2010-08-28(Sat)
ストライクウィッチーズ2 #08 翼をください
突然の不調に戸惑う芳佳。

じつにガイナックスなパワーアップ回でした。

日が昇る前の早朝から訓練の少佐。その海面を切り裂く威力を見て驚愕の芳佳は「私にも烈風斬を教えてください!」と願い出るも「お前にはまだ無理」とあえなく却下です。芳佳の魔法力の大きさは少佐が一番良く知っているでしょうに何故こんな無下に? 何か考えがあっての却下? と思ったけれど後の展開を見るとどうやら本当に「まだ無理」と思っていたみたいですね。
返す言葉も無く却下されてしまった芳佳は自らの不甲斐なさを叩き付けられたようで朝食のテーブルでもがっくり落ち込み。食欲が無い芳佳に朝っぱらから熱血指導のお姉ちゃん、相変わらずフリーダムなエーリカ、そんな二人の口論を見て気合一発の芳佳は訓練に出るもどうも様子がおかしいです。得意の左捻り込みからペリーヌのバックを取ってもエンジンが息付いて姿勢を崩しペリーヌから着弾…対戦を繰り返しても連敗を重ねるばかり。

ストライカーユニットを点検整備しても異常無し、芳佳の健康状態も異常無しと不調の原因がわからぬままです。整備士の向こうにバキュームゲージ、手元のゲージはコンプレッションゲージでしょうか。また「オイルとプラグを交換」と言っていたけれどこの魔導エンジンって普通のレシプロエンジンと同じ構造なのだろうか。魔法力をシリンダーで圧縮してプラグで点火し動力を得ているのかね。まあこの辺はあまりツッコんでも意味がないので深く考えないようにしよう。
神出鬼没のお姉ちゃんから待機命令の芳佳。いたんですか!? ええずっと。原因不明の絶不調の現状では危なくて飛ばせられないというお姉ちゃんの判断は妥当でしょう。ネウロイとの戦闘中に不調へ陥ったら芳佳が危ないばかりか、その戦いに参加している仲間も危ない。
寝静まった夜に芳佳は一人でホウキ訓練をするもやはり調子はよろしくありません。てな所へ夜担当の二人が現れ、さらに「べっ、別にあんたなんか心配してないんだからねっ!」とでも定番セリフが顔に書いてあるペリーヌが登場。バケツが当たってできたタンコブを芳佳はあっさり治療…不調による焦燥、芳佳を気遣う面々を描きながら、魔法力に異常がないことを示す上手いシナリオですね。
一段落してみなさん寝てしまったけれど芳佳は表へ出てホウキ訓練を続けていました。魔方陣もきっちり描かれ、さあ浮き上がるか…というタイミングでホウキが爆発! 何が悪いのやらついにホウキですら飛べなくなってしまいどよんどMAXの芳佳、ここで現れるのはやっぱり嫁です。第1期3話にて芳佳は訓練番長だったリーネを励ましていましたが今回はリーネが励ます番、細かいことを詮索せず「ホウキ一緒に治そっか」のセリフはリーネの優しさが詰まっていますね。

「ヤマトの医務室が爆発」ってとどうしてもイスカンダルへ飛んでいくヤマトを思い出してしまうのはおっさんの証拠です。あの時はアナライザーが壊れてしまったけれど、こちらの扶桑大和は医師が吹っ飛んでしまった? 待機中の身なれど治療魔法は使える芳佳は救援を志願、もちろん嫁も付き添います。さっそく飛び立った芳佳でしたが通常飛行にも関わらずストライカーユニットは息を付き、どうにも調子がよろしくありません。じつに不穏な前振りですね。
大和へ到着して治療を開始。1人2人と次々に治療を進めても芳佳は疲れ知らず、飛べない分だけ魔法力が治療魔法に移ったか? または芳佳の魔法力そのものが強くなってきているのか? といろいろ考えさせるシーンでした。あっという間に全員を治療完了、しかし一息付く間もなくネウロイの来襲です。
大和名物の巨大な46cm砲塔が旋回し、轟音と共に火を噴くと撃ち出された砲弾が軽い放物線を描きながら目標へ到達する一連の描写はかなりの迫力でした。しかし今回のネウロイは久しぶりに第2期レベルと言いましょうか、被弾後の再生が異常に早い強敵。その形状は…ファットマンじゃないかこれ。大日本帝國にトドメを刺した悪魔の兵器をモチーフにしたネウロイが、これまた帝国海軍の象徴たる大和を轟沈せしめんと不気味に襲いかかる構図はじつに生々しい。
ネウロイ来襲を受けて迎撃に飛び立とうとする二人でしたが、ここでついに芳佳のストライカーユニットが起動せず…こうしている間にも被害は広がるばかり、焦る芳佳を置いてリーネ一人で出撃のカットは水杯でも空けそうな雰囲気でしたね。どうにかエンジンを掛けようと気張る表情は芳佳の必死さが伝わってきます。しかしどうしてもエンジンは掛からず。

