉ちゃんと同じ香りがする…」

噛み付く勢いのあこを呆れて見ていた真昼&ローラでしたが、次の瞬間真昼は「お姉ちゃんの香り」に気付き、続いて奥から聞こえてきた話し声にローラが超反応…夜空様からの餞別だった香水がまさかこんな形で活かされるとは。お姉ちゃん大好きな真昼と、音楽能力が高い=耳が良いローラの特性を活かしたフラグ立ても上手いなあ。メタ的には例のメガネっ子が乗船している事は周知なれど、作中ではゆめを始めとするみなさんは誰も知らず、絶妙にフラグを立てて再会サプライズへ引っ張るのでした。そして各々反応する二人の表情芝居も素晴らしかった。下船後に後ろ髪を引かれるローラのカットも効いてます。

さて一方あこにゃんこはセーラーマンに首ったまを掴まれ、件の執事氏が異様な迫力を持って極めて事務的にお引き取りを申し渡します。いったい何者!? というかこの執事氏だけではなく、通りすがりのヴィーナスアーク生までもが四ツ星S4を全く意に介さない辺り、何というかスケールの差を見せ付けられた感じ。しかしそうすると大看板であるはずの「S4」の存在感が一気に小さくなってしまってビミョーと思わなくなくも(略

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下船時に曇り始めた空はすっかり暗くなり、ってな所で薄暗い学園長室でのトップ会談シーンへ。もうこのタダならぬ雰囲気からして平穏無事には収まりますまい。エルザ様の名刺にあるメアドドメインが「perfectelsa.com」で、なるほどこんなトコからもタダならぬ自信を窺わせます。しかしヴィーナスアークの関係者があまねくこのドメインを使っていると思うと何となく気恥ずかしいかも(笑。後姿で軽く挨拶を交わすと不敵に微笑むエルザ様の口元へパンアップ、などと顔を映さない演出はエルザ様の得体の知れ無さが強調されていい感じ。いったい何の用事で乗り込んできた?

と思わせたトコへブランド奪回直談判のためS4衆が学園長室を訪れ…同行してきたゆめを赤い瞳がロックオンする一瞬もゾクゾクものでした。そこからつかつかと歩み寄ったエルザ様は雷光と共にゆめの顎をクイッ、そして「あなたを奪いに来た」と来校の真意を本人へ宣言。いやはやじつに悪い顔です。素晴らしい。訳が判らず呆気に取られるゆめ、ってなトコへ割って入るローラがナイト過ぎてこれまた素晴らしい。また細かい事を言うとエルザ様の髪色と被るローラの髪色トーンが室内明度に合わせて若干落とされ、より強い色のエルザ様を目立たせる照明の妙に感心。作画・演出の妙技に加えて色彩や撮影や全ての部門が全力で手を掛けている感じです。気合い入ってるなあ。

「私たちと一緒に世界というステージで勝負してみない?」

ヴィーナスアーク側はスカウトの旨や世界への野望を捲し立て、対するゆめは突然の話に戸惑いつつもお断り…いろいろ強烈すぎるエルザ様に怯み思わず視線を逸らしてしまう辺りひめ様との強度差が窺えます。そんな弱さを見透かしたように口角を上げるエルザ様の口元アップから、雷光一閃の世界宣言までまーた悪すぎてゾクゾクが止まらない。一方その一部始終をメガネを光らせ黙って見ている学園長が蚊帳の外っぽくてちょっと笑ってしまった。本来なら強大なライバルに対峙した教え子を信じ、さらなる成長のきっかけとして黙って見守る大人ポジションなのでしょうけど、前期終盤のへっぽこ化(笑)を思うとどうしても大物に見えないのだなあ。そういや始終戦闘態勢だったあこもすっかり蚊帳の外でした。あこの用事で学園長室にカチ込んだのに(笑

