2017-05-26(Fri)
アイカツスターズ! #58 ミラクルオーディション!!
今年も幸花堂オーディションの季節がやってまいりました。

私から勝利の女神を奪ってごらんなさい。


アバン冒頭は学園長室を訪れる幸花堂の社長さん。そこでヒトコトフタコト挨拶を交わすとシーンはアイカツ!中の三人娘へ変わり、伝書羊キャロラインから小箱を受け取ったゆめが中身のフォーチュンクッキーを食べると…という流れは昨年の第9話 ミラクルガールズ☆マンマなれど、今回違うのは当たり(オーディション出場権)が運ではなく社長の指名によるものという事。つまり幸花堂オーディションの三大要素だった「知力、体力、そして運」の「運」を最初から放棄してしまったわけで、今回この時点で何だか妙な予感はしたのですが…というか出場者が最初から決まっているなら普通にオファーすればいいのに。そんな事情を知っているのかフォーチュンクッキーの一部始終を温かく見守るローラの表情が絶妙に微笑ましかった。
「今年は趣向を変えてキャンペーンユニットオーディションを行う事にしました」
今回は幸花堂キャンペーンガールオーディション20周年を記念してのユニットオーディションとの事。しかし出場者自体が社長のご指名=ユニットの相方まで決定済みのユニットオーディションってのも何だかなあな感じ。というか四ツ星から2人選ぶとして1人がゆめならもう1枠もS4(ゆず先輩以外)から選ばない? 特にリリエンヌは体力が無い事が周知でしょうに体力要素必須のイベントにわざわざ指名するなんてイヤガラセかと。真昼orあこはスケジュールの都合で無理ってならリリエンヌ招聘も判るけれどご丁寧にも会場へ応援に来ていたしなあ。それはそうとしてユニットオーディションポスターのカオナシが怖い。単なる告知ポスターなのだから現役キャンペーンガールであるゆず先輩&ローラをモデルにすればいいのに。またこの時点で今回オーディションが次代めでたい焼き決定戦(笑)ではない事が明らかにされ、すなわちエキセントリックな着ぐるみオチすら否定されてしまっていよいよ幸花堂オーディションの意味が。

一方その頃ヴィーナスアークのエルザ様&きららにも出場権が届いていました。すると幸花堂キャンペーンガールの代表的なお仕事たる「めでたい焼き」のビデオを確かめるみなさん。一目で固まるエルザ様の傍らで――
「だが、ふふっ…こんなオーディションにわざわざエルザが出る必要は無いだろう…うふふふっ」
笑いを堪えながらエルザ様へ注進するレイさん、常にクールなレイさんってばこんなトコに笑いのツボがあったのか(笑。お堅い人って妙なトコにツボがあるよね。ともあれ世界を股に掛けるパーフェクトアイドルがめでたい焼き!? と誰しも思うトコで、もちろんレイさんもその考えで注進したのでしょうが、件のエルザ様はキッパリと参加を宣言。パーフェクトアイドルたるもの仕事を選ばず常に全力で臨む!みたいなテーマなのだろうけれど…オチが着ぐるみ仕事だったらおそらく断ってたと思う。予告段階ではそれを期待していたんだけどさすがにエルザ様に「めでたいたーい♪」はやらせられんか(笑
そんなこんなでシーンはサッサとオーディション当日。前述どおり四ツ星からリリエンヌ、そして定番のライバル枠シャイニーアカデミーからあゆみさん&ナホさん、さらにヴィーナスアークのエルザ様&きららが集まり…シャイアカの2人はお約束のように出てきましたがほとんど活躍が無く残念でした。しかし残念いうなら意味ありげに出てきたM2が本当に本当に無意味で笑うに笑えない。望くんの王子様気質はさもありなん、なれど始まる前から引き立て役前提ってオーディション自体を全否定してない? というかそもそも社長は何故男性アイドルをこのオーディションに呼んだのか全く理解できない。先のポスターを見れば明らかに女性アイドル限定でしょうに。

