2010-12-21(Tue)
侵略!イカ娘 #12 戦わなイカ?/ピンチじゃなイカ?/もっとピンチじゃなイカ?
イカ機能を失ってピンチのイカ娘!

イカ娘らしい最終回でした。

Aパートは原作第60話「ビーチバレーしなイカ?」から。賞品の3Dテレビをゲットすべくイカ娘&栄子がタッグを組んで由比ヶ浜ビーチバレー大会へ参戦! 優勝賞品は原作では単に「大きなテレビ」なのでアニメ化で豪華になった?
大会に参加するいつものメンバーが続々と紹介される中で千鶴姉さんだけ何故か応援席に。自分の運動能力を自覚しての参加自重なのでしょうけれどアクシデントから結局参加することに…いやいやあれは栄子でした!
相変わらずかわいい司会のお姉さんの号令にて大会開幕です。子供相手でも容赦無しのイカ娘ペア…フルボッコで昇天の早苗は相変わらず、次なる対戦相手として登場した清美を「親友」と呼ぶイカ娘の表情も良いです。かわいい! さらに「気が利く偽イカ娘」の攻撃を跳ね返してKOシーンは仮面が外れた中の人がこれまたかわいい! しかしこの子は恥ずかしがり屋を自称する割にいつも大胆ビキニだよね。体を見られるのは恥ずかしくないのか(笑

イカ娘ペアvs悟郎ペアの決勝戦は一進一退の接戦バトルを見せていました。そしてマッチポイントの激しいラリーに逸れたボールが観客席へ飛び込み、それを追う栄子も観客席へ! さてどうなる!? そんなピンチを救ったのは颯爽と現れた「能面ライダー般若」、茶単髪のヅラを被って栄子の変装をしておりますがズラから漏れた髪を見れば正体丸わかりですね(笑
大仰な回り込み作画から打たれたフィニッシュブローはその作画の迫力どおりの威力を見せ…こんなのレシーブできる人間がいるかい!? このビーチバレー大会は参加資格に「人間であること」を加えたほうがよろしい(笑
原作だとこのフィニッシュブローはイカ娘の触手で打たれ「危険」ということで失格になってしまい賞品も無しなのですが、アニメでは不問で優勝確定、賞品もしっかり頂いたようです。3Dネタのオチは原作での私的傑作である第121話「3Dじゃなイカ?」も軽くミックスしてる? 3D映像のエビを掴めないイカ娘がかわいい(笑

Bパートは原作第23話「危機(ピンチ)じゃなイカ?」を大幅に改変。触手が動かなくなってしまったイカ娘のピンチ、悟郎にマッサージしてもらっても海水に浸かっても早苗のショック療法も効かず…地上の快適な暮らしに慣れてしまった故の退化か、イカ娘はイカ機能を次々と失っていきます。原作だと触手が動かなくなるだけでイカスミ機能はそのままなのですがアニメではイカスミまで薄く、イカ娘が吐き出したイカスミを躊躇無く味見する姉さんスゲエ!
「海に帰るでゲソ」
動かない触手を手に夕暮れの浜辺で黄昏れるイカ娘は「心情的には侵略を終えている」と考え、引き止めるなら留まってもいイカ?と。その晩の相沢家にてイカ娘は当然「引き止めてもらえる」と思っていたのにみなさんあっさり送り出してくれちゃいます。あらら? その他いつものみなさんも止める気配ゼロ。引っ込みが付かないイカ娘はみなさんに見送られるまま、寂しそうに振り返る表情を見せながら海へ帰ってしまいました。
「どうせすぐ帰ってくるさ」
みなさん揃ってイカ娘を止めなかったのは「からかうつもり」だった。寂しがり屋だからすぐ帰ってくる、今晩はエビカレーにしてあげよう、などなど笑い合うみなさん。しかしイカ娘は帰ってきませんでした。いつもと違うことを感じたのか、この時見せた栄子の表情がなんとも切ない。

Cパートは引き続き原作第23話「危機(ピンチ)じゃなイカ?」、そして途中(タコ娘のパート)に原作第40話「悩まなイカ?」がミックスされていました。夏が終わって戸が閉められたれもん、さらに空の色や空気感の季節描写はじつにリアルだけれどイカ娘にあるまじき描写です。常夏まんがのイカ娘にて夏以外の季節が描かれるとは! それだけにイカ娘が海へ帰った後の時間経過描写として原作ファンにはかなりの衝撃シーンだったと思います。夏が過ぎ、冬を迎えてもみなさん海を見てイカ娘を待っている、なんと切ないシーンであろうか。
「この家を地上、いや宇宙侵略の拠点にさせていただくでゲ…わ!」
そして次の夏。れもんへ帰ってきたイカ娘を涙目で熱烈歓迎のみなさんでしたが…イカ娘の様子が何か変です。結局触手は治らなかったようでバッサリとカット、「ゲソ」の語尾は「だわ」に変わって、侵略の目標も「宇宙」とか。語尾でいちいち「ゲ…だわ!」とつっかえるのがかわいいけれど無理してるなあ。
というわけでイカ娘は再びれもんで働くことに。触手が動かないため皿などは手で運び、虫は殺虫剤を使い、夜は懐中電灯を照らして歩く、思いっきり「普通のバイトの子」です。たくさんの皿を手に乗せて「手を使うのに慣れたな」と栄子に褒められて力無い笑顔を見せるイカ娘、そんな姿を見たたけるは叫んだ。
「イカ姉ちゃんはそんなんじゃない! イカ姉ちゃんはもっと元気で、威張ってて、でも失敗ばっかで、でもめげなくて、今のイカ姉ちゃんはイカ姉ちゃんじゃない!」
ああ泣ける。なんでイカ娘見て泣いてんだ俺は。

叫んだたけるはシャチ浮き輪をイカ娘へ投げ付けました。原作だとここで生命危機を感じたイカ娘の本能が蘇って一件落着となるのですが…あ、あれ? 戻らないよ? どうすんだこれ? ここは原作既読者ならみな同じ事を思ったはず(笑。ポトリと落ちるシャチを前に申し訳なさそうなイカ娘の表情が切なすぎました。ううう。
「あなたがしたいと思うことをすること、それが大事なのよ」
その後浜辺で黄昏れるイカ娘の側に現れた謎の少女。地上の人間を「人間共」と呼んでいる辺りイカ娘と同類の海洋生物か、ファンの間では「タコ娘」と呼ばれている「田辺 梢」です。人間名を名乗り、触手なども無い彼女はおそらく「良い人間共」と生きる選択をしたのか、「どうしたらいいかわからない」と言うイカ娘を穏やかに導きます。そして「あなたはひとりぼっちじゃない」と意味深なセリフを残して去る梢…まあそういうことなのでしょうね。ちなみにこの子については原作でもこれ以上の描写が無い(はず)なのであくまで私の憶測です。
迎えに来た栄子と海へ泳ぎに出たイカ娘。三バカたちの余計な実験にて海流に巻き込まれた栄子は溺れてしまい、しかし触手が動かないイカ娘は助けることができない。海底へ呑まれていく栄子へ必死に手を伸ばすイカ娘の表情には息を呑みました。そして奇跡が起こった。
再生した触手にて栄子を掴むと二人で空へ。青空をバックに照れた表情のイカ娘がかわいすぎてこれだけで海鮮丼3杯いけます。食うのかよ! いやほんといい表情ですよね。逃げる三バカを触手で捕まえて高笑いから栄子のツッコミでオチ。良い話のまま終わらず相変わらずの微妙なオチはイカ娘らしい締めでした。ああ面白かった。

今回のEDはその後の風景いろいろ。新しいビニール傘をもらって雨のお出かけのイカ娘、三つ編み触手の浴衣姿もかわいかったです。そして「一人じゃないと思った」の歌詞が終わるといつもの海から振り返って手を振り、「みんな」の所へ笑顔で走ってくるイカ娘のラストカット。何と綺麗な締めでしょう。この一瞬のためにこれまで一人で立たせていたのだなあ。憎すぎる演出ですよ。
というわけであっという間に終わってしまったイカ娘、アニメ化の噂が立っては消えたイカ娘がもう終わってしまうなんて信じられません。開始前の番宣CMにて金元さんの「ゲソ」を聞いた時にはどうなることかと思ったけれど今やこの声以外考えられないハマりよう、終わってみればイカ娘のかわいらしさを十二分に表現してくれましたね。原作まんがを読んでいると金元声で喋られて困る(笑。また制作スタッフの作品愛も随所に感じられ、原作ファンである私にとっても全く不満を感じない出来に仕上げてくれました。各話でテーマを絞った原作選定・構成も良かったです。まさかここまで楽しめるアニメになるとは。
ではこれにてイカ娘はおしまい、レビューもおしまいです。おつかれさまでした。
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イカ娘らしい最終回でした。

Aパートは原作第60話「ビーチバレーしなイカ?」から。賞品の3Dテレビをゲットすべくイカ娘&栄子がタッグを組んで由比ヶ浜ビーチバレー大会へ参戦! 優勝賞品は原作では単に「大きなテレビ」なのでアニメ化で豪華になった?
大会に参加するいつものメンバーが続々と紹介される中で千鶴姉さんだけ何故か応援席に。自分の運動能力を自覚しての参加自重なのでしょうけれどアクシデントから結局参加することに…いやいやあれは栄子でした!
相変わらずかわいい司会のお姉さんの号令にて大会開幕です。子供相手でも容赦無しのイカ娘ペア…フルボッコで昇天の早苗は相変わらず、次なる対戦相手として登場した清美を「親友」と呼ぶイカ娘の表情も良いです。かわいい! さらに「気が利く偽イカ娘」の攻撃を跳ね返してKOシーンは仮面が外れた中の人がこれまたかわいい! しかしこの子は恥ずかしがり屋を自称する割にいつも大胆ビキニだよね。体を見られるのは恥ずかしくないのか(笑

イカ娘ペアvs悟郎ペアの決勝戦は一進一退の接戦バトルを見せていました。そしてマッチポイントの激しいラリーに逸れたボールが観客席へ飛び込み、それを追う栄子も観客席へ! さてどうなる!? そんなピンチを救ったのは颯爽と現れた「能面ライダー般若」、茶単髪のヅラを被って栄子の変装をしておりますがズラから漏れた髪を見れば正体丸わかりですね(笑
大仰な回り込み作画から打たれたフィニッシュブローはその作画の迫力どおりの威力を見せ…こんなのレシーブできる人間がいるかい!? このビーチバレー大会は参加資格に「人間であること」を加えたほうがよろしい(笑
原作だとこのフィニッシュブローはイカ娘の触手で打たれ「危険」ということで失格になってしまい賞品も無しなのですが、アニメでは不問で優勝確定、賞品もしっかり頂いたようです。3Dネタのオチは原作での私的傑作である第121話「3Dじゃなイカ?」も軽くミックスしてる? 3D映像のエビを掴めないイカ娘がかわいい(笑

Bパートは原作第23話「危機(ピンチ)じゃなイカ?」を大幅に改変。触手が動かなくなってしまったイカ娘のピンチ、悟郎にマッサージしてもらっても海水に浸かっても早苗のショック療法も効かず…地上の快適な暮らしに慣れてしまった故の退化か、イカ娘はイカ機能を次々と失っていきます。原作だと触手が動かなくなるだけでイカスミ機能はそのままなのですがアニメではイカスミまで薄く、イカ娘が吐き出したイカスミを躊躇無く味見する姉さんスゲエ!
「海に帰るでゲソ」
動かない触手を手に夕暮れの浜辺で黄昏れるイカ娘は「心情的には侵略を終えている」と考え、引き止めるなら留まってもいイカ?と。その晩の相沢家にてイカ娘は当然「引き止めてもらえる」と思っていたのにみなさんあっさり送り出してくれちゃいます。あらら? その他いつものみなさんも止める気配ゼロ。引っ込みが付かないイカ娘はみなさんに見送られるまま、寂しそうに振り返る表情を見せながら海へ帰ってしまいました。
「どうせすぐ帰ってくるさ」
みなさん揃ってイカ娘を止めなかったのは「からかうつもり」だった。寂しがり屋だからすぐ帰ってくる、今晩はエビカレーにしてあげよう、などなど笑い合うみなさん。しかしイカ娘は帰ってきませんでした。いつもと違うことを感じたのか、この時見せた栄子の表情がなんとも切ない。

Cパートは引き続き原作第23話「危機(ピンチ)じゃなイカ?」、そして途中(タコ娘のパート)に原作第40話「悩まなイカ?」がミックスされていました。夏が終わって戸が閉められたれもん、さらに空の色や空気感の季節描写はじつにリアルだけれどイカ娘にあるまじき描写です。常夏まんがのイカ娘にて夏以外の季節が描かれるとは! それだけにイカ娘が海へ帰った後の時間経過描写として原作ファンにはかなりの衝撃シーンだったと思います。夏が過ぎ、冬を迎えてもみなさん海を見てイカ娘を待っている、なんと切ないシーンであろうか。
「この家を地上、いや宇宙侵略の拠点にさせていただくでゲ…わ!」
そして次の夏。れもんへ帰ってきたイカ娘を涙目で熱烈歓迎のみなさんでしたが…イカ娘の様子が何か変です。結局触手は治らなかったようでバッサリとカット、「ゲソ」の語尾は「だわ」に変わって、侵略の目標も「宇宙」とか。語尾でいちいち「ゲ…だわ!」とつっかえるのがかわいいけれど無理してるなあ。
というわけでイカ娘は再びれもんで働くことに。触手が動かないため皿などは手で運び、虫は殺虫剤を使い、夜は懐中電灯を照らして歩く、思いっきり「普通のバイトの子」です。たくさんの皿を手に乗せて「手を使うのに慣れたな」と栄子に褒められて力無い笑顔を見せるイカ娘、そんな姿を見たたけるは叫んだ。
「イカ姉ちゃんはそんなんじゃない! イカ姉ちゃんはもっと元気で、威張ってて、でも失敗ばっかで、でもめげなくて、今のイカ姉ちゃんはイカ姉ちゃんじゃない!」
ああ泣ける。なんでイカ娘見て泣いてんだ俺は。

叫んだたけるはシャチ浮き輪をイカ娘へ投げ付けました。原作だとここで生命危機を感じたイカ娘の本能が蘇って一件落着となるのですが…あ、あれ? 戻らないよ? どうすんだこれ? ここは原作既読者ならみな同じ事を思ったはず(笑。ポトリと落ちるシャチを前に申し訳なさそうなイカ娘の表情が切なすぎました。ううう。
「あなたがしたいと思うことをすること、それが大事なのよ」
その後浜辺で黄昏れるイカ娘の側に現れた謎の少女。地上の人間を「人間共」と呼んでいる辺りイカ娘と同類の海洋生物か、ファンの間では「タコ娘」と呼ばれている「田辺 梢」です。人間名を名乗り、触手なども無い彼女はおそらく「良い人間共」と生きる選択をしたのか、「どうしたらいいかわからない」と言うイカ娘を穏やかに導きます。そして「あなたはひとりぼっちじゃない」と意味深なセリフを残して去る梢…まあそういうことなのでしょうね。ちなみにこの子については原作でもこれ以上の描写が無い(はず)なのであくまで私の憶測です。
迎えに来た栄子と海へ泳ぎに出たイカ娘。三バカたちの余計な実験にて海流に巻き込まれた栄子は溺れてしまい、しかし触手が動かないイカ娘は助けることができない。海底へ呑まれていく栄子へ必死に手を伸ばすイカ娘の表情には息を呑みました。そして奇跡が起こった。
再生した触手にて栄子を掴むと二人で空へ。青空をバックに照れた表情のイカ娘がかわいすぎてこれだけで海鮮丼3杯いけます。食うのかよ! いやほんといい表情ですよね。逃げる三バカを触手で捕まえて高笑いから栄子のツッコミでオチ。良い話のまま終わらず相変わらずの微妙なオチはイカ娘らしい締めでした。ああ面白かった。

今回のEDはその後の風景いろいろ。新しいビニール傘をもらって雨のお出かけのイカ娘、三つ編み触手の浴衣姿もかわいかったです。そして「一人じゃないと思った」の歌詞が終わるといつもの海から振り返って手を振り、「みんな」の所へ笑顔で走ってくるイカ娘のラストカット。何と綺麗な締めでしょう。この一瞬のためにこれまで一人で立たせていたのだなあ。憎すぎる演出ですよ。
というわけであっという間に終わってしまったイカ娘、アニメ化の噂が立っては消えたイカ娘がもう終わってしまうなんて信じられません。開始前の番宣CMにて金元さんの「ゲソ」を聞いた時にはどうなることかと思ったけれど今やこの声以外考えられないハマりよう、終わってみればイカ娘のかわいらしさを十二分に表現してくれましたね。原作まんがを読んでいると金元声で喋られて困る(笑。また制作スタッフの作品愛も随所に感じられ、原作ファンである私にとっても全く不満を感じない出来に仕上げてくれました。各話でテーマを絞った原作選定・構成も良かったです。まさかここまで楽しめるアニメになるとは。
ではこれにてイカ娘はおしまい、レビューもおしまいです。おつかれさまでした。
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