2011-01-31(Mon)
ハートキャッチプリキュア! #49 みんなの心をひとつに!私は最強のプリキュア!!
たった14歳の美少女が地球を守ってしまった!

ハートキャッチプリキュア、いよいよ最終回です。

4人ハートキャッチを受けたデューンがしゅわしゅわ寸前で引いた前回、これで決着だったらデューンとは何だったのか?とあまりに切ないのでもちろんまだ粘ります。しゅわしゅわの光の中で苦悶のデューンは拳を握り締めて耐え切り、オーケストラ返しに成功してしまいました。勝ちを確信していたプリキュアたちの焦り顔カットインはベタながら緊迫感を煽り、続いて消えゆくオーケストラさんを宇宙視点で描いたシーンも壮大な絶望を演出していました。しかし「宇宙空間にて惑星城に拳を振り下ろすオーケストラさんを必殺技時空外から眺める」とはなかなか斬新なアングルです。技は返されてしまったけれどこのアングル取りにちょっと感動した(笑
オーケストラさんの拳の跡も生々しく無数にひび割れた中心に立つデューンは全身から怪しいオーラを立ち上げて反撃開始です。狂気に取り憑かれたようなデューンの変貌は小さいお友達がトラウマになりそうな…キャシャーンより激しいんじゃ?

激しい振動と嵐が地を切り裂き、その嵐が惑星を取り込むと咆哮と共に生まれ出た巨大デューン。言うなれば惑星デザトリアンか。その巨大デューンは振り上げた拳を地球へ打ち込み…これもまた斬新な描写です。何だかえらいことになってます。拳で打たれた地球は大地が揺れ、よろけたなみなみの収まり所はやっぱり番くんか! 受け止めた番くんもなみなみを抱き寄せちゃってたりしてイケメンすぎ(笑。よろけるなみなみが無駄に色っぽく、その後でよろける彩さん&真由さんもかわいい。ほんとハトキャのサブキャラはハズレがありません。
ここは砂漠の向こうに浮かぶデューンの拳がじつにシュールな絵面だけれど、少なくとも本州くらい一発で潰せそうな打ち込みシーンと縮尺が合ってないよね。細かいこと気にしたら負けだ。
大暴れの巨大デューンをコッペさまバリアから見物のみなさん。このまま黙って見ているわけにもいかないのでまずはマリンが口火を切ります。青モチーフのブーツがスッと現れるカットはかっこよかったぞマリン!

「ちょっくら地球を守って来よう!」
この非常時に緊迫感や危機感をおくびにも出さず、いつもの調子で決戦へ向かうマリン。サンシャインはゆりさんの年齢にいちいちツッコまなくてよろしい! ネタにされても笑顔のムーンライトさんが逆に怖い(笑。そんなムーンライトさんへブロッサムが先の説教をゴメンナサイ…しかしムーンライトさんはブロッサムの肩に手を置き、優しい表情を返します。第1話の悲劇「憎しみを糧に戦ってはいけない」ことを思い出したムーンライトさんの強さが窺える表情でした。そして次の瞬間表情を引き締めて出陣、この表情変化にはさぶいぼが止まりません。さらに薫子さんに見送られてブロッサムも飛び立ち、四人が揃って巨大デューンへ向かうカットも格好良かった。さすが最終回は作画の気合も凄まじい。

