2009-07-20(Mon)
フレッシュプリキュア! #24 せつなの苦悩 私は仲間になれない!
真っ赤なハートは幸せの証。

みんなで、おうちで、ゆうごはん。

キュアパッションの正体がせつな(イース)だったことが明らかになった前回。しかしようやく現れたキュアパッションは罪の意識から逃れられないせつなの意志によりどこかへ去ってしまった。そんなわけで今回は一人葛藤に悩むせつなの描写からスタートです。
クローバーの絨毯が敷き詰められた丘に一人佇むせつな。ラビリンスから見限られ、だからと言って何食わぬ顔で「今日からみんなでラビリンスを倒しましょう!」と手のひらを反すわけにはいかないせつなの表情は、雲の日陰で落とされたトーンによって葛藤の深さを強調していました。そんなところへ現れたラブやん母ちゃん、後で思えばレストランの予約をした帰り道? 深刻な表情のせつなに対し話しかけた母ちゃんは善意を押し付けるわけでもなく、無視されても突き放さずに優しい口調で「クローバータウンストリート」へ誘う。すると次第に雲は晴れてせつなの周りに光が注ぎ…せつながラブ母によって救われることを予感させるアバンでした。
せつなが心配でたまらないラブやんは帰宅したお母さんに真顔で何かをお願い。なにやら桃園家月に一度の外食デーにせつなを同席させたいらしく、タイムリミットの夕方6時に間に合うよう三人娘はせつなを探すべく街を走った。ブッキーの能力は人捜しに便利そうですがなかなか見つからず、その頃せつなは今だ丘に一人座って「三つ葉のクローバ」を眺めては溜息。幸せを望むどころか身の振り方さえ見失っているせつなに四つ葉のクローバは見つけられません。
結局時間までにせつなは見つからず…「もうこの街にはいないのかしら」と夕日に染まる諦め顔が何とも切ない。

せつなの回想によるラビリンスでの生活。彩りの無い景色の中で寿命まで完全管理された国民は一糸乱れぬ統率を見せ、もちろんイースも他の国民同様に歩を進めていた。しかしプリキュア打倒に失敗したことで彼女の歯車は狂い始め…イース一人立ち止まっている周囲を何事も無いように隊列を進める国民の描写は何と寒々しい。
ラビリンスを捨てたイースには帰る場所が無い。かといってプリキュアにはなれない。溢れる涙がイースの頬を伝い…砕け散ったクローバのアクセサリに涙が落ちると一条の光と共に色が戻る演出は良かった。あのアクセサリはラブやんとの友情の証、一度は否定し砕いてしまったけれどもその意味までは砕けていなかったのです。
目映い光の中に現れたシルエットはもちろんラブやんたち3人のもの。運命に導かれたような再会シーンでありました。

そして桃園家月に一度の外食デーへ参加。せつなに気付いたラブやん母が「きっと何かの縁ね」と優しく呟くカットも良し。対するせつなの唖然とした表情もリアルでした。いきなり家族の食事会に連れられても困るわなあ(笑。席に着いたはいいけれどやっぱり帰りたいせつなの手を握る一瞬にドキリ。
家族で楽しく食べる美味しい食事など体験したことがなかったせつな、短い回想で入ったラビリンスでの食事シーンとの対比も効いていました。桃園一家のユニークな食事風景につられて笑うせつな…せつなが笑った! この瞬間は笑顔が溢れる画面に反して見ているこっちは涙腺が…。家族での笑顔溢れる楽しい食事という「幸せ」を体験し、せつなはその笑顔を壊し続けてきた罪の重さを噛みしめたことでしょう。

そんなせつなを取り戻すべく西さんが参上です。ナケワメーケを使って街を壊す西さんの前へラブやん&せつなが急行し…さっそく変身モードのラブやんに対しせつなはかつての同僚を前に躊躇。しかしナケワメーケの攻撃に追われる人々の悲鳴、壊される街を見たせつなはその行為の罪深さを改めて突き付けられ「幸せな時間を奪う権利など誰にも無い!」と叫ぶ。せつながイースの影を断ち切り、真の意味でキュアパッションに生まれ変わった瞬間です。キャッチライトの入った瞳が彼女の強い意志を表すように輝いていました。
過去の罪をスルーせずきちんと受け止め、その上で心を入れ替え、自分の意志で正義の戦いを始めたせつな。変身後の決めセリフやアイテムのテーマが「幸せ」というのも説得力がありました。彼女が今までの人生で得られなかったもの、それどころか「幸せ」という感情すら知らなかったせつなが桃園一家によって「幸せ」を体験したことによりその大切さを知った。今まで他人の幸せを壊し続けてきた罪滅ぼしの意味も含め、せつなは「みんなの幸せを守る」ことを信条に戦っていくのでしょう。
ナキワメーケを倒した後、プリキュア3人と手を重ねたキュアパッション。それはせつなが初めて得た「仲間」という存在でした。次カットに映る四つ葉のクローバはベタながらいい演出。
「ひとつひとつ、やり直していけばいいのよ」
ラストのラブやん母ちゃんとせつなのやりとりはいい話すぎて画面がよく見えません。またラブやんに手を引かれ「みんなで、おうちで、ゆうごはん」と照れくさそうに呟くラストショットの何たる破壊力。
「家族での夕食」という幸せの記号を使った葛藤解消から締めまでの流れは上手い作りでした。所々に入ったラビリンス時代の回想も効いていましたね。長いこと待たされたけれども前回今回のキュアパッションお披露目は予想以上にクオリティが高くて大満足。
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みんなで、おうちで、ゆうごはん。

