2009-08-06(Thu)
青い花 #06 嵐が丘(後編)
「いや…ね。周りの人が困っちゃう」

ほんと困った人です。

さて藤が谷の演劇祭もいよいよ本番、受付に立つあーちゃんは家族に見付かると姿を隠し…まあこういう場で家族に引っ張り回されるのは勘弁でしょう。一般生徒ならともかく、あーちゃんは演劇部の裏方業務に走らねばならない身、なのに気が利かない三人娘(笑)によって母親に見付かってしまった後は案の定の流れでした。ティールームでの家族の会話はいかにもな描写、やはりたいていの男は演劇など興味が薄いようであーちゃんはがっかり。その反面母親と「嵐が丘」の話題で盛り上がるあーちゃんの表情は良し、ほんと表情がくるくる変わってかわいいです。
ザ・藤が谷!と言わんばかりの藤棚の下、杉本先輩は一人泣いている初等部の子に話しかけて元気づけ。この人の天然ジゴロっぷりは相手の年齢を問わない、初等部に先輩ファンクラブが立ち上がるのも時間の問題か。ここでの会話がなかなか奥深いものでした。ヒースクリフの役柄説明が先輩の立ち位置マンマ、悪い人じゃないんだけど周りの人が困りまくりですもの(笑
「物語の主人公はいつもどこか寂しい」
その寂しさを敏感に感じ取っている娘と運命的な逢瀬。たったこれだけのことを「運命」と位置付けて気分が盛り上がる二人は何ともお熱い。藤棚からこぼれる木漏れ日はキラキラと輝き、髪を揺らす優しい風も相まってじつにいい雰囲気です。

初等部の演し物が始まると案の定あーちゃん兄は居眠りを…まあこんなものでしょう(笑。その時ふみは先輩へ贈る花束を買いに走っていました。花屋のお姉さんかわいい~というかこの作品はモブの1人も手を抜かずかわいいです。藤棚の下を走る先輩からインスピレーションを得たのか選んだ花は青い花と「尊敬」を意味する白い薔薇、かけるリボンは水色とタイトルイメージを踏襲していますね。添えるカードにペンを走らせる幸せそうな表情はじつに恋するオトメであります。
本番前の楽屋では先輩のヘアメイクの仕上げ。ワイルドさを加えるためあーちゃんに手櫛を要求する先輩の天然さ、ビビるあーちゃんの反応がこれまたいい味です。しかしそ・れ・だ・け・な・ら・ば・ま・だ・イイ・がっ! マッサージで気持ちよくなった先輩の上目遣いにロックオン、さすがこの破壊力にはノンケのあーちゃんも固まるしか。まったく先輩の天然ジゴロっぷりは…ほんと困った人です。

中等部の「若草物語」を経ていよいよ高等部の演し物「嵐が丘」が始まりました。各部の演目がベタっちゃベタ、特に若草物語は演劇部の永遠の定番ですね。中等部の演技はそれなりに中等部らしく描かれ、その後に始まる高等部の芝居の引き立て役と言ってはシマイですが、学年による演技力の差というものをきちんと見せていました。このステージシーンは講堂らしいリバーブの効いた音響、演劇演劇したセリフ口調も雰囲気ありあり。
お待ちかねの先輩の演技は見たところファンクラブがキャーキャー言うほどのものでもなく、言ってしまえば女子校という「狭いコミュニティでのアイドル」レベルの芝居だったのが妙にリアルでした。まあ演技力を云々言うほど演技描写が無かったかもですが…むしろ高校生離れした落ち着いた語りを聞かせる女中ネリに驚き(笑
衣装替えの楽屋にて京子との会話。かいがいしく世話をする京子のいじらしさ、「迷惑な人」と言いつつ自由奔放な生き方をするキャサリンを羨ましく思う本心、相変わらず優しい先輩を前に京子の心は揺れまくりです。ステージのセリフと楽屋での会話をシンクロさせる手法はお約束な見せ方ですがなかなか見応えあり。恋するオトメはみんなわがまま、「私は好きじゃないな」と言いつつその火種を無差別散布しているのはアナタですよ(笑。とはいえこのセリフは自分自身にも言っているのでしょうね。

舞台は無事に終了しカーテンコールにはサッサと席を立って先輩の所へ走るふみ。先程購入した青い花束を抱え、全力で幸せそうな表情を見せるふみでしたが…楽屋に着いて目にした光景はふみを固めるに十分なもの。顧問先生に褒められ、「ありがとう」の言葉を聞くと溢れ出した涙を止められない先輩、これはやはりそういう事なのだろうね。先輩本人の意識としては先生の事を吹っ切っているつもりでも、ココロの奥底に残った思いに嘘は吐けないと。
ふみとのツーショットにて「変なとこ見られた。変だよ…やだなあ」と呟く先輩がかわいい。前回もチラリと見せましたが先輩ってばふみの前では普段被っているジゴロの仮面を外して一人の女の子になっちゃうのですね。こういう所を見るとふみへの思いは「遊び」では無い感じですが…先生への思いを考えると先輩の心の向きがよくわかりません。その不安をついにぶつけたふみ、しかし核心に触れられないのは相変わらず。ここで言う「知りたくないけど気になる」というセリフは不安に揺れるオトメゴコロを見事に表現したもの、そんなふみに上目遣いで答える先輩は…やっぱり反則でしょう。先輩にこんな顔されたら言い分を丸呑みするしかありませんよ(笑
二人は手を繋いで帰宅の途へ。しかし楽屋にポツンと残された「渡せなかった花束」がふみの拭えない不安を表しているようで何とも微妙な引きでした(褒め言葉。うぐぐ。こういうカットを含めて前回今回といちいちツボに来まくる絵作り…コンテを切った「渦薪かい」って何者なのだろう?
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ほんと困った人です。

