2010-10-08(Fri)
それでも町は廻っている #01 至福の店ビフォアアフター
メイド喫茶シーサイドへようこそ。

2010年10月期新番レビューその5です。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

2010年10月期新番レビューその5です。
原作は月刊ヤングキングアワーズ連載、既刊コミックスが7巻発行されている石黒正敏氏作のまんがです。私は原作既読、作品独特の空気感は大変お気に入りでコミックスは全巻初版で揃っています。この作品も過去に何度かアニメ化の噂が立っては消え、連載スタートから約5年を経てのアニメ化…しかしながらこの作品ファンはアニメ化をあまり望んでいなかった感があり、はたして今回のアニメ化が吉と出るか凶と出るか。
監督は新房昭之氏、シリーズ構成は高山カツヒコ氏、キャラデザは山村洋貴氏と、この方たちに関してはいまさら説明不要でしょう。てなわけで制作はシャフト、世間的には好き嫌いが白黒はっきり分かれる制作会社なのでこれもまた吉と出るか凶と出るかおなぐさみ。かくいう私はシャフト演出がかなり好物だけれど、それ町に合うかどうかは別なので贔屓目抜きで冷静に見ていこうかと。

ファーストカットはえらく豪勢なメイド喫茶の風景、原作第1話の1ページ目を大幅にアレンジした映像はいきなりコテコテのシャフト演出で見せてきます。穏やかな表情で真田をもてなす歩鳥が気色悪い(笑。このアバンは無声演出だったため歩鳥の声はAパートまでお預け、かーなーり危惧していた歩鳥の声は…小見川さんは嫌いじゃないというか好きな部類なのだけれど残念ながら歩鳥の声には合っていない。何というか歩鳥はもっと間の抜けた声のような気がする。
えらくオシャレなOPは梅津泰臣氏の手によるもの。曲は坂本真綾歌唱による「DOWM TOWN」…って懐かしい曲だなあ。EPOが歌ったひょうきん族のEDを思い出すか、はたまたシュガーベイブを思い出すかで世代がわかりますね。この2つじゃ大して変わらんか。
おまわりさんかっこいい! 中の人が千葉繁さんってことで、今作を見るにあたっての最大の楽しみがこのおまわりさんの活躍だったりします。「メイド!」のポーズの2人、例の形に指が開かないタッツンがかわいい。

おまわりさんの次にお気に入りキャラの針原さんはいきなりキッツイです(褒め言葉。事前情報にて中の人がうりょっちと聞いて、どうなることかと思っていたけれど全然違和感が無くて笑った。メイド喫茶に夢を馳せるタッツン、懲りすぎてクドいカメラワーク+止まると死んでしまうかの如く矢継ぎ早のカットチェンジはいかにもシャフトの映像ですなあ。
歩鳥がバイトするメイド喫茶「シーサイド」はタッツンの予想から斜め270度くらいズレた雰囲気でありました。この下町によくある場末の喫茶店が今作の舞台となります。店舗の雰囲気に加え八百屋の如き歩鳥の出迎えにタッツンはプッツン。逆光でお怒りの表情を見せた後、メイドの手本を演じる目映いカットへ繋いでキラキラを強調してます。このカットに限らず全面ガラス張りの間口を生かした陰影演出が目を引きますね。ちなみに海とは縁が無い立地に構えるこの店の名が何故「シーサイド」なのかはEDのキャストクレジットを見ればわかります。

というわけで歩鳥のメイド特訓へ。噛みまくりのメイド挨拶にフットーしたクリーニング屋を一蹴、さらにコーヒー運びでのコンボ繋がり。この辺の流れは原作と同じなのですが、大幅に増やされたカット・セリフによってずいぶん忙しい印象です。あまり原作原作言うと痛い人になってしまうのだけれど、どうも原作の持つ空気感からかけ離れた映像になってしまっている感じ。これではそれ町と言うより夏のあらし3期みたいな。極端なローアングルを多用したカメラワークは「店内」という狭い空間にて繰り広げられるドタバタに動きを加えておりますが少々落ち着かない印象。
見事なコンボ繋がりにてバケツに突っ込んだ歩鳥…画面をいきなり白い光帯が横切って何事かと。歩鳥のズボンを見たところで全っ然うれしくないけれど、こうもあからさまにジャミングが入ると見たくなる不思議。まあ例によってDVDでジャミング解除なのでしょうが訴求力は無さそうな(ひどい
てな所へ来店した真田を見たタッツンはいきなり少女の表情へ。歩鳥をハメる表情とあまりに別人でありますね。タッツンの心境はご覧のとおり、真田が絡むと判断力を失ってしまうタッツンは今後の見どころの一つです。

