2009-02-19(Thu)
とらドラ! #20 ずっと、このまま
「人生思いどおりにはなんねーぞ!」

この作品の全てを表す三十路の叫び。

前回の衝撃的な引きからサッサと年明け、どうやら竜児はインフルエンザに罹って年末年始は布団の人となっていたようで…みのりんにフラれて落ち込みMAXの上に本格的寝正月はかなりキッツイ。
てなわけでタイガーはお一人様で初詣です。まあ仮に竜児が元気でも連れ立って初詣は無いでしょうけど。って拝む方向が違うぞタイガー!(笑。失恋大明神に何を願う? ともかくタイガー&北村くんが普通に会話しているところを見るとタイガーはいろいろ振り切ったのでしょうね。
幼稚なおままごとに気付いたタイガーは竜児に対して決別宣言です。前回ラストで見せた本心を決して表へ出さず、みのりん&竜児のために身を引く覚悟。表情を見せずにカップ麺を持つ後ろ姿からの独白シーンはタイガーの複雑な思いが伝わってきました。しかしそれでいいのかタイガー?
それはそうとみらのちゃん23歳オイオイ!は常に谷間オープン状態であります。年頃の息子の前でこれは目の毒だろー?と思わなくもありませんが竜児は何とも思わんのかね(笑

沖縄への修学旅行を前にメートルの上がる春田。お約束すぎるセクハラネタに引っかかったタイガーの表情が(笑。今回は総作監に岩倉和憲氏(JC作品のキャラデザ多数)、作監に山川宏治氏(ストライクウィッチーズ作監など)が入っているせいかキャラの表情が通常の3割増しくらい豊かでかわいかった。キャラ表からは少し外れる顔つきですがこっちの方が好みなのでラストへ向けてまた担当してくれないかな。
みのりんにあげるはずだったヘアピン。空気を読まない春田がそれを奪い、その蛮行にいち早く気付いたタイガーは奪い返すべく襲いかかる。ここもタイガーの思いがひしひしと伝わってきて見ていて辛かった。タイガーが必死になればなるほど自分の心を袈裟斬りしているようにさえ見える。
てなところへみのりん登場です。屈託のない表情で竜児に話しかけるみのりん、しかし竜児は…まああの後で意識するなという方が無理か。むしろ何事も無かったように振る舞うみのりんの心理変化にココロの軋みが見え隠れしているような。
「もういっそ、全部燃えて無くなってくれないかな…」
逃げ出した竜児はいつもの自販機コーナーで呪いの言葉を呟きます。

というわけで竜児の呪いは無事に成就され、沖縄旅行を前に盛り上がるみなさんへ非常に言いにくい事を言わなければならない三十路独身でありました。というか凄い形相で「燃えて無くなりました!」と叫んだ時はさっそく買ったマンションが燃えたのかと(笑 しばし顔芸の後にチョークをブチ折りながらの板書「人生思いどおりにはなんねーぞ!」はじつに重かった。ほんとこの一言でとらドラの全てを言い表しているような。いろんな意味で。
竜児に対し「馬鹿だから嫌いになった」と亜美。これはパーティの時にタイガー宅へ走ったことが決め手となった? しかしその先の顛末までは知らなかったようで「ついに大けがしたわけだ…」としみじみ、さらにタイガーが熱く語る修学旅行での作戦を聞いて「それでいいの?」と相変わらず含みの多い遠回しなセリフを。
「大けがしたのがあんただけなら良かったのにねえ…」
タイガーが語っていることなど亜美は百も承知、もちろんタイガーの気持ちも判っている亜美ちゃんですから別れ際に竜児へチクリ。もちろん竜児は馬鹿だから判りません。さあこの状況から亜美はどうしたいんだ?

SUDOHBUCKSを出た後の帰宅シーン。ここからは交通標識と信号を巧みにカットインした演出が見られました。いつだったか亜美へ生肉を渡すシーンでも見られたこの記号的な演出はわかりやすく効果的です。まああまり頻繁に使うと安っぽくなっていまいますが…。
竜児がタイガーへ話しかけようとすると「進入禁止」の標識が映りタイガーの心理を描写、しかし語り続ける竜児に対し「俺が信じるお前を信じろ!」とばかりにハッパを掛ける姿はこれまた見ていて辛い。角を曲がって姿を消すタイガーは見えないところで涙をぼろぼろ流していそうな気さえします。
そして翌朝の登校風景。赤信号で立ち止まるみのりんに追いついた竜児。相変わらず屈託のない表情にて「気にしてないYO!」のセリフと共に竜児の背後の信号が青に変化します。

