2010-03-16(Tue)
ソ・ラ・ノ・ヲ・ト #11 来訪者・燃ユル雪原
時告げ砦に保護されたローマ兵。

ラス前に事態は一気に緊迫へ。

司令部からの命令によって雪中パトロールのカナタ&クレハ。カナタはジャコットさんのことを諦められずパトロールと同時に捜索も行っているようです。ここのクレハのセリフが良かった。
「捜して捜して、それでも見つからなければもしかして?って信じられる」
ドカ雪の中で行方不明の婆ちゃんを捜す行為を頭ごなしに否定するかと思いきやこの優しすぎるセリフですよ。遺体が見つからなければ生きているかもしれない、一縷の望みを明るく話してカナタを元気づけるクレハはいい子だなあ。その優しさに気付くカナタの言葉に舌を出して照れる表情も良し。
ざくざくと雪をかき分けパトロールを進めると前方に何か発見! 近付いてみるとそれは行き倒れの兵士…救助のためコートを脱がすと敵方のローマ兵でした。誰もいないノーマンズランドとの国境のはずなのに何故こんな所に敵兵が? 先行きを暗示するように雪面を走る雲の影が何とも不穏な。
「これで我々は勝てる」
その頃格納庫のノエルは過去の回想。どこぞの研究所にて「天才少女」扱いのコドモノエル、そこへ現れた上官らしき人物は後に登場するホプキンス大佐です。チラリと窺わせるいかにもな風貌は見たまんまのキャラでした(笑。この研究所にてノエルが作っていたフラスコ内の液体は…生物兵器か化学兵器か? ミシオの母の死因と語られた「見えない死神」、ラスト付近でノエルは「見えない死神」という言葉に超反応しており、要するにそういうことなのでしょう。しかし当時のノエルは「褒められること」のみに喜びを見出し、その結果の惨劇までは想定していない様子です。それだけに「知った」時の衝撃たるや。

運び込まれたローマ兵を見たノエルは過去の悲劇をフラッシュバック、これはノエル作の兵器でローマ兵が壊滅的打撃を受けた様子? 喀血し苦しむローマ兵の視線はいかにもトラウマを植え付けそうな。そんなノエルは通常の無表情無愛想から打って変わって看護を申し出、せめてもの罪滅ぼしということか。
ローマ兵の荷物から喇叭が出てきました。その喇叭を抱き締めるカナタは「ローマ兵も同じ人間」であったことに驚き…恐ろしい敵と言ってもその正体はカナタたちと同じ人間なのです。実戦はおろか現実の敵兵すら見たことがない、無垢なカナタらしい率直な感想はこのテのストーリーの永遠のテーマですね。
保護したローマ兵の処遇についてぶつかるクレハvsフィリシア。軍規を鑑みればクレハの言うことが当然の結論なのですが…フィリシアは他の考えがあるようです。フィリシアの考えで部隊内がゆるゆるなのは百歩譲って良しとしても、敵兵を匿ってしまったらシャレになりません。そしてそれは今回ラストにて最悪の結果に。
目を覚ましたローマ兵は付きっきりの看護で居眠り中のクレハを襲いました。欠けた体温計をクレハの喉笛に突き付けてマウントポジションへ、ローマ語でまくし立てる相手にクレハは全く動揺を見せず…無防備に晒されたたゆんたゆんにタッチ! 肌の当たる音からその後の重量感ある動きまで何という拘りか(笑