Bパートは数学の森秋先生が登場。何故かバイトがバレてしまい、先生に後を付けられる歩鳥&タッツンは阿吽に化けてやり過ごそうと…これで誤魔化せると思っているのがスゲエ。もちろんそんなんで誤魔化せるはずもなく先生は普通に来店、そりゃそーだ(笑。バイトに関する校則を延々と諭す先生、杉田さんの芸風はキャラの雰囲気にドンピシャだけれど…まりあほりっくの神父にキャラが被っちゃうかも。とはいえ他に適役が浮かばないので私的にはオールオッケイ。
「メイド術で認めさせるしかないわ!」
マジメなタッツンは先生と真っ向から勝負、この辺の演出もシャフトらしい過剰演出が光ります。光りすぎて画面がピカピカです。

メイド服に着替えたタッツン&歩鳥。成績で負け、顔で負け、スタイルで負け、その上メイド服姿でも惨敗…全てに負けている歩鳥の立場の無さが切ないねえ(笑。しかし歩鳥にもタッツンに勝てることがある! あくまで冷静に「勝利ポイント」を告げる先生、それを聞いてグルグルの歩鳥。全体的に言えるのだけれど、原作だとサラッと笑えるこういうギャグを過剰な演出で無理に盛り上げようとしている感じはどうにも違和感だなあ。アンプのゲインを上げすぎて歪んじゃってる感じ。
コーヒーとコーラをわざと間違えるネタをくどくど指摘する先生はやっぱり神父みたいな。喋っている口からセリフ文字がいつ出てくるかと構えてしまったよ(笑。泡立つカップを持ってかわいこぶりっこの歩鳥、何だか歩鳥が普通に美少女で不思議な感じです。
というわけでついに始まってしまったそれ町アニメ。原作の持つのんびりした雰囲気は見る影もなく、忙しく切り替わるカットと過剰な演出により正直言って「別作品」になってしまった感じ。まあシャフト制作と聞いてある程度予想はしていましたし、私自身はシャフト映像が好きなので頭を切り換え、別作品として楽しむこととしましょう。夏のあらし!春夏冬中と同様に。
もちろん視聴は継続。アマガミの展開次第では掲載日が前後するかもですがレビューは当面続ける予定です。

EDはいきなりドラムスティックが映って何事かと思ったら「メイズ」のライブ演奏EDですと! 1話ではまだ未出の紺先輩がベース、針原さんがドラム、タッツンがバイオリン、そして歩鳥はアコーディオンとユニークな編成のバンド顛末は作中で描かれることになると思うので未読の方はお楽しみに。あれ? 歩鳥のエプロンにシーサイドの宣伝が無いね。
歌唱はもちろんメイズの4人。それはともかく作詞がサエキけんぞう、作曲・編曲がバカボン鈴木ってのは何と贅沢な。

エンドカード(後提供)は聖悠紀氏。超人ロックで有名な氏はアワーズ繋がりですね。
監督は新房昭之氏、シリーズ構成は高山カツヒコ氏、キャラデザは山村洋貴氏と、この方たちに関してはいまさら説明不要でしょう。てなわけで制作はシャフト、世間的には好き嫌いが白黒はっきり分かれる制作会社なのでこれもまた吉と出るか凶と出るかおなぐさみ。かくいう私はシャフト演出がかなり好物だけれど、それ町に合うかどうかは別なので贔屓目抜きで冷静に見ていこうかと。

ファーストカットはえらく豪勢なメイド喫茶の風景、原作第1話の1ページ目を大幅にアレンジした映像はいきなりコテコテのシャフト演出で見せてきます。穏やかな表情で真田をもてなす歩鳥が気色悪い(笑。このアバンは無声演出だったため歩鳥の声はAパートまでお預け、かーなーり危惧していた歩鳥の声は…小見川さんは嫌いじゃないというか好きな部類なのだけれど残念ながら歩鳥の声には合っていない。何というか歩鳥はもっと間の抜けた声のような気がする。
えらくオシャレなOPは梅津泰臣氏の手によるもの。曲は坂本真綾歌唱による「DOWM TOWN」…って懐かしい曲だなあ。EPOが歌ったひょうきん族のEDを思い出すか、はたまたシュガーベイブを思い出すかで世代がわかりますね。この2つじゃ大して変わらんか。
おまわりさんかっこいい! 中の人が千葉繁さんってことで、今作を見るにあたっての最大の楽しみがこのおまわりさんの活躍だったりします。「メイド!」のポーズの2人、例の形に指が開かないタッツンがかわいい。

おまわりさんの次にお気に入りキャラの針原さんはいきなりキッツイです(褒め言葉。事前情報にて中の人がうりょっちと聞いて、どうなることかと思っていたけれど全然違和感が無くて笑った。メイド喫茶に夢を馳せるタッツン、懲りすぎてクドいカメラワーク+止まると死んでしまうかの如く矢継ぎ早のカットチェンジはいかにもシャフトの映像ですなあ。
歩鳥がバイトするメイド喫茶「シーサイド」はタッツンの予想から斜め270度くらいズレた雰囲気でありました。この下町によくある場末の喫茶店が今作の舞台となります。店舗の雰囲気に加え八百屋の如き歩鳥の出迎えにタッツンはプッツン。逆光でお怒りの表情を見せた後、メイドの手本を演じる目映いカットへ繋いでキラキラを強調してます。このカットに限らず全面ガラス張りの間口を生かした陰影演出が目を引きますね。ちなみに海とは縁が無い立地に構えるこの店の名が何故「シーサイド」なのかはEDのキャストクレジットを見ればわかります。

