2009-07-08(Wed)
イヴの時間 act05:CHIE&SHIMEI
いつも一緒の相方がいないリクオとチエ。

「私の願いはただあの子を幸せにすることなのです」
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「私の願いはただあの子を幸せにすることなのです」
7月期新番ラッシュに追われてレビューが遅れましたが…前作から早や2ヶ月経ってイヴの時間第5話の公開がヤフー動画にて始まりました。今回はイヴの時間常連カップル(?)であるチエちゃん&シメイさんのお話、シリーズ冒頭から出演し続けているこの2人の関係は? そして作品テーマである「ロボットに心はあるか?」にまた一歩踏み込んだ短編を堪能ください。

リクオが目を覚ますと朝っぱらからサミィが家にいません。それは月に1度のメンテナンス日のため、というわけでここから今回のストーリーに関する布石が一気に現れます。テーブル上の新聞に「教員にアンドロイド採用か?」の見出しが躍り、姉から「夜中にピアノを弾く時は音を消せ」と身に覚えのない小言を言われるリクオ。
新聞端末にスクラップされた過去記事(こういう小道具までしっかりハイテクが浸透していて面白い)は「ジュニアピアノコンクールにロボットピアニストがゲスト出演」の大見出し。その大会にてリクオはグランプリを取っていたようですがロボットピアニストの見出しに反してついでに載っているかの如く小さい扱いです。チラリと映ったステージの回想も華やかなロボットピアニストに対しステージ墨で所在無げに佇むリクオたちの姿が…せっかくグランプリなのに。
学校へ行くとマサキが親父のPCから抜いてきたという内部文書を見せてきました。「育児専用アンドロイド運用計画に関する簡易調査報告書」とタイトルにある文書、秘密裏に運用テストを行っているというこのアンドロイドの写真は…なるほどそういうことでしたか(勝手に納得
いつも一緒のマサキは彼女としけ込み、教室に1人残されたリクオは単身で街を歩きイヴの時間へ。道中の街ではロボットと人間の住み分けがきっちり描かれており、その後向かう店内との差をことさら強調しているようでした。

店に入ると今回の小道具であるピアノを映して印象付け、リクオはピアノを素通りしてテーブル席へ。1人での来店をからかわれて不機嫌のリクオは何故か1人で来ているチエにいじわるな言葉をかけ…とっさにフォローに入るアキコは大人だなあ。
「シメイさんって何してる人? 一緒に連れて行けばいいのにな」
「辛いのはシメイさんの方。もう何度も預かってるから…毎月ね」
さらに店内での読書会にて語られる「心ができていく」話。生まれたときは空っぽな心がいろんな人と話していろんなものを見て感じて、そうすると心ができていく。「チエちゃんだけじゃなくて、シメイさんも、僕たちも」と結ぶコージの境遇、それを見つめるリナの様子などなど奥が深いシーンでした。
そんなやり取りを見たリクオはまたしてもチエに意地悪。アキコによるフォロー後にセトロに諭され返す言葉のないリクオ…知らない間に誰かを傷付けてしまうのは人間ゆえ、しかし「傷付ける」というのは相手に「心」があってこそ。今までリクオがロボットたちに取った態度はロボットたちを傷付けてきたのか? 混乱するリクオにフォローの意味かリナさんが感謝の言葉をかけるとその混乱はさらに加速、感謝の言葉も「心」が無くては生まれないものですから。

1人落ち込み2階で寝入ってしまうリクオ。うとうとしている中でマサキと将来を語り合った頃の夢を見たようです。ピアノコンクールにてロボットピアニストが奏でる音楽に感じたもの、それこそマサキがピアノを辞めた理由でした。
すると階下から拙いピアノの音が聞こえてきました。誰が弾いているのやら?と覗いてみると音の主はなんとサミィ、しかしその音から何かを感じたのかリクオは階下へ降りる途中で今までのことを回想し…外の世界ではあくまで寡黙なロボットのサミィが心の中でどれほど傷付いてきたのか。相合い傘を冷やかされ、無表情のまま雨に濡れるサミィの心中を思うと切なすぎてモニタを直視できません。

ピアノの前でリクオに言い訳をするサミィがかわいすぎ。今まで何度か表現されてきましたがサミィはリクオがピアノを辞めてしまったことを残念に思っています。あれほど上手だったのに何故辞めてしまったのか? ろくに音程も取れない見よう見まねのピアノでもリクオが輝いていた頃の曲を弾くことで思い出に浸り、さらに「また弾いてほしい」と願っていたのかもしれません。というわけで冒頭で見せた姉の小言の犯人はサミィだったようです(笑
「自分より上手くなったらいやだから」
リクオはサミィの前でピアノを弾かなくなり、やがてピアノから遠ざかってしまった。しかし思いを込めた演奏ならば人もロボットも関係なく心を動かすことができる。サミィの拙い演奏からそれを感じ取ったリクオはつまらない対抗しなど捨ててピアノに向かいました。ここで流れるピアノの音は…なんというかピアノの音ってずるいなあ。
てな所へシメイさんが登場です。ほとんどカミングアウトしちゃってる発言はこの店のルール違反ですがそれはそれ。リクオのピアノを聴いて大喜びのチエを限りなく優しい目で追うシメイさん、その「気持ち」に嘘はありません。入れ替わりに店を出るサミィの鼻歌がこれまた良い演出でした。店を出て頭上にリングが現れても笑顔を見せていたのは…やはり通常は「意識して表情を殺している」ということなのでしょうね。
さてシリーズ完結となる次回第6話のサブタイトルは「act06:MASAKI」。彼は今まで何度もロボットに対する複雑な思いを臭わせる描写を見せており、今回の引きも何やら意味深、はたしてどのような結末を迎えるのか…次回で終わりかと思うと楽しみであり寂しくもあり。

