2010-12-16(Thu)
神のみぞ知るセカイ #11 おしまいの日
本の砦に囚われの姫君。

汐宮栞編、完結です。

視聴覚ブース開設に伴って大量の本が処分されると知った栞はさっそく行動開始です。ホームセンターにて様々な縁起物を買い込み(店員に声を掛けられない辺りいかにも)、早朝から図書館へ入っての籠城劇はちょっと意外な展開でした。大切な本を守りたい、自分の居場所を守りたい、これまで何度も描かれた「本の砦」という言葉はこの展開への伏線でしたか。
その籠城準備にて本が積まれた台車をエレベータ(だよね?)から降ろすカットは台車もエレベータもでかくてちょっと笑った。ここに限らず今回は栞編完結回なのに少々微妙っぽい作画が目立ったような。残念。扉の前に椅子を積み、後にキーアイテムとなるお茶の準備も良し、そして毛筆にて宣言文を書き上げてレッツ籠城!
そうとは知らず図書館に来た委員たちは開かない扉に困った困った。大胆な筆遣いで書いていた宣言文の字の小ささは栞の性格マンマですね(笑

大声で名前を呼ばれ、扉の前で大騒ぎの委員たちにひるむ栞。騒ぎが大きくなるにつれてビビりも入るけれど改めて気合を入れて…その場から離れちゃう辺りじつに栞らしい。一方のオタメガ&エルシィは図書館の屋上へ飛んで何やら仕掛けるつもり?
「ここはいいなあ。誰とも会わなくていいし、誰とも話さなくていい」
いつもの机へ戻った栞は早起きのせいかうつらうつらと瞼が重くなってきました。この状況で居眠りしちゃうってのは意外と神経が太いのかもしれませんね(笑。眠った栞が見た夢は幼い頃の回想、遅刻した音楽室へ入るタイミングが取れない描写はいかにも、パースが効いた音楽室前の廊下カットは栞の「取り残され感」が強調されてナントモ寂しいです。結局行き場が無い栞が見つけた「安息の地」は図書室でした。人付き合いに不器用な栞が知った図書室の居心地…これが全ての始まりなのでしょう。
ふと目が覚めると破壊音と共にオタメガが登場。エルシィの羽衣の万能っぷりには笑うばかりです(笑。書架に座ってのご対面シーンは明暗の演出も効いてなかなかドラマチックでありました。
「まるでおとぎ話の中の人みたい」

颯爽と登場したオタメガをアジトへご案内、「狭いアジトになっております…」のセリフがかわいすぎてちょっと笑った。オタメガは無愛想に座るとひたすらゲームに集中して栞を放置、隣に座った栞が気を回している様子も可笑しいです。
「話題が…無い…」
本を開くも頭の中がグルグルしちゃってあれこれ考えてる栞がかわいい。ほんと花澤さんハマってるなあ。
「話さないとわかってくれないの?」
つい栞の口から出た心の声。この瞬間にオタメガの手が止まったのは「ルートが変わった」からでしょう。そしてオタメガは栞に話しかけ…これはルート変化を見極めた上で対処法を変えた? この瞬時の判断力が「落とし神」たる所以だろうか。
すると突然照明が消えて図書館は真っ暗に。電源を落としてパスワードをリセットとか…そんな事を一般生徒が外から出来るんじゃセキュリティの意味が無いような。先生を呼ばない理由もここで言ってましたけれど、無断で電源落としのほうが学校的にはよっぽど大事じゃないの?(笑
暗闇の中でオタメガは栞の本心を覗く。本を守りたいのか、それとも外の世界からの逃げ場所を守りたいのか。嫌われるのがイヤだから他人と話さない、頭の中にはたくさんの言葉が走っているのにそれを口に出すことができない。でも本当はみんなと話したかった。つまり栞はオタメガの言う「月並みなヒロイン」だったわけ。ツーショットでずっと黙ってゲームをしていたのはそれ以外のルートの可能性を探っていたのか。
他人から自分を守っていた本の砦はいつしか栞を囚える牢となっていた。ここで書架から流れ落ちる無数の本が栞を取り囲んでいく演出は見ていて声が上がりました。TVアニメではなかなかお目にかかれない映像美でしょう。

囚われの栞が見つけた一筋の光。必死に手を伸ばすも途中で力尽き諦めてしまうのは今までの栞、しかしそんな栞に勇気を与えるべくオタメガが動いた。囚われの姫君を救い出すのは王子さまと相場が決まっておりますが、はたして栞を本の牢から光の当たる場所へ引き出したオタメガの姿はさながら「おとぎ話の中の人」のよう。ここへ至る経緯などなど結構腑に落ちない所はありますけれど、このシーンの美しさの前には大甘採点を許してしまう私。
駆け魂が抜けたことで栞は心の中に築いた砦の扉を開くことができました。自分の思いを図書委員長へ伝え、大切な本を守る第一歩を踏み出すこともできた。そして栞はオタメガが飲んだお茶ボトルに口を付け…記憶は失っても唇は覚えているのでしょうか、既にいない「誰か」を探す表情、またCパートで描かれた「微かな記憶」の描写は毎度のことながら切ないねえ。
その頃「誰か」は屋上に。空けた穴を補修するエルシィの羽衣が左官コテで笑う。いい仕事してます(笑。傍らで寝っ転がってゲーム集中のオタメガはまた図書館へ来るのか…それは神のみぞ知る。
期待していた恋愛展開はほとんど肩すかしで、またストーリー的に3話かけるほどの内容ではなかったけれど、これが「栞のペース」と考えれば納得、さらに花澤さんの演技もハマっていたので展開はスローモーでもあまりイライラしなかった。とはいえ正直言えばあと一歩深い話、意外な展開が欲しかったのも否めません。難しいね。

エンドカード(予告バック)は樋上いたる氏。説明不要の有名絵師さんです。ぱんつはいてない!?
というわけで次回は早くも最終回です。ほんと早いなあ。
↓記事が役立ったら一票どうぞ。

汐宮栞編、完結です。

視聴覚ブース開設に伴って大量の本が処分されると知った栞はさっそく行動開始です。ホームセンターにて様々な縁起物を買い込み(店員に声を掛けられない辺りいかにも)、早朝から図書館へ入っての籠城劇はちょっと意外な展開でした。大切な本を守りたい、自分の居場所を守りたい、これまで何度も描かれた「本の砦」という言葉はこの展開への伏線でしたか。
その籠城準備にて本が積まれた台車をエレベータ(だよね?)から降ろすカットは台車もエレベータもでかくてちょっと笑った。ここに限らず今回は栞編完結回なのに少々微妙っぽい作画が目立ったような。残念。扉の前に椅子を積み、後にキーアイテムとなるお茶の準備も良し、そして毛筆にて宣言文を書き上げてレッツ籠城!
そうとは知らず図書館に来た委員たちは開かない扉に困った困った。大胆な筆遣いで書いていた宣言文の字の小ささは栞の性格マンマですね(笑

大声で名前を呼ばれ、扉の前で大騒ぎの委員たちにひるむ栞。騒ぎが大きくなるにつれてビビりも入るけれど改めて気合を入れて…その場から離れちゃう辺りじつに栞らしい。一方のオタメガ&エルシィは図書館の屋上へ飛んで何やら仕掛けるつもり?
「ここはいいなあ。誰とも会わなくていいし、誰とも話さなくていい」
いつもの机へ戻った栞は早起きのせいかうつらうつらと瞼が重くなってきました。この状況で居眠りしちゃうってのは意外と神経が太いのかもしれませんね(笑。眠った栞が見た夢は幼い頃の回想、遅刻した音楽室へ入るタイミングが取れない描写はいかにも、パースが効いた音楽室前の廊下カットは栞の「取り残され感」が強調されてナントモ寂しいです。結局行き場が無い栞が見つけた「安息の地」は図書室でした。人付き合いに不器用な栞が知った図書室の居心地…これが全ての始まりなのでしょう。
ふと目が覚めると破壊音と共にオタメガが登場。エルシィの羽衣の万能っぷりには笑うばかりです(笑。書架に座ってのご対面シーンは明暗の演出も効いてなかなかドラマチックでありました。
「まるでおとぎ話の中の人みたい」

颯爽と登場したオタメガをアジトへご案内、「狭いアジトになっております…」のセリフがかわいすぎてちょっと笑った。オタメガは無愛想に座るとひたすらゲームに集中して栞を放置、隣に座った栞が気を回している様子も可笑しいです。
「話題が…無い…」
本を開くも頭の中がグルグルしちゃってあれこれ考えてる栞がかわいい。ほんと花澤さんハマってるなあ。
「話さないとわかってくれないの?」
つい栞の口から出た心の声。この瞬間にオタメガの手が止まったのは「ルートが変わった」からでしょう。そしてオタメガは栞に話しかけ…これはルート変化を見極めた上で対処法を変えた? この瞬時の判断力が「落とし神」たる所以だろうか。
すると突然照明が消えて図書館は真っ暗に。電源を落としてパスワードをリセットとか…そんな事を一般生徒が外から出来るんじゃセキュリティの意味が無いような。先生を呼ばない理由もここで言ってましたけれど、無断で電源落としのほうが学校的にはよっぽど大事じゃないの?(笑
暗闇の中でオタメガは栞の本心を覗く。本を守りたいのか、それとも外の世界からの逃げ場所を守りたいのか。嫌われるのがイヤだから他人と話さない、頭の中にはたくさんの言葉が走っているのにそれを口に出すことができない。でも本当はみんなと話したかった。つまり栞はオタメガの言う「月並みなヒロイン」だったわけ。ツーショットでずっと黙ってゲームをしていたのはそれ以外のルートの可能性を探っていたのか。
他人から自分を守っていた本の砦はいつしか栞を囚える牢となっていた。ここで書架から流れ落ちる無数の本が栞を取り囲んでいく演出は見ていて声が上がりました。TVアニメではなかなかお目にかかれない映像美でしょう。

囚われの栞が見つけた一筋の光。必死に手を伸ばすも途中で力尽き諦めてしまうのは今までの栞、しかしそんな栞に勇気を与えるべくオタメガが動いた。囚われの姫君を救い出すのは王子さまと相場が決まっておりますが、はたして栞を本の牢から光の当たる場所へ引き出したオタメガの姿はさながら「おとぎ話の中の人」のよう。ここへ至る経緯などなど結構腑に落ちない所はありますけれど、このシーンの美しさの前には大甘採点を許してしまう私。
駆け魂が抜けたことで栞は心の中に築いた砦の扉を開くことができました。自分の思いを図書委員長へ伝え、大切な本を守る第一歩を踏み出すこともできた。そして栞はオタメガが飲んだお茶ボトルに口を付け…記憶は失っても唇は覚えているのでしょうか、既にいない「誰か」を探す表情、またCパートで描かれた「微かな記憶」の描写は毎度のことながら切ないねえ。
その頃「誰か」は屋上に。空けた穴を補修するエルシィの羽衣が左官コテで笑う。いい仕事してます(笑。傍らで寝っ転がってゲーム集中のオタメガはまた図書館へ来るのか…それは神のみぞ知る。
期待していた恋愛展開はほとんど肩すかしで、またストーリー的に3話かけるほどの内容ではなかったけれど、これが「栞のペース」と考えれば納得、さらに花澤さんの演技もハマっていたので展開はスローモーでもあまりイライラしなかった。とはいえ正直言えばあと一歩深い話、意外な展開が欲しかったのも否めません。難しいね。

エンドカード(予告バック)は樋上いたる氏。説明不要の有名絵師さんです。ぱんつはいてない!?
というわけで次回は早くも最終回です。ほんと早いなあ。
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