2010-09-25(Sat)
ストライクウィッチーズ2 #12 天空より永遠に
「ウィッチに不可能はありません!」

芳佳捨て身の烈風斬。その結末は…

肝心のところで魔導ダイナモが停止してしまいどうにもこうにもな大和を叩き起こしに一人飛び立った少佐。あまりの無謀に追いかける隊長は必死に説得するも少佐の決意は固く…「こんな私にもまだできることが残ってる。501にいることができる。11人の仲間でいられる」のセリフはいきなり涙腺を刺激しやがります。甲板上でその会話を聞いているみなさん、このいいシーンにシャーリーのケツアップを忘れないスタッフはさすが。
少佐の魔法力がほとんど尽きている事を知る芳佳は居ても立ってもいられず。しかし消耗しきった体に鞭を入れても足はもつれ、とてもじゃないけれど助けに飛べる状態ではありません。そんな芳佳をしがみ付いて止めるリーネの必死さが辛い。そしてこのいいシーンに股間アングルを忘れない(略
大和へ到着した少佐はさっそく魔導ダイナモを再起動。甲板に刺さった烈風丸がダイナモ停止のキーかと思いきや全然関係無くあっさり再起動を始めました。もはやよろよろと飛ぶだけしか魔法力が残っていないはずでしたが…巨大な魔導ダイナモに喝入れしている様子はそれほどエンプティを感じません。これって相当の魔法力を使うんじゃ? そんなこんなで無事再起動したものの少佐の紫電改へネウロイが浸食開始、甲板の烈風丸もそうでしたが、魔導ダイナモとは船体に触れるもの全てネウロイ化してしまうのでしょう。残量僅かとはいえ魔法力を持つ少佐に魔導ダイナモの効果がかかるとどうなるか、その答えはこのあとすぐ!
タイムリミット前に再起動が完了し主砲発射。意外なほどあっさりとネウロイの巣は殲滅し、黒く覆われていた空は巣の爆発と共に青空へ、これにて一件落着…というわけにはまいりません。

キラキラの結晶が舞う空に現れた赤いコア、大和の大きさと比較するとその巨大さがわかろうというものです。でけー! そしてそのコアには少佐が取り込まれていました。ネウロイコアは少佐(ウィッチ)の能力をも取り込んだのかシールドを張ることを覚え、ネウロイビームと合わせほとんど無敵の存在と化してしまいます。てな戦況にサッサと白旗の艦隊、あんたら今回だけで何回「もうだめだ」って言った? ほんと今作中の男は役に立たないね(笑
「こんなんじゃ全滅しちまうぞ!」
ネウロイに唯一対抗できるウィッチたちは全員魔法力を使い切って何もできず、続々と子機を生み、ビームを撒き散らすネウロイコアを指をくわえて見守るのみです。絶望の淵にうなだれるウィッチたち…しかし一人だけ諦めの悪い子がいました。震電のハンガー前で拳を握り気合一発、九九式を背負い震電を履いた芳佳がエレベータから上がってくるカットはこの上なき王道です。とはいえもう魔法力残ってないんじゃ?

あの距離から大和甲板に刺さった烈風丸を肉眼で見つける視力スゲー。触っただけで気を失った烈風丸にて烈風斬を撃てばネウロイを倒せる、既にこの前提からして話が破綻しておりますがそんなの関係ねえ!(死語。さっきまで足がもつれるほど魔法力を使い切っていたのに甲板からはみ出るほどの魔方陣を展開し飛び立つ芳佳、これほどの魔方陣を出せるのに離陸はヨロヨロ、しかしここで第3話のホウキ特訓が効いた! でもあの訓練がこの状況(魔法力欠乏)の解決策になるとは思えないけれど…深く考えない。無事に飛び立った芳佳の一方で甲板のウィッチたちも装備を揃えて出撃準備完了。きみら魔法力が尽きて飛べないはずじゃ?
激しいネウロイビームをかいくぐって少佐の元へ急ぐ芳佳、そんな芳佳に少佐は「無理だ宮藤、諦めろ!」と叫ぶ。何やらネウロイのシールドは少佐の魔法力を使って張られているとか…無い無い言いながらどんだけ魔法力が残ってんだか。というか少佐ってもうシールドを張れない体だったんじゃ? 何だかもう設定グダグダね。
「ウィッチに不可能はありません!」
諦めない負けないプリキュア魂全開(違)の宮藤。グダグダのご都合にて到達した王道展開なれど、何故だろう、目頭が熱いぞ。

