2009-12-22(Tue)

WHITE ALBUM #25 他人が悪い。自分は悪くない。他人だけが悪い。自分だけが―

女神思想の原点。

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「どんな時だって冬弥くんの女神だよ」

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玄関先での三つ巴で引いた前回、さあ修羅場の開始!?と思いきや今回のアバンでは既に収拾? 弥生号が迎えに来てのお見送りは由綺に対し「冬弥くん、あと一息だよ」とめのう。前回引きから今回冒頭までの間に三人の中でどんな会話がされたのか不明ですが、これは「子供時代の記憶を思い出すこと」なのだろうか。それを思い出した上で由綺との関係を良くも悪くも清算・出直しするのかな。「由綺にできる事」とは時節柄ビーナスのステージを成功させることでしょうけれど、それによって冬弥の心境がどう変わるのかは不明。というかこの時点(アパート前での別れ際)ではまだ誰も理奈の緊急事態を知らないんですよね。なのでビーナスに理奈が出場することがめのうの言う「由綺に出来る事」の前提になっているとしたら…それともビーナスとは全然関係ないことだったりするのだろうか。

弥生号を抜いていく救急車。抜かれ際の車内を照らす緊急灯の主がまさか理奈とは思いますまい。赤い光が否応無しに緊迫感を煽りますね。

さて件の理奈は喉に包帯を巻いて病院のベッドの人でした。この病院は冬弥の関係者が常に入院していますね。ともかく毒を盛られてどうなることやら?の結果は喉をやられて声が出せない様子。床にぶちまけた時の音からして塩酸でも入っていたかのような雰囲気だったけれども実際は洗剤だか漂白剤だか、毒としては致命的なものでもなく、喉への被害も最小限で済んだようです。しかし精神的なショックから声を出せなくなったとのこと。何という定石、これでビーナス前日に冬弥といろいろあって声を取り戻すのだろうな…と予想したのですが。

病室の壁にかかった衣装はステージへの執念の象徴、涙顔であれこれ指をさしては理奈の所望を訪ねる由綺のカットが印象的です。あれも違う、これも違う…理奈が選んだのは由綺本人でした。ベッドの理奈に嗚咽で同情する由綺に理奈は筆談で叱咤、声は出ずとも理奈らしい気丈な態度で接していましたが「本番までに絶対なおる」と、「なおす」ではない所が引っかかるなあ。いつもの理奈なら受け身な「なおる」ではなく自分の力で切り開くべく「なおす」と書きそうな。

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理奈との面会で大泣きしてしまった由綺の顔をチェックする弥生さん、これは由綺が洗面所へ向かうように仕向けて冬弥と話すタイミングを作ったのでしょう。昨晩の別れ際に追ってこなかったことで冬弥の正体を見抜いた弥生さんの鋭さ、「障害で無くなった」からと冷たい視線で関係の終了を告げ…ここでもやはり「それは 由綺が」と由綺のせいにしている? いやこの辺の判断は昨晩の修羅場タイムに何があったか不明なので保留としますか。

「私を愛した人は、きっといなくなってしまうから」

弥生さんはこれまでどんだけ辛い人生を歩んできたのだろう。しかしそれを利用してまで由綺を守ろうとする思いはこれまた凄まじい。冬弥が「誰も愛していない」ことを知り、また「大嫌い」と言いつつも抱き寄せられると腕を回してしまうのは微妙な女心なのでしょう。抱き締めながら「悲しい?」と訊く冬弥、答えない弥生さん。回された腕から感じることができないのか、それともあえて訊いているのか。どちらにしてもこれにて弥生さんとは終了です。もう少しドロドロするかと思ったけれどさすが弥生さんは大人の女でしたね。

片付いた頃合いに洗面所から由綺が戻ってきました。すると冬弥へ赤い包みを渡し…先週のホテルにあった赤い包みは冬弥へのバレンタインチョコでしたか。なるほど。冬弥はそのチョコを持ってエコーズへ向かい、あっさり復活している春原としばし会話です。あの交通事故はいったい何だったんだ?(笑。春原が解く犯人捜しの推理はごもっとも、一般人が入れないTV局の楽屋に毒物を仕掛けられるのなんて内部の人間しかいません。それはともかく「松山めのうは由綺を知ってる」と自信満々の春原に「知ってるだろ、そりゃ」と答える冬弥に吹いた。上手い脚本だなあ。冬弥も気付かない「めのうと由綺の関連」に気付いた春原はさすがミステリー研だけのことはある? とはいえ春原がそれに気付く根拠(描写)は何も無いと思われるのでシーンに説得力がありませんけれども。

