2017-10-20(Fri)
アイカツスターズ! #78 ようこそパーフェクトマザー!
胸に秘めた母への思い。

パーフェクトなアイドルになればその時こそ…。

《きっと…私がまだパーフェクトじゃなかったせいね》
アバンは多忙に追われて寝入ってしまったエルザ様の夢現、微睡む横顔で見る夢は幼い日の母とのやり取りでした。ステージを終えた少女エルザは母からの褒め言葉に顔を綻ばせ、両手を広げて母の元へ飛び込もう! とした瞬間、多忙な母は少女を残して出掛けてしまう。伸ばした手のやり場を失い俯く少女、するとその手に一回り成長した自身の手が重なって…エルザ様の今に至る原点を示唆する、冒頭っからこの濃いぃ演出は何事か!? と思ったら今回絵コンテ・演出:安藤尚也氏って事でなるほど。
《もう少し…もう少しで太陽のドレスに手が届くわ。そうすればきっとあの人も…》
薄暗いデスクで目覚めたエルザ様は誘われるように窓辺へ立ち、昇り始めた朝陽(太陽)を強い瞳で見つめながら意思を刻む。暗かった夜の海を塗り替えるように燦々と輝く光、エルザ様が抱える心の淀みと解決策を場面に同化し見事印象付けるこのシーンも痺れる。ってなトコから始まったOPではヴィーナスアーク組のカットにアリアが追加されていました。


Aパート冒頭はお船のカフェにてモーニングステーキのみなさん。首脳たちにさっそく同席しているアリアってば馴染むの早っ(笑。前回に引き続き先輩風を吹かすきららに続いて、執事氏からの話題はエルザ様の御母堂たる「ユキエ・グレース・フォルテ」様の来日・ヴィーナスアークへの立ち寄りについて。SPに囲まれ専用機から降り立つ様子はいかにも要人で…元世界的なトップアイドル、女優としても成功し、アイドルとして初めてブランドを立ち上げ、引退した今は慈善カツドウにも取り組んでいるという、まさにパーフェクトな人物であります。やはり海外セレブは慈善カツドウがデフォでありステータス、島国アイドルとの違いが浮き彫りになりますな(笑
「世界的なアイドルだったなんて…会ってみたいな!」
ってなニュースをみんなで見ていたゆめは例によってテンション上げ上げ、しかもヴィーナスアークへ来ると聞いて突撃する気まんまんに! どうしていつもいつも無駄にアクティブなんだ!(笑。時間との兼ね合いをツッコまれて「ちょっとだけ」と舌を出す一瞬がかわいい。安藤演出回の作画パワーを実感する一瞬でもあります。
「あれがエルザさんのお母さん…きれい!」
シーン変わってきらきら港のヴィーナスアーク号。桟橋へ到着した黒塗りリムジンから降り立ったフォルテ様は髪をキラキラさせ大物オーラを放っています。出迎えの挨拶を交わす首脳の後にちゃっかり紛れ込んでたゆめはその美しさに目をパチクリ…ずらしメガネかわいい! 制服姿が並ぶ中で一人私服で目立ってるゆめへフォルテ様の視線が向くと慌てて自己紹介、するとフォルテ様は紛れ込んだ不審者(笑)を叱るでもなく、オーラ溢れる女神の微笑みを向けるのでした。さすが元祖パーフェクトアイドルは器も破壊力もレベルが違う。続いてエルザ様の口添えにてゆめとの関係が語られると今夜開催される「gold party」の招待状をゲット! 上手いことやった(笑