シーンが会場に移ってオーディションイベントがスタート。前述どおり真昼&あこはモブに紛れて見物担当、しかしノーメイクで紛れているのに周囲が完全無関心でちょっと笑った。キミら仮にもスーパーアイドルS4だろうに(笑。また真昼はお兄ちゃん(朝陽くん)が出ているのに完全ノーリアクション、意外すぎるオーディション参加は真昼との絡みや小春ちゃんとの対面イベントのため?と仄かに期待したけれどどちらも無しで全力拍子抜けでした。せめて「兄さん…何やってるのよ…」と呆れた視線を送るヒトコマくらい欲しかった。ていうかどうして小春ちゃんだけ来てないのだろう? 望くんにしても競技に絡めてゆめとフラグを立てれば今後の展開に期待が持てるのにそれも無し。翻ってイベントに目を戻すとTV中継まで入った大々的なオーディションのはずなのに参加者はやる気ゼロの男子やいかにも頭数のモブ組を含めて5組だけ、ほんと今回は全てがグダグダすぎて顎が外れそう。
「司会は 幸せ来い来い金平糖、二階堂ゆずと…」
「ミラクル起こそうめでたい焼き、桜庭ローラ!」
金平糖担当のゆず先輩コス(?)は元々の髪型にマッチしていてなかなかかわいい。ローラのめでたい焼きは今や見慣れた姿なれど、例の全身着ぐるみでステージに立たれるとさすがに痛々しさが先に立ってしまう。百歩譲って司会はともかく後の試食までこの姿ってのは罰ゲームレベルじゃ? シチュによって頭だけにするとかさあ(それはそれでツラいか
「Ko-cafeは和の心に新たに洋の精神をミックスした全く新しいカフェです」
「このカフェに相応しい和と洋、二つの力を最大限に発揮するユニットを選びたいと思います」
続いて社長が登場し新規展開「Ko-cafe」の概要説明&オーディション主旨を説明していざ決戦へ! まあ今どき和風カフェなど何も新しくないけどそこは広い目でスルーします。

まずは第一関門「○×クイズ対決」がスタート。お約束どおり「問題をよ~く聞いて解答するんだぞ?」の振りが入って読み上げられた問題は――
「幸せ来い来い金平糖のキャンペーンガールを務める二階堂ゆずの好きなフレーバーはイチゴ、ですが…」
わざとらしい引っ掛けについ反応するゆめをチラリと映して続く問題。
「では幸本社長の好きなフレーバーはメロン味である、さあ○か×か?」
こういう引っ掛けは早押し問題ならではなのに蓋を開けたら全員解答後正解が発表される妙な段取り。しかも蘊蓄無双のリリエンヌがクイズに対して「運に身を委ねる」と言っていたり、対して日本へ来たばかりのエルザ様がまるで正解を知っているかの如く自信満々だったり(これは判りやすい伏線だけど)、いかにも頭数のモブアイドルだけ「×」を出していたり、引き立て役を自認する男子組が特に盛り上げもなく正解していたり…しかもこの1問だけでクイズステージが終わりというそこはかとないやるせなさ。去年の○×クイズは結構盛り上がったのにどうしてこんなにショボく。

「×」と答えたモブアイドル以外4組が残った第2関門は「グラスタワーを運べ!」。これは体力勝負の関門だろうけど、1人で運ぶのならユニットの意味がありませんし、そもそもオーディションの主旨である「和と洋」に全く擦りもしない競技で頭の中がハテナマークだらけに。何故グラスタワー? 真っ先に飛び出したシャイアカ組はバランスを崩してグラスをぶちまけ戦線離脱、慎重に積んで出遅れたはずのきららはエルザ様のお言葉どおり難なくトップに立ち、そして盛り上げ役を標榜していた男子組は…トップに立った後ハデに転んで盛り上げるはずだったのに追いつけないまま3位で終了というコメントのしようがない地味な結果に。というか競技全体が地味すぎて面白味を見出す術がありません。これも去年のパワフルレースはドタバタあり駆け引きあり友情ありで面白かったのにどうしてこうなった? 久々のシャイアカ組もこれで終了なんてあんまりすぎる。