プリキュアと対峙したデューンはいきなりメガ粒子砲をぶっ放し…爆煙の隙間からプリキュアのコスがチラリチラリと覗き、一層増した羽根の輝きのカットは凄まじく格好良い。逆境に負けない、巨大な敵にも諦めないプリキュア魂ここにあり、と言わんばかりの恰好良すぎる演出は瞬きすら惜しい。しかし小さいお友達はどう感じるのだろう。
「デューン」と名を呼ぶブロッサムのアップからミラージュの鏡に写るデューンへの繋ぎも綺麗でした。荒廃した地球を背に憎しみに猛るデューンの姿は「救い」を求めているようにも見えます。「心など要らない」というのが砂漠王のポリシーでしたが、彼が持つ「憎しみ」も感情(心)の一つであり、つまりこの「憎しみ」を無にしたいがための砂漠化計画だったのかも。いったい彼が何を憎んでいたのかは最後までわかりませんでしたが…結局この描写が無かったためにデューンの存在感やセリフがイマイチ軽いんですよねえ。
そんなデューンへブロッサムは慈愛の表情で言葉を続けます。悲しみが終わらないのは私たちの力が足りないから、憎しみが尽きないのは私たちの愛がまだ足りないから、だから、だから…
「だから私たちは力を合わせましょう!」

宇宙に咲く大輪の花
無限の力と、無限の愛を持つ、星の瞳のプリキュア
ハートキャッチプリキュア 無限シルエット!
みんなが力を合わせればそれは宇宙の如く無限の力となる。星の瞳のプリキュアはデューンの攻撃をことごとく跳ね返し、最終奥義の「拳パンチ」へ…拳パンチってそのまんまじゃないか。振りかぶりの「食らえ! この愛!」も強烈すぎてちょっと絶句。ともあれこの勢いで打ち込まれたら食らうしかありません(笑
デューンの心臓へ打ち込まれた拳は破壊ではなく言葉通り「愛」を打ち込むものでした。慈愛の表情でデューンを見つめる無限さん、その後のデューンの表情変化は乾いた砂に水が浸みるように「心」が満たされた現れでしょうか。それはそうとデューンの肩に乗っていたタコみたいな生物は何だったのだろう? てっきりあれが「本体」ってオチかと。

Bパートは一転して事後の地球、いきなり元に戻っていて何事かと思ったけれどつぼみたちの制服や既に生まれている「ふたばちゃん」を見ると結構時間が経ってる? 確かあの最終決戦はクリスマスの晩の出来事でしたから。
元に戻った街並みの中で植物園の様子、コッペさまは相変わらず植物園の番人をなさっているようです。薫子さんが映らないのは何故だろう? 雰囲気からして早朝なのでまだ寝てるのかな。
というわけでつぼみの妹が生まれてます。ほっぺたぷにぷにの誘惑に勝てないえりかは鼻息荒すぎ(笑。一方ぷにぷに我慢のつぼみはお姉ちゃんっぷりをアピール、その後連れ立っての会話シーンもいい味出してました。えりかは自分が妹だから「妹の良さ」がわからなかった…つまりもも姉も妹であるえりかに対して同じように思っていたはずで、そんな気持ちを知ればもも姉に対する見方も変わるでしょう。なるほど奥が深い。
OP使い回しの登校シーンはここへ繋がるのか!と一瞬ハッとしたけれど…夏服に描き替えているのだからソックスも白く直せばよかったのに!と即ツッコむ自分が嫌い。ともあれこれは「完全に日常へ戻った」ことの表れなのでしょうね。
てなわけでいつきくん宅へ到着、学校へ誘いに道場に行くといつきくんの背後に見たことある顔ががが!

クモジャキーさんは「熊本」さんとなって、というか戻って復活。やはり本体がありましたね。砂漠幹部時代の格闘技マニアっぷりはリアルの写しだったのか、お約束のように明堂院道場での復活お披露目となりました。ってコブラさんと同じ病室で同時に目覚めるカットは笑った。きみらどんだけ仲が良いんだ(笑。サソリ姉さんぽい人はおなじみの幼稚園で先生となり、美しいものが好きだったコブラさんっぽい人はファッションデザイナー? クモさんコブラさんが幹部時代の対決相手と復活先が入れ替わってるのはどんな意図なのだろう。
そういやいつきくんがついに女子制服になりました! スカート姿もかわいいよ! 女装じゃないよ!(笑。三人揃って眺めるあの丘からの風景、引っ越し直後に「つぼみ一人」で訪れたこの場所から始まったハトキャを「仲間と一緒に眺める」シーンで締める作りはベタながら感動、つぼみの成長が窺えるワンカットですね。