さて藤が谷の演劇祭もいよいよ本番、受付に立つあーちゃんは家族に見付かると姿を隠し…まあこういう場で家族に引っ張り回されるのは勘弁でしょう。一般生徒ならともかく、あーちゃんは演劇部の裏方業務に走らねばならない身、なのに気が利かない三人娘(笑)によって母親に見付かってしまった後は案の定の流れでした。ティールームでの家族の会話はいかにもな描写、やはりたいていの男は演劇など興味が薄いようであーちゃんはがっかり。その反面母親と「嵐が丘」の話題で盛り上がるあーちゃんの表情は良し、ほんと表情がくるくる変わってかわいいです。
ザ・藤が谷!と言わんばかりの藤棚の下、杉本先輩は一人泣いている初等部の子に話しかけて元気づけ。この人の天然ジゴロっぷりは相手の年齢を問わない、初等部に先輩ファンクラブが立ち上がるのも時間の問題か。ここでの会話がなかなか奥深いものでした。ヒースクリフの役柄説明が先輩の立ち位置マンマ、悪い人じゃないんだけど周りの人が困りまくりですもの(笑
「物語の主人公はいつもどこか寂しい」
その寂しさを敏感に感じ取っている娘と運命的な逢瀬。たったこれだけのことを「運命」と位置付けて気分が盛り上がる二人は何ともお熱い。藤棚からこぼれる木漏れ日はキラキラと輝き、髪を揺らす優しい風も相まってじつにいい雰囲気です。

初等部の演し物が始まると案の定あーちゃん兄は居眠りを…まあこんなものでしょう(笑。その時ふみは先輩へ贈る花束を買いに走っていました。花屋のお姉さんかわいい~というかこの作品はモブの1人も手を抜かずかわいいです。藤棚の下を走る先輩からインスピレーションを得たのか選んだ花は青い花と「尊敬」を意味する白い薔薇、かけるリボンは水色とタイトルイメージを踏襲していますね。添えるカードにペンを走らせる幸せそうな表情はじつに恋するオトメであります。
本番前の楽屋では先輩のヘアメイクの仕上げ。ワイルドさを加えるためあーちゃんに手櫛を要求する先輩の天然さ、ビビるあーちゃんの反応がこれまたいい味です。しかしそ・れ・だ・け・な・ら・ば・ま・だ・イイ・がっ! マッサージで気持ちよくなった先輩の上目遣いにロックオン、さすがこの破壊力にはノンケのあーちゃんも固まるしか。まったく先輩の天然ジゴロっぷりは…ほんと困った人です。

中等部の「若草物語」を経ていよいよ高等部の演し物「嵐が丘」が始まりました。各部の演目がベタっちゃベタ、特に若草物語は演劇部の永遠の定番ですね。中等部の演技はそれなりに中等部らしく描かれ、その後に始まる高等部の芝居の引き立て役と言ってはシマイですが、学年による演技力の差というものをきちんと見せていました。このステージシーンは講堂らしいリバーブの効いた音響、演劇演劇したセリフ口調も雰囲気ありあり。
お待ちかねの先輩の演技は見たところファンクラブがキャーキャー言うほどのものでもなく、言ってしまえば女子校という「狭いコミュニティでのアイドル」レベルの芝居だったのが妙にリアルでした。まあ演技力を云々言うほど演技描写が無かったかもですが…むしろ高校生離れした落ち着いた語りを聞かせる女中ネリに驚き(笑
衣装替えの楽屋にて京子との会話。かいがいしく世話をする京子のいじらしさ、「迷惑な人」と言いつつ自由奔放な生き方をするキャサリンを羨ましく思う本心、相変わらず優しい先輩を前に京子の心は揺れまくりです。ステージのセリフと楽屋での会話をシンクロさせる手法はお約束な見せ方ですがなかなか見応えあり。恋するオトメはみんなわがまま、「私は好きじゃないな」と言いつつその火種を無差別散布しているのはアナタですよ(笑。とはいえこのセリフは自分自身にも言っているのでしょうね。

舞台は無事に終了しカーテンコールにはサッサと席を立って先輩の所へ走るふみ。先程購入した青い花束を抱え、全力で幸せそうな表情を見せるふみでしたが…楽屋に着いて目にした光景はふみを固めるに十分なもの。顧問先生に褒められ、「ありがとう」の言葉を聞くと溢れ出した涙を止められない先輩、これはやはりそういう事なのだろうね。先輩本人の意識としては先生の事を吹っ切っているつもりでも、ココロの奥底に残った思いに嘘は吐けないと。
ふみとのツーショットにて「変なとこ見られた。変だよ…やだなあ」と呟く先輩がかわいい。前回もチラリと見せましたが先輩ってばふみの前では普段被っているジゴロの仮面を外して一人の女の子になっちゃうのですね。こういう所を見るとふみへの思いは「遊び」では無い感じですが…先生への思いを考えると先輩の心の向きがよくわかりません。その不安をついにぶつけたふみ、しかし核心に触れられないのは相変わらず。ここで言う「知りたくないけど気になる」というセリフは不安に揺れるオトメゴコロを見事に表現したもの、そんなふみに上目遣いで答える先輩は…やっぱり反則でしょう。先輩にこんな顔されたら言い分を丸呑みするしかありませんよ(笑
二人は手を繋いで帰宅の途へ。しかし楽屋にポツンと残された「渡せなかった花束」がふみの拭えない不安を表しているようで何とも微妙な引きでした(褒め言葉。うぐぐ。こういうカットを含めて前回今回といちいちツボに来まくる絵作り…コンテを切った「渦薪かい」って何者なのだろう?
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