2017-06-30(Fri)
アイカツスターズ! #63 ツンドラから吹く熱い風
ゆずと一緒の夏を過ごすためツアーを成し遂げたい。

しかし立て続けのトラブルについに力尽き…。

アバンはS4TVスペシャル特番「きらきらしながら体験です!」の告知から。サブタイどおりS4のみなさんがいろんなお仕事を体験するという斬新な企画(笑)に盛り上がり、その一方で自分がモデルのフライヤーを眺めて気合いを入れるリリエンヌをチラリ。
ゴシックヴィクトリア ファン感謝イベント
涼風高原ツアー
2017年6月29日
都内某所出発
スペシャルツアーガイド:白銀リリィ
件のフライヤーによるとリリエンヌが先に立っての高原ツアーらしく、季節的に気温が上がってきた頃合いにそんなん大丈夫なの? と思っていたらCM明けAパート冒頭でさっそくその話題に。
「スタープレミアムレアコーデを授かった今、私にはどんな困難をも乗り越えられる気がするのです」
夏は大好きだけどリリエンヌがいなくなっちゃうから寂しい、そう溢すゆず先輩へリリエンヌは頼もしい言葉を返し…初夏の暑さ以上にアツい二人の友情、寂しそうな横顔が一転して満面笑顔に変わるゆず先輩を見ているとホントにリリエンヌ大好きなのだなあと。その合間の回想にて件のツアーの詳細をサラリ、イベントタイトルどおりゴシックヴィクトリアのファンを対象としたツアーで、オーナー氏の口ぶりからすると無料ご招待のようです。さすがブランドを一声で立ち上げちゃう人物だけあって太っ腹。

一方例のお船ではイベント話を聞きつけたローラ&小春ちゃんが「恩返しのチャンス!」と笑顔を交わしていました。なので小春ちゃんもサポートに参加すると思ったのに実際に出張ったのはローラだけという空振り感。まあ小春ちゃんはリリエンヌとほぼ入れ替わりだったので縁もほぼ無い=恩返しも何も(そんな。そして件のリリエンヌはツアーガイドの予習として涼風高原の事をいろいろ調べ、ってな所で高原で発掘された「オロスコピオサウルス」の資料を見つけるとさっそくイマジネーションを働かせ…まさかこのヒトコマがクライマックス(笑)への前振りだったとは。
「それでは本日のツアーのスペシャルガイドにご登場いただきましょう!」
時がサクッと進んでツアー当日の朝、きらきら駅に集まった参加者たちの前にリリエンヌが現れてツアースタートであります。旗振りサポートのローラが妙に似合っててちょっと笑った。しかし参加者たちが揃ってゴシックドレスを着ているのにガイド役が制服姿ってのはどうなの?と思ったり思わなかったり。普通は主催側が率先してブランドを着そうだけれど…まあその辺はキャラの記号付けって事か。
「アウチ! 参加者が揃っていない。どうしまショー!」
さていざ出発!を迎えるとトラブル勃発!? 直通列車の発車時刻が迫る中で参加者が揃わず、さりとてこれ以上待ったら列車に乗れない=ツアースケジュールが大幅に狂ってしまう瀬戸際であります。時間厳守を告知してあるだけに遅刻したらゴメンナサイが通例ですが、それでもリリエンヌは参加者の気持ちを察して到着を待つ事に。ってなトコで一日駅長体験中のあこにゃんこと合流、ここで披露した駅アナウンスのモノマネが堂に入っててちょっと笑った。なーんてやってるうちに遅刻した子がが到着して一段落、と思ったら乗り込む前に列車が出てしまってさあ大変です。しかしホームに揃って列車を見送る様はシュールというか、定時運行が原則とはいえこの状況なら乗せてあげりゃいいのにと思わなくなくも(略

「カタカタカタカタ…ピンポン!」
走り去る列車に絶望する中、あこ駅長の計算モードが発動して乗り継ぎ案がパパッと示され事も無し。何かこの設定久しぶりな気がする(笑。でもダイヤ的に追い付いても直通列車には乗り継ぎできないんじゃ? なーんて野暮は放っといて、とりあえず列車に乗ったみなさんへお弁当を配って昼食ターイム! のはずが騒動のドサクサで駅弁を積み忘れてさあ大変です(二度目

