2010-11-06(Sat)
それでも町は廻っている #05 実に微妙な辰野トシ子
甘酸っぱいレンアイ模様二編。

伊勢エビのカルパッチョ登場です。

試写会の券が当たって大喜びのタッツンは原作第6話「辰野トシ子は砕けない」から。本来のキャラと違うストレートな喜び表現にふと我に返り「歩鳥の芸風の感染」に危機を感じたり…Aパートのオチにてチケットゲットの歩鳥のリアクションと比べると確かにマンマです(笑。しかし背景の家までマンマなのはどうなんだろ? 送られてきた封筒の宛先からしてこの家は辰野家でしょうし、ならばなぜ歩鳥がこの家の前で喜んでいるのか。
相変わらずグラマラスボディのタッツンはムネやら脚やらアピールしまくり。眩しい夏服がスタイルの良さをフルブーストしてますね。そういや前回のレビューにて今作の違和感について「歩鳥の脚のアップが多い」ことを一因としましたが、今売りのアワーズに載っていた石黒氏のインタビューによるとこのアニメ化で気に入っている点は「歩鳥の下半身に注目しているところ」とか。何と狙い澄ましたような原作者との齟齬…私の感覚はかなりアテにならないと証明されてしまいました。あはは。
というわけでAパートは真田を映画に誘いたいタッツンの奮闘記です。「えいがいかない?」とクエスチョンマークを加えてもたった8文字が言えない、歩鳥たち相手の日常では遠慮なしにモノを言うタッツンですが好きな男の前に出るとすっかり小動物になってしまう。試写会まで日があるうちは気合十分だったのに誘えないまま日が経つにつれて焦りを見せ始め、煽られながら意を決して誘いにかかるも…真田に気安い歩鳥への呆れとジェラシーが混ざった視線が実によろしいね。この時の表情がBパートオチのエビちゃん(今記事のトップ絵)とシンクロしている辺り奥が深いです。表面上は不機嫌ながらも気になって仕方がない相手、ってとこ?

いざとなったら言葉を濁して結局誘えないタッツンは夕陽の教室でどよんどMAXです。あまりの惨状(笑)に気を利かせて助け船を漕ぎ出す歩鳥、しかしこれをきっかけにタッツンのスイッチが入りました。
「代理人の申し出に一瞬喜んでいる私ってどうよ?」
大切なことは自分でキメなければいけない。たった8文字を言えない情けなさをバネに、元来の生真面目さ+負けず嫌いがフルスロットルとなったタッツンは教室を飛び出し階段ジャンプで真田を追う。このジャンプシーンはローアングルから大迫力、揺れるまんま肉まんも大迫力(笑。着地で踏んだ教師相手に優等生の顔で切り抜ける機転…このシーンも歩鳥へのライバル心がありありと窺えていいねえ。タッツンかっこいいよ。
そして試写会当日へ。階段ピンチの切り抜け同様に辰野流の解決策、「マイナスに働かせる」とはすなわち「邪魔者を排除」すること。その意味を一瞬で見抜いて気を利かせるメイド長がかっこよすぎのオチでした。

らしくないバトルアクションで始まったBパートは原作第33話「実に微妙なカード」から。いきなりコミックス第4巻のネタへ飛ぶのはどうなんだ?と思ったけれど、終わってみればAパートとの対比が面白い構成でした。ちなみにAパートは夏、Bパートは冬と季節感が無茶苦茶ですがこれは各エピソードの時系列が連続していない、「ひだまりスケッチ」と同様のいわゆる「シャッフル構成」のためです。また季節同様今回の「タケルと紺先輩」のように未描写の人間関係が構築済みだったりしますがそういう作りなのであまり気にせずに。
カードゲームのバトルに盛り上がっている男子を冷たい目で見下ろす女子は「伊勢崎エリ」通称「エビちゃん」です。伊勢崎→伊勢エビ→エビちゃんてなニックネーム変遷は小学生らしくて懐かしい。そう、このエピソードは小学生男子だった頃の自分を懐かしみ、またちょっとマセたクラスメイト女子の振るまいを懐かしみ、あまりに微笑ましい小学生カップルをニマニマしながら眺めるのが吉。
日曜日嵐山くんのうち
あそびに行っていい?
えらい剣幕でゲームを叱ったエビちゃん、授業中もマジメな表情のエビちゃんから突然回ってきた手紙。その文面はタケルにとって意外の外…いきなり遊びに来るってどういう???と青ざめる表情がいかにも小学生男子です。
そして当日。「まさか本当に来ないよな?」とそわそわしているタケルがいかにも、ほどなく当然のように現れたエビちゃんへのリアクションもこれまたいかにもでした。この時点で男子と女子の精神年齢差がありありと見えて懐かしくも気恥ずかしい(笑。気を利かせた歩鳥が軍資金1000円を提供、それをデート資金と微塵も考えずカネ勘定に走る辺りも小学生男子だよねえ。