そして期せずして(笑)四ツ星vsヴィーナスアーク決戦となった第3関門は「Ko-cafeの新メニューを作れ!」。タイトルまんまのお料理対決であります。洋菓子店の娘であるゆめはこれまでの描写でもお菓子作りに定評があり、一方上げ膳据え膳のヴィーナスアーク組は料理など縁遠く…などなど短期間とはいえ同じ船で暮らしている真昼の見立ては的を射たものと思われましたが。
「抹茶マロンロールケーキです」
暫しの調理タイムの後まずは四ツ星組の新メニューが発表されます。抹茶マロンロールケーキ美味しいよね! っていうかこれって和風スイーツの定番じゃ? 先のKo-cafe概要説明でも抹茶ショートケーキが映ってたし。ともあれ抹茶スポンジに栗と粒餡とホイップは相性が良く、さっそく試食のみなさんは舌鼓を打ち、「和と洋」のテーマに沿った提案に社長も太鼓判であります。ちなみに私はおっさんのくせにお菓子大好き、抹茶ロールならまざあぐうすの品を度々食べますよ(ステマではない
「凄い! フランス人形みたいなケーキ」
対するヴィーナスアーク組はご覧のとおりドレスを纏った人形を模したケーキをご披露。すると社長はそのケーキをしみじみと見つめ――
「このフランス人形のケーキは先代社長…つまり父が幼い私のために作ってくれた幻の和ケーキなんです」
エルザ様は今回のオーディションにあたって幸花堂と幸本社長の事を徹底リサーチし、先の金平糖と人形ケーキについて知り得た。だから先のクイズでは金平糖の好みを自信満々に答えられ、新メニュー提案も自信を持って行えた。エルザ様からしたら今回のオーディションは大した仕事ではないでしょうに、それでも出るからには全力をもって挑み、結果に繋げる事でそんな自分のスタンスを後続たちへ伝えたかったのでしょう。もう一歩突き詰めるなら「運に頼っているようではダメ」くらいの考えがあったかもしれない。
まあ元々先代が考案したこのケーキを「新メニュー」と呼んで良いかはビミョーなトコで、しかもカフェで出すにはあまりにも扱い難いシロモノなれど、少なくとも巷にありふれた抹茶ロールよりは新メニューっぽいと言えなくなくもなく(略。とはいえ社長の思い出に訴えて勝ち取るってのはオーディションの主旨と違うような。またその一連に蘊蓄王たる(しかも本番前にはエルザ様と火花を散らしていた)リリエンヌが感心一途で褒め称えていたのも不自然な話で、見どころであるはずのゆず先輩との絡みも一切無く、では今回リリエンヌはいったい何しに出てきたのか?と思わざるを得ない。私は可能な限り好意的に解釈するように心掛けていますが今回のリリエンヌ起用については最後まで理解範囲を超えていた、ってのが正直なトコ。関係無いけど抹茶と餡子を使えば和風スイーツという風潮はどうにかならないか。せっかく自由な発想が許されるアニメ作品なのに既定概念を超えたアイデアが出て来なかった辺り非常に残念というか発想力の限界を感じた。
「優勝は…エルザ&きらら!」
というわけで流れどおり優勝ユニットが決まって勝者のステージへ。よう考えたら今回は全てエルザ様主導できららは特に何もしていませんでした。せっかくきららを出したのだからフリーダムなドタバタを入れ込んでくれれば見どころもあったのに残念。

エルザ様&きららのステージは第55話マンマの「Bon Bon Voyage!」でした。非常にお気に入りの曲ですし本編使用はまだ2回目なれど、このところマンマ使い回しが続いているので少々ビミョーな気分に。まあメイン視聴者たる小さいお友達はムービーを切り出して延々リピートなんてしないでしょうから、バンクにしょんぼりなんておっさんの戯れ言レベル…と判りながら、それでもこれまでは同じ曲を使うにしろ様々なリファインが加えられていたため、マンマ使い回しの連続には残念感が先に立ってしまう。ううむ。
「一芸に秀でる者は多芸に通ず。さすがはエルザさんですね」
「ファッションだけではなくお菓子にもファッションセンスを発揮するなんて」
今回の勝因だったフランス人形ケーキは先代社長が作ったものの再現、つまりエルザ様のファッションセンスはあまり影響していないような気がしますが? 見上げたポスターにしろ普通にメイド姿で新店舗のテーマたる和洋コラボ感が全く無いのはどうしたものか。せめて和風の柄を入れるとかさあ。それこそがファッションセンスなんじゃ? 毎朝ステーキを食らうセレブ女王が使用人の服を着ている辺り新鮮ではありましたけれども。
また先にも書きましたが蘊蓄無双のリリエンヌが自らのリサーチ不足を反省するでもなく褒め称えるだけで終わったのも気になった。しかも四ツ星随一のファッションセンスを持っているはずのリリエンヌが何も活かせず惨敗したわけで、せめてここで「勉強不足を痛感いたしました」とヒトコト言わせればキャラが保たれた気がするけれどそれすら無し。しかし何より驚いたのは今回コンテが木村氏だった事。待堂シナリオも大概だったけれど演出もなあ…いったいどうしたのだろう。
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私から勝利の女神を奪ってごらんなさい。