「私たちは凄いことをしてしまった! 世界が輝いているのも私たちのおかげ!」
鼻息荒く自画自賛のえりかスゲー。こんなプリキュア、というか全ヒーローを見回しても「私が地球を守ったんだぞ! えっへん!」とドヤ顔するキャラは見たこと無い。しかしその気持ちはわからんでも無い…こんなノリが許されるのもハトキャならではだろうなあ。そして「人生これ以上何があるって言うのよ!」と頭を抱えるえりか、正義の味方の燃え尽き症候群ってのも初めてです(笑。そんなえりかに影で聞いてたゆりさんがピシャリ。さすがこの人はオトナだなあ。
倒れた大樹の側で育つ新しい苗。見守っている三つの光はシプレコフレポプリのようで、じつはこの戦いで命を失った三人(コロン、月影博士、ダークさん)と解釈できるかも。博士の爆死シーンはコッペさまが颯爽と現れて助けただろうと軽く考えていたけれどそんなお手軽設定は結局無く、この「見守る光」の描写が邪推どおりとすれば死亡確定? ううむ、ドラマ性を考えれば安易な復活劇は全体を安っぽくしてしまいますが…それでも、ご都合と思われても博士だけは生き残っていて欲しかったなあ。プリキュアで「人」が死ぬのはブラックラグーンで一都市が全滅するより重いよ。
今まで私たちを見守ってくれた心の大樹を、これからは私たちの心が育て見守っていく。だからいつまでも無限の力とかに頼っちゃダメ。このゆりさんのセリフに本作のポリシーを感じます。思えば本作のプリキュアたちは悩みを抱えている人の悩みを「解決」してきたわけではありません。あくまでその手助け、思い悩んで立ち止まっている人の背中を押す程度の役目でした。結局自分の悩みは自分で解決しなければならない。自分の人生は自分の力で切り開いていかなければならないのです。高校生プリキュアって何事?と思ったけれど、今となればこういう事を言える立場のキャラが「仲間」に必要だったと判りますね。自らが辛い経験を重ね、さらに最終決戦まで一緒に戦った仲間でなくては言葉が薄っぺらくなってしまいますもの。
「親友じゃありません、大親友です!」
あの無表情だったゆりさんがこんな笑顔を見せてくれるとは! ゆりさんにとってもつぼみたちとの出会いは宝物となったことでしょう。

