2009-05-03(Sun)
イヴの時間 act04:NAMELESS
イヴの時間に珍客登場!?

「ナマエヲ ワスレ ナイデ」
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「ナマエヲ ワスレ ナイデ」
4月の配信予定から1ヶ月遅れて公開されたイヴの時間第4話、今回はいかにもロボットの風体をした彼が客としてやってくるお話です。人間とロボットを区別しないこの店にて見るからに…な彼が何をするのか? ドタバタ喜劇と思いきやラストを迎える頃には無性に切ない気分になる良質の短編をお楽しみください。配信中のYahoo!動画はこちら、ちなみにゴールデンウィーク中は全話無料配信されているようです。この機会にぜひどうぞ。

冒頭から伏線張りまくり。似顔絵を描いてもらえるほど子供に懐かれているのに子供の顔はNO DATA、そしてハウスロイドの名を呼んでいるはずなのに肝心の部分は聞こえません。次のカットではどこかの路地裏へ舞台が移って再起動? 1周見た後にこの冒頭シーンを見るとこれだけで泣けてきます。というわけで今回もネタバレ無しでいきますか。名前もわかっているけれども彼のことはあえて「ロボットくん」と表記します。
シーン変わってリクオ宅。最新型ハウスロイドに搭載されているAIについての蘊蓄です。例えば旧式のAIを相手に「何か飲み物をくれ」と命令すると「何か」の部分を判断できずしつこく聞き返すかフリーズしてしまいクレームが絶えなかったとか。しかし新型ではいい加減な命令でもAIが献立や命令者の意向を判断して命令処理ができる。ありていに言えば旧式は融通が利かないのですね。
また街では不法投棄による浮浪ロボットが問題になっているようです。新型ロボットへ代替した時に旧型を不法投棄してしまう、これは不要なテレビやパソコンもタダでは処理できない現代と同じ理由から不法投棄が止まないのでしょう。

賑やかな所へ行く、と言いつつ出向いたイヴの時間は客も少なく閑散としていました。「大好きなお客さんの顔が見えないのは寂しいわ」と呟くナギ、じゃあ自分たちは何なの?と肩を落とすリクオがかわいい(笑。ここでナギが「寂しい」と感情表現をしているのが次回以降の伏線かもしれません。
そんな所へ訪れた珍客、仰々しいBGMと共に現れた姿は…どう見てもロボットです。いかにも調子悪げにゆらゆらと揺れながら歩く様子とのミスマッチ、さらに珍客にビビリまくるリクオたちの様子が面白すぎ。リクオによれば彼は「LUH型ハウスロイド」、先程話題に出たような旧式AIのモデルで評判はあまりよろしくなかった機種らしい。
同じテーブルに向かい合わせたリクオたちはビビりながらも自己紹介、もちろん「自分を人間だと思っている」件の客も自己紹介を返します。ロボットくんのユーモラスな風体と石塚運昇氏の渋い声とのミスマッチがこれまたいい味出し過ぎです。しかし名前を言おうとすると高周波ノイズを発して上手く伝わりません。
高周波ノイズに思わず耳を塞ぐリクオたち。名前を告げないと自己紹介が完結しないロボットくんと鼓膜が破れそうなリクオたちの攻防は結局旧式AIの融通の利かなさを知っているリクオたちが折れて一段落です。しかしロボットくんは調子が良くないのか人類では到達し得ない角度に首をひん曲げ…それをごまかそうと一人お手洗いへ。