家を出てブラブラ歩くもタケルは気が気でありません。日曜日に女子と一緒に歩いている所をクラスメイトに見られたら大変だ! ああもうわかりすぎる(笑。小学生男子にとってこれはトイレの大きい方と並んで死刑宣告に近い事案であり、万一目撃されてしまったら月曜の朝の黒板いっぱいに相合い傘とハートマークが隙間無く描かれ、事あるごとに「いつ結婚するんだヒューヒュー!」と囃し立てられ冷やかされる毎日となることでしょう。タケルが咄嗟に浮かべた「脳内学級会」はあながち大げさじゃなかったり。
「そういや伊勢崎さん、下の名前なんだっけ?」
学校では「嵐山くん」と呼んでいるエビちゃんが今日は「タケルくん」と呼ぶ。もうこれだけでエビちゃんの意識がわかろうというものですが、小学生男子のタケルにそんな気持ちを読み取れるはずもなく…男子が女子の下の名前を知らないなんて珍しくないのだけれど、好きな子から「無関心」を叩き付けられたエビちゃんにとっては目を剥くほどの大ショック! 涙目で名前を教えるカットといい、何という素晴らしいリアクションか(笑
この試練はタケルにとってハードルが高すぎ、結局名前を呼んでもらえずがっかりのエビちゃん。さらにアイスをねだってバニラが無い、ストロベリーも無い後にタケルが選んだチョコメロンを嬉しそうに食べる表情や、自分の好みから外れた途端に鉄拳制裁の表情などなど猫の目のように変わるエビちゃんの表情が楽しい。かわいいなあああ。Aパートで見せた「映画に誘えない女子高生」と正反対の逞しさです。

タケル行きつけの駄菓子屋へ。間口の反射でわかりにくいけれどこの駄菓子屋は亀井堂の向かいにあるのですね。もうしばらく後のエピソードでこの亀井堂も出てくるはずなのでお楽しみに。
エビちゃんは良いトコの娘なのか庶民男子御用達の駄菓子屋は初めてのようで物珍しそうに店内を眺め、そしてタケルがハマっているカードゲームを見つけると1パックお買い上げ。なーんてやっているとクラスの男子が駄菓子屋へ! タケル大ピンチ!
ここで気を利かせるマモーはさすが子供心がわかっているなあ。VIPルームに隠れてクラス男子をやり過ごすとさっき買ったカードゲームをタケルにプレゼントするエビちゃん、顔近いよ! 開封した中身は微妙なカードばかりでトレードを浮かべるタケル。
「タケルくん、それ大事にしてよ。交換とかしないでよ」
「うん」
プレゼントをもらうと嬉しいけれど、あげて喜ばれるのも嬉しいんだよね。初めてのプレゼントにニッコリのエビちゃんがかわいすぎてキュン死しそう、一方のタケルも普段との違いを意識してニッコリ。ああもうニマニマが止まらない。あまずっぺー!
そんな甘酸っぱい空気を切り裂いた一撃。昨日言われたとおり「エビちゃん」と呼んだのにエビちゃんはいつもどおりの「学校の顔」で鉄拳制裁…デレるのはあくまで学校外だけ、いわゆる「ツンデレ」とはニュアンスが違ういかにも小学生らしい切り替えですね。呻くタケルを冷たい視線で見下ろすエビちゃん、しかし教室へ入る瞬間に頬を染めていたりかわいいなあああ! てなわけでこの二人は先にもニマニマなエピソードがありますがアニメでどこまでやってくれるやら。これでオシマイじゃ寂しいもの。