というわけで歩鳥のメイド特訓へ。噛みまくりのメイド挨拶にフットーしたクリーニング屋を一蹴、さらにコーヒー運びでのコンボ繋がり。この辺の流れは原作と同じなのですが、大幅に増やされたカット・セリフによってずいぶん忙しい印象です。あまり原作原作言うと痛い人になってしまうのだけれど、どうも原作の持つ空気感からかけ離れた映像になってしまっている感じ。これではそれ町と言うより夏のあらし3期みたいな。極端なローアングルを多用したカメラワークは「店内」という狭い空間にて繰り広げられるドタバタに動きを加えておりますが少々落ち着かない印象。
見事なコンボ繋がりにてバケツに突っ込んだ歩鳥…画面をいきなり白い光帯が横切って何事かと。歩鳥のズボンを見たところで全っ然うれしくないけれど、こうもあからさまにジャミングが入ると見たくなる不思議。まあ例によってDVDでジャミング解除なのでしょうが訴求力は無さそうな(ひどい
てな所へ来店した真田を見たタッツンはいきなり少女の表情へ。歩鳥をハメる表情とあまりに別人でありますね。タッツンの心境はご覧のとおり、真田が絡むと判断力を失ってしまうタッツンは今後の見どころの一つです。

Bパートは数学の森秋先生が登場。何故かバイトがバレてしまい、先生に後を付けられる歩鳥&タッツンは阿吽に化けてやり過ごそうと…これで誤魔化せると思っているのがスゲエ。もちろんそんなんで誤魔化せるはずもなく先生は普通に来店、そりゃそーだ(笑。バイトに関する校則を延々と諭す先生、杉田さんの芸風はキャラの雰囲気にドンピシャだけれど…まりあほりっくの神父にキャラが被っちゃうかも。とはいえ他に適役が浮かばないので私的にはオールオッケイ。
「メイド術で認めさせるしかないわ!」
マジメなタッツンは先生と真っ向から勝負、この辺の演出もシャフトらしい過剰演出が光ります。光りすぎて画面がピカピカです。

メイド服に着替えたタッツン&歩鳥。成績で負け、顔で負け、スタイルで負け、その上メイド服姿でも惨敗…全てに負けている歩鳥の立場の無さが切ないねえ(笑。しかし歩鳥にもタッツンに勝てることがある! あくまで冷静に「勝利ポイント」を告げる先生、それを聞いてグルグルの歩鳥。全体的に言えるのだけれど、原作だとサラッと笑えるこういうギャグを過剰な演出で無理に盛り上げようとしている感じはどうにも違和感だなあ。アンプのゲインを上げすぎて歪んじゃってる感じ。
コーヒーとコーラをわざと間違えるネタをくどくど指摘する先生はやっぱり神父みたいな。喋っている口からセリフ文字がいつ出てくるかと構えてしまったよ(笑。泡立つカップを持ってかわいこぶりっこの歩鳥、何だか歩鳥が普通に美少女で不思議な感じです。
というわけでついに始まってしまったそれ町アニメ。原作の持つのんびりした雰囲気は見る影もなく、忙しく切り替わるカットと過剰な演出により正直言って「別作品」になってしまった感じ。まあシャフト制作と聞いてある程度予想はしていましたし、私自身はシャフト映像が好きなので頭を切り換え、別作品として楽しむこととしましょう。夏のあらし!春夏冬中と同様に。
もちろん視聴は継続。アマガミの展開次第では掲載日が前後するかもですがレビューは当面続ける予定です。

EDはいきなりドラムスティックが映って何事かと思ったら「メイズ」のライブ演奏EDですと! 1話ではまだ未出の紺先輩がベース、針原さんがドラム、タッツンがバイオリン、そして歩鳥はアコーディオンとユニークな編成のバンド顛末は作中で描かれることになると思うので未読の方はお楽しみに。あれ? 歩鳥のエプロンにシーサイドの宣伝が無いね。
歌唱はもちろんメイズの4人。それはともかく作詞がサエキけんぞう、作曲・編曲がバカボン鈴木ってのは何と贅沢な。

エンドカード(後提供)は聖悠紀氏。超人ロックで有名な氏はアワーズ繋がりですね。
- 関連記事
-
- それでも町は廻っている #05 実に微妙な辰野トシ子
- それでも町は廻っている #04 呪いの方程式
- それでも町は廻っている #03 猫省年
- それでも町は廻っている #02 セクハラ裁判が大人気
- それでも町は廻っている #01 至福の店ビフォアアフター
スポンサーサイト
↓記事が役立ったら一票どうぞ。