「リーネちゃん、何言ってるの…」
容赦無いネウロイビームを一人で受け止め、身を挺して艦隊を守るリーネを目の当たりにした芳佳。リーネの覚悟を知って震える表情は見ていて辛い。急いでハンガーへ引き返し再びストライカーユニットに脚を突っ込むもやはり起動せず…親友の危機に何も出来ず落涙する一連シーンも切ないなあ。
というわけでとことんまでズンドコに突き落とした後の復活劇はじつにカタルシスを感じさせるものでした。試作の新ユニット「震電」、モチーフとなった実機は6枚ペラを機体後部に配置した大戦末期の帝国海軍局地戦闘機「震電」です。実機とストライカーユニットを見比べてみると結構それっぽい? ストライカーユニットの構造から震電の「推進式プロペラ」は理に適っていますね。
砲塔前のエレベータから現れた芳佳&震電。なんという熱い絵面でしょう! 起動と共に展開された魔方陣の大きさたるや! ちなみに今まで芳佳が使っていたゼロファイターのエンジン(栄12型)は約1000馬力弱、一方震電に積まれたエンジン(三菱ハ-42型)は約2000馬力と倍の出力、これならば大きくなった芳佳の魔法力を余すことなくエンジン出力へ変換できそう。カタパルトから射出された後の加速力はさすが2000馬力を感じさせる強烈さ。海面ギリギリを水煙を上げながらカッ飛んで行く様子はゼロファイターと比較にならない迫力です。しかしこれだけ強大な魔法力があるならばジェットストライカーを使えば…と言ってはいけないのだろうね(笑

容赦無いネウロイビームからの防御に疲れ果てたリーネはついに意識を失って墜落、ここでリーネを助けるべく2000馬力フルスロットルな芳佳の図も熱かった。そしてネウロイへ向けて怒りを爆発させた芳佳の鬼気迫る表情も熱い。前面に張ったシールドを盾にネウロイへ突っ込み、内側から掃射の後にコアを破壊して貫通どっかーん!の流れも熱すぎて画面を正視できません。もう芳佳一人でいいんじゃないかな。
現場へ急ぐみなさんは到着前にネウロイ撃破を確認、二人の安否を必死に問うてホッと安堵のペリーヌは何だかんだでいい子です。基地へ帰投後の隊長&少佐、結局芳佳の不調の原因は大きくなりすぎた魔法力をゼロファイターでは受け止めきれずリミッターが働いてしまったせいでした。前述のとおり震電ならば芳佳の魔法力を受け止めきれる、ここで隊長の「もうヒヨッコ卒業かしら」のセリフに目を伏せる少佐が印象的。芳佳の予想外の成長に戸惑っている? おそらく今後芳佳へ烈風斬を伝授、それどころか成長盛りの芳佳なら「真・烈風斬」を発動させちゃうような…ラストバトルの泥沼戦況にて地球を救う最後の一閃、「坂本さん、私には無理です!」「お前ならできる!」「ズドバーーーン!」「ネウロイ殲滅、地球は救われました」みたいなガイナックス王道展開で。
さて疲れ果てた二人はサッサと熟睡。しかし寝コケながらも手がきっちり定位置なのはさすが宮藤さん抜かりなし。
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じつにガイナックスなパワーアップ回でした。