隊長の号令一声からいつの間にか復活しているウィッチたちの総攻撃開始。ラストの見せ場ってことで固有魔法を使いまくりのぐりぐりアクションは見応え十二分なれど…きみら魔法力を使い果たして飛ぶことすらできなかったんじゃ? ちょっと休んで回復する程度だったわけ? この理屈を越えた展開は全否定するほどではないけれど、何事も無かったような全力全壊総攻撃に少々唖然としてしまったのも正直なところ。いくら「ウィッチに不可能はない」とはいえあまりにご都合すぎ、ムリヤリでもいいから魔法力回復の理屈・描写があればこのモヤモヤも無かったでしょう。ネウロイ結晶がキラキラ舞い散る中を縦横無尽に飛び回り撃ちまくるウィッチたちのアクション自体は素晴らしいものだっただけに残念です。
各ウィッチは大和へカチ込む芳佳をフォロー&応援。カットごとに掛けられる芳佳への声は一瞬の間に芳佳との絆を感じさせ、ラスボス戦に臨む主人公を盛り立てる仲間たちの描写はまさに最終決戦に相応しい熱さでした。

引き続き総攻撃シーン。戦闘中にタロット占いのエイラはどんだけ余裕か(笑。そういやリーネって第2期にてほとんど見せ場が無かったような? 芳佳と一緒におさんどんのシーンくらいしか印象に残ってません。ともあれ彼女たちの空戦シーンもこれが見納めかと思うと感慨深いものがありますね。そりゃ理屈を越えて目頭も熱くなります。
大和へ到達した芳佳は九九式を投げ捨て甲板に突き立つ烈風丸へ一直線。この剣を抜いた者は真の勇者だ! ネウロイ大和と同化し黒い六角パターンに覆われた烈風丸はお約束どおりなかなか抜けず…鞭を入れられた震電のペラが唸りを上げ、渾身の力を込めて引き抜く瞬間の描写はこれまた無駄に熱い。しかし芳佳の魔法力はどんだけ無尽蔵なんだ。

「お願い烈風丸。私の魔法力を全部あげる。だからその代わりにネウロイを倒して!」
一度触っただけで意識を失っていた烈風丸にて、あの少佐が修練を重ねてもついに撃てなかった真烈風斬をいきなりぶっ放してしまうのは主人公補正を考慮に入れてもどうなのか?と思わなくもありません。初めてなのに撃てちゃった! このシーンにしても芳佳が事前に烈風斬の一発でも体験していればまだ説得力があるのですが…この辺の前振りをもう少し丁寧に描いておいてくれれば大感動のシーンでしたでしょうにもったいない。
結局この「真烈風斬」とは魔法力の大きさや修練レベルなどの個人的資質ではなく「引き替えに全ての魔法力を差し出す覚悟」があるかどうかが発動の鍵で、撃てなかった少佐にはそれが無く、芳佳にはあった、ということなのでしょうね。先を見据えた修練にて「全てを差し出す覚悟」があるはずなく、また無意識のうちに「撃った後のこと」、すなわち「戦い続けること」を考えていては発動しない。逆に後先考えず「今」に全てを捧げた芳佳は生涯ただ一度の真烈風斬を撃つことができた…と無理な解釈をしておこう。

芳佳の全魔法力と引き替えに発動した真烈風斬は巨大コアを見事粉砕。その結果解き放たれた大和が海面へ落下するシーンはCGながらなかなかの迫力でした。でもこういうシーンも昔のガイナックスだったら作画でやっちゃうんだろうなあ。どうでもいいけれどこのシーンを見てオネアミスの発射シーンを思い出したよ。進行方向は逆ですが(笑
自由落下の芳佳からストライカーユニットが外れる描写は彼女のウィッチとしての終焉をイメージさせる象徴的なカット。完全に魔法力を失ってしまった芳佳はそれでも満足げな笑顔を見せ、「みんなを守ることができた」喜びを少佐に向けます。
「大丈夫です。私たちは11人なんです」
自分はもう飛べないけれど仲間がいるから大丈夫。一人じゃ泣きそうな大きい空でも、仲間がいれば笑顔になれる。待ちかねたように飛び込むリーネのカットから素晴らしいタイミングで流れるEDテーマの歌詞が感動を盛り上げる好演出でした。隊長へ帰還報告の少佐、それを受けて溢れる涙を堪えきれない隊長、そしてロマーニャ解放の喜びを全身で表すルッキーニも良かった。ここへ至るまでツッコミ所満載の最終回でしたが、この辺りになるとそんなの忘れて涙で画面が見えません。まったく私も単純なものです。
ちなみに芳佳のモデルとされている武藤金義は、少佐のモデルとされる坂井三郎の身代わりとなって戦死したと言われており、なるほどこの結末を含めて史実を上手く使ってるなあと感心。ひょっとしたら二人の初期設定時点で芳佳の最後は決まっていたのかも。