アバン冒頭は学園長室を訪れる幸花堂の社長さん。そこでヒトコトフタコト挨拶を交わすとシーンはアイカツ!中の三人娘へ変わり、伝書羊キャロラインから小箱を受け取ったゆめが中身のフォーチュンクッキーを食べると…という流れは昨年の第9話 ミラクルガールズ☆マンマなれど、今回違うのは当たり(オーディション出場権)が運ではなく社長の指名によるものという事。つまり幸花堂オーディションの三大要素だった「知力、体力、そして運」の「運」を最初から放棄してしまったわけで、今回この時点で何だか妙な予感はしたのですが…というか出場者が最初から決まっているなら普通にオファーすればいいのに。そんな事情を知っているのかフォーチュンクッキーの一部始終を温かく見守るローラの表情が絶妙に微笑ましかった。
「今年は趣向を変えてキャンペーンユニットオーディションを行う事にしました」
今回は幸花堂キャンペーンガールオーディション20周年を記念してのユニットオーディションとの事。しかし出場者自体が社長のご指名=ユニットの相方まで決定済みのユニットオーディションってのも何だかなあな感じ。というか四ツ星から2人選ぶとして1人がゆめならもう1枠もS4(ゆず先輩以外)から選ばない? 特にリリエンヌは体力が無い事が周知でしょうに体力要素必須のイベントにわざわざ指名するなんてイヤガラセかと。真昼orあこはスケジュールの都合で無理ってならリリエンヌ招聘も判るけれどご丁寧にも会場へ応援に来ていたしなあ。それはそうとしてユニットオーディションポスターのカオナシが怖い。単なる告知ポスターなのだから現役キャンペーンガールであるゆず先輩&ローラをモデルにすればいいのに。またこの時点で今回オーディションが次代めでたい焼き決定戦(笑)ではない事が明らかにされ、すなわちエキセントリックな着ぐるみオチすら否定されてしまっていよいよ幸花堂オーディションの意味が。

一方その頃ヴィーナスアークのエルザ様&きららにも出場権が届いていました。すると幸花堂キャンペーンガールの代表的なお仕事たる「めでたい焼き」のビデオを確かめるみなさん。一目で固まるエルザ様の傍らで――
「だが、ふふっ…こんなオーディションにわざわざエルザが出る必要は無いだろう…うふふふっ」
笑いを堪えながらエルザ様へ注進するレイさん、常にクールなレイさんってばこんなトコに笑いのツボがあったのか(笑。お堅い人って妙なトコにツボがあるよね。ともあれ世界を股に掛けるパーフェクトアイドルがめでたい焼き!? と誰しも思うトコで、もちろんレイさんもその考えで注進したのでしょうが、件のエルザ様はキッパリと参加を宣言。パーフェクトアイドルたるもの仕事を選ばず常に全力で臨む!みたいなテーマなのだろうけれど…オチが着ぐるみ仕事だったらおそらく断ってたと思う。予告段階ではそれを期待していたんだけどさすがにエルザ様に「めでたいたーい♪」はやらせられんか(笑
そんなこんなでシーンはサッサとオーディション当日。前述どおり四ツ星からリリエンヌ、そして定番のライバル枠シャイニーアカデミーからあゆみさん&ナホさん、さらにヴィーナスアークのエルザ様&きららが集まり…シャイアカの2人はお約束のように出てきましたがほとんど活躍が無く残念でした。しかし残念いうなら意味ありげに出てきたM2が本当に本当に無意味で笑うに笑えない。望くんの王子様気質はさもありなん、なれど始まる前から引き立て役前提ってオーディション自体を全否定してない? というかそもそも社長は何故男性アイドルをこのオーディションに呼んだのか全く理解できない。先のポスターを見れば明らかに女性アイドル限定でしょうに。