日が昇る前の早朝から訓練の少佐。その海面を切り裂く威力を見て驚愕の芳佳は「私にも烈風斬を教えてください!」と願い出るも「お前にはまだ無理」とあえなく却下です。芳佳の魔法力の大きさは少佐が一番良く知っているでしょうに何故こんな無下に? 何か考えがあっての却下? と思ったけれど後の展開を見るとどうやら本当に「まだ無理」と思っていたみたいですね。
返す言葉も無く却下されてしまった芳佳は自らの不甲斐なさを叩き付けられたようで朝食のテーブルでもがっくり落ち込み。食欲が無い芳佳に朝っぱらから熱血指導のお姉ちゃん、相変わらずフリーダムなエーリカ、そんな二人の口論を見て気合一発の芳佳は訓練に出るもどうも様子がおかしいです。得意の左捻り込みからペリーヌのバックを取ってもエンジンが息付いて姿勢を崩しペリーヌから着弾…対戦を繰り返しても連敗を重ねるばかり。

ストライカーユニットを点検整備しても異常無し、芳佳の健康状態も異常無しと不調の原因がわからぬままです。整備士の向こうにバキュームゲージ、手元のゲージはコンプレッションゲージでしょうか。また「オイルとプラグを交換」と言っていたけれどこの魔導エンジンって普通のレシプロエンジンと同じ構造なのだろうか。魔法力をシリンダーで圧縮してプラグで点火し動力を得ているのかね。まあこの辺はあまりツッコんでも意味がないので深く考えないようにしよう。
神出鬼没のお姉ちゃんから待機命令の芳佳。いたんですか!? ええずっと。原因不明の絶不調の現状では危なくて飛ばせられないというお姉ちゃんの判断は妥当でしょう。ネウロイとの戦闘中に不調へ陥ったら芳佳が危ないばかりか、その戦いに参加している仲間も危ない。
寝静まった夜に芳佳は一人でホウキ訓練をするもやはり調子はよろしくありません。てな所へ夜担当の二人が現れ、さらに「べっ、別にあんたなんか心配してないんだからねっ!」とでも定番セリフが顔に書いてあるペリーヌが登場。バケツが当たってできたタンコブを芳佳はあっさり治療…不調による焦燥、芳佳を気遣う面々を描きながら、魔法力に異常がないことを示す上手いシナリオですね。
一段落してみなさん寝てしまったけれど芳佳は表へ出てホウキ訓練を続けていました。魔方陣もきっちり描かれ、さあ浮き上がるか…というタイミングでホウキが爆発! 何が悪いのやらついにホウキですら飛べなくなってしまいどよんどMAXの芳佳、ここで現れるのはやっぱり嫁です。第1期3話にて芳佳は訓練番長だったリーネを励ましていましたが今回はリーネが励ます番、細かいことを詮索せず「ホウキ一緒に治そっか」のセリフはリーネの優しさが詰まっていますね。

「ヤマトの医務室が爆発」ってとどうしてもイスカンダルへ飛んでいくヤマトを思い出してしまうのはおっさんの証拠です。あの時はアナライザーが壊れてしまったけれど、こちらの扶桑大和は医師が吹っ飛んでしまった? 待機中の身なれど治療魔法は使える芳佳は救援を志願、もちろん嫁も付き添います。さっそく飛び立った芳佳でしたが通常飛行にも関わらずストライカーユニットは息を付き、どうにも調子がよろしくありません。じつに不穏な前振りですね。
大和へ到着して治療を開始。1人2人と次々に治療を進めても芳佳は疲れ知らず、飛べない分だけ魔法力が治療魔法に移ったか? または芳佳の魔法力そのものが強くなってきているのか? といろいろ考えさせるシーンでした。あっという間に全員を治療完了、しかし一息付く間もなくネウロイの来襲です。
大和名物の巨大な46cm砲塔が旋回し、轟音と共に火を噴くと撃ち出された砲弾が軽い放物線を描きながら目標へ到達する一連の描写はかなりの迫力でした。しかし今回のネウロイは久しぶりに第2期レベルと言いましょうか、被弾後の再生が異常に早い強敵。その形状は…ファットマンじゃないかこれ。大日本帝國にトドメを刺した悪魔の兵器をモチーフにしたネウロイが、これまた帝国海軍の象徴たる大和を轟沈せしめんと不気味に襲いかかる構図はじつに生々しい。
ネウロイ来襲を受けて迎撃に飛び立とうとする二人でしたが、ここでついに芳佳のストライカーユニットが起動せず…こうしている間にも被害は広がるばかり、焦る芳佳を置いてリーネ一人で出撃のカットは水杯でも空けそうな雰囲気でしたね。どうにかエンジンを掛けようと気張る表情は芳佳の必死さが伝わってきます。しかしどうしてもエンジンは掛からず。