ここで春原は冬弥の注文について尋ね、あれこれ候補を挙げては「違う」の連続に不審顔から冬弥は「何も頼んでいない」。すると先程の病室でいろいろな候補を挙げる由綺とそれらを否定する理奈のシーンが思い浮かび…これは何だろう。次々と現れるものはすべて希望のものではなく、本当に欲しいものは自分だけが知っているということ? しかし冬弥は「何もない」のか?

隠し部屋のオーディオセットの前に佇むフランキーが手にする1枚の写真。写っているのは子供時代の英二&理奈? ピアノの前のおっさんは若き日のフランキーですか。今と大して変わらんね。まあおっさんの10年なんて一瞬ですから(笑。この一瞬のシーンにも何か意味があるような期がしてなりません。

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シークレットカオスのオケを聴いて歌おうとする理奈は、しかし声を出せずに苦しんでいました。神崎社長のお茶を普通に飲んでいる所を見ると炎症(?)は収まっている風ですが、あとは気の持ちようで瞬時に復活するのかな?…と思っていた頃がありました。病室を訪れた社長の変装パターンは理奈の変装ルックそのもの、いやいやバレるだろそれ? というか思いっきり怪しいよねえ(笑

社長は英二の出頭報告から今までの顛末の謝罪。絵を使った乗っ取り計画を白状し…「妹のあなたまで売るハメに」の言葉に何かを訴えようとする理奈は「それは自分で望んだこと」と言いたいのでしょうか。あれほど高圧的で悪役全開だった社長が殊勝な態度で頭を下げる、ヒロインをいじめまくった極悪人がラスト前に180度改心するのは昭和のドラマのお約束ですね。この手のひら返しは何だか懐かしさを感じました(笑。めのうが社長との関係を伏せているのは、要するに彼女の暴露劇が「母親への反抗・怨恨」ではなくあくまで冬弥のためということなのでしょう。

病室を出た社長は出直しを決意し気合一発、踏み出すパンプスのアップから殺到するマスコミに立ち向かって堂々と歩く姿は無駄に格好よろしいな。これでM3関連の事務所ゴタゴタ騒動も幕ですね。最終回に向けハイペースで片付けが進んでおります。

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コタツでうたた寝の冬弥が見た夢。子共時代の記憶を掘り返すその夢に登場するのは泣きながら何かを探す幼い冬弥と、そんな冬弥へ優しく声をかける黒髪のお姉さんです。というわけで冬弥は記憶を蘇らせました。例の森にて何かを探している時にめのうと出会い、口元に付いたかき氷を指で拭ってペロリの美人で優しくてエロいお姉さんは「それを食べたら嫌なこと全部忘れちゃうんだよ」と。それこそ由綺が気にかける「何か」なのでしょう。冬弥は女神の言ったとおり「忘れて」いる、これが冬弥の記憶消去の理由でしたか。なんというかドラマチックだなあ。ちょっと感動した。以前話題になった田丸の憧れの君はやはりめのうのことらしく、ガラス越しの二人を店の外から見つめるメガネの子供はおそらく田丸なのでしょう。だから田丸は冬弥を目の敵にしていたのか…という風に今まで描かれてきたことの理由が加速度的に収拾して凄い快感(笑

その時のめのうの言葉を刷り込んだ冬弥は「女神」を信じて日々の生活を送ることになる。近付く女性を「女神」と呼んでいい顔を続けたのはこういう理由があったのですね。端から見たら分別なく女性に接する八方美人の流されやすいコマシでしかありませんでしたが、理由を知れば大納得です。これって1話から見直すと冬弥に対して全く違った見方ができそう。

最近までそんなことなどすっかり忘れていた御本尊は、クリスマスの公会堂つまり1期最終回での初登場シーンにて全てを思い出したとか。あのワンシーンにそれほどまでの意味があったとは…さすがにあの時点でこのオチを予測するのは無理でしたよ。そう考えると14話への半年ブランクはあまりに性格の悪い見せ方ですね(笑