シーンが会場に移ってオーディションイベントがスタート。前述どおり真昼&あこはモブに紛れて見物担当、しかしノーメイクで紛れているのに周囲が完全無関心でちょっと笑った。キミら仮にもスーパーアイドルS4だろうに(笑。また真昼はお兄ちゃん(朝陽くん)が出ているのに完全ノーリアクション、意外すぎるオーディション参加は真昼との絡みや小春ちゃんとの対面イベントのため?と仄かに期待したけれどどちらも無しで全力拍子抜けでした。せめて「兄さん…何やってるのよ…」と呆れた視線を送るヒトコマくらい欲しかった。ていうかどうして小春ちゃんだけ来てないのだろう? 望くんにしても競技に絡めてゆめとフラグを立てれば今後の展開に期待が持てるのにそれも無し。翻ってイベントに目を戻すとTV中継まで入った大々的なオーディションのはずなのに参加者はやる気ゼロの男子やいかにも頭数のモブ組を含めて5組だけ、ほんと今回は全てがグダグダすぎて顎が外れそう。
「司会は 幸せ来い来い金平糖、二階堂ゆずと…」
「ミラクル起こそうめでたい焼き、桜庭ローラ!」
金平糖担当のゆず先輩コス(?)は元々の髪型にマッチしていてなかなかかわいい。ローラのめでたい焼きは今や見慣れた姿なれど、例の全身着ぐるみでステージに立たれるとさすがに痛々しさが先に立ってしまう。百歩譲って司会はともかく後の試食までこの姿ってのは罰ゲームレベルじゃ? シチュによって頭だけにするとかさあ(それはそれでツラいか
「Ko-cafeは和の心に新たに洋の精神をミックスした全く新しいカフェです」
「このカフェに相応しい和と洋、二つの力を最大限に発揮するユニットを選びたいと思います」
続いて社長が登場し新規展開「Ko-cafe」の概要説明&オーディション主旨を説明していざ決戦へ! まあ今どき和風カフェなど何も新しくないけどそこは広い目でスルーします。

まずは第一関門「○×クイズ対決」がスタート。お約束どおり「問題をよ~く聞いて解答するんだぞ?」の振りが入って読み上げられた問題は――
「幸せ来い来い金平糖のキャンペーンガールを務める二階堂ゆずの好きなフレーバーはイチゴ、ですが…」
わざとらしい引っ掛けについ反応するゆめをチラリと映して続く問題。
「では幸本社長の好きなフレーバーはメロン味である、さあ○か×か?」
こういう引っ掛けは早押し問題ならではなのに蓋を開けたら全員解答後正解が発表される妙な段取り。しかも蘊蓄無双のリリエンヌがクイズに対して「運に身を委ねる」と言っていたり、対して日本へ来たばかりのエルザ様がまるで正解を知っているかの如く自信満々だったり(これは判りやすい伏線だけど)、いかにも頭数のモブアイドルだけ「×」を出していたり、引き立て役を自認する男子組が特に盛り上げもなく正解していたり…しかもこの1問だけでクイズステージが終わりというそこはかとないやるせなさ。去年の○×クイズは結構盛り上がったのにどうしてこんなにショボく。

「×」と答えたモブアイドル以外4組が残った第2関門は「グラスタワーを運べ!」。これは体力勝負の関門だろうけど、1人で運ぶのならユニットの意味がありませんし、そもそもオーディションの主旨である「和と洋」に全く擦りもしない競技で頭の中がハテナマークだらけに。何故グラスタワー? 真っ先に飛び出したシャイアカ組はバランスを崩してグラスをぶちまけ戦線離脱、慎重に積んで出遅れたはずのきららはエルザ様のお言葉どおり難なくトップに立ち、そして盛り上げ役を標榜していた男子組は…トップに立った後ハデに転んで盛り上げるはずだったのに追いつけないまま3位で終了というコメントのしようがない地味な結果に。というか競技全体が地味すぎて面白味を見出す術がありません。これも去年のパワフルレースはドタバタあり駆け引きあり友情ありで面白かったのにどうしてこうなった? 久々のシャイアカ組もこれで終了なんてあんまりすぎる。