「リーネちゃん、何言ってるの…」
容赦無いネウロイビームを一人で受け止め、身を挺して艦隊を守るリーネを目の当たりにした芳佳。リーネの覚悟を知って震える表情は見ていて辛い。急いでハンガーへ引き返し再びストライカーユニットに脚を突っ込むもやはり起動せず…親友の危機に何も出来ず落涙する一連シーンも切ないなあ。
というわけでとことんまでズンドコに突き落とした後の復活劇はじつにカタルシスを感じさせるものでした。試作の新ユニット「震電」、モチーフとなった実機は6枚ペラを機体後部に配置した大戦末期の帝国海軍局地戦闘機「震電」です。実機とストライカーユニットを見比べてみると結構それっぽい? ストライカーユニットの構造から震電の「推進式プロペラ」は理に適っていますね。
砲塔前のエレベータから現れた芳佳&震電。なんという熱い絵面でしょう! 起動と共に展開された魔方陣の大きさたるや! ちなみに今まで芳佳が使っていたゼロファイターのエンジン(栄12型)は約1000馬力弱、一方震電に積まれたエンジン(三菱ハ-42型)は約2000馬力と倍の出力、これならば大きくなった芳佳の魔法力を余すことなくエンジン出力へ変換できそう。カタパルトから射出された後の加速力はさすが2000馬力を感じさせる強烈さ。海面ギリギリを水煙を上げながらカッ飛んで行く様子はゼロファイターと比較にならない迫力です。しかしこれだけ強大な魔法力があるならばジェットストライカーを使えば…と言ってはいけないのだろうね(笑

容赦無いネウロイビームからの防御に疲れ果てたリーネはついに意識を失って墜落、ここでリーネを助けるべく2000馬力フルスロットルな芳佳の図も熱かった。そしてネウロイへ向けて怒りを爆発させた芳佳の鬼気迫る表情も熱い。前面に張ったシールドを盾にネウロイへ突っ込み、内側から掃射の後にコアを破壊して貫通どっかーん!の流れも熱すぎて画面を正視できません。もう芳佳一人でいいんじゃないかな。
現場へ急ぐみなさんは到着前にネウロイ撃破を確認、二人の安否を必死に問うてホッと安堵のペリーヌは何だかんだでいい子です。基地へ帰投後の隊長&少佐、結局芳佳の不調の原因は大きくなりすぎた魔法力をゼロファイターでは受け止めきれずリミッターが働いてしまったせいでした。前述のとおり震電ならば芳佳の魔法力を受け止めきれる、ここで隊長の「もうヒヨッコ卒業かしら」のセリフに目を伏せる少佐が印象的。芳佳の予想外の成長に戸惑っている? おそらく今後芳佳へ烈風斬を伝授、それどころか成長盛りの芳佳なら「真・烈風斬」を発動させちゃうような…ラストバトルの泥沼戦況にて地球を救う最後の一閃、「坂本さん、私には無理です!」「お前ならできる!」「ズドバーーーン!」「ネウロイ殲滅、地球は救われました」みたいなガイナックス王道展開で。
さて疲れ果てた二人はサッサと熟睡。しかし寝コケながらも手がきっちり定位置なのはさすが宮藤さん抜かりなし。
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