「まだダメだ…最高のプレミアムレアドレスを作るためには心に火がつかないと…」
シーンは一転してデザイン画が散る薄暗い剣道場。光を背負って佇むレイさんはカッと目を見開くと刀を抜いて巻藁を一斬! 気が乗らない・気に入らないドレスを切り捨てる妥協の無さ…少女アニメにしては気合いが乗りまくった居合抜きシーンから文字どおり彼女の真剣さがビリビリと伝わってきます。そんなレイさんをエルザ様は自室へ招き――
「私がアイカツを始めたのもヴィーナスアークを設立したのも全ては母の影響よ」
「それから太陽のドレスを手に入れると誓ったきっかけも」
今回冒頭で匂わせた歪なShining Lineを告白。パーフェクトアイドルである母への憧れは正道なれど、あえて歪としたのは母に対する承認欲求が彼女の原点だから。パーフェクトになりたい思いの源が「母親に認められたい」という些か幼い理由だったのは、揺るぎない強キャラとされたエルザ様には意外なようで結構定石かも? というかシチュエーションに差はあれど行動原理の根底は某べる様と同じ、何でも手に入るエリートタイプは母の愛に飢えやすい? そして行き着く先もやはり…。
「レイ…あなただけに見せたいものがあるの」
ってなトコから部屋の照明が落とされると太陽系の星々が映し出され星のツバサの何たるかが語られます。

各々のライブ映像が添えられた水金地火木土天海冥…そういや今は冥王星が一番外側なんだよね。公式には太陽系から外されてしまったけど太陽系の一番外側はやっぱり冥王星です。というか冥王星ってガミラスの前線基地・反射衛星砲のイメージがいつまでも抜けない(笑。ともあれ太陽を回る9つの惑星のうちライブ映像が無いのは天王星のみ。この残り1枠を早く埋めたいエルザ様の思惑と天王星を瞳に映したレイさんの意識がファンタジックな映像で表現されていました。水草越しの実相寺アングルもファンタジックをブーストしてますね。今や結構定番な演出技法ですがこの構図は思い付かなかった。
「これが太陽のドレス。母はかつて太陽のドレスを着ていたのよ」
「私は母のようになりたくて太陽のドレスを手に入れると誓った」
「私がお母様みたいにパーフェクトになったらきっと私の事を抱き締めてくれるはず」
何とフォルテ様は渦中の「太陽のドレス」を持っていたとか。世界的トップアイドルのパーフェクトの証をエルザ様以外の誰も知らないとは不思議な話ですがそこは世代差? 今の若い子はピンクレディを知らないみたいな?(笑。それはそうと今どきのお友達はVHSカセットを認識できるのだろうか? ともあれエルザ様にとって太陽のドレスとはパーフェクトの証であると同時に寵愛の切符でもあり、ドレスへの強い思いは姫に仕える騎士のココロに火を点けた。瞳を見つめ手を取って跪く絵面は二人の関係性を強く印象付けます。ようやくヅカキャラの本領発揮?
「星のツバサを手に入れた9人のうち、誰のもとに太陽のドレスが現れるかはわからない」
前々から気になっていた太陽のドレスの行き先、ツバサが9つ揃って現れた太陽のドレスはいったい誰のものに? と思っていましたが「わからない」との事でした。何というガチャ! それはそうと「星のツバサを手に入れた9人のうち」って事はひめ様にチャンスは無い? まあOPの不穏さからしてすんなり決まる事も無さそうですし、特にひめ様はいろいろもったいぶっているだけにひょいと油揚げを浚ってしまうパターンを期待したい(笑