すると社内販売員体験中の真昼が登場、渡りに船とばかりお弁当の手配を頼むものの…仮にもトップアイドルが車内販売に来たら大盛況も道理で、案の定真昼のワゴンに弁当は残っておらず希望の灯はあっさり潰えてしまいます。あらら。どうにか出発したもののお腹を空かせてしょんぼりの参加者たち、真昼が同行の車販お姉さんへ事情を話しても色よい返事は無く、さてどうしたものかと俯きつつ思案していると――
「真昼ちゃん、余分に作っておいた分がまだあるそうよ!」
先の車販お姉さんがお弁当を手配してくれてあっさり解決。いいのかそれで。というわけで美味しそうなオムライス弁当を食べ食べ今度こそ快適なツアーをリスタート! と思ったら突然列車が止まってしまってさあ大変です(三回目
「列車が動かないのではリリィ先輩のツアーもさすがに中止するしか…」
架線障害で止まった列車はそのまま夕暮れを迎え、線路脇に降りて黄昏れていたみなさんもしょんぼり俯き諦めムードに…ってなトコで真昼が茜の空へ何かを見つけて叫びます。
「あっ、あれ見て!」

「3万フィートの上空にまでビビビッと伝わってきただけの事はあるピンチだゾ!」
空を見ろ! 鳥だ! 飛行機だ! いやゆず先輩だ! 無二の親友のピンチを感じて文字どおり飛んできたゆず先輩、これまた体験中のパーサー姿での合流であります。タイトスカートでスカイダイビングとは豪快すぎ! そういやゆず先輩はRock Rock Girlsの時も空から現れたっけ。他の行動パターンを見てもどうやらゆず先輩は高い所が(以下自重。どーでもいいけどパラシュートに寿司屋のロゴを探してしまったのは私だけではあるまい。
「高原へひとっ飛びでゴー!ゴー!ゴー!」
1日チーフパーサーの指令によって輸送ヘリが手配され、参加者たちは列車からヘリに乗り換えてツアー続行。旅客機のパーサーが何故空軍の権限を?と考えたら負けなので考えない考えない。というかゴシックドレスで輸送機のカーゴスペースに詰め込まれてる参加者たちがかなり気の毒かも。みんなお気に入りのドレスを着てきただろうに。
「今度は急に嵐!?」
移動再開で一段落と思いきや今度は突然の嵐に巻き込まれてさあ大変です(四回目。ヘリのすぐ横を稲妻が走り空は荒れ、ってなトコでこれまた1日お天気お姉さん体験中のゆめの天気予報が流れ――
「現在たいへん激しい嵐が吹き荒れていますが、しばらくすると天気は嘘のように回復するでしょう」
予報の内容も大概ですが、そもそも飛行中の航空機が「ラジオの天気予報」を参考に針路を検討するって時点でもうダメ(笑。せめて1日管制官にしとけばと思ったけれど、そうすると後のライブの客集め&合流ができないからダメか。ううむ。結局南極ゆめ予報士の言葉を信じてヘリは高原を目指し、すると予報どおりあっさり嵐を抜けてようやく到着…と思いきや。
「おかしいですわ! 涼風高原はすぐ真下なはずなのにどうしてどこにもステージの明かりが見えませんの?」
「大変です! 付近一帯が広範囲に渡って停電でショー!」
今度は高原一帯の大規模停電に巻き込まれて大変です(五度目。次から次にトラブル続きってお話はよくあるけれどここまで続くと何かの呪いとしか。もうこの辺になるとS4特番の撮影スタッフもすっかり消え失せ、1日体験特番収録のテイもなくなってしまいます。いいのかこれで。ってなトコでこれまでどうにか踏ん張ってきたリリエンヌの力がついに尽き――
「このツアーを成し遂げて…一緒に夏を過ごしたかった…」
乱れた髪でそう呟くとみんなに看取られ意識を失ってしまうのでした。ちーん。

