2009-06-01(Mon)
夏のあらし! #09 HERO(ヒーローになる時、それは今)
牛乳パラドックスに続いてしめ鯖パラドックス?

やよゐさん&加奈子さんもいよいよ本編登場です。

アバンは毎度お約束のやよゐさん劇場から。いつものように本の内容を語り、いつものように「口ぐせ」で締めるはずが言葉が続かず…ついに倒れてしまいました。なるほどこの「倒れる瞬間」を演出するために今までしつこく劇場を続けてきたのですね。言い切れなかったオチは画像を見れば一目瞭然、ぜつb(略
今回のOP聞き取り歌詞はこちら。
そしてしめ鯖パラドックスへ。前回同様マスターがいろいろ屁理屈を付けて賞味期限切れのしめ鯖を食べようとタイムリープを頼み…しかし過去へ戻った所で傷んだ鯖を食べられるはずもなく。するとマスターは「思い切って半年前くらいに飛べば安全じゃないの?」とこれまた無茶な注文、というかそういう問題ではありません。「それなら安全かも!」と同意するあらしさんもどうかしてます(笑。このカットでは画面の隅に一部で有名なN○Kニュース9、21時45分の天使「春ちゃん」がさりげなく紛れ…他のカットでもずいぶんと遊んでいたようです。
「半年はサバを読み過ぎです」
カヤさんによる凄まじい破壊力のオチ。凍り付く店内の様子、さらに実写映像による寒さの表現は凝りすぎ(笑

というわけでこの「しめ鯖」のシーンは客役にいろんなキャラが登場していました。清澄高校麻雀部、ひだまり荘、桜が丘高校軽音部、アイマスの面々、さらにゴッド&神父も来店。Bパートでは釣りキチの少年が竿を担いで登場。手前の置物もいちいち変わってますね。

カットの合間に入る壁の絵もいちいち遊んでました。与那国さん、某トレーニング娘、さのすけ&てんてーなどなど。ハサミを構えてる絵は何だろうこれ?

サブタイトルは「HERO(ヒーローになる時、それは今)」、ご存じ甲斐バンドのヒット曲です。このサブタイトルもじつに奥が深い、よくぞこれほどハマるサブタイトルを選ぶものだと感心しますよ。ちなみに発売は1978年12月、てことは31年前なのか!

前回の牛乳パラドックス、今回のしめ鯖パラドックスと続き、さらにカウンターに刻まれた「の」の字の傷の話を交えて、はじめによる「タイムパラドックス」についての解説。これはもうSFファンにはお馴染みすぎるネタですね。時間モノSFにとって切って切れない話であり、というかこの問題をどう理屈付けるか? 時間跳躍のルールをどう設定するか? は時間SFの成否を決めると言っていいほど重要な部分です。
この「時間跳躍のルール」にはざっくり分けると2種類の理屈があります。作中ではじめが語っていた「平行世界」がある設定と、無い設定。前者は過去へ飛んだ際に歴史改変に関わる行為をしてしまった場合に正規世界から改変世界へ「分岐」が起きるという考え方。跳躍表現の自由度は高まりますがこれには「タイムパラドックス」という罠が付きまといます。一番わかりやすいのは「親殺しのパラドックス」と言われるもので、つまり「過去へ戻って自分の親を殺したら、親を殺しに行った自分はどこから生まれるのか?」という話。自分が存在する世界としない世界が同時に存在しており、跳躍者がその2つの世界を跨ってしまうため起きるパラドックスです。まあこのようなパラドックスを解決するために編み出されたのが「平行世界」の概念だったりするわけですが。
一方の「分岐が起きない」という考え方だと基本的にパラドックスは起きません。歴史は常に一本道、現在は「過去改変」を通過した結果出来上がった世界なので、つまり跳躍者が過去を改変しても現在は変わらない。親を殺しに行く自分が存在しているのは「親から自分が生まれた」結果であり、現実に自分が存在する以上、過去へ殺しに行っても何らかの理由によって親を殺すことはできない。殺すことができない結果親は生き長らえて自分を産む、以下リピート。
逆に言うと「行うべき過去改変」が必然となります。誰かの命を救ったことでその子孫が現在存在するならば、必ずその人を助けないと現状とズレが生じてしまう。余談ですがこの設定だと「過去へ飛ぶ前に改変の結果が来る」という逆転現象が時たま見られるのが特徴でしょうか。これを踏まえて第1話を見直すとこの作品の「時間跳躍のルール」がわかるはずです。
「過去へ行く前に三吉が生きていたかどうか知らない」
この結果によって作品がどちらのタイプか決定します。そしてその伏線がきちんと張られているのがナントモ憎いのですよ。原作を読んだ際に「上手いこと作ってんなあ」と感心した部分。
「誰かを助ければ誰かを消すことになりかねない」というジレンマを抱えつつ人助けを続けるあらしさんの正義、それは「全てを解明して誰でもその力を使えるようにしたら素晴らしい」と唱えるはじめの考え方、全てを理屈付けようとする考え方と反するもの。はじめの演説を聞いて複雑な表情を見せながら店を出て行くあらしさんの描写がなんと切ない、途中で見せる作り笑顔、空元気で柄杓を振る後姿がこれまた切なさ倍増です。