そして期せずして(笑)四ツ星vsヴィーナスアーク決戦となった第3関門は「Ko-cafeの新メニューを作れ!」。タイトルまんまのお料理対決であります。洋菓子店の娘であるゆめはこれまでの描写でもお菓子作りに定評があり、一方上げ膳据え膳のヴィーナスアーク組は料理など縁遠く…などなど短期間とはいえ同じ船で暮らしている真昼の見立ては的を射たものと思われましたが。
「抹茶マロンロールケーキです」
暫しの調理タイムの後まずは四ツ星組の新メニューが発表されます。抹茶マロンロールケーキ美味しいよね! っていうかこれって和風スイーツの定番じゃ? 先のKo-cafe概要説明でも抹茶ショートケーキが映ってたし。ともあれ抹茶スポンジに栗と粒餡とホイップは相性が良く、さっそく試食のみなさんは舌鼓を打ち、「和と洋」のテーマに沿った提案に社長も太鼓判であります。ちなみに私はおっさんのくせにお菓子大好き、抹茶ロールならまざあぐうすの品を度々食べますよ(ステマではない
「凄い! フランス人形みたいなケーキ」
対するヴィーナスアーク組はご覧のとおりドレスを纏った人形を模したケーキをご披露。すると社長はそのケーキをしみじみと見つめ――
「このフランス人形のケーキは先代社長…つまり父が幼い私のために作ってくれた幻の和ケーキなんです」
エルザ様は今回のオーディションにあたって幸花堂と幸本社長の事を徹底リサーチし、先の金平糖と人形ケーキについて知り得た。だから先のクイズでは金平糖の好みを自信満々に答えられ、新メニュー提案も自信を持って行えた。エルザ様からしたら今回のオーディションは大した仕事ではないでしょうに、それでも出るからには全力をもって挑み、結果に繋げる事でそんな自分のスタンスを後続たちへ伝えたかったのでしょう。もう一歩突き詰めるなら「運に頼っているようではダメ」くらいの考えがあったかもしれない。
まあ元々先代が考案したこのケーキを「新メニュー」と呼んで良いかはビミョーなトコで、しかもカフェで出すにはあまりにも扱い難いシロモノなれど、少なくとも巷にありふれた抹茶ロールよりは新メニューっぽいと言えなくなくもなく(略。とはいえ社長の思い出に訴えて勝ち取るってのはオーディションの主旨と違うような。またその一連に蘊蓄王たる(しかも本番前にはエルザ様と火花を散らしていた)リリエンヌが感心一途で褒め称えていたのも不自然な話で、見どころであるはずのゆず先輩との絡みも一切無く、では今回リリエンヌはいったい何しに出てきたのか?と思わざるを得ない。私は可能な限り好意的に解釈するように心掛けていますが今回のリリエンヌ起用については最後まで理解範囲を超えていた、ってのが正直なトコ。関係無いけど抹茶と餡子を使えば和風スイーツという風潮はどうにかならないか。せっかく自由な発想が許されるアニメ作品なのに既定概念を超えたアイデアが出て来なかった辺り非常に残念というか発想力の限界を感じた。
「優勝は…エルザ&きらら!」
というわけで流れどおり優勝ユニットが決まって勝者のステージへ。よう考えたら今回は全てエルザ様主導できららは特に何もしていませんでした。せっかくきららを出したのだからフリーダムなドタバタを入れ込んでくれれば見どころもあったのに残念。

エルザ様&きららのステージは第55話マンマの「Bon Bon Voyage!」でした。非常にお気に入りの曲ですし本編使用はまだ2回目なれど、このところマンマ使い回しが続いているので少々ビミョーな気分に。まあメイン視聴者たる小さいお友達はムービーを切り出して延々リピートなんてしないでしょうから、バンクにしょんぼりなんておっさんの戯れ言レベル…と判りながら、それでもこれまでは同じ曲を使うにしろ様々なリファインが加えられていたため、マンマ使い回しの連続には残念感が先に立ってしまう。ううむ。
「一芸に秀でる者は多芸に通ず。さすがはエルザさんですね」
「ファッションだけではなくお菓子にもファッションセンスを発揮するなんて」
今回の勝因だったフランス人形ケーキは先代社長が作ったものの再現、つまりエルザ様のファッションセンスはあまり影響していないような気がしますが? 見上げたポスターにしろ普通にメイド姿で新店舗のテーマたる和洋コラボ感が全く無いのはどうしたものか。せめて和風の柄を入れるとかさあ。それこそがファッションセンスなんじゃ? 毎朝ステーキを食らうセレブ女王が使用人の服を着ている辺り新鮮ではありましたけれども。
また先にも書きましたが蘊蓄無双のリリエンヌが自らのリサーチ不足を反省するでもなく褒め称えるだけで終わったのも気になった。しかも四ツ星随一のファッションセンスを持っているはずのリリエンヌが何も活かせず惨敗したわけで、せめてここで「勉強不足を痛感いたしました」とヒトコト言わせればキャラが保たれた気がするけれどそれすら無し。しかし何より驚いたのは今回コンテが木村氏だった事。待堂シナリオも大概だったけれど演出もなあ…いったいどうしたのだろう。
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