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会場を外部に移して一般客を入れ、パーフェクトアイドルの本邦初公開ライブが始まります。暗さを増した空はいかにも風雲急を告げるが如く土砂降りで、ってな中を駆け付けたひめ様…こんな荒天時に出歩いて大丈夫なのか。まあ逆に考えると(体調を崩す)荒天にも関わらず駆け付けたとも捉えられるわけですが。

「美しい花々が咲き誇る、まさに女王のためのプレミアムドレス」
「星の翼はスタープレミアムコーデの証」

その頃会場内のフィッティングルームでは「ブルーミングクイーンコーデ」のカードを構えたエルザ様が極上のドヤ顔を浮かべつつコーデチェンジへ。特に目を引くのはいかにもセレブリティな金ピカカードの一枚、今期の肝であろう翼が描かれたアクセサリカードです。今回は翼が別枠なのね。システム起動の学生証はもちろん「Venus Ark」のものでなかなか新鮮、なれど世界を股に掛ける学校の割りに「学生証」「エルザフォルテ」と日本語表記なのはちょっと笑った。「Student ID」の表記があるのだから「学生証」表記は消し、名前は「Elsa Forte」にしとけば結構それっぽかったと思う。シーケンスどおりの顔アップはどのカットも派手で美人でじつにキャッチーで思わず魅入ります。唇に当てた指が私をダメにする。あああ。それはそうと前アイカツでもチョイチョイ見受けられましたが、超ミニスカに大ボリュームの髪が合わさると後姿がボトムレスに見えてしまう罠(笑

コーデチェンジキメでは例の翼がド派手に炸裂、新期第1話っから最終奥義が出てきた感じです(笑。個人的に羽根モノはあまり好きではないのだけれど、光が弾けてドーン!と翼を纏う強キャラ(強コーデ)感は認めざるを得ません。パーフェクトクイーンの名に王冠モチーフのステージ現れた華美なる姿は観客たちを圧倒し、ゆめもまた瞳を輝かせてステージを見つめ曲を待ちます。

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というわけで始まったエルザ様のライブステージ。曲は当然新曲の「Forever Dream」、DCD公式ムービーにも無かったまっさらの新曲であります。作詞:神田怜鴎氏、作曲:内藤英雅氏、編曲:伊勢佳史氏、歌唱は りさ さん。前アイカツでは伝説デュオのマスカレード・ヒメの歌唱を担当したでんぱ組の相沢梨紗さんがスターズ初参戦、前は1曲だけでしたが今回はキャラの大きさからして複数曲歌ってくれそうで楽しみ。

ピアノ一音で振り返ったエルザ様の微笑みからアップでの不敵な笑みへの変化にまずゾクゾク。ステージ冒頭から強キャラ感をアピールしまくりです。そこから始まるエモーショナルなピアノソロに優美な振り付けを合わせ、イントロ明けと共にドラムビートが乗ってAメロスタート。抑え目ながら伸びやかに歌うりささんの歌唱力と、ゴージャス優美に歌い踊るムービーのマッチングに思わず魅入ります。件の翼を印象付けるカットも多く…というかこれだけデーハーだとイヤでも目に付きますが(笑

サビ入りの盛り上がりと同時にアイドルオーラが発動し、タダでさえ絢爛だった画面はさらにド派手にキラッキラ☆、力強いボーカルも響き渡りステージは最高潮であります。全体的に目が眩むほどハイソゴージャスなステージングですが時折見せる少女っぽさは年相応のかわいらしさも感じさせ、魔法の杖(?)を使ったSpAもド派手でよろしい。ドーン! なるほどこれは控え目に言ってパーフェクトだなあ。メタ的に見ても作中さんざ大上段だった彼女の実力が強烈に裏付けられ、「エルザ様すてきー!」とハートを鷲掴みされちゃったお友達も少なくないのではあるまいか(俺だ俺。そしてやっぱりウインクが多い(笑。エルザ様こそやたらパチパチさせずキメの一発で射貫いて欲しい。

