2010-08-25(Wed)
けいおん!! #21 卒業アルバム!
「ちょっと前髪長くない?」

卒アル撮影への拘りが生んだ悲喜劇。

卒業アルバムの個人撮影を控えて髪型が決まらない唯。分け目を変えたり指先でカールさせたり、鏡の前で髪をいじってお悩みの様子は珍しくオンナノコしてます。普段はだらしない唯もここ一番の撮影、一生残るアルバム撮影ってことで女子のスイッチが入ったか。動きに合わせた髪の流れや表情の描写にいきなり見入ってしまいましたが…今回の作監は池田晶子氏ってことで鏡前の女子の描写力はさすが女性作監の仕事であります。
同アングルの拘り長回しはイヴの時間 劇場版のサミィの髪いじりを思い出してしまうけれど、唯の仕草はいかにも女子高校生が悩みながらわしゃわしゃやってる雰囲気がよく表現されて、サミィの仕草とまた違った魅力を感じます。

後のシーンでネタバレされる髪留めはもちろんきちんと描かれていました。この冒頭シーンを見た時「あれ? 憂ちゃんって前から髪留めしてたっけ???」と自分の記憶力減退を懸念したのですがそうでなくて一安心(笑。学祭ライブを終え、一山越えて気が抜けた梓の気持ちはわかるわかる。梓はライブへ向けて全力で気を張っていたのでその反動も大きいのでしょう。教室での髪結いシーン、お姉ちゃんの髪型にして抱き付いてるカットは…どう見てもそのまんまです。
一方髪留めが無いお姉ちゃんのほうは落ち着かない様子。いつもピタッとしてる所がしてないと変な感じ、すなわち「いつもあるものが無くなった違和感」はこれもまた卒業へ向けての暗喩なのかも。考え過ぎか。髪留め代わりに赤いクリップを手渡す和は…アリエッティですか(笑
髪ゴムを持って紬が登場。紬は女子の髪をいじるの好きそうですものね。わしゃわしゃと髪を纏めて出来上がった髪型はデコ丸出し、律全否定の唯のリアクションが笑う。というか唯がデコを出したら律と見分けが(略

3年生の姿が消えたグランドを見て「先輩がいなくなる」ことを実感し始める梓の描写は真に迫っていました。教室を出た直後は普通に歩いていたのに部室へ近付くにつれて急ぎ足へ、階段を駆け上がり部室のドアを開けて凝視の一連は梓の焦燥がよく伝わってきました。まあ先輩連中はいつもどおりにケーキ食らってましたが(笑。「私たちが引退して部室に来なくなったと思ったんじゃないの?」とこういう時だけ鋭い律…いやいや律はいい加減に見えてじつは誰より観察眼が鋭いと思う。
受験勉強のために変わらず部室へ集まるという先輩たち。部室に集まらないと話が始まらないので仕方ないかもですが、先輩たちが勉強している横でギターをかき鳴らすわけにもいかないでしょうし、また逆に唯たちとしても梓がじゃんじゃかやってる横で勉強なんてしてられない…などと現実には無理ありありの流れだけれど軽音部は練習しないのが売りなので問題無いのかも(笑
進路希望をまだ出していない唯&律にご立腹のさわちゃん。まだ出してなかったのか! 学祭が終わった時期に進路希望が出ていない高校三年生ってのはかなり冒険者でありますね。
「私もムギと同じ所受けよっかなあ」
「じゃ、私もそこ!」
公立の推薦がほぼ決まっている澪が何故か書類を出しておらず、そして唯&律のセリフを聞いて見せた微妙な表情は…まさかの進路変更の前振りでした。

小中の卒アルで失敗を続けた唯は今度こそリベンジを誓う! まあ他人から見たら写真に写った前髪の微妙な違いや顎の角度なんてどうでもいいことなのですが女子的には気になるのでしょう。全然関係ないけど唯のアルバムの並びが男女混合の50音順であることに驚き。何だか世代ギャップを感じてしまったよ。
部室でも紬は髪結い担当。ほんと女の子が好きなのだなあ。前髪を降ろした律はかわいいのだけれど唯と見分けが付かない。
梓カメラマンによる撮影リハ。それなりにマトモに写っている唯はここでも前髪への拘りを見せ…百人が百人とも予想できる流れへ。失敗フラグがグロスで立っている中、唯はハサミを手にチョキチョキと前髪を調整、ここで1度は成功するのがミソですね。何も起こらない? と油断させておいてさらに前髪カットへ。唯視点から前髪を通して見える軽音部総勢の緊張、見ているこっちも同じ顔で画面を凝視してしまったよ(笑
ロミジュリの時は不発で済んだくしゃみがよりによってこのタイミングで…お約束どおり前髪バッサリ、座敷童子の如くぱっつん髪と化してしまった唯の大ショックたるや。そんな唯に気を遣うみなさんの優しさが辛い(笑。唯のモンブランへ集まった5つの栗、モンブランの栗といえばショートケーキのイチゴと同義であり、すなわち唯の価値観として「取られたら時間が止まる」ほど大切なもの。そんな4つの栗に囲まれた中央の栗は4人と唯の構図を表しているようでした。「甘やかしすぎ」と言いつつ栗をあげちゃう梓もいい子ですね。