「エルザさんのお母様にひと言言って差し上げようと思いまして!」
「いったいどんな躾けをなさってますの!!」
そんなこんなでヴィーナスアーク号にて開催される「gold party」へやってきたみなさん。いつもよりゴージャスな雰囲気に圧倒されつつ、圧倒的セレブリティへ無駄なマウントを仕掛けるひねくれにゃんこかわいい。何と戦ってんだ?(笑。と思ったら戦う相手が現れた途端に借りてきた猫、みなさん談笑する中で一人後を向いて黙っちゃうあこと煽るローラのやり取りもそれっぽい。あはは。そして煽られるまま勇ましく出ていったあこは女神の微笑みにアテられて瞬間KO→ごろにゃーん。ここはひねくれにゃんこのドタバタを肴にする周辺描写の細かさに笑った。特に突然いきり立つあこを面白がってるローラの表情、言行不一致をジト目で煽る表情、ごろにゃんこ化したあこを見つめる真昼のジト目・呆気に取られるゆめ・毎度の如くかわいがってる小春ちゃんのコンボも良い味出してます。芸コマ。しかしあこってばS4なのにツバサももらえずこういう役回りばかりで少々気の毒になります。切に切にあこの真っ当な見せ場を望みたいトコ。
「あなたを見ていると初めて会った頃のレイを思い出すわ」
「まるで魂を抜かれたロックスター」
にゃんこのドタバタが一段落した所で飲み物を取りに行ったローラは行き会ったエルザ様と丁々発止! あこを煽ったブーメランが返ってきた?(笑。天性の煽り屋に正面切って煽られたローラはフットーしそうな瞳を返し、襲い掛かる寸前の猛獣の如くジッと動かずメンチを切る。一方エルザ様は我が意を得たりとばかりに軽く受け流し涼しい顔でさらに煽る煽る。いやはやどちらもいい顔してます。一触即発のヒリヒリした空気感も素晴らしい。とはいえ既にツバサを出しているローラを今さら煽っても無意味な気がしますが…そういう事情抜きで「秘めた才能を看過できない」って所でしょうか。またはローラを発奮させる事で四ツ星内の化学反応を期待している? しかしローラってば初対面以来エルザ様に煽られまくりですね(笑。敵陣(?)の大将からこれほどまで煽られるってのはヒロインの特権なのである意味オイシイというか、初期に比べて明らかに丸まっているローラの刃を研ぎ出してくれるのは私的にもオイシイ。アツい闘志が最も絵になる子ですから。
「だって今思ったよね? 悔しい、絶対エルザに負けたくないって」
その好対称なのがいつもクールなプリンス様。わなわな猛るローラの闘志を一瞬でクールダウンさせる冷却性能はさすがエルザ様の側近だけの事はあります(笑。などなどナチュラルな煽りに乗せられ転がされた挙げ句、図星を突かれて二の句が継げないローラは剥いた牙の噛み付き所を失いふて腐れてブー。面白くないじゃない! そんなローラを覗き込むゆめは何だか煽ってるように見えなくなくも(笑

ふて腐れローラに続いてみなさん口々にエルザ様から受けた刺激について語り始め、一方フォルテ様はみなさんの言葉から娘の充実した時間を想像し安堵します。まあ世界中を荒らしまくるアイドル海賊、パーフェクトアイドルを標榜するエルザ様もフォルテ様にとってはかわいい娘、周りの人と上手くやっていけているか? どんな日々を送っているか? 母親として気になるトコでしょう。ってなトコへ執事氏が現れてこっそり耳打ち。
「私が今から魔法をかけると不思議な事が起こります」
ほどなくゲストたちの前で手を高く掲げたフォルテ様の指がカウントダウンと共にパチン!と鳴ると街の灯りが消え始め、続いて船内の照明も落ち始め、暗闇に包まれたデッキでいったい何が始まるんです? と思ったら――
「わぁ!」
「すごい…」
「きれい! 星がこんなに!」
地上の光が消えた事で浮かび上がった満天の星空。その星々は最初に憧れた輝きや夢のメタファーで、眩しい世界(アイドル界)の煌めきに慣れていつしか見えなくなっていた「自分の原点」との邂逅を提供したものだったのです。この一連はサプライズを演出するカット割りが見事で、画面を見ているこっちまでハッ!と、そして煌めく星空に魅入ってしまった。夜空を仰いで回り込むゆめのカットなど綺麗すぎて思わずさぶいぼですよ。などなどフォルテ様の粋な計らいに息を呑むみなさん…安藤氏の演出も凄いけどそれをきちんと形にしてしまう1軍作画も凄い。もはや劇場版レベルかと。
「この後はゲストの皆様のために私がステージを披露します」
「ええ、私も楽しみよ」
サプライズ企画が終わったデッキにてフォルテ母娘のやり取り。自分のステージに胸を張る娘と、そんな娘のステージを心待ちにする母親…今度こそ褒めてもらおうとわくわくが止まらないエルザ様がかわいすぎて床ゴロゴロ壁ドンドンであります。高飛車な剛健キャラが母の前でふと見せた15歳少女の素顔、何だかこの一瞬でエルザ様の印象が180度変わってしまったかも。嗚呼それなのに。気合いマシマシでステージへ向かうエルザ様と後で繰り広げられる風景の対比、さらにお船に着いた黒塗りの描写がこの後の展開を判りやすく暗示するのでした。