リクオが目を覚ますと朝っぱらからサミィが家にいません。それは月に1度のメンテナンス日のため、というわけでここから今回のストーリーに関する布石が一気に現れます。テーブル上の新聞に「教員にアンドロイド採用か?」の見出しが躍り、姉から「夜中にピアノを弾く時は音を消せ」と身に覚えのない小言を言われるリクオ。
新聞端末にスクラップされた過去記事(こういう小道具までしっかりハイテクが浸透していて面白い)は「ジュニアピアノコンクールにロボットピアニストがゲスト出演」の大見出し。その大会にてリクオはグランプリを取っていたようですがロボットピアニストの見出しに反してついでに載っているかの如く小さい扱いです。チラリと映ったステージの回想も華やかなロボットピアニストに対しステージ墨で所在無げに佇むリクオたちの姿が…せっかくグランプリなのに。
学校へ行くとマサキが親父のPCから抜いてきたという内部文書を見せてきました。「育児専用アンドロイド運用計画に関する簡易調査報告書」とタイトルにある文書、秘密裏に運用テストを行っているというこのアンドロイドの写真は…なるほどそういうことでしたか(勝手に納得
いつも一緒のマサキは彼女としけ込み、教室に1人残されたリクオは単身で街を歩きイヴの時間へ。道中の街ではロボットと人間の住み分けがきっちり描かれており、その後向かう店内との差をことさら強調しているようでした。

店に入ると今回の小道具であるピアノを映して印象付け、リクオはピアノを素通りしてテーブル席へ。1人での来店をからかわれて不機嫌のリクオは何故か1人で来ているチエにいじわるな言葉をかけ…とっさにフォローに入るアキコは大人だなあ。
「シメイさんって何してる人? 一緒に連れて行けばいいのにな」
「辛いのはシメイさんの方。もう何度も預かってるから…毎月ね」
さらに店内での読書会にて語られる「心ができていく」話。生まれたときは空っぽな心がいろんな人と話していろんなものを見て感じて、そうすると心ができていく。「チエちゃんだけじゃなくて、シメイさんも、僕たちも」と結ぶコージの境遇、それを見つめるリナの様子などなど奥が深いシーンでした。
そんなやり取りを見たリクオはまたしてもチエに意地悪。アキコによるフォロー後にセトロに諭され返す言葉のないリクオ…知らない間に誰かを傷付けてしまうのは人間ゆえ、しかし「傷付ける」というのは相手に「心」があってこそ。今までリクオがロボットたちに取った態度はロボットたちを傷付けてきたのか? 混乱するリクオにフォローの意味かリナさんが感謝の言葉をかけるとその混乱はさらに加速、感謝の言葉も「心」が無くては生まれないものですから。

1人落ち込み2階で寝入ってしまうリクオ。うとうとしている中でマサキと将来を語り合った頃の夢を見たようです。ピアノコンクールにてロボットピアニストが奏でる音楽に感じたもの、それこそマサキがピアノを辞めた理由でした。
すると階下から拙いピアノの音が聞こえてきました。誰が弾いているのやら?と覗いてみると音の主はなんとサミィ、しかしその音から何かを感じたのかリクオは階下へ降りる途中で今までのことを回想し…外の世界ではあくまで寡黙なロボットのサミィが心の中でどれほど傷付いてきたのか。相合い傘を冷やかされ、無表情のまま雨に濡れるサミィの心中を思うと切なすぎてモニタを直視できません。

ピアノの前でリクオに言い訳をするサミィがかわいすぎ。今まで何度か表現されてきましたがサミィはリクオがピアノを辞めてしまったことを残念に思っています。あれほど上手だったのに何故辞めてしまったのか? ろくに音程も取れない見よう見まねのピアノでもリクオが輝いていた頃の曲を弾くことで思い出に浸り、さらに「また弾いてほしい」と願っていたのかもしれません。というわけで冒頭で見せた姉の小言の犯人はサミィだったようです(笑
「自分より上手くなったらいやだから」
リクオはサミィの前でピアノを弾かなくなり、やがてピアノから遠ざかってしまった。しかし思いを込めた演奏ならば人もロボットも関係なく心を動かすことができる。サミィの拙い演奏からそれを感じ取ったリクオはつまらない対抗しなど捨ててピアノに向かいました。ここで流れるピアノの音は…なんというかピアノの音ってずるいなあ。
てな所へシメイさんが登場です。ほとんどカミングアウトしちゃってる発言はこの店のルール違反ですがそれはそれ。リクオのピアノを聴いて大喜びのチエを限りなく優しい目で追うシメイさん、その「気持ち」に嘘はありません。入れ替わりに店を出るサミィの鼻歌がこれまた良い演出でした。店を出て頭上にリングが現れても笑顔を見せていたのは…やはり通常は「意識して表情を殺している」ということなのでしょうね。
さてシリーズ完結となる次回第6話のサブタイトルは「act06:MASAKI」。彼は今まで何度もロボットに対する複雑な思いを臭わせる描写を見せており、今回の引きも何やら意味深、はたしてどのような結末を迎えるのか…次回で終わりかと思うと楽しみであり寂しくもあり。
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