2010-09-19(Sun)
ストライクウィッチーズ2 #11 私であるために
戦えない少佐の切歯扼腕。

そして決戦兵器たる扶桑海軍戦艦大和のお約束。

冒頭から総力のネウロイ戦、ここで少佐は烈風斬をぶっ放し見事一刀両断! しかしどうも様子がおかしい。以前から少佐の魔力減退について地味に描写され続けてきましたけれどいよいよ「来るべき時」が来てしまったのか。ネウロイ撃破に浮かれるウィッチの中で隊長だけは少佐の異変に気付いているようで…隊長も他人事じゃないものねえ(違。魔力減退を自覚して歯軋りする帰投後のシャワーシーンはあまりに辛い。しかしこの辛い描写はまだまだ序章なのでありました。
「不撓不屈」の掛軸が下がった少佐の部屋に鎮座する烈風丸を手に取った芳佳。鞘から抜くと妖しい光を発し…芳佳の強力な魔法力に反応するかの如く光が強まる描写はいかにも妖刀です。まるで烈風丸に意識を吸われるように芳佳のキャッチライトが消失、握っただけで気を失ってしまうシロモノを実戦で振り回す少佐おそるべし。そりゃ残り少ない魔法力を食い尽くしてしまうわけです。

最後の晩餐ならぬ最後の入浴。ヘイタイサン揃っての入浴は人類の命運を賭けた最終作戦へ向けての水杯という意味かもしれません。ここはもちろんスチームジャミング、謎光ジャミングが仕事しまくり、潰れない程度に湯気消ししてみたけれど見えないものは見えません。ちゃぷちゃぷ犬かきのハルトマンがかわいいけれどよくこの水深で泳げるね(笑
その頃連合軍上層部から理不尽な命令を受ける隊長&少佐。件の戦艦大和が決戦兵器という振りは前々からありましたがまさか第1期と同じ轍を踏むとは。あんたらウォーロックで懲りたんちゃうんか。しかも「沈むのが仕事」の大和がモチーフとあっては見る前から結果がわかってる感じ。それにしても魔導ダイナモのデザインがまんまアナライザー、くるくる回るリングもまんま波動エンジンで笑った。なーんてデザインで遊んでいるだけかと思ったら決戦シーンでヤマトばりに空を飛び始めちゃって何事かと。そこまでやるか!
閑話休題。ウィッチを軽んじる上層部に対し拳を握り締め「真烈風斬さえ打てれば」と食い下がる少佐、戦うことがアイデンティティである少佐に今回の決定はどれほど屈辱的だったか。そんな少佐を抑え、理不尽な命令を了承する隊長の心中は少佐以上に煮えくりかえっています。しかしあくまで規律を守る、この辺は上司と部下の板挟みである管理職の辛さが窺えますね。本当は今すぐ噛み付きたいだろうに。がうがう!
「11人いれば絶対勝てます!」
その後のブリーフィングにて芳佳の言葉に一人俯く少佐は何と切ない。これまで部隊を引っ張ってきた少佐の残り時間がほとんど無いという厳しい現実。「勝てばいい」と意気を上げるウィッチたちの中での寂寥はどれほどのものだろうか。

そんな現状を打破すべく深夜に一人特訓をするも魔法力減退の現実は曲げられず…既に飛び立つ力すら失われつつあるようです。常に剛気だった少佐がついに見せた嗚咽は自己を失うことへの畏れ、戦うことがアイデンティティの自分から「戦い」を取り上げられたら何も残らない。そんな少佐を雨の中で抱き締める隊長もいろいろ切ないなあ。
それにしても「加齢」という逃れようのない理由による魔法力減退に苦しみもがく様子は何とも辛いです。この感覚はリアルの若い人にはわかりにくいだろうなあ。去年できていたことが今年できない辛さ、加齢による機能低下で若い人たちに置いて行かれる切なさは他人事とは思えません。どれほどの達人でもそれは永遠ではなく、若い力には敵わないのですよ。現役の若者たちはその価値にぜひ気付いていただきたい…と言いつつ私も若い時はそんなこと気にもしなかったっけ(笑
少佐の辛い現状を見てしまった芳佳は愕然。これは見ちゃったほうも辛い。

出撃前に勢揃いのウィッチたち。どこか魂の抜けたような少佐を見た芳佳は昨晩のこともあって気合十二分です。自分ががんばれば少佐が戦わなくても済む…しかしそれは少々違う。芳佳の気持ちもわかるけれど少佐が望むのはそういうことでは無いのだから。
一列に並んだハンガーに次々と魔方陣が展開し発進していくカットは無駄にかっこよろしい。最終決戦へ出撃するウィッチたちの気迫が伝わってきます。そして一同は艦隊の頭をかすめながらネウロイの巣へ。いよいよ決戦です。