今回のエンドカード(提供バック)は小野寺浩二氏。何だか久しぶりに見る絵柄だなあ。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

伊勢エビのカルパッチョ登場です。

試写会の券が当たって大喜びのタッツンは原作第6話「辰野トシ子は砕けない」から。本来のキャラと違うストレートな喜び表現にふと我に返り「歩鳥の芸風の感染」に危機を感じたり…Aパートのオチにてチケットゲットの歩鳥のリアクションと比べると確かにマンマです(笑。しかし背景の家までマンマなのはどうなんだろ? 送られてきた封筒の宛先からしてこの家は辰野家でしょうし、ならばなぜ歩鳥がこの家の前で喜んでいるのか。
相変わらずグラマラスボディのタッツンはムネやら脚やらアピールしまくり。眩しい夏服がスタイルの良さをフルブーストしてますね。そういや前回のレビューにて今作の違和感について「歩鳥の脚のアップが多い」ことを一因としましたが、今売りのアワーズに載っていた石黒氏のインタビューによるとこのアニメ化で気に入っている点は「歩鳥の下半身に注目しているところ」とか。何と狙い澄ましたような原作者との齟齬…私の感覚はかなりアテにならないと証明されてしまいました。あはは。
というわけでAパートは真田を映画に誘いたいタッツンの奮闘記です。「えいがいかない?」とクエスチョンマークを加えてもたった8文字が言えない、歩鳥たち相手の日常では遠慮なしにモノを言うタッツンですが好きな男の前に出るとすっかり小動物になってしまう。試写会まで日があるうちは気合十分だったのに誘えないまま日が経つにつれて焦りを見せ始め、煽られながら意を決して誘いにかかるも…真田に気安い歩鳥への呆れとジェラシーが混ざった視線が実によろしいね。この時の表情がBパートオチのエビちゃん(今記事のトップ絵)とシンクロしている辺り奥が深いです。表面上は不機嫌ながらも気になって仕方がない相手、ってとこ?

いざとなったら言葉を濁して結局誘えないタッツンは夕陽の教室でどよんどMAXです。あまりの惨状(笑)に気を利かせて助け船を漕ぎ出す歩鳥、しかしこれをきっかけにタッツンのスイッチが入りました。
「代理人の申し出に一瞬喜んでいる私ってどうよ?」
大切なことは自分でキメなければいけない。たった8文字を言えない情けなさをバネに、元来の生真面目さ+負けず嫌いがフルスロットルとなったタッツンは教室を飛び出し階段ジャンプで真田を追う。このジャンプシーンはローアングルから大迫力、揺れるまんま肉まんも大迫力(笑。着地で踏んだ教師相手に優等生の顔で切り抜ける機転…このシーンも歩鳥へのライバル心がありありと窺えていいねえ。タッツンかっこいいよ。
そして試写会当日へ。階段ピンチの切り抜け同様に辰野流の解決策、「マイナスに働かせる」とはすなわち「邪魔者を排除」すること。その意味を一瞬で見抜いて気を利かせるメイド長がかっこよすぎのオチでした。

らしくないバトルアクションで始まったBパートは原作第33話「実に微妙なカード」から。いきなりコミックス第4巻のネタへ飛ぶのはどうなんだ?と思ったけれど、終わってみればAパートとの対比が面白い構成でした。ちなみにAパートは夏、Bパートは冬と季節感が無茶苦茶ですがこれは各エピソードの時系列が連続していない、「ひだまりスケッチ」と同様のいわゆる「シャッフル構成」のためです。また季節同様今回の「タケルと紺先輩」のように未描写の人間関係が構築済みだったりしますがそういう作りなのであまり気にせずに。
カードゲームのバトルに盛り上がっている男子を冷たい目で見下ろす女子は「伊勢崎エリ」通称「エビちゃん」です。伊勢崎→伊勢エビ→エビちゃんてなニックネーム変遷は小学生らしくて懐かしい。そう、このエピソードは小学生男子だった頃の自分を懐かしみ、またちょっとマセたクラスメイト女子の振るまいを懐かしみ、あまりに微笑ましい小学生カップルをニマニマしながら眺めるのが吉。
日曜日嵐山くんのうち
あそびに行っていい?
えらい剣幕でゲームを叱ったエビちゃん、授業中もマジメな表情のエビちゃんから突然回ってきた手紙。その文面はタケルにとって意外の外…いきなり遊びに来るってどういう???と青ざめる表情がいかにも小学生男子です。
そして当日。「まさか本当に来ないよな?」とそわそわしているタケルがいかにも、ほどなく当然のように現れたエビちゃんへのリアクションもこれまたいかにもでした。この時点で男子と女子の精神年齢差がありありと見えて懐かしくも気恥ずかしい(笑。気を利かせた歩鳥が軍資金1000円を提供、それをデート資金と微塵も考えずカネ勘定に走る辺りも小学生男子だよねえ。

