2011-01-22(Sat)
魔法少女まどか☆マギカ #03 もう何も恐くない
「いいものじゃないわよ。魔法少女なんて」

あまりに突然なマミの最期でした。

アバンは病院の上条くんを見舞うさやか。まどかたちの前では元気いっぱいキャラのさやかも想いを寄せる男の子の前ではオンナノコになってしまう、片耳イヤホンを渡され顔が近付くと初々しい照れ顔を見せたりかわいいなあ。パッと入った幼少時の回想カットからして上条くんは幼なじみのバイオリン少年? 左腕に巻かれた包帯は事故か事件か、どちらにしろ彼が「バイオリンを弾けない」ことを示していますね。これは言うまでもなくさやかの「契約」に関する前振りでしょう。
Aパート冒頭は魔法少女体験コースの第?弾、魔女から分裂した使い魔を巨大マスケット銃でズドン!と撃って一丁上がりです。しかし使い魔なので退治してもグリーフシードは現れず、つまりこれを繰り返すことでソウルジェムはどんどん濁り魔法少女は追い詰められていくのですね。一度手を染めたら抜け出せない魔法少女の沼、おそろしや。
体験コースの帰り道にて「マミの願い事」を訊くまどか。これは私も気になっていたけれど意外とあっさり答えてくれました。

「今の生き方も、あそこで死んじゃうよりはよほど良かったと思ってる」
酷い交通事故にて車内に閉じ込められ死を待つだけの身、てなところへ現れたキュウべえへ手を伸ばすマミ…前回キュウべえが「たいていの子は二つ返事」と言っていたのはこういう事か? そりゃ二つ返事だろうよ。また前回映したガランとしたマミの自宅は、つまりこの事故で家族全員亡くしてしまったということでしょうね。事故での契約以来たった一人で魔法少女として戦ってきた、頼る仲間も家族もいないままで。
ここでさやかが「願い事は他人のためでもいいのか?」と質問。せっかくボカして話しているのにドンズバで「それって上条くん?」とツッコむまどかは神経が3本くらい足りない子ですね(笑。まだまだお子様なのだなあ。そんなさやかへマミは厳しい言葉、「彼の夢を叶えたい」のか「彼の夢を叶えた恩人になりたい」のか…無償の願いか自己満足か、確かにこの二つは全く違う性質のものです。さやかがどんな思いでこの「例え」を口にしたかわかっているだろうにあえて厳しい口調のマミは中学三年生とは思えない姐御っぷり、そのセリフに一瞬入る暗い横顔が言葉の重みを増していますね。そんな言葉にさやかは一瞬ムッとするもののマミの真摯な態度に表情を緩め…こういうやり取りを経て信頼関係が育っていく描写はなかなかガチンコな作りです。

自宅のベッドで横になりながら物思うまどか。魔法少女のデザイン画を眺めながら「願い事」の件をキュウべえと話しています。ベッドを斜めに分ける影はまどかが未だ決断できない、迷いの表現でしょうか。「魔法少女になって人助けをする」ことが目的であるまどかは魔法少女になった途端に願いが叶ってしまう、傍から見たらそれは「命懸けで行うことか?」と思うのだけれど、ドジでノロマで取り柄がない自分を変えたいまどか本人からしたら今のまま「何の役にも立たず」にのほほんと生きていくことが辛いのでしょう。しかしそれは前回さやかが言った「幸せボケ」そのもの、日々是平穏なことがどれだけありがたいことか。それはともかくこの会話中のキュウべえが怪しすぎて笑った。ここまでド真っ黒だと笑うしか…もはや魔法少女の妖精さんの姿ではありませんね。
大トラで帰ってきた母ちゃん色っぽい! 上司の愚痴をグチグチ言いながら水飲んでバタンキューの母ちゃんをベッドへ運んで、まどかは父ちゃんとヒトコトフタコト。
「生き方そのものを夢にする」
父ちゃんが語った母ちゃんの夢。その話を聞いたまどかは何か吹っ切れた様子です。それはまどかが魔法少女の対価に何を求めるのか、自らが魔法少女となって叶える夢とは何なのか、に対する答え。
一方のマミは夜の公園にてほむらと対峙。この二人はどうしてこれほどギスギスしているのか? 前回語られた理由が本当のホントなのか? 会話の内容からすると確かに「まどかの素質に危機を感じる」ほむらがまどかの魔法少女化を邪魔立てしているようで、その思考を「いじめられっ子の発想」と突き刺すマミに表情を変えるほむら…過去に何かあったのだろうか? ともあれマミの背後に立つ街灯の光筋がまるで十字架のようでナントモ。
上条くんの病院へ行くも会えずにお帰りのみなさん。その道すがらの駐輪場にて孵化寸前のグリーフシードを発見! こんな所で孵化したら大変とテキパキ動くさやかはやはり見た目より遙かにしっかり者みたいです。もちろんそれは「上条くんへの思い」がベースなのでしょうけれども。