「忘れた」と言いつつ推薦の書類を提出していない澪。〆切は今日なのに「明日出す」と涼しい顔の理由は進路変更の布石でした。つまり明日出す書類は「推薦の書類」ではないのですね。
翌日の唯はほっかむりで登校です。前髪隠れてないじゃん(笑。勉強のため部室に集まるけれど活動はしていないはずなのにギターを背負って来ているのは何故? ほどなく撮影本番、紬の提案どおり前髪を流して滞りなく撮影完了です。上手くごまかしたね。
そしてさわちゃんに呼び出される澪。推薦を蹴ったことに気付いていた律はさすが付き合いが長い、というか「律のカチューシャの定位置を一発で決める澪」のシーンと合わせて、二人がいかにお互いを熟知しているかわかるエピソードでした。
さて澪の進路変更の理由は「みんなと一緒の大学へ行きたい」から。アニメと現実をごっちゃにするのはアレなのですが…「友達と一緒」を理由に進路を決めるのは一番ダメな方法です。小学生が習い事を選ぶのと訳が違う、人生の行く末さえ決まってしまう大学進路に対してこれはちょっといただけない。これでは紬以外全員「自分の進路を自分で決められない子供」みたいです。というか澪は何かやりたいことがあって公立を志望してたんじゃないの? 2年生のクラス替えで一人別クラスになってしょんぼりしていた澪が、今度は一人で別の進路を颯爽と歩んでいく…ってな展開のほうが成長を感じさせていいと思うんだけどねえ。
仲間との絆の描写は確かに重要だけれど、卒業後の自立、大人への成長も重要なテーマだったはず。そうでなければこれまでさんざ描かれてきた「卒業前のリアリティ」が何だかなあになってしまうような。職員室の前で小躍りしている紬はかわいかったけれど、個人的にこの展開は少々残念。まあそんなことは気にせず「みんな一緒でよかったね」「同じ目標を目指してがんばれ!」と流すのが正しい視聴方法なのだろうけれども。
次回は早くも「受験!」。今回の卒アルといい、卒業へのピースが着実に埋められてカウントダウンが始まった感じです。優等生の澪・紬、そして天才の唯は合格しそうですが律はどうなのか。サイコロの神が降りてくるのか? 「友達と一緒に受験」の一番怖いのは誰か一人だけ落ちてしまうこと…まさかその気まずさのリアリティを描くためあえて同じ大学を受験させるのだろうか? いくら何でもそれは厳しいか。
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卒アル撮影への拘りが生んだ悲喜劇。

卒業アルバムの個人撮影を控えて髪型が決まらない唯。分け目を変えたり指先でカールさせたり、鏡の前で髪をいじってお悩みの様子は珍しくオンナノコしてます。普段はだらしない唯もここ一番の撮影、一生残るアルバム撮影ってことで女子のスイッチが入ったか。動きに合わせた髪の流れや表情の描写にいきなり見入ってしまいましたが…今回の作監は池田晶子氏ってことで鏡前の女子の描写力はさすが女性作監の仕事であります。
同アングルの拘り長回しはイヴの時間 劇場版のサミィの髪いじりを思い出してしまうけれど、唯の仕草はいかにも女子高校生が悩みながらわしゃわしゃやってる雰囲気がよく表現されて、サミィの仕草とまた違った魅力を感じます。

後のシーンでネタバレされる髪留めはもちろんきちんと描かれていました。この冒頭シーンを見た時「あれ? 憂ちゃんって前から髪留めしてたっけ???」と自分の記憶力減退を懸念したのですがそうでなくて一安心(笑。学祭ライブを終え、一山越えて気が抜けた梓の気持ちはわかるわかる。梓はライブへ向けて全力で気を張っていたのでその反動も大きいのでしょう。教室での髪結いシーン、お姉ちゃんの髪型にして抱き付いてるカットは…どう見てもそのまんまです。
一方髪留めが無いお姉ちゃんのほうは落ち着かない様子。いつもピタッとしてる所がしてないと変な感じ、すなわち「いつもあるものが無くなった違和感」はこれもまた卒業へ向けての暗喩なのかも。考え過ぎか。髪留め代わりに赤いクリップを手渡す和は…アリエッティですか(笑
髪ゴムを持って紬が登場。紬は女子の髪をいじるの好きそうですものね。わしゃわしゃと髪を纏めて出来上がった髪型はデコ丸出し、律全否定の唯のリアクションが笑う。というか唯がデコを出したら律と見分けが(略