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「あの翼の付いたコーデ、あれこそがパーフェクトの証」

エルザ様のパーフェクトステージに魂を抜かれて静まり返るみなさん。ってなトコでスッと立ち上がって拍手を贈るひめ様の横顔が本気すぎて怖い。これはスイッチ入った? 続いてリリエンヌが翼コーデをアツく語って今後への布石をサラリ。あのコーデはどうすれば手に入るのか? まあリリエンヌ自身がブランドデザイナーなのだから自分で作っちゃえば即解決なのだけれどそう簡単にはいかないのだろうなあ。

「おそらく今は彼女が世界一のアイドル」

いつしか雨が止んだ夕暮れの窓際にてひめ様とのヒトコマ。エルザ様のパーフェクトステージとドレスを堂々と認め、現時点での世界一を認めるも…あえて「今は」と付け加え、「今のままでは越えられない」って辺りひめ様のアツい闘争心が窺えます。ゆめに向き直った目からもそんな感情が溢れていますね。ローラなら間違いなく「面白いじゃない!」って言うトコです(笑。その静かな闘争心に圧倒され、またひめ様自身が認める格上の存在を知ったゆめの表情がまた良い。最高の歌組トップ・ひめ様を見つめて坂を登ってきたゆめにとってこれは衝撃的でしょう。上には上がいた、アイドル界のトップと思っていたS4はじつはそうではなかった。これは四ツ星という箱庭から広い世界のトビラが開いた瞬間であり、またゆめとひめ様が「トップを追う者」として同じ土俵に立った瞬間でもあります。いやはやアツい。それはそうとひめ様は「エルザちゃん」って呼ぶのね。ひめ様は高一、エルザ様は中三なので何もおかしくないのだけれど…あれで中三て!?(というツッコミは無しで

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「世界に羽ばたくチャンスだよ」
「私といらっしゃい。あなたをパーフェクトにしてあげるわ」

ってなトコへエルザ様&レイが現れてゆめの勧誘を再び。ゆめは「S4としてやるべき事が…」と断るものの、この体面的な理由からゆめの自信の無さが滲み出ていてじつに絶妙。「世界」という言葉に心を揺さぶられ、強く迫るエルザ様のオーラに吸い込まれそうになるヒトコマも心の弱さが窺えますね。ここもまた窓際の陰陽を活かした照明演出が効いてます。効かせすぎです。動揺がアリアリと浮かぶゆめに対し何この果てしない強キャラ感! 学園長室で見せた瞳との対比も効いてます。ほんと今回は濃厚すぎるって。

「すみません! 私やっぱり行けません!」

優美な猛獣に獲って食われる小動物の危機から脱兎の如く逃げ出すゆめ。そんなゆめを見送るエルザ様の悪魔の微笑みがまた最高すぎてどうにもこうにも。この1カットだけで炊飯ジャーごといけそう。事前に発表されたキャラデからしてツボにハマリそうでしたが、実際動いて喋ってステージを見たらドハマリなんてものでは。ライバル校展開には若干の不安が拭えませんでしたが予想外に面白くなりそう。また新S4の頼りなさは頼りないゆえの面白さがありそうで、しかもひめ様たちの出番も無理なく入れ込めそうで、今後への期待・展望が一気に開けた大満足の新期第1話でした。

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今回からのEDはDCDムービーの公式配信で既にお気に入りだった「Bon Bon Voyage!」。まあ作詞:辻純更氏、作編曲:石濱翔氏という顔ぶれは超お気に入り曲「ハッピィクレッシェンド」「恋するみたいなキャラメリゼ」マンマなのでハマらないはずがありません(笑。石濱氏らしいシンセリズムに乗った爽やかなエレクトロポップは曲面構成のポップな映像にドンズバ、辻氏の真骨頂たるサビのコーラスも気持ち良い事この上なし。藤谷氏デザインのSDキャラもみんなかわいい。シンプルながらキャラを際立たせる配色の妙もあり全体的にデザイン性の高い絵面に仕上がっています。センスいいね。細かいトコでは真昼のカットでくるくる回るコンパスの残像が☆に見える芸コマさに唸った。木村氏やるなあ。