EDではアフリカのマルセイユ、そして解散した501に代わって任務に就く504航空団のみなさんが描かれていました。ここでわざわざ見せるというのは第3期の前振り? コケるメガネちゃんは第1期ラストで振ってきたメガネちゃんでしょうか? この子ってば最終回のコケ要員?(笑。ドリフのギャグみたいなウルスラもいい味、本編でもっと出番があるかと思ったけれど結局イモ持ってきただけで残念。
扶桑へ戻った芳佳の描写。みっちゃんがベルト巻いてる! この作品世界に於けるベルトの有無の基準がよくわからないけれど、やっぱりズボン丸出しよりもベルト巻いてるほうが見ていて安心しますね(笑
第1期ラストシーンと同様に小鳥の治療をする芳佳。包帯での治療シーンは「本当にもう魔法を使えなくなってしまった」ことを感じさせて少々切ない。けれど芳佳の表情はどこか清々しい、みんなを守れたことで魔法への未練はもう無いのでしょう。ラストショットは砂浜へ打ち上げられた震電と烈風丸。朽ちた兵器は平和の象徴ですが、これで本当に終わってしまうのだなあと思うと寂しい限りです。
というわけで私的今期最高の期待値だったストライクウィッチーズ2はこれにて完結です。1期DVD6巻での2期制作発表から待ち望んだこの2期、冒頭の人型ネウロイ云々から501再編までの流れは超燃え、制作会社の変更も気にならない満足な出来でしたが…そこから延々と続く1期焼き直しのキャラ話に少々ダレ始め、かと思ったら唐突に最終決戦が始まって何これ何?でした。その最終決戦にしても作画・演出・勢いは秀逸なれど肝心のシナリオがグダグダすぎ、あまりに雑なご都合展開は残念としか。
視聴者のニーズがキャラ萌え重視とはいえもう少し作りようがあっただろう?というのが全12話を見終えての正直な感想です。各話楽しく視聴してきましたがシリーズ通して振り返れば「2期ならでは」の要素が皆無…放映開始前はBDを揃える気まんまんだったけれどこれでは安くないBDを買うほどでは無い、というわけで第2期の修正検証はありません。もし期待していた方がいましたらごめんなさい。
ではこれにてストライクウィッチーズ2のレビューも終了です。お疲れさまでした。
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芳佳捨て身の烈風斬。その結末は…

肝心のところで魔導ダイナモが停止してしまいどうにもこうにもな大和を叩き起こしに一人飛び立った少佐。あまりの無謀に追いかける隊長は必死に説得するも少佐の決意は固く…「こんな私にもまだできることが残ってる。501にいることができる。11人の仲間でいられる」のセリフはいきなり涙腺を刺激しやがります。甲板上でその会話を聞いているみなさん、このいいシーンにシャーリーのケツアップを忘れないスタッフはさすが。
少佐の魔法力がほとんど尽きている事を知る芳佳は居ても立ってもいられず。しかし消耗しきった体に鞭を入れても足はもつれ、とてもじゃないけれど助けに飛べる状態ではありません。そんな芳佳をしがみ付いて止めるリーネの必死さが辛い。そしてこのいいシーンに股間アングルを忘れない(略
大和へ到着した少佐はさっそく魔導ダイナモを再起動。甲板に刺さった烈風丸がダイナモ停止のキーかと思いきや全然関係無くあっさり再起動を始めました。もはやよろよろと飛ぶだけしか魔法力が残っていないはずでしたが…巨大な魔導ダイナモに喝入れしている様子はそれほどエンプティを感じません。これって相当の魔法力を使うんじゃ? そんなこんなで無事再起動したものの少佐の紫電改へネウロイが浸食開始、甲板の烈風丸もそうでしたが、魔導ダイナモとは船体に触れるもの全てネウロイ化してしまうのでしょう。残量僅かとはいえ魔法力を持つ少佐に魔導ダイナモの効果がかかるとどうなるか、その答えはこのあとすぐ!
タイムリミット前に再起動が完了し主砲発射。意外なほどあっさりとネウロイの巣は殲滅し、黒く覆われていた空は巣の爆発と共に青空へ、これにて一件落着…というわけにはまいりません。