ほどなく意識を戻したリリエンヌが機外へ出るとそこには巨大怪獣ががが! 何じゃこりゃあ! というわけでここから暫しカオス展開へ。ツアーガイドの予習で浮かべたオロスコピオサウルスは大迫力で火焔を吐き、襲い掛かる火柱に絶体絶命! すると絶妙のタイミングでゆめ&ゆず先輩が現れて幹部組を救出し「S4の本当のチャレンジ」が始まるのでした。
「ファンの方の遅刻も駅弁の積み忘れも列車やステージの電気が止まったのも全部このオロスコピオサウルスのせいだったんです」
「私たちの本当のチャレンジは…正義の戦隊ヒロインですから!」
アイカツモバイルを掲げた四人は戦隊スーツに変身! 定石どおりポーズをキメるとプリキュアばりの並びジャンプでオロスコピオサウルスへ立ち向かうのでした。怪獣描写の迫力や変身→アクションシーンの勢いなどなどほとんどニチアサスーパーヒーロータイム、これアイカツか?と百回唱えてもお釣りが来そうなバトル映像に魅入りながらも変な笑いが浮かんできます。こういうノリは前作のオオゾラッコーン回以来かな。おっさん的には面白いけれど本来の視聴者層にはどうなんだろ。

「サントノーレ!」
容赦無く火焔を放ち暴れ狂うオロスコピオサウルスに圧されるS4戦隊、するとウインク一発ゆめ隊員が決戦兵器を召喚し、各隊員が「クレームランヴェルセ・ア・ラ・モード」「ダークチョコブラウニー」と洋菓子の名を叫び…発射シーケンスのお約束である装弾が「なないろ洋菓子店」の箱で大笑い。そしてタキオン粒子が砲口に集まって「タルトメリメロ!」でファイヤー! の後に飛んでく砲弾がこれまで叫んだ洋菓子ってのも芸コマすぎてどうにかなりそう。本当に洋菓子を装弾してたのか(笑。ああ美味しいタルト食べたい。
「それじゃあ停電を元どおりにしてくれる?」
美味しいお菓子を食べて落ち着いたオロスコピオサウルスを説得し停電は無事に復旧、しかし街の灯りを見届けて安心したリリエンヌは再び倒れてしまうのでした。カオス展開の締めとしてこの先はお察しってトコ? それはそうとしてローラの「さすがはゆめ! のパパのお菓子!」には笑った。これを何かある度「さすが○○!」と絶賛するパターンの自虐?と読むのは少々意地悪か(笑

「オロスコピオサウルスは?」
「え?」
「停電は?」
「…」
再び目を覚ましたリリエンヌの夢と現の混濁が辛い。この目覚めで時間が朝まで巻き戻れば救いがあったけれど、ここに至る数々のトラブルは全て現実であり、すなわち夢で復旧した停電は残酷にもそのままで、ステージができないと察したリリエンヌはガックリ肩を落とすのでした。ところが周囲のみんなは何故か笑顔を向け、そして停電中の不自然な明るさに気付いたリリエンヌはステージ袖から漏れる光の方向を覗いてみると――
「ラジオで呼び掛けたらS4やローラやリリィ先輩のファンの皆さんが集まってくれたんです」
そこは目映いばかりのサイリウムの海が広がっていました。停電の会場を埋め尽くすフアンたちの光は星空の煌めきにも似て、これだけたくさんの人たちに支えられているリリエンヌや四ツ星アイドルたちは何と幸せな事か…というシーンなのですが、そもそも大規模停電=電車が動かない状況でこれだけの大人数がどうやって高原まで来たのか? しかもリリエンヌが夢を見ていた僅かな時間で? などなどあまりに突拍子もない展開に正直クラクラ。子供アニメのご都合展開は重々承知で理屈を盾に文句を言うのは野暮と判っちゃいますが、最大限好意的に見てもこのオチはファンタジーの範疇を超えている。ステージ(高原)に辿り着けない騒動のオチが観客瞬間移動なんてどんだけシュールなのか。何も厳格な「リアル」を見せろってんじゃないんですよ、作品世界に照らし合わせた「リアリティ」を感じさせるシナリオ(展開)にしてくれと言っている。ここへ至る数々のトラブル&解決だって大概力技でしたがそれでも一定のラインはクリアしていた、けれどこのオチだけは無い。カキワリだってこんな早く揃わんて(笑。あとどーでもいいけど推定催行人員40~50名のツアーであの巨大な野外ステージを使うつもりだったのだろうか?(こういうのは野暮
ともあれ一件落着したトコでリリエンヌのコーデチェンジへ。今回からカードがSPRとなりアクセカードも翼付きに、またカードセット時のキメセリフや翼発動カットが追加され、エルザ様同様のSPR仕様コーデチェンジシーケンスになっています。そういや2ndシーズンも早や1クール消化したのに四ツ星側はまだリリエンヌしかSPRを持っていないのね。S4何やってんの!? いやSPR以前に未だブランドすら無い子もいるし。