ルッキーニをジャイアントスイングしての人間ミサイル、敵を一列に引き込んでドミノ倒し誘爆で一撃のエイラーニャ、片っ端から撃墜しまくるカールスラント組などなど各人各様の戦闘スタイルが面白い。やっぱり勲章に興味が無いハルトマンの表情も良し(笑。さすが最終決戦は作画も気合入ってます。
シールド展開に手一杯の芳佳は三等兵のピンチに動けない。そこへ突入の少佐はこんな所で虎の子の烈風斬を使っちゃっていいの? と思ったけれど仲間を見殺しにするわけにもいかないか。はたして少佐の烈風斬はついに発動せず…跳ね返された烈風丸が大和甲板へ突き刺さるカットはいかにもラストへの伏線ですね。

そして作戦は最終局面へ。魔導ダイナモが起動し艦橋が赤く光るとネウロイ化を始めた大和、船体全てが六角パターンに埋め尽くされると
ヤマト、発進!
さらばーちきうよーたびだーつふねはー。第1期の赤城はまだしもまさかの宇宙戦艦に一応シリアスシーンだろうけど見ていて大笑いしてしまった。いいのかこれ。雨あられの攻撃を自己修復して進む大和はついに巣へ到達、しかし主砲は発射されませんでした。するとあっさり諦めて撤退の艦隊…ほんとこの世界の男共は役に立たないね。動かない大和を容赦無く襲うネウロイの攻撃は菊水作戦の戦艦大和を彷彿とさせる絵面でかなり痛々しい。やはり大和は沈むための船なのか。
諦めのいい男共と違って少佐はまだまだ諦めません。ここで引いたら今まで戦ってきた意味が無い、魔法力がほとんど残っていないにも関わらず少佐は一人大和へ、ってなところで最終回への引きです。人類最後の切り札がここ一番で起動せず、そこへ乗り込んで再起動を試みるという流れはまるでトップをねらえのバスターマシン3号、当作品はトップのオマージュが目立ちましたがラストまで同じネタを持ってくるとは。最終回にて全てが片付いてみなさんの所へ戻った少佐&芳佳を迎えるのはもちろん「オカエリナサイ」の人文字か。
さて次回は早くも最終回。現時点で大体の流れは予想できてしまうけれど綺麗に終わってくれれば何も言いますまい。
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そして決戦兵器たる扶桑海軍戦艦大和のお約束。

冒頭から総力のネウロイ戦、ここで少佐は烈風斬をぶっ放し見事一刀両断! しかしどうも様子がおかしい。以前から少佐の魔力減退について地味に描写され続けてきましたけれどいよいよ「来るべき時」が来てしまったのか。ネウロイ撃破に浮かれるウィッチの中で隊長だけは少佐の異変に気付いているようで…隊長も他人事じゃないものねえ(違。魔力減退を自覚して歯軋りする帰投後のシャワーシーンはあまりに辛い。しかしこの辛い描写はまだまだ序章なのでありました。
「不撓不屈」の掛軸が下がった少佐の部屋に鎮座する烈風丸を手に取った芳佳。鞘から抜くと妖しい光を発し…芳佳の強力な魔法力に反応するかの如く光が強まる描写はいかにも妖刀です。まるで烈風丸に意識を吸われるように芳佳のキャッチライトが消失、握っただけで気を失ってしまうシロモノを実戦で振り回す少佐おそるべし。そりゃ残り少ない魔法力を食い尽くしてしまうわけです。

最後の晩餐ならぬ最後の入浴。ヘイタイサン揃っての入浴は人類の命運を賭けた最終作戦へ向けての水杯という意味かもしれません。ここはもちろんスチームジャミング、謎光ジャミングが仕事しまくり、潰れない程度に湯気消ししてみたけれど見えないものは見えません。ちゃぷちゃぷ犬かきのハルトマンがかわいいけれどよくこの水深で泳げるね(笑
その頃連合軍上層部から理不尽な命令を受ける隊長&少佐。件の戦艦大和が決戦兵器という振りは前々からありましたがまさか第1期と同じ轍を踏むとは。あんたらウォーロックで懲りたんちゃうんか。しかも「沈むのが仕事」の大和がモチーフとあっては見る前から結果がわかってる感じ。それにしても魔導ダイナモのデザインがまんまアナライザー、くるくる回るリングもまんま波動エンジンで笑った。なーんてデザインで遊んでいるだけかと思ったら決戦シーンでヤマトばりに空を飛び始めちゃって何事かと。そこまでやるか!
閑話休題。ウィッチを軽んじる上層部に対し拳を握り締め「真烈風斬さえ打てれば」と食い下がる少佐、戦うことがアイデンティティである少佐に今回の決定はどれほど屈辱的だったか。そんな少佐を抑え、理不尽な命令を了承する隊長の心中は少佐以上に煮えくりかえっています。しかしあくまで規律を守る、この辺は上司と部下の板挟みである管理職の辛さが窺えますね。本当は今すぐ噛み付きたいだろうに。がうがう!
「11人いれば絶対勝てます!」
その後のブリーフィングにて芳佳の言葉に一人俯く少佐は何と切ない。これまで部隊を引っ張ってきた少佐の残り時間がほとんど無いという厳しい現実。「勝てばいい」と意気を上げるウィッチたちの中での寂寥はどれほどのものだろうか。