キュアパッションの正体がせつな(イース)だったことが明らかになった前回。しかしようやく現れたキュアパッションは罪の意識から逃れられないせつなの意志によりどこかへ去ってしまった。そんなわけで今回は一人葛藤に悩むせつなの描写からスタートです。
クローバーの絨毯が敷き詰められた丘に一人佇むせつな。ラビリンスから見限られ、だからと言って何食わぬ顔で「今日からみんなでラビリンスを倒しましょう!」と手のひらを反すわけにはいかないせつなの表情は、雲の日陰で落とされたトーンによって葛藤の深さを強調していました。そんなところへ現れたラブやん母ちゃん、後で思えばレストランの予約をした帰り道? 深刻な表情のせつなに対し話しかけた母ちゃんは善意を押し付けるわけでもなく、無視されても突き放さずに優しい口調で「クローバータウンストリート」へ誘う。すると次第に雲は晴れてせつなの周りに光が注ぎ…せつながラブ母によって救われることを予感させるアバンでした。
せつなが心配でたまらないラブやんは帰宅したお母さんに真顔で何かをお願い。なにやら桃園家月に一度の外食デーにせつなを同席させたいらしく、タイムリミットの夕方6時に間に合うよう三人娘はせつなを探すべく街を走った。ブッキーの能力は人捜しに便利そうですがなかなか見つからず、その頃せつなは今だ丘に一人座って「三つ葉のクローバ」を眺めては溜息。幸せを望むどころか身の振り方さえ見失っているせつなに四つ葉のクローバは見つけられません。
結局時間までにせつなは見つからず…「もうこの街にはいないのかしら」と夕日に染まる諦め顔が何とも切ない。

せつなの回想によるラビリンスでの生活。彩りの無い景色の中で寿命まで完全管理された国民は一糸乱れぬ統率を見せ、もちろんイースも他の国民同様に歩を進めていた。しかしプリキュア打倒に失敗したことで彼女の歯車は狂い始め…イース一人立ち止まっている周囲を何事も無いように隊列を進める国民の描写は何と寒々しい。
ラビリンスを捨てたイースには帰る場所が無い。かといってプリキュアにはなれない。溢れる涙がイースの頬を伝い…砕け散ったクローバのアクセサリに涙が落ちると一条の光と共に色が戻る演出は良かった。あのアクセサリはラブやんとの友情の証、一度は否定し砕いてしまったけれどもその意味までは砕けていなかったのです。
目映い光の中に現れたシルエットはもちろんラブやんたち3人のもの。運命に導かれたような再会シーンでありました。

そして桃園家月に一度の外食デーへ参加。せつなに気付いたラブやん母が「きっと何かの縁ね」と優しく呟くカットも良し。対するせつなの唖然とした表情もリアルでした。いきなり家族の食事会に連れられても困るわなあ(笑。席に着いたはいいけれどやっぱり帰りたいせつなの手を握る一瞬にドキリ。
家族で楽しく食べる美味しい食事など体験したことがなかったせつな、短い回想で入ったラビリンスでの食事シーンとの対比も効いていました。桃園一家のユニークな食事風景につられて笑うせつな…せつなが笑った! この瞬間は笑顔が溢れる画面に反して見ているこっちは涙腺が…。家族での笑顔溢れる楽しい食事という「幸せ」を体験し、せつなはその笑顔を壊し続けてきた罪の重さを噛みしめたことでしょう。

そんなせつなを取り戻すべく西さんが参上です。ナケワメーケを使って街を壊す西さんの前へラブやん&せつなが急行し…さっそく変身モードのラブやんに対しせつなはかつての同僚を前に躊躇。しかしナケワメーケの攻撃に追われる人々の悲鳴、壊される街を見たせつなはその行為の罪深さを改めて突き付けられ「幸せな時間を奪う権利など誰にも無い!」と叫ぶ。せつながイースの影を断ち切り、真の意味でキュアパッションに生まれ変わった瞬間です。キャッチライトの入った瞳が彼女の強い意志を表すように輝いていました。
過去の罪をスルーせずきちんと受け止め、その上で心を入れ替え、自分の意志で正義の戦いを始めたせつな。変身後の決めセリフやアイテムのテーマが「幸せ」というのも説得力がありました。彼女が今までの人生で得られなかったもの、それどころか「幸せ」という感情すら知らなかったせつなが桃園一家によって「幸せ」を体験したことによりその大切さを知った。今まで他人の幸せを壊し続けてきた罪滅ぼしの意味も含め、せつなは「みんなの幸せを守る」ことを信条に戦っていくのでしょう。
ナキワメーケを倒した後、プリキュア3人と手を重ねたキュアパッション。それはせつなが初めて得た「仲間」という存在でした。次カットに映る四つ葉のクローバはベタながらいい演出。
「ひとつひとつ、やり直していけばいいのよ」
ラストのラブやん母ちゃんとせつなのやりとりはいい話すぎて画面がよく見えません。またラブやんに手を引かれ「みんなで、おうちで、ゆうごはん」と照れくさそうに呟くラストショットの何たる破壊力。
「家族での夕食」という幸せの記号を使った葛藤解消から締めまでの流れは上手い作りでした。所々に入ったラビリンス時代の回想も効いていましたね。長いこと待たされたけれども前回今回のキュアパッションお披露目は予想以上にクオリティが高くて大満足。
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