やよゐさんの屋敷に現れたグラサン。怪しい雰囲気全開のシーンはやよゐさん&加奈子さんの立ち位置を見せ、特に加奈子さんの異常さを過剰なほど演出していました。グラサンへの態度と打って変わってやよゐさんを溺愛している風の加奈子さん、屋敷に潜む二人は何を目的にあらしさんを狙うのか、その答えは後半で!

はじめの申し出で1985年へ飛んだ二人。クルマやゲーム屋店頭などの小道具はともかく全体の風景は1985年にしては懐かしすぎ? むしろ昭和30年くらいの雰囲気っぽい(笑。そこで出会った元気な少年が「あらし」という名に反応しました。それは父親の命を助けた黒髪の女学生の名、父親から聞いた昔話なので少年としてはまさか当人とは思いもよらず。しかしあらしさん&はじめは話を聞くにつれて言葉に詰まり、さらに「村田」の表札から少年の名前を聞くとさらに絶句です。
焼夷弾の雨をくぐって村田三吉を助けたあらしさん、生き長らえた三吉はその後自分の子供に命の恩人に肖って「英雄」と名付けました。英雄すなわちヒーロー、ヒーローになるときそれは今。三吉を救ったことで受け継がれた命があった、その事を知ったあらしさんは…このシーンはアングルやカット割り、光の表現などなど力が入った演出であらしさんの感情を描ききっていましたね。あらしさんを受け止めるも抱き返さないはじめのオトコノコっぷりも素晴らしい。

さて暑い中を涼しい顔で歩き、方舟へ顔を出した加奈子さん。髪を束ねメガネを着けた加奈子さんにあらしさんは気付きません。何気ない接客の最中に手が触れるとあらしさんは突然倒れてしまいました。何事!?
しばし休憩の後に二人で帰宅。それを待ち伏せしていた加奈子さんは…ついに正体を現しあらしさんを襲う! 助けに入るべくはじめはボウガンの矢を突き付けられて身動きできず絶体絶命です。どうするどうなるあらしさん!ってところで引き。ここで引くか!
EDのジャケットサイコロは今回も追加されて合計6個に。6面のうち1面は前回の使い回しのため新規画像は5枚、既に4枚は判明していますので今回は簡単?
大オチはやよゐさん劇場の続き。弱った体でそんなん叫ばんでも(笑


※06/01追記。
力技キャプ画像&判明している4枚のジャケを掲載しました。まず女子の3人組といえばキャンディーズなので簡単に到達、男子3人組は雰囲気的にシブがき隊と読んであっさりビンゴ、若大将は見覚えがあったのでこれも簡単に。と立て続けに4枚見つかったので楽勝ムードでしたが…ラストのカヤさんが見つかりません。特徴的なデザインなのであっさり見つかるかと思ったんですけどねえ。年代やジャンルを特定しようにも決め手が無いのでどうしたものか。まあヒマを見て絨毯爆撃するしかないかな。
※06/07追記。
コメントによりラストのカヤさんが判明。情報ありがとうございました。ヘアバンドや全体の雰囲気から70年代と読んで探し回ったけれども結局見つからず諦めていたとこ、答がわかって画像を作ろうにもジャケット画像がどこにも無いようなマイナー曲ですよ。こんなんわからんわ!(笑
ハートのエースが出てこない::キャンディーズ
暑中お見舞い申し上げます:キャンディーズ
恋のバンバン:山本リンダ
100%…Soかもね!:シブがき隊
君といつまでも:加山雄三