「花の無い宇宙に、少しでも花を咲かせたい」
宇宙を思うつぼみの回想。拳パンチは前述のとおり「愛」を打ち込み、するとデューンに心(ハート)が芽生えた。綺麗になったデューンはそのハートによって浄化されて光の粒と化し、地球は緑を取り戻したのでした。宇宙へ行って花を咲かせたいのは散ったデューンへの慰めか、またデューン同様に心が枯れた宇宙人への救いか。愛を届けるフラワーショップ花咲 宇宙支店?(笑
静かに佇むプリキュアパレスの石像、その中央に置かれたミラージュは400年前のキュアアンジュから始まった砂漠王との戦いが終わったことを表していますね。アコギアレンジのOP曲が静かに流れる中でつぼみのモノローグは聞いてて寂しさ全開です。ああ終わっちゃうんだなあああ。ついにこの時が来てしまったか。
増子さんが撮った最終決戦出撃前の写真。モノローグが終わると時間の経過を表すように色調がセピアに変わり、と同時にカメラが引くと側に置かれたパフュームが消え…その代わりに誰かの影が落ちてきます。そこからさらにカメラが引くと…ちっさいつぼみが! いやこれはふたばちゃん!? その手にギュッと握られたパフュームはお姉ちゃんへの憧れからでしょうか。これがふたばちゃんだとすればつぼみたちは二十歳前後…立派に育った娘たちの姿を見てみたいものです(お父さんの気持ち
というわけでハートキャッチプリキュアは今回でお別れです。丸一年に渡ってくどくど書いたレビューもこれでオシマイ、1クール作品が多いアニメ界にて丸一年も付き合うと作品への愛着が違います。毎年の事とはいえ身を切られそうに寂しいですよ。特にハトキャは入れ込んだから寂しさもひとしお。ううう。
ハトキャは一話あたりのクオリティは高いエピソードが多かったけれど、全体を通して考えると少々作りの甘さというか詰めの甘さを感じなくもありません。まあ基本的に子供番組なのであまり細かくツッコむのは野暮ですが、それにしても砂漠王デューンの存在感の無さったら…せめて彼が「何を憎んでいるのか」くらい描いてくれないと最終決戦に重みを感じません。初期から引っ張っていたダークさんvsゆりさんの確執話、ダークさんの正体についてももう一ひねり欲しかった。
などと不満点を挙げればあと256行くらい書けますが、それ以上にモブキャラ含めた全キャラクターたちを愛し、シリーズ通してほとんど崩れなかった作画と少女向けとは思えない超絶アクション演出に心酔し、ハートフルな各エピソードを楽しませてもらったのでまあいいか(笑。ほんと楽しい一年でした。
ではハトキャレビューはこれにてお開きです。お疲れさまでした。

エンドカードは馬越氏直筆の最終回仕様、こちらこそ「ありがとう」!

次回予告は来週から始まる「スイートプリキュア♪」です。しばらくこの絵柄変化に戸惑いそうだけれどハトキャが異質なだけで本来のプリキュアデザインに戻っただけかも。予告映像を見るにバンク以外の作画が超不安、ハトキャと違って作監の個性が発揮されそうですね(言葉を選んでいます。女神作画を期待したいけれど神のぞ2期があるからしばらく無理かな。むむむ。
第一話っからケンカしてるみたいだけど大丈夫か?(笑
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ハートキャッチプリキュア、いよいよ最終回です。

4人ハートキャッチを受けたデューンがしゅわしゅわ寸前で引いた前回、これで決着だったらデューンとは何だったのか?とあまりに切ないのでもちろんまだ粘ります。しゅわしゅわの光の中で苦悶のデューンは拳を握り締めて耐え切り、オーケストラ返しに成功してしまいました。勝ちを確信していたプリキュアたちの焦り顔カットインはベタながら緊迫感を煽り、続いて消えゆくオーケストラさんを宇宙視点で描いたシーンも壮大な絶望を演出していました。しかし「宇宙空間にて惑星城に拳を振り下ろすオーケストラさんを必殺技時空外から眺める」とはなかなか斬新なアングルです。技は返されてしまったけれどこのアングル取りにちょっと感動した(笑
オーケストラさんの拳の跡も生々しく無数にひび割れた中心に立つデューンは全身から怪しいオーラを立ち上げて反撃開始です。狂気に取り憑かれたようなデューンの変貌は小さいお友達がトラウマになりそうな…キャシャーンより激しいんじゃ?

激しい振動と嵐が地を切り裂き、その嵐が惑星を取り込むと咆哮と共に生まれ出た巨大デューン。言うなれば惑星デザトリアンか。その巨大デューンは振り上げた拳を地球へ打ち込み…これもまた斬新な描写です。何だかえらいことになってます。拳で打たれた地球は大地が揺れ、よろけたなみなみの収まり所はやっぱり番くんか! 受け止めた番くんもなみなみを抱き寄せちゃってたりしてイケメンすぎ(笑。よろけるなみなみが無駄に色っぽく、その後でよろける彩さん&真由さんもかわいい。ほんとハトキャのサブキャラはハズレがありません。
ここは砂漠の向こうに浮かぶデューンの拳がじつにシュールな絵面だけれど、少なくとも本州くらい一発で潰せそうな打ち込みシーンと縮尺が合ってないよね。細かいこと気にしたら負けだ。
大暴れの巨大デューンをコッペさまバリアから見物のみなさん。このまま黙って見ているわけにもいかないのでまずはマリンが口火を切ります。青モチーフのブーツがスッと現れるカットはかっこよかったぞマリン!