マミを連れて現場へ戻ったまどかは発動した結界の中へ。いかにも病院チックなイヌカレー時空冒頭に一瞬現れた「CAUTION」の図は後から見ると結構シャレになってません。今回この図どおりになってしまった黄色い服…それに並ぶ青い服の腹部が爆発しているのはまさか次回以降の予告? もう勘弁して。
二人で結界を進むと追ってくる者あり。いつもは影から眺めているだけだったほむらが堂々と声を掛けて獲物の横取り? まあ今までの流れからするとマミがそう取るのも無理は無く、しかしほむらの真意は別にあったようで…何を言っても後の祭りですが。マミの一声でシュッと伸びるリボンを模した拘束鎖がかっこかわいいけれど、ほむらはほむらであっさり捕まっちゃうんだなあ。それだけマミの魔法力が強いということか。しかもこれがマミの最期を知らせる小道具を兼ねている辺り上手く考えられた演出でした。
「マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです」
そしてまどかの告白タイムへ。まどかの言葉を背中で聞いてたマミがくるりと振り返ってギュッと手を取り涙目の一連は見ているこっちも涙目でした。無理してかっこつけて、先輩ぶってきたけれど一人の寂しさ辛さに影では泣いていたマミ。しかしそんな自分を慕ってくれて、「仲間」ができた喜びを素直に表すマミは決して「ダメな子」ではありません。マミは今までの言葉どおりいい子じゃないか! 誰だマミを怪しい怪しいと言っていたのは!(私だ

てなところで孵化した魔女を討つべく魔法少女へ変身です。仲間が出来た喜びかノリノリのマミ、マスケット銃を出しては撃ち、出しては撃ちで次々と片付けていきます。そして魔女本体と対峙、今までのグロいデザインから一転してアメリカアニメのマスコットみたいなそれは凶悪さを感じさせず、ぬいぐるみのような相手に容赦無く銃を撃ち込み、いつもよりまた巨大な銃というより砲をズドン! これにて勝負ありと思われましたが…。
ここから先はあまり書きたくありません。こんなかわいいキャラクターを残虐に殺せば、そりゃインパクトはありますよ。新房監督による間接表現の演出も効いて、いや効き過ぎた映像はあまりにショッキングでしたし。首を食いちぎられ、ぶら下がった胴体がドボンと落ち、さらに魔女はそれにかぶりつく。ほむらの爆弾にて破壊された魔女の体から落ちた「何か」がテーブルへ落ちるとそこには血塗れのティーカップ。これほど執拗に残虐に描く必要があるのか。この表現をして「魔法少女モノの概念を破った斬新な映像」と絶賛する向きもあるでしょう。もちろんそれは個人の感覚なので私はどうこう言いません。しかし
魔法少女を殺してはいけない。
別に法的根拠があるわけではありませんがこれだけは譲れない。どれほどの大ケガを負ってもマミは「生きて」いるべきでした。人々に夢を与えるべく存在の「魔法少女」は死んではいけないのです。またこの状況にて表情一つ変えず契約を迫るキュウべえも不快感しか感じませんでした。魔法少女付きの妖精として許されざる存在、黒い怪しいと言ってもこれほどの悪党を見せられてはもう「魔法少女モノ」としては見られません。
おそらく次回以降も堰を切ったように残虐表現が続くのでしょう。うめ先生デザインのかわいいキャラクターを血塗れにして殺しまくる、このギャップで残虐性をブーストする狙いなのでしょうけれど(以下独りよがりな暴言のため削除
次回あんまりな内容だったらレビューはこれきりにします。