というわけで今回のエンドカードはやよゐさん劇場どおり我らが久米田先生でありました。意外と真面目に描いてる? しかしこれどう見ても地丹&羽海だよねえ(笑
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やよゐさん&加奈子さんもいよいよ本編登場です。

アバンは毎度お約束のやよゐさん劇場から。いつものように本の内容を語り、いつものように「口ぐせ」で締めるはずが言葉が続かず…ついに倒れてしまいました。なるほどこの「倒れる瞬間」を演出するために今までしつこく劇場を続けてきたのですね。言い切れなかったオチは画像を見れば一目瞭然、ぜつb(略
今回のOP聞き取り歌詞はこちら。
そしてしめ鯖パラドックスへ。前回同様マスターがいろいろ屁理屈を付けて賞味期限切れのしめ鯖を食べようとタイムリープを頼み…しかし過去へ戻った所で傷んだ鯖を食べられるはずもなく。するとマスターは「思い切って半年前くらいに飛べば安全じゃないの?」とこれまた無茶な注文、というかそういう問題ではありません。「それなら安全かも!」と同意するあらしさんもどうかしてます(笑。このカットでは画面の隅に一部で有名なN○Kニュース9、21時45分の天使「春ちゃん」がさりげなく紛れ…他のカットでもずいぶんと遊んでいたようです。
「半年はサバを読み過ぎです」
カヤさんによる凄まじい破壊力のオチ。凍り付く店内の様子、さらに実写映像による寒さの表現は凝りすぎ(笑

というわけでこの「しめ鯖」のシーンは客役にいろんなキャラが登場していました。清澄高校麻雀部、ひだまり荘、桜が丘高校軽音部、アイマスの面々、さらにゴッド&神父も来店。Bパートでは釣りキチの少年が竿を担いで登場。手前の置物もいちいち変わってますね。

カットの合間に入る壁の絵もいちいち遊んでました。与那国さん、某トレーニング娘、さのすけ&てんてーなどなど。ハサミを構えてる絵は何だろうこれ?

サブタイトルは「HERO(ヒーローになる時、それは今)」、ご存じ甲斐バンドのヒット曲です。このサブタイトルもじつに奥が深い、よくぞこれほどハマるサブタイトルを選ぶものだと感心しますよ。ちなみに発売は1978年12月、てことは31年前なのか!

前回の牛乳パラドックス、今回のしめ鯖パラドックスと続き、さらにカウンターに刻まれた「の」の字の傷の話を交えて、はじめによる「タイムパラドックス」についての解説。これはもうSFファンにはお馴染みすぎるネタですね。時間モノSFにとって切って切れない話であり、というかこの問題をどう理屈付けるか? 時間跳躍のルールをどう設定するか? は時間SFの成否を決めると言っていいほど重要な部分です。
この「時間跳躍のルール」にはざっくり分けると2種類の理屈があります。作中ではじめが語っていた「平行世界」がある設定と、無い設定。前者は過去へ飛んだ際に歴史改変に関わる行為をしてしまった場合に正規世界から改変世界へ「分岐」が起きるという考え方。跳躍表現の自由度は高まりますがこれには「タイムパラドックス」という罠が付きまといます。一番わかりやすいのは「親殺しのパラドックス」と言われるもので、つまり「過去へ戻って自分の親を殺したら、親を殺しに行った自分はどこから生まれるのか?」という話。自分が存在する世界としない世界が同時に存在しており、跳躍者がその2つの世界を跨ってしまうため起きるパラドックスです。まあこのようなパラドックスを解決するために編み出されたのが「平行世界」の概念だったりするわけですが。
一方の「分岐が起きない」という考え方だと基本的にパラドックスは起きません。歴史は常に一本道、現在は「過去改変」を通過した結果出来上がった世界なので、つまり跳躍者が過去を改変しても現在は変わらない。親を殺しに行く自分が存在しているのは「親から自分が生まれた」結果であり、現実に自分が存在する以上、過去へ殺しに行っても何らかの理由によって親を殺すことはできない。殺すことができない結果親は生き長らえて自分を産む、以下リピート。
逆に言うと「行うべき過去改変」が必然となります。誰かの命を救ったことでその子孫が現在存在するならば、必ずその人を助けないと現状とズレが生じてしまう。余談ですがこの設定だと「過去へ飛ぶ前に改変の結果が来る」という逆転現象が時たま見られるのが特徴でしょうか。これを踏まえて第1話を見直すとこの作品の「時間跳躍のルール」がわかるはずです。
「過去へ行く前に三吉が生きていたかどうか知らない」
この結果によって作品がどちらのタイプか決定します。そしてその伏線がきちんと張られているのがナントモ憎いのですよ。原作を読んだ際に「上手いこと作ってんなあ」と感心した部分。
「誰かを助ければ誰かを消すことになりかねない」というジレンマを抱えつつ人助けを続けるあらしさんの正義、それは「全てを解明して誰でもその力を使えるようにしたら素晴らしい」と唱えるはじめの考え方、全てを理屈付けようとする考え方と反するもの。はじめの演説を聞いて複雑な表情を見せながら店を出て行くあらしさんの描写がなんと切ない、途中で見せる作り笑顔、空元気で柄杓を振る後姿がこれまた切なさ倍増です。