「ちょっくら地球を守って来よう!」
この非常時に緊迫感や危機感をおくびにも出さず、いつもの調子で決戦へ向かうマリン。サンシャインはゆりさんの年齢にいちいちツッコまなくてよろしい! ネタにされても笑顔のムーンライトさんが逆に怖い(笑。そんなムーンライトさんへブロッサムが先の説教をゴメンナサイ…しかしムーンライトさんはブロッサムの肩に手を置き、優しい表情を返します。第1話の悲劇「憎しみを糧に戦ってはいけない」ことを思い出したムーンライトさんの強さが窺える表情でした。そして次の瞬間表情を引き締めて出陣、この表情変化にはさぶいぼが止まりません。さらに薫子さんに見送られてブロッサムも飛び立ち、四人が揃って巨大デューンへ向かうカットも格好良かった。さすが最終回は作画の気合も凄まじい。

プリキュアと対峙したデューンはいきなりメガ粒子砲をぶっ放し…爆煙の隙間からプリキュアのコスがチラリチラリと覗き、一層増した羽根の輝きのカットは凄まじく格好良い。逆境に負けない、巨大な敵にも諦めないプリキュア魂ここにあり、と言わんばかりの恰好良すぎる演出は瞬きすら惜しい。しかし小さいお友達はどう感じるのだろう。
「デューン」と名を呼ぶブロッサムのアップからミラージュの鏡に写るデューンへの繋ぎも綺麗でした。荒廃した地球を背に憎しみに猛るデューンの姿は「救い」を求めているようにも見えます。「心など要らない」というのが砂漠王のポリシーでしたが、彼が持つ「憎しみ」も感情(心)の一つであり、つまりこの「憎しみ」を無にしたいがための砂漠化計画だったのかも。いったい彼が何を憎んでいたのかは最後までわかりませんでしたが…結局この描写が無かったためにデューンの存在感やセリフがイマイチ軽いんですよねえ。
そんなデューンへブロッサムは慈愛の表情で言葉を続けます。悲しみが終わらないのは私たちの力が足りないから、憎しみが尽きないのは私たちの愛がまだ足りないから、だから、だから…
「だから私たちは力を合わせましょう!」

宇宙に咲く大輪の花
無限の力と、無限の愛を持つ、星の瞳のプリキュア
ハートキャッチプリキュア 無限シルエット!
みんなが力を合わせればそれは宇宙の如く無限の力となる。星の瞳のプリキュアはデューンの攻撃をことごとく跳ね返し、最終奥義の「拳パンチ」へ…拳パンチってそのまんまじゃないか。振りかぶりの「食らえ! この愛!」も強烈すぎてちょっと絶句。ともあれこの勢いで打ち込まれたら食らうしかありません(笑
デューンの心臓へ打ち込まれた拳は破壊ではなく言葉通り「愛」を打ち込むものでした。慈愛の表情でデューンを見つめる無限さん、その後のデューンの表情変化は乾いた砂に水が浸みるように「心」が満たされた現れでしょうか。それはそうとデューンの肩に乗っていたタコみたいな生物は何だったのだろう? てっきりあれが「本体」ってオチかと。

