2009-03-30(Mon)

RIDEBACK #12 光の舞台へ

ライドバック最終回。

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光を求め、光を放ち、琳はフェーゴで舞う。

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アバンは包囲網から飛び出す直前の珠代先輩&琳。物陰から様子を伺い…光の射す窓に舞う蝶を琳が見つめるカットは自身のイメージと重ねている? そして脱出。もちろん二人はグリモア集団に追われ、珠代先輩はあえなくロックオンからエンジンへ被弾し万事休す。すると先行していた琳が引き返し、自らが囮となってグリモア集団を引き付け珠代先輩を逃がしました。

ここからは様々なカメラアングルでライドバックのアクションを描写。標識柱を握っての急旋回カッコイイ! 超望遠風のアングルは今までもよく使われていましたがアクション映画っぽくてかっこよろしい見せ方です。脇道からトラックが飛び出してくるのもお約束で、琳は巧みな操縦でトラックを踏み台にジャンプし回避。現実にはありえないアクションですが動きに淀みが無いため妙に説得力があったり。

岡倉によって整備されたフェーゴは絶好調のようで、琳は久しぶりに味わう人馬一体の乗車感を堪能していらっしゃる様子です。

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逃げても逃げても追ってくるグリモア。この危機的状況に於いて琳は再び精神の高揚を感じた。銃弾が飛び交い昂ぶる鼓動の中で見た光、それを「祝福の光」と語るキーファの言葉を琳は否定し…「違う光」と「フェーゴの本当の魅力」を引き出すために走る。ちなみにアーケードを走っている時のスピードメーターは約40km/h、意外とスピード出てないのですね。

飛び越えようとしたグリモアに後輪を掴まれてしまったフェーゴ&琳はそのまま投げ飛ばされてあっさりKOです。そんな…。あの勢いで地面へ叩き付けられたら骨の1本や2本折れそうなものですけど大したケガも無い様子。とはいえ次の瞬間に意識を失い…松葉杖姿でステージに立つ回想から母の言葉、そこから導き出された「光」の意味。一瞬映った客席に立つすずりの姿が意味深であります。

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GGPに捕まった琳を岡倉が助けに来る、というのは原作と逆の構図ですね。いやそういうレベルで比べてはいけないくらい別モノなんですけど。

琳の気持ちが立ち直っている裏側にて、もはや「小道具」と化してしまった感のあるテロ関係の後始末。岡倉は琳救出後にグリモア指揮車をハックして停止命令を流し、それを知ったロマノフは指揮車の命令を殺しつつグリモアを再起動して対抗。その結果グリモアは暴走し…GGPが警察車両を襲う伏線でありますね。キーファはまず小物をあっさり片付け残る宿敵ロマノフを目指しますが…何というあっさりした結末か。ロマノフ失脚からGGP撤退までの流れはあまりにジェットコースターすぎて何がなんだか。

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さて前回引きから謎だった「琳はどこへ向かっているのか?」の答え、そして琳の求める光の意味が明らかになりました。亡きすずりの遺言を叶えるため、自らに燻っていた「未練」を振り切るために琳は踊る。相変わらず追ってくるグリモアを相手に様々なステップを見せ、フェーゴで踊る琳の表情が第一話で見せたバレエ舞台と同様に「昂ぶる中で覚めた表情」だったのが印象的。その様子をTV中継で見ているしょう子は「舞台」の意味を理解しているようで、この辺からも琳との絆が窺えます。

しかしフェーゴは止まってしまった。「これじゃ何も変わらない!」と嘆く琳は再び母の言葉を思い出す。

「あなたの心は光に満ち溢れている」

琳の「踊りたい」という気持ちに答えるように、足のケガでバレエを諦めてしまった「未練」を繰り返さないようにフェーゴは再び立ち上がる。それにしても舞台で光を求める琳のポーズと同じように手を掲げるフェーゴはどこまで人馬一体なんだ(笑

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結局横山先生の出番は大したことなく…というか美味しい所を最後に全部持って行くだけの役どころ、政治的にも円満解決、弟も無傷で釈放と、全て丸く収まってしまいました。なんですかこのオチは…こんなオチならGGPに関する話・テロ関連の展開など無くても良かったのでは? 原作ネタを中途半端に使ったため収束にかなりの無理が生じたこと、全てが中途半端になってしまったことは否めません。むしろ血なまぐさい話など全てオミットし、3話までの流れのように猫実工大ライドバック部のノリで琳の立ち直り話に構成し直してしまったほうがスッキリ仕上がったような。