そんな現状を打破すべく深夜に一人特訓をするも魔法力減退の現実は曲げられず…既に飛び立つ力すら失われつつあるようです。常に剛気だった少佐がついに見せた嗚咽は自己を失うことへの畏れ、戦うことがアイデンティティの自分から「戦い」を取り上げられたら何も残らない。そんな少佐を雨の中で抱き締める隊長もいろいろ切ないなあ。
それにしても「加齢」という逃れようのない理由による魔法力減退に苦しみもがく様子は何とも辛いです。この感覚はリアルの若い人にはわかりにくいだろうなあ。去年できていたことが今年できない辛さ、加齢による機能低下で若い人たちに置いて行かれる切なさは他人事とは思えません。どれほどの達人でもそれは永遠ではなく、若い力には敵わないのですよ。現役の若者たちはその価値にぜひ気付いていただきたい…と言いつつ私も若い時はそんなこと気にもしなかったっけ(笑
少佐の辛い現状を見てしまった芳佳は愕然。これは見ちゃったほうも辛い。

出撃前に勢揃いのウィッチたち。どこか魂の抜けたような少佐を見た芳佳は昨晩のこともあって気合十二分です。自分ががんばれば少佐が戦わなくても済む…しかしそれは少々違う。芳佳の気持ちもわかるけれど少佐が望むのはそういうことでは無いのだから。
一列に並んだハンガーに次々と魔方陣が展開し発進していくカットは無駄にかっこよろしい。最終決戦へ出撃するウィッチたちの気迫が伝わってきます。そして一同は艦隊の頭をかすめながらネウロイの巣へ。いよいよ決戦です。

ルッキーニをジャイアントスイングしての人間ミサイル、敵を一列に引き込んでドミノ倒し誘爆で一撃のエイラーニャ、片っ端から撃墜しまくるカールスラント組などなど各人各様の戦闘スタイルが面白い。やっぱり勲章に興味が無いハルトマンの表情も良し(笑。さすが最終決戦は作画も気合入ってます。
シールド展開に手一杯の芳佳は三等兵のピンチに動けない。そこへ突入の少佐はこんな所で虎の子の烈風斬を使っちゃっていいの? と思ったけれど仲間を見殺しにするわけにもいかないか。はたして少佐の烈風斬はついに発動せず…跳ね返された烈風丸が大和甲板へ突き刺さるカットはいかにもラストへの伏線ですね。

そして作戦は最終局面へ。魔導ダイナモが起動し艦橋が赤く光るとネウロイ化を始めた大和、船体全てが六角パターンに埋め尽くされると
ヤマト、発進!
さらばーちきうよーたびだーつふねはー。第1期の赤城はまだしもまさかの宇宙戦艦に一応シリアスシーンだろうけど見ていて大笑いしてしまった。いいのかこれ。雨あられの攻撃を自己修復して進む大和はついに巣へ到達、しかし主砲は発射されませんでした。するとあっさり諦めて撤退の艦隊…ほんとこの世界の男共は役に立たないね。動かない大和を容赦無く襲うネウロイの攻撃は菊水作戦の戦艦大和を彷彿とさせる絵面でかなり痛々しい。やはり大和は沈むための船なのか。
諦めのいい男共と違って少佐はまだまだ諦めません。ここで引いたら今まで戦ってきた意味が無い、魔法力がほとんど残っていないにも関わらず少佐は一人大和へ、ってなところで最終回への引きです。人類最後の切り札がここ一番で起動せず、そこへ乗り込んで再起動を試みるという流れはまるでトップをねらえのバスターマシン3号、当作品はトップのオマージュが目立ちましたがラストまで同じネタを持ってくるとは。最終回にて全てが片付いてみなさんの所へ戻った少佐&芳佳を迎えるのはもちろん「オカエリナサイ」の人文字か。
さて次回は早くも最終回。現時点で大体の流れは予想できてしまうけれど綺麗に終わってくれれば何も言いますまい。
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