2009-07-31(Fri)
東京マグニチュード8.0 #04 三人の、約束
踏んだり蹴ったりの未来。

人間模様が見え始めた震災2日目。

レインボーブリッジ倒壊の危機一髪から上陸を果たした未来ご一行はとりあえず広域避難所である芝公園へ向かうことに。未来が女子トイレの列を横目に出発するのは伏線でしたか。歩を進めるにつれて腹を押さえ、顔には脂汗を流す未来、気遣う真理さんに「トイレへ行きたい」と言えないのはこの年頃の女の子らしい反応ですが…そんなことを言うとる状況じゃないよねえ。いつも以上に気が立っているのか弟くんの言葉にもイライライラ。真理さんがもらってきた携帯トイレもご遠慮、これもこの年頃の以下略。ちなみに真理さんは「あのケーキのせい?」と言っていたけれども十中八九おにぎりが原因だと思う。だから真夏に一昼夜放置のおむすびは危ないって言ったのに(前回のレビュー参照(笑
公園へ到着すると大きめの余震が来て未来の腹はいよいよ緊急警報を発し、食べ物など目もくれずにトイレへ一直線です。しかしそこには長蛇の列、かーなーり危険な状態の未来は列が進んでも歩くことができず…その隙に割り込んでくるいかにもな連中、絵に描いたような無法な若者たちですが実際には団塊オヤジやオバサンがやりそうな事。駅の乗車列を無視して割り込んでくるのも、車内で大声でケータイ使ってるのも、大股開きで席を占領してふんぞりかえってるのも、所構わず歩きタバコで吸い殻ポイ捨てしてるのもたいてい団塊世代ですから。すみません話が逸れました。
弟相手にはあれほど強気なお姉ちゃんも大人相手には一言も発せない。この子は地震前のショッピングモールにて真理さんと会ったときもそうでしたね。大人に対して言いたいことは山ほどあるのにいざ前にすると何も言えず心中にて毒づくのが精一杯。みなさんもこの年頃のこういう心理に覚えはありませんか?
大人たちのトイレ騒動から逃げ出した未来…逃げ出したからといって腹に棲まう悪魔が治まるわけでもありません。もはや背に腹は代えられぬ、真理さんに涙目で訴え、しばし後に見せた晴れやかな表情は…わかるわかる(笑

さて無事にお花を摘んだ未来でしたが苦難はまだまだ続きます。カップ麺をぶちまけられ、防災備蓄パックは水たまりに落として泥まみれ、そしてサンダルの足を思いっきり踏みつけられ、まさに踏んだり蹴ったりです。内心のイライラはますます高まり怒りゲージがMAXを振り切るか!?ってな所で唐突に視界に入った震災の現実。ブランケットに納まった遺体を目にした未来は「考えないようにしていた不安」を押さえ込むようにギュッと。
相変わらず繋がらない電話にイライラしながら不安MAXな未来。そんな未来に気を遣って明るく振る舞う弟くんが健気です。しかし未来はそんな態度が気に入らない、挙げ句には「あんたがロボット展見たいとか言うからこんなことになったんじゃん!」とそれを言ってはオシマイな言葉を弟くんに。本当なら弟くんを守るべき立場ですが…そうは言ってもこの状況は中一女子にはあまりに過酷、救出劇での行動を見れば未来が弟思いなのはわかっているので、様々なイライラが重なっての発作みたいなものでしょう。
しかしがんばって明るく振る舞ってきた弟くんにそのセリフはあまりにキツすぎました。張り詰めた糸が切れるように落涙しつつ姉の元を走り去る弟くん。非常に心が痛むシーンでありますが…弟くんがようやく見せた子供らしい表情にちょっと安心してみたり。などと暢気なことは言ってられません。その間にも余震は続き、東京タワーの基礎が少しずつ露出しタワー本体が傾き始めました。ちょっとこれ怖すぎなんですけど…。

