2010-10-23(Sat)

それでも町は廻っている #03 猫省年

絵の謎を解き明かせ! 

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そして紺先輩登場です。

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Aパートは原作第4話「目」から。サブタイトルどおり冒頭から目のアップを続けて「目」を強く印象付ける演出はこのエピソードの主線たる「謎解き」の雰囲気を盛り上げます。くるくる動く歩鳥の瞳に映るのは森秋先生、妙な勘違いでくねくねしている歩鳥と後で様子見のタッツン&メイド長の温度差が面白い。

森秋先生が持ってきた「不可解な絵」は一見普通の絵でタッツン&メイド長も「普通」「普通」と普通って言うなあ! しかし歩鳥だけは「変わった絵ですね」と常人と違う視点でこの絵を見ています。どうでもいいようでじつは重要だったカンバスの形、後の謎解きの重要な手がかりとなる「正方形」に気付く辺り一応探偵マニアだけのことはある? 「不可解な絵」と言われれば普通は「描かれているもの」にまず気が行ってしまうけれど、視界を広げ、別の視点から「違い」に気付くってのは結構深いです。歩鳥のように物事を違った角度から見られるようになればこのblogも面白くなるのでしょうがなかなか。

閑話休題。しかしこの絵の「不可解」はそれだけではありませんでした。森秋先生がさらに取り出した絵は…目が4つ描かれた不気味な人物画。しかもこれは自画像とのことで謎は深まるばかりです。

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あまりの不可解さ、作者がどんな気持ちでこの自画像を描いたのかさっぱりわからない。ここは間口を背景にシルエットで描いて先生の狂乱っぷりを強調、このシーンに限らずコメディタッチながら推理物の妙な緊張感ありありで上手く雰囲気作ってるなあ、と思ったら佐藤卓哉氏による絵コンテですと! シャフト作品に珍しい人を使ってきましたねえ。ベテランさんなので数多くの作品を手掛けていますが、私的に佐藤卓哉氏といえば「苺ましまろ」の監督の印象が今だ鮮烈で、軽妙なテンポと絶妙な間を巧みに操り、多彩なカメラワークで人物を効果的に見せる手腕は当時ドハマリしたものです。近作では最終回前の重要シーンを見事に描ききったとらドラ24話のコンテが印象に残っています。この回は覚えている方も多いんじゃ?

謎解きが閃いた歩鳥はシャフト名物の絶望演出で大仰に(笑。カッと目を見開いてここでも「目」を強調していますね。そして原作でも屈指の名シーン、森秋先生にヒントを出して上から目線の様子見、答えがわからず苦悶する先生へ「わからないの~? ン~?」の憎らしさったら(笑。まあ原作から想像する調子と少々違っていた感はありましたが歩鳥の憎らしさは十分に伝わってきたかと。

関係無いけど森秋先生の「探偵小説のまどろっこしい解決編と、ワープロソフトの青いイルカが嫌いなんだ!」は名言でした。後半はアニメオリジナルのセリフですが確かにあのイルカはイライラする(笑

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ますます増長する歩鳥vs息も絶え絶えな先生の対比は普段の上下関係が完全にひっくり返った至福と絶望、しかしそろそろ先生が限界なので教えてさしあげて。というわけで解答編。サイコロの「目」と人物の「目」をかけた六枚の絵、正方形の絵を組み合わせるとサイコロになるという馬鹿馬鹿しくも奥深いオチでありました。まあ私は原作既読でオチは最初からわかっていたため解答シーンの大仰な演出を見て笑うだけでしたが、未読だったら森秋先生と同じ表情になっていたかもしれません。

解決したお礼に例の絵の完成品を貰ったけれど…要らないよなあこれは(笑

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Bパートは原作第11話「猫少年」から。まずはメイド長からの買い物レクチャー、タッツンも一緒になって歩鳥を教育しています。あはは。タマネギ&ニンジンの買い物を忘れないようにタッツンが編み出した「たま人」…どんだけ子供扱いなんだ。事件推理には非凡な才能を発揮する歩鳥ですが日常生活は子供並み、これだけ言われても買い物道中で怪しくなってしまうのだから仕方ありません(笑。不機嫌なまま買い物に出た歩鳥の心境を表す信号演出、もはや見慣れた手法になってしまったけれどどんよりと暗い冬の空の雰囲気も相まってなかなか効果的でした。

「コバーン!」

てなわけで紺先輩との初対面シーン。建物の隙間から出て来ない飼い猫コバンを呼ぶ紺先輩と歩鳥の会話は見事に噛み合っていません。その容姿から紺先輩を「中学生男子」と思い込んだ歩鳥は常にお姉さん姿勢ですが、歩鳥のことを知っている紺先輩はそれを咎めもせず完全スルーで普通に会話。わかってやっているだけに始末が悪いというか意地悪いよねえ(笑。この辺からも紺先輩の性格が窺えるところ。