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そのSDキャラがちょこまか動くコーデ紹介コーナーもかわいいかわいい。こういうのでいいんですよ! というか画面上部に額縁渡せば格言コーナーがすぐできそう(笑。続く次回予告はこの横顔1カットだけで高橋作監と判りますね。ツリ目美人が得意な高橋氏がエルザ様をどう描いてくれるか、そして小春ちゃんが早くも登場!? ヴ

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一新されたアイキャッチはAパート引きがスクールドレスゆめ、Bパート頭がスクールドレスエルザ様でした。







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アイカツ!「第51話 ロックなあの娘はドリーム☆ガール」

アイカツ!「第51話 ロックなあの娘はドリーム☆ガール」に関するアニログです。

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No title

奪うとか海賊とか、なんか不穏な言葉ばかり飛び交ってて、ちょっと
イヤンな気持ちになってしまうのですが、しかしあこが可愛すぎたことで
中和されましたwww
とはいえエルザの大物感はガッツリ感じられましたね!
これホントはひめが担うポジションだったのでは・・・。
ただ、なんとなくRLのべるとキャラが被って見えたかも。

そしてエルザのステージ、良かったですね!
甲板ではなかったけど広い空間が感じられて、「広い場を従えてる」
って感じでこういうのを待ってました。
余計なカットイン無しに丸々見せてくれるので、やっぱりアイカツの
ステージは好きだなぁ。

来週、あっさり小春ちゃんが出るんですね。
次回予告の制服、完全にヴィーナスアーク仕様でしたしね。
どんなポジションで話に絡むのか、楽しみ!
もしかして夜空も船に乗ってるのかな?
OPはゆめとローラ二人だけで3Dダンスしてるのが何だか感慨深い・・・。

第一話としてはかなり引きの強い、いい滑り出しだったと思います。
しかも動画ぐりんぐりんでしたし、予想外の力を入れてるのがわかります。
羽根は・・・顧客対象外のおばさんも黙って受け入れ見守るしかありませんねw

No title

書き忘れてました。
ローラがS4ではない&ヴィーナスアークを見上げていたのは
ローラも乗船するフラグでいいんでしょうか?
ゆめのほうがあからさまに惹かれてる感じもありましたけど、
ゆめが乗船すると主人公の行動から外れちゃう気がしますし。
ひめがゆめを、エルザがローラをプロデュース、みたいな
形が分かりやすいですしね。

No title

パーフェクトな1話でしたね。
一話にして世界観をぐっと広げることが出来たと思いましたし、それに付随して関係性もなかなかうまい感じに構築されていたように感じました。安藤さんの演出については今更語るのも烏滸がましいレベルですね。今はアイドル作品で忙しそうですが、そう遠くないであろう監督作品が非常に楽しみです。

エルザはこれまでのアイカツにはなかった悪役、ラスボス感を全面に出していてすごく良かった。やっぱりお話の牽引役が居るとだいぶ締まった展開になってくるのかなあとこれからが楽しみです。

ドレスに関してはどうなんでしょうか?少なくともゆめのドレス、あこ&きららのFuwa Fuwa Dreamについては掘り下げそうな予感がしますが…
DCDでも結構手の入れられた点だったのでここは足並み揃えて欲しいところですね。

楽曲、ステージは良かったですね!イントロで歓声がフェードアウトするにつれ、自然と吸い込まれそうになる感じで…曲もそうですがりささんの歌声やオーラ、ドレスの雰囲気なども含めてボスキャラに相応しい説得力をもったステージだったと思います。今の陣営は顔のアップに自信があるのか、顔アップのカットが多い印象を受けました(笑)

あまりにもよかったので、今後のハードルが上がりかねない感じですが、なんにせよ期待できそうな滑り出しで良かったです。曲の方と合わせておそらく1年?まったり楽しんでいこうと思います。

ますます楽しみ!

