2009-03-23(Mon)
RIDEBACK #11 曇りのち雨ときどき…
激動する状況に自閉する琳。

駆け巡る様々な思い。そして答えを出した。

第1話の冒頭と同様のバレエシーン。しかしステージにて演じるのは琳の母親である尾形遊紀、天才バレエダンサーであった彼女を追う幼い琳の姿も見えます。目映く輝くステージの光、ダンサーとして選ばれた存在となればその光と一体となることができる。しかし琳は足の負傷によりバレエを断念せざるを得ない状況となり…人生の全てだったステージを奪われた落胆はいくばくか。そんな時に救われたのはしょう子の存在であり、さらに大学入学後に知ったライドバックの高揚感をして「バレエを失った喪失感」を埋めていった。それでいいと思っていた。でも違っていた。
琳がライドバックに乗ることにより彼女の周囲に様々なトラブルが起きてしまった。特に「すずりの死」は琳にとって衝撃的な事件であり、その自責の念が重くのし掛かる今、キーファの挑発的な言葉に対しても頑として首を振らず。

仏壇に供える花すら買えないGGPの占拠、すずり宅へ向かう道すがらにGGPの装甲車が二人を追い抜いていくカットは占拠に抗えない若者の無力さを感じさせます。黒リボンのかかった遺影に手を合わせ、その帰り道はしょう子の心境を表すように暗い曇天から涙雨へ。「みんないなくなっちゃうのかなあ…」と寂しそうに呟く姿が何とも切ない。
同時刻の琳は雨降る窓の外に花を見つけ、「絶対に外へ出るな」との厳命を破り…。目の前で友達が死んでも何一つできない、せめて花を飾ることくらいしか。
某国にて調査中の依田へ珠代兄から入電。白ライドに関係するヘスナー社とGGP幹部の贈収賄? 何だかいちいちリアルな会話内容が現世の腐敗に重なって辟易としてしまいそう(笑。利益供与の証拠が無いと嘆く依田へ「証拠は既にできているらしい」と答える珠代兄。前回横山先生が持ってきた封筒がそのものズバリのようですね。この状況で珠代兄が欲する「証拠が出たその後の処理に必要な情報」とは? GGP管制下にある報道機関をどう動かすか?ってことかな。

黙々と出撃準備を進める岡倉へ琳の現状を伝える珠代先輩。戦場へ向かう岡倉へ「一緒に脱出しない?」と持ちかけるもあっさりスルーされ…「ごめんなさい」と呟く姿がたまらんです。好きな男がまさに危険へ身を投じようとしている瞬間、しかしその重さを理解しているので取り乱すことなく見送る。なんと大人の女。このワンカットで丼飯三杯いけます。
「私が望む事って、どうして上手くいかないんでしょうね…」
脱出の前日、琳は珠代先輩と屋上にて偽ざる胸中を吐露しました。人生の全てだったバレエを失って絶望したものの「これで母を追わなくて済む」と諦め、しかしライドバックと出会ったことで再び「踊れる」と喜んでしまった。その結果友達を巻き込んだ挙げ句にこの現状です。毎日が変わらなくて、どんなに退屈で辛くても構わない、もう何も失いたくない。涙を流しながら訴える琳を優しく抱きしめる珠代先輩は聖母のよう。ここは奈々さんの芝居が光ってましたね。雲間から射す光も良い演出でした。
出発当日、珠代先輩はすずりの最後の言葉を琳に伝えます。
「あんたの踊る姿をまた見たい、って」
デモの最中に国立劇場前にて菱田たちと交わした言葉、本人に向かっては言えなかったという言葉。「琳さんを傷付けてしまう」と気遣い秘めていたすずりの思い…最期の瞬間にジャンプを見せたのは琳への励ましだったのでしょう。すずりへ手向けた花を前にそんな話を聞かされては…いつまでも自責に囚われてられませんね。

エレベータにてヘリの待つ屋上へ向かう琳。階数が上がるに連れて琳の脳裏に「仲間の声」が巡り…さらに舞台を前に怖じ気づく幼い琳を励ます母の姿がフラッシュバック。
「心の赴くまま、ひたむきに舞えばいい」
その言葉でスイッチが入った琳さんは屋上へ着いてもエレベータから降りず引き返し、珠代先輩は階段を急降下で後を追います。直後に現れた白ライドによって屋上のヘリは撃破、結果的に乗らなくて正解でした(笑。ともかく手すりにフックが掛かった後に続々と現れる白ライドは何と不気味な…見たところ自動操縦の殺人マシンのようでその後の攻撃描写も容赦ありません。これは怖い。
BMA本隊はGGPの隙を突いた先制攻撃を開始。ハッキングによるシステムダウンを知らされたロマノフが「ゴブリンか…」と苦虫を潰すカットが印象的。さすが元同部隊だっただけに手の内から相手がわかるのですね。多段ミサイル攻撃からライドバックによる急襲はこれが「戦争ごっこ」ではない生々しさをこれでもかと見せていました。これほど生々しい銃撃戦闘シーンはブラックラグーン以来かも?
琳を追って地下へ戻った珠代先輩を白ライドのカメラアイが捕捉し絶体絶命! そこへ助けに入ったのはもちろんフェーゴに乗る琳でした。二人揃ってビルの窓を破って飛び出す様はラストへ向けての勢いを感じさせます。はたして二人の運命や如何に?
次が最終回というに横山先生が出てきません。まさかこのまま裏方暗躍キャラで終わっちゃうのではあるまいね? 琳と横山先生の一騎打ちがラストの見どころなのに…。いやここまでの流れからして横山先生の活躍を望むほうがおかしいか。
以上原作ファンの戯言でした。
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駆け巡る様々な思い。そして答えを出した。