Bパートは一転して事後の地球、いきなり元に戻っていて何事かと思ったけれどつぼみたちの制服や既に生まれている「ふたばちゃん」を見ると結構時間が経ってる? 確かあの最終決戦はクリスマスの晩の出来事でしたから。
元に戻った街並みの中で植物園の様子、コッペさまは相変わらず植物園の番人をなさっているようです。薫子さんが映らないのは何故だろう? 雰囲気からして早朝なのでまだ寝てるのかな。
というわけでつぼみの妹が生まれてます。ほっぺたぷにぷにの誘惑に勝てないえりかは鼻息荒すぎ(笑。一方ぷにぷに我慢のつぼみはお姉ちゃんっぷりをアピール、その後連れ立っての会話シーンもいい味出してました。えりかは自分が妹だから「妹の良さ」がわからなかった…つまりもも姉も妹であるえりかに対して同じように思っていたはずで、そんな気持ちを知ればもも姉に対する見方も変わるでしょう。なるほど奥が深い。
OP使い回しの登校シーンはここへ繋がるのか!と一瞬ハッとしたけれど…夏服に描き替えているのだからソックスも白く直せばよかったのに!と即ツッコむ自分が嫌い。ともあれこれは「完全に日常へ戻った」ことの表れなのでしょうね。
てなわけでいつきくん宅へ到着、学校へ誘いに道場に行くといつきくんの背後に見たことある顔ががが!

クモジャキーさんは「熊本」さんとなって、というか戻って復活。やはり本体がありましたね。砂漠幹部時代の格闘技マニアっぷりはリアルの写しだったのか、お約束のように明堂院道場での復活お披露目となりました。ってコブラさんと同じ病室で同時に目覚めるカットは笑った。きみらどんだけ仲が良いんだ(笑。サソリ姉さんぽい人はおなじみの幼稚園で先生となり、美しいものが好きだったコブラさんっぽい人はファッションデザイナー? クモさんコブラさんが幹部時代の対決相手と復活先が入れ替わってるのはどんな意図なのだろう。
そういやいつきくんがついに女子制服になりました! スカート姿もかわいいよ! 女装じゃないよ!(笑。三人揃って眺めるあの丘からの風景、引っ越し直後に「つぼみ一人」で訪れたこの場所から始まったハトキャを「仲間と一緒に眺める」シーンで締める作りはベタながら感動、つぼみの成長が窺えるワンカットですね。

「私たちは凄いことをしてしまった! 世界が輝いているのも私たちのおかげ!」
鼻息荒く自画自賛のえりかスゲー。こんなプリキュア、というか全ヒーローを見回しても「私が地球を守ったんだぞ! えっへん!」とドヤ顔するキャラは見たこと無い。しかしその気持ちはわからんでも無い…こんなノリが許されるのもハトキャならではだろうなあ。そして「人生これ以上何があるって言うのよ!」と頭を抱えるえりか、正義の味方の燃え尽き症候群ってのも初めてです(笑。そんなえりかに影で聞いてたゆりさんがピシャリ。さすがこの人はオトナだなあ。
倒れた大樹の側で育つ新しい苗。見守っている三つの光はシプレコフレポプリのようで、じつはこの戦いで命を失った三人(コロン、月影博士、ダークさん)と解釈できるかも。博士の爆死シーンはコッペさまが颯爽と現れて助けただろうと軽く考えていたけれどそんなお手軽設定は結局無く、この「見守る光」の描写が邪推どおりとすれば死亡確定? ううむ、ドラマ性を考えれば安易な復活劇は全体を安っぽくしてしまいますが…それでも、ご都合と思われても博士だけは生き残っていて欲しかったなあ。プリキュアで「人」が死ぬのはブラックラグーンで一都市が全滅するより重いよ。
今まで私たちを見守ってくれた心の大樹を、これからは私たちの心が育て見守っていく。だからいつまでも無限の力とかに頼っちゃダメ。このゆりさんのセリフに本作のポリシーを感じます。思えば本作のプリキュアたちは悩みを抱えている人の悩みを「解決」してきたわけではありません。あくまでその手助け、思い悩んで立ち止まっている人の背中を押す程度の役目でした。結局自分の悩みは自分で解決しなければならない。自分の人生は自分の力で切り開いていかなければならないのです。高校生プリキュアって何事?と思ったけれど、今となればこういう事を言える立場のキャラが「仲間」に必要だったと判りますね。自らが辛い経験を重ね、さらに最終決戦まで一緒に戦った仲間でなくては言葉が薄っぺらくなってしまいますもの。
「親友じゃありません、大親友です!」
あの無表情だったゆりさんがこんな笑顔を見せてくれるとは! ゆりさんにとってもつぼみたちとの出会いは宝物となったことでしょう。