いつものコーデチェンジシーケンスをキメて始まったエルザ様のステージはもう何度目かの「Forever Dream」(5回目)。クールが替わったタイミングでのメイン回だけにサプライズ新曲が来る?と仄かに期待していたけれどあっさり肩透かしで四十肩が痛い。始まったムービーはステージオンのパートが新規でしたがライブ自体は第60話バージョンの丸ごと使い回しでこれまた肩透かし。フォルテ様に認められたいならせめて新バージョンのステージを見せるべきでしょう(笑。ってなステージを終えるとお船の前の黒塗りが消えていてお察し。嗚呼。
「母は?」
「それが…急な予定が入ってしまったみたいでステージを観る前に出発されたそうだ」
「そう…いつものことよ」
母親からの評価を待ち望んでいた少女は残酷な現実を知らされて溜息。ここは言い難そうに視線を逸らすレイさん、片や事情を聞いて見開いた目をふっと伏せて静かに踵を返すエルザ様の一連描写が息を呑むほど繊細で思わず見入り。気合い入ってるなあ。
「私が太陽のドレスを手に入れてパーフェクトなアイドルになればその時こそ……きっと」
カフェを出て舳先に立ったエルザ様は海風に吹かれながら母への思いを心に刻む。アバンと対になった成就の風景はこの上なく幸せに満ち、想うエルザ様の横顔も天使の如く穏やかで…最小限のセリフでエルザ様の胸中を描ききったラストシーンに拍手拍手、幼い頃からの夢や理想が散りばめられた星空を仰ぐ締めも綺麗でした。願わくばこの幸せな笑顔をフォルテ様の傍で見られますように。

なーんて綺麗に締めたと思ったら次回予告のカオスっぷりに吹いた。そういやもうハロウィンの季節なのか。早っ。というかコーデチェンジ前室にて並ぶゆめ&小春ちゃんを見た瞬間リアルで変な声を上げてしまった。まさかまさかマジですか!?
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

パーフェクトなアイドルになればその時こそ…。

《きっと…私がまだパーフェクトじゃなかったせいね》
アバンは多忙に追われて寝入ってしまったエルザ様の夢現、微睡む横顔で見る夢は幼い日の母とのやり取りでした。ステージを終えた少女エルザは母からの褒め言葉に顔を綻ばせ、両手を広げて母の元へ飛び込もう! とした瞬間、多忙な母は少女を残して出掛けてしまう。伸ばした手のやり場を失い俯く少女、するとその手に一回り成長した自身の手が重なって…エルザ様の今に至る原点を示唆する、冒頭っからこの濃いぃ演出は何事か!? と思ったら今回絵コンテ・演出:安藤尚也氏って事でなるほど。
《もう少し…もう少しで太陽のドレスに手が届くわ。そうすればきっとあの人も…》
薄暗いデスクで目覚めたエルザ様は誘われるように窓辺へ立ち、昇り始めた朝陽(太陽)を強い瞳で見つめながら意思を刻む。暗かった夜の海を塗り替えるように燦々と輝く光、エルザ様が抱える心の淀みと解決策を場面に同化し見事印象付けるこのシーンも痺れる。ってなトコから始まったOPではヴィーナスアーク組のカットにアリアが追加されていました。