キラキラの結晶が舞う空に現れた赤いコア、大和の大きさと比較するとその巨大さがわかろうというものです。でけー! そしてそのコアには少佐が取り込まれていました。ネウロイコアは少佐(ウィッチ)の能力をも取り込んだのかシールドを張ることを覚え、ネウロイビームと合わせほとんど無敵の存在と化してしまいます。てな戦況にサッサと白旗の艦隊、あんたら今回だけで何回「もうだめだ」って言った? ほんと今作中の男は役に立たないね(笑
「こんなんじゃ全滅しちまうぞ!」
ネウロイに唯一対抗できるウィッチたちは全員魔法力を使い切って何もできず、続々と子機を生み、ビームを撒き散らすネウロイコアを指をくわえて見守るのみです。絶望の淵にうなだれるウィッチたち…しかし一人だけ諦めの悪い子がいました。震電のハンガー前で拳を握り気合一発、九九式を背負い震電を履いた芳佳がエレベータから上がってくるカットはこの上なき王道です。とはいえもう魔法力残ってないんじゃ?

あの距離から大和甲板に刺さった烈風丸を肉眼で見つける視力スゲー。触っただけで気を失った烈風丸にて烈風斬を撃てばネウロイを倒せる、既にこの前提からして話が破綻しておりますがそんなの関係ねえ!(死語。さっきまで足がもつれるほど魔法力を使い切っていたのに甲板からはみ出るほどの魔方陣を展開し飛び立つ芳佳、これほどの魔方陣を出せるのに離陸はヨロヨロ、しかしここで第3話のホウキ特訓が効いた! でもあの訓練がこの状況(魔法力欠乏)の解決策になるとは思えないけれど…深く考えない。無事に飛び立った芳佳の一方で甲板のウィッチたちも装備を揃えて出撃準備完了。きみら魔法力が尽きて飛べないはずじゃ?
激しいネウロイビームをかいくぐって少佐の元へ急ぐ芳佳、そんな芳佳に少佐は「無理だ宮藤、諦めろ!」と叫ぶ。何やらネウロイのシールドは少佐の魔法力を使って張られているとか…無い無い言いながらどんだけ魔法力が残ってんだか。というか少佐ってもうシールドを張れない体だったんじゃ? 何だかもう設定グダグダね。
「ウィッチに不可能はありません!」
諦めない負けないプリキュア魂全開(違)の宮藤。グダグダのご都合にて到達した王道展開なれど、何故だろう、目頭が熱いぞ。

隊長の号令一声からいつの間にか復活しているウィッチたちの総攻撃開始。ラストの見せ場ってことで固有魔法を使いまくりのぐりぐりアクションは見応え十二分なれど…きみら魔法力を使い果たして飛ぶことすらできなかったんじゃ? ちょっと休んで回復する程度だったわけ? この理屈を越えた展開は全否定するほどではないけれど、何事も無かったような全力全壊総攻撃に少々唖然としてしまったのも正直なところ。いくら「ウィッチに不可能はない」とはいえあまりにご都合すぎ、ムリヤリでもいいから魔法力回復の理屈・描写があればこのモヤモヤも無かったでしょう。ネウロイ結晶がキラキラ舞い散る中を縦横無尽に飛び回り撃ちまくるウィッチたちのアクション自体は素晴らしいものだっただけに残念です。
各ウィッチは大和へカチ込む芳佳をフォロー&応援。カットごとに掛けられる芳佳への声は一瞬の間に芳佳との絆を感じさせ、ラスボス戦に臨む主人公を盛り立てる仲間たちの描写はまさに最終決戦に相応しい熱さでした。

引き続き総攻撃シーン。戦闘中にタロット占いのエイラはどんだけ余裕か(笑。そういやリーネって第2期にてほとんど見せ場が無かったような? 芳佳と一緒におさんどんのシーンくらいしか印象に残ってません。ともあれ彼女たちの空戦シーンもこれが見納めかと思うと感慨深いものがありますね。そりゃ理屈を越えて目頭も熱くなります。
大和へ到達した芳佳は九九式を投げ捨て甲板に突き立つ烈風丸へ一直線。この剣を抜いた者は真の勇者だ! ネウロイ大和と同化し黒い六角パターンに覆われた烈風丸はお約束どおりなかなか抜けず…鞭を入れられた震電のペラが唸りを上げ、渾身の力を込めて引き抜く瞬間の描写はこれまた無駄に熱い。しかし芳佳の魔法力はどんだけ無尽蔵なんだ。