弟くんは全てわかっていました。わかった上でお姉ちゃんを元気づけようと気を遣い、心配させないように我慢してきたのですね。弟くんの幼い本心を聞き、一緒に号泣した未来はようやくお姉ちゃんとしてどうすべきか理解したようです。このシーンではAパートで登場した大人たちと正反対の大人が登場しました。号泣する姉弟を心配して声をかけてくれる人々、こっちはこっちで「おじさんおばさん」ってのが思いっきり作為的ではありますがまあよし。こんな時でも人としての振る舞いを忘れない人は少なからずいるものです。というか、いるものと思いたい。
再び手を繋いだ姉弟、これにてわだかまりも一段落…と思いきや今回の本番はここからでした。先程から不気味な音を立てていた東京タワーの基礎がついに破断、333メートルの真っ赤な塔が幼い姉弟に向かって倒れてきたのです。徐々に傾きを増すタワー、察知して逃げ飛ぶ鳥たち、逃げ惑う人々、お約束どおり弟くんがコケて大ピンチのあと轟音と共に倒壊した東京タワーの描写はかなりシャレになってません。恐ろしすぎ。まあ現実に東京タワーが倒れるほどの地震だったらこの地域の被害がこの程度で済むはずもなく、お台場など島ごと沈んでしまわないとおかしいとは思いますが、パニック映像の見せ場として東京の象徴たるタワーが倒壊するのはかなりのインパクトでした。
落ちてきた瓦礫に襲われる未来を身を挺して守った弟くん。粉煙が治まると未来の前に倒れた弟くんの姿が! ここで死んでしまったら未来としてはかなり気まずいでしょう。まあ結局無事だったわけですが…頭を打っているようなのが気がかりかも。こういう怪我ってきちんと治療しないと予期せぬ後遺症が出て、下手すると命に関わる事態に…なんてのは深読みしすぎか。
さて次回の舞台は避難所の学校。TVのニュースで映さない(映せない)「避難所の現実」を鋭く描いてほしいところですがあまりに生々しいと視聴に耐えないかもなので難しいところ。私は幸いなことに避難所経験が無いため実際の避難所がどんな状態か知らず、ここはぜひ経験者による検証を期待したいです。あ、「こんなもんじゃネーヨ!」は3回までで。
そういや今回やっと気付いたのですが、ラストに現れるクリステルの衝撃ニュースって次回予告だったのですね。毎回「そんだけかい!」とツッコむだけだったので気付かなかった(笑
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人間模様が見え始めた震災2日目。

レインボーブリッジ倒壊の危機一髪から上陸を果たした未来ご一行はとりあえず広域避難所である芝公園へ向かうことに。未来が女子トイレの列を横目に出発するのは伏線でしたか。歩を進めるにつれて腹を押さえ、顔には脂汗を流す未来、気遣う真理さんに「トイレへ行きたい」と言えないのはこの年頃の女の子らしい反応ですが…そんなことを言うとる状況じゃないよねえ。いつも以上に気が立っているのか弟くんの言葉にもイライライラ。真理さんがもらってきた携帯トイレもご遠慮、これもこの年頃の以下略。ちなみに真理さんは「あのケーキのせい?」と言っていたけれども十中八九おにぎりが原因だと思う。だから真夏に一昼夜放置のおむすびは危ないって言ったのに(前回のレビュー参照(笑
公園へ到着すると大きめの余震が来て未来の腹はいよいよ緊急警報を発し、食べ物など目もくれずにトイレへ一直線です。しかしそこには長蛇の列、かーなーり危険な状態の未来は列が進んでも歩くことができず…その隙に割り込んでくるいかにもな連中、絵に描いたような無法な若者たちですが実際には団塊オヤジやオバサンがやりそうな事。駅の乗車列を無視して割り込んでくるのも、車内で大声でケータイ使ってるのも、大股開きで席を占領してふんぞりかえってるのも、所構わず歩きタバコで吸い殻ポイ捨てしてるのもたいてい団塊世代ですから。すみません話が逸れました。
弟相手にはあれほど強気なお姉ちゃんも大人相手には一言も発せない。この子は地震前のショッピングモールにて真理さんと会ったときもそうでしたね。大人に対して言いたいことは山ほどあるのにいざ前にすると何も言えず心中にて毒づくのが精一杯。みなさんもこの年頃のこういう心理に覚えはありませんか?
大人たちのトイレ騒動から逃げ出した未来…逃げ出したからといって腹に棲まう悪魔が治まるわけでもありません。もはや背に腹は代えられぬ、真理さんに涙目で訴え、しばし後に見せた晴れやかな表情は…わかるわかる(笑