家を出てブラブラ歩くもタケルは気が気でありません。日曜日に女子と一緒に歩いている所をクラスメイトに見られたら大変だ! ああもうわかりすぎる(笑。小学生男子にとってこれはトイレの大きい方と並んで死刑宣告に近い事案であり、万一目撃されてしまったら月曜の朝の黒板いっぱいに相合い傘とハートマークが隙間無く描かれ、事あるごとに「いつ結婚するんだヒューヒュー!」と囃し立てられ冷やかされる毎日となることでしょう。タケルが咄嗟に浮かべた「脳内学級会」はあながち大げさじゃなかったり。
「そういや伊勢崎さん、下の名前なんだっけ?」
学校では「嵐山くん」と呼んでいるエビちゃんが今日は「タケルくん」と呼ぶ。もうこれだけでエビちゃんの意識がわかろうというものですが、小学生男子のタケルにそんな気持ちを読み取れるはずもなく…男子が女子の下の名前を知らないなんて珍しくないのだけれど、好きな子から「無関心」を叩き付けられたエビちゃんにとっては目を剥くほどの大ショック! 涙目で名前を教えるカットといい、何という素晴らしいリアクションか(笑
この試練はタケルにとってハードルが高すぎ、結局名前を呼んでもらえずがっかりのエビちゃん。さらにアイスをねだってバニラが無い、ストロベリーも無い後にタケルが選んだチョコメロンを嬉しそうに食べる表情や、自分の好みから外れた途端に鉄拳制裁の表情などなど猫の目のように変わるエビちゃんの表情が楽しい。かわいいなあああ。Aパートで見せた「映画に誘えない女子高生」と正反対の逞しさです。

タケル行きつけの駄菓子屋へ。間口の反射でわかりにくいけれどこの駄菓子屋は亀井堂の向かいにあるのですね。もうしばらく後のエピソードでこの亀井堂も出てくるはずなのでお楽しみに。
エビちゃんは良いトコの娘なのか庶民男子御用達の駄菓子屋は初めてのようで物珍しそうに店内を眺め、そしてタケルがハマっているカードゲームを見つけると1パックお買い上げ。なーんてやっているとクラスの男子が駄菓子屋へ! タケル大ピンチ!
ここで気を利かせるマモーはさすが子供心がわかっているなあ。VIPルームに隠れてクラス男子をやり過ごすとさっき買ったカードゲームをタケルにプレゼントするエビちゃん、顔近いよ! 開封した中身は微妙なカードばかりでトレードを浮かべるタケル。
「タケルくん、それ大事にしてよ。交換とかしないでよ」
「うん」
プレゼントをもらうと嬉しいけれど、あげて喜ばれるのも嬉しいんだよね。初めてのプレゼントにニッコリのエビちゃんがかわいすぎてキュン死しそう、一方のタケルも普段との違いを意識してニッコリ。ああもうニマニマが止まらない。あまずっぺー!
そんな甘酸っぱい空気を切り裂いた一撃。昨日言われたとおり「エビちゃん」と呼んだのにエビちゃんはいつもどおりの「学校の顔」で鉄拳制裁…デレるのはあくまで学校外だけ、いわゆる「ツンデレ」とはニュアンスが違ういかにも小学生らしい切り替えですね。呻くタケルを冷たい視線で見下ろすエビちゃん、しかし教室へ入る瞬間に頬を染めていたりかわいいなあああ! てなわけでこの二人は先にもニマニマなエピソードがありますがアニメでどこまでやってくれるやら。これでオシマイじゃ寂しいもの。

今回のエンドカード(提供バック)は小野寺浩二氏。何だか久しぶりに見る絵柄だなあ。
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