「花の無い宇宙に、少しでも花を咲かせたい」
宇宙を思うつぼみの回想。拳パンチは前述のとおり「愛」を打ち込み、するとデューンに心(ハート)が芽生えた。綺麗になったデューンはそのハートによって浄化されて光の粒と化し、地球は緑を取り戻したのでした。宇宙へ行って花を咲かせたいのは散ったデューンへの慰めか、またデューン同様に心が枯れた宇宙人への救いか。愛を届けるフラワーショップ花咲 宇宙支店?(笑
静かに佇むプリキュアパレスの石像、その中央に置かれたミラージュは400年前のキュアアンジュから始まった砂漠王との戦いが終わったことを表していますね。アコギアレンジのOP曲が静かに流れる中でつぼみのモノローグは聞いてて寂しさ全開です。ああ終わっちゃうんだなあああ。ついにこの時が来てしまったか。
増子さんが撮った最終決戦出撃前の写真。モノローグが終わると時間の経過を表すように色調がセピアに変わり、と同時にカメラが引くと側に置かれたパフュームが消え…その代わりに誰かの影が落ちてきます。そこからさらにカメラが引くと…ちっさいつぼみが! いやこれはふたばちゃん!? その手にギュッと握られたパフュームはお姉ちゃんへの憧れからでしょうか。これがふたばちゃんだとすればつぼみたちは二十歳前後…立派に育った娘たちの姿を見てみたいものです(お父さんの気持ち
というわけでハートキャッチプリキュアは今回でお別れです。丸一年に渡ってくどくど書いたレビューもこれでオシマイ、1クール作品が多いアニメ界にて丸一年も付き合うと作品への愛着が違います。毎年の事とはいえ身を切られそうに寂しいですよ。特にハトキャは入れ込んだから寂しさもひとしお。ううう。
ハトキャは一話あたりのクオリティは高いエピソードが多かったけれど、全体を通して考えると少々作りの甘さというか詰めの甘さを感じなくもありません。まあ基本的に子供番組なのであまり細かくツッコむのは野暮ですが、それにしても砂漠王デューンの存在感の無さったら…せめて彼が「何を憎んでいるのか」くらい描いてくれないと最終決戦に重みを感じません。初期から引っ張っていたダークさんvsゆりさんの確執話、ダークさんの正体についてももう一ひねり欲しかった。
などと不満点を挙げればあと256行くらい書けますが、それ以上にモブキャラ含めた全キャラクターたちを愛し、シリーズ通してほとんど崩れなかった作画と少女向けとは思えない超絶アクション演出に心酔し、ハートフルな各エピソードを楽しませてもらったのでまあいいか(笑。ほんと楽しい一年でした。
ではハトキャレビューはこれにてお開きです。お疲れさまでした。

エンドカードは馬越氏直筆の最終回仕様、こちらこそ「ありがとう」!

次回予告は来週から始まる「スイートプリキュア♪」です。しばらくこの絵柄変化に戸惑いそうだけれどハトキャが異質なだけで本来のプリキュアデザインに戻っただけかも。予告映像を見るにバンク以外の作画が超不安、ハトキャと違って作監の個性が発揮されそうですね(言葉を選んでいます。女神作画を期待したいけれど神のぞ2期があるからしばらく無理かな。むむむ。
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