というわけで始まったリリエンヌのステージは第53話以来の「荒野の奇跡」、SPRゲットからもう10話も経つのか(早っ。曲は同じなれど映像は例によって全体的なリファインが施され、静かな情熱に満ちたステージを一層魅せてくれました。Aメロ頭で発動するアイドルオーラはリボン状から蒼い炎へ変更、これは第53話ステージでの翼発動後と同じオーラなので、要するにこの炎オーラがSPRの証って事でしょう。エフェクト盛り盛りのリファインがお約束の中でリファイン後の方が地味(?)というのは珍しいパターンかもしれない。その分鳥籠ガラスが砕け散るエフェクトが派手に進化しサビを盛り上げます。その後発動したSpAは翼on翼のまま、やっぱりこれはクドいと思う。ああ停電に関して「照明を使う事ができないでショー!」と言っていたのにいつもどおりシステムが動いてステージをやり遂げた事は華麗にスルーで。前作システムと違ってきっと電源内蔵なのでショー(笑。だったら停電しても問題無いじゃないか…。

ステージを終えた会場を俯瞰から眺めるとやっぱり万単位の観客が来ていそうな。返す返すもいったいどんな手段でこの人数を移動させたんだろ。ステージ袖のサポート組はいつもどおり感嘆の声を上げていましたが…今回のリリエンヌを見る分には確かに「フアンへの気持ち」は伝わろうとも、それが実際の解決行動に全く結びついておらず、要するに空回り感というか非力さばかり印象に残ってしまった。
たて続けの波状トラブルや筋立て上の合流は創作コメディのご愛敬として、また全てのトラブルに於いてサポート組が都合良く解決する流れも「周囲の支えとその感謝」というテーマに沿ったものと理解しますが、それにしても肝心のリリエンヌがただただ狼狽えるばかりで何だかなあと思う事しきり。結果的にサポート組が解決するにしてもまず彼女自身が解決手段を模索する描写が欲しかった。トラブル勃発→どうしようこのままではツアー中止に!→都合良く合流したサポート組があっさり解決!→トラブル勃発以下リピートの末に、これまたリリエンヌ自身が何の尽力もせず整えられた舞台に立って「ファンへのお返し」「リリィ先輩さすが!」と言われても説得力などありません。
そもそもフアン感謝イベントのテイなのにフアンとの触れ合い描写がほぼ無かった時点でどうかしてます。トラブル勃発時に仲間内で集まるのは仕方ないにせよ、遅れてしまったお弁当をフアンと一緒に食べるとか、列車停車後の空白時間を埋めるべくトークショーでもするとか、輸送ヘリの揺れを怖がる小さいフアンに寄り添うとか、フアンとの触れ合いをカットインするタイミングなどシロウトが考えてもたくさんあるでしょうに何故スルー? 映ってない所でそういう行動があったかもですが、だったらテーマに関わるシーンを省略してどうすんの?って事。体力に乏しいリリエンヌが倒れてしまうのは計算内としても、せめて倒れる前まではフアンのために尽力する凛々しい姿を見せて欲しかった。挙げ句の果てにこのイベントを通過して「夏の暑さを乗り越えた」なんて全く思えず、キャラの根幹に関わるエピソードをこんな形で纏めてしまった制作スタッフには失望しか無い。お話の骨格や映像自体の出来は良かっただけに残念です。