ラストは第一話の冒頭と同じように桜の舞う中での琳&しょう子。おそらくあの騒動の後に逮捕された琳を迎えるしょう子、「ただいま」と琳。憑き物が落ちたように明るい表情を見せた琳が救いでした。

というわけでこれにてライドバック一巻の幕引き。個人的にはかなり消化不良な最終回でしたが…シリーズを通して丁寧で綺麗な作りを楽しめたのでヨシとしましょう。おつかれさまでした。

  

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レヴュー完走お疲れ様でした!

最終回はたしかに流れ的にかなりおかしくはありましたね(笑)
グリモアはひたすら空気よんで終始琳の盛り上げ役やってくれたり、いやーそれ死ぬだろとか、もう開き直ってご都合主義全開でいったれって感じがしました(笑)

自分がアニメ版ライドバックを見て思っていたことは、このストーリーはとにかく琳一人のための物語だよなーと。
琳が自分の求める世界を失った事柄から、出会いを経て、再生する、それだけに注力して作ったのではないかな。
ここまで主人公が中心のも最近では珍しかったのではないかと感じました。

GGPとかブーマとかはnobumaさんが指摘しているように装置としてあるだけで、キーファとかいないほうがアニメのほうはよかったんでないかなと思いました。
下手にキャラ立ててもストーリーの邪魔にしかならなかったような。
琳をテロリストへ誘導したがっているような描写は正直うざかったし、最終回のとりあえずオチつけましたという感じなら、せめてブーマはまるごと全部いらなかったなーと思いました。
GGPとブーマとかの戦闘カットより琳フェーゴをもっとくれーーーみたいな(笑)

あと自分もnobumaさんの意見と同じでここまで原作を離れるなら、もっともっと原作無視してたほうが評価があがったのではないかなと思います。
後半の欝部分とか必要性をそこまで感じなかったし、すずりは生きていてほしかったし。
中途半端に原作をリスペクトしているから、原作派にもアニメ派にもどっちにも消化不良なストーリーになってしまった気がしますね。

最終回の琳フェーゴに関しては自分としては満足でした。
ご都合主義全開だったけど、琳がすずりを追悼する為に踊ったのは納得できたし、映像的には最後まで高クオリティを維持してくれたので。
でもパンツはいらなかったなー
あれは個人的には空気よんでほしかった。
パンツが必ずしもサービスになるとは自分は思わないです(笑)

自分にとっては琳フェーゴが好きで最後までかっこいい映像を見せてくれたので、その点だけで最後まで楽しめましたノ
このスタッフにいいシナリオがついた作品をまた見たいなー願っています。


れすれす

>るーるーるーさん
第一話冒頭のバレエシーンを見たときは何事か!?と思いましたが…まさかこれがストーリーの根幹になるとは。そのため原作から大幅に改編されたアニメ版、裏主人公とも言える横山先生の暗躍をバッサリ切り捨てて「琳の再生」に的を絞った作りでした。その点に関しては上手くまとめたと思います。すずりの亡くなった場所にフェーゴが到着した瞬間は全身さぶいぼ、遺言を果たし未練を払拭した琳の表情たるや。一面を覆う雪から桜への転換も見事な演出に唸るしか。

ただそうするとGGPvsBMAの話は余計でした。大仰に描かれたロマノフvsキーファの構図も本筋には全く関わり無く幕引きされ…終わってみれば「何だったんだ?」という感じです。まあ「戦闘と関係ない所で決着が付いてしまう」というのは巨大組織の落とし所としてある意味リアルなのですがアニメ的には盛り上がりませんよね(笑

シリーズ通してライドバックのライディング描写は素晴らしかった。開始前は3Dでの描写に多少不安がありましたけれども実際の映像は2Dと3Dが見事に融合して異常なほどリアルなライディングを見せてくれましたね。縦横にかかるGの挙動もまるで現実のものを見ているようでした。かかる演出も特筆物で縦横無尽に走り回るフェーゴの映像は爽快そのもの。でもパンツ描写は蛇足(笑

OVAでいいので学園編を作ってくれませんかねえ。余計な雑音のないひたすら爽快なライドを見たいです。
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