「私の目は曇ってなかった。由綺は計算外だったけどね」

やはりというか当然というかめのうは由綺と知り合いであったことがこれで確定。重大な意味を持つであろう「記憶」を失っているのは冬弥だけで、めのうと由綺はそれが何なのかわかっている。ここでめのうが女神の正体を告白したことで女神の呪縛が解かれるのかもしれません。

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めのうと冬弥がいよいよか!? ってなタイミングにマチコ巻き&グラサンの出で立ちで冬弥部屋へ現れた神崎社長、すかさず逃げ出すめのう。おいおいおいここは二階だぞ。ベランダを乗り越えようとするめのうに勘付いて冬弥へ「止めて」とビシィ! そして捕まっためのうへ「観念なさい!」の一喝は素晴らしい威厳でした。一升ビンをドンと置いて「ポン酒はねえ、二級が美味いんだよ」のセリフはおっさんならば誰もが頷く名セリフ、何だか全ての女性キャラを差し置いて社長に惚れそう(笑。二級酒は品質が二級というわけではないのですよ。私も二級の吟醸ばかり飲んでいたっけなあ。というか大吟醸を捕まえて「安酒」と言い放つめのうは本当にお金持ちの嬢ちゃんなのだね。

「偽」と大書された例の絵を肴に親子の呑み。今のお前と今までの私はこの絵のとおり、お互い纏ってきた偽の鎧を脱ぎ捨てて本音で話そう、生まれ変わろうという宣言か。暴露劇にて神崎との関係を言わなかっためのうは対する態度と裏腹に母親のことをちゃんと気遣っていた。それに気付いた神崎が本音の和解を求め、めのうも相対して、この親子劇も収拾のようですね。

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由綺はビーナス本番に向けてピアノの練習を続けています。主のいない屋敷のスタジオでピアノへ向かう由綺、付き添う弥生さんも影の中に佇み、スポットライトに浮かんでピアノを弾く姿は言いようのない孤独を感じさせます。これが由綺の選んだ道なのか、たった一人で立ち向かう強さを持った由綺にとってもう冬弥は必要ないのかもしれません。逆に言うとその強さを身に付けたからこそ一方的に頼ることなく付き合えるようになった、とも言えるわけで…はたしてどう決着付けますやら。

冬弥部屋にて置き手紙のめのう。これは親子関係を修復したマナに重なる描写です。なので相手は神崎か? 冬弥相手に置き手紙するのも不自然ですし(笑。次のカットで高級外車(VOLVO?)からプロっぽい男三人が降りて冬弥部屋へ向かい、ノックするとドアが開いて…この男たちは何者? そしてドアを開いたのは誰? タイミング的に神崎っぽいけれどめのうの可能性もあるか? 

毒物事件の犯人はあっさり逮捕。やはりTV局ですれ違っためのうのマネージャーでした。ドアの隙間で怯えていた平良木はもちろん無実、それどころかヒーローインタビューまで受けてますよ。これでは何のために潜入したのかわからず、そりゃ田丸もラーメン噴くわ(笑

ビーナスの会場に観客が集まる頃、街のシャッター前でギターケースを側に座り込む影武者ちゃんの姿がありました。一生懸命作ったアルバムはおそらくお蔵入り、華やかなステージが開幕する一方で行き場もなく膝を抱える影武者ちゃんの切なさったら。

さてビーナスは滞りなく開幕、しかし理奈は冬弥と共に病室にいました。派手な中継シーンから唐突に静かな病室へのカットチェンジは華やかなステージとの対比が強調されてココロに突き刺さりますね。結局声が治らなかった理奈は無念さに泣くわけでもなく、それどころか冬弥を気遣う様子さえ見せます。すると「どこにも行けない」と呟く冬弥、自分の正体に気付いてしまった以上由綺の所へも行けない。

その頃ステージでは由綺の紹介が始まり、たった一人でピアノに向かう姿で今回の引き。ここもまたピアノを照らすスポットが由綺の孤独を強調、大観衆の前なのに限りなく孤独な由綺を癒せるのは冬弥だけでしょう。次回はいよいよ最終回、どういう結末を迎えるのか全く予想できないだけにドキワクが止まりません。これほど最終回が待ち遠しいのは久しぶりかも。

   

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WHITE ALBUM 25話 「他人が悪い。自分は悪くない。他人だけが悪い。自分だけが――」

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