さらにタイガーの策によってハプニング的に手が触れ合ってドッキン! 負けてなるかと袖を掴み、タイガーの策略にマンマとハマって悔しいみのりんがかわいすぎです。ぐぬぬぬぬ! カバンをぶつけたタイガーは横断歩道を走り抜け…もう私に構ってはだめ…追ってこないで…と言わんばかりに信号は赤へ。一人走り去るタイガーの後ろ姿がなんとも切ない。
そして信号は青に変わり、タイガーの投げたカバンを二人で持ち、登校の道すがら髪型の話で盛り上がる風景はタイガーの思惑通りの仲直り。しかし二人の手からぶら下がるカバンはタイガーの立ち位置そのもの、つまり「おままごと」のメタファーであります。この期に及んでまだ続ける気か。みのりんとしてはこれが最善の解決策と思っているのでしょうけれども…その後延々と続く坂道の描写が二人(三人)の行く先を暗示しているようでした。
それにしても僅かな髪型変化に気付くほどみのりんを見ているのに「俺のことが好きじゃないから告白させてもらえなかった」という結論に達した竜児はどこまで朴念仁なのだろう。
昇降口で亜美と遭遇。竜児&みのりんのツーショットを見て「あーあ」と反応する姿は…神視点で全てお見通しの亜美さんはいろいろ歯がゆい所でしょう。しかし今回の流れを見ると亜美は自分の気持ちを殺し傍観者へジョブチェンジしたように見えますが…内なる闘志を秘めて決戦は修学旅行?

旅行の班分けに物申す木原。いくら何でもそんな露骨な…恋するオトメはなりふり構っていられないのでしょうか。この辺の描写は全てを内に秘めてグダグダやってる主役のみなさんと対称的ですね。タイガーもみのりんも亜美も少しは見習え、少しでいいけど。
班で作るしおりの制作会議にタイガー宅へ集まるみなさん。竜児に頼ることなく一人暮らしのタイガーでしたが部屋は綺麗に整理整頓され、食器類も綺麗に洗われ、ゴミの分別もきっちり行い、つまり竜児に対し「一人でできるもん!」ってなアピールの意味を含めて部屋へ招いたのでしょうか? それにしても広い部屋だなあ。何畳あるんだこのリビング。ドアの高さと比較するとキャラを小さく描きすぎ? タイガーなんて1m無さそう(笑
みのりんは自分が「臆病」であることを判っているようです。それはタイガーへ対し一定の距離を置いてしまうことから、これまで幾度となく描写されてきた「見たことが無いものへの不安」へ、さらに恋愛を躊躇してしまう態度まで共通したもの。しばしば素っ頓狂な行動を見せるのはそれらの感情を覆い隠すための自己防衛なのでしょう。
さて次回はいよいよ修学旅行。何やらこの旅行もタダでは済まないようなので見るのが楽しみのような不安なような。あまりにキッツイ内容だったらレビューをキャンセルするかも(笑
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

この作品の全てを表す三十路の叫び。

前回の衝撃的な引きからサッサと年明け、どうやら竜児はインフルエンザに罹って年末年始は布団の人となっていたようで…みのりんにフラれて落ち込みMAXの上に本格的寝正月はかなりキッツイ。
てなわけでタイガーはお一人様で初詣です。まあ仮に竜児が元気でも連れ立って初詣は無いでしょうけど。って拝む方向が違うぞタイガー!(笑。失恋大明神に何を願う? ともかくタイガー&北村くんが普通に会話しているところを見るとタイガーはいろいろ振り切ったのでしょうね。
幼稚なおままごとに気付いたタイガーは竜児に対して決別宣言です。前回ラストで見せた本心を決して表へ出さず、みのりん&竜児のために身を引く覚悟。表情を見せずにカップ麺を持つ後ろ姿からの独白シーンはタイガーの複雑な思いが伝わってきました。しかしそれでいいのかタイガー?
それはそうとみらのちゃん23歳オイオイ!は常に谷間オープン状態であります。年頃の息子の前でこれは目の毒だろー?と思わなくもありませんが竜児は何とも思わんのかね(笑

沖縄への修学旅行を前にメートルの上がる春田。お約束すぎるセクハラネタに引っかかったタイガーの表情が(笑。今回は総作監に岩倉和憲氏(JC作品のキャラデザ多数)、作監に山川宏治氏(ストライクウィッチーズ作監など)が入っているせいかキャラの表情が通常の3割増しくらい豊かでかわいかった。キャラ表からは少し外れる顔つきですがこっちの方が好みなのでラストへ向けてまた担当してくれないかな。
みのりんにあげるはずだったヘアピン。空気を読まない春田がそれを奪い、その蛮行にいち早く気付いたタイガーは奪い返すべく襲いかかる。ここもタイガーの思いがひしひしと伝わってきて見ていて辛かった。タイガーが必死になればなるほど自分の心を袈裟斬りしているようにさえ見える。
てなところへみのりん登場です。屈託のない表情で竜児に話しかけるみのりん、しかし竜児は…まああの後で意識するなという方が無理か。むしろ何事も無かったように振る舞うみのりんの心理変化にココロの軋みが見え隠れしているような。
「もういっそ、全部燃えて無くなってくれないかな…」
逃げ出した竜児はいつもの自販機コーナーで呪いの言葉を呟きます。