今回のアイキャッチはリリエンヌのPR。というわけでキャラ別3枚目アリのようです。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

しかし立て続けのトラブルについに力尽き…。

アバンはS4TVスペシャル特番「きらきらしながら体験です!」の告知から。サブタイどおりS4のみなさんがいろんなお仕事を体験するという斬新な企画(笑)に盛り上がり、その一方で自分がモデルのフライヤーを眺めて気合いを入れるリリエンヌをチラリ。
ゴシックヴィクトリア ファン感謝イベント
涼風高原ツアー
2017年6月29日
都内某所出発
スペシャルツアーガイド:白銀リリィ
件のフライヤーによるとリリエンヌが先に立っての高原ツアーらしく、季節的に気温が上がってきた頃合いにそんなん大丈夫なの? と思っていたらCM明けAパート冒頭でさっそくその話題に。
「スタープレミアムレアコーデを授かった今、私にはどんな困難をも乗り越えられる気がするのです」
夏は大好きだけどリリエンヌがいなくなっちゃうから寂しい、そう溢すゆず先輩へリリエンヌは頼もしい言葉を返し…初夏の暑さ以上にアツい二人の友情、寂しそうな横顔が一転して満面笑顔に変わるゆず先輩を見ているとホントにリリエンヌ大好きなのだなあと。その合間の回想にて件のツアーの詳細をサラリ、イベントタイトルどおりゴシックヴィクトリアのファンを対象としたツアーで、オーナー氏の口ぶりからすると無料ご招待のようです。さすがブランドを一声で立ち上げちゃう人物だけあって太っ腹。

一方例のお船ではイベント話を聞きつけたローラ&小春ちゃんが「恩返しのチャンス!」と笑顔を交わしていました。なので小春ちゃんもサポートに参加すると思ったのに実際に出張ったのはローラだけという空振り感。まあ小春ちゃんはリリエンヌとほぼ入れ替わりだったので縁もほぼ無い=恩返しも何も(そんな。そして件のリリエンヌはツアーガイドの予習として涼風高原の事をいろいろ調べ、ってな所で高原で発掘された「オロスコピオサウルス」の資料を見つけるとさっそくイマジネーションを働かせ…まさかこのヒトコマがクライマックス(笑)への前振りだったとは。
「それでは本日のツアーのスペシャルガイドにご登場いただきましょう!」
時がサクッと進んでツアー当日の朝、きらきら駅に集まった参加者たちの前にリリエンヌが現れてツアースタートであります。旗振りサポートのローラが妙に似合っててちょっと笑った。しかし参加者たちが揃ってゴシックドレスを着ているのにガイド役が制服姿ってのはどうなの?と思ったり思わなかったり。普通は主催側が率先してブランドを着そうだけれど…まあその辺はキャラの記号付けって事か。
「アウチ! 参加者が揃っていない。どうしまショー!」
さていざ出発!を迎えるとトラブル勃発!? 直通列車の発車時刻が迫る中で参加者が揃わず、さりとてこれ以上待ったら列車に乗れない=ツアースケジュールが大幅に狂ってしまう瀬戸際であります。時間厳守を告知してあるだけに遅刻したらゴメンナサイが通例ですが、それでもリリエンヌは参加者の気持ちを察して到着を待つ事に。ってなトコで一日駅長体験中のあこにゃんこと合流、ここで披露した駅アナウンスのモノマネが堂に入っててちょっと笑った。なーんてやってるうちに遅刻した子がが到着して一段落、と思ったら乗り込む前に列車が出てしまってさあ大変です。しかしホームに揃って列車を見送る様はシュールというか、定時運行が原則とはいえこの状況なら乗せてあげりゃいいのにと思わなくなくも(略

「カタカタカタカタ…ピンポン!」
走り去る列車に絶望する中、あこ駅長の計算モードが発動して乗り継ぎ案がパパッと示され事も無し。何かこの設定久しぶりな気がする(笑。でもダイヤ的に追い付いても直通列車には乗り継ぎできないんじゃ? なーんて野暮は放っといて、とりあえず列車に乗ったみなさんへお弁当を配って昼食ターイム! のはずが騒動のドサクサで駅弁を積み忘れてさあ大変です(二度目