Aパート冒頭はお船のカフェにてモーニングステーキのみなさん。首脳たちにさっそく同席しているアリアってば馴染むの早っ(笑。前回に引き続き先輩風を吹かすきららに続いて、執事氏からの話題はエルザ様の御母堂たる「ユキエ・グレース・フォルテ」様の来日・ヴィーナスアークへの立ち寄りについて。SPに囲まれ専用機から降り立つ様子はいかにも要人で…元世界的なトップアイドル、女優としても成功し、アイドルとして初めてブランドを立ち上げ、引退した今は慈善カツドウにも取り組んでいるという、まさにパーフェクトな人物であります。やはり海外セレブは慈善カツドウがデフォでありステータス、島国アイドルとの違いが浮き彫りになりますな(笑
「世界的なアイドルだったなんて…会ってみたいな!」
ってなニュースをみんなで見ていたゆめは例によってテンション上げ上げ、しかもヴィーナスアークへ来ると聞いて突撃する気まんまんに! どうしていつもいつも無駄にアクティブなんだ!(笑。時間との兼ね合いをツッコまれて「ちょっとだけ」と舌を出す一瞬がかわいい。安藤演出回の作画パワーを実感する一瞬でもあります。
「あれがエルザさんのお母さん…きれい!」
シーン変わってきらきら港のヴィーナスアーク号。桟橋へ到着した黒塗りリムジンから降り立ったフォルテ様は髪をキラキラさせ大物オーラを放っています。出迎えの挨拶を交わす首脳の後にちゃっかり紛れ込んでたゆめはその美しさに目をパチクリ…ずらしメガネかわいい! 制服姿が並ぶ中で一人私服で目立ってるゆめへフォルテ様の視線が向くと慌てて自己紹介、するとフォルテ様は紛れ込んだ不審者(笑)を叱るでもなく、オーラ溢れる女神の微笑みを向けるのでした。さすが元祖パーフェクトアイドルは器も破壊力もレベルが違う。続いてエルザ様の口添えにてゆめとの関係が語られると今夜開催される「gold party」の招待状をゲット! 上手いことやった(笑

「まだダメだ…最高のプレミアムレアドレスを作るためには心に火がつかないと…」
シーンは一転してデザイン画が散る薄暗い剣道場。光を背負って佇むレイさんはカッと目を見開くと刀を抜いて巻藁を一斬! 気が乗らない・気に入らないドレスを切り捨てる妥協の無さ…少女アニメにしては気合いが乗りまくった居合抜きシーンから文字どおり彼女の真剣さがビリビリと伝わってきます。そんなレイさんをエルザ様は自室へ招き――
「私がアイカツを始めたのもヴィーナスアークを設立したのも全ては母の影響よ」
「それから太陽のドレスを手に入れると誓ったきっかけも」
今回冒頭で匂わせた歪なShining Lineを告白。パーフェクトアイドルである母への憧れは正道なれど、あえて歪としたのは母に対する承認欲求が彼女の原点だから。パーフェクトになりたい思いの源が「母親に認められたい」という些か幼い理由だったのは、揺るぎない強キャラとされたエルザ様には意外なようで結構定石かも? というかシチュエーションに差はあれど行動原理の根底は某べる様と同じ、何でも手に入るエリートタイプは母の愛に飢えやすい? そして行き着く先もやはり…。
「レイ…あなただけに見せたいものがあるの」
ってなトコから部屋の照明が落とされると太陽系の星々が映し出され星のツバサの何たるかが語られます。

各々のライブ映像が添えられた水金地火木土天海冥…そういや今は冥王星が一番外側なんだよね。公式には太陽系から外されてしまったけど太陽系の一番外側はやっぱり冥王星です。というか冥王星ってガミラスの前線基地・反射衛星砲のイメージがいつまでも抜けない(笑。ともあれ太陽を回る9つの惑星のうちライブ映像が無いのは天王星のみ。この残り1枠を早く埋めたいエルザ様の思惑と天王星を瞳に映したレイさんの意識がファンタジックな映像で表現されていました。水草越しの実相寺アングルもファンタジックをブーストしてますね。今や結構定番な演出技法ですがこの構図は思い付かなかった。
「これが太陽のドレス。母はかつて太陽のドレスを着ていたのよ」
「私は母のようになりたくて太陽のドレスを手に入れると誓った」
「私がお母様みたいにパーフェクトになったらきっと私の事を抱き締めてくれるはず」
何とフォルテ様は渦中の「太陽のドレス」を持っていたとか。世界的トップアイドルのパーフェクトの証をエルザ様以外の誰も知らないとは不思議な話ですがそこは世代差? 今の若い子はピンクレディを知らないみたいな?(笑。それはそうと今どきのお友達はVHSカセットを認識できるのだろうか? ともあれエルザ様にとって太陽のドレスとはパーフェクトの証であると同時に寵愛の切符でもあり、ドレスへの強い思いは姫に仕える騎士のココロに火を点けた。瞳を見つめ手を取って跪く絵面は二人の関係性を強く印象付けます。ようやくヅカキャラの本領発揮?
「星のツバサを手に入れた9人のうち、誰のもとに太陽のドレスが現れるかはわからない」
前々から気になっていた太陽のドレスの行き先、ツバサが9つ揃って現れた太陽のドレスはいったい誰のものに? と思っていましたが「わからない」との事でした。何というガチャ! それはそうと「星のツバサを手に入れた9人のうち」って事はひめ様にチャンスは無い? まあOPの不穏さからしてすんなり決まる事も無さそうですし、特にひめ様はいろいろもったいぶっているだけにひょいと油揚げを浚ってしまうパターンを期待したい(笑