そんな様子にリクオたちが大笑いしているとナギは「彼はお客、ここへ来る人はみんな同じ」とお小言を。戻ってきたロボットくんに対してナギは全く動じず自らの言葉どおり他の客と同じように挨拶をしてオーダーを訊く。とは言えロボットくんのほうは「オーダー」という行為をしたことが無いため回路が混乱、煙を噴いて爆発寸前です。その様子を見ると慌てて助け船を出すリクオGJ(笑
さて無事コーヒーをオーダーしたいいけれども、いかにもポンコツなロボットくんの口は単なるスピーカーであって物を飲むようには作られていません。そんなところへコーヒーを流し込んだら…ボンっ!…というわけで彼にコーヒーを飲ませてはいけない!
ナギの持ってきたコーヒーカップを口へ運ぶロボットくん、それをどうにか阻止しようと質問攻めのリクオ、融通が利かないロボットくんの反応、ユーモラスな緊迫感に包まれた攻防戦はロボットくんのロジックを侵しまくりです。このシーンで見せた回転カメラで交互に映し出されるテーブルの面々、カットが進むごとに画面の傾斜が増えていく演出は面白いなあ。

リクオの機転でロボットくんは納得して落ち着きを取り戻し…落ち着いたと思ったらコーヒーカップを一気に口へ! 危ない! 爆発する! するとその瞬間にロボットくんは給水タンクへのチューブを出して何事も無くコーヒーを飲み干しました。何という空騒ぎのオチ。
その後チエが現れて再びドタバタ騒動、いいタイミングで出てくるな!(笑。今回は旧式ロボットがメインってことで彼の思考タイムはモニタ越しの映像で描写、たまにノイズが入ったりしていかにも旧式ロボットの雰囲気が出ていました。人間と見分けが付かない他のロボットたちと違ってメカメカしさを執拗に見せていた感じ。
ナギも参加してテーブルを囲み彼とお話。彼がいかに自分の仕事を誇りに思っていたか、家族を愛していたか語られ…しかしその顛末は何と残酷な。ロボットくんの身の上を察した後に見せるナギの悲しそうな表情はかなり切ない。
勘の良い人ならばアバンを見ただけでオチがわかってしまうレベルのシンプルな話ですがこのラストはなかなか涙腺に来ました。それにしても「NAMELESS」というサブタイトルが最大の伏線だったとは…上手い作りに感心しきり。
この作品は第1話から一貫して「ロボットに心はあるのか?」というテーマで作られています。一見「心」に見えるものはAIによるプログラムによって導き出された結果、という見方だったリクオは様々な体験を経て考え方がだいぶ変わってきたようです。残り2話でこの解答が出るのか、そしてナギを見たマサキがシルエットにダブらせた意味は? 最新話を見たばかりなのにもう次回が待ち遠しくてたまりません。

冒頭から伏線張りまくり。似顔絵を描いてもらえるほど子供に懐かれているのに子供の顔はNO DATA、そしてハウスロイドの名を呼んでいるはずなのに肝心の部分は聞こえません。次のカットではどこかの路地裏へ舞台が移って再起動? 1周見た後にこの冒頭シーンを見るとこれだけで泣けてきます。というわけで今回もネタバレ無しでいきますか。名前もわかっているけれども彼のことはあえて「ロボットくん」と表記します。
シーン変わってリクオ宅。最新型ハウスロイドに搭載されているAIについての蘊蓄です。例えば旧式のAIを相手に「何か飲み物をくれ」と命令すると「何か」の部分を判断できずしつこく聞き返すかフリーズしてしまいクレームが絶えなかったとか。しかし新型ではいい加減な命令でもAIが献立や命令者の意向を判断して命令処理ができる。ありていに言えば旧式は融通が利かないのですね。
また街では不法投棄による浮浪ロボットが問題になっているようです。新型ロボットへ代替した時に旧型を不法投棄してしまう、これは不要なテレビやパソコンもタダでは処理できない現代と同じ理由から不法投棄が止まないのでしょう。