すると社内販売員体験中の真昼が登場、渡りに船とばかりお弁当の手配を頼むものの…仮にもトップアイドルが車内販売に来たら大盛況も道理で、案の定真昼のワゴンに弁当は残っておらず希望の灯はあっさり潰えてしまいます。あらら。どうにか出発したもののお腹を空かせてしょんぼりの参加者たち、真昼が同行の車販お姉さんへ事情を話しても色よい返事は無く、さてどうしたものかと俯きつつ思案していると――
「真昼ちゃん、余分に作っておいた分がまだあるそうよ!」
先の車販お姉さんがお弁当を手配してくれてあっさり解決。いいのかそれで。というわけで美味しそうなオムライス弁当を食べ食べ今度こそ快適なツアーをリスタート! と思ったら突然列車が止まってしまってさあ大変です(三回目
「列車が動かないのではリリィ先輩のツアーもさすがに中止するしか…」
架線障害で止まった列車はそのまま夕暮れを迎え、線路脇に降りて黄昏れていたみなさんもしょんぼり俯き諦めムードに…ってなトコで真昼が茜の空へ何かを見つけて叫びます。
「あっ、あれ見て!」

「3万フィートの上空にまでビビビッと伝わってきただけの事はあるピンチだゾ!」
空を見ろ! 鳥だ! 飛行機だ! いやゆず先輩だ! 無二の親友のピンチを感じて文字どおり飛んできたゆず先輩、これまた体験中のパーサー姿での合流であります。タイトスカートでスカイダイビングとは豪快すぎ! そういやゆず先輩はRock Rock Girlsの時も空から現れたっけ。他の行動パターンを見てもどうやらゆず先輩は高い所が(以下自重。どーでもいいけどパラシュートに寿司屋のロゴを探してしまったのは私だけではあるまい。
「高原へひとっ飛びでゴー!ゴー!ゴー!」
1日チーフパーサーの指令によって輸送ヘリが手配され、参加者たちは列車からヘリに乗り換えてツアー続行。旅客機のパーサーが何故空軍の権限を?と考えたら負けなので考えない考えない。というかゴシックドレスで輸送機のカーゴスペースに詰め込まれてる参加者たちがかなり気の毒かも。みんなお気に入りのドレスを着てきただろうに。
「今度は急に嵐!?」
移動再開で一段落と思いきや今度は突然の嵐に巻き込まれてさあ大変です(四回目。ヘリのすぐ横を稲妻が走り空は荒れ、ってなトコでこれまた1日お天気お姉さん体験中のゆめの天気予報が流れ――
「現在たいへん激しい嵐が吹き荒れていますが、しばらくすると天気は嘘のように回復するでしょう」
予報の内容も大概ですが、そもそも飛行中の航空機が「ラジオの天気予報」を参考に針路を検討するって時点でもうダメ(笑。せめて1日管制官にしとけばと思ったけれど、そうすると後のライブの客集め&合流ができないからダメか。ううむ。結局南極ゆめ予報士の言葉を信じてヘリは高原を目指し、すると予報どおりあっさり嵐を抜けてようやく到着…と思いきや。
「おかしいですわ! 涼風高原はすぐ真下なはずなのにどうしてどこにもステージの明かりが見えませんの?」
「大変です! 付近一帯が広範囲に渡って停電でショー!」
今度は高原一帯の大規模停電に巻き込まれて大変です(五度目。次から次にトラブル続きってお話はよくあるけれどここまで続くと何かの呪いとしか。もうこの辺になるとS4特番の撮影スタッフもすっかり消え失せ、1日体験特番収録のテイもなくなってしまいます。いいのかこれで。ってなトコでこれまでどうにか踏ん張ってきたリリエンヌの力がついに尽き――
「このツアーを成し遂げて…一緒に夏を過ごしたかった…」
乱れた髪でそう呟くとみんなに看取られ意識を失ってしまうのでした。ちーん。