「エルザさんのお母様にひと言言って差し上げようと思いまして!」
「いったいどんな躾けをなさってますの!!」
そんなこんなでヴィーナスアーク号にて開催される「gold party」へやってきたみなさん。いつもよりゴージャスな雰囲気に圧倒されつつ、圧倒的セレブリティへ無駄なマウントを仕掛けるひねくれにゃんこかわいい。何と戦ってんだ?(笑。と思ったら戦う相手が現れた途端に借りてきた猫、みなさん談笑する中で一人後を向いて黙っちゃうあこと煽るローラのやり取りもそれっぽい。あはは。そして煽られるまま勇ましく出ていったあこは女神の微笑みにアテられて瞬間KO→ごろにゃーん。ここはひねくれにゃんこのドタバタを肴にする周辺描写の細かさに笑った。特に突然いきり立つあこを面白がってるローラの表情、言行不一致をジト目で煽る表情、ごろにゃんこ化したあこを見つめる真昼のジト目・呆気に取られるゆめ・毎度の如くかわいがってる小春ちゃんのコンボも良い味出してます。芸コマ。しかしあこってばS4なのにツバサももらえずこういう役回りばかりで少々気の毒になります。切に切にあこの真っ当な見せ場を望みたいトコ。
「あなたを見ていると初めて会った頃のレイを思い出すわ」
「まるで魂を抜かれたロックスター」
にゃんこのドタバタが一段落した所で飲み物を取りに行ったローラは行き会ったエルザ様と丁々発止! あこを煽ったブーメランが返ってきた?(笑。天性の煽り屋に正面切って煽られたローラはフットーしそうな瞳を返し、襲い掛かる寸前の猛獣の如くジッと動かずメンチを切る。一方エルザ様は我が意を得たりとばかりに軽く受け流し涼しい顔でさらに煽る煽る。いやはやどちらもいい顔してます。一触即発のヒリヒリした空気感も素晴らしい。とはいえ既にツバサを出しているローラを今さら煽っても無意味な気がしますが…そういう事情抜きで「秘めた才能を看過できない」って所でしょうか。またはローラを発奮させる事で四ツ星内の化学反応を期待している? しかしローラってば初対面以来エルザ様に煽られまくりですね(笑。敵陣(?)の大将からこれほどまで煽られるってのはヒロインの特権なのである意味オイシイというか、初期に比べて明らかに丸まっているローラの刃を研ぎ出してくれるのは私的にもオイシイ。アツい闘志が最も絵になる子ですから。
「だって今思ったよね? 悔しい、絶対エルザに負けたくないって」
その好対称なのがいつもクールなプリンス様。わなわな猛るローラの闘志を一瞬でクールダウンさせる冷却性能はさすがエルザ様の側近だけの事はあります(笑。などなどナチュラルな煽りに乗せられ転がされた挙げ句、図星を突かれて二の句が継げないローラは剥いた牙の噛み付き所を失いふて腐れてブー。面白くないじゃない! そんなローラを覗き込むゆめは何だか煽ってるように見えなくなくも(笑

