2010-12-04(Sat)
それでも町は廻っている #09 激突!大人買い計画
針原名物 死神の鎌!

焼きつけよう、揺れる思い出を胸に。

Aパートは原作第4巻第32話「激突!妖精VS死神」から。体育館を二分して男子はバスケの試合、女子は体操のテスト。仕切るネットに食らい付かん勢いで真田の姿を追うタッツンがいきなりかわいい。今回はタッツンの出番が多い話なので嬉しい、そしてもちろん針原さんのアレも楽しみです。
空間が歪んだ跳び箱で見事着地の歩鳥はタッツンと卓球、満面笑顔でラケットを構えてやる気まんまんの様子は子供みたいな。付き合わされるタッツンはその実スゴ腕の元卓球部員であり、素人丸出しの歩鳥にあくびをしながらお相手です。そりゃ退屈だろうなあ。調子良く打ち返す歩鳥は「上手い?上手い?」とじつに楽しげ、しかしそれはタッツンに「打たせてもらっている」状態であり、しつこい歩鳥にキュッと靴を慣らしていきなり現実を見せ付けるタッツンの容赦無さ…気持ちはわかる(笑
てな所へ針原さん登場です。中学生時代からの卓球ライバルである二人の対決、高校進学時に卓球を辞めたタッツンと現役卓球部員の針原さんの勝負は如何に!? そういや中学生の妖精タッツンは黒髪、つまり今の髪は染めてんだね。というか中学時代から立派なまんま肉まんをお持ちで。

玄人同士の白熱バトルはなかなか熱いアクションを見せてくれました。それ町で多用される足下アングルで映されたタッツンの構えは迫力と微エロのシンクロを見せ、激しいラリーの応酬もかなり熱い。卓球シーンをこれほど熱く描いた作品がかつてあっただろうか?(笑。アニメ化で楽しみだった針原名物「死神の鎌」は期待以上の大迫力、というか放送限界ギリギリな絵面だったような。子供が見たら泣くぞ(笑
タッツンは死神の鎌をギリギリレシーブするも体勢を崩し、その隙を見逃さない針原さんの猛攻…この凶悪な表情は針原さんのイメージが悪くなっちゃいそうで少々やりすぎ? 針原さんは裏表のない素敵な人なのでみなさん誤解なさらぬよう!
針原さんの猛攻に右へ左へ揺さぶられるタッツンはそれに伴ってムネも揺れる揺れる。立派なまんま肉まんは以前から目立っていましたが今回は通常の3倍くらいばいんばいん…と思ったら作監にその筋で定評のある山内則康氏の名が。なるほど(笑
てな熱きバトルをネット越しに見つめる真田。その視線に気付いたタッツンは「負けるものかーっ!」と気合一発でぶるんぶるん!…しかしさすがの元妖精も現役の死神には勝てず、不器用に慰める歩鳥に対し冷めた顔を返します。
「私って昔から器用貧乏でさ…」
何をやってもあっさり上達するけれどある程度で頭打ち、その後「天才」と「努力家」に抜かれてしまうという話はじつに他人事と思えません。私もこのタイプなんだよねえ。たいていホイホイ上達してしまうから基本的に努力知らずで、頭打ちになってもそこから先へ行く努力をしないため結局何をやっても「誇れるほどのモノが無い」というオチ。長年やってるベースだってマジメに努力すりゃもっと上手くなっただろうに…とわかっていても練習なんてしやしない(笑
真田たちが見ていたのは「勝負」ではなくタッツンの揺れ揺れでした。そりゃ見ちゃうよねえ(笑。真田が熱い視線を注いだ先はタッツンではなく「タッツンのムネ」、色恋沙汰抜きで健康男子の正直な視線をオチに持ってくる辺りそれ町らしい。

Bパートは原作第71話「大人買い計画」、まだコミックス未収録というか今売りのアワーズに載ってる話だったような。ついこないだ立ち読みしたような(笑。冒頭は和菓子屋にて「べちこ焼き」を買い求める謎の男、あまり売れないためまもなく店を閉めてしまうという主人に対し客の男はべちこ焼きを大人買いして何するつもり?
シーン変わって小説執筆中の静姉さん。姉さんが小説家であることは原作ファンなら周知のことですがアニメ版しか見てない人はいきなりの話だよねえ。その辺のネタに纏わる歩鳥とのアレコレをすっ飛ばして小説家バレってのは構成上どうなのだろう…と言うほど残り話数も無いか。
爺ちゃんが誰かから貰ったべちこ焼き。毒々しい色彩の菓子は姉さんの琴線に触れたようですが、買い求めるため出所を尋ねるも判らず、コンビニを回っても見つからず、歩鳥たちに聞き込みしても不明。袋に書かれた電話番号は繋がらず、ネットで検索してもNot Foundという謎に包まれた菓子でした。しかもパッケージに書かれた連絡先「C県海羽空市」は存在しない…ここまで謎だと姉さんの探求心が止まりません。とりあえずの手がかりである「C県の047地域」へV-MAXを飛ばして現地調査へゴー!
ちなみにC県とは言うまでもなく千葉県、047は松戸市・柏市・船橋市などなど東葛地域で使われている市外局番です。思いっきり地元ですが…もちろんべちこ焼きなんて見たことありません(笑

「もしかしてべちこ焼きかい? お客さんで三人目だよ」
毛利屋の所在を尋ねる姉さんへ食堂のおばちゃんはこう返すも「悪いけど聞いたことないねえ」と続ける。そして泊まった宿の婆ちゃんに尋ねてもわからぬまま、結局手がかりさえ掴めぬまま布団へ入った姉さん。
自分は本当にべちこ焼きを食べたのか? 謎だらけの菓子を追う自分に笑いながらそれが「現実」なのかわからなくなっていく、そして現実と夢想の境界が曖昧になった末に枕元へ現れた婆ちゃんはあまりに幻想的でした。導かれるまま怪しい通路を抜け、ついに辿り着いた海羽空市…赦芙斗の工場笑った。結局それは夢オチ、判らず仕舞いで床に就いた姉さんのイマジネーションが作り出した海羽空市の風景でした。ハッと目覚めた姉さんの表情は幻想海羽空市への未練と現実帰還の安堵が混ざったもの、この感じはわかるなあ。一連の演出も良かったです。
戻った姉さんはシーサイドへ。メイド二人がべちこ焼きを再現しようと挑戦するも袋に書かれた原材料ではあの毒々しい菓子を再現すること叶わず。そこで歩鳥が賞味期限表記についてあれこれ推理、下二桁「10年」は2010年と限らない…などと突飛な推理は呆れるしかありません。
本当にそうだったのか!
時は西暦2310年。冒頭にてべちこ焼きを大人買いした男はタイムトラベラーでした。消えゆく運命であったべちこ焼きを2010年にてバラ撒いた結果歴史は改変され、再び2310年へ戻った時には「庶民的な菓子」として広く普及していたのです。亀井堂の爺ちゃん他、C県の定食屋で尋ねたという人たちもこの男からべちこ焼きを受け取ったのでしょう。そしてその味を再現すべく試行錯誤の300年を経て「べちこ焼き」は庶民的な菓子となった。なんという奇跡。
厳密に考えるとパラドックスに陥りますが、SF(少し不思議)ってことであまり深く突き詰めず素直に楽しむが吉。そして次回は少し不思議な話二編です。たのしみー。

エンドカード(提供バック)は大石まさる氏。
※おまけ:今回までの原作エピソード順並び替え一覧。
アニメ1話A:第1話「至福の店 ビフォア」
アニメ1話B:第2話「至福の店 アフター」
アニメ2話A:第3話「セクハラ裁判」
アニメ3話A:第4話「目」
アニメ7話A:第5話「愛の逃避行」
アニメ5話A:第6話「辰野トシ子は砕けない」
アニメ2話B:第8話「看板娘が大人気」
アニメ4話A:第9話「恋の方程式」
アニメ3話B:第11話「猫少年」
アニメ7話B:第16話「ナイトウォーカー」
アニメ6話B:第17話「出張メイドサービス」
アニメ6話A:第20話「パンドラの箱」
アニメ8話A:オリジナル「全自動世界」
アニメ8話B:第21話「迷路楽団」
アニメ4話B:第25話「呪のルーレット」
アニメ9話A:第32話「激突!妖精VS死神」
アニメ5話B:第33話「実に微妙なカード」
アニメ9話B:第71話「大人買い計画」
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焼きつけよう、揺れる思い出を胸に。

Aパートは原作第4巻第32話「激突!妖精VS死神」から。体育館を二分して男子はバスケの試合、女子は体操のテスト。仕切るネットに食らい付かん勢いで真田の姿を追うタッツンがいきなりかわいい。今回はタッツンの出番が多い話なので嬉しい、そしてもちろん針原さんのアレも楽しみです。
空間が歪んだ跳び箱で見事着地の歩鳥はタッツンと卓球、満面笑顔でラケットを構えてやる気まんまんの様子は子供みたいな。付き合わされるタッツンはその実スゴ腕の元卓球部員であり、素人丸出しの歩鳥にあくびをしながらお相手です。そりゃ退屈だろうなあ。調子良く打ち返す歩鳥は「上手い?上手い?」とじつに楽しげ、しかしそれはタッツンに「打たせてもらっている」状態であり、しつこい歩鳥にキュッと靴を慣らしていきなり現実を見せ付けるタッツンの容赦無さ…気持ちはわかる(笑
てな所へ針原さん登場です。中学生時代からの卓球ライバルである二人の対決、高校進学時に卓球を辞めたタッツンと現役卓球部員の針原さんの勝負は如何に!? そういや中学生の妖精タッツンは黒髪、つまり今の髪は染めてんだね。というか中学時代から立派なまんま肉まんをお持ちで。

玄人同士の白熱バトルはなかなか熱いアクションを見せてくれました。それ町で多用される足下アングルで映されたタッツンの構えは迫力と微エロのシンクロを見せ、激しいラリーの応酬もかなり熱い。卓球シーンをこれほど熱く描いた作品がかつてあっただろうか?(笑。アニメ化で楽しみだった針原名物「死神の鎌」は期待以上の大迫力、というか放送限界ギリギリな絵面だったような。子供が見たら泣くぞ(笑
タッツンは死神の鎌をギリギリレシーブするも体勢を崩し、その隙を見逃さない針原さんの猛攻…この凶悪な表情は針原さんのイメージが悪くなっちゃいそうで少々やりすぎ? 針原さんは裏表のない素敵な人なのでみなさん誤解なさらぬよう!
針原さんの猛攻に右へ左へ揺さぶられるタッツンはそれに伴ってムネも揺れる揺れる。立派なまんま肉まんは以前から目立っていましたが今回は通常の3倍くらいばいんばいん…と思ったら作監にその筋で定評のある山内則康氏の名が。なるほど(笑
てな熱きバトルをネット越しに見つめる真田。その視線に気付いたタッツンは「負けるものかーっ!」と気合一発でぶるんぶるん!…しかしさすがの元妖精も現役の死神には勝てず、不器用に慰める歩鳥に対し冷めた顔を返します。
「私って昔から器用貧乏でさ…」
何をやってもあっさり上達するけれどある程度で頭打ち、その後「天才」と「努力家」に抜かれてしまうという話はじつに他人事と思えません。私もこのタイプなんだよねえ。たいていホイホイ上達してしまうから基本的に努力知らずで、頭打ちになってもそこから先へ行く努力をしないため結局何をやっても「誇れるほどのモノが無い」というオチ。長年やってるベースだってマジメに努力すりゃもっと上手くなっただろうに…とわかっていても練習なんてしやしない(笑
真田たちが見ていたのは「勝負」ではなくタッツンの揺れ揺れでした。そりゃ見ちゃうよねえ(笑。真田が熱い視線を注いだ先はタッツンではなく「タッツンのムネ」、色恋沙汰抜きで健康男子の正直な視線をオチに持ってくる辺りそれ町らしい。

Bパートは原作第71話「大人買い計画」、まだコミックス未収録というか今売りのアワーズに載ってる話だったような。ついこないだ立ち読みしたような(笑。冒頭は和菓子屋にて「べちこ焼き」を買い求める謎の男、あまり売れないためまもなく店を閉めてしまうという主人に対し客の男はべちこ焼きを大人買いして何するつもり?
シーン変わって小説執筆中の静姉さん。姉さんが小説家であることは原作ファンなら周知のことですがアニメ版しか見てない人はいきなりの話だよねえ。その辺のネタに纏わる歩鳥とのアレコレをすっ飛ばして小説家バレってのは構成上どうなのだろう…と言うほど残り話数も無いか。
爺ちゃんが誰かから貰ったべちこ焼き。毒々しい色彩の菓子は姉さんの琴線に触れたようですが、買い求めるため出所を尋ねるも判らず、コンビニを回っても見つからず、歩鳥たちに聞き込みしても不明。袋に書かれた電話番号は繋がらず、ネットで検索してもNot Foundという謎に包まれた菓子でした。しかもパッケージに書かれた連絡先「C県海羽空市」は存在しない…ここまで謎だと姉さんの探求心が止まりません。とりあえずの手がかりである「C県の047地域」へV-MAXを飛ばして現地調査へゴー!
ちなみにC県とは言うまでもなく千葉県、047は松戸市・柏市・船橋市などなど東葛地域で使われている市外局番です。思いっきり地元ですが…もちろんべちこ焼きなんて見たことありません(笑

「もしかしてべちこ焼きかい? お客さんで三人目だよ」
毛利屋の所在を尋ねる姉さんへ食堂のおばちゃんはこう返すも「悪いけど聞いたことないねえ」と続ける。そして泊まった宿の婆ちゃんに尋ねてもわからぬまま、結局手がかりさえ掴めぬまま布団へ入った姉さん。
自分は本当にべちこ焼きを食べたのか? 謎だらけの菓子を追う自分に笑いながらそれが「現実」なのかわからなくなっていく、そして現実と夢想の境界が曖昧になった末に枕元へ現れた婆ちゃんはあまりに幻想的でした。導かれるまま怪しい通路を抜け、ついに辿り着いた海羽空市…赦芙斗の工場笑った。結局それは夢オチ、判らず仕舞いで床に就いた姉さんのイマジネーションが作り出した海羽空市の風景でした。ハッと目覚めた姉さんの表情は幻想海羽空市への未練と現実帰還の安堵が混ざったもの、この感じはわかるなあ。一連の演出も良かったです。
戻った姉さんはシーサイドへ。メイド二人がべちこ焼きを再現しようと挑戦するも袋に書かれた原材料ではあの毒々しい菓子を再現すること叶わず。そこで歩鳥が賞味期限表記についてあれこれ推理、下二桁「10年」は2010年と限らない…などと突飛な推理は呆れるしかありません。
本当にそうだったのか!
時は西暦2310年。冒頭にてべちこ焼きを大人買いした男はタイムトラベラーでした。消えゆく運命であったべちこ焼きを2010年にてバラ撒いた結果歴史は改変され、再び2310年へ戻った時には「庶民的な菓子」として広く普及していたのです。亀井堂の爺ちゃん他、C県の定食屋で尋ねたという人たちもこの男からべちこ焼きを受け取ったのでしょう。そしてその味を再現すべく試行錯誤の300年を経て「べちこ焼き」は庶民的な菓子となった。なんという奇跡。
厳密に考えるとパラドックスに陥りますが、SF(少し不思議)ってことであまり深く突き詰めず素直に楽しむが吉。そして次回は少し不思議な話二編です。たのしみー。

エンドカード(提供バック)は大石まさる氏。
※おまけ:今回までの原作エピソード順並び替え一覧。
アニメ1話A:第1話「至福の店 ビフォア」
アニメ1話B:第2話「至福の店 アフター」
アニメ2話A:第3話「セクハラ裁判」
アニメ3話A:第4話「目」
アニメ7話A:第5話「愛の逃避行」
アニメ5話A:第6話「辰野トシ子は砕けない」
アニメ2話B:第8話「看板娘が大人気」
アニメ4話A:第9話「恋の方程式」
アニメ3話B:第11話「猫少年」
アニメ7話B:第16話「ナイトウォーカー」
アニメ6話B:第17話「出張メイドサービス」
アニメ6話A:第20話「パンドラの箱」
アニメ8話A:オリジナル「全自動世界」
アニメ8話B:第21話「迷路楽団」
アニメ4話B:第25話「呪のルーレット」
アニメ9話A:第32話「激突!妖精VS死神」
アニメ5話B:第33話「実に微妙なカード」
アニメ9話B:第71話「大人買い計画」
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