ほどなく意識を戻したリリエンヌが機外へ出るとそこには巨大怪獣ががが! 何じゃこりゃあ! というわけでここから暫しカオス展開へ。ツアーガイドの予習で浮かべたオロスコピオサウルスは大迫力で火焔を吐き、襲い掛かる火柱に絶体絶命! すると絶妙のタイミングでゆめ&ゆず先輩が現れて幹部組を救出し「S4の本当のチャレンジ」が始まるのでした。
「ファンの方の遅刻も駅弁の積み忘れも列車やステージの電気が止まったのも全部このオロスコピオサウルスのせいだったんです」
「私たちの本当のチャレンジは…正義の戦隊ヒロインですから!」
アイカツモバイルを掲げた四人は戦隊スーツに変身! 定石どおりポーズをキメるとプリキュアばりの並びジャンプでオロスコピオサウルスへ立ち向かうのでした。怪獣描写の迫力や変身→アクションシーンの勢いなどなどほとんどニチアサスーパーヒーロータイム、これアイカツか?と百回唱えてもお釣りが来そうなバトル映像に魅入りながらも変な笑いが浮かんできます。こういうノリは前作のオオゾラッコーン回以来かな。おっさん的には面白いけれど本来の視聴者層にはどうなんだろ。

「サントノーレ!」
容赦無く火焔を放ち暴れ狂うオロスコピオサウルスに圧されるS4戦隊、するとウインク一発ゆめ隊員が決戦兵器を召喚し、各隊員が「クレームランヴェルセ・ア・ラ・モード」「ダークチョコブラウニー」と洋菓子の名を叫び…発射シーケンスのお約束である装弾が「なないろ洋菓子店」の箱で大笑い。そしてタキオン粒子が砲口に集まって「タルトメリメロ!」でファイヤー! の後に飛んでく砲弾がこれまで叫んだ洋菓子ってのも芸コマすぎてどうにかなりそう。本当に洋菓子を装弾してたのか(笑。ああ美味しいタルト食べたい。
「それじゃあ停電を元どおりにしてくれる?」
美味しいお菓子を食べて落ち着いたオロスコピオサウルスを説得し停電は無事に復旧、しかし街の灯りを見届けて安心したリリエンヌは再び倒れてしまうのでした。カオス展開の締めとしてこの先はお察しってトコ? それはそうとしてローラの「さすがはゆめ! のパパのお菓子!」には笑った。これを何かある度「さすが○○!」と絶賛するパターンの自虐?と読むのは少々意地悪か(笑

「オロスコピオサウルスは?」
「え?」
「停電は?」
「…」
再び目を覚ましたリリエンヌの夢と現の混濁が辛い。この目覚めで時間が朝まで巻き戻れば救いがあったけれど、ここに至る数々のトラブルは全て現実であり、すなわち夢で復旧した停電は残酷にもそのままで、ステージができないと察したリリエンヌはガックリ肩を落とすのでした。ところが周囲のみんなは何故か笑顔を向け、そして停電中の不自然な明るさに気付いたリリエンヌはステージ袖から漏れる光の方向を覗いてみると――
「ラジオで呼び掛けたらS4やローラやリリィ先輩のファンの皆さんが集まってくれたんです」
そこは目映いばかりのサイリウムの海が広がっていました。停電の会場を埋め尽くすフアンたちの光は星空の煌めきにも似て、これだけたくさんの人たちに支えられているリリエンヌや四ツ星アイドルたちは何と幸せな事か…というシーンなのですが、そもそも大規模停電=電車が動かない状況でこれだけの大人数がどうやって高原まで来たのか? しかもリリエンヌが夢を見ていた僅かな時間で? などなどあまりに突拍子もない展開に正直クラクラ。子供アニメのご都合展開は重々承知で理屈を盾に文句を言うのは野暮と判っちゃいますが、最大限好意的に見てもこのオチはファンタジーの範疇を超えている。ステージ(高原)に辿り着けない騒動のオチが観客瞬間移動なんてどんだけシュールなのか。何も厳格な「リアル」を見せろってんじゃないんですよ、作品世界に照らし合わせた「リアリティ」を感じさせるシナリオ(展開)にしてくれと言っている。ここへ至る数々のトラブル&解決だって大概力技でしたがそれでも一定のラインはクリアしていた、けれどこのオチだけは無い。カキワリだってこんな早く揃わんて(笑。あとどーでもいいけど推定催行人員40~50名のツアーであの巨大な野外ステージを使うつもりだったのだろうか?(こういうのは野暮
ともあれ一件落着したトコでリリエンヌのコーデチェンジへ。今回からカードがSPRとなりアクセカードも翼付きに、またカードセット時のキメセリフや翼発動カットが追加され、エルザ様同様のSPR仕様コーデチェンジシーケンスになっています。そういや2ndシーズンも早や1クール消化したのに四ツ星側はまだリリエンヌしかSPRを持っていないのね。S4何やってんの!? いやSPR以前に未だブランドすら無い子もいるし。