ふて腐れローラに続いてみなさん口々にエルザ様から受けた刺激について語り始め、一方フォルテ様はみなさんの言葉から娘の充実した時間を想像し安堵します。まあ世界中を荒らしまくるアイドル海賊、パーフェクトアイドルを標榜するエルザ様もフォルテ様にとってはかわいい娘、周りの人と上手くやっていけているか? どんな日々を送っているか? 母親として気になるトコでしょう。ってなトコへ執事氏が現れてこっそり耳打ち。
「私が今から魔法をかけると不思議な事が起こります」
ほどなくゲストたちの前で手を高く掲げたフォルテ様の指がカウントダウンと共にパチン!と鳴ると街の灯りが消え始め、続いて船内の照明も落ち始め、暗闇に包まれたデッキでいったい何が始まるんです? と思ったら――
「わぁ!」
「すごい…」
「きれい! 星がこんなに!」
地上の光が消えた事で浮かび上がった満天の星空。その星々は最初に憧れた輝きや夢のメタファーで、眩しい世界(アイドル界)の煌めきに慣れていつしか見えなくなっていた「自分の原点」との邂逅を提供したものだったのです。この一連はサプライズを演出するカット割りが見事で、画面を見ているこっちまでハッ!と、そして煌めく星空に魅入ってしまった。夜空を仰いで回り込むゆめのカットなど綺麗すぎて思わずさぶいぼですよ。などなどフォルテ様の粋な計らいに息を呑むみなさん…安藤氏の演出も凄いけどそれをきちんと形にしてしまう1軍作画も凄い。もはや劇場版レベルかと。
「この後はゲストの皆様のために私がステージを披露します」
「ええ、私も楽しみよ」
サプライズ企画が終わったデッキにてフォルテ母娘のやり取り。自分のステージに胸を張る娘と、そんな娘のステージを心待ちにする母親…今度こそ褒めてもらおうとわくわくが止まらないエルザ様がかわいすぎて床ゴロゴロ壁ドンドンであります。高飛車な剛健キャラが母の前でふと見せた15歳少女の素顔、何だかこの一瞬でエルザ様の印象が180度変わってしまったかも。嗚呼それなのに。気合いマシマシでステージへ向かうエルザ様と後で繰り広げられる風景の対比、さらにお船に着いた黒塗りの描写がこの後の展開を判りやすく暗示するのでした。

いつものコーデチェンジシーケンスをキメて始まったエルザ様のステージはもう何度目かの「Forever Dream」(5回目)。クールが替わったタイミングでのメイン回だけにサプライズ新曲が来る?と仄かに期待していたけれどあっさり肩透かしで四十肩が痛い。始まったムービーはステージオンのパートが新規でしたがライブ自体は第60話バージョンの丸ごと使い回しでこれまた肩透かし。フォルテ様に認められたいならせめて新バージョンのステージを見せるべきでしょう(笑。ってなステージを終えるとお船の前の黒塗りが消えていてお察し。嗚呼。
「母は?」
「それが…急な予定が入ってしまったみたいでステージを観る前に出発されたそうだ」
「そう…いつものことよ」
母親からの評価を待ち望んでいた少女は残酷な現実を知らされて溜息。ここは言い難そうに視線を逸らすレイさん、片や事情を聞いて見開いた目をふっと伏せて静かに踵を返すエルザ様の一連描写が息を呑むほど繊細で思わず見入り。気合い入ってるなあ。
「私が太陽のドレスを手に入れてパーフェクトなアイドルになればその時こそ……きっと」
カフェを出て舳先に立ったエルザ様は海風に吹かれながら母への思いを心に刻む。アバンと対になった成就の風景はこの上なく幸せに満ち、想うエルザ様の横顔も天使の如く穏やかで…最小限のセリフでエルザ様の胸中を描ききったラストシーンに拍手拍手、幼い頃からの夢や理想が散りばめられた星空を仰ぐ締めも綺麗でした。願わくばこの幸せな笑顔をフォルテ様の傍で見られますように。

なーんて綺麗に締めたと思ったら次回予告のカオスっぷりに吹いた。そういやもうハロウィンの季節なのか。早っ。というかコーデチェンジ前室にて並ぶゆめ&小春ちゃんを見た瞬間リアルで変な声を上げてしまった。まさかまさかマジですか!?
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