というわけで竜児の呪いは無事に成就され、沖縄旅行を前に盛り上がるみなさんへ非常に言いにくい事を言わなければならない三十路独身でありました。というか凄い形相で「燃えて無くなりました!」と叫んだ時はさっそく買ったマンションが燃えたのかと(笑 しばし顔芸の後にチョークをブチ折りながらの板書「人生思いどおりにはなんねーぞ!」はじつに重かった。ほんとこの一言でとらドラの全てを言い表しているような。いろんな意味で。
竜児に対し「馬鹿だから嫌いになった」と亜美。これはパーティの時にタイガー宅へ走ったことが決め手となった? しかしその先の顛末までは知らなかったようで「ついに大けがしたわけだ…」としみじみ、さらにタイガーが熱く語る修学旅行での作戦を聞いて「それでいいの?」と相変わらず含みの多い遠回しなセリフを。
「大けがしたのがあんただけなら良かったのにねえ…」
タイガーが語っていることなど亜美は百も承知、もちろんタイガーの気持ちも判っている亜美ちゃんですから別れ際に竜児へチクリ。もちろん竜児は馬鹿だから判りません。さあこの状況から亜美はどうしたいんだ?

SUDOHBUCKSを出た後の帰宅シーン。ここからは交通標識と信号を巧みにカットインした演出が見られました。いつだったか亜美へ生肉を渡すシーンでも見られたこの記号的な演出はわかりやすく効果的です。まああまり頻繁に使うと安っぽくなっていまいますが…。
竜児がタイガーへ話しかけようとすると「進入禁止」の標識が映りタイガーの心理を描写、しかし語り続ける竜児に対し「俺が信じるお前を信じろ!」とばかりにハッパを掛ける姿はこれまた見ていて辛い。角を曲がって姿を消すタイガーは見えないところで涙をぼろぼろ流していそうな気さえします。
そして翌朝の登校風景。赤信号で立ち止まるみのりんに追いついた竜児。相変わらず屈託のない表情にて「気にしてないYO!」のセリフと共に竜児の背後の信号が青に変化します。

さらにタイガーの策によってハプニング的に手が触れ合ってドッキン! 負けてなるかと袖を掴み、タイガーの策略にマンマとハマって悔しいみのりんがかわいすぎです。ぐぬぬぬぬ! カバンをぶつけたタイガーは横断歩道を走り抜け…もう私に構ってはだめ…追ってこないで…と言わんばかりに信号は赤へ。一人走り去るタイガーの後ろ姿がなんとも切ない。
そして信号は青に変わり、タイガーの投げたカバンを二人で持ち、登校の道すがら髪型の話で盛り上がる風景はタイガーの思惑通りの仲直り。しかし二人の手からぶら下がるカバンはタイガーの立ち位置そのもの、つまり「おままごと」のメタファーであります。この期に及んでまだ続ける気か。みのりんとしてはこれが最善の解決策と思っているのでしょうけれども…その後延々と続く坂道の描写が二人(三人)の行く先を暗示しているようでした。
それにしても僅かな髪型変化に気付くほどみのりんを見ているのに「俺のことが好きじゃないから告白させてもらえなかった」という結論に達した竜児はどこまで朴念仁なのだろう。
昇降口で亜美と遭遇。竜児&みのりんのツーショットを見て「あーあ」と反応する姿は…神視点で全てお見通しの亜美さんはいろいろ歯がゆい所でしょう。しかし今回の流れを見ると亜美は自分の気持ちを殺し傍観者へジョブチェンジしたように見えますが…内なる闘志を秘めて決戦は修学旅行?

旅行の班分けに物申す木原。いくら何でもそんな露骨な…恋するオトメはなりふり構っていられないのでしょうか。この辺の描写は全てを内に秘めてグダグダやってる主役のみなさんと対称的ですね。タイガーもみのりんも亜美も少しは見習え、少しでいいけど。
班で作るしおりの制作会議にタイガー宅へ集まるみなさん。竜児に頼ることなく一人暮らしのタイガーでしたが部屋は綺麗に整理整頓され、食器類も綺麗に洗われ、ゴミの分別もきっちり行い、つまり竜児に対し「一人でできるもん!」ってなアピールの意味を含めて部屋へ招いたのでしょうか? それにしても広い部屋だなあ。何畳あるんだこのリビング。ドアの高さと比較するとキャラを小さく描きすぎ? タイガーなんて1m無さそう(笑
みのりんは自分が「臆病」であることを判っているようです。それはタイガーへ対し一定の距離を置いてしまうことから、これまで幾度となく描写されてきた「見たことが無いものへの不安」へ、さらに恋愛を躊躇してしまう態度まで共通したもの。しばしば素っ頓狂な行動を見せるのはそれらの感情を覆い隠すための自己防衛なのでしょう。
さて次回はいよいよ修学旅行。何やらこの旅行もタダでは済まないようなので見るのが楽しみのような不安なような。あまりにキッツイ内容だったらレビューをキャンセルするかも(笑
- 関連記事
-
- とらドラ! #22 君のいる景色
- とらドラ! #21 どうしたって
- とらドラ! #20 ずっと、このまま
- とらドラ! #19 聖夜祭
- とらドラ! #18 もみの木の下で
スポンサーサイト
↓記事が役立ったら一票どうぞ。