第1話の冒頭と同様のバレエシーン。しかしステージにて演じるのは琳の母親である尾形遊紀、天才バレエダンサーであった彼女を追う幼い琳の姿も見えます。目映く輝くステージの光、ダンサーとして選ばれた存在となればその光と一体となることができる。しかし琳は足の負傷によりバレエを断念せざるを得ない状況となり…人生の全てだったステージを奪われた落胆はいくばくか。そんな時に救われたのはしょう子の存在であり、さらに大学入学後に知ったライドバックの高揚感をして「バレエを失った喪失感」を埋めていった。それでいいと思っていた。でも違っていた。
琳がライドバックに乗ることにより彼女の周囲に様々なトラブルが起きてしまった。特に「すずりの死」は琳にとって衝撃的な事件であり、その自責の念が重くのし掛かる今、キーファの挑発的な言葉に対しても頑として首を振らず。

仏壇に供える花すら買えないGGPの占拠、すずり宅へ向かう道すがらにGGPの装甲車が二人を追い抜いていくカットは占拠に抗えない若者の無力さを感じさせます。黒リボンのかかった遺影に手を合わせ、その帰り道はしょう子の心境を表すように暗い曇天から涙雨へ。「みんないなくなっちゃうのかなあ…」と寂しそうに呟く姿が何とも切ない。
同時刻の琳は雨降る窓の外に花を見つけ、「絶対に外へ出るな」との厳命を破り…。目の前で友達が死んでも何一つできない、せめて花を飾ることくらいしか。
某国にて調査中の依田へ珠代兄から入電。白ライドに関係するヘスナー社とGGP幹部の贈収賄? 何だかいちいちリアルな会話内容が現世の腐敗に重なって辟易としてしまいそう(笑。利益供与の証拠が無いと嘆く依田へ「証拠は既にできているらしい」と答える珠代兄。前回横山先生が持ってきた封筒がそのものズバリのようですね。この状況で珠代兄が欲する「証拠が出たその後の処理に必要な情報」とは? GGP管制下にある報道機関をどう動かすか?ってことかな。

黙々と出撃準備を進める岡倉へ琳の現状を伝える珠代先輩。戦場へ向かう岡倉へ「一緒に脱出しない?」と持ちかけるもあっさりスルーされ…「ごめんなさい」と呟く姿がたまらんです。好きな男がまさに危険へ身を投じようとしている瞬間、しかしその重さを理解しているので取り乱すことなく見送る。なんと大人の女。このワンカットで丼飯三杯いけます。
「私が望む事って、どうして上手くいかないんでしょうね…」
脱出の前日、琳は珠代先輩と屋上にて偽ざる胸中を吐露しました。人生の全てだったバレエを失って絶望したものの「これで母を追わなくて済む」と諦め、しかしライドバックと出会ったことで再び「踊れる」と喜んでしまった。その結果友達を巻き込んだ挙げ句にこの現状です。毎日が変わらなくて、どんなに退屈で辛くても構わない、もう何も失いたくない。涙を流しながら訴える琳を優しく抱きしめる珠代先輩は聖母のよう。ここは奈々さんの芝居が光ってましたね。雲間から射す光も良い演出でした。
出発当日、珠代先輩はすずりの最後の言葉を琳に伝えます。
「あんたの踊る姿をまた見たい、って」
デモの最中に国立劇場前にて菱田たちと交わした言葉、本人に向かっては言えなかったという言葉。「琳さんを傷付けてしまう」と気遣い秘めていたすずりの思い…最期の瞬間にジャンプを見せたのは琳への励ましだったのでしょう。すずりへ手向けた花を前にそんな話を聞かされては…いつまでも自責に囚われてられませんね。

エレベータにてヘリの待つ屋上へ向かう琳。階数が上がるに連れて琳の脳裏に「仲間の声」が巡り…さらに舞台を前に怖じ気づく幼い琳を励ます母の姿がフラッシュバック。
「心の赴くまま、ひたむきに舞えばいい」
その言葉でスイッチが入った琳さんは屋上へ着いてもエレベータから降りず引き返し、珠代先輩は階段を急降下で後を追います。直後に現れた白ライドによって屋上のヘリは撃破、結果的に乗らなくて正解でした(笑。ともかく手すりにフックが掛かった後に続々と現れる白ライドは何と不気味な…見たところ自動操縦の殺人マシンのようでその後の攻撃描写も容赦ありません。これは怖い。
BMA本隊はGGPの隙を突いた先制攻撃を開始。ハッキングによるシステムダウンを知らされたロマノフが「ゴブリンか…」と苦虫を潰すカットが印象的。さすが元同部隊だっただけに手の内から相手がわかるのですね。多段ミサイル攻撃からライドバックによる急襲はこれが「戦争ごっこ」ではない生々しさをこれでもかと見せていました。これほど生々しい銃撃戦闘シーンはブラックラグーン以来かも?
琳を追って地下へ戻った珠代先輩を白ライドのカメラアイが捕捉し絶体絶命! そこへ助けに入ったのはもちろんフェーゴに乗る琳でした。二人揃ってビルの窓を破って飛び出す様はラストへ向けての勢いを感じさせます。はたして二人の運命や如何に?
次が最終回というに横山先生が出てきません。まさかこのまま裏方暗躍キャラで終わっちゃうのではあるまいね? 琳と横山先生の一騎打ちがラストの見どころなのに…。いやここまでの流れからして横山先生の活躍を望むほうがおかしいか。
以上原作ファンの戯言でした。
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