というわけで始まったリリエンヌのステージは第53話以来の「荒野の奇跡」、SPRゲットからもう10話も経つのか(早っ。曲は同じなれど映像は例によって全体的なリファインが施され、静かな情熱に満ちたステージを一層魅せてくれました。Aメロ頭で発動するアイドルオーラはリボン状から蒼い炎へ変更、これは第53話ステージでの翼発動後と同じオーラなので、要するにこの炎オーラがSPRの証って事でしょう。エフェクト盛り盛りのリファインがお約束の中でリファイン後の方が地味(?)というのは珍しいパターンかもしれない。その分鳥籠ガラスが砕け散るエフェクトが派手に進化しサビを盛り上げます。その後発動したSpAは翼on翼のまま、やっぱりこれはクドいと思う。ああ停電に関して「照明を使う事ができないでショー!」と言っていたのにいつもどおりシステムが動いてステージをやり遂げた事は華麗にスルーで。前作システムと違ってきっと電源内蔵なのでショー(笑。だったら停電しても問題無いじゃないか…。

ステージを終えた会場を俯瞰から眺めるとやっぱり万単位の観客が来ていそうな。返す返すもいったいどんな手段でこの人数を移動させたんだろ。ステージ袖のサポート組はいつもどおり感嘆の声を上げていましたが…今回のリリエンヌを見る分には確かに「フアンへの気持ち」は伝わろうとも、それが実際の解決行動に全く結びついておらず、要するに空回り感というか非力さばかり印象に残ってしまった。
たて続けの波状トラブルや筋立て上の合流は創作コメディのご愛敬として、また全てのトラブルに於いてサポート組が都合良く解決する流れも「周囲の支えとその感謝」というテーマに沿ったものと理解しますが、それにしても肝心のリリエンヌがただただ狼狽えるばかりで何だかなあと思う事しきり。結果的にサポート組が解決するにしてもまず彼女自身が解決手段を模索する描写が欲しかった。トラブル勃発→どうしようこのままではツアー中止に!→都合良く合流したサポート組があっさり解決!→トラブル勃発以下リピートの末に、これまたリリエンヌ自身が何の尽力もせず整えられた舞台に立って「ファンへのお返し」「リリィ先輩さすが!」と言われても説得力などありません。
そもそもフアン感謝イベントのテイなのにフアンとの触れ合い描写がほぼ無かった時点でどうかしてます。トラブル勃発時に仲間内で集まるのは仕方ないにせよ、遅れてしまったお弁当をフアンと一緒に食べるとか、列車停車後の空白時間を埋めるべくトークショーでもするとか、輸送ヘリの揺れを怖がる小さいフアンに寄り添うとか、フアンとの触れ合いをカットインするタイミングなどシロウトが考えてもたくさんあるでしょうに何故スルー? 映ってない所でそういう行動があったかもですが、だったらテーマに関わるシーンを省略してどうすんの?って事。体力に乏しいリリエンヌが倒れてしまうのは計算内としても、せめて倒れる前まではフアンのために尽力する凛々しい姿を見せて欲しかった。挙げ句の果てにこのイベントを通過して「夏の暑さを乗り越えた」なんて全く思えず、キャラの根幹に関わるエピソードをこんな形で纏めてしまった制作スタッフには失望しか無い。お話の骨格や映像自体の出来は良かっただけに残念です。

今回のアイキャッチはリリエンヌのPR。というわけでキャラ別3枚目アリのようです。
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