「お願い烈風丸。私の魔法力を全部あげる。だからその代わりにネウロイを倒して!」
一度触っただけで意識を失っていた烈風丸にて、あの少佐が修練を重ねてもついに撃てなかった真烈風斬をいきなりぶっ放してしまうのは主人公補正を考慮に入れてもどうなのか?と思わなくもありません。初めてなのに撃てちゃった! このシーンにしても芳佳が事前に烈風斬の一発でも体験していればまだ説得力があるのですが…この辺の前振りをもう少し丁寧に描いておいてくれれば大感動のシーンでしたでしょうにもったいない。
結局この「真烈風斬」とは魔法力の大きさや修練レベルなどの個人的資質ではなく「引き替えに全ての魔法力を差し出す覚悟」があるかどうかが発動の鍵で、撃てなかった少佐にはそれが無く、芳佳にはあった、ということなのでしょうね。先を見据えた修練にて「全てを差し出す覚悟」があるはずなく、また無意識のうちに「撃った後のこと」、すなわち「戦い続けること」を考えていては発動しない。逆に後先考えず「今」に全てを捧げた芳佳は生涯ただ一度の真烈風斬を撃つことができた…と無理な解釈をしておこう。

芳佳の全魔法力と引き替えに発動した真烈風斬は巨大コアを見事粉砕。その結果解き放たれた大和が海面へ落下するシーンはCGながらなかなかの迫力でした。でもこういうシーンも昔のガイナックスだったら作画でやっちゃうんだろうなあ。どうでもいいけれどこのシーンを見てオネアミスの発射シーンを思い出したよ。進行方向は逆ですが(笑
自由落下の芳佳からストライカーユニットが外れる描写は彼女のウィッチとしての終焉をイメージさせる象徴的なカット。完全に魔法力を失ってしまった芳佳はそれでも満足げな笑顔を見せ、「みんなを守ることができた」喜びを少佐に向けます。
「大丈夫です。私たちは11人なんです」
自分はもう飛べないけれど仲間がいるから大丈夫。一人じゃ泣きそうな大きい空でも、仲間がいれば笑顔になれる。待ちかねたように飛び込むリーネのカットから素晴らしいタイミングで流れるEDテーマの歌詞が感動を盛り上げる好演出でした。隊長へ帰還報告の少佐、それを受けて溢れる涙を堪えきれない隊長、そしてロマーニャ解放の喜びを全身で表すルッキーニも良かった。ここへ至るまでツッコミ所満載の最終回でしたが、この辺りになるとそんなの忘れて涙で画面が見えません。まったく私も単純なものです。
ちなみに芳佳のモデルとされている武藤金義は、少佐のモデルとされる坂井三郎の身代わりとなって戦死したと言われており、なるほどこの結末を含めて史実を上手く使ってるなあと感心。ひょっとしたら二人の初期設定時点で芳佳の最後は決まっていたのかも。

EDではアフリカのマルセイユ、そして解散した501に代わって任務に就く504航空団のみなさんが描かれていました。ここでわざわざ見せるというのは第3期の前振り? コケるメガネちゃんは第1期ラストで振ってきたメガネちゃんでしょうか? この子ってば最終回のコケ要員?(笑。ドリフのギャグみたいなウルスラもいい味、本編でもっと出番があるかと思ったけれど結局イモ持ってきただけで残念。
扶桑へ戻った芳佳の描写。みっちゃんがベルト巻いてる! この作品世界に於けるベルトの有無の基準がよくわからないけれど、やっぱりズボン丸出しよりもベルト巻いてるほうが見ていて安心しますね(笑
第1期ラストシーンと同様に小鳥の治療をする芳佳。包帯での治療シーンは「本当にもう魔法を使えなくなってしまった」ことを感じさせて少々切ない。けれど芳佳の表情はどこか清々しい、みんなを守れたことで魔法への未練はもう無いのでしょう。ラストショットは砂浜へ打ち上げられた震電と烈風丸。朽ちた兵器は平和の象徴ですが、これで本当に終わってしまうのだなあと思うと寂しい限りです。
というわけで私的今期最高の期待値だったストライクウィッチーズ2はこれにて完結です。1期DVD6巻での2期制作発表から待ち望んだこの2期、冒頭の人型ネウロイ云々から501再編までの流れは超燃え、制作会社の変更も気にならない満足な出来でしたが…そこから延々と続く1期焼き直しのキャラ話に少々ダレ始め、かと思ったら唐突に最終決戦が始まって何これ何?でした。その最終決戦にしても作画・演出・勢いは秀逸なれど肝心のシナリオがグダグダすぎ、あまりに雑なご都合展開は残念としか。
視聴者のニーズがキャラ萌え重視とはいえもう少し作りようがあっただろう?というのが全12話を見終えての正直な感想です。各話楽しく視聴してきましたがシリーズ通して振り返れば「2期ならでは」の要素が皆無…放映開始前はBDを揃える気まんまんだったけれどこれでは安くないBDを買うほどでは無い、というわけで第2期の修正検証はありません。もし期待していた方がいましたらごめんなさい。
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