こんにちは。
いやーエルザのステージ圧巻でしたね。
ひめ先輩にも火が付き、ゆめの世界も一気にひろがり、面白くなってきました!
小春ちゃんも帰ってくるし、ライバル校としての凱旋は去年は全く想像してなかったけど、期待大です!

5歳の娘は、ひびき(プリパラ)みたいな人・・としてレイが気になってたようですが、いざアニメで見ると「この人たち、悪者なの?」と少し引いていました笑
演出の効果絶大ってことでしょうか笑

話逸れますが、DCDの方もかなり変わりまして、一期の後半はガラガラだった時間帯も子供達の行列が出来ていて、上々の滑り出しのようです!
組分け→タイプ分けになったのも、プレイしたい曲を画面で探しやすくする意味合いも大きいと感じたので、組としての話もアニメ二期も突っ込んで描いて欲しいですが、なかなか難しくなるのでしょうか。

れすれす

>小春日和さん
私はプリリズのべる様然り、ラブライブの真姫然り、そして前アイカツのセニョリータ然り、赤髪の強気キャラが大好物なのでエルザ様にはアバンの舳先シーンで即ズッキューンでした(笑。ひめ様とはキャラのベクトルが違うのでナントモですが「大物感」という点ではこれくらいのレベルが欲しかったですね。小春ちゃんの復活はもう少し引っ張ると思っていたけど意外とあっさり、まああまり焦らさずライバルの橋渡し役として話を牽引していく段取りなのでしょう。ちなみに船に乗ってるのは夜空様の香りだけだと思います。というかOPを見る限りまだフランスにいるんじゃ?(笑。ローラが船を見上げていたのは今のトコ例の声を気に留めた以上の事は無いかと。この先どうなるか判りませんが移籍展開は人間関係がドロ付きそうなのでアイカツシリーズとしてどうなんでしょうね。ドロドロ話は私的には大好物なんですけど(笑

>Makiさん
巻き返しを図る新期1話の演出を任される辺り安藤氏の腕前がいかに買われているか判ります。あとこれまた若手の宮本作監がいい仕事をしてくれて、重要スタッフの若手起用が非常に印象深い新期1話でした。プリティーリズムで気を吐いていた京極氏が大出世したように安藤氏もそう遠くない未来に大ブレイクしそうな気がします。というわけで若手スタッフ渾身の新期1話は控え目に言って素晴らしくパーフェクトでした。ほんとここがピークにならないことを祈るばかり(笑。ライブの顔アップは表情描写の向上を感じさせますね。進化したCGにりささんの抜群の歌唱力が加わってパーフェクトステージの説得力が凄かった。さすが元学園マザーだけの事はあります(笑

>Two Stepさん
小春ちゃん復帰は正直想定内でしたが、想定の数倍面白そうな形で帰ってくるようでファン的には美味しすぎます。小春ちゃん好きとしてテンション上がりまくりの上、今回のエルザ様が強烈すぎて思わずヴィーナスアークに転んでしまいそう(笑。何よりこれまでの各フェスにせよS4云々にせよ学内イベント以上の広がりをほとんど感じなかっただけに、世界観が一気に広がったのが良かったです。あ、5歳児リポートありがとうございます。そういう繊細な悪役認定(笑)を鑑みるとほんと子供アニメの匙加減は難しいのだなあと。DCDの新弾は上手く回っているよう何より。女児向けアイドルゲーム市場はかなり厳しいみたいですがアニメ新期を機に上を向いていってほしいトコ。あとは販促の入れ込み次第でしょうか。エルザ様のセリフによれば今期はカード推し=販促に力を入れる宣言なのかもしれません。
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