さて無事にお花を摘んだ未来でしたが苦難はまだまだ続きます。カップ麺をぶちまけられ、防災備蓄パックは水たまりに落として泥まみれ、そしてサンダルの足を思いっきり踏みつけられ、まさに踏んだり蹴ったりです。内心のイライラはますます高まり怒りゲージがMAXを振り切るか!?ってな所で唐突に視界に入った震災の現実。ブランケットに納まった遺体を目にした未来は「考えないようにしていた不安」を押さえ込むようにギュッと。
相変わらず繋がらない電話にイライラしながら不安MAXな未来。そんな未来に気を遣って明るく振る舞う弟くんが健気です。しかし未来はそんな態度が気に入らない、挙げ句には「あんたがロボット展見たいとか言うからこんなことになったんじゃん!」とそれを言ってはオシマイな言葉を弟くんに。本当なら弟くんを守るべき立場ですが…そうは言ってもこの状況は中一女子にはあまりに過酷、救出劇での行動を見れば未来が弟思いなのはわかっているので、様々なイライラが重なっての発作みたいなものでしょう。
しかしがんばって明るく振る舞ってきた弟くんにそのセリフはあまりにキツすぎました。張り詰めた糸が切れるように落涙しつつ姉の元を走り去る弟くん。非常に心が痛むシーンでありますが…弟くんがようやく見せた子供らしい表情にちょっと安心してみたり。などと暢気なことは言ってられません。その間にも余震は続き、東京タワーの基礎が少しずつ露出しタワー本体が傾き始めました。ちょっとこれ怖すぎなんですけど…。

弟くんは全てわかっていました。わかった上でお姉ちゃんを元気づけようと気を遣い、心配させないように我慢してきたのですね。弟くんの幼い本心を聞き、一緒に号泣した未来はようやくお姉ちゃんとしてどうすべきか理解したようです。このシーンではAパートで登場した大人たちと正反対の大人が登場しました。号泣する姉弟を心配して声をかけてくれる人々、こっちはこっちで「おじさんおばさん」ってのが思いっきり作為的ではありますがまあよし。こんな時でも人としての振る舞いを忘れない人は少なからずいるものです。というか、いるものと思いたい。
再び手を繋いだ姉弟、これにてわだかまりも一段落…と思いきや今回の本番はここからでした。先程から不気味な音を立てていた東京タワーの基礎がついに破断、333メートルの真っ赤な塔が幼い姉弟に向かって倒れてきたのです。徐々に傾きを増すタワー、察知して逃げ飛ぶ鳥たち、逃げ惑う人々、お約束どおり弟くんがコケて大ピンチのあと轟音と共に倒壊した東京タワーの描写はかなりシャレになってません。恐ろしすぎ。まあ現実に東京タワーが倒れるほどの地震だったらこの地域の被害がこの程度で済むはずもなく、お台場など島ごと沈んでしまわないとおかしいとは思いますが、パニック映像の見せ場として東京の象徴たるタワーが倒壊するのはかなりのインパクトでした。
落ちてきた瓦礫に襲われる未来を身を挺して守った弟くん。粉煙が治まると未来の前に倒れた弟くんの姿が! ここで死んでしまったら未来としてはかなり気まずいでしょう。まあ結局無事だったわけですが…頭を打っているようなのが気がかりかも。こういう怪我ってきちんと治療しないと予期せぬ後遺症が出て、下手すると命に関わる事態に…なんてのは深読みしすぎか。
さて次回の舞台は避難所の学校。TVのニュースで映さない(映せない)「避難所の現実」を鋭く描いてほしいところですがあまりに生々しいと視聴に耐えないかもなので難しいところ。私は幸いなことに避難所経験が無いため実際の避難所がどんな状態か知らず、ここはぜひ経験者による検証を期待したいです。あ、「こんなもんじゃネーヨ!」は3回までで。
そういや今回やっと気付いたのですが、ラストに現れるクリステルの衝撃ニュースって次回予告だったのですね。毎回「そんだけかい!」とツッコむだけだったので気付かなかった(笑
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