この対面シーンも多彩すぎるアングルと光の演出が面白かったです。今にも雪が降り出しそうなトーンの低い映像の中て初対面の瞬間をクローズアップする演出、「12~3歳の小僧だね」と勝手なプロファイリングの歩鳥を目のスポットで表現する手法も面白い。また今回はAパートBパート共に「目」をテーマにした絵作りに統一されており、特にBパートは原作に無い「目」の要素が追加されているにも関わらずほとんど違和感無く溶け込ませているのはさすが。3DCGによる背景は少々違和感を覚えたけれど回り込み背動を自在にできてしまうのは大きなメリット、全作画でこれをやろうとしたら大変なことになりそう。ここ数年でCGも作画とかなり親和してきたので以前ほど気になりませんし、これからさらに増えていくのだろうなあ。

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突然のネックハンギングに絶叫の紺先輩スゲー顔! まあいきなり首を絞められたら当然のリアクションか(笑。その後いろいろあってコバンが出てきてサヨウナラ。よほど気に入っているのか別れ際の挨拶がきちんと「めいど!」の手になっているのは芸が細かい。名前も聞かずに別れてしまった小僧を気にしながらも雪の中をサッサとお帰りの歩鳥、さんざんの寄り道にシーサイドの二人は待ちくたびれていましたけれど(笑

そして翌日、歩鳥は紺先輩の正体を知ることになります。昨日会った金髪小僧がスカートを履いている! 女の子だったのか! ていうか同じ学校!? クラスを聞いて頭くらくらから針原さん登場でようやく「先輩」であることに気付く歩鳥のマヌケさには結果を知っていてもついニヤニヤ。針原さんはお気に入りキャラなのでもっと出番が増えるといいなあ。個性的な顔だけれど中身はメッチャいい人なのですよ。

年上と知って揉み手の歩鳥に対し勝ち誇ったような紺先輩、一瞬入る口元のアップも効果的でした。若く見えるけどよく見ればオトナなのです。というわけで「メイズ」の4人もこれにて揃い、主要なキャラで未出なのはあと一人かな。次回のサブタイトルから予想するに次も森秋先生回のようなので未出キャラの出番はまだ先っぽい。

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突然始まったメイドチャンバラ。無駄に力入りまくりの剣劇は「メイド」と「冥土」を掛けてのオチ…これは次回のネタの前振りですか。

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エンドカード(提供バック)は小原慎司氏。「二十面相の娘」の作者さんですね。探偵物繋がり?

   

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No title

それ町は今のところシャフトにしてはかなり原作に忠実に仕上げていますね。
いわゆる"シャフト的演出"も慣れているので構わないのですが、ただテンポがちょっと違うような気はします。
長い説明や最後に尺稼ぎみたいなのを入れる割にBパート「猫少年」なんかは妙に急ぎ足だったような・・・。軽いBGMを流すのも違う気がしました。
原作でも好きな話の一つだったので、もう少し丁寧に雰囲気を出して欲しかったところです。

ただ全体で見れば十分楽しめる出来なので、今の質を落とさずに完走して欲しいですね。
何しろシャフトですから、相変わらずカツカツのスケジュールで制作してそうですし・・・(汗

れすれす

私は原作もシャフトも好きなのでそれほどアレルギーは無いのですが、好きな作品だけに原作との空気感の違いはどうしても気になってしまいます。しかし気にしながらもそれなりに楽しく見ている自分がいます。

原作モノのアニメは原作に忠実に作るべきか、それともアニメスタッフの解釈を加えた映像にすべきか。どちらも一理ありますし改変の程度差はありますが、私としては正直なところ後者のほうが面白く見られるのです。絶望アニメなどシャフト暴走で不評一辺だった第2期が一番好きですし(笑。確かに原作を尊重することも大切ですが、あまりに忠実に作られても「アニメ化の意味」を感じないのです。面白い原作をさらに面白くしてやろう!というスタッフの気概が伝わってくる作品はそれが原作から離れたものでも見応えを感じます。あくまで私個人の考えですけれども。

「猫少年」の雰囲気は原作と少々違ったものでしたが、どんよりした冬の空の下で繰り広げられるドタバタの空気感と光の演出は面白い映像に仕上がっていたと思います。例によって全体的に演出過剰な点は否めませんがシャフト好きの私にはご褒美だったりしますし。レビュー記事では「原作が!」「原作が!」と小うるさいことを書いたりしますが基本的には今作を楽しんでおります。そうでなければ面倒くさいレビュー記事なんて書きません(笑

まあ心配しなくともあと2~3話もすれば止め絵パンアップが多発し始めるでしょう。逆に3話までの品質が継続したらニュースです(笑。とはいえ絶望先生ならそれもネタになりますが、それ町でやられるとちょっと辛いかも。
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