ベッドにて尋問開始。「ローマ語」と言いつつアーイシャの話す言語はどうやらドイツ語、というわけで作中のローマは神聖ローマ帝国を想定しているのでしょう。なるほどそれと戦うヘルベチアの書類(言語)がフランス語なのも道理です。
言語の壁を確認すべくフィリシアのお下品な質問責めは笑った。矢継ぎ早にあんなセリフを浴びせられて無反応なら確かに「通じていない」ということでしょう。それにしたって他にやり方がありそうな…個人的趣味か(笑。敵兵確保を早々に報告せねばならない所をフィリシアは「賭け」と称し小隊で一時保護を宣言。バレるのが先か、停戦が先か。
ノエル&カナタの献身的看護、さらに喇叭を通じてアーイシャとの壁は少しずつ開けてきました。凍傷でえらいことになっていた指でペットのピストンをよう押せるなあ、というのはさておき、アーイシャがアメイジング・グレイスの一節を吹いたシーンはベタながらちょっと感動。音楽の響きは国境・民族を越えるのであります。
「ダンケ、って何だろう?」
「ありがとう、って意味です」
しかし話はそう簡単にはいきませぬ。街ではローマ兵目撃の噂が流れ、砦を訪れたナオミさん&ユミナも事の重大さに深刻な表情でした。ユミナがローマ語を理解していることをさりげなく見せる登場シーンは上手い作り、その後の尋問にて宗教観の違いから言葉を荒げる辺りもシスターらしい演出です。海に沈んだ鳥の人を「天使」と見るか「悪魔」と見るか…時告げ砦の兵士だったアーイシャの祖母すなわち当時のヘルベチア兵士はあれを「天使」としていた。その後「悪魔」に変化したのは…伝承などそうコロコロ変わるものでもなく、つまり何者かが意図的に設定を変えて広めたのでしょうね。まあ作中の宗教観がいまいちよくわからないためあまり深く考えなくてもいいのかもしれない。
ここまでシーンの合間合間に蠢いていた戦車部隊。雪中を進軍するローマ軍の一方でヘルベチア軍も移動していたようです。鳴り響いた進軍喇叭は近衛第1師団 第9独立機動部隊…ホプキンス大佐の名を聞いて崩れ落ちるノエル、抱き締めるフィリシアは「彼はあなたがここにいることを知らない」と言ってましたが、これから接収する砦の人員配置くらいわかっていると思うよ。ノエルのこれまでの様子に加え「人類みな兄弟」を叫ぶカナタの強い意志を汲んだか、フィリシアは独断で小隊長命令を発令。この流れは予想できたとはいえ無茶しよるなあ。まったくどこまでお母さんなのか(笑

ホプキンス大佐率いる独立機動部隊が砦へ到着。対面早々ローマ兵の行方について尋ねる大佐へフィリシアは知らぬ存ぜぬの返答です。あらら、やっちゃった。そんな腹を見透かすように機動部隊のみなさんへ砦内の捜索を指示、力を見せつけるが如く荒々しい捜索風景はホプキンス大佐の「手段の選ばなさ」が窺えます。友軍に対してこれなのだから、なるほどこの人ならどんな残虐兵器でも躊躇無く使いそう。
ノエルの名からアーイシャは「見えない死神」という言葉を発し、その言葉を聞いたノエルは叫び声を上げ半狂乱のまま出てきてしまいました。そんなノエルを追ったアーイシャはもちろん機動部隊に見つかって銃声、さらにホットラインからローマ軍の進軍を知らされて事態は一気に緊迫してまいりました。
というわけで次回最終回、はたしてどう決着しますやら。ついにタケミカヅチが動くか!?
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ラス前に事態は一気に緊迫へ。

司令部からの命令によって雪中パトロールのカナタ&クレハ。カナタはジャコットさんのことを諦められずパトロールと同時に捜索も行っているようです。ここのクレハのセリフが良かった。
「捜して捜して、それでも見つからなければもしかして?って信じられる」
ドカ雪の中で行方不明の婆ちゃんを捜す行為を頭ごなしに否定するかと思いきやこの優しすぎるセリフですよ。遺体が見つからなければ生きているかもしれない、一縷の望みを明るく話してカナタを元気づけるクレハはいい子だなあ。その優しさに気付くカナタの言葉に舌を出して照れる表情も良し。
ざくざくと雪をかき分けパトロールを進めると前方に何か発見! 近付いてみるとそれは行き倒れの兵士…救助のためコートを脱がすと敵方のローマ兵でした。誰もいないノーマンズランドとの国境のはずなのに何故こんな所に敵兵が? 先行きを暗示するように雪面を走る雲の影が何とも不穏な。
「これで我々は勝てる」
その頃格納庫のノエルは過去の回想。どこぞの研究所にて「天才少女」扱いのコドモノエル、そこへ現れた上官らしき人物は後に登場するホプキンス大佐です。チラリと窺わせるいかにもな風貌は見たまんまのキャラでした(笑。この研究所にてノエルが作っていたフラスコ内の液体は…生物兵器か化学兵器か? ミシオの母の死因と語られた「見えない死神」、ラスト付近でノエルは「見えない死神」という言葉に超反応しており、要するにそういうことなのでしょう。しかし当時のノエルは「褒められること」のみに喜びを見出し、その結果の惨劇までは想定していない様子です。それだけに「知った」時の衝撃たるや。

運び込まれたローマ兵を見たノエルは過去の悲劇をフラッシュバック、これはノエル作の兵器でローマ兵が壊滅的打撃を受けた様子? 喀血し苦しむローマ兵の視線はいかにもトラウマを植え付けそうな。そんなノエルは通常の無表情無愛想から打って変わって看護を申し出、せめてもの罪滅ぼしということか。
ローマ兵の荷物から喇叭が出てきました。その喇叭を抱き締めるカナタは「ローマ兵も同じ人間」であったことに驚き…恐ろしい敵と言ってもその正体はカナタたちと同じ人間なのです。実戦はおろか現実の敵兵すら見たことがない、無垢なカナタらしい率直な感想はこのテのストーリーの永遠のテーマですね。
保護したローマ兵の処遇についてぶつかるクレハvsフィリシア。軍規を鑑みればクレハの言うことが当然の結論なのですが…フィリシアは他の考えがあるようです。フィリシアの考えで部隊内がゆるゆるなのは百歩譲って良しとしても、敵兵を匿ってしまったらシャレになりません。そしてそれは今回ラストにて最悪の結果に。
目を覚ましたローマ兵は付きっきりの看護で居眠り中のクレハを襲いました。欠けた体温計をクレハの喉笛に突き付けてマウントポジションへ、ローマ語でまくし立てる相手にクレハは全く動揺を見せず…無防備に晒されたたゆんたゆんにタッチ! 肌の当たる音からその後の重量感ある動きまで何という拘りか(笑

ベッドにて尋問開始。「ローマ語」と言いつつアーイシャの話す言語はどうやらドイツ語、というわけで作中のローマは神聖ローマ帝国を想定しているのでしょう。なるほどそれと戦うヘルベチアの書類(言語)がフランス語なのも道理です。
言語の壁を確認すべくフィリシアのお下品な質問責めは笑った。矢継ぎ早にあんなセリフを浴びせられて無反応なら確かに「通じていない」ということでしょう。それにしたって他にやり方がありそうな…個人的趣味か(笑。敵兵確保を早々に報告せねばならない所をフィリシアは「賭け」と称し小隊で一時保護を宣言。バレるのが先か、停戦が先か。
ノエル&カナタの献身的看護、さらに喇叭を通じてアーイシャとの壁は少しずつ開けてきました。凍傷でえらいことになっていた指でペットのピストンをよう押せるなあ、というのはさておき、アーイシャがアメイジング・グレイスの一節を吹いたシーンはベタながらちょっと感動。音楽の響きは国境・民族を越えるのであります。
「ダンケ、って何だろう?」
「ありがとう、って意味です」
しかし話はそう簡単にはいきませぬ。街ではローマ兵目撃の噂が流れ、砦を訪れたナオミさん&ユミナも事の重大さに深刻な表情でした。ユミナがローマ語を理解していることをさりげなく見せる登場シーンは上手い作り、その後の尋問にて宗教観の違いから言葉を荒げる辺りもシスターらしい演出です。海に沈んだ鳥の人を「天使」と見るか「悪魔」と見るか…時告げ砦の兵士だったアーイシャの祖母すなわち当時のヘルベチア兵士はあれを「天使」としていた。その後「悪魔」に変化したのは…伝承などそうコロコロ変わるものでもなく、つまり何者かが意図的に設定を変えて広めたのでしょうね。まあ作中の宗教観がいまいちよくわからないためあまり深く考えなくてもいいのかもしれない。
ここまでシーンの合間合間に蠢いていた戦車部隊。雪中を進軍するローマ軍の一方でヘルベチア軍も移動していたようです。鳴り響いた進軍喇叭は近衛第1師団 第9独立機動部隊…ホプキンス大佐の名を聞いて崩れ落ちるノエル、抱き締めるフィリシアは「彼はあなたがここにいることを知らない」と言ってましたが、これから接収する砦の人員配置くらいわかっていると思うよ。ノエルのこれまでの様子に加え「人類みな兄弟」を叫ぶカナタの強い意志を汲んだか、フィリシアは独断で小隊長命令を発令。この流れは予想できたとはいえ無茶しよるなあ。まったくどこまでお母さんなのか(笑

ホプキンス大佐率いる独立機動部隊が砦へ到着。対面早々ローマ兵の行方について尋ねる大佐へフィリシアは知らぬ存ぜぬの返答です。あらら、やっちゃった。そんな腹を見透かすように機動部隊のみなさんへ砦内の捜索を指示、力を見せつけるが如く荒々しい捜索風景はホプキンス大佐の「手段の選ばなさ」が窺えます。友軍に対してこれなのだから、なるほどこの人ならどんな残虐兵器でも躊躇無く使いそう。
ノエルの名からアーイシャは「見えない死神」という言葉を発し、その言葉を聞いたノエルは叫び声を上げ半狂乱のまま出てきてしまいました。そんなノエルを追ったアーイシャはもちろん機動部隊に見つかって銃声、さらにホットラインからローマ軍の進軍を知らされて事態は一気に緊迫してまいりました。
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