エンドカード(予告バック)は津路参汰氏。ニトロプラスの絵師さんです。
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あまりに突然なマミの最期でした。

アバンは病院の上条くんを見舞うさやか。まどかたちの前では元気いっぱいキャラのさやかも想いを寄せる男の子の前ではオンナノコになってしまう、片耳イヤホンを渡され顔が近付くと初々しい照れ顔を見せたりかわいいなあ。パッと入った幼少時の回想カットからして上条くんは幼なじみのバイオリン少年? 左腕に巻かれた包帯は事故か事件か、どちらにしろ彼が「バイオリンを弾けない」ことを示していますね。これは言うまでもなくさやかの「契約」に関する前振りでしょう。
Aパート冒頭は魔法少女体験コースの第?弾、魔女から分裂した使い魔を巨大マスケット銃でズドン!と撃って一丁上がりです。しかし使い魔なので退治してもグリーフシードは現れず、つまりこれを繰り返すことでソウルジェムはどんどん濁り魔法少女は追い詰められていくのですね。一度手を染めたら抜け出せない魔法少女の沼、おそろしや。
体験コースの帰り道にて「マミの願い事」を訊くまどか。これは私も気になっていたけれど意外とあっさり答えてくれました。

「今の生き方も、あそこで死んじゃうよりはよほど良かったと思ってる」
酷い交通事故にて車内に閉じ込められ死を待つだけの身、てなところへ現れたキュウべえへ手を伸ばすマミ…前回キュウべえが「たいていの子は二つ返事」と言っていたのはこういう事か? そりゃ二つ返事だろうよ。また前回映したガランとしたマミの自宅は、つまりこの事故で家族全員亡くしてしまったということでしょうね。事故での契約以来たった一人で魔法少女として戦ってきた、頼る仲間も家族もいないままで。
ここでさやかが「願い事は他人のためでもいいのか?」と質問。せっかくボカして話しているのにドンズバで「それって上条くん?」とツッコむまどかは神経が3本くらい足りない子ですね(笑。まだまだお子様なのだなあ。そんなさやかへマミは厳しい言葉、「彼の夢を叶えたい」のか「彼の夢を叶えた恩人になりたい」のか…無償の願いか自己満足か、確かにこの二つは全く違う性質のものです。さやかがどんな思いでこの「例え」を口にしたかわかっているだろうにあえて厳しい口調のマミは中学三年生とは思えない姐御っぷり、そのセリフに一瞬入る暗い横顔が言葉の重みを増していますね。そんな言葉にさやかは一瞬ムッとするもののマミの真摯な態度に表情を緩め…こういうやり取りを経て信頼関係が育っていく描写はなかなかガチンコな作りです。

自宅のベッドで横になりながら物思うまどか。魔法少女のデザイン画を眺めながら「願い事」の件をキュウべえと話しています。ベッドを斜めに分ける影はまどかが未だ決断できない、迷いの表現でしょうか。「魔法少女になって人助けをする」ことが目的であるまどかは魔法少女になった途端に願いが叶ってしまう、傍から見たらそれは「命懸けで行うことか?」と思うのだけれど、ドジでノロマで取り柄がない自分を変えたいまどか本人からしたら今のまま「何の役にも立たず」にのほほんと生きていくことが辛いのでしょう。しかしそれは前回さやかが言った「幸せボケ」そのもの、日々是平穏なことがどれだけありがたいことか。それはともかくこの会話中のキュウべえが怪しすぎて笑った。ここまでド真っ黒だと笑うしか…もはや魔法少女の妖精さんの姿ではありませんね。
大トラで帰ってきた母ちゃん色っぽい! 上司の愚痴をグチグチ言いながら水飲んでバタンキューの母ちゃんをベッドへ運んで、まどかは父ちゃんとヒトコトフタコト。
「生き方そのものを夢にする」
父ちゃんが語った母ちゃんの夢。その話を聞いたまどかは何か吹っ切れた様子です。それはまどかが魔法少女の対価に何を求めるのか、自らが魔法少女となって叶える夢とは何なのか、に対する答え。
一方のマミは夜の公園にてほむらと対峙。この二人はどうしてこれほどギスギスしているのか? 前回語られた理由が本当のホントなのか? 会話の内容からすると確かに「まどかの素質に危機を感じる」ほむらがまどかの魔法少女化を邪魔立てしているようで、その思考を「いじめられっ子の発想」と突き刺すマミに表情を変えるほむら…過去に何かあったのだろうか? ともあれマミの背後に立つ街灯の光筋がまるで十字架のようでナントモ。
上条くんの病院へ行くも会えずにお帰りのみなさん。その道すがらの駐輪場にて孵化寸前のグリーフシードを発見! こんな所で孵化したら大変とテキパキ動くさやかはやはり見た目より遙かにしっかり者みたいです。もちろんそれは「上条くんへの思い」がベースなのでしょうけれども。