賑やかな所へ行く、と言いつつ出向いたイヴの時間は客も少なく閑散としていました。「大好きなお客さんの顔が見えないのは寂しいわ」と呟くナギ、じゃあ自分たちは何なの?と肩を落とすリクオがかわいい(笑。ここでナギが「寂しい」と感情表現をしているのが次回以降の伏線かもしれません。
そんな所へ訪れた珍客、仰々しいBGMと共に現れた姿は…どう見てもロボットです。いかにも調子悪げにゆらゆらと揺れながら歩く様子とのミスマッチ、さらに珍客にビビリまくるリクオたちの様子が面白すぎ。リクオによれば彼は「LUH型ハウスロイド」、先程話題に出たような旧式AIのモデルで評判はあまりよろしくなかった機種らしい。
同じテーブルに向かい合わせたリクオたちはビビりながらも自己紹介、もちろん「自分を人間だと思っている」件の客も自己紹介を返します。ロボットくんのユーモラスな風体と石塚運昇氏の渋い声とのミスマッチがこれまたいい味出し過ぎです。しかし名前を言おうとすると高周波ノイズを発して上手く伝わりません。
高周波ノイズに思わず耳を塞ぐリクオたち。名前を告げないと自己紹介が完結しないロボットくんと鼓膜が破れそうなリクオたちの攻防は結局旧式AIの融通の利かなさを知っているリクオたちが折れて一段落です。しかしロボットくんは調子が良くないのか人類では到達し得ない角度に首をひん曲げ…それをごまかそうと一人お手洗いへ。

そんな様子にリクオたちが大笑いしているとナギは「彼はお客、ここへ来る人はみんな同じ」とお小言を。戻ってきたロボットくんに対してナギは全く動じず自らの言葉どおり他の客と同じように挨拶をしてオーダーを訊く。とは言えロボットくんのほうは「オーダー」という行為をしたことが無いため回路が混乱、煙を噴いて爆発寸前です。その様子を見ると慌てて助け船を出すリクオGJ(笑
さて無事コーヒーをオーダーしたいいけれども、いかにもポンコツなロボットくんの口は単なるスピーカーであって物を飲むようには作られていません。そんなところへコーヒーを流し込んだら…ボンっ!…というわけで彼にコーヒーを飲ませてはいけない!
ナギの持ってきたコーヒーカップを口へ運ぶロボットくん、それをどうにか阻止しようと質問攻めのリクオ、融通が利かないロボットくんの反応、ユーモラスな緊迫感に包まれた攻防戦はロボットくんのロジックを侵しまくりです。このシーンで見せた回転カメラで交互に映し出されるテーブルの面々、カットが進むごとに画面の傾斜が増えていく演出は面白いなあ。

リクオの機転でロボットくんは納得して落ち着きを取り戻し…落ち着いたと思ったらコーヒーカップを一気に口へ! 危ない! 爆発する! するとその瞬間にロボットくんは給水タンクへのチューブを出して何事も無くコーヒーを飲み干しました。何という空騒ぎのオチ。
その後チエが現れて再びドタバタ騒動、いいタイミングで出てくるな!(笑。今回は旧式ロボットがメインってことで彼の思考タイムはモニタ越しの映像で描写、たまにノイズが入ったりしていかにも旧式ロボットの雰囲気が出ていました。人間と見分けが付かない他のロボットたちと違ってメカメカしさを執拗に見せていた感じ。
ナギも参加してテーブルを囲み彼とお話。彼がいかに自分の仕事を誇りに思っていたか、家族を愛していたか語られ…しかしその顛末は何と残酷な。ロボットくんの身の上を察した後に見せるナギの悲しそうな表情はかなり切ない。
勘の良い人ならばアバンを見ただけでオチがわかってしまうレベルのシンプルな話ですがこのラストはなかなか涙腺に来ました。それにしても「NAMELESS」というサブタイトルが最大の伏線だったとは…上手い作りに感心しきり。
この作品は第1話から一貫して「ロボットに心はあるのか?」というテーマで作られています。一見「心」に見えるものはAIによるプログラムによって導き出された結果、という見方だったリクオは様々な体験を経て考え方がだいぶ変わってきたようです。残り2話でこの解答が出るのか、そしてナギを見たマサキがシルエットにダブらせた意味は? 最新話を見たばかりなのにもう次回が待ち遠しくてたまりません。
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