やよゐさんの屋敷に現れたグラサン。怪しい雰囲気全開のシーンはやよゐさん&加奈子さんの立ち位置を見せ、特に加奈子さんの異常さを過剰なほど演出していました。グラサンへの態度と打って変わってやよゐさんを溺愛している風の加奈子さん、屋敷に潜む二人は何を目的にあらしさんを狙うのか、その答えは後半で!

はじめの申し出で1985年へ飛んだ二人。クルマやゲーム屋店頭などの小道具はともかく全体の風景は1985年にしては懐かしすぎ? むしろ昭和30年くらいの雰囲気っぽい(笑。そこで出会った元気な少年が「あらし」という名に反応しました。それは父親の命を助けた黒髪の女学生の名、父親から聞いた昔話なので少年としてはまさか当人とは思いもよらず。しかしあらしさん&はじめは話を聞くにつれて言葉に詰まり、さらに「村田」の表札から少年の名前を聞くとさらに絶句です。
焼夷弾の雨をくぐって村田三吉を助けたあらしさん、生き長らえた三吉はその後自分の子供に命の恩人に肖って「英雄」と名付けました。英雄すなわちヒーロー、ヒーローになるときそれは今。三吉を救ったことで受け継がれた命があった、その事を知ったあらしさんは…このシーンはアングルやカット割り、光の表現などなど力が入った演出であらしさんの感情を描ききっていましたね。あらしさんを受け止めるも抱き返さないはじめのオトコノコっぷりも素晴らしい。

さて暑い中を涼しい顔で歩き、方舟へ顔を出した加奈子さん。髪を束ねメガネを着けた加奈子さんにあらしさんは気付きません。何気ない接客の最中に手が触れるとあらしさんは突然倒れてしまいました。何事!?
しばし休憩の後に二人で帰宅。それを待ち伏せしていた加奈子さんは…ついに正体を現しあらしさんを襲う! 助けに入るべくはじめはボウガンの矢を突き付けられて身動きできず絶体絶命です。どうするどうなるあらしさん!ってところで引き。ここで引くか!
EDのジャケットサイコロは今回も追加されて合計6個に。6面のうち1面は前回の使い回しのため新規画像は5枚、既に4枚は判明していますので今回は簡単?
大オチはやよゐさん劇場の続き。弱った体でそんなん叫ばんでも(笑


※06/01追記。
力技キャプ画像&判明している4枚のジャケを掲載しました。まず女子の3人組といえばキャンディーズなので簡単に到達、男子3人組は雰囲気的にシブがき隊と読んであっさりビンゴ、若大将は見覚えがあったのでこれも簡単に。と立て続けに4枚見つかったので楽勝ムードでしたが…ラストのカヤさんが見つかりません。特徴的なデザインなのであっさり見つかるかと思ったんですけどねえ。年代やジャンルを特定しようにも決め手が無いのでどうしたものか。まあヒマを見て絨毯爆撃するしかないかな。
※06/07追記。
コメントによりラストのカヤさんが判明。情報ありがとうございました。ヘアバンドや全体の雰囲気から70年代と読んで探し回ったけれども結局見つからず諦めていたとこ、答がわかって画像を作ろうにもジャケット画像がどこにも無いようなマイナー曲ですよ。こんなんわからんわ!(笑
ハートのエースが出てこない::キャンディーズ
暑中お見舞い申し上げます:キャンディーズ
恋のバンバン:山本リンダ
100%…Soかもね!:シブがき隊
君といつまでも:加山雄三

というわけで今回のエンドカードはやよゐさん劇場どおり我らが久米田先生でありました。意外と真面目に描いてる? しかしこれどう見ても地丹&羽海だよねえ(笑
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