3年生の姿が消えたグランドを見て「先輩がいなくなる」ことを実感し始める梓の描写は真に迫っていました。教室を出た直後は普通に歩いていたのに部室へ近付くにつれて急ぎ足へ、階段を駆け上がり部室のドアを開けて凝視の一連は梓の焦燥がよく伝わってきました。まあ先輩連中はいつもどおりにケーキ食らってましたが(笑。「私たちが引退して部室に来なくなったと思ったんじゃないの?」とこういう時だけ鋭い律…いやいや律はいい加減に見えてじつは誰より観察眼が鋭いと思う。
受験勉強のために変わらず部室へ集まるという先輩たち。部室に集まらないと話が始まらないので仕方ないかもですが、先輩たちが勉強している横でギターをかき鳴らすわけにもいかないでしょうし、また逆に唯たちとしても梓がじゃんじゃかやってる横で勉強なんてしてられない…などと現実には無理ありありの流れだけれど軽音部は練習しないのが売りなので問題無いのかも(笑
進路希望をまだ出していない唯&律にご立腹のさわちゃん。まだ出してなかったのか! 学祭が終わった時期に進路希望が出ていない高校三年生ってのはかなり冒険者でありますね。
「私もムギと同じ所受けよっかなあ」
「じゃ、私もそこ!」
公立の推薦がほぼ決まっている澪が何故か書類を出しておらず、そして唯&律のセリフを聞いて見せた微妙な表情は…まさかの進路変更の前振りでした。

小中の卒アルで失敗を続けた唯は今度こそリベンジを誓う! まあ他人から見たら写真に写った前髪の微妙な違いや顎の角度なんてどうでもいいことなのですが女子的には気になるのでしょう。全然関係ないけど唯のアルバムの並びが男女混合の50音順であることに驚き。何だか世代ギャップを感じてしまったよ。
部室でも紬は髪結い担当。ほんと女の子が好きなのだなあ。前髪を降ろした律はかわいいのだけれど唯と見分けが付かない。
梓カメラマンによる撮影リハ。それなりにマトモに写っている唯はここでも前髪への拘りを見せ…百人が百人とも予想できる流れへ。失敗フラグがグロスで立っている中、唯はハサミを手にチョキチョキと前髪を調整、ここで1度は成功するのがミソですね。何も起こらない? と油断させておいてさらに前髪カットへ。唯視点から前髪を通して見える軽音部総勢の緊張、見ているこっちも同じ顔で画面を凝視してしまったよ(笑
ロミジュリの時は不発で済んだくしゃみがよりによってこのタイミングで…お約束どおり前髪バッサリ、座敷童子の如くぱっつん髪と化してしまった唯の大ショックたるや。そんな唯に気を遣うみなさんの優しさが辛い(笑。唯のモンブランへ集まった5つの栗、モンブランの栗といえばショートケーキのイチゴと同義であり、すなわち唯の価値観として「取られたら時間が止まる」ほど大切なもの。そんな4つの栗に囲まれた中央の栗は4人と唯の構図を表しているようでした。「甘やかしすぎ」と言いつつ栗をあげちゃう梓もいい子ですね。

「忘れた」と言いつつ推薦の書類を提出していない澪。〆切は今日なのに「明日出す」と涼しい顔の理由は進路変更の布石でした。つまり明日出す書類は「推薦の書類」ではないのですね。
翌日の唯はほっかむりで登校です。前髪隠れてないじゃん(笑。勉強のため部室に集まるけれど活動はしていないはずなのにギターを背負って来ているのは何故? ほどなく撮影本番、紬の提案どおり前髪を流して滞りなく撮影完了です。上手くごまかしたね。
そしてさわちゃんに呼び出される澪。推薦を蹴ったことに気付いていた律はさすが付き合いが長い、というか「律のカチューシャの定位置を一発で決める澪」のシーンと合わせて、二人がいかにお互いを熟知しているかわかるエピソードでした。
さて澪の進路変更の理由は「みんなと一緒の大学へ行きたい」から。アニメと現実をごっちゃにするのはアレなのですが…「友達と一緒」を理由に進路を決めるのは一番ダメな方法です。小学生が習い事を選ぶのと訳が違う、人生の行く末さえ決まってしまう大学進路に対してこれはちょっといただけない。これでは紬以外全員「自分の進路を自分で決められない子供」みたいです。というか澪は何かやりたいことがあって公立を志望してたんじゃないの? 2年生のクラス替えで一人別クラスになってしょんぼりしていた澪が、今度は一人で別の進路を颯爽と歩んでいく…ってな展開のほうが成長を感じさせていいと思うんだけどねえ。
仲間との絆の描写は確かに重要だけれど、卒業後の自立、大人への成長も重要なテーマだったはず。そうでなければこれまでさんざ描かれてきた「卒業前のリアリティ」が何だかなあになってしまうような。職員室の前で小躍りしている紬はかわいかったけれど、個人的にこの展開は少々残念。まあそんなことは気にせず「みんな一緒でよかったね」「同じ目標を目指してがんばれ!」と流すのが正しい視聴方法なのだろうけれども。
次回は早くも「受験!」。今回の卒アルといい、卒業へのピースが着実に埋められてカウントダウンが始まった感じです。優等生の澪・紬、そして天才の唯は合格しそうですが律はどうなのか。サイコロの神が降りてくるのか? 「友達と一緒に受験」の一番怖いのは誰か一人だけ落ちてしまうこと…まさかその気まずさのリアリティを描くためあえて同じ大学を受験させるのだろうか? いくら何でもそれは厳しいか。
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