2010-08-17(Tue)
イヴの時間 劇場版 Blu-ray

Are you enjoying the time of EVE?
いろいろ都合が合わずに結局見逃してしまった「イヴの時間 劇場版」。毎回のWeb配信を追い続けて各話のDVDも揃え、当Blogとしてもイチオシの作品なのにシアターで見られなかった無念…というわけで発売を心待ちにしていた劇場版Blu-rayが到着した時は小躍りでした。気になっていた追加映像も予想以上のサービスサービス、BDの高精細な映像も相まって非常にハイクオリティな映像に仕上がっています。BD版を買ってよかった。

イヴレンドを飲むサミィが描かれたスリーブケース、BDケースジャケにてログチェックしている姿と対比させたデザインはこの作品のテーマを感じさせるもの。

封入特典のブックレットはイヴレンドの缶を模したデザイン、写真ではわかりにくいけれど本文52ページの結構なボリュームです。

ブックレットの内容。前半は本編スチルやキャラ紹介、クリエーター対談などが掲載されています。イヴの時間制作の経緯や劇場化に於いての制作裏話などなど興味深い話題が語られていますよ。

ブックレット後半は吉浦監督によるオリジナル小説「act0.5:SAME」。これを読むと本編中で何度か出てきた「サミィが見る『怖い夢』」の意味・理由がわかりますよ。ハウスロイド実用化に至るまでのアレコレ、未だ謎が多い芦森主任&潮月に関するアレコレも書かれているのでファンは必読です。これを読んだ後に本編を見るとまた違った視点から楽しめます。イヴの時間 続編が制作されるならおそらくこのオリジナル小説のネタが描かれていくことでしょう。

映像特典の声優インタビューは福山潤さん(リクオ役)、野島健児さん(マサキ役)。佐藤利菜さん(ナギ役)は吉浦監督と共に行ったイヴレンドティスティングの様子が収録されています。田中理恵(サミィ役)さんはスペシャルインタビューと銘打って尺も長く露出も多く…谷間が気になっちゃってインタビュー内容が耳に入らない!(笑。AR(拡張現実)アンドロイドリングを頭に浮かべてのサミィのモノマネも面白かったです。
その他映像特典は「劇場版の歩み(プロモーション映像集)」「初日舞台挨拶」「劇場版予告編」など。さらに「キャラクターインデックス」として主要キャラの簡単な紹介映像も収録されています。
また音声特典として吉浦監督自らによるオーディオコメンタリーも収録、これはWeb版をすり切れるほど見ている私の目からウロコがポロポロ落ちる濃いぃ内容でありました。劇場化に際しての追加部分、修正部分、そして細部の拘り・お遊び解説などなど、このコメンタリーだけでモトを取れたかも(笑

例えばカトランの主観映像に見られるお遊びの解説。イヴの時間を訪れたカトランがオーダーに詰まって爆発しかけた時に慌てたリクオがわざとらしく「これ!」とオーダーするシーン。カトランはリクオのカップにフォーカスを合わせて認識、リクオが「これ」と言っていたためカトランはその名称を「KORE」と認識してデータベースへ収めています。こんなの全然気付かなかったよ!(笑
また2階からチエちゃん&シメイさんが降りてきたシーン。年齢と身長の矛盾で暴走しかけるカトランに対し、リクオがシメイさんを指差し「この人ちーちゃん!」と叫ぶとカトランは「CHI-CHANG_02」と認識、さらにネコを主張するチエちゃんは「NECO」と認識しています。それらデータを収めるパスがいちいち表示されるのも拘りの作り込み…あほかと(褒め言葉。さすがBDはこの辺の細かい文字も潰れずに見られ、拘りの映像を漏らさずに楽しめます。
では劇場版での追加映像をご紹介。

まずは冒頭の入り。吉浦監督が拘ったという劇場版での入りはWeb版と大きく異なり、芦森主任への報告シーンから始まります。イヴの時間に集うアンドロイド、その情報伝達経路をサーチし浮かび上がった「SAMMY」の存在。そしてサミィの現在地をサーチするとマップがザッと流れてリクオ宅へズーム、ログチェックをするサミィ&リクオの姿が映って…という風に単にマップが描かれていただけのWeb版冒頭シーンを補完するアレンジです。

1話終わりの追加部分。謎の部屋へ現れたアンドロイドの男性の声は吉浦監督とか(笑。かなり立地環境が良さそうな広い部屋には大きな本棚と机、部屋の主は不在のようです。この部屋は後でもう一度出てきますよ。

2話終わりの追加部分。ドレッサーの前で髪をいじるサミィの様子を淡々と見せます。このシーンは事務所の女の子に同じ動作をしてもらって描いたというだけあって異様なリアリティ。作画もさすが超気合、手の動きから髪の流れ、節目ごとの表情変化などなど瞬きすら惜しい。人前では無表情を決め込んでいるサミィも一人になればこんな表情を見せていたのだなあ。カチューシャを付けて満足げな笑顔のサミィが我に返って儚げな表情へ変わる一瞬は彼女の葛藤を感じさせる素晴らしい演出でした。そして誰かに呼ばれてドレッサーを立つサミィ…直後の3話冒頭にてお姉に呼ばれるシーンへ繋がっています。

3話終わりの追加部分。自宅メンテ中のサミィが記憶データベースを巻き戻しての過去再生映像です。直前(3話ラストシーン)のリクオからどんどん遡り、お姉に呼ばれたカット(3話冒頭)、ドレッサーのカット、リクオに面して手で顔を覆うカットは第2話の来店バレシーンの一幕(もちろんサミィ視点)ですね。続いてイヴの時間へ初めて行った時のカット、呼ばれた時(?)のログ、ピアノロボットの演奏に打ちのめされて落ち込むリクオと記憶が遡っていきます。

引き続き3話終わりの追加部分。嬉しそうにピアノを弾くリクオ、お母さんにかわいがられているサミィ(先程との表情差に注目)、リクオ宅へ来た日のカット、そして芦森主任に棒のようなもので殴られるカット…この状況へ至る詳細はブックレットのオリジナル小説に書いてあります。

4話終わりの追加部分。無線LANにてどこかと通信しているサミィ。どうやらカトランのデータベースを掘っているようです。ちなみにこのシーンやリクオの帰りを待つシーンなど夜の部屋にサミィしかいない状況で灯りが点いていないのは彼女がアンドロイドであることを強調する演出、暗闇でもセンサーが働くため灯りが要らないのですね。
カトランオーナーの笑顔から「ピアノの前で笑顔を見せるリクオ」を思い出したサミィは何か思いついてリクオの部屋へ。そこで手にした「やさしい時間の中で」の楽譜、寝コケるリクオを見守りながらそっと部屋を出ると深夜のピアノ練習へ。稚拙なピアノにうなされて寝不足のリクオは5話へ繋がってます。

劇場版のエンディングはセピア色のコマ絵にてナギの過去を描いたもの。これは全20カットあるのですがよりぬきで。まあいちいち説明するのも野暮なので実際に映像を見ていただき、各々があれこれ想像するが吉でしょう。ナギと潮月の関係が気になるところですがそれはまた別のお話で。

エンディング後のラストシーン。件の部屋へ訪れたミニスカメガネはナギです。私生活だとこんなスタイルなのですね。というか意外とムネがでかい(笑。部屋の主は潮月のようで、俗世から離れたこの部屋にて研究を続けている? うなだれる潮月を抱き締めるナギ、重ねたナギの手は…という所でイヴの時間 劇場版は終了です。なんという生殺しな締めでしょう。これで続編が無かったらあまりにあんまり、是が非でも続編を作ってもらわんと(笑
※各エピソードのレビューはこちらをご覧ください。
・act01:AKIKO act02:SAMMY
・act03:KOJI&RINA
・act04:NAMELESS
・act05:CHIE&SHIMEI
・act06:MASAKI

イヴレンドを飲むサミィが描かれたスリーブケース、BDケースジャケにてログチェックしている姿と対比させたデザインはこの作品のテーマを感じさせるもの。

封入特典のブックレットはイヴレンドの缶を模したデザイン、写真ではわかりにくいけれど本文52ページの結構なボリュームです。

ブックレットの内容。前半は本編スチルやキャラ紹介、クリエーター対談などが掲載されています。イヴの時間制作の経緯や劇場化に於いての制作裏話などなど興味深い話題が語られていますよ。

ブックレット後半は吉浦監督によるオリジナル小説「act0.5:SAME」。これを読むと本編中で何度か出てきた「サミィが見る『怖い夢』」の意味・理由がわかりますよ。ハウスロイド実用化に至るまでのアレコレ、未だ謎が多い芦森主任&潮月に関するアレコレも書かれているのでファンは必読です。これを読んだ後に本編を見るとまた違った視点から楽しめます。イヴの時間 続編が制作されるならおそらくこのオリジナル小説のネタが描かれていくことでしょう。

映像特典の声優インタビューは福山潤さん(リクオ役)、野島健児さん(マサキ役)。佐藤利菜さん(ナギ役)は吉浦監督と共に行ったイヴレンドティスティングの様子が収録されています。田中理恵(サミィ役)さんはスペシャルインタビューと銘打って尺も長く露出も多く…谷間が気になっちゃってインタビュー内容が耳に入らない!(笑。AR(拡張現実)アンドロイドリングを頭に浮かべてのサミィのモノマネも面白かったです。
その他映像特典は「劇場版の歩み(プロモーション映像集)」「初日舞台挨拶」「劇場版予告編」など。さらに「キャラクターインデックス」として主要キャラの簡単な紹介映像も収録されています。
また音声特典として吉浦監督自らによるオーディオコメンタリーも収録、これはWeb版をすり切れるほど見ている私の目からウロコがポロポロ落ちる濃いぃ内容でありました。劇場化に際しての追加部分、修正部分、そして細部の拘り・お遊び解説などなど、このコメンタリーだけでモトを取れたかも(笑

例えばカトランの主観映像に見られるお遊びの解説。イヴの時間を訪れたカトランがオーダーに詰まって爆発しかけた時に慌てたリクオがわざとらしく「これ!」とオーダーするシーン。カトランはリクオのカップにフォーカスを合わせて認識、リクオが「これ」と言っていたためカトランはその名称を「KORE」と認識してデータベースへ収めています。こんなの全然気付かなかったよ!(笑
また2階からチエちゃん&シメイさんが降りてきたシーン。年齢と身長の矛盾で暴走しかけるカトランに対し、リクオがシメイさんを指差し「この人ちーちゃん!」と叫ぶとカトランは「CHI-CHANG_02」と認識、さらにネコを主張するチエちゃんは「NECO」と認識しています。それらデータを収めるパスがいちいち表示されるのも拘りの作り込み…あほかと(褒め言葉。さすがBDはこの辺の細かい文字も潰れずに見られ、拘りの映像を漏らさずに楽しめます。
では劇場版での追加映像をご紹介。

まずは冒頭の入り。吉浦監督が拘ったという劇場版での入りはWeb版と大きく異なり、芦森主任への報告シーンから始まります。イヴの時間に集うアンドロイド、その情報伝達経路をサーチし浮かび上がった「SAMMY」の存在。そしてサミィの現在地をサーチするとマップがザッと流れてリクオ宅へズーム、ログチェックをするサミィ&リクオの姿が映って…という風に単にマップが描かれていただけのWeb版冒頭シーンを補完するアレンジです。

1話終わりの追加部分。謎の部屋へ現れたアンドロイドの男性の声は吉浦監督とか(笑。かなり立地環境が良さそうな広い部屋には大きな本棚と机、部屋の主は不在のようです。この部屋は後でもう一度出てきますよ。

2話終わりの追加部分。ドレッサーの前で髪をいじるサミィの様子を淡々と見せます。このシーンは事務所の女の子に同じ動作をしてもらって描いたというだけあって異様なリアリティ。作画もさすが超気合、手の動きから髪の流れ、節目ごとの表情変化などなど瞬きすら惜しい。人前では無表情を決め込んでいるサミィも一人になればこんな表情を見せていたのだなあ。カチューシャを付けて満足げな笑顔のサミィが我に返って儚げな表情へ変わる一瞬は彼女の葛藤を感じさせる素晴らしい演出でした。そして誰かに呼ばれてドレッサーを立つサミィ…直後の3話冒頭にてお姉に呼ばれるシーンへ繋がっています。

3話終わりの追加部分。自宅メンテ中のサミィが記憶データベースを巻き戻しての過去再生映像です。直前(3話ラストシーン)のリクオからどんどん遡り、お姉に呼ばれたカット(3話冒頭)、ドレッサーのカット、リクオに面して手で顔を覆うカットは第2話の来店バレシーンの一幕(もちろんサミィ視点)ですね。続いてイヴの時間へ初めて行った時のカット、呼ばれた時(?)のログ、ピアノロボットの演奏に打ちのめされて落ち込むリクオと記憶が遡っていきます。

引き続き3話終わりの追加部分。嬉しそうにピアノを弾くリクオ、お母さんにかわいがられているサミィ(先程との表情差に注目)、リクオ宅へ来た日のカット、そして芦森主任に棒のようなもので殴られるカット…この状況へ至る詳細はブックレットのオリジナル小説に書いてあります。

4話終わりの追加部分。無線LANにてどこかと通信しているサミィ。どうやらカトランのデータベースを掘っているようです。ちなみにこのシーンやリクオの帰りを待つシーンなど夜の部屋にサミィしかいない状況で灯りが点いていないのは彼女がアンドロイドであることを強調する演出、暗闇でもセンサーが働くため灯りが要らないのですね。
カトランオーナーの笑顔から「ピアノの前で笑顔を見せるリクオ」を思い出したサミィは何か思いついてリクオの部屋へ。そこで手にした「やさしい時間の中で」の楽譜、寝コケるリクオを見守りながらそっと部屋を出ると深夜のピアノ練習へ。稚拙なピアノにうなされて寝不足のリクオは5話へ繋がってます。

劇場版のエンディングはセピア色のコマ絵にてナギの過去を描いたもの。これは全20カットあるのですがよりぬきで。まあいちいち説明するのも野暮なので実際に映像を見ていただき、各々があれこれ想像するが吉でしょう。ナギと潮月の関係が気になるところですがそれはまた別のお話で。

エンディング後のラストシーン。件の部屋へ訪れたミニスカメガネはナギです。私生活だとこんなスタイルなのですね。というか意外とムネがでかい(笑。部屋の主は潮月のようで、俗世から離れたこの部屋にて研究を続けている? うなだれる潮月を抱き締めるナギ、重ねたナギの手は…という所でイヴの時間 劇場版は終了です。なんという生殺しな締めでしょう。これで続編が無かったらあまりにあんまり、是が非でも続編を作ってもらわんと(笑
※各エピソードのレビューはこちらをご覧ください。
・act01:AKIKO act02:SAMMY
・act03:KOJI&RINA
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・act06:MASAKI
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