マミを連れて現場へ戻ったまどかは発動した結界の中へ。いかにも病院チックなイヌカレー時空冒頭に一瞬現れた「CAUTION」の図は後から見ると結構シャレになってません。今回この図どおりになってしまった黄色い服…それに並ぶ青い服の腹部が爆発しているのはまさか次回以降の予告? もう勘弁して。
二人で結界を進むと追ってくる者あり。いつもは影から眺めているだけだったほむらが堂々と声を掛けて獲物の横取り? まあ今までの流れからするとマミがそう取るのも無理は無く、しかしほむらの真意は別にあったようで…何を言っても後の祭りですが。マミの一声でシュッと伸びるリボンを模した拘束鎖がかっこかわいいけれど、ほむらはほむらであっさり捕まっちゃうんだなあ。それだけマミの魔法力が強いということか。しかもこれがマミの最期を知らせる小道具を兼ねている辺り上手く考えられた演出でした。
「マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです」
そしてまどかの告白タイムへ。まどかの言葉を背中で聞いてたマミがくるりと振り返ってギュッと手を取り涙目の一連は見ているこっちも涙目でした。無理してかっこつけて、先輩ぶってきたけれど一人の寂しさ辛さに影では泣いていたマミ。しかしそんな自分を慕ってくれて、「仲間」ができた喜びを素直に表すマミは決して「ダメな子」ではありません。マミは今までの言葉どおりいい子じゃないか! 誰だマミを怪しい怪しいと言っていたのは!(私だ

てなところで孵化した魔女を討つべく魔法少女へ変身です。仲間が出来た喜びかノリノリのマミ、マスケット銃を出しては撃ち、出しては撃ちで次々と片付けていきます。そして魔女本体と対峙、今までのグロいデザインから一転してアメリカアニメのマスコットみたいなそれは凶悪さを感じさせず、ぬいぐるみのような相手に容赦無く銃を撃ち込み、いつもよりまた巨大な銃というより砲をズドン! これにて勝負ありと思われましたが…。
ここから先はあまり書きたくありません。こんなかわいいキャラクターを残虐に殺せば、そりゃインパクトはありますよ。新房監督による間接表現の演出も効いて、いや効き過ぎた映像はあまりにショッキングでしたし。首を食いちぎられ、ぶら下がった胴体がドボンと落ち、さらに魔女はそれにかぶりつく。ほむらの爆弾にて破壊された魔女の体から落ちた「何か」がテーブルへ落ちるとそこには血塗れのティーカップ。これほど執拗に残虐に描く必要があるのか。この表現をして「魔法少女モノの概念を破った斬新な映像」と絶賛する向きもあるでしょう。もちろんそれは個人の感覚なので私はどうこう言いません。しかし
魔法少女を殺してはいけない。
別に法的根拠があるわけではありませんがこれだけは譲れない。どれほどの大ケガを負ってもマミは「生きて」いるべきでした。人々に夢を与えるべく存在の「魔法少女」は死んではいけないのです。またこの状況にて表情一つ変えず契約を迫るキュウべえも不快感しか感じませんでした。魔法少女付きの妖精として許されざる存在、黒い怪しいと言ってもこれほどの悪党を見せられてはもう「魔法少女モノ」としては見られません。
おそらく次回以降も堰を切ったように残虐表現が続くのでしょう。うめ先生デザインのかわいいキャラクターを血塗れにして殺しまくる、このギャップで残虐性をブーストする狙いなのでしょうけれど(以下独りよがりな暴言のため削除
次回あんまりな内容だったらレビューはこれきりにします。

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