2010-02-09(Tue)
ソ・ラ・ノ・ヲ・ト #06 彼方ノ休日・髪結イ
初給料を手に市へお買い物のカナタ。

その一方で1121部隊の裏家業が明らかに!?

冒頭は賑わう市にて買い物をするいかにも怪しげな男の描写から。めぼしい品を片っ端から買い漁っている風の男は寄せ木細工の木箱も買っています。この箱が今回のキーアイテム、後々この男たちのクルマから出てくるユミナが探していた木箱は購入段階からきちんと描かれていたのですね…2周目を見て気付いた。
さて朝の砦にてお着替えのカナタは初めて貰った給料に浮き浮き気分。一方の隊長&リオはカナタに聞かれてはマズい会話をしていたようで、カナタの顔を見つけると隊長はリオの言葉を指で遮って口チャック。このワンカットでわかるように今回は作画がよろしい、隊長が妙にかわいいです。後で出てくる銃撃戦シーンでの隊長も美人すぎてびっくり(笑
遅配・軍票が当然らしい給金が1121部隊ではいつもニコニコ現金払い。辺境部隊にも関わらずなぜ?と考えつつも特にツッコミも疑いも入れずに受け取るカナタ。しかしそれにはきちんと理由がありました。この部隊に代々伝わる裏家業、前回クレハがおみやげの酒瓶を取り出した倉庫の内部は密造酒の酒蔵でしたか。第4話のナオミさんの店にて「次の出荷」についてノエルと話していたのは密造酒の出荷についてだったのですね。
シーン変わってナオミさんの店。男が手にするグラスからしてあの密造酒はブランデー? ともあれ男が言うには「酒の出来はいいけれど問題が一つある」とのこと。なんて会話の最中に店の窓へゴッツンコのカナタが映り…この時点で既にアクロバット的二元中継(笑)が始まっていたとは。
というわけで今回はAパートでカナタ以外の動き、Bパートでカナタ周辺の動きを分割して見せる遊びゴコロ満載の構成、まるでパズルのような二元中継映像はAパートで振りまいた伏線をBパートでザクザクと回収する手の込んだ構成で攻めてきました。そこで今回のレビューは時系列順に並べ直して話の流れを整理してみましょう。

教会にてよそ行きの服に着替える孤児たちの中で一人沈んでいるミシオはせっかくの日に髪を結ってあげたいユミナの手を払って絶対の拒絶を見せていました。そんな態度を責めるセイヤの言葉にさらに反発するミシオ、勢い余ってユミナの頬を打ってしまって気まずさMAXから教会を飛び出してしまいます。
その頃カナタはナオミさんの店のガラスイルカに見とれ…てな所にぶつかってきた謎の男二人組。冒頭で買い物をしていた怪しい男たちです。ここが先程の「問題が~」のシーンとシンクロする瞬間、店内から姿を確認したナオミさんはその男たちが「問題」の元凶であることを知らされます。密造酒の取引を知られてしまい、それを横からかすめ取ろうとするマフィアというのが男たちの正体のようです。
いつも眺めるだけだった憧れの品を買えるお金を持っている、買おうと思えば買えるけれど…買うべきか買わざるべきか、この状況はじつに悩ましいですね(笑。そんな状況のカナタに対しガラスイルカを例えに問題解決のヒントを得ようとするナオミさん、「イルカは怖い動物と言って諦めてもらう」との回答に思いついた案は…。

禁酒法時代のマフィア映画の如き小芝居、というかセーラー服と重戦車じゃなくて機関銃みたいな。ドラム付きのMG42を構えるノエルのなりきりっぷりも良し、薔薇一輪をポーンと投げて落ちるまでにカタが付いてるってのは…元ネタ何だっけ? てな様子を外から覗いていたマフィアの男はビビって退散、ジャストタイミングの落石でクルマが潰されて踏んだり蹴ったりですな(笑
マフィアが逃げ帰ったことを確認した隊長は表情を一変させてネタバラシへ。厳しい顔のセクシー女マフィアも良かったけれど、やはり隊長はこのゆるゆる顔が似合っていますね。とはいえマフィア役での表情が単なる芝居に見えないのがこの人の奥深さだったりして。
「母が好きだったこのカルヴァドスが砦で作られると知ったときは…」
バレたら結構な罪になる酒の密造に異議を唱えないリオの思い。この部隊に配属されたのは果たして単なる偶然か、それとも生前この酒が好きだった母の導きか。瓶を手にしたリオは「カルヴァドス」と言っており、つまりこれは林檎の蒸留酒だったのですね。

一方その頃、教会を飛び出したミシオは市で「箱」を探していました。てなところへカナタ登場…田舎の家族へ送るプレゼントの話を孤児院の子へ嬉しそうに話してしまうのは少々気遣いが足りませんね。案の定そんな話を聞いたミシオは全力で離脱、入れ替わるように現れたユミナのファッションセンスをどうにかしてください(笑。そういや教会の子たちもかなりサイケなファッションだったような…ユミナの見立て?
ミシオが探していた箱は亡き母の形見でした。亡くなった際に家財道具と共に片付けられてしまった形見の品、市が開催される度に箱の絵を見せて回って探していた、そんな所で「田舎の家族へのプレゼント」とか聞いたら…。
崖っぷちの家の屋根で佇むミシオは突然の爆竹と発砲音に驚き、痛んだ屋根に足を取られて転落の危機! この時崩れた落石が件のクルマを潰したのですね。そういや現場の声がお互いのシーンできちんと聞こえています。細かいねえ。というかあの体勢あのタイミングからミシオを引っ張り上げて救出完了のカナタはものすごい腕力・機動力ですなあ。さすが軍人さんは鍛え方が違う(笑

クルマを潰してしまったことを謝るカナタ&ミシオ。しかしクルマの持ち主はサッサと逃げ去ってしまい、謝罪を受けるナオミさんは大笑いです。そして戦利品の中にミシオの木箱を見つけて全てが丸く収まりました。ちなみにカナタの給金は150円ってことなので、おそらく貨幣価値的にはセーズ1円=JPY1000円くらい?(月給JPY15万円と想定)。すると10円25銭だったガラスイルカは10250円…思ったほど高くないな(笑
ミシオの木箱は寄せ木細工のひみつ箱でした。これもまた日本文化の薫る小道具です。正確に手順どおり動かさないと開かない箱の中から出てきたのは玉の髪留め、これを含めて母の形見だったためミシオは髪を触らせなかったのですね。ミシオにとってこの髪留めは特別な意味を持つもの、「ミシオを一番大切にしてくれる人に結ってもらいなさい」の言葉に髪留めをユミナへ渡し、受けたユミナもミシオの思いが伝わって感涙の抱擁です。二人共よかったねえ。
ミシオの母は「見えない死神」に襲われ発症して亡くなったとか。それは何かの感染症か、または戦争によるBC兵器か放射能関連か? 流れ的におそらく後者なのだろうなあ。
一段落して砦へ戻ったカナタは湯上がりのリオの髪を拭き…運命の有無を語るリオの胸に光る例の鈴が意味深です。幼いカナタが見ていた女兵士の鈴、巡り巡って目の前で光っているのはこれもまた運命なのか。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

その一方で1121部隊の裏家業が明らかに!?

冒頭は賑わう市にて買い物をするいかにも怪しげな男の描写から。めぼしい品を片っ端から買い漁っている風の男は寄せ木細工の木箱も買っています。この箱が今回のキーアイテム、後々この男たちのクルマから出てくるユミナが探していた木箱は購入段階からきちんと描かれていたのですね…2周目を見て気付いた。
さて朝の砦にてお着替えのカナタは初めて貰った給料に浮き浮き気分。一方の隊長&リオはカナタに聞かれてはマズい会話をしていたようで、カナタの顔を見つけると隊長はリオの言葉を指で遮って口チャック。このワンカットでわかるように今回は作画がよろしい、隊長が妙にかわいいです。後で出てくる銃撃戦シーンでの隊長も美人すぎてびっくり(笑
遅配・軍票が当然らしい給金が1121部隊ではいつもニコニコ現金払い。辺境部隊にも関わらずなぜ?と考えつつも特にツッコミも疑いも入れずに受け取るカナタ。しかしそれにはきちんと理由がありました。この部隊に代々伝わる裏家業、前回クレハがおみやげの酒瓶を取り出した倉庫の内部は密造酒の酒蔵でしたか。第4話のナオミさんの店にて「次の出荷」についてノエルと話していたのは密造酒の出荷についてだったのですね。
シーン変わってナオミさんの店。男が手にするグラスからしてあの密造酒はブランデー? ともあれ男が言うには「酒の出来はいいけれど問題が一つある」とのこと。なんて会話の最中に店の窓へゴッツンコのカナタが映り…この時点で既にアクロバット的二元中継(笑)が始まっていたとは。
というわけで今回はAパートでカナタ以外の動き、Bパートでカナタ周辺の動きを分割して見せる遊びゴコロ満載の構成、まるでパズルのような二元中継映像はAパートで振りまいた伏線をBパートでザクザクと回収する手の込んだ構成で攻めてきました。そこで今回のレビューは時系列順に並べ直して話の流れを整理してみましょう。

教会にてよそ行きの服に着替える孤児たちの中で一人沈んでいるミシオはせっかくの日に髪を結ってあげたいユミナの手を払って絶対の拒絶を見せていました。そんな態度を責めるセイヤの言葉にさらに反発するミシオ、勢い余ってユミナの頬を打ってしまって気まずさMAXから教会を飛び出してしまいます。
その頃カナタはナオミさんの店のガラスイルカに見とれ…てな所にぶつかってきた謎の男二人組。冒頭で買い物をしていた怪しい男たちです。ここが先程の「問題が~」のシーンとシンクロする瞬間、店内から姿を確認したナオミさんはその男たちが「問題」の元凶であることを知らされます。密造酒の取引を知られてしまい、それを横からかすめ取ろうとするマフィアというのが男たちの正体のようです。
いつも眺めるだけだった憧れの品を買えるお金を持っている、買おうと思えば買えるけれど…買うべきか買わざるべきか、この状況はじつに悩ましいですね(笑。そんな状況のカナタに対しガラスイルカを例えに問題解決のヒントを得ようとするナオミさん、「イルカは怖い動物と言って諦めてもらう」との回答に思いついた案は…。

禁酒法時代のマフィア映画の如き小芝居、というかセーラー服と重戦車じゃなくて機関銃みたいな。ドラム付きのMG42を構えるノエルのなりきりっぷりも良し、薔薇一輪をポーンと投げて落ちるまでにカタが付いてるってのは…元ネタ何だっけ? てな様子を外から覗いていたマフィアの男はビビって退散、ジャストタイミングの落石でクルマが潰されて踏んだり蹴ったりですな(笑
マフィアが逃げ帰ったことを確認した隊長は表情を一変させてネタバラシへ。厳しい顔のセクシー女マフィアも良かったけれど、やはり隊長はこのゆるゆる顔が似合っていますね。とはいえマフィア役での表情が単なる芝居に見えないのがこの人の奥深さだったりして。
「母が好きだったこのカルヴァドスが砦で作られると知ったときは…」
バレたら結構な罪になる酒の密造に異議を唱えないリオの思い。この部隊に配属されたのは果たして単なる偶然か、それとも生前この酒が好きだった母の導きか。瓶を手にしたリオは「カルヴァドス」と言っており、つまりこれは林檎の蒸留酒だったのですね。

一方その頃、教会を飛び出したミシオは市で「箱」を探していました。てなところへカナタ登場…田舎の家族へ送るプレゼントの話を孤児院の子へ嬉しそうに話してしまうのは少々気遣いが足りませんね。案の定そんな話を聞いたミシオは全力で離脱、入れ替わるように現れたユミナのファッションセンスをどうにかしてください(笑。そういや教会の子たちもかなりサイケなファッションだったような…ユミナの見立て?
ミシオが探していた箱は亡き母の形見でした。亡くなった際に家財道具と共に片付けられてしまった形見の品、市が開催される度に箱の絵を見せて回って探していた、そんな所で「田舎の家族へのプレゼント」とか聞いたら…。
崖っぷちの家の屋根で佇むミシオは突然の爆竹と発砲音に驚き、痛んだ屋根に足を取られて転落の危機! この時崩れた落石が件のクルマを潰したのですね。そういや現場の声がお互いのシーンできちんと聞こえています。細かいねえ。というかあの体勢あのタイミングからミシオを引っ張り上げて救出完了のカナタはものすごい腕力・機動力ですなあ。さすが軍人さんは鍛え方が違う(笑

クルマを潰してしまったことを謝るカナタ&ミシオ。しかしクルマの持ち主はサッサと逃げ去ってしまい、謝罪を受けるナオミさんは大笑いです。そして戦利品の中にミシオの木箱を見つけて全てが丸く収まりました。ちなみにカナタの給金は150円ってことなので、おそらく貨幣価値的にはセーズ1円=JPY1000円くらい?(月給JPY15万円と想定)。すると10円25銭だったガラスイルカは10250円…思ったほど高くないな(笑
ミシオの木箱は寄せ木細工のひみつ箱でした。これもまた日本文化の薫る小道具です。正確に手順どおり動かさないと開かない箱の中から出てきたのは玉の髪留め、これを含めて母の形見だったためミシオは髪を触らせなかったのですね。ミシオにとってこの髪留めは特別な意味を持つもの、「ミシオを一番大切にしてくれる人に結ってもらいなさい」の言葉に髪留めをユミナへ渡し、受けたユミナもミシオの思いが伝わって感涙の抱擁です。二人共よかったねえ。
ミシオの母は「見えない死神」に襲われ発症して亡くなったとか。それは何かの感染症か、または戦争によるBC兵器か放射能関連か? 流れ的におそらく後者なのだろうなあ。
一段落して砦へ戻ったカナタは湯上がりのリオの髪を拭き…運命の有無を語るリオの胸に光る例の鈴が意味深です。幼いカナタが見ていた女兵士の鈴、巡り巡って目の前で光っているのはこれもまた運命なのか。
- 関連記事
-
- ソ・ラ・ノ・ヲ・ト #08 電話番・緊急事態ヲ宣言ス
- ソ・ラ・ノ・ヲ・ト #07 蝉時雨・精霊流シ
- ソ・ラ・ノ・ヲ・ト #06 彼方ノ休日・髪結イ
- ソ・ラ・ノ・ヲ・ト #05 山踏ミ・世界ノ果テ
- ソ・ラ・ノ・ヲ・ト #04 梅雨ノ空・玻璃ノ虹
スポンサーサイト
